JP2005073701A - 吸引マッサージ装置 - Google Patents

吸引マッサージ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005073701A
JP2005073701A JP2003209469A JP2003209469A JP2005073701A JP 2005073701 A JP2005073701 A JP 2005073701A JP 2003209469 A JP2003209469 A JP 2003209469A JP 2003209469 A JP2003209469 A JP 2003209469A JP 2005073701 A JP2005073701 A JP 2005073701A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
massage
suction
nozzle
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003209469A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4461475B2 (ja
Inventor
Nobuhiro Shono
信浩 庄野
Koichi Toyoda
弘一 豊田
Takahiro Ohashi
隆弘 大橋
Riyouko Ishimaru
亮子 石丸
Koji Oshima
功治 大島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP2003209469A priority Critical patent/JP4461475B2/ja
Publication of JP2005073701A publication Critical patent/JP2005073701A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4461475B2 publication Critical patent/JP4461475B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Percussion Or Vibration Massage (AREA)
  • Massaging Devices (AREA)

Abstract

【課題】自動的に、または直感的且つ容易なマッサージノズルの操作だけで、操作吸引のオン・オフや吸引力の調節を自在に制御可能とした吸引マッサージ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】入水部と、前記入水部から入水される水の旋回流を形成し、前記旋回流を吐水口から吐水させる旋回室と、を有するマッサージノズルと、前記マッサージノズルに水を送出する送水ポンプと、を備え、前記マッサージノズルの前記吐水口に形成される負圧部を利用した吸引マッサージを実施可能とした吸引マッサージ装置であって、前記送水ポンプに電力を供給する電力供給部と、前記電力供給部から前記送水ポンプへの電力の供給状態に関するパラメータを検知する状態検出部と、をさらに備え、前記状態検出部による前記パラメータの検知結果に基づいて、複数の動作モードのうちのいずれかの動作モードから他のいずれかの動作モードに切り替え可能としたことを特徴とする吸引マッサージ装置を提供する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸引マッサージ装置に関し、特に、水の圧力を利用してノズル内で旋回水流を形成し、その中心部に形成される負圧部を利用して身体に吸引圧を作用させることができる吸引マッサージ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
美容や健康増進を目的として身体の皮膚表面をマッサージし、血液の循環を活性化するマッサージ器は、広く用いられている。このような従来のマッサージ器としては、例えば電動式の肩たたき器や腰もみ器、減圧状態にした吸入孔を身体表面に吸着させて使う器具など等が知られている。
【0003】
しかしながら、このような従来のマッサージ器は単に揉むだけ、または吸引するだけのもので、十分に高い生体効果まで得られるものではなく、使い勝手と、優れたマッサージ効果とを兼ね備えて実現したものはこれまでになかった。
【0004】
水を用いたマッサージ装置としては、ノズル内部の周壁に沿って加圧液体を接線方向に流入させ、且つ外気を導入して気泡を生じさせるとともに、吐水口近傍で吸引することができる「吸引マッサージ気泡噴流装置」が考案されている(例えば、特許文献1参照)。この考案では、吐水口近傍に複数個の突起を設けており、ノズルの身体への押し圧の変化によって吐水流の強弱を変化させ、吸引力を変化させることができる。
【0005】
また、一端を閉じ、他端を開放状とした円筒体内にその内周接線方向に加圧液体を導入する開口と、上記閉塞端に円筒体の中心位置で外気を導入する開口とを設け、さらに、円筒体の外側に案内筒を設けて吐水口近傍で吸引することができる「マッサージ器」が考案されている(例えば、特許文献2参照)。この発明では、案内筒を身体に密着させて用いることで吸引部と押圧部を形成し、吸引部で皮膚を吸引し、押圧部で微小な気泡を身体にあてることができる。
【0006】
【特許文献1】
実開昭63−74123号公報
【特許文献2】
実開平4−55337号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような吸引マッサージを実施するに際しては、吸引力を迅速且つ確実に制御できることが望ましい。吸引力の制御は、例えばマッサージノズルに供給する水の流量を調節することにより制御可能であるが、このためには、ポンプ出力を変化させたり送水バルブの開度を調節する必要がある。しかし、従来のマッサージ装置の場合、これら調節は吸引マッサージノズルを操作している使用者にとって手元操作することが困難であった。このため、使用者の好みに応じた吸引力の自在な制御ができず、使用者にとって使いづらいという問題があった。
【0008】
また、吸引マッサージ操作中に、吸引マッサージノズルを浴槽水等の水中から大気中に出した場合や、操作開始時に吸引マッサージノズルが大気中に置いてあった場合などに、水量を制御できないと、吐水口から円錐状の旋回吐水が空気中に撒き散らされることになる。このため、使用者や周りの人間の顔や髪に旋回吐水流が撒き散らかされて不快感を与えたり、浴室壁面がびしょぬれになったりする場合もありうる。従って、このような場合にも、マッサージノズルに供給される水量を簡単に制御できるようにすることが望ましい。
【0009】
これに対して、送水ポンプの動作を制御するためのスイッチをマッサージノズルの手元に設ける方法も考えられる。しかし、水配管と電気配線とを併置し、マッサージノズルの手元に耐水処理を施した電気スイッチを設けようとすると、システムが複雑化し、コストも上昇する。
【0010】
また一方、送水ポンプを常に最大能力で動作させ、マッサージノズルの手元に機械式の流量調節バルブを設けて送水量を調節する方法も考えられる。しかし、この方法は、ポンプに与える負担が大きく、また、電力消費の点でも改善の余地がある。
【0011】
本発明はかかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、自動的に、あるいは直感的且つ容易なマッサージノズルの操作のみによって、操作吸引のオン・オフや吸引力の自在な制御を可能とした吸引マッサージ装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明の吸引マッサージ装置は、入水部と、前記入水部から入水される水の旋回流を形成し、前記旋回流を吐水口から吐水させる旋回室と、を有するマッサージノズルと、前記マッサージノズルに水を送出する送水ポンプと、を備え、前記マッサージノズルの前記吐水口に形成される負圧部を利用した吸引マッサージを実施可能とした吸引マッサージ装置であって、
前記送水ポンプに電力を供給する電力供給部と、前記電力供給部から前記送水ポンプへの電力の供給状態に関するパラメータを検知する状態検出部と、をさらに備え、
前記状態検出部による前記パラメータの検知結果に応じて、複数の動作モードのうちのいずれかの動作モードから他のいずれかの動作モードに切り替え可能としたことを特徴とする。
【0013】
上記構成によれば、送水ポンプへの電力の供給状態に応じて動作モードを自動的に切り替えることができる。従って、マッサージノズルの吐水口を被処理部位に略接触させた状態と、水中または大気中に開放した状態とを、電力の供給状態の変化として検知することにより、例えば、マッサージノズルが水中または大気中に開放された時に、送水流量を自動的に低下させ、水の飛散を抑制することができる。その結果として、使用者は、極めて容易且つ快適な操作性と使用感を得ることができる。
【0014】
ここで、前記状態検出部により検知された前記パラメータの値と、予め定められた前記パラメータの臨界値との大小関係に基づいて、前記切り替えの可否を判断することができる。例えば、マッサージノズルの吐水口が被処理部位に略接触した状態と、水中または大気中に開放された状態との間に、パラメータの臨界値を設定すれば、マッサージノズルの使用状態に応じて動作モードを自動的に切り替えることができる。
【0015】
また、前記状態検出部により検知された前記パラメータの変化量に基づいて、前記複数の動作モードのいずれに切り替えるかを判断することができる。例えば、送水ポンプのパラメータが使用状態の変化に対して極大を有し、その極大の条件で動作していた場合、極大の状態からのパラメータの変化量を調べることにより、いずれの使用状態に遷移したのかを検知することが可能である。
【0016】
また、前記パラメータは、前記送水ポンプの消費電力であるものとすることができる。送水ポンプを定電圧により動作させる場合、マッサージノズルにおける圧力損失の変化に応じて消費電力が変化する。従って、送水ポンプの消費電力を検知することにより、マッサージノズルの使用状態を判定することができ、最適な動作モードに自動的に切り替えることが容易となる。
【0017】
そして、前記複数の動作モードの全てを可能とするために前記マッサージノズルに送出する水の流量の最大値と最小値との間において、前記送水ポンプの消費電力は、前記流量に対して正の相関関係、負の相関関係、あるいは極大を有するものとすることができる。これらいずれの場合においても、パラメータの臨界値を設定しこれを基準として検出するか、ある状態からのパラメータの変化量を検出することによって、マッサージノズルの使用状態を検知し、最適な動作モードに自動的に切り替えることが可能である。
【0018】
またこの場合、第1の動作モードと、前記第1の動作モードよりも前記マッサージノズルに送出する水の量が多い第2の動作モードと、が設けられ、前記第1の動作モードに基づいて動作している状態において、前記状態検出部により検知された前記消費電力が第1の臨界値よりも小さくなると、前記第2の動作モードに切り替えられるものとすることができる。
【0019】
またこの場合に、前記第1の動作モードに基づいて動作している状態において、前記マッサージノズルの前記吐水口を被処理部位に略接触させると、前記状態検出部により検知された前記消費電力が前記第1の臨界値よりも小さくなるものとすれば、マッサージノズルを被処理部位に略接触させた時に、送水流量を増加させてアイドルモードから吸引モードに自動的に切り替えることができ、極めて直感的且つ快適な操作性と使用感が得られる。
【0020】
一方、前記第2の動作モードに基づいて動作している状態において、前記状態検出部により検知された前記消費電力が第2の臨界値よりも大きくなると、前記第1の動作モードに切り替えられるものとすることができる。
【0021】
そして、この場合に、前記第2の動作モードに基づいて動作している状態において、前記マッサージノズルの前記吐水口を被処理部位から離すと、前記状態検出部により検知された前記消費電力が前記第2の臨界値よりも大きくなるものとすれば、吸引モードで動作中にマッサージノズルを被処理部位から離した時に、自動的にアイドルモードに切り替えられ、極めて直感的且つ快適な操作性と使用感が得られる。
【0022】
また、前記送水ポンプから前記マッサージノズルに供給される水の流量を変化させる流量変化手段をさらに備え、前記流量変化手段により前記マッサージノズルにおける水の流量を変化させることにより前記動作モードの前記切替が可能とすることができる。
【0023】
流量変化手段によりマッサージノズルの流量を変化させることにより、確実且つ容易に動作モードを切り替えることができ、容易で快適な操作性が得られる。
【0024】
また、前記動作モードに関する情報を表示する状態表示部をさらに備えたものとすれば、例えば、音や光などにより動作状態が確認でき、便利である。
【0025】
また、前記マッサージノズルの前記吐水口が大気中に露出されると、前記送水ポンプから送出される水の量が減らされるものとすることができる。このようにすれば、マッサージノズルを大気中に出した時に、自動的に水量が低下するので、吐水流を飛散させることなく、快適な操作性と使用感が得られる。
【0026】
また、前記マッサージノズルの前記吐水口を被処理部位に略接触させると、前記送水ポンプから送出される水の量が増やされるものとすることができる。このようにすれば、マッサージノズルを被処理部位に略接触させた時に、送水流量を増加させて自動的に吸引モードに切り替えることができ、極めて直感的且つ快適な操作性と使用感が得られる。
【0027】
また、前記臨界値を調節可能とする臨界値調節部をさらに備えたものとすることができる。このようにすれば、送水ポンプやマッサージノズルなどの各要素の「ばらつき」や、使用状態などによる切替タイミングの「ずれ」などを調節し、動作モードの的確な自動切り替えが可能な吸引マッサージ装置を実現できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる吸引マッサージ装置の全体構成を表す概念図である。すなわち、本実施形態の吸引マッサージ装置は、送水手段100と、マッサージノズル1と、これらを接続する水配管30と、を有する。
【0029】
送水手段100は、マッサージノズル1に水(お湯)を供給する役割を有し、制御部110と、送水ポンプ150と、を有する。制御部110は、モード切替部112と、電力供給部114と、状態検出部116と、状態表示部118と、を有する。
モード切替部112は、送水ポンプ150の動作モードを切り替える役割を有する。電力供給部114は、モード切替部112により設定された動作モードに応じて送水ポンプ150に所定の電力を供給する役割を有する。状態検出部116は、電力供給部114が送水ポンプ150に与える電力の状態を監視し、その状態に応じて、動作モードを切り替えるための信号をモード切替部112に出力する役割を有す。状態表示部118は、例えば、装置本体に取り付けられた表示手段あるいは浴室の壁面に取り付けられたリモコンの一部などであり、吸引マッサージ装置の動作状態などに関する情報を、光や音などによって使用者に表示する役割を有する。これらの構成要素の動作については、後にフローチャートなどを参照しつつ詳細な説明する。
【0030】
送水ポンプ150は、電力供給部114により駆動し、水配管30を介してマッサージノズル1に水を供給する。水配管30は、使用者がマッサージノズル1を自在に身体の各所にあてがうことができるよう、例えば、可撓性ホースなどからなる。
【0031】
以下、本実施形態のマッサージ装置の動作を説明する前に、まず、マッサージノズル1について説明する。
【0032】
図2〜図4は、本発明の実施の形態にかかるマッサージノズル1を表す模式図である。すなわち、図2は、マッサージノズル1の正面図であり、図3は、図2のA−A線断面図、図4は、図3のB−B線断面図である。
本実施形態のマッサージノズル1は、断面が略円型である旋回室8と旋回室8の周壁の接線方向に水を導入する入水部6とを有する旋回部2と、入水部6へ連通するよう開口された導入路5を内部に有する接続部4と、吐水口7を有し旋回室8から吐水口7へと断面積が滑らかに変化するよう設けられた絞り部9を有する吐水部3と、を有する。ただし、これら旋回部2、吐水部3及び接続部4は、別体の部材である必要はなく、これらいずれか2つあるいはこれら全てが一体的に形成されていてもよい。
【0033】
入水部6から導入された水は、旋回室8の周壁に沿って軸Zを旋回軸とする旋回流CFを形成する。旋回流CFを効率的に形成するためには、入水部6は旋回室の周壁8Wの接線方向に開口していることが望ましい。ただし、入水部6が、周壁8Wに対して正確に接線方向に開口しておらず、その開口方向あるいは開口位置に接線方向からの「ずれ」があるような場合でも、旋回流が形成されればよい。
【0034】
ここで、「入水部6」とは、旋回室8へ導入される水流の導入方向を実質的に決定する入水路6Aと、その入水路6Aの旋回室8における開口端である入水口6Bと、を含む。例えば、図2乃至図4に例示したマッサージノズル1の場合には、旋回室8へ導入される水流の導入方向は、矢印Sの方向である。従って、入水路6Aは、矢印Sの方向に設けられた水路に対応する。また、入水口6Bは、この水路と旋回室8との境界に対応する。
【0035】
以下、図3及び図4を参照しつつ、マッサージノズル1の動作について説明する。
送水ポンプ150から送られた水は、接続部4内の導入路5を通り、旋回部2内の入水部6から旋回室8へと導入される。この際に、入水部6は旋回室8の接線方向に開口されているので、旋回室8内に導入された水は、旋回流CFを形成する。この旋回流CFは、絞り部9内で徐々に流速を速めながら吐水口7に達し、吐水口7から円錐状の旋回吐水(図中A)となって吐水される。この時、旋回流CFがもつ遠心力によって、旋回室8の中心部に負圧部が生じるため、吐水口7の中心軸に沿ってマッサージノズル1の外から旋回室8の中へ引き込もうとする力B(以下、「吸引力」と呼ぶ。)が生じる。
【0036】
一方、旋回吐水Aは、吐水口7の先端と人体の被処理部位10との間には連続的な水膜を形成する。従って、吐水口7の近傍に被処理部位10を近づけると、旋回吐水Aによってドーナツ状に押され、かつその中心部は吸引力Bによって引っ張られる。つまり人体10は押圧力と吸引力とを同時に受けるという快適なマッサージ感を得ることができる。
【0037】
これにより、被処理部位10は立体的にマッサージを受けることが可能であり、血行促進を促す等の効果がある。人体の被処理部位10の形状等を考慮すると、吐水口7の径は、φ5mm〜φ80mmの範囲内にあることが望ましい。これ以上大きいと人体の起伏にそって操作しにくくまた装置が大きくなるため操作性に乏しい。逆に、この範囲よりも小さいと、人体に対してマッサージ効果及びマッサージ感が乏しくなる。また、旋回吐水Aおよび吸引力Bは吐水口7からの距離によって変化するので、吐水口7から人体10までの距離を変化させることで作用力を変化でき、使用者に与えるマッサージ感を変化させることもできる。
【0038】
本発明者は、独自の試作検討の結果、このような旋回流を利用したマッサージノズルを用いた場合、使用状態に応じて、送水ポンプの動作状態が変化することを見いだした。そして、この変化を検出し、積極的に利用することによって、極めてユニーク且つ便利な自動切替動作が可能な吸引マッサージ装置を発明するに至った。
【0039】
すなわち、図2乃至図4に例示したようなマッサージノズル1は、典型的には、浴室の浴槽内において、水中に沈めた状態で使用される。
図5は、マッサージノズル1の使用状態を例示する模式図である。
すなわち、図5(a)に表したように、使用者200は、浴槽140にはった水(お湯)160の中において、マッサージノズル1を用いた吸引マッサージを実施することができる。この時、マッサージノズル1の使用状態を大きく分けると、浴槽の水中で吐水させる状態(「水中開放状態」)と、使用者が水中において身体の被処理部位にマッサージノズル1を軽くあてて吸引マッサージを実施している状態(「水中接触状態」)と、に分けることができる。
【0040】
また一方、図5(b)に表したように、使用者200がマッサージノズル1を水中から取り出して大気中に露出させることもある。この状態を「大気中開放状態」と称する。大気中開放状態においては、吐水口7から旋回流が周囲に飛散する。なお、大気中においても、被処理部位にマッサージノズル1を軽くあてて吸引マッサージを実施することが可能である。ただし、マッサージノズル1の旋回室8内に大気が吸引されると負圧が低下するので、水中で吸引させたほうが効果的な吸引マッサージができる。そこで、以下、水中にて吸引マッサージを実施する場合を例に挙げて説明する。
【0041】
まず、送水ポンプの送水特性について説明する。
図6は、本発明の吸引マッサージ装置において用いる送水ポンプ150の送水特性を例示するグラフ図である。すなわち、同図の横軸は流量Q、縦軸は圧力Pをそれぞれ表す。送水ポンプ150は直流または交流モータを備えている。例えば、定電圧駆動させた場合、図6に例示したように、送水圧力Pと送水流量Qとの間には、負の相関関係が得られる。そして、モータに供給する電圧を増加させると、このような相関関係が維持されたまま送水能力が増加する。
【0042】
図7は、送水ポンプ150の動作特性を例示するグラフ図である。すなわち、同図の横軸は流量Q、縦軸はモータの消費電力Wをそれぞれ表す。
図7には、3種類の異なる特性を有するポンプA〜Cの動作特性を例示した。すなわち、吸引マッサージ装置において使用する流量範囲がQL〜QHである場合、ポンプAを用いた時には、流量Qに対して消費電力Wは、正の相関関係を有する。つまり、ポンプAを用いた場合、矢印αで表したように、流量Qが増加すると消費電力Wも増加する。
【0043】
一方、ポンプBを用いた場合には、流量範囲QL〜QHにおいては、負の相関関係が得られる。すなわち、矢印βで表したように、流量Qが増加すると消費電力Wが低下する。
【0044】
また、ポンプCを用いた場合には、流量範囲QL〜QHの間に消費電力の極大が存在する。すなわち、矢印γで表したように、流量Qの増加に伴って、消費電力Wは極大となり再び低下する。
【0045】
以上説明したように、送水ポンプ150の消費電力Wと流量Qとの関係は、使用する送水流量の範囲と、ポンプの送水特性とに応じて、所定の相関関係を有する。従って、この相関関係が予め分かっていれば、消費電力Wの変化から流量Qの変化を検知することができ、マッサージノズル1の使用状態を調べることができる。
【0046】
図8は、マッサージノズル1の使用状態による流量の変化の第1の具体例を表すグラフ図である。
すなわち、本具体例の場合、「水中接触状態」における流量Q1、「水中開放状態」における流量Q2、「大気中開放状態」における流量Q3は、この順に大きくなっている。このような流量の変化は、マッサージノズル1の圧力損失の変化により生ずる場合が多い。つまり、マッサージノズル1が大気中に開放されている状態では、吐水流に対する抵抗は少なく、その結果として、圧力損失が低く、流量が増加する。一方、マッサージノズル1を水中に沈めた状態で開放吐水させた場合には、吐水流に対する浴槽水の抵抗成分が増加するため、流量が下がる。さらに、マッサージノズル1を被処理部位に接触させ吸引マッサージを実施する状態では、圧力損失は最も高くなり、流量がさらに低下する。
【0047】
このように、マッサージノズル1の使用状態によって流量が変化するので、送水ポンプ150の消費電力Wをモニタすることにより、マッサージノズル1の使用状態を調べることができる。そして、その使用状態に応じて、適宜フィードバック制御することができる。例えば、後に詳述するように、「水中開放状態」あるいは「水中接触状態」から「大気中開放状態」に遷移したら、送水流量を低下させ、吐水流の飛散を防止することなどの制御ができる。
【0048】
なおここで、ポンプCの如く、使用する流量範囲に消費電力の極大を有する場合でも、「水中接触状態」Q1、「水中開放状態」Q2、「大気中開放状態」Q3のそれぞれに対応する消費電力Wは、それぞれ異なる場合が多い。例えば、図8に表した具体例の場合、流量Q1とQ3に対応する消費電力はやや近い値となるが、ポンプ特性の非対称性や流量範囲に応じて、ある程度の差を有する場合が多い。従って、例えば、「水中開放状態」Q2の状態から使用状態が変化し、消費電力Wが低下したような場合に、その消費電力の変化量を調べることにより、「水中接触状態」Q1と「大気中開放状態」Q3のいずれに遷移したのか検知することは可能である。つまり、このような場合でも、消費電力Wをモニタすることにより流量Q1とQ3のいずれかを判別することは可能である。
【0049】
図9は、マッサージノズル1の使用状態による流量の変化の第2の具体例を表すグラフ図である。
すなわち、本具体例の場合、「水中接触状態」における流量Q1、「大気中開放状態」における流量Q3、「水中開放状態」における流量Q2、の順に流量が大きくなる。このような流量の変化は、マッサージノズル1の「高低差」の影響が加わった場合に生ずることがある。すなわち、図5(a)及び(b)に例示したように、浴槽の水160の中でマッサージノズル1を保持している状態(図5(a))と、マッサージノズル1を水160から持ち上げて大気中に露出させた状態(図5(b))とを比べると、大気中に持ち上げた時のほうが、マッサージノズル1の位置が高くなる。従って、「高低差」による負荷が増加して、圧力損失の差異の効果を相殺する場合がある。その結果として、「水中開放状態」の流量Q2よりも「大気中開放状態」の流量Q3のほうが低下することがある。
このような場合にも、送水ポンプの消費電力をモニタすることにより、マッサージノズル1の使用状態を調べることができる。
【0050】
図10は、マッサージノズル1の使用状態による流量の変化の第3の具体例を表すグラフ図である。
すなわち、本具体例の場合、「大気中開放状態」における流量Q3、「水中接触状態」における流量Q1、「水中開放状態」における流量Q2、の順に流量が大きくなる。このような流量の変化は、マッサージノズル1の「高低差」の影響が大きい場合や、吐水の逃げ道が完備されているノズルの場合に生ずることがある。つまり、図5(b)に表したようにマッサージノズル1を持ち上げて、浴槽の水から大気中に開放した状態における「高低差」の負荷が、「水中接触状態」における吐水流に対する抵抗を上回る場合には、流量Q1よりも流量Q3のほうが低下することがある。
このような場合にも、送水ポンプの消費電力をモニタすることにより、マッサージノズル1の使用状態を調べることができる。
【0051】
以上、マッサージノズル1の使用状態に応じて流量Qが変化することを説明した。なお、このように使用状態に応じて流量Qが変化するということは、送水圧力も変化している。従って、流量Qの代わりに圧力Pを用いてマッサージノズル1の使用状態を表してもよい。いずれにしても、マッサージノズル1の使用状態と、送水ポンプ150の消費電力などの動作パラメータと、の相関関係に基づいて、ノズル1の使用状態を調べることができる。
【0052】
また、図7乃至図10においては、流量に応じて送水ポンプの消費電力が変化する場合を例示したが、本発明はこれには限定されず、電力の供給状態に関するパラメータのいずれかを用いることができる。例えば、消費電力の代わりに、電流や周波数、デューティーあるいは、電圧のいずれかをモニタすることによっても、送水ポンプの動作状態の変化を検知することが可能である。これらパラメータは、送水ポンプの制御方法に応じて適宜選択することができる。
例えば、送水ポンプが定電圧駆動される場合には、ポンプの消費電力あるいはポンプに供給される電流をモニタすることにより、流量の変化を検出することができる。また、送水ポンプが定電流駆動される場合には、ポンプの消費電力あるいはポンプに供給される電圧、周波数、またはデューティなどをモニタすることにより、流量の変化を検出することができる。また、ポンプが定電力駆動される場合には、供給される電圧または電流に関するパラメータをモニタすることにより、流量の変化を検出することができる。
【0053】
以上説明したように、本発明によれば、消費電力など、送水ポンプの動作パラメータをモニタすることにより、マッサージノズル1の使用状態を調べる。そして、その結果に基づいて、吸引マッサージ装置の動作を制御することができる。
【0054】
図11は、本発明において実行する制御の第1の具体例を表すフローチャートである。
すなわち、本発明においては、まずステップS100において、送水ポンプの動作パラメータをモニタすることにより、マッサージノズル1の使用状態を調べる。
次に、その結果に基づき、ステップS110においてマッサージノズル1が「大気中開放状態」にあるか否かを判断する。「大気中開放状態」である場合には、ステップS120に進み、マッサージノズル1に対する送水量を減らす。一方、「大気中開放状態」でない場合には、ステップS100に戻って動作パラメータをモニタする。
【0055】
このようにすれば、マッサージノズル1が水中から大気中に露出された場合に、直ちに送水量を減らして、吐水流の飛散を防ぐことができる。つまり、使用者がマッサージノズル1を大気中に露出させた場合など、何らのスイッチ操作あるいはバルブ操作を必要とせずに、吐水流が自動的に抑制され、水の飛散を防ぐことができる。
【0056】
図12は、本発明において実行する制御の第2の具体例を表すフローチャートである。
すなわち、本具体例においても、まずステップS200において、送水ポンプの動作パラメータをモニタをすることにより、マッサージノズル1の使用状態を調べる。
次に、その結果に基づき、ステップS210においてマッサージノズル1が「接触状態」にあるか否かを判断する。つまり、マッサージノズル1が人体の被処理部位にあてがわれた状態であるか否かを調べる。「接触状態」である場合には、ステップS220に進み、マッサージノズル1に対する送水量を増やす。一方、「接触状態」でない場合には、ステップS200に戻って動作パラメータをモニタする。
【0057】
このようにすれば、使用者がマッサージノズル1を被処理部位に軽くあてた時に、直ちに送水量を増やして吸引マッサージを開始させることができる。つまり、使用者は、スイッチやバルブなどを何ら操作することなく、単にマッサージノズル1を被処理部位にあてがうだけで、吐水流の流量が自動的に増加し、吸引マッサージを開始することができる。
【0058】
以下、具体例として、図8に表したように、各使用状態における流量がQ1>Q2>Q3なる関係を有し、ポンプAを用いた場合の制御について説明する。
【0059】
図13は、マッサージノズル1の使用状態に応じて送水ポンプ150の消費電力Wが変化することを例示するグラフ図である。すなわち、同図は、マッサージノズル1に水を供給した時の消費電力と流量との関係を例示し、その横軸は、送水ポンプ150の消費電力、縦軸は送水流量をそれぞれ表す。このグラフは、送水ポンプの直流モータに一定の電圧を供給した場合の動作状態の変化を例示する。
【0060】
図13に例示した如く、「大気中開放状態」が流量及び消費電力が最も大きく、「接触状態」が流量及び消費電力が最も小さくなる。本発明者の実験によれば、例えば、「水中開放状態」において流量が毎分40リッター、消費電力が90ワットの場合、「大気中開放状態」における消費電力は約90.5ワットであり、「接触状態」における消費電力は約89ワットであった。
【0061】
このように、マッサージノズル1の使用状態に応じて、送水ポンプ150の消費電力などの動作パラメータが変化する。これは、前述したように、使用状態に応じて、送水される水の圧力損失が異なるからである。つまり、マッサージノズル1を大気中に露出させた状態においては、圧力損失は最も小さく、これに対応して送水流量が増加するために、送水ポンプ150の消費電力が増加する。一方、マッサージノズル1を被処理部位に接触させて吸引マッサージを実施している状態は、圧力損失が最も大きくなり、送水流量が小さくなるために、消費電力は低下する。そして、マッサージノズル1を水中で開放させた状態は、前者2つの状態の中間に位置づけられる。
【0062】
本発明においては、このようなマッサージノズル1の使用状態に応じた送水ポンプ150の動作状態の変化を検知して送水ポンプ150の動作を制御する。こうすることにより、マッサージノズル1の使用状態に応じて送水量を最適な値に制御できる。
例えば、図13において所定の臨界値Wcを設定し、送水ポンプ150の消費電力Wが臨界値Wc以上である場合には、マッサージノズル1は、水中または大気中に開放された状態にあると判断できる。そして、このような場合に、送水ポンプ150の動作を抑制させ、吐水流の飛散を防ぐことができる。
【0063】
一方、送水ポンプ150の消費電力Wが臨界値Wcを下回ったら、マッサージノズル1は、「接触状態」にあると判断することができる。そして、このような場合には、送水ポンプ150の動作を継続させることができる。
【0064】
また、この場合、例えば、使用者がマッサージノズル1を身体にさらに強く押し当てて、吐水口7を塞ぐような動作をすれば、流量をさらに減少させて、消費電力を低下させ、その変化をより確実に検知しやすくなる。
【0065】
以下、具体例として、送水ポンプに直流電圧を印加し、その消費電力を検知することにより動作を制御するマッサージ装置の具体例について説明する。
図14は、本実施形態のマッサージ装置の動作の一例を説明するためのグラフ図である。すなわち、同図の横軸は送水ポンプの消費電力、縦軸は送水流量をそれぞれ表す。
【0066】
本具体例の場合、マッサージ装置には、「モード1」と「モード2」という2種類の動作モードが設定されている。「モード1」は、流量及び消費電力がいずれも低く設定されたアイドリング状態の「アイドルモード」である。「モード2」は、吸引マッサージを実施するために所定量の送水流量が設定された「吸引モード」である。これら動作モードは、例えば、図1に表したモード切替部112において適宜切り替えられ、それに基づいて電力供給部114が所定の直流電圧を送水ポンプ150に供給する。
【0067】
これら「モード1」、「モード2」のいずれにおいても、図示したように、「大気中開放状態」、「水中開放状態」及び「接触状態」のそれぞれに応じて、送水流量と消費電力が変化する。従って、図13に例示した如く、それぞれの動作モードにおいて、例えば、「水中開放状態」と「接触状態」との間に、所定の消費電力の臨界値Wcを設定し、実際の消費電力Wと臨界値Wcとを比較することにより、マッサージノズル1の使用状態を検知することができる。
【0068】
図15は、本具体例のマッサージ装置の動作のメインルーチンを例示するフローチャートである。
すなわち、動作が開始されると、まずステップS1において、「動作フラグ」として「モード1」が設定される。すなわち、マッサージ装置の電源をオンにした状態では、アイドルモードが設定され、マッサージノズル1からの水の飛散が抑制されている。
【0069】
次に、ステップS2において、動作フラグの判定が実行される。そして、動作フラグが「モード1」であればステップS3において「モード1」の制御動作が実施される。つまり、図1に例示した動作モード切替部112は、電力供給部114の動作モードを「モード1」に切り替える。これに対応して電力供給部114は、「モード1」に対応した直流電圧を送水ポンプ150に供給する。この時に、図1に表した状態表示部118は、例えば、「ピッ!」という音や、表示パネルあるいはLED(発光ダイオード)などを用いた表示によって、動作モードが切り替わったことを使用者に知らせることができる。
【0070】
一方、ステップS2において、動作フラグが「モード2」であれば、ステップS4に進み、「モード2」の制御動作が実施される。つまり、図1に例示した動作モード切替部112は、電力供給部114の動作モードを「モード2」に切り替える。これに対応して電力供給部114は、「モード2」に対応した直流電圧を送水ポンプ150に供給する。この時にも、状態表示部118は、音や光などによって、動作モードが切り替わったことを使用者に知らせることができる。
【0071】
そして、図15に例示したメインルーチンの実行中に、図16に例示した割り込みルーチンが随時実行される。この割り込みルーチンの実行間隔は、例えば、数ミリ秒乃至数100ミリ秒程度とすることができる。
割り込みルーチンは、図16に例示した如く、ステップS10において状態検知サブルーチンS10を実行させてメインルーチンに戻る。
【0072】
図17は、状態検知サブルーチンを表すフローチャートである。
状態検知サブルーチンにおいては、まず、ステップS11において、現在の動作フラグから所定の臨界値Wcを取得する。すなわち、図14に関して前述したように、動作モードに応じて、それぞれ所定の臨界値Wcが設定されている。それぞれの動作モードに対応した臨界値Wcのデータは、例えば、状態検出部116に設けられたROM(read only memory)やフラッシュメモリまたはRAMなどの格納手段に格納され、動作モードに対応づけて読み出し可能とされている。
【0073】
次に、ステップS12において、送水ポンプの消費電力Wを測定する。すなわち、状態検出部116は、電力供給部114を監視し、その出力電圧及び出力電流から送水ポンプの消費電力を測定する。
【0074】
次に、ステップS13において、消費電力の測定値Wと、所定の臨界値Wcとの比較が実行される。この比較演算処理は、例えば、モード切替部112において実行される。
【0075】
そして、消費電力の測定値Wが臨界値Wcを下回る場合には、ステップS14に進み、動作フラグが「モード2」に設定される。すなわち、図13に関して前述したように、Wが臨界値Wcを下回る時は、マッサージノズル1が被処理部位に接触した状態である。従って、この状態においては、送水流量を増加させ、「モード2」すなわち、「吸引モード」を実行させることができる。
【0076】
これとは逆に、ステップS13においてWが臨界値Wc以上である場合には、ステップS15に進み、動作フラグが「モード1」に設定される。すなわち、Wが臨界値Wc以上の場合には、マッサージノズル1は、未だ被処理部位には接触しておらず、水中または大気中に開放された状態である。従って、この状態では、送水流量を抑えたアイドリングモードとする。
【0077】
以上、図14乃至図17を参照して説明したように、本具体例によれば、「モード1」と「モード2」という2つの動作モードを設定し、マッサージノズル1を被処理部位に接触させると、「モード2」すなわち「吸引モード」に自動的に切り替わり、一方、マッサージノズル1を被処理部位から離して水中または大気中に開放すると「モード1」すなわち「アイドリングモード」に自動的に切り替えることができる。
【0078】
その結果として、使用者は、マッサージ装置の電源をオンにした後は、スイッチ類などを何ら操作する必要なく、単にマッサージノズル1を望みの被処理部位に接触させることにより送水流量が自動的に増加して吸引マッサージを実施でき、マッサージノズル1を被処理部位から離すと、送水流量が自動的に低下して水の飛散が抑制され、極めて容易に操作でき、且つ快適な使用感が得られる。
【0079】
またここで、臨界値Wcの最適値は、マッサージノズル1や送水ポンプ150あるいはこれらを接続する水配管30など、吸引マッサージ装置を構成する各要素の組合せ、あるいは、その使用条件などに応じて変化する場合がある。そこで、臨界値Wcを調節することができると便利である。
図18は、このような臨界値Wcの調節部を設けた吸引マッサージ装置を表す模式図である。
すなわち、状態検出部116には、各動作モードに対応した1つあるいは複数の臨界値データが格納され、適宜読み出されて、制御動作が実行される。そして、本具体例においては、状態検出部116に臨界値調節部117が接続され、臨界値Wcを調節可能としている。具体的には、例えば、吸引マッサージ装置に設けられるリモコンを介して臨界値Wcを調節可能とすることができる。または、マッサージノズル1に臨界値Wcの調節用のスイッチを設けてもよい。
【0080】
例えば図14に表した具体例の場合、「モード1(アイドルモード)」から「モード2(吸引モード)」への遷移が生じにくいような場合には、使用者は、臨界値調節部117を操作して、モード1における臨界値Wcをやや高めに変更することができる。このようにすれば、「モード1」から「モード2」への遷移を生じさせやすくすることができる。つまり、「モード1(アイドルモード)」においてマッサージノズル1を被処理部位に軽くあてがうと、流量が臨界値Wcをすぐに下回り、迅速に「モード2(吸引モード)」に遷移させることができる。
【0081】
また一方、例えば、「モード2」から「モード1」への遷移を抑制したいような場合には、使用者は、臨界値調節部117を操作して、「モード2」における臨界値Wcをやや高くすればよい。このようにすれば、「モード2(吸引モード)」において、マッサージノズル1が被処理部位からわずかに外れたりして、流量がやや上昇しても臨界値Wcを上回ることがなく、「モード1」への不用意な遷移を防ぐことができる。その結果として、安定した吸引マッサージを続けることができる。
【0082】
次に、「アイドルモード」、「状態検知モード」及び「吸引モード」という3種類の動作モードが設定されたマッサージ装置について説明する。
図19は、本具体例のマッサージ装置の動作を説明するためのグラフ図である。すなわち、同図の横軸は送水ポンプの消費電力、縦軸は送水流量をそれぞれ表す。
【0083】
本具体例の場合、マッサージ装置には、「モード1」乃至「モード3」の3種類の動作モードが設定されている。ここで、「モード1」は、送水流量及び消費電力が最も小さく設定された待機状態の「アイドルモード」である。また、「モード3」は、送水流量及び消費電力が最も大きく設定され、吸引マッサージを実施する「吸引モード」である。そして、「モード2」は、これら「モード1」及び「モード3」の中間に位置づけられ、送水ポンプの動作状態を検知するために設定された動作モードである。
【0084】
すなわち、図13に関して前述したように、これらそれぞれの動作モードにおいて、「接触状態」と「水中開放状態」と「大気中開放状態」とでは、送水流量も消費電力もそれぞれ異なる。しかし、設定流量が小さい「アイドルモード」においては、「接触状態」と「水中開放状態」との消費電力の差も小さくなり、その判別が容易でない場合もあり得る。また一方、複数の設定モードに応じて、それぞれの所定の消費電力の臨界値Wcを設定することが煩雑な場合もあり得る。そこで、本具体例においては、「状態検知モード」を設定し、送水ポンプ150の動作状態すなわちマッサージノズル1の使用状態は、この「状態検知モード」において検知する。
【0085】
図20は、本具体例のマッサージ装置の動作のメインルーチンを表すフローチャートである。同図については、図15に関して前述したものと同様のステップには同一の符号を付して詳細な説明は省略する。図20から分かるように、本具体例のマッサージ装置の場合、メインルーチンでは、「モード1」と「モード3」のいずれかが選択され実行される。
【0086】
図21は、本具体例において実行される割り込みルーチンを例示するフローチャートである。
図22は、その状態検知サブルーチンS20を表すフローチャートである。
【0087】
すなわち、状態検知サブルーチンS20においては、まず、ステップS21において、状態検知モードとして予め設定された流量の送水を開始する。
【0088】
次に、ステップS22において、状態検知モードとして予め設定された所定の消費電力の臨界値Wcを取得する。
【0089】
次に、ステップS23において、送水ポンプの消費電力Wを測定する。すなわち、状態検出部116は、電力供給部114を監視し、その出力電圧及び出力電流から送水ポンプの消費電力を測定する。
【0090】
次に、ステップS24において、消費電力の測定値Wと、所定の臨界値Wcとの比較が実行される。この比較演算処理も、例えば、モード切替部112において実行される。
【0091】
そして、消費電力の測定値Wが臨界値Wcを下回る場合には、ステップS25に進み、動作フラグが「モード3」に設定される。すなわち、図13に関して前述したように、Wが臨界値Wcを下回る時は、マッサージノズル1が被処理部位に接触した状態である。従って、この状態においては、送水流量を増加させ、「モード3」すなわち、「吸引モード」を実行させる。
【0092】
これとは逆に、ステップS24においてWが臨界値Wc以上である場合には、ステップS26に進み、動作フラグが「モード1」に設定される。すなわち、Wが臨界値Wc以上の場合には、マッサージノズル1は、未だ被処理部位には接触しておらず、水中または大気中に開放された状態である。従って、この状態では、送水流量を抑えたアイドリングモードとする。
【0093】
以上説明したように、本具体例においては、送水ポンプの動作状態を「状態検知モード」において検知するので、「アイドルモード」において検知する場合と比較して、より確実に動作状態(被処理部位に接触しているか否か)を検知することができる。
【0094】
また、本具体例の場合、送水ポンプ150の動作状態を検知するために、状態サブルーチンS20においては、予め設定された「状態検知モード」の送水流量(消費電力)が設定される。この場合、「状態検知モード」における送水流量と、サブルーチンS20の割り込み処理の時間間隔は、使用者の使用感やシステムの消費電力を勘案して適宜決定することができる。
【0095】
例えば、「吸引モード」が実行されている間も、所定の時間間隔で図21に表したように割り込みルーチンが実行され、送水流量が「状態検知モード」の設定量に低下するので、使用者に対して、吸引力のリズミカルな強弱変化を感じさせ、マッサージ効果を高めることも可能である。また例えば、そのように、吸引マッサージの動作に際して、吸引力が一定のリズムで低下し、そのタイミングでマッサージノズル1を被処理部位から離すことにより、状態検知されてアイドルモードに切り替えることも可能である。
【0096】
次に、吸引力の強弱を切り替えられるマッサージ装置について説明する。
図23は、本具体例のマッサージ装置の動作を説明するためのグラフ図である。すなわち、本具体例の場合、「アイドルモード」、「吸引モード1」及び「吸引モード2」が設定されている。「アイドルモード」は、送水流量及び消費電力が最も小さく設定された待機状態の動作モードである。また、「吸引モード2」は、送水流量及び消費電力が最も大きく設定され、強い吸引力で吸引マッサージを実施できる動作モードである。そして、「吸引モード1」は、これら「アイドルモード」と「吸引モード1」の中間に位置づけられ、弱い吸引力で吸引マッサージを実施できる動作モードである。
【0097】
図13に関して前述したように、これらそれぞれの動作モードにおいて、「接触状態」と「水中開放状態」と「大気中開放状態」とでは、送水流量も消費電力もそれぞれ異なる。そして、本具体例の場合、図23に表したように、それぞれの動作モードにおいて、所定の消費電力の臨界値Wcがそれぞれ設定されている。それぞれの臨界値Wcは、それぞれの動作モードにおいて、「接触状態」と「水中開放状態」との間において設定することが望ましい。
【0098】
図24は、本具体例のマッサージ装置の動作のメインルーチンを表すフローチャートである。
すなわち本具体例においては、まず、ステップS1において、「動作フラグ」に「モード1」すなわちアイドルモードを設定し、また、「履歴フラグ」に「モード3」すなわち、吸引モード2を設定し、「切替フラグ」に「1」を設定する。ここで、「履歴フラグ」は、「吸引モード1」と「吸引モード2」のうちのいずれか直前に実行されていたかを表すフラグである。また、「切替フラグ」は、動作モードを切り替えるべきであるか否かを表すフラグである。これらのフラグの作用については、後に詳述する。
【0099】
次に、ステップS2において、動作フラグを判別し、その結果に応じて、ステップS3乃至S5において、モード1〜モード3のいずれかの動作が実行される。
【0100】
図25は、本具体例において実行される割り込みルーチンを例示するフローチャートである。
図26は、その状態検知サブルーチンS30を表すフローチャートである。
すなわち、状態検知サブルーチンS30においては、まず、ステップS31において、現在の動作フラグから所定の臨界値Wcを取得する。すなわち、図23に例示したように、3つの動作モードに応じて、それぞれ所定の臨界値Wcが設定されている。この臨界値Wc が所定のメモリなどから読み出される。
【0101】
次に、ステップS32において、送水ポンプの消費電力Wを測定する。
次に、ステップS33において、消費電力の測定値Wと、所定の臨界値Wcとの比較が実行される。
そして、消費電力の測定値Wが臨界値Wc以上である場合には、マッサージノズル1が「水中開放状態」または大気中開放状態」にあると判断してステップS34に進み、動作フラグが「モード1」に設定される。つまり、「アイドルモード」が実行されるように設定される。さらに、ステップS35において「切替フラグ」が「1」に設定され、メインルーチンに戻る。
【0102】
一方、ステップS33において、Wが臨界値Wcを下回る場合には、ステップS36に進み、「切替フラグ」が「1」であるか否かが判断される。「切替フラグ」が「1」でない場合には、そのままメインルーチンに戻る。
一方、ステップS36において、「切替フラグ」が「1」である場合には、ステップS37に進み、「履歴フラグ」が「モード2」であるか否かが判断される。「履歴フラグ」が「モード2」でない場合には、ステップS38に進み、「動作フラグ」及び「履歴フラグ」にそれぞれ「モード2」が設定される。つまり、「吸引モード1」が実行されるように設定される。そして、ステップS40に進み、「切替フラグ」が「0」に設定され、メインルーチンに戻る。
【0103】
一方、ステップS37において「履歴フラグ」が「モード2」である場合には、ステップS39に進み、「動作フラグ」及び「履歴フラグ」にそれぞれ「モード3」が設定される。つまり、「吸引モード2」が実行されるように設定される。そして、ステップS40に進み、「切替フラグ」が「0」に設定されてメインルーチンに戻る。
【0104】
図27は、本具体例の吸引マッサージ装置の動作を表す模式図である。図24乃至図26に関して前述した処理を繰り返すと、「アイドルモード」を経て、「吸引モード1」と「吸引モード2」とが交互に切り替えられる。
すなわち、この吸引マッサージ装置の電源が最初にオンにされた状態では、「アイドルモード」で動作が開始される。そして、使用者がマッサージノズルを被処理部位にあてると、動作モードが「モード2」すなわち「吸引モード1」に自動的に切り替わる。つまり、弱い吸引力で吸引マッサージを実施できる。
【0105】
そして、使用者がマッサージノズルを被処理部位から離すと、吸引マッサージ装置の動作は、再び「アイドルモード」に自動的に切り替えられる。
次に、使用者がマッサージノズルを被処理部位をあてると、動作モードが「モード3」すなわち「吸引モード2」に自動的に切り替えられる。
以上説明したように、本具体例によれば、使用者がマッサージノズルを被処理部位から遠ざけると、送水流量が自動的に低下するので、水の飛散を抑制でき快適な操作性が得られる。そしてさらに、使用者が再びマッサージノズルを被処理部位に接触させた場合に、吸引力の強弱を自動的に切り替えることができる。その結果として、使用者は、極めて直感的且つ容易な操作によって、水を飛散させることなく、吸引力の強弱を自動的に切り替えることができ、極めて快適な操作性が使用感が得られる。
【0106】
以上、図13乃至図27を参照しつつ、本発明の吸引マッサージ装置の3つの具体例について説明したが、本発明はこれら具体例に限定されるものではない。たとえば、マッサージノズルを被処理部位から離す度に、図28に例示した如く、「アイドルモード」→「吸引モード1」→「吸引モード2」の如く動作モードが順番に切り替えられるようにしてもよい。また、動作モードの種類や数についても、これら具体例には限定されず、4種類以上の動作モードを設定し、マッサージノズルを被処理部位から離しまたは接触させる動作に応じて、これら動作モードのいずれかに切り替えられるようにすることもできる。
【0107】
また、図13乃至図27においては、図8に例示したように、「水中接触状態」の流量Q1、「水中開放状態」の流量Q2、「大気中開放状態」の流量Q3、の順に大きい場合について説明した。しかし、本発明は、これには限定されず、その他にも、各状態における流量Q1〜Q3の関係が図9あるいは図10に表したような関係である場合にも、検出すべき動作モードの遷移に関して臨界値Wcを適宜設定し、臨界値Wcに対する動作パラメータの大小関係を適宜判断すれば、図13乃至図27に関して前述したものと同様の制御を実行することができる。
【0108】
また、これらそれぞれの状態の間に臨界値をそれぞれ設定し、より的確な検知を行うこともできる。例えば、「水中接触状態」と「水中開放状態」との間に第1の臨界値Wc1を設定し、「水中開放状態」と「大気中開放状態」との間に第2の臨界値Wc2を設定することができる。このようにして、消費電力をこれら臨界値Wc1、Wc2と比較することにより、マッサージノズルの使用状態をさらに正確に検知することができる。
【0109】
またさらに、送水ポンプ150の動作パラメータとしても、消費電力W以外に、電圧、電流、周波数、デューティなど、各種のパラメータを利用して、マッサージノズル1の使用状態を調べることが可能である。
【0110】
次に、マッサージノズル1に流入する水の流量を強制的に変化させる流量変化手段が設けられた吸引マッサージ装置について説明する。
【0111】
図29は、本具体例の吸引マッサージ装置のマッサージノズル正面図である。
【0112】
また、図30及び図31はその裏面側からみた断面図である。これらの図については、図1乃至図28に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本具体例のマッサージノズルは、ボタン13により操作される流量変化手段11を有する。すなわち、図30及び図31を参照しつつ説明すると、ボタン13を押さない状態(図31)においては、ゲート17がボタン13の方向に移動して入水路が開かれた状態であり、導入路5から供給される水は、旋回室8の周壁8Wの接線方向ではなく、旋回室8の中心付近に向けて導入される。その結果として、図31に表したように、旋回流は形成されない。
【0113】
図32(a)及び(b)は、流量変化手段11の斜視図である。
また、図33(a)及び(b)は、その縦断面図である。
すなわち、流量変化手段11は、サイドカバー16と、ゲート17と、操作スイッチ14と、トーションバネ15と、を有する。ゲート17は軸18を有し、軸18をサイドカバー16に設けられた受け溝16Gに嵌めることによって、軸18回りに回転自在に設けられている。
操作スイッチ14は、ボタン13と押しバー12とから構成され、サイドカバー16に設けられたスイッチ穴16Hに摺動自在に設けられている。操作スイッチ14の摺動軸(図33紙面上で左右方向)とゲート17の軸18(図33紙面上で紙面に垂直方向)とは、「ねじれ」の位置関係にあり、押しバー12をゲート17に接触可能に設け、操作スイッチ14の摺動によってゲート17が回転するよう構成されている。
トーションバネ15は軸18周りに配設され、ゲート17が押しバー12に近づく方向に付勢されている(図33では紙面右方向に付勢)。押しバー12は、その一部(引っかかり部12P)がスイッチ穴16Hよりも大きくなっており、操作スイッチ14がサイドカバー16から抜け落ちないよう構成されている。
【0114】
このように構成された流量変化手段11は、操作スイッチ14の摺動動作によってゲート17を軸18回りに回転させ、旋回室8に水を導入する入水部を変化可能にしている。トーションバネ15によって、ゲート17は押しバー12に近づくように付勢されているので、通常状態では押しバー12が押される方向すなわちボタン13が吸引マッサージノズル1の外方に突出する方向(図33では紙面右方向)に付勢され、押しバー12の引っかかり部12Pがサイドカバー16にあたることで位置決めされている。この時、ゲート17は、図31に表したように、入水部6の水路を大きく開くようにサイドカバー16内に後退している。
【0115】
一方、ボタン13をマッサージノズル1内側方向(図33では紙面左方向)に押すことで、押しバー12はゲート17を押し、ゲート17は軸18回りに回転して、旋回室8の周壁8Wの接線方向に入水させる入水部6が形成される(図30参照)。なお、この時に、旋回室8に面したゲート17の側壁は、旋回室8の周壁8Wの一部を連続的に構成するような曲面を有することが望ましい。
【0116】
また、ゲート17は、開閉の移動時において、その軌跡が旋回室8内に突出しないように設けられていることが望ましい。このようにすれば、図30に例示したような閉状態(旋回流CFを形成する状態)から、図31に例示したような開状態(旋回流CFを抑制する状態)に移行する際に、旋回流CFによって移行を抑制されることなく、スムーズに移行することができる。これにより、復元力(例えば、トーションバネ15のバネ定数)が小さくて済み、設計の自由度が上がり、サイズもコンパクトにすることができる。
【0117】
そして、この流量変化手段11を動作させることにより、水の圧力損失を変化させてマッサージノズルへの送水流量を積極的に変化させることができる。
【0118】
図34は、流量変化手段11の動作により送水流量を変化させる具体例を表すグラフ図である。
すなわち、図30の如くゲート17を移動させて入水部6を狭め旋回流を形成可能とした状態(「ゲート閉」)と比較して、図31の如く入水部6を拡げた状態(「ゲート開」)のほうが圧力損失が低下するために、送水流量が増加する。
従って、使用者が操作スイッチ14を押して吸引マッサージを実施している状態(「ゲート閉」)と、使用者が被処理部位からマッサージノズル1を離し且つ操作スイッチ14から手を離した状態と、では、送水流量が大きく異なる。このため、流量の変化を検出しやすくなり、動作モードを確実に切り替えることが容易となる。
【0119】
次に、吸引マッサージノズルの吐水口側の外面に流量変化のための操作スイッチが設けられた吸引マッサージノズルについて説明する。
図35は、本実施例の吸引マッサージノズルを表す斜視図である。
【0120】
また、図36は、この吸引マッサージノズルに設けられる流量変化手段を表す斜視図である。
【0121】
すなわち、本具体例のマッサージノズルは、吐水口7よりも突出したリング状のガイド部22を有する。そして、このガイド部22は、所定のストロークだけ上下方向すなわち、マッサージノズルの吐水面に対して垂直な方向に摺動可能に設けられている。
一方、ノズル内に収容された流量変化手段は、図32及び図33に関して前述したものと類似した構造を有し、サイドカバー16と、ゲート17と、トーションバネ15と、押しバー52と、で構成されている。ゲート17には軸18が設けられており、サイドカバー16に設けられた受け溝16Gに嵌るよう構成され、軸18を中心に回転することによりゲート17は、入水部を変化させて、図30及び図31の状態を形成可能とされている。
【0122】
トーションバネ15によりゲート17は、入水部を開いて旋回流を抑制する方向(図31に表した状態)に付勢されている。軸18には軸18と同軸で回転するカム53が設けられている。押しバー52は、ノズルの吐水面及び導入路5に連通して開口されたスイッチ穴内に摺動自在に設けられ、一端がカム53に接触しており、もう一端はガイド部22に当接している。すなわち、リング状のガイド部22と押しバー52とは、操作スイッチを構成している。カム53は押しバー52と接触している位置において、軸18周りの回転により軸方向高さが変化するようスロープ状に形成されており、カム53の端部にはストッパー54が設けられている。
【0123】
このように構成された本実施例のマッサージノズルは、リング状のガイド部22に連動して流量変化手段を作動させることができる。通常状態(流量変化手段の未作動状態)では、ゲート17はトーションバネ15によって付勢され入水部6を開いて旋回流を抑制するよう軸18回りに回転し、ストッパー54が押しバー52と接触することで位置決めされている(図31)。この時、押しバー52はカム53に沿って軸18の軸方向に移動しており、マッサージノズルの吐水口7側の外面方向(図36紙面上で上方)へと移動している。同時に押しバー52が当接しているリング状のガイド部22は、押しバー52の位置に合わせて、ノズルの吐水口7側の外面方向(図35紙面上で手前方向)へ移動している。
【0124】
次に、リング状のガイド部22がマッサージノズルの内側方向(図35紙面上で奥方向)に押されると、ガイド部22がノズルの内側方向(図35紙面上で奥方向)に移動し、これに合わせて押しバー52はスイッチ穴内をマッサージノズルの内側方向(図36紙面上で下方向)に移動し、この押しバー52の動きに合わせてカム53が軸18の軸回りに移動し、結果としてゲート17が軸18の軸回りに回転し、旋回室8の周壁接線方向に水を導入させるように入水部を形成する(図30)。
【0125】
つまり、リング状のガイド部22を押すことで、ゲート17を移動させて旋回流を形成する状態とすることができる。続いて、ガイド部22が押されなくなると、トーションバネ15によってゲート17は入水部を開いて旋回流を抑制するよう軸18回りに回転し、カム53によって支持バー52及びガイド部22はマッサージノズルの吐水口7側外面方向(図35紙面上で手前方向)へと移動し、その結果、元の通常状態(流量変化手段の未作動状態)へ戻る。
【0126】
このようにガイド部22の動きによって流量変化手段が連動することになるため、ガイド部22と人体との接触状態によって旋回流を制御することが可能となる。つまり、吸引マッサージする場合には吐水口7近傍に人体を接近させる必要があるため、実際にはガイド部22に人体を押し当てマッサージ動作を行うことになるが、この押し当て動作を流量変化手段のスイッチ動作とすることが可能となり、押し当て動作を使用者の吸引マッサージ開始合図と判断し、旋回流を形成させマッサージ状態へ変化させることが可能となる。この時に、圧力損失が増加するので、図34に表したように、送水水量が低下する。使用者は、吸引マッサージノズルに送水を続けながら、ガイド部22を人体に接触させるだけで旋回流を形成し吸引マッサージ効果を得ることができ、逆に吸引マッサージをしない場合、つまりガイド部22を人体に接触させないだけで旋回流を抑制し、図33に関して前述したように圧力損失を低下させて送水流量を大きく増加させることができる。
【0127】
その結果として、「接触状態」と「水中開放状態」あるいは「大気中開放状態」との間の流量の変化を大きくし、容易に検知することができるようになる。そして、その結果に基づいて動作モードを確実に切り替えることができる。
【0128】
次に、マッサージノズルに送水される流量を変化させる流量変化手段のもうひとつの具体例について説明する。
図37は、本具体例の流量変化手段の原理を表す模式図である。
すなわち、マッサージノズルの導入路5または入水部6に、その流路に対して略垂直方向に摺動し、流路を狭窄するような絞り90を設けることができる。絞り90は、スプリング90Sによって、例えば、流路を開く方向に付勢されていることが望ましい。
【0129】
図38は、本具体例の流量変化手段を用いた場合の動作を表すグラフ図である。 図37(a)に表したように、絞り90が開かれた状態においては、圧力損失は小さくなり、流量が増加する。図38においては、このように絞り90が開かれた状態において、「吸引状態」、「水中開放状態」、「大気中開放状態」がそれぞれプロットされている。
【0130】
一方、図37(b)は、絞り90を摺動させ、流路を狭窄した状態を表す。このように流路を狭窄すると、図38に例示したように、流量を顕著に低下させることが可能となる。従って、送水ポンプの消費電力の変化も大きくなるために、その検知が容易となり、動作モードを確実に切り替えることが可能となる。
【0131】
使用者は、吸引マッサージを実施する時には、絞り90が開かれた状態でマッサージノズル1を操作する。そして、動作モードを切り替えたい場合には、絞り90を摺動させ、流路を狭窄する。すると、送水流量が大幅に低下して、その変化が確実に検知され、吸引マッサージ装置の動作モードを確実に切り替えることができる。
【0132】
なお、図37に例示した流量変化手段の構成は概念的なものに過ぎず、絞り90の形状やその動作機構、取り付け位置、サイズなどについては、当業者が適宜設計した事項も本発明の範囲に包含される。
【0133】
次に、本発明の吸引マッサージ装置に用いて好適なマッサージノズルの具体例について説明する。
【0134】
まず、旋回室8に水を導入する入水部の開口形状を縦長状とした実施例について説明する。
【0135】
図39(a)は、本実施例の吸引マッサージノズルの概念図であり、図4と同様の断面構造を表す。また、図39(b)は、同図(a)のC−C線断面図である。
すなわち、本実施例においては、図39に表したように、旋回室8への入水方向(矢印S)に対向する方向(矢印Cの方向)から見たときに、入水部6は、旋回流CFの旋回軸Zに対して垂直な方向の幅Wbよりも旋回軸Zに対して平行な方向の幅Waの方が大なる形態に形成する。後に詳述するように、このような入水部6を形成することにより、旋回室8において旋回流を効率的に発達させることができる。その結果として、より少ない流量で大きな吸引力が得られる。
【0136】
本具体例の場合、「入水部6」は、旋回室8へ導入される水流の導入方向を実質的に決定する入水路6Aと、その入水路6Aの旋回室8における開口端である入水口6Bと、を含む。そして、入水部6の全体に亘って、上述の幅WaとWbとの関係が維持される必要はなく、その一部のみにおいて、上述の幅WaとWbとの関係が成立すればよい。例えば、旋回流への影響度を鑑みると、入水口6Bの近傍において、上述の幅WaとWbとの関係が成立することが望ましい。
【0137】
または、本実施例においては、旋回室8への入水方向(矢印S)に対して垂直且つ旋回流CFの旋回軸Zに対して垂直な方向に沿った入水部6の幅Wbよりも、旋回室8に対する入水方向に対して垂直且つ旋回流の旋回軸Zに対して平行な方向に沿った入水部6の幅Waの方が大なるようにすることが望ましい。後に詳述するように、このような扁平開口状の入水部6を設けることにより、旋回流を効率良く形成できる。
この場合も、入水部6の全体に亘って、上述の幅WaとWbとの関係が維持される必要はなく、その一部のみにおいて、幅WaとWbとの関係が成立すればよい。
【0138】
図40は、入水部6の開口形状を比較して表した模式図である。すなわち、同図は、図39(b)と同様に、入水部6の入水方向に対向する方向から眺めた模式図である。図40(a)は、上述した関係を満たす扁平形状(以下、「縦長」と略す)の入水部を表す。また、同図(b)は、幅WaとWbとがほぼ同一の場合を表し、同図(c)は、幅WbのほうがWaよりも大きい扁平形状(以下、「横長」と略す)の入水部を表す。
【0139】
本発明者は、これらのうち、図40(a)および(c)に表した形態の入水部6を有する吸引マッサージノズルをそれぞれ試作し、吸引力を比較した。
図41は、本発明者が実施した測定の方法を表す模式図である。すなわち、本実施例及び比較例の吸引マッサージノズルの吐水口の正面に受圧板300を配置し、この受圧板300に負荷される吸引力を測定した。測定した吸引マッサージノズルの構造パラメータは以下の通りである。なお、受圧板300は、ノズルの吐水口と同一のサイズ及び形状(円形)を有する。
Figure 2005073701
まず、これらの吸引マッサージノズルに同一の送水能力を有する送水ポンプを接続し、吐水流量を測定した。その結果は以下の如くであった。
Figure 2005073701
図42は、これらノズルについて吐水口からの距離と吸引力との関係を表すグラフ図である。すなわち、同図の横軸は吐水口7から受圧板300までの距離を表し、縦軸は受圧板300に作用した吸引力を表す。
図42から、同一口径について比較すると、本実施例のノズルのほうが比較例のノズルよりも強い吸引力が得られることが分かる。例えば、吐水口径が30mmφの場合について比較すると、本実施例のノズルにおいては吸引力のピークが約164gfに達するのに対して、比較例のノズルの吸引力のピークは約95gfに過ぎない。口径15mmφの場合についても、同様に本実施例のノズルの吸引力のピークは約106gfに達するのに対して、比較例のノズルのピークは約73gfに過ぎない。
【0140】
これは、比較例のノズルと比べた場合、本実施例のノズルのほうが、入水部6の開口中心が旋回軸Zから遠くなるので、水流に与えるモーメントが増加し、旋回流CFを十分に発達させやすいからであると考えられる。つまり、入水部6を「縦長」とすることにより、効率良く旋回流を発達させて強い吸引力を発生させることができる。このため、少ない送水量あるいは小さな送水ポンプでも強い吸引力が得られ、各種の生体効果が得られると同時に、ランニングコストや設置スペースなどの削減も可能となる。
【0141】
図43は、本実施例のノズル(縦長)と比較例のノズル(横長)の吸引力の比率を吐水口径ごとに比較したグラフ図である。すなわち、同図の横軸は、吐水口径を表す。また、縦軸は、「横長」のノズルの吸引力のピーク値に対する、「縦長」のノズルの吸引力のピーク値の比率を表す。
【0142】
このグラフから、吐水口径が大きくなるほど、「縦長」のノズルのほうが「横長」のノズルよりも高い吸引力が得られることが分かる。これは、吐水口径が大きくなるほど、「横長」のノズルでは入水力を旋回力に効率よく変換できないためであると考えられる。
以上説明したように、本発明において、入水部6を「縦長」の形態とすることにより、効率よく旋回流を形成することができる。その結果として、限られた水量でも強い吸引力が得られ、効果的な吸引マッサージが可能となる。そして、このようなマッサージノズルに送水される流量の変化を送水ポンプの動作状態の変化として検知し、動作モードを切り替えることによって、水の飛散を防止し、直感的且つ快適な操作性と使用感が得られる。
【0143】
次に、旋回室に「絞り」が設けられていない実施例について説明する。
図44は、本発明のマッサージノズルにおいて「絞り部」を設けない具体例を表す断面図である。
本実施例においては、旋回室8は、吐水口7に向けてストレートに開口する単一の略円筒状の空間を有する。つまり、旋回室8の内径と吐水口7の開口径とはほぼ同一であり、吐水口での「絞り部」は設けられていない。旋回室8の形態として、このような略単一の円筒状を採用すると、吐水口の近傍に「絞り部」を設けた場合と比較して水流の圧力損失を低くすることができ、給水圧力に対して得られる流量を増やすことができる。その結果として、旋回流CFの流量を増加させ、強い吸引押圧作用を得ることができる。
【0144】
またさらに、このような単一の円筒状の旋回室は、製造が極めて容易であり、コストも下げることができる。なお、本具体例の吸引マッサージノズル1を樹脂の射出成形技術(インジェクション・モールド)などにより形成する場合、旋回室8の形状に「テーパ」を設ける場合がある。すなわち、鋳型に樹脂をモールドし、その後に旋回室8の内部空間を形成するための鋳型突出部を円滑に引き抜くためには、旋回室8の内径を均一ではなく、吐水口7に向けてやや内径が拡がるように形成することが望ましい。本発明は、このようなテーパ状の旋回室8を有するものも包含する。
【0145】
そして、このようなマッサージノズルに送水される流量の変化を送水ポンプの動作状態の変化として検知し、動作モードを切り替えることによって、水の飛散を防止し、直感的且つ快適な操作性と使用感が得られる。
【0146】
次に、リング状の「ガイド部」が設けられた吸引マッサージノズルについて説明する。
図45は、本具体例の吸引マッサージノズルを表す断面図である。同図については、図1乃至図44に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本具体例においては、吸引マッサージノズル1の吐水口7の前面に、図35に関して前述したような、突出したリング状のガイド部22が設けられている。ガイド部22のサイズは、吐水口7の内径よりも大きい。こうすることにより、旋回吐水を皮膚にあてることができ、吐水力による刺激感を維持できる。また、ガイド部22のサイズを吸引マッサージノズル1の外径よりも小さくしてもよい。このようにすると、人体に対してガイド先端の位置決めをしやすく、操作性が向上する。なお、ガイド部22の先端は、人体と接触する場合があるので安全を考慮して端面は曲面状とすることが望ましい。
【0147】
本発明の吸引マッサージ装置により吸引マッサージを実施する場合、吐水口7と人体の被処理部位10との間には、吸引力と押圧とがバランスする最適な距離が存在する。これは、例えば図42のグラフにおいて、吸引力のピークが存在することからも分かる。しかし、この最適な距離を常に維持することは容易ではない。これに対して、本実施例においては、リング状のガイド部22を設けることにより、吐水口7までの最適距離を容易に得ることができる。つまり、ガイド部22を被処理部位10に軽く押し当てることにより、最適な吸引作用が得られる距離を維持することができる。
また、使用者は、このマッサージノズル1を用いて吸引マッサージを実施する際には、リング状のガイド部22を被処理部位に軽く押し当てるようにする。前述したように、吐水口7からは旋回流が円錐状に放出されているので、ガイド部22と被処理部位(人体)10との間にも、均質な水膜が形成される。つまり、被処理部位(人体)は、均質で連続的な水膜により保護されるので、ガイド部22を設けても、被処理部位(人体)に対する不快な刺激は少ない。その結果として、吸引マッサージを続けながら被処理部位の上でマッサージノズル1を滑らかに移動させることができる。
【0148】
またさらに、このようなリング状のガイド部22を設けることにより、吐水口7から周囲に略円錐状に吐出される旋回流吐水の飛散を抑制できる。つまり、吐水口7から広角度に飛散する吐水成分による不快感や刺激などを緩和して、使用感が向上する。
またさらに、ガイド部22の後方にスカート状の延在部を設け、吐水口7から吐出された水の一部を吸引マッサージノズル1の後方に逃がす水路23を形成してもよい。つまり、吐水口7から吐出された水の一部は矢印Dの如く、被処理部位10とガイド部22の先端との間に水膜を形成し、他の一部は、矢印Rの如く、水路23を通って、吸引マッサージノズル1の後方に流出する。このような水路23を設けることにより、吐水口7の前面、すなわちリング状のガイド部22の内側における吐水の滞留を防止することができる。つまり、リング状のガイド部22を設けた場合、その先端に被処理部位10をあてがった状態で吐水させると、リングの内側の空間に吐水が滞留し、吐水口7の近傍における水流の分布が変化して負圧力が低下したり負圧領域が減少したりするおそれがある。これに対して、吐水を逃がす水路23を設けることにより、ガイド部22を設けても、吐水口7近傍の水流の分布の「くずれ」を防ぐことができる。つまり、所期の吸引作用を得ることができる。
【0149】
そして、このようなマッサージノズルに送水される流量の変化を送水ポンプの動作状態の変化として検知し、動作モードを切り替えることによって、水の飛散をさらに確実に防止し、直感的且つ快適な操作性と使用感が得られる。
【0150】
なお、図35や図45に例示したガイド部22は略円筒状であるが、本発明はこれに限定されない。ガイド部は、例えば、楕円筒状体や、多角形の筒状体、あるいは不定形の筒状体などでもよい。また、リング状ではなく、吐水口を取り巻くように複数の突起を配設してもよい。さらに、これら突起のうちの少なくとも一つと押しバー52とが連動するように構成することによっても、図35及び図36に関して前述したものと同様に流量を変化させて動作モードを切り替える効果を得ることができる。
【0151】
次に、旋回室に空気を導入する吸引マッサージノズルの具体例について説明する。
図46は、本具体例の吸引マッサージノズルを表す断面図である。同図についても、図1乃至図45に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本具体例においては、旋回室8の後方底面すなわち、吐水口7と対向する壁面に空気導入口26が設けられている。この空気導入口26は、図示しない空気配管82を介して大気に開放され、または空気供給手段に接続されている。
前述した如く、扁平形状の入水部6から旋回室8に水が導入され、旋回流CFが効率的に形成されると、旋回室8の中心付近に強い負圧部が形成される。すると、その圧力差によって、空気導入口26から旋回室8内に空気が吸い込まれ、旋回流CFの旋回軸線上に空気柱28が形成される。この吸引マッサージノズルを水中で使用した場合、この空気柱28は、吐水口7の近傍において矢印BWにより表したように外側から流入しようとする周囲水とぶつかり、および旋回室8から速度を速めて吐水口7から吐出しようとする旋回吐水のせん断力により引きずられ、形状を微細な気泡と変えながら、旋回吐水と共に周囲水中に吐出される。
【0152】
こうして、吐水口7から吐出する旋回吐水は、気泡が混入された気泡混入水となり、旋回成分をもった円錐形の吐水となる。この場合の円錐形吐水形状は、吐水口7の断面積および吐水口7の開口端の形状により変化する。
【0153】
気泡の量及び径は、空気導入口26に供給される空気量を調整することにより可変である。気泡の径は、空気流量が少なければ小さくなる。空気の供給を遮断して、気泡混入のない吸引モードで動作させることも可能である。この場合には、もっとも強い吸引力が得られる。また、入水部6から導入される水の流量に応じて発生する負圧を変化させることができるので、これによっても気泡の量および径を変化させることも可能である。
このように、本具体例によれば、気泡浴マッサージ装置としても使用が可能である。またさらに、本具体例においては、混入させる気泡量を変化させることによって、吐水口7において生ずる吸引力を調節することも可能である。
【0154】
そして、このようなマッサージノズルに送水される流量の変化を送水ポンプの動作状態の変化として検知し、動作モードを切り替えることによって、水の飛散を防止し、直感的且つ快適な操作性と使用感が得られる。
【0155】
次に、本発明の吸引マッサージ装置の具体例について説明する。
図47及び図48は、本発明の第1の具体例の吸引マッサージ装置を、斜め正面側、斜め後方側からそれぞれ眺めた模式図である。
また、図49及び図50は、本発明の第2の具体例の吸引マッサージ装置を、斜め後方側、裏面側からそれぞれ眺めた模式図である。
【0156】
また、図51は、これらの吸引マッサージ装置の要部構成を表すブロック図である。
【0157】
すなわち、図47及び図48に表した浴槽装置をその外部から眺めると、筺体70と、その正面から伸びる可撓性ホース30と、その先端に設けられたマッサージノズル1と、を有する。筺体70には、操作スイッチ72、吸気開閉コック74、取水口76、持ち穴状の把持部78、電源コード80、吸気ホース82、固定用吸盤83などが適宜設けられている。
また、図49及び図50に表した浴槽装置の場合には、折り畳み式の把持部78が設けられ、また、吸気ホース82の先端には、空気取り入れ端の開口を水面よりも上に浮上させておくための浮力体84が設けられている。
【0158】
これらいずれの吸引マッサージ装置においても、筺体70の内部には、送水手段100が収容されている。その構成は、図1に例示した如くである。送水手段100は、例えば耐水処理が施された電動式の送水ポンプ150を内蔵し、取水口76から取り入れた水(お湯)を可撓性ホース30を介してマッサージノズル1に送出する。送水ポンプ150の電源は、例えば、筺体70の外部から交流または直流の電力を供給してもよく、または、図50に例示した如く、筺体70の中に充電池81などの電源を内蔵して電力を供給してもよい。いずれの場合にも、浴槽内の湯に沈めて安全に使用できるよう、所定の耐水処理が適宜実施されている。
【0159】
また、吸気ホース82は、図46に関して前述したように、マッサージノズル1に空気を導入する場合に利用することができる。また、図51に例示したように、吸気切り替えコック75を適宜設けてもよい。吸気切り替えコック75を閉じた場合には、吸気ホース82を介してノズル1に空気を送り、コック75を開いた場合には、可撓性ホース30に空気を混入させることができる。これにより、例えばノズルを取り外しての気泡浴も楽しめる。もちろん、ノズル1に空気を混入しないシステムの場合には、吸気ホース82は不要である。
【0160】
一方、マッサージノズル1は、図47に例示した如く、シャワーヘッドに類似した外観を有する。同図に表したマッサージノズル1Aは、その先端付近を「わしづかみ」にして用いるのに適した形状を有する。また、マッサージノズル1Bは、通常のシャワーヘッドの如くその根本部分を保持して用いるのに適した形状を有する。
これらマッサージノズル1(1A、1B)は、前述したように、送水手段100から送出された水の旋回流を形成する。使用者は、この旋回流により形成される負圧効果を利用して、被処理部位に対して吸引マッサージを実施することができる。
【0161】
図52は、本実施例の吸引マッサージシステムの使用状態を説明するための模式図である。すなわち、使用者200は、湯160をはった浴槽140の中に本発明の吸引マッサージ装置を設置し、筺体70の上に腰掛けた状態でマッサージノズル1を操作することができる。この際に、図3に関して前述したように旋回吐水Aにより形成される水膜により吐水口7の周囲が覆われるため、人体の被処理部位10の表面は常に均質な水膜に保護され、人体は吸引マッサージノズルから過度の摩擦抵抗を受けない。このため、不快な刺激がなく、使用感に優れる。また、本実施形態の吸引マッサージノズル1を浴槽内の水(お湯)の中に浸した状態で用いると、吸引力を低下させる空気層(空洞)が旋回室内に形成されることを抑制でき、より効果的である。また、浴槽140内のお湯160を循環使用する点で、節水効果も高い。
【0162】
また、マッサージノズル1が筺体70に対して可撓性ホース30により接続されているので、吸引マッサージノズル1を使用者の身体のあらゆる部分の被処理部位に対して柔軟且つ自在にあてることができる。しかも、マッサージしづらいヒップや太ももの裏側が、腰掛けている状態により浴槽底面から浮いているので、ノズルをあててマッサージするスペースが得られ、確実且つ容易にマッサージできる。
【0163】
また、本実施例によれば、使用者200は、コンパクトな筺体70の上に腰掛けた状態で吸引マッサージノズル1を操作できる。その結果、使用者200は、常にリラックスした状態で吸引マッサージすることができる。またさらに、上半身、例えば脇の下から二の腕を吸引マッサージするような場合でも、吸引マッサージノズル1を浴槽の湯160の中に浸した状態で操作することが可能である。しかも、下半身、例えば、ヒップや太ももの裏側まで、まんべんなく吸引マッサージすることができる。従って、これらの部位につきやすい「セルライト(老廃物と脂肪の塊)」を揉みほぐすことにより、老廃物の排出を促進し、セルライトを正常な脂肪に改善することができる。その結果として、人体の「引き締め効果」が得られる。
【0164】
そして、本発明によれば、マッサージノズル1に送水される流量(あるいは圧力など)の変化を送水ポンプの動作状態の変化として検知し、動作モードを切り替えることによって、水の飛散を防止し、直感的且つ快適な操作性と使用感が得られる。
【0165】
図53は、本発明の吸引マッサージ装置の第3の具体例を表す模式図である。すなわち、同図は、浴槽140と組み合わされた吸引マッサージ装置を表す。
本実施例の場合、浴槽140の中にノズル収容部120が設けられ、図2乃至図46に関して前述したマッサージノズル1は、このノズル収容部120に収容可能とされている。そして、送水手段100は、水配管60を介して浴槽140の中の水(お湯)を取水し、可撓性ホース30を介してマッサージノズル1に送出する。
【0166】
本実施例においては、図53(a)に表したように、ノズル収容部120に吸引マッサージノズル1を収納した状態で、使用者は、浴槽140内に入浴しマッサージノズル1に被処理部位をあてがうことにより吸引押圧マッサージを受けることができる。この時、マッサージノズル1は、水没していてもよく、お湯よりも上に露出していてもよい。但し、前述したように、マッサージノズル1を水没させたほうがより強い吸引マッサージを受けることができる。
また、図53に関して前述したように、マッサージノズル1を収容部120に収納した状態で空気導入口26から空気を導入すれば、いわゆる気泡浴装置として使用することもできる。
【0167】
また一方、図53(b)に表したように、マッサージノズル1をノズル収容部120から取り外して用いることができる。本実施例においては、マッサージノズル1は、可撓性ホース30により接続されているので、使用者は、マッサージノズル1を自由な位置に移動させ、被処理部位にあてて使用することができる。
【0168】
なお、本実施例においても、送水手段100により浴槽140内のお湯(水)をマッサージノズル1に供給する。つまり、浴槽140内のお湯を循環使用する点で、節水効果が高い。そして、
そして、本発明によれば、マッサージノズル1に送水される流量(あるいは圧力など)の変化を送水ポンプの動作状態の変化として検知し、動作モードを切り替えることによって、水の飛散を防止し、直感的且つ快適な操作性と使用感が得られる。
【0169】
図54は、本発明の吸引マッサージシステムの第4の具体例を表す模式図である。同図についても、図1乃至図53に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施例においては、ノズル収容部120が浴槽140の周縁の、いわゆる「エプロン」の部分に設けられている。気泡浴を行わず、吸引押圧マッサージを主体として実施するような場合には、マッサージノズル1を簡単に取り外し、使用者の人体の各所に容易にあてがうことができるようにすることが望ましい。ノズル収容部120を浴槽140のエプロンに設置すると、マッサージノズル1を取り外すことが極めて容易となる。また、浴槽140内に入浴した状態で、吸引マッサージノズル1が邪魔になる心配もない。
そして、本発明においても、可撓性ホースからなる水配管30によりノズル収容部120とマッサージノズル1とを接続することにより、マッサージノズル1を自在に取り扱うことができる。
【0170】
また、本実施例においても、浴槽140内のお湯を循環使用する点で、節水効果が高く、また、マッサージノズル1に送水される流量の変化を送水ポンプの動作状態の変化として検知し、動作モードを切り替えることによって、水の飛散を防止し、直感的且つ快適な操作性と使用感が得られる。
【0171】
図55は、本発明の吸引マッサージシステムの第5の具体例を表す模式図である。同図についても、図1乃至図54に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本具体例においては、浴槽140に気泡流噴出口130が設けられている。気泡流噴出口130は吸気開閉コック170に接続され、送水手段100の送水作用によって、気泡流を浴槽内に噴出する。その結果、図55(a)に表したように、気泡浴(ブローバス)を実施することができる。
そして、本実施例においても、第4具体例と同様に、ノズル収容部120が浴槽140の周縁の、いわゆる「エプロン」の部分に設けられている。使用者は、図55(b)に表したように、マッサージノズル1を簡単に取り外し、吸引マッサージを実施できる。このような構成とすることにより、送水手段100の容量範囲において、気泡浴と吸引マッサージを同時に使用することも可能となり、快適性が増す。また、気泡流噴出口130への送水と、マッサージノズル1への送水とを適宜切り替えることにより、気泡浴と吸引マッサージとを使用者の好みに応じて切り替えることができる。この場合、気泡浴あるいは吸引マッサージのいずれかのモードに合わせて送水手段の能力を最大限に生かせるので、使用者にとって強弱範囲の広いシステムが提供される。
そして、本実施例においても、マッサージノズル1に送水される流量(あるいは圧力など)の変化を送水ポンプの動作状態の変化として検知し、動作モードを切り替えることによって、水の飛散を防止し、直感的且つ快適な操作性と使用感が得られる。
【0172】
以上具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
すなわち、本発明のマッサージノズル及び吸引マッサージ装置を構成するいずれかの要素について当業者が設計変更を加えたものであっても、本発明の要旨を備えたものであれば、本発明の範囲に包含される。
【0173】
例えば、マッサージノズルの外形や、吐水口とのサイズの比率、あるいは入水部の位置関係などについては、旋回流が得られ、その結果として負圧部が形成される限りにおいて、本発明に包含される。
【0174】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る吸引マッサージ装置によれば、マッサージノズルに送水される流量の変化を送水ポンプの動作状態の変化として検知し、動作モードを切り替えることによって、水の飛散を防止し、直感的且つ快適な操作性と使用感が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる吸引マッサージ装置の全体構成を表す概念図である。
【図2】マッサージノズル1の正面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】マッサージノズル1の使用状態を例示する模式図である。
【図6】本発明の吸引マッサージ装置において用いる送水ポンプ150の送水特性を例示するグラフ図である。
【図7】送水ポンプ150の動作特性を例示するグラフ図である。
【図8】マッサージノズル1の使用状態による流量の変化の第1の具体例を表すグラフ図である。
【図9】マッサージノズル1の使用状態による流量の変化の第2の具体例を表すグラフ図である。
【図10】マッサージノズル1の使用状態による流量の変化の第3の具体例を表すグラフ図である。
【図11】本発明において実行する制御の第1の具体例を表すフローチャートである。
【図12】本発明において実行する制御の第2の具体例を表すフローチャートである。
【図13】マッサージノズル1の使用状態に応じて送水ポンプ150の動作状態が変化することを例示するグラフ図である。
【図14】本発明の実施形態の吸引マッサージ装置の動作の一例を表すグラフ図である。
【図15】本発明の具体例の吸引マッサージ装置の動作のメインルーチンを例示するフローチャートである。
【図16】割り込み処理を表すフローチャートである。
【図17】状態検知サブルーチンを表すフローチャートである。
【図18】臨界値Wcの調節部を設けた吸引マッサージ装置を表す模式図である
【図19】本発明の具体例のマッサージ装置の動作を説明するためのグラフ図である。
【図20】本発明の具体例のマッサージ装置の動作のメインルーチンを表すフローチャートである。
【図21】本発明の具体例において実行される割り込みルーチンを例示するフローチャートである。
【図22】状態検知サブルーチンS20を表すフローチャートである。
【図23】本発明の本具体例のマッサージ装置の動作を説明するためのグラフ図である。
【図24】本発明の具体例のマッサージ装置の動作のメインルーチンを表すフローチャートである。
【図25】本発明の具体例において実行される割り込みルーチンを例示するフローチャートである。
【図26】状態検知サブルーチンS30を表すフローチャートである。
【図27】本発明の具体例の吸引マッサージ装置の動作を表す模式図である。
【図28】「アイドルモード」→「吸引モード1」→「吸引モード2」の如く動作モードが順番に切り替えられることを表す模式図である。
【図29】本発明の具体例の吸引マッサージ装置のマッサージノズル正面図である。
【図30】図29のマッサージノズルをその裏面側からみた断面図である。
【図31】図29のマッサージノズルをその裏面側からみた断面図である。
【図32】流量変化手段11の斜視図である。
【図33】流量変化手段の縦断面図である。
【図34】流量変化手段11の動作により送水流量を変化させる具体例を表すグラフ図である。
【図35】本発明の実施例の吸引マッサージノズルを表す斜視図である。
【図36】吸引マッサージノズルに設けられる流量変化手段を表す斜視図である。
【図37】本発明の具体例の流量変化手段の原理を表す模式図である。
【図38】本発明の具体例の流量変化手段を用いた場合の動作を表すグラフ図である。
【図39】(a)は、本発明の実施例の吸引マッサージノズルの概念図であり、図4と同様の断面構造を表す。また、(b)は、(a)のC−C線断面図である。
【図40】入水部6の開口形状を比較して表した模式図である。
【図41】本発明者が実施した測定の方法を表す模式図である。
【図42】吐水口からの距離と吸引力との関係を表すグラフ図である。
【図43】本発明の実施例のノズル(縦長)と比較例のノズル(横長)の吸引力の比率を吐水口径ごとに比較したグラフ図である。
【図44】本発明のマッサージノズルにおいて「絞り部」を設けない具体例を表す断面図である。
【図45】本発明の具体例の吸引マッサージノズルを表す断面図である。
【図46】本発明の具体例の吸引マッサージノズルを表す断面図である。
【図47】本発明の第1の具体例の吸引マッサージ装置を、斜め正面側から眺めた模式図である。
【図48】本発明の第1の具体例の吸引マッサージ装置を、斜め後方側から眺めた模式図である。
【図49】本発明の第2の具体例の吸引マッサージ装置を、裏面側から眺めた模式図である。
【図50】本発明の第2の具体例の吸引マッサージ装置を、裏面側から眺めた模式図である。
【図51】吸引マッサージ装置の要部構成を表すブロック図である。
【図52】本発明の実施例の吸引マッサージ装置の使用状態を説明するための模式図である。
【図53】本発明の吸引マッサージ装置の第3の具体例を表す模式図である。
【図54】本発明の吸引マッサージ装置の第4の具体例を表す模式図である。
【図55】本発明の吸引マッサージシステムの第5の具体例を表す模式図である。
【符号の説明】
1、1A、1B マッサージノズル
2 旋回部
3 吐水部
4 接続部
5 導入路
6 入水部
6A 入水路
6B 入水口
7 吐水口
8 旋回室
8W 周壁
10 被処理部位
11 流量変化手段
12 押しバー
13 ボタン
14 操作スイッチ
15 トーションバネ
16 サイドカバー
16G 溝
16H スイッチ穴
17 ゲート
18 軸
22 ガイド部
23 放出水路
26 空気導入口
28 空気柱
30 可撓性ホース
52 支持バー
53 カム
54 ストッパー
60 水配管
70 筺体
72 操作スイッチ
74 吸気開閉コック
75 吸気切替コック
76 取水口
78 把持部
80 電源コード
81 充電池
82 空気配管
83 固定用吸盤
84 浮力体
90 絞り
90S スプリング
100 送水手段
110 制御部
112 動作モード切替部
114 電力供給部
116 状態検出部
117 臨界値調節部
118 状態表示部
120 ノズル収容部
130 気泡流噴出口
140 浴槽
150 送水ポンプ
170 吸気開閉コック
200 使用者
300 受圧板
CF 旋回流
D 矢印
Wc 臨界値
Wa 幅
Wb 幅

Claims (16)

  1. 入水部と、前記入水部から入水される水の旋回流を形成し、前記旋回流を吐水口から吐水させる旋回室と、を有するマッサージノズルと、
    前記マッサージノズルに水を送出する送水ポンプと、
    を備え、
    前記マッサージノズルの前記吐水口に形成される負圧部を利用した吸引マッサージを実施可能とした吸引マッサージ装置であって、
    前記送水ポンプに電力を供給する電力供給部と、
    前記電力供給部から前記送水ポンプへの電力の供給状態に関するパラメータを検知する状態検出部と、
    をさらに備え、
    前記状態検出部による前記パラメータの検知結果に基づいて、複数の動作モードのうちのいずれかの動作モードから他のいずれかの動作モードに切り替え可能としたことを特徴とする吸引マッサージ装置。
  2. 前記状態検出部により検知された前記パラメータの値と、その動作モードに対応させて予め定められた前記パラメータの臨界値との大小関係に基づいて、前記切り替えの可否を判断することを特徴とする請求項1記載の吸引マッサージ装置。
  3. 前記状態検出部により検知された前記パラメータの変化量に基づいて、前記複数の動作モードのいずれに切り替えるかを判断することを特徴とする請求項1記載の吸引マッサージ装置。
  4. 前記パラメータは、前記送水ポンプの消費電力であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の吸引マッサージ装置。
  5. 前記複数の動作モードの全てを可能とするために前記マッサージノズルに送出する水の流量の最大値と最小値との間において、前記送水ポンプの消費電力は、前記流量に対して正の相関関係を有することを特徴とする請求項4記載の吸引マッサージ装置。
  6. 前記複数の動作モードの全てを可能とするために前記マッサージノズルに送出する水の流量の最大値と最小値との間において、前記送水ポンプの消費電力は、前記流量に対して負の相関関係を有することを特徴とする請求項4記載の吸引マッサージ装置。
  7. 前記複数の動作モードの全てを可能とするために前記マッサージノズルに送出する水の流量の最大値と最小値との間において、前記送水ポンプの消費電力は、極大値を有することを特徴とする請求項4記載の吸引マッサージ装置。
  8. 第1の動作モードと、前記第1の動作モードよりも前記マッサージノズルに送出する水の量が多い第2の動作モードと、が設けられ、
    前記第1の動作モードに基づいて動作している状態において、前記状態検出部により検知された前記消費電力が第1の臨界値よりも小さくなると、前記第2の動作モードに切り替えられることを特徴とする請求項4または5に記載の吸引マッサージ装置。
  9. 前記第1の動作モードに基づいて動作している状態において、前記マッサージノズルの前記吐水口を被処理部位に略接触させると、前記状態検出部により検知された前記消費電力が前記第1の臨界値よりも小さくなることを特徴とする請求項8記載の吸引マッサージ装置。
  10. 前記第2の動作モードに基づいて動作している状態において、前記状態検出部により検知された前記消費電力が第2の臨界値よりも大きくなると、前記第1の動作モードに切り替えられることを特徴とする請求項4、5、8および9のいずれか1つに記載の吸引マッサージ装置。
  11. 前記第2の動作モードに基づいて動作している状態において、前記マッサージノズルの前記吐水口を被処理部位から離すと、前記状態検出部により検知された前記消費電力が前記第2の臨界値よりも大きくなることを特徴とする請求項10記載の吸引マッサージ装置。
  12. 前記送水ポンプから前記マッサージノズルに供給される水の流量を変化させる流量変化手段をさらに備え、
    前記流量変化手段により前記マッサージノズルにおける水の流量を変化させることにより前記動作モードの前記切替が可能とされたことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載の吸引マッサージ装置。
  13. 前記動作モードに関する情報を表示する状態表示部をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1つに記載の吸引マッサージ装置。
  14. 前記マッサージノズルの前記吐水口が大気中に露出されると、前記送水ポンプから送出される水の量が減らされることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つに記載の吸引マッサージ装置。
  15. 前記マッサージノズルの前記吐水口を被処理部位に略接触させると、前記送水ポンプから送出される水の量が増やされることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1つに記載の吸引マッサージ装置。
  16. 前記臨界値を調節可能とする臨界値調節部をさらに備えたことを特徴とする請求項2及び8〜11のいずれか1つに記載の吸引マッサージ装置。
JP2003209469A 2003-08-29 2003-08-29 吸引マッサージ装置 Expired - Fee Related JP4461475B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003209469A JP4461475B2 (ja) 2003-08-29 2003-08-29 吸引マッサージ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003209469A JP4461475B2 (ja) 2003-08-29 2003-08-29 吸引マッサージ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005073701A true JP2005073701A (ja) 2005-03-24
JP4461475B2 JP4461475B2 (ja) 2010-05-12

Family

ID=34402382

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003209469A Expired - Fee Related JP4461475B2 (ja) 2003-08-29 2003-08-29 吸引マッサージ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4461475B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP4461475B2 (ja) 2010-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2005074856A1 (ja) マッサージノズル及びマッサージ装置
JP4461475B2 (ja) 吸引マッサージ装置
EP0279829A1 (en) PROCESS AND APPARATUS FOR HYDROTHERAPY SUPPLIED BY FLOWING WATER.
JP2639268B2 (ja) センサ付き吐水装置の制御方法
JP4552488B2 (ja) 洗浄装置
JP2004136085A (ja) マッサージノズル及びマッサージシステム
JP4206832B2 (ja) 吸引マッサージノズル及び吸引マッサージシステム
JP4133892B2 (ja) マッサージノズル及びマッサージ装置
JP4092648B2 (ja) マッサージノズル及びマッサージシステム
US5943710A (en) Water jet generating system in bathroom
JP4133893B2 (ja) マッサージノズル及びマッサージ装置
JP2566249B2 (ja) ジェットバス装置
JP4158103B2 (ja) マッサージノズル及びマッサージシステム
JP2005124885A (ja) マッサージヘッド及びマッサージシステム
JP2005137463A (ja) 吸引ノズル及び吸引装置
JP3565044B2 (ja) 局部洗浄装置
JP4107035B2 (ja) マッサージノズル
JP4395887B2 (ja) マッサージヘッドおよびマッサージシステム
JP4255660B2 (ja) 衛生洗浄装置
JP3593897B2 (ja) 局部洗浄装置
JP2006034829A (ja) マッサージノズルおよびマッサージシステム
JP3075000B2 (ja) 衛生洗浄装置
JPH0473024A (ja) センサ付きシャワーヘッド
JP3565045B2 (ja) 局部洗浄装置
JPH06104Y2 (ja) 気泡風呂

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060410

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090512

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090928

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100125

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100207

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130226

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4461475

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130226

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140226

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees