JP4206069B2 - 制振壁及びこれを備えた架構の補強構造 - Google Patents

制振壁及びこれを備えた架構の補強構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4206069B2
JP4206069B2 JP2004346233A JP2004346233A JP4206069B2 JP 4206069 B2 JP4206069 B2 JP 4206069B2 JP 2004346233 A JP2004346233 A JP 2004346233A JP 2004346233 A JP2004346233 A JP 2004346233A JP 4206069 B2 JP4206069 B2 JP 4206069B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frame
damping
wall
joint
damping wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004346233A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006046051A (ja
Inventor
和浩 金田
裕美 鈴木
泰弘 西川
太史郎 藤村
敏治 中村
弘雄 笹井
知宏 寺嶋
正尚 佐伯
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisei Corp filed Critical Taisei Corp
Priority to JP2004346233A priority Critical patent/JP4206069B2/ja
Publication of JP2006046051A publication Critical patent/JP2006046051A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4206069B2 publication Critical patent/JP4206069B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Building Environments (AREA)
  • Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Description

本発明は、構造物の地震に対する安全性を増加させるために構築される制振壁及びこれを備えた架構の補強構造に関する。
例えば、耐震性が不十分であると判断された既設構造物に対する一般的な補強構造としては、柱と梁から形成される既設梁柱架構の内側空間に、現場打ち鉄筋コンクリート耐震壁を打設する耐震補強構造が施工されている。この耐震補強構造は、予め内向きにアンカー筋を突設した鉄骨枠材を梁柱架構に接着し、前記鉄骨枠材の内側に耐震壁の剪断補強筋を配筋した後に、コンクリートを打設する構造である(特許文献1)。
ところが、この耐震補強構造は、美観上及び採光上不利であり、意匠的に優れた設計を行うことができないため、既設梁柱架構の内面に固定された鋼板と、縦横方向に整列して当該鋼板に形成された開口部とを有する耐震補強構造が提案されている(特許文献2)。
特開2001−27048号公報([0013]−[0024]、図1−図10) 特開2002−70213号公報([0020]−[0039]、図1−図15)
しかしながら、前記鋼板に形成された開口部を有する耐震補強構造では、採光性は確保されるが、美観上の問題点は未だ解決することができないという問題点を有していた。
本発明は、前記の問題点を解決するものであり、経済的で簡易に施工可能であり、さらに、採光性及び美観性に優れた制振壁及びこれを備えた架構の補強構造を提供することを目的とする。
前記の課題を解決するために、発明は、両側に立設した柱部材と当該両側の柱部材に横設されている上下の梁部材とから形成されている梁柱架構と、前記梁柱架構の内面に設置される制振壁と、が一体化されている架構の補強構造において、前記制振壁は、前記梁柱架構の内側空間に速度依存性のある減衰材料からなる目地材を介して積層された複数のガラスブロックを備えており、隣接する前記ガラスブロック同士の間に介在する前記目地材が、最低限の目地厚を保持しながら圧縮力を伝達する弾性材と、粘性材又は粘弾性材とを組み合わせて形成されていることを特徴としている。
本発明によれば、ガラスブロックを用いて制振壁を構築することができ、採光性及び美観性に優れた架構の補強構造を構築することができるため、適用箇所のバリエーションを広げることができる。また、個々の材料が小さくて軽量であるため人力で容易に施工を行うことができる。また、この制振壁に地震力が作用すると、目地材にせん断変形が生じ、その粘性的な抵抗力によってエネルギーを吸収し、建物の応答を抑える制振効果を発揮することができる。
ここで、本発明に係る架構の補強構造とは、左右の柱と上下の梁とから形成された梁柱架構に、地震に対する安全性を付与するものであって、その適用は、既設構造物の梁柱架構、新規に構築される構造物の梁柱架構を問わない。また、梁柱架構と制振壁の一体化とは、少なくとも制振壁と上下の梁部材とが水平力の伝達が可能に固定されていればよく、例えば、いわゆる袖壁や方立壁のように制振壁とその左右の柱のいずれか一方または両方との間に間隔を有していてもよく、必ずしも制振壁の四辺全てが梁柱架構に接している必要はない。
また、前記制振壁は、前記梁柱架構に固定されている支持枠を介して前記梁柱架構の内面に設置されており、前記支持枠が、H形又は溝形断面の部材からなり、前記柱部材に沿って固定される垂直枠部材と前記梁部材に沿って固定される水平枠部材とから構成されている。加えて、前記垂直枠部材と前記水平枠部材とは剛接合されていれば、枠自体の剛性が高まると共に、断面や材料特性に応じた耐力を負担することができるため、さらに梁柱架構の耐震性を増強することが可能となり、好適である。
また、前記目地材粘性材又は粘弾性材を使用していれば、地震時の振動を吸収して建物の応答を抑制する制振効果を発揮すると共に、隣接するガラスブロック同士が圧縮力により損傷することを防止することが可能となり、好適である。ここで、粘性材又は粘弾性材には、ポリマー、アクリル、シリコン、ウレタン、ジエン等の高分子化合物やゴムなどからなり、隣り合うガラスブロック同士又はガラスブロックと支持枠とをその粘着力により接合するとともに、地震時等の圧縮力を変形して消費することが可能な材料を使用する。なお、厳密には、粘性材は速度依存性、粘弾性材は振動数依存性として区別されるが、本発明では、広義の意味で、振動数依存性である粘弾性材を速度依存性としてとらえるものとする。
また、前記目地材が、例えばアクリル系材料等の半透明の材料であれば、ガラスブロックと同様に光を通すことができ、採光性に優れた制振壁を構築することが可能となり、適用箇所のバリエーションがさらに広がり、構造物の設計の自由度が増し、好適である。
また、前記目地材として、最低限の目地厚を保持しながら圧縮力を伝達する弾性材と、粘性材又は粘弾性材と、を組み合わせて形成すれば、地震時等に伴う振動のエネルギーを、弾性材により分散させるとともに、粘性材又は粘弾性材が変形して消費することにより、吸収するため、好適である。ここで、弾性材とは、例えば硬度20又はそれ以上のウレタンやゴムなど、所定の弾力性を有しているとともに、ガラスブロック同士の干渉を防ぎながら主に圧縮力を伝達できる程度の強度と剛性を有した材質のものをいう。
また、本発明の架構の補強構造において、前記支持枠には、複数に区画されており、かつ、境界部が目地材を形成する、前記ガラスブロックを嵌装するための嵌装部を有するブロック取付枠が取り付けられており、前記各ガラスブロックは、前記嵌装部に取り付けられている構成とすれば好適である。
本発明によれば、複数のガラスブロックは、ブロック取付枠に取り付けられていることから、施工性に優れた既設構造物又は新設構造物の架構の補強構造とすることができる。
また、本発明に係る制振壁は、速度依存性のある減衰材料からなる目地材と、前記目地材を介して積層された複数のガラスブロックと、を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、ガラスブロックを用いて採光性及び美観性に優れた制振壁を構築することができるため、建造物を新規に構築する際の設計の自由度が増すとともに、地震に対する安全性も確保することが可能となる。更に通風が必要な場合には、開口を設け、その外周を所定の強度と剛性を有する材料(例えばアクリル、プラスチック、アルミ、鋼等)で囲い、目地材に固着すれば、開口の周囲においてもガラスブロック間の目地と同様に、地震や風等による入力エネルギーを吸収することができる。
また、当該制振壁を上下のスラブに一体的に固定し、該スラブの強度や剛性に応じて、建物に作用する力を負担することにより、間仕切りとしての機能しか有していなかった従来の間仕切り壁に、制振壁としての建物の応答を低減する機能を付加することが可能となり、よりすぐれた建物構造を構築することが可能となる。さらに、いわゆるキャンティスラブのように梁部材から張り出した上下のスラブに、外壁として当該制振壁を固定する構成とすれば、建物の外観に梁部材が露出されることがなく、ガラスブロックからなる外壁面の面積が広がるため、優れた制振性とともに採光性、開放感及び美観性に優れた建物の構築が可能となる。
また、本発明に係る制振壁は、複数のガラスブロックが積層されてなるガラスブロック積層体と、前記ガラスブロック積層体に水平に取り付けられた減衰装置と、を備えた制振壁であって、前記減衰装置は、上部部材と下部部材とを有し、前記上部部材と前記下部部材との接合面には速度依存性のある減衰材料が介在されているとともに、前記上部部材または前記下部部材に鋼材を重ね合わせた摩擦面が形成されており、前記摩擦面にすべりが発生することで地震時や強風時の過大な入力を防止することを特徴としている。
本発明によれば、減衰装置の上部部材と下部部材との接合面に介在された減衰材料により、建物に加わる水平力を効率的に減衰するため、高価な減衰材料の使用を最小限に抑えて、経済的で、採光性及び美観性に優れた制振壁を構築することが可能となる。また、減衰材料を複数積層すれば、水平力に対する減衰効果がさらに高まり、好適である。さらに、当該制振壁が水平力の入力制限機能を有していれば、減衰材料の能力以上の水平力が負荷されることを制限して、減衰材料およびガラスブロックが破壊されることがないため、制振壁の維持管理において好適である。
本発明によれば、経済的で簡易に施工可能であり、さらに、採光性及び美観性に優れた制振壁とこれを備えた架構の補強構造を提供することができる。
本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
ここで、図1は、第1の実施の形態に係る架構の補強構造を示す正面図であり、図2は当該架構の補強構造1の既設梁柱架構10と支持枠30との接合部を示した水平断面図、図3は架構補強壁20の詳細を示す拡大正面図である。また、図4は、第1の実施の形態に係る補強構造の変形例を示した水平断面図である。また、図5は第2の実施の形態に係る制振壁の減衰装置を示す図であり、(a)は断面図、(b)は斜視図である。また、図6は第3の実施の形態に係る制振壁の減衰装置を示す図であり、(a)は断面図、(b)は斜視図である。さらに、図7は、その他の実施の形態を示す図である。
<第1の実施の形態>
第1の実施の形態(以下、単に「第1実施形態」という場合がある)では、既設構造物の地震等の振動に対する安全性を増加させることを目的として、当該既設構造物の梁柱架構10(以下、単に「既設梁柱架構」という)の内面に、当該既設梁柱架構10を補強するための制振壁である架構補強壁20を設置する場合について述べる。
図1に示すように、第1実施形態に係る架構の補強構造Kは、既設梁柱架構10と、架構補強壁20とから構成されている。前記既設梁柱架構10は、左右に立設した鉄筋コンクリート造の柱部材11,12と、当該左右の柱部材11,12に横設されている上下の鉄筋コンクリート造の梁部材13,14とから形成されており、内側に長方形状の空間部(正面視)(以下、「内側空間部」という)が設けられている。
既設梁柱架構10の内側空間部には、支持枠30と、当該支持枠30に接着剤(エポキシ樹脂等)で取り付けられており、ガラスブロック45が嵌挿されているブロック取付枠40が設けられている。
支持枠30は、H形鋼を口字形状(正面視)となるように組み立てることにより形成されており、図2に示すように、当該H形鋼のフランジ面が前後方向に向くように、該フランジの端部が既設梁柱架構10の内面に当接するように配置されている。また、支持枠30は、四隅が補強される(図示せず)ことにより、剛性が高められている。この支持枠30は、充填材(例えば、グラウト材)31で既設梁柱架構10に固定されており、相互にせん断力を伝達できるようになっている。なお、支持枠は、ブロック取付枠を支持できる構造であればよく、H形断面以外にも矩形や溝形断面の部材等を用いることができる。この場合、図4に示すように、溝形鋼のウェブ面が梁柱架構内面に当接するように、支持枠を形成すればよい。
また、図1に示すように、ブロック取付枠40は、所定の弾性力を有する材料から形成されている。そして、ガラスブロック45を嵌装するために複数の格子状に区画されている嵌装部41を有しており(第1実施形態では、12個×8段)、当該嵌装部41の周囲の突縁部42が採光性を有する粘弾性材43とゴム或いはウレタン、樹脂等の弾性材44とを組み合わせて形成される目地材となっている(図3参照)。このブロック取付枠40の各嵌装部41にはガラスブロック45が嵌め込まれており、目地材の緩衝作用によって、上下及び左右に隣接するガラスブロック45同士が圧縮力により損傷することを防止できるようになっている。なお、本実施の形態では、前記目地材として、アクリル系材料、シリコン系材料、ウレタン系材料、塩化ビニル系材料、ブタン系材料、ブチル系材料等の粘弾性材料を用い、地震力により目地材が変形して振動を吸収するとともに、意匠や美観上の観点から半透明であるものを使用するものとする。
なお、地震時水平力が作用した場合には、各ガラスブロック45同士が互いにずれて目地材がせん断変形し、目地材の各部分は、この時の変形速度に応じた抵抗力を示すので、目地材の場所によって吸収するエネルギーの量が異なってくる。
ここでは、架構補強壁(制振壁)20に通気のための開口50を2箇所設けたが、当該開口50の外周には、目地材に固着される枠材51が設置されている。なお、枠材51を構成する材料は限定されるものではなく、例えばアクリル、プラスチック、アルミ、鋼等、所定の強度と剛性を有する材料であればよい。また、開口50は、必要に応じて設置するものとし、通気等の必要がない場合には設けなくてもよい。
[震補強構造の構築方法]
第1実施形態に係る架構の補強構造Kの構築方法について説明する。
第1実施形態に係る架構の補強構造Kの構築方法は、(1)ガラスブロック嵌装工程と、(2)支持枠設置工程と、(3)ブロック取付枠設置工程と、から成り立っている。
(1)ガラスブロック嵌装工程
本工程は、予めブロック取付枠40の嵌装部41にガラスブロック45を嵌め込む作業を行う工程である。この際、必要に応じて、開口50を設ける。
(2)支持枠設置工程
本工程は、既設梁柱架構10に充填材31を用いて、支持枠30を取り付ける作業を行う工程である(図2参照)。
(3)ブロック取付枠設置工程
本工程は、支持枠30の内面に接着剤(図示せず)を用いて、嵌装部41にガラスブロック45が嵌め込まれたブロック取付枠40を取り付ける作業を行うことにより、架構補強壁20を完成する工程である。
なお、場合によっては、ガラス嵌装工程を省略し、支持枠30にブロック取付枠40を取り付けた後に、当該ブロック取付枠40の嵌装部41にガラスブロック45を嵌め込んでも良い。
第1実施形態によれば、ガラスブロック45を用いて架構補強壁20を構築することができるため、採光性及び美観性に優れた架構の補強構造Kを構築することができる。そして、これらのガラスブロック45を嵌装するブロック取付枠40も採光性を有した材料から構成されているため、より設計の自由度が増す。そのため、適用箇所のバリエーションを広げることができる。また、ガラスブロック45自体が軽量なので、人力で容易に施工を行うことができる。
また、当該架構補強壁は、支持枠30を高い剛性を有するH形鋼により構成しているため、既設梁柱架構を耐震補強している。また、ブロック取付枠40を構成する突縁部42が粘弾性材43と弾性材44とを組み合わせて形成される目地材であるため、地震時等の水平力を弾性材44により分散させつつ、粘弾性材43が変形することにより吸収する制振効果により応答を抑制し、地震に対する安全性の信頼度が高まる。
また、第1実施形態によれば、複数のガラスブロック45は、予めブロック取付枠40に取り付けることで、施工の手間を省いて工期を短縮できる。
さらに、第1実施形態によれば、ブロック取付枠40の嵌装部41の周囲の突縁部42が形成されており、当該突縁部42が目地材の役割を果たしている。そして、このブロック取付枠40の各嵌装部41にガラスブロック45が嵌め込まれていることから、目地材が変形してエネルギーを消費するとともに、隣接するガラスブロック45同士の干渉による破壊を防止することができる。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態(以下、単に「第2実施形態」という場合がある)では、既設構造物の地震等の振動に対する安全性を向上させることを目的として、図1に示すように、当該既設構造物の梁柱架構10(以下、単に「既設梁柱架構」という)の内面に、当該既設梁柱架構10を補強するための制振壁である架構補強壁20を設置する場合について述べる。
第2実施形態に係る架構補強壁20は、図5に示すように、複数のガラスブロック45が目地71を介して積層されてなるガラスブロック積層体70と、このガラスブロック積層体70に水平に取り付けられた減衰装置60とを備えている。
なお、減衰装置60は、上部部材61と下部部材62とを有しており、上部部材61と下部部材62との接合部には、減衰材料である粘弾性材63が介在されている。ここで、粘弾性材63は、ポリマー、アクリル、シリコン、ウレタン、ジエン等の高分子化合物を用い、水平力に対して変形してその変位を吸収するものを使用するものとする。また、第2実施形態における目地71としては、ガラスブロック同士の連結に適し、気密性に優れたガラスブロック積層体70の構築が可能であれば、あらゆる目地材が使用可能であり、例えば、セメント系目地材、樹脂系目地材等が適用可能である。
第2実施形態の減衰装置60は、既設梁柱架構10の内面に固定されて、ガラスブロック積層体70の周囲を囲うように上下の横枠と左右のたて枠により形成された支持枠30の一部であって、上側の梁部材13の下面に固定されて、下部に積層されたガラスブロック積層体70の上面を支持する水平部材である横枠に、水平力の減衰機能を付加したものである(図1参照)。
図5(a)に示すように、減衰装置60は、上部部材61と下部部材62とから構成されており、上部部材61と下部部材62とは、薄厚の粘弾性材63の粘着力により接合されている。粘弾性材63は、速度依存性の性質を有しており、地震時等の水平力を変形して消費するものであり、上部部材61や下部部材62との設置面積に対して、その厚みが薄いほうが好ましい。
上部部材61は、梁部材13に沿って配設された水平板61aと水平板61aの前後端に垂直に固定されたたて板61bによりその断面形状が略コの字上に形成されており、このコの字の開口部が下向きになるように上側の梁部材13に沿って配置されている。上部部材61は、水平板61aの上面が梁部材13に固定されて、下面には粘弾性材63を介して下部部材62が設置されている。そして、たて板61bは、下部部材62と、下部部材62の下部に接続されたガラスブロック積層体70の上部の前面側と後面側を覆っている。なお、たて板61bの後記する下部部材62のルーズホール65に対応する位置には、開口67が形成されており、架構補強壁20の構築時のボルトBとナットNの締着を可能にしている。
また、たて板61bの下部内側面のガラスブロック積層体70及び下部部材62の下端との設置面には、低摩擦材66が介在されている。また、ガラスブロック積層体70とその左右のたて枠(支持枠30)との設置面にも同様に低摩擦材66が介在されている(図示せず)。このため、減衰装置60の摩擦面64にすべりが発生し、地震時や強風時の過大な入力の防止が可能となっている。なお、ガラスブロック積層体70の下端と下側の横枠(支持枠30)とは、一体的に固定されている。
下部部材62は、図5(a)に示すように、T形断面の鋼材のウェブを重ね合わせることによりH形断面に形成されており、両鋼材の接合は、双方のウェブに形成されたルーズホール65を挿通したボルトB及びナットNを締着することにより行われる。ルーズホール65は、図5(b)に示すように、長辺が水平方向になるように形成された小判型のボルト孔であって、粘弾性材63の強度以上の水平力が負荷されたときにガラスブロック積層体70を水平移動させることにより、水平力を低減することを可能としている。なお、ボルトB及びナットNと下部部材62との設置面には、ワッシャーWが介在されている。
また、下部部材62の下側のフランジには、ガラスブロック積層体70の固定ロッド72を固定するための挿通孔68が形成されている(図5(a)参照)。ここで、固定ロッド72は、ガラスブロック45同士の目地部に配設されて、ガラスブロック積層体70の補強を行うものであり、挿通孔68を挿通してナットNにより定着されることで、ガラスブロック積層体70と減衰装置60とが一体的に固定される。
第2実施形態に係る架構補強壁20は、地震時や強風時の水平力を、減衰装置60の粘弾性材63の減衰力により吸収して制振する効果を奏する。また、当該架構補強壁20は、減衰装置60の摩擦面64にすべりが発生することで過大な入力を防止するため、ガラスブロック45が圧縮力等により破損することがない。
当該減衰装置60の下部部材62は、二本のT形断面鋼材がルーズホール65に挿通されたボルトBとナットNを介して接合されているため、粘弾性材63の強度以上の水平力が負荷された場合は、ルーズホール65の長さ分、下部部材62が摩擦面64においてずれることにより水平力を吸収して、粘弾性材63およびガラスブロック45が破壊することを抑止する。
なお、水平力が、粘弾性材63の強度以下の時は、下部部材62は、各T形断面鋼材のウェブの摩擦面64の摩擦力により、下部部材62のずれを抑止して、粘弾性材63の減衰効果を阻害することがない。つまり、減衰装置60は、摩擦面64とルーズホール65により、水平力の入力制限機能を有している。
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態(以下、単に「第3実施形態」という場合がある)では、地震等の振動に対する安全性を向上させることを目的として、図6に示すように、上下のスラブ(図6では上側のスラブのみ)の間に当該構造物を補強するための制振壁である架構補強壁20を設置する場合について述べる。
第3実施形態に係る架構補強壁20は、図6に示すように、複数のガラスブロック45が目地71を介して積層されてなるガラスブロック積層体70と、このガラスブロック積層体70に水平に取り付けられた減衰装置60とを備えている。そして、減衰装置60は、接合面に減衰材料である粘弾性材63が介在された上部部材61と下部部材62とを有している。ここで、粘弾性材63は、第2実施形態において使用した粘弾性材料と同様の材料から構成されたものを使用するものとする。また、第3実施形態における目地71としては、ガラスブロック同士の連結に適し、気密性に優れたガラスブロック積層体70の構築が可能であれば、あらゆる目地材が使用可能であり、例えば、セメント系目地材、樹脂系目地材等が適用可能である。
第3実施形態の減衰装置60は、上下のスラブに固定されて、ガラスブロック積層体70の周囲を囲うように上下の横枠と左右のたて枠により形成された支持枠30の一部であって、上側のスラブ13’の下面に固定されて、下部に積層されたガラスブロック積層体70の上面を支持する水平部材である横枠に、水平力の減衰機能を付加したものである。
図6(a)に示すように、減衰装置60は、上部部材61と下部部材62とから構成されており、上部部材61と下部部材62とは、3枚の上部鋼板61d,61d,…と2枚の下部鋼板62c,62cの接合面にそれぞれ配設された複数の薄厚の粘弾性材63の粘着力により接合されている。
上部部材61は、スラブ13’の下面に沿って配設される水平板61aとこの水平板61aの前後端に垂直に固定されたたて板61bにより断面が略コの字状に形成されており、このコの字の開口部が下向きになるように配置されている。上部部材61は、水平板61aの上面がスラブ13’に固定されて、下面の中央付近には凸部61cが二つ突出している。両凸部61c,61cには、上部部材61の長手方向(図1の左右方向)において所定間隔で貫通されたボルト挿通孔69を有している。そして、両凸部61c,61cの両側面と間には、ボルト挿通孔69を挿通したボルトBとナットNにより固定された3枚の上部鋼板61dが隙間を介して吊設されている。なお、上部鋼板61dの高さは、想定される水平力に対して粘弾性材63が十分な減衰効果を発現することが可能な面積が確保できる高さにより構成されている。
そして、たて板61bは、下部部材62と、下部部材62の下部に接続されたガラスブロック積層体70の上部の前面側と後面側を覆っている。なお、たて板61bの後記する下部部材62のルーズホール65に対応する位置には、開口67が形成されており、架構補強壁20の構築時のボルトBとナットNの締着を可能にしている。また、たて板61bの下部内側面のガラスブロック積層体70及び下部部材62の下端との設置面には、低摩擦材66が介在されている。また、ガラスブロック積層体70とその左右のたて枠(支持枠30)との設置面にも同様に低摩擦材66が介在されている(図示せず)。なお、ガラスブロック積層体70の下端と下側の横枠(支持枠30)とは、一体的に固定されている。
下部部材62は、図6(a)に示すように、略T形断面に形成された鋼材のウェブ62bの両側面に、それぞれ下部鋼板62cが各上部鋼板61dの間に形成された隙間に挿入されるように、ボルトBとナットNにより締着されている。なお、図6(b)に示すように、ウェブ62bと下部鋼板62c,62cの接合は、それぞれに形成されたルーズホール65に挿通されたボルトBとナットNにより行われている。なお、ボルトB及びナットNと下部部材62との設置面には、ワッシャーWが介在されている。
また、下部部材62のフランジ62aには、ガラスブロック積層体70の固定ロッド72を固定するための挿通孔68が形成されている(図6(a)参照)。
第3実施形態に係る架構補強壁20は、地震時や強風時の水平力を、減衰装置60の粘弾性材63の減衰力により吸収して制振する効果を奏する。第3実施形態の減衰装置60は、粘弾性材63を、3枚の上部鋼板61d,61d,…と2枚の下部鋼板62c,62cの4箇所の設置面にそれぞれ配置することにより、その設置面積を広くして、より強い水平力に適用する構成としている。また、粘弾性材63を複数積層する構成としたため、粘弾性材63を比較的低い高さ(上下方向の幅)で、水平力の減衰に必要となる面積を確保することが可能となるため、支持枠30の小型化が可能となり、より景観性に優れた制振壁を構築することが可能となる。ここで、第3実施形態では、粘弾性材63を上部鋼板61dと下部鋼板62cとの間の4箇所においてそれぞれ配設する構成としたが、粘弾性材63の積層数は限定されるものではなく、ガラスブロック45の厚みと、想定される水平力に応じて、適宜設定すればよい。
また、第3実施形態に係る架構補強壁20は、設置階の上下のスラブに一体的に固定し、該スラブの強度や剛性に応じて建物に作用する力を負担するため、制震壁としての建物の応答を低減する機能を付加した間仕切り壁や、優れた制振性とともに採光性、開放感及び美観性に優れた外壁等の構築を可能とする。
当該減衰装置60の下部部材62は、ウェブ62bと下部鋼板62c,62cがルーズホール65を挿通したボルトBとナットNを介して接合されているため、粘弾性材63の強度以上の水平力が負荷された場合は、ルーズホール65の長さ分、下部部材62のウェブ62bと下部鋼板62cがずれることにより吸収して、粘弾性材63およびガラスブロック45が破壊することを抑止する。
なお、水平力が、粘弾性材63の強度以下の時は、下部部材62は、ウェブ62bと下部鋼板62cとの摩擦面64の摩擦力により、下部部材62のずれを抑止して、粘弾性材63の減衰効果を阻害することがない。つまり、減衰装置60は、摩擦面64とルーズホール65により、水平力の入力制限機能を有している。
ここで、第2実施形態及び第3実施形態では、ガラスブロック積層体70の上面(梁部材13下またはスラブ13’下)に減衰装置60を配置する構成としたが、減衰装置60の設置箇所は、該減衰装置60を水平に配置することが可能であれば、限定されるものではなく、第2実施形態及び第3実施形態で示した構成を180°回転させることにより、下側の梁部材14または下側のスラブに配置する構成としてよい。
<他の実施の形態>
減衰装置60の構成は、第2実施形態や第3実施形態で示した構成に限定されるものではなく、粘弾性材63が、水平力の減衰に必要な面積を確保することができ、必要な摩擦面64を確保することが可能であれば、さまざまな構成により構築することが可能である。図7(a)〜(d)にその他の実施の形態の例を示す。
図7(a)に示した減衰装置60は、梁部材13に沿って固定された2本のL型鋼により下半分が突出するように挟持された鋼板の突出部分に、2枚の上部鋼板をボルトとナットにより固定した上部部材61と、下面にガラスブロック45の積層体が固定された水平板と水平板の上面から突出された2枚の突出部にボルトとナットにより固定された3枚の下部鋼板とからなる下部部材62と、下部部材62の下部鋼板と上部部材61の上部鋼板との接合面に介在された粘弾性材63とから構成されている。なお、上部鋼板とL型鋼板との接合は、ルーズホールと摩擦面とにより、水平力の入力制限機能を有して行われている。
図7(a)に示した減衰装置60のその他の細部の構成や、作用効果は、第2実施形態または第3実施形態に示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
図7(b)に示した減衰装置60は、ガラスブロック45の積層体の上面に固定された水平板と、この水平板の両端付近にそのウェブが上に突出するように固定されたL型鋼と、水平板の上面中央部に固定された箱形鋼とからなる下部部材62と、梁部材13に固定された鋼板と、この鋼板に摩擦面64を介してそのウェブが下部部材62のL型鋼と箱形鋼との隙間に挿入されるように取り付けられたL型鋼とからなる上部部材61と、下部部材62と上部部材61との接合面にそれぞれ配設された粘弾性材63とから構成されている。
図7(b)に示した減衰装置60のその他の細部の構成や、作用効果は、第2実施形態または第3実施形態に示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
図7(c)に示した減衰装置60は、ガラスブロック45の積層体の上面に固定された断面T字形の型鋼からなる下部部材62と、下部部材62の型鋼のウェブを挟持するように配設された2本のL型鋼とコの字断面の鋼材からなりその内面側にこれらのL型鋼が摩擦面64を介して取り付けられて梁部材13に固定されている上部部材61と、下部部材62の型鋼と上部部材61のL型鋼との接合面に介在された粘弾性材63とから構成されている。なお、上部部材61は、コの字断面の型鋼の側壁により、下部部材62と、ガラスブロック45の上部とを覆う構成となっており、上部部材61と下部部材62のフランジ側面及びガラスブロック45側面との設置面には低摩擦材66が介在されている。
図7(c)に示した減衰装置60のその他の細部の構成や、作用効果は、第2実施形態または第3実施形態に示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
図7(d)に示した減衰装置60は、ガラスブロック45の積層体の上面に固定された平角鋼板からなる水平板とこの水平板に後記する上部部材61の上部鋼板を挟持するように固定されたL型鋼とから構成された下部部材62と、上部鋼板と、この上部鋼板を摩擦面を介して挟持するように梁部材13に固定されたL型鋼とからなる上部部材61と、下部部材62のL型鋼と上部鋼板との接合面に介在される粘弾性材63とから構成されている。
図7(d)に示した減衰装置60のその他の細部の構成や、作用効果は、第2実施形態または第3実施形態に示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
以上、本発明について、好適な実施形態の一例を説明した。しかし、本発明は、前記実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜設計変更が可能である。
例えば、前記実施の形態は、既設の建造物の補強として、本発明の架構の補強構造を用いるものとしたが、同様に、新築の建造物の梁柱架構の内側空間に、ガラスブロックを速度依存性のある減衰材料からなる目地材を介して積層した制振壁を構築してもよい。
また、鉄骨造のように目地材を躯体に直接止められる場合には、支持枠を介することなくガラスブロックと速度依存性のある減衰材料(例えば粘弾性材)からなる目地材により制振壁を構築するものとしてもよい。
また、既設梁柱架構を構成する部材の形状及び寸法や、ガラスブロックの形状、寸法、材質等に関しては制限はない。
また、前記実施の形態では、H形鋼のフランジ面が梁柱架構の前後方向に向くように配置するものとしたが、これに限定されるものではなく、一方のフランジ面が、梁柱架構の内面に当接する構成としてもよい。
また、前記実施の形態では、支持枠としてH形鋼を使用するものとしたが、支持枠を構成する部材の材質は鋼材に限定されるものではなく、例えば、アルミ材、プラスチック材、樹脂、木材、目地材よりも剛性の高い硬質ゴムからなる部材等を使用してもよい。
また、本発明は、既設構造物の耐震強度を増加させることは勿論、新設構造物の耐震強度を増加させるために用いることもできる。
また、ガラスブロックは、ブロック取付枠に嵌装されているが、当該ブロック取付枠を用いることなく、所定の弾性を有するゴムやウレタン樹脂等を目地材として用いて、当該ガラスブロックを支持枠の内側空間部に積層してもよい。
また、第1実施形態に係る架構の補強構造において目地材として弾性材と粘性材又は粘弾性材とを組み合わせて形成する構成としたが、目地厚さを確保してガラスブロック同士の干渉による破壊を防止できる場合には、粘性材又は粘弾性材のみで形成してもよい。
また、目地材として、採光性を有する材料を使用するものとしたが、これに限定されるものではなく、当該構造物のデザイン性を考慮して、通常の採光性を有していない目地材を使用してもよいことはいうまでもない。
また、ガラスブロックの少なくとも一面に、透光性を阻害しない薄膜部材や、板状部材を設けることにより、当該ガラスブロックに地震時水平せん断力が作用した場合に生じるひび割れを分散させることができるとともに、ガラスブロックの終局時の脆性破壊を防止することができる。
また、第2実施形態及び第3実施形態において、減衰材料として粘弾性材を使用するものとしたが、上部部材と下部部材の接合部に介在される減衰材料は限定されるものではなく、その他の速度依存性のある材料を使用してもよい。
また、減衰装置の各部材は、想定される外力に対して十分な耐力を有するものであれば、鋼材に限定されるものではないことは、いうまでもない。
また、第1実施形態及び第2実施形態では、制振壁を梁柱架構の内面に構築するものとしたが、例えば上側のスラブや下側のスラブが十分な強度を有している場合は、制振壁を上下のスラブの間に直接構築する構成としてもよく、制振壁を固定する建物の躯体は梁柱架構に限定されるものではない。また、第3実施形態では、制振壁を上下のスラブの間に構築するものとしたが、当該制振壁を梁柱架構の内面に構築してもよいことはいうまでもない。
第1実施形態に係る架構の補強構造を示す正面図である。 第1実施形態に係る架構の補強構造の水平断面図である。 第1実施形態に係る架構補強壁の詳細を示す拡大正面図である。 第1実施形態に係る架構の補強構造の変形例の示す水平断面図である。 第2の実施の形態に係る制振壁の減衰装置を示す図であり、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 第3の実施の形態に係る制振壁の減衰装置を示す図であり、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 他の実施の形態に係る制振壁の減衰装置を示す断面図である。
符号の説明
10 既設梁柱架構
11,12 柱部材
13,14 梁部材
13’ スラブ
20 架構補強壁(制振壁)
30 支持枠
40 ブロック取付枠
42 突縁部
45 ガラスブロック
60 減衰装置
61 上部部材
62 下部部材
63 粘弾性材(減衰材料)
64 摩擦面
65 ルーズホール
70 ガラスブロック積層体
K 架構の補強構造

Claims (7)

  1. 両側に立設した柱部材と当該両側の柱部材に横設されている上下の梁部材とから形成されている梁柱架構と、前記梁柱架構の内面に設置される制振壁と、が一体化されている架構の補強構造において、
    前記制振壁は、前記梁柱架構の内側空間に速度依存性のある減衰材料からなる目地材を介して積層された複数のガラスブロックを備えており、
    隣接する前記ガラスブロック同士の間に介在する前記目地材が、最低限の目地厚を保持しながら圧縮力を伝達する弾性材と、粘性材又は粘弾性材とを組み合わせて形成されていることを特徴とする架構の補強構造。
  2. 前記制振壁は、前記梁柱架構に固定されている支持枠を介して前記梁柱架構の内面に設置されており、
    前記支持枠は、H形又は溝形断面の部材からなり、前記柱部材に沿って固定される垂直枠部材と前記梁部材に沿って固定される水平枠部材とから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の架構の補強構造。
  3. 前記支持枠には、複数に区画されており、かつ、境界部が目地材を形成する、前記ガラスブロックを嵌装するための嵌装部を有するブロック取付枠が取り付けられており、
    前記各ガラスブロックは、前記嵌装部に取り付けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の架構の補強構造。
  4. 速度依存性のある減衰材料からなる目地材と、
    前記目地材を介して積層された複数のガラスブロックと、を備えた制振壁であって、
    設置階の上下のスラブに一体的に固定されていることを特徴とする制振壁。
  5. 前記制振壁は、開口を有しており、当該開口の外周には、前記目地材と固着される枠材を備え、
    当該枠材は、前記目地材の最大抵抗力以上の強度を有していることを特徴とする請求項に記載の制振壁。
  6. 複数のガラスブロックが積層されてなるガラスブロック積層体と、
    前記ガラスブロック積層体に水平に取り付けられた減衰装置と、を備えた制振壁であって、
    前記減衰装置は、上部部材と下部部材とを有し、前記上部部材と前記下部部材との接合面には速度依存性のある減衰材料が介在されているとともに、
    前記上部部材または前記下部部材に鋼材を重ね合わせた摩擦面が形成されており、前記摩擦面にすべりが発生することで地震時や強風時の過大な入力を防止することを特徴とする制振壁。
  7. 前記減衰装置が、水平力の入力制限機能を有していることを特徴とする、請求項に記載の制振壁。
JP2004346233A 2004-06-29 2004-11-30 制振壁及びこれを備えた架構の補強構造 Expired - Fee Related JP4206069B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004346233A JP4206069B2 (ja) 2004-06-29 2004-11-30 制振壁及びこれを備えた架構の補強構造

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004192180 2004-06-29
JP2004346233A JP4206069B2 (ja) 2004-06-29 2004-11-30 制振壁及びこれを備えた架構の補強構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006046051A JP2006046051A (ja) 2006-02-16
JP4206069B2 true JP4206069B2 (ja) 2009-01-07

Family

ID=36024946

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004346233A Expired - Fee Related JP4206069B2 (ja) 2004-06-29 2004-11-30 制振壁及びこれを備えた架構の補強構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4206069B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4797184B2 (ja) * 2006-03-08 2011-10-19 清水建設株式会社 耐震壁構造及び耐震壁の築造方法
JP5242019B2 (ja) * 2006-05-11 2013-07-24 住友林業株式会社 壁面採光住宅
JP4579212B2 (ja) * 2006-09-15 2010-11-10 日立機材株式会社 制震ダンパ設置構造
JP5003936B2 (ja) * 2006-10-30 2012-08-22 清水建設株式会社 補強構造
CN106812219A (zh) * 2017-03-14 2017-06-09 中国十七冶集团有限公司 填充墙顶部塞缝施工方法
JP6909656B2 (ja) * 2017-07-10 2021-07-28 株式会社竹中工務店 止水構造
CN111622383B (zh) * 2020-06-09 2020-12-11 江苏海洋大学 一种自复位混凝土框架结构钢板耗能填充墙及其装配方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0932343A (ja) * 1995-07-17 1997-02-04 Kajima Corp 鋼製弾塑性ダンパとオイルダンパを組み合わせた付加減衰装置
JP3922323B2 (ja) * 1998-03-09 2007-05-30 株式会社 マサル ガラスウォ−ル付合せ目地のシ−リング工法
JP2001182360A (ja) * 1999-12-24 2001-07-06 Asahi Kasei Corp 建物の制振構造
JP2002285656A (ja) * 2001-03-26 2002-10-03 Kumagai Gumi Co Ltd 意匠壁
JP2004239003A (ja) * 2003-02-07 2004-08-26 Ohbayashi Corp 制震装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006046051A (ja) 2006-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7987639B2 (en) Fork configuration dampers and method of using same
JP2007046235A (ja) 制振パネル及び建物
JP4206069B2 (ja) 制振壁及びこれを備えた架構の補強構造
JP5338050B2 (ja) 制振建物、建物の制振方法、鉄筋コンクリート造の建物、鉄筋コンクリート造の建物の長周期化方法
JP4585470B2 (ja) 建築物及び建造物の補強部材並びに補強構造
JP2008088756A (ja) 既設建築構造物の耐震改修工法
JP3931944B2 (ja) 制震ダンパーおよびその設置構造
JP2010024656A (ja) 仕口ダンパおよび仕口部の構造
JP2006161338A (ja) 制震壁
JP2011157728A (ja) ダンパ及びダンパを用いた木構造
JP5270477B2 (ja) 建築物の制振構造
JP2006348551A (ja) 振動減衰材
JP2003172040A (ja) 制震壁
JP5183094B2 (ja) 制振構造体及び金属構造部材
JP2006077437A (ja) 振動吸収部材および制振建物
JP2010189928A (ja) 高圧縮強度の光透過性部材を内蔵した耐震コンクリートブロック及び耐震壁構築工法
JP2006336260A (ja) 制振金物および木造住宅の接合部の構造
JP5116587B2 (ja) ブレース構造による制振装置付門型フレーム
JP2008274622A (ja) 建築物の中間階免震機構
JP2007056623A (ja) ユニット式建物
JP2001020557A (ja) 建造物の制振装置
JP4878338B2 (ja) 建築物及び建造物の補強構造
JP4889050B2 (ja) 建築物及び建造物の補強部材並びに補強構造
JP2010007311A (ja) 制振ダンパー
JP5166782B2 (ja) 建物躯体の補強構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061017

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080701

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080828

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081007

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081017

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121024

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121024

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131024

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees