JP4200290B2 - マスクユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マスクユニットを用いて真空成膜法により基板上に導体膜や絶縁膜等の所定のパターンを形成するためのマスクユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
スパッタリング法を例として、従来のマスクユニットを用いた成膜装置について、図5から図7を用いて説明する。
【0003】
図5は従来の成膜装置の一例であるスパッタリング装置の構成を説明するための模式図、図6はそれに用いるマスクユニットの構成を示す断面図である。なお、わかりやすくするために、断面図は厚さ方向の寸法を拡大して表わしている。
【0004】
図5に示すように、スパッタリング法による従来の成膜装置は、真空槽1内に収容された蒸着源であるスパッタリングターゲット2(以下の説明においてターゲット2と表わす)とマスクユニット3とを含む構成からなる。
【0005】
真空槽1には、真空排気を行なうための真空ポンプ4がバルブ5を介して接続され、ターゲット2は、図示しない支持体によって真空槽1内に配設されたターゲット電極6に接続されている。
【0006】
そして、マスクユニット3は、ターゲット2に対向した基板支持台7に接続されたテーブル8上に取り付けられる。そして、図6に示すように、その基板ホルダー9の中央に基板10が載せられて、この基板10の上面を、形成したいパターンに対応した各種のパターン開口部12を有する厚さ0.1mm〜0.2mmの磁性金属板製のパターン形成用マスク11が覆い、さらにその上面に、密着するように重ねて、厚さ0.5mm程度の薄い金属パターン板製の遮蔽マスク13が配設されている。この遮蔽マスク13には、パターン形成用マスク11と同一または一回り大きいパターン開口部14が設けられている。
【0007】
そして、これらの部材は枠体15を介して固定ネジ16により基板ホルダー9に固定されるとともに、パターン形成用マスク11が基板10に密着するように、基板ホルダー9に装着された磁石17で吸引されている。なお、基板ホルダー9が取り付けられたテーブル8は、水冷等の方法により所定の温度に維持されている。
【0008】
このように構成される成膜装置においてターゲット電極6に電圧が印加されるとプラズマ放電が発生し、この放電により発生したイオンがターゲット2に衝突する。これにより、ターゲット2から飛び出した蒸着材料は、遮蔽マスク13のパターン開口部14およびパターン形成用マスク11のパターン開口部12を通過して、基板10表面に付着する。したがって、パターン形成用マスク11のパターン開口部12と同じ所定のパターンを基板10表面に形成することができる。このような構成のマスクユニット3を用いて基板10上にパターン形成することは、真空蒸着法においても同様である。
【0009】
そして、マスクユニット3に遮蔽マスク13を配設する目的は、成膜時にターゲット2から飛び出した蒸着材料がパターン形成用マスク11のパターン開口部12がない部分に付着することにより生じる応力でパターン開口部12が変形すること、および、成膜時にターゲット2である蒸着源からの輻射熱やプラズマ放電による加熱によってパターン形成用マスク11が熱膨張して寸法変動が生じることを防止するためである。この寸法変動による影響は、特に基板10の外周領域部で顕著となり、この外周領域部でパターン開口部12と同じ寸法形状が得られなくなる場合がある。
【0010】
この成膜時のパターン形成用マスク11の膨張による寸法変動の影響について、図7を用いて説明する。図7は、上記の構成において成膜したときの基板10表面でのパターンズレを示す平面図である。成膜中にパターン形成用マスク11や基板10が加熱されて、基板10に形成されるパターンは初期のパターン10Aの位置から点線で示す位置まで、矢印で示す外周方向へずれていく。その結果、基板10上に形成されるパターン形状は、図7のハッチングで示すように本来作製すべきパターン形状に比べて広がりを持ったパターン形状となってしまう。これは、基板10として樹脂基板を用いる場合に顕著に発生しやすい。
【0011】
なお、本出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば特許文献1が知られている。
【0012】
【特許文献1】
特開昭55−11185号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来のマスクユニットでは、遮蔽マスクとパターン形成用マスクとは、蒸着材料の基板への飛来に影響しないようにできるだけ薄い金属板によって製作されるとともに、両者は密着するように重ねて配設されているので、遮蔽マスクからパターン形成用マスクに熱が伝わりやすい。
【0014】
したがって、遮蔽マスクからの熱が熱伝導によりパターン形成用マスクに伝わり、パターン形成用マスクや基板が熱膨張して寸法変動が生じやすい。このため、それに起因するパターンのズレが生じやすい。例えば、成膜する膜構成が、銅(Cu)膜を2.0μm、ニッケル(Ni)膜を0.75μmおよび金(Au)膜を0.1μm成膜する積層構成をポリイミド樹脂のような樹脂基板上に成膜する場合、成膜速度を大きくするためにターゲットに投入する電力を大きくすると、基板のサイズが100mm×100mmであっても、その外周領域部では100μm程度のズレが生じることがある。また、パターン形成用マスクが熱の影響により部分的に浮き上がり、パターンエッジがシャープに形成されなくなる現象も生じることがある。
【0015】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、成膜時にパターン形成用マスクと基板に蒸着源やプラズマ放電による熱が伝わりにくくして、熱膨張による寸法変動に起因するパターンの精度低下やエッジのシャープさがなくなることを防止し、基板上に微細なパターンを形成可能なマスクユニットおよびそれを用いた成膜装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、以下の構成を有するものである。
【0017】
本発明のマスクユニットは、基板ホルダー上に保持された基板の膜形成面に密接して配設され、所定のパターン開口部を有するパターン形成用マスクと、このパターン形成用マスク上方にパターン開口部よりも開口面積が大きいパターン開口部を有する遮蔽マスクとを含み、遮蔽マスクとパターン形成用マスクとの間に所定の間隙を有してパターン形成用マスクと遮蔽マスクとが基板上に保持され、遮蔽マスクとパターン形成用マスクとが対向する面において、少なくとも遮蔽マスクのパターン形成用マスクに対向する面を遮蔽マスクよりも輻射率が低い材料でコーティングした構成を有する。これにより、成膜時に遮蔽マスクに達した輻射熱が下方のパターン形成用マスクに向けて輻射伝熱されることが少なくなり、パターン形成用マスクや基板の熱変形をさらに抑制できる。この場合に、遮蔽マスクのみでなく、パターン形成用マスクの遮蔽マスクに対向する面上にもコーティング層を形成すれば、さらに断熱効果を大きくできる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図4を用いて説明する。
【0026】
なお、わかりやすくするために断面図の厚さ寸法を拡大して表わしていることは、従来の技術の場合と同様であり、また従来の技術の項で説明した要素と同一要素については同一符号を付している。
【0027】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態のマスクユニットについて、以下に説明する。本実施の形態による成膜装置の基本的な構成は、図5に示す従来の装置と同じであるので、説明は省略する。
【0028】
図1は、本実施の形態によるマスクユニットの構成を示す断面図である。マスクユニット21は、成膜装置のテーブル8上に基板ホルダー9の下面が密着するように取り付けられている。より確実に密着させるためには、例えばグラファイトシートを介して取り付ける場合もある。テーブル8は所定の温度、例えば20℃に水冷等の方法で維持されている。基板ホルダー9は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ステンレススティール(SUS)、鉄(Fe)またはこれらの合金等の比較的熱伝導性が良好で、機械加工が容易な材料を用いることが望ましい。
【0029】
そして、基板ホルダー9の上面中央には被処理部材である、例えば100mm角のポリイミド等からなる基板10が保持され、この基板10の上面には形成したいパターンに対応して各種のパターン開口部12が設けられた、厚さ0.1mm〜0.2mmで100mm角の金属板製のパターン形成用マスク11が覆っている。このパターン形成用マスク11は基板10に密着するように、基板ホルダー9に装着された磁石17により吸着されるようにすることが望ましいので、例えばインバー合金で作製する。さらに、その上面に重ねるように、パターン形成用マスク11のパターン開口部12よりも所定寸法だけ大きいパターン開口部23を有し、厚さ0.5mm程度で100mm角の遮蔽マスク22が配設されている。この遮蔽マスク22は、ステンレススティール(SUS)、銅(Cu)または鉄(Fe)等の熱伝導性の良好な金属材料を用いることが望ましい。この遮蔽マスク22は、磁石17で吸着される材料を用いてもよいし、また非磁性材料を用いてもよい。
【0030】
このような構成において、パターン形成用マスク11と遮蔽マスク22との間には0.1mm〜0.5mm程度の間隙が設けられるとともに、この間隙部分にはスぺーサ24が配置されている。
【0031】
このスぺーサ24は図2に示すように、遮蔽マスク22に設けられた複数のパターン開口部23の間および周囲に約1mm巾のポリイミド等の耐熱性テープを線状または点状に耐熱性の接着剤で貼り付けたものである。なお、図2は遮蔽マスク22をパターン形成用マスク側から見た平面図であり、パターン形成用マスクのパターン開口部に対応してパターン開口部23が設けられ、その周囲にスペーサ24は接着された構造である。
【0032】
そして、これらのスぺーサ24を備えた遮蔽マスク22、パターン形成用マスク11および基板10が枠体25を介して固定ネジ16により基板ホルダー9に固定されている。
【0033】
このように構成されたマスクユニット21を取り付けた成膜装置により基板10上に成膜した結果、パターン形成用マスク11の熱膨張に起因するパターンのズレは、膜構成として銅(Cu)膜を2.0μm、ニッケル(Ni)膜を0.75μmおよび金(Au)膜を0.1μmとした積層構成膜の場合でも基板10の外周領域部に配置されたパターン開口部23でも40μm以下となった。これは、従来に比較して1/2以下のズレ量であり、またパターンエッジのボケもほとんどなくなった。
【0034】
これは、マスクユニット21の遮蔽マスク22がパターン形成用マスク11の上方に約100μmの間隙を設けて配設されていて、成膜時のターゲット2からの輻射熱等を受けて遮蔽マスク22が加熱されても、遮蔽マスク22からパターン形成用マスク11方向には間隙により断熱されるために、パターン形成用マスク11や基板10の温度上昇を小さくできることによる。
【0035】
なお、上記の説明では、パターン形成用マスク11と遮蔽マスク22との間隙部分にスぺーサ24を配置させたが、本発明はこれに限定されない。例えば、遮蔽マスク22に設けるパターン開口部23の形成面積が小さくて、遮蔽マスク22の剛性が大きい場合には、パターン形成用マスク11と遮蔽マスク22の外周で所定の間隙寸法を設けておけば、特にスぺーサ24を配置しなくてもよい。また、本実施の形態では、ポリイミドテープのような耐熱性の樹脂テープを貼り付けたが、本発明はこれに限定されない。例えば、熱伝導率の小さな樹脂を所定の個所に塗布することでスペーサを形成してもよいし、セラミック球を接着する等、熱伝導率が小さく、約100μm以上の厚さに形成でき、真空中で使用できる材料であれば特に限定されない。
【0036】
さらに、パターン形成用マスク11と遮蔽マスク22との間にスぺーサ24を配置する場合に、少なくとも中央部分のスぺーサ24を挟んでパターン形成用マスク11と遮蔽マスク22を予め接合させておけば、パターン形成用マスク11と遮蔽マスク22を一体に取り扱うことができるので、マスクユニット21への着脱が容易であり、しかもパターン形成用マスク11が遮蔽マスク22の熱膨張等の影響を受けにくいようにすることができる。このような構成の場合、例えば遮蔽マスクとしてインバー合金を用いると、パターン形成用マスクと一緒に磁石で吸着しながら、所定の間隙を確保することもできるので、枠体を設けなくてもよく、マスクユニットの構成を簡略化することもできる。
【0037】
そして、パターン形成用マスク11のパターン開口部12と遮蔽マスク22に設けるパターン開口部23との関係については、図3に示すような構成とすることが望ましい。図3(a)はパターン形成用マスクの平面図であり、図3(b)は遮蔽マスクの平面図である。パターン形成用マスク11の比較的大きなパターン開口部12Aについては、遮蔽マスク22のパターン開口部23Aは同形状で、かつ一定寸法、例えば0.5mmだけ大きくする。また、パターン形成用マスク11の比較的小さなパターン開口部12Bについては、遮蔽マスク22のパターン開口部23Bは複数個のパターン開口部12Bを連結した集合形状とし、かつ例えば0.5mmだけ大きくする。また、パターン形成用マスク11において、パターン開口部12間が隣接しているパターン開口部12Cのような場合にも、これらを連結した集合形状のパターン開口部23Cとする。このようにすることにより、遮蔽マスク22による熱遮蔽効率が高くて、しかも成膜時にパターン形成用マスク11のパターン開口部12を通過する蒸着材料が遮蔽マスク22に遮られることが少ないように、遮蔽マスク22のパターン開口部23を効率よく決定することができる。
【0038】
このように本実施の形態によれば、基板10上に密着して配設されたパターン形成用マスク11の上方に、所定の間隙を設けてパターン形成用マスク11よりも所定寸法だけ大きいパターン開口部23を有する遮蔽マスク22を保持したマスクユニット21により、成膜時にパターン形成用マスク11に対して蒸着源からの輻射熱やプラズマ放電による加熱が生じにくく、パターン形成用マスク11の熱膨張に起因するパターンの精度低下やボケの発生を抑制し、微細なパターンまでマスク成膜方式で作製することができる。
【0039】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態のマスクユニットについて説明する。なお、第1の実施の形態と同一要素には、同一符号を付している。
【0040】
図4は、本実施の形態によるマスクユニットの構成を示す断面図である。図4に示すように、本実施の形態によるマスクユニット26は、第1の実施の形態とは遮蔽マスク27の構成が異なる。
【0041】
すなわち、遮蔽マスク27は、アルミニウム(Al)等の低輻射率の材料を蒸着等の手段によりステンレススティール(SUS)等の金属薄板27Aの下面にコーティングしてなるコーティング層27Bを有している。それ以外については、第1の実施の形態で説明した遮蔽マスク22と同じである。これによって、成膜時に蒸着源からの輻射熱により加熱された遮蔽マスク27からパターン形成用マスク11に向けて輻射伝熱されることを抑制できるので、パターン形成用マスク11や基板10の加熱を抑制し、熱変形をさらに大幅に小さくできる。
【0042】
なお、このような遮蔽マスク27下面にコーティング層27Bを形成することに加えて、パターン形成用マスク11の上面にも同様にアルミニウム(Al)等をコーティングすれば、遮蔽マスク27からパターン形成用マスクへ輻射伝達される熱をさらに少なくすることもできる。
【0043】
また、枠体25は、遮蔽マスク27の材料よりも熱伝導率が大きい、例えば銅(Cu)、カーボン(C)等の材料で形成し、基板ホルダー9に密着させる。この密着させる方法としては、例えばグラファイトシートを挟んでネジ止めする方法が簡便で、かつ効率よく熱を伝えることができるので望ましい。
【0044】
これにより、遮蔽マスク27が蒸着源からの輻射熱やプラズマ放電による加熱されても、枠体25により基板ホルダー9へ効率よく伝熱することができる。さらに、遮蔽マスク27の外周領域部は、枠体25により覆われるので、この外周領域部では遮蔽マスク27の加熱が生じにくくできる。これらの結果、遮蔽マスク27自体の温度上昇を抑制できる。さらに、本実施の形態では、パターン形成用マスクに対向する面にアルミニウム(Al)等の材料の膜からなるコーティング層27Bが形成されているので、遮蔽マスク27からパターン形成用マスク11に向けて熱輻射により伝熱されることを防ぐこともできる。したがって、パターン形成用マスクや基板の温度上昇をさらに抑制できるので、微細なパターンを厚く形成しても、パターンのズレが生じず、再現性の良好な成膜が可能となる。
【0045】
このように構成されたマスクユニット26を取り付けた成膜装置において、基板10上に成膜した結果、パターン形成用マスク11の熱膨張に起因するパターンのズレは全膜厚を約3μmとするとき、100mm角の基板10の外周近くに配置されたパターン開口部のパターンのズレは25μm以下となった。
【0046】
そして、成膜する全膜厚を5μm程度とするような長い成膜時間の場合においても、本実施の形態によるマスクユニット26を使用することにより、パターン形成用マスク11の熱膨張に起因するパターンのズレはほとんど変化しなくなることがわかり、厚い膜を微細に形成するときに有効であることが見出された。
【0047】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、基板上に密着して配設されたパターン形成用マスクの上方に、所定の間隙を設けて、パターン形成用マスクのパターン開口部よりも所定寸法だけ大きいパターン開口部を有する遮蔽マスクを保持し、遮蔽マスクとパターン形成用マスクとが対向する面において、少なくとも遮蔽マスクのパターン形成用マスクに対向する面を遮蔽マスクよりも輻射率が低い材料でコーティングしたマスクユニットとすることにより、成膜時に遮蔽マスクに達した輻射熱が下方のパターン形成用マスクに向けて輻射伝熱されることが少なくなり、パターン形成用マスクや基板の熱変形をさらに抑制できる。この場合に、遮蔽マスクのみでなく、パターン形成用マスクの遮蔽マスクに対向する面上にもコーティング層を形成すれば、さらに断熱効果を大きくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるマスクユニットの構成を示す断面図
【図2】同実施の形態のマスクユニットにおける遮蔽マスクをパターン形成用マスク側から見た平面図
【図3】(a)同実施の形態のマスクユニットにおけるパターン形成用マスクの平面図
(b)同実施の形態のマスクユニットにおける遮蔽マスクの平面図
【図4】本発明の第2の実施の形態によるマスクユニットの構成を示す断面図
【図5】従来の成膜装置の構成を説明するための模式図
【図6】同成膜装置に用いるマスクユニットの構成を示す断面図
【図7】同成膜装置に用いるマスクユニットの構成において成膜したときのパターンズレを示す図
【符号の説明】
1 真空槽
2 (スパッタリング)ターゲット
3,21,26 マスクユニット
4 真空ポンプ
5 バルブ
6 ターゲット電極
7 基板支持台
8 テーブル
9 基板ホルダー
10 基板
10A パターン
11 パターン形成用マスク
12,12A,12B,12C,14,23,23A,23B,23C パターン開口部
13,22,27 遮蔽マスク
15,25 枠体
16 固定ネジ
17 磁石
24 スぺーサ
27A 金属薄板
27B コーティング層
Claims (1)
- 基板ホルダー上に保持された基板の膜形成面に密接して配設され、所定のパターン開口部を有するパターン形成用マスクと、
前記パターン形成用マスク上方に前記パターン開口部よりも開口面積が大きいパターン開口部を有する遮蔽マスクとを含み、
前記遮蔽マスクと前記パターン形成用マスクとの間に所定の間隙を有して前記パターン形成用マスクと前記遮蔽マスクとが前記基板上に保持され、
前記遮蔽マスクと前記パターン形成用マスクとが対向する面において、少なくとも前記遮蔽マスクの前記パターン形成用マスクに対向する面を、前記遮蔽マスクよりも輻射率が低い材料でコーティングしたことを特徴とするマスクユニット。
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