JP4193600B2 - 自動ブレーキ制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自車両と自車両前方の物体との接触の可能性に応じて自動的に制動力を発生するようにした自動ブレーキ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動ブレーキ制御装置としては、自車両と自車両前方の車両との車間距離が、接触の危険性がある所定の閾値より小さいときにフル制動でもって自動制動を行い、自車両が前方車両を追い越すべく車線変更をするときには、例えば、前方車両を検出しており且つドライバがウィンカー操作を行っているときに車線変更をすると判断して自動制動を非作動とするというものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平05−024519号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の自動ブレーキ制御装置にあっては、制動制御の介入を自車両が車線変更をするか否かの判断によってフラグで切り替えているため、制動制御が作動又は非作動の場合しかなく、運転者に違和感を与えるという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、運転者に違和感を与えることなく、円滑な制動制御を行うことが可能な自動ブレーキ制御装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る自動ブレーキ制御装置は、前方物体検出手段で自車両前方の物体を検出し、車速検出手段で自車両の車速を検出し、接触可能性指標演算手段で、前記前方物体検出手段で検出した前方物体との相対距離と前記車速検出手段で検出した自車速とをもとに前方物体との接触可能性を演算し、重なり度合検出手段で、前記前方物体検出手段で検出した前方物体と自車両の前方走行軌跡との横方向距離、自車両の車幅及び前方物体の幅に基づいて重なり度合を検出し、接触回避制動トルク演算手段で、前記接触可能性指標演算手段で演算した接触可能性及び前記重なり度合検出手段で検出した重なり度合に基づいて接触回避制動トルクを演算し、制動力制御手段で、前記接触回避制動トルク演算手段で演算した接触回避制動トルクに応じて制動力を制御し、前記接触回避制動トルク演算手段は、前記重なり度合検出手段で検出した重なり度合が小さくなるに応じて接触回避制動トルクを減少させる。
【0006】
【発明の効果】
本発明によれば、自車両と自車前方物体との接触可能性と、前方物体と自車両の前方走行軌跡との横方向距離、自車両の車幅及び前方物体の幅に基づいて算出される重なり度合とに基づいて接触回避制動トルクを算出し、この接触回避制動トルクに応じて制動力を制御するため、自車両が前方物体を追い越すべく車線変更を始めた場合には、自車両が前方物体に接近するなどにより接触回避のための制動力が作用した場合であっても、重なり度合が小さくなるに応じて接触回避制動トルクが減少する方向に変更されるので、運転者に違和感のない走行制御を行うことができるという効果が得られる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明を後輪駆動車に適用した場合の実施形態を示す概略構成図であり、図中、1FL,1FRは従動輪としての前輪、1RL,1RRは駆動輪としての後輪であって、後輪1RL,1RRは、エンジン2の駆動力が自動変速機3、プロペラシャフト4、最終減速装置5及び車軸6を介して伝達されて回転駆動される。
前輪1FL,1FR及び後輪1RL,1RRには、夫々制動力を発生する例えばディスクブレーキで構成されるブレーキアクチュエータ7が設けられていると共に、これらブレーキアクチュエータ7の制動油圧が制動制御装置8によって制御される。
【0008】
ここで、制動制御装置8は、ブレーキペダル9aの踏込みに応じて制動油圧を発生すると共に、後述するブレーキ制御用コントローラ20からの制動圧指令値PBRに応じて制動油圧を発生し、これをブレーキアクチュエータ7に出力するように構成されている。ブレーキペダル9aの近傍には、ブレーキペダル9aの踏込量を検出するブレーキ踏込量センサ9bが設置されており、ブレーキペダル9aの踏込量に応じた運転者が要求する制動トルク(以下、ドライバ要求制動トルクという)は、図2(a)に示すようなドライバ要求制動トルク算出マップを参照して算出される。このマップは、ブレーキ踏込量センサ9bで検出したブレーキペダル踏込量が0から増加するときに、これに比例してドライバ要求制動トルクも0から増加するように設定されている。
【0009】
また、エンジン2には、その出力を制御するエンジン出力制御装置11が設けられている。さらに、エンジン2にはエンジン回転速度NE を検出するエンジン回転速度センサ17が設けられている。このエンジン出力制御装置11では、アクセルペダル12aの踏込量及び後述するブレーキ制御用コントローラ20からのスロットル開度指令値θ*に応じてエンジン2に設けられたスロットル開度を調整するスロットルアクチュエータ12を制御するように構成されている。アクセルペダル12aの近傍には、アクセルペダル12aの踏込量を検出するアクセル踏込量センサ12bが設置されており、アクセルペダル12aの踏込量に応じた運転者が要求する駆動トルク(以下、ドライバ要求駆動トルクという)は、図2(b)に示すようなドライバ要求駆動トルク算出マップを参照して算出される。このマップは、アクセル踏込量センサ12bで検出したアクセルペダル踏込量が0から増加するときに、これに比例してドライバ要求駆動トルクも0から増加するように設定されている。なお、運転者がアクセルペダル12aから足を放したときの駆動トルク(エンジンブレーキトルク)はエンジン回転速度センサ17で検出したエンジン回転速度NE に基づいて、図2(c)に示すマップを参照して算出される。
【0010】
また、自動変速機3の出力側に配設された出力軸の回転速度を検出することにより、自車速Vsを検出する車速センサ13が配設されている。
一方、車両の前方側の車体下部には、前方物体検出手段としての前方物体センサ14が設けられている。この前方物体センサ14は、例えばスキャニング式のレーザレーダで構成され、一定角度ずつ水平方向にずれながら周期的に車両の前方方向に所定の照射範囲内で細かいレーザ光を照射し、前方物体から反射して戻ってくる反射光を受光して、出射タイミングから反射光の受光タイミングまでの時間差に基づいて、図3に示すように、各角度における自車両MCと前方物体PCとの間の前後距離Lxを検出する。また、その前後距離Lx及びそのスキャニング角度に基づいて、前方物体PCまでの横距離Lyを検出し、さらに前方物体PCの幅Wも検出する。
【0011】
また、この車両には、アクセル開度Aを検出するアクセル開度センサ15、図示しないステアリングホイールの操舵角δを検出する操舵角センサ16が備えられ、これらの検出信号はブレーキ制御用コントローラ20に入力される。
そして、車速センサ13から出力される自車速Vsと前方物体センサ14から出力される前後距離Lx、横距離Ly、前方物体の幅Wとがブレーキ制御用コントローラ20に入力され、このブレーキ制御用コントローラ20によって、自車両の走行車線前方の物体との接触可能性TDDを算出し、前方物体と自車両の前方走行軌跡との重なり度合Pを算出する。そして、接触可能性TDD及び重なり度合Pに応じて反発トルクTfを算出する。この反発トルクTfは前方物体との接触を回避するための接触回避制動トルクであり、アクセルペダル12a又はブレーキペダル9aの踏込量に対応するドライバ要求制駆動トルクTdに加算することにより目標駆動トルクTW *を演算し、この目標駆動トルクTW *を実現するための制動圧指令値PBR及び目標スロットル開度θ*を制動制御装置8及びエンジン出力制御装置11に出力する。ここで、反発トルクTfは負の値として算出される。
【0012】
このブレーキ制御用コントローラ20は、マイクロコンピュータとその周辺機器を備え、マイクロコンピュータのソフトウェア形態により、図4に示す制御ブロックを構成している。
この制御ブロックは、前方物体センサ14でレーザ光を掃射してから前方物体の反射光を受光するまでの時間を計測し、前方物体との前後距離Lx及び横距離Lyを演算する測距信号処理部21と、測距信号処理部21で演算された前後距離Lx、横距離Ly、幅W及び自車速Vsに基づいて、前方物体との接触可能性及び重なり度合Pに応じた反発トルクTfを演算する反発トルク演算部40と、アクセルペダル12a又はブレーキペダル9aの踏込量に対応するドライバ要求制駆動トルクTdを算出するドライバ要求制駆動トルク演算部25と、反発トルク演算部40で演算した反発トルクTfに基づいてドライバ要求制駆動トルク演算部25で演算したドライバ要求制駆動トルクTdを補正して目標駆動トルクTW *を演算する目標駆動軸トルク演算部50と、この目標駆動軸トルク演算部50で演算された目標駆動トルクTW *に基づいてスロットルアクチュエータ12及びブレーキアクチュエータ7に対するスロットル開度指令値θR 及び制動圧指令値PBRを演算し、これらをスロットルアクチュエータ12及びブレーキアクチュエータ7に出力する駆動軸トルク制御部60とを備えている。
【0013】
ドライバ要求制駆動トルク演算部25は、運転者がアクセルペダルを踏んでいるときには、アクセル踏込量センサ12bで検出したアクセルペダル踏込量に対応する駆動トルクをドライバ要求制駆動トルクTdとして算出し、運転者がアクセルペダルから足を放し、且つブレーキペダルを踏んでいないときには、エンジン回転速度センサ17で検出したエンジン回転速度NEに基づいたエンジンブレーキトルクをドライバ要求制駆動トルクTdとして算出し、運転者がアクセルペダルから足を放し、且つブレーキペダルを踏んでいるときには、エンジンブレーキトルクとブレーキ踏込量センサ12bで検出したブレーキペダル踏込量に対応する制動トルクとの加算値をドライバ要求制駆動トルクTdとして算出する。
【0014】
また、目標駆動軸トルク演算部50は、ドライバ要求制駆動トルクTdに反発トルクTfを加算することにより、自車両に制動力を作用させるように制駆動力を制御する目標駆動トルクTW *を演算し、この目標駆動トルクTW *を駆動軸トルク制御部60に出力する。ここで、反発トルクTfは負の値として算出されるため、図5の実線に示すドライバ要求制駆動トルクTdは、反発トルクTfにより図5の破線で示すように補正される。
【0015】
また、駆動軸トルク制御部60は、目標駆動トルクTW *を実現するためのスロットル開度指令値θR とブレーキ液圧指令値PBRとを演算し、スロットル開度指令値θR をエンジン出力制御装置11に出力すると共に、ブレーキ液圧指令値PBRを制動制御装置8に出力する。
なお、上述した目標駆動軸トルク演算部50及び駆動軸トルク制御部60で制駆動力制御手段を構成している。
【0016】
次に、第1の実施形態の動作を反発トルク演算部40で実行する反発トルク演算処理手順を示す図6を伴って説明する。
この反発トルク演算処理は、所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS1で、前方物体センサ14で検出した前後距離Lx、横距離Ly及び前方物体の幅W、車速センサ13で検出した自車速Vsを読込み、次いでステップS2に移行して、自車両と前方物体との接触可能性TDDを算出する。接触可能性TDDは、前方物体との前後距離Lxを自車速Vsで除した車間時間であり、下記(1)式をもとに算出する。
【0017】
TDD=Lx/Vs ………(1)
次にステップS3に移行して、図7に示す重なり度合マップを参照して前方物体との横距離Lyに応じた重なり度合Pを算出する。重なり度合Pは、予め設定された自車両の幅WMと前方物体の幅Wが等しい場合には図7(a)を参照し、前方物体の幅Wにより、横距離LyがW/2のとき50%、横距離Lyが0のとき100%となるように算出される。ここで、横距離Lyは左右方向で同符号とする。
【0018】
また、自車両の幅WMと前方物体の幅Wが異なる場合には、図7(b)を参照して重なり度合Pを算出する。図7(b)において、重なり度合Pは、横距離Lyが0からLy1までの間で100%を維持し、Ly=W/2で50%、Ly=Ly2で0%となるように設定する。ここで、Ly1=(W−WM)/2、Ly2=(W+WM)/2である。なお、W<WMである場合には、図7(b)の二点鎖線に示すように、Ly=0の点で断続的なマップとなる。
【0019】
次にステップS4に移行して、図8に示す反発トルクゲインマップを参照して、前記ステップS3で算出した重なり度合Pに応じた反発トルクゲインGを算出する。反発トルクゲインGは重なり度合Pに対して線形に変化し、重なり度合Pが0%のとき0%、重なり度合Pが100%のとき100%となるように算出される。
【0020】
次にステップS5に移行して、前記ステップS2で算出した接触可能性TDDが所定の制御介入閾値TDD*以下であるか否かを判定する。TDD≦TDD*であるときには、ステップS6に移行して下記(2)式をもとに反発トルクTfを算出する。これにより、反発トルクTfは負の値として算出される。
Tf=G×K×(TDD−TDD*)×Vs×α ………(2)
ここで、Kはバネ定数、αはトルク換算係数であり、それぞれ所定の値とする。
【0021】
一方、ステップS5の判定結果が、TDD>TDD*であるときには、ステップS7に移行してTf=0とする。
そして、ステップS8で、前記ステップS6又はS7で算出した反発トルクTfを目標駆動軸トルク演算部50へ出力してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
この図6の処理において、ステップS2の処理が接触可能性指標演算手段に対応し、ステップS3の処理が重なり度合検出手段に対応し、ステップS4〜S7の処理が接触回避制動トルク演算手段に対応している。
【0022】
したがって、今、図9(a)に示すように、自車両が、先行車両との車間距離が十分に広いなどにより、接触可能性TDDが制御介入閾値TDD*より大きい状態で、先行車両と自車両の前方走行軌跡とを一致させて直進走行中であるとする。この場合には、図6の反発トルク演算処理において、ステップS2で制御介入閾値TDD*より大きい接触可能性TDDが算出され、次いでステップS3で重なり度合Pが100%として算出される。重なり度合Pが100%であるので、ステップS4で反発トルクゲインGも100%として算出される。しかしながら、TDD>TDD*であるため、ステップS5からステップS7に移行して反発トルクTfは0となり、ドライバ要求制駆動トルクTdがそのまま目標駆動トルクTW *として算出されるので、先行車両との接触回避のための制動力が作用することなく、運転者のアクセル又はブレーキ操作に応じた走行を継続する。
【0023】
この状態から、自車両が加速を行って、図9(b)に示すように先行車両との車間距離が狭くなり、接触可能性TDDが制御介入閾値TDD*以下となると、ステップS6で前記(2)式をもとに負の値となる反発トルクTfが算出される。そして、ステップS8で反発トルクTfを目標駆動軸トルク演算部50へ出力することにより、反発トルクTfを運転者のアクセルペダル踏み込み量に対応するドライバ要求駆動トルクTdに加算した目標駆動トルクTW *が演算され、この目標駆動トルクTW *を実現するための制動圧指令値PBR及び目標スロットル開度θ* が制動制御装置8及びエンジン出力制御装置11に出力されるので、自車両に先行車両との接触回避のための制動力が作用する。
【0024】
この状態から、図9(c)に示すように、自車両が先行車両を追い越そうとして車線変更を始めた場合には、自車両の回頭により先行車両との重なり度合Pが変化する。このとき、前方物体センサ14で検出した横距離LyがW/2である場合には、ステップS3で重なり度合Pが50%として算出されるので、ステップS4で反発トルクゲインGも50%として算出される。したがって、ステップS6で、図9(b)の状態で算出された反発トルクTfの半分程度の大きさで反発トルクTfが算出され、先行車両と自車両の前方走行軌跡が一致した状態で走行している場合と比較して、自車両に作用する接触回避のための制動力が抑制される。
【0025】
この状態からさらに車線変更を継続して、図9(d)に示すように、先行車両と自車両の前方走行軌跡が重ならない状態となった場合には、ステップS3で重なり度合Pが0%として算出されるので、ステップS4で反発トルクゲインGも0%として算出される。したがって、ステップS6で反発トルクTfが0となるので、運転者のアクセル又はブレーキ操作に応じた走行に復帰する。
【0026】
このように、上記第1の実施形態では、前方物体との接触の可能性だけでなく、前方物体と自車両の前方走行軌跡との重なり度合に応じて反発トルクの大きさを変更するため、自車両が先行車両を追い越すべく車線変更を始めた場合には、先行車両との重なり度合が小さいほど、反発トルクを小さく算出してドライバ要求制駆動トルクを発生しやすくすることができるので、自車両が先行車両に接近して接触回避のための制動力が作用することによる運転者の違和感を抑制し、円滑に車線変更を行うことができる。
【0027】
なお、上記第1の実施形態においては、図7に示す重なり度合マップを参照して重なり度合Pを算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図10に示すような重なり度合マップを参照して重なり度合Pを算出するようにしてもよい。図10において、重なり度合Pは、横距離Lyが0のとき100%、横距離LyがW/2のとき50%より大きい値として、0%まで減少するように設定する。これにより、実際の重なり度合よりも大きい重なり度合Pが算出されることになるので、安全側にブレーキ制御を作動することができる。
【0028】
また、上記第1の実施形態においては、図8に示す反発トルクゲインマップを参照して反発トルクゲインGを算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図11に示すように、重なり度合が80%まで反発トルクゲインGが100%を維持し、80%から0%までの間で反発トルクゲインGが0%まで減少するような反発トルクゲインマップを参照して、反発トルクゲインGを算出するようにしてもよい。これにより、前方物体との横距離Lyの精度による、反発トルクゲインのチャタリングを防止することができる。
【0029】
さらに、上記第1の実施形態においては、図8に示す反発トルクゲインマップを参照して反発トルクゲインGを算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図12に示すように、重なり度合が50%まで反発トルクゲインGが100%を維持し、50%から0%までの間で反発トルクゲインGが0%まで減少するような反発トルクゲインマップを参照して、反発トルクゲインGを算出するようにしてもよい。これにより、前方物体との重なり度合が100%から50%までの間で反発トルクの大きさは変化しないため、自動ブレーキ機能を重視して安定走行することができる。
【0030】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態は、前述した第1の実施形態において、前方物体との重なり度合に応じた反発トルクゲインの減少変化量を、前方物体との前後距離Lxに応じて変化させるようにしたものである。
図13は、第2の実施形態において、反発トルク演算部40において実行される反発トルク演算処理の処理手順を示すフローチャートであって、図6に示す第1の実施形態における反発トルク演算処理において、ステップS3の後に、前後距離Lxに応じて反発トルクゲインマップを設定するステップS201が追加され、ステップS4の処理が、前記ステップS201で設定した反発トルクゲインマップを参照して反発トルクゲインGを算出するステップS202の処理に置換されていることを除いては図6と同様の処理を行い、図6と同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
【0031】
この第2の実施形態によると、ステップS201で、前後距離Lxに応じて図14(a)に示すような反発トルクゲインマップを設定する。この反発トルクゲインマップは、重なり度合Pが100%から所定の減少開始点PSまで反発トルクゲインGが100%を維持し、減少開始点PSからは傾きθに基づいて、重なり度合Pが小さいほど反発トルクゲインGが小さくなるように設定する。ここで、傾きθは図14(b)を参照して、前方物体との前後距離Lxが小さいほど大きい値となるように算出される。次いでステップS202に移行して、前記ステップS201で設定した反発トルクゲインマップを参照して、重なり度合Pに応じた反発トルクゲインGを算出する。
【0032】
このように、上記第2の実施形態では、前方物体との前後距離が小さいほど反発トルクゲインを小さい値に制限するように設定されるため、先行車両との重なり度合が所定値PS以下の場合には、先行車両との車間距離が小さいほど、先行車両との重なり度合に応じた反発トルクゲインが小さく算出される。これにより、車間距離を詰めた状態で自車両が車線変更を行う場合には、反発トルクが減少されることになるため、自車両に作用する制動力が抑制されて円滑に車線変更を行うことができる。
【0033】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
この第3の実施形態は、前述した第1の実施形態において、前方物体との重なり度合に応じた反発トルクゲインの減少変化量を、アクセル開度Aに応じて変化させるようにしたものである。
図15は、第3の実施形態において、反発トルク演算部40において実行される反発トルク演算処理の処理手順を示すフローチャートであって、図6に示す第1の実施形態における反発トルク演算処理において、ステップS3の後に、アクセル開度Aに応じて反発トルクゲインマップを設定するステップS301が追加され、ステップS4の処理が、前記ステップS301で設定した反発トルクゲインマップを参照して反発トルクゲインGを算出するステップS302の処理に置換されていることを除いては図6と同様の処理を行い、図6と同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
【0034】
この第3の実施形態によると、ステップS301で、アクセル開度Aに応じて図16(a)に示すような反発トルクゲインマップを設定する。この反発トルクゲインマップは、重なり度合Pが100%から所定の減少開始点PSまで反発トルクゲインGが100%を維持し、減少開始点PSからは傾きθに基づいて、重なり度合Pが小さいほど反発トルクゲインGが小さくなるように設定する。ここで、傾きθは図16(b)を参照して、アクセル開度Aが大きいほど大きい値となるように算出される。次いでステップS302に移行して、前記ステップS301で設定した反発トルクゲインマップを参照して、重なり度合Pに応じた反発トルクゲインGを算出する。
【0035】
このように、上記第3の実施形態では、アクセル開度が大きいほど反発トルクゲインを小さい値に制限するように設定されるため、先行車両との重なり度合が所定値PS以下の場合には、先行車両との重なり度合に応じた反発トルクゲインが小さく算出される。これにより、自車両が車線変更を行う場合で、運転者が先行車両の追越しを行うために加速しようとしてアクセルを踏んだ場合には、反発トルクが減少されることになるため、自車両に作用する制動力が抑制されて円滑に車線変更を行うことができる。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
この第4の実施形態は、前述した第1の実施形態において、前方物体との重なり度合に応じた反発トルクゲインの減少変化量を、操舵角速度Δδに応じて変化させるようにしたものである。
【0036】
図17は、第4の実施形態において、反発トルク演算部40において実行される反発トルク演算処理の処理手順を示すフローチャートであって、図6に示す第1の実施形態における反発トルク演算処理において、ステップS3の後に操舵角センサ16で検出したハンドル操舵角δから操舵角速度Δδを算出するステップS401と、操舵角速度Δδに応じて反発トルクゲインマップを設定するステップS402とが追加され、ステップS4の処理が、前記ステップS402で設定した反発トルクゲインマップを参照して反発トルクゲインGを算出するステップS403の処理に置換されていることを除いては図6と同様の処理を行い、図6と同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
【0037】
操舵角センサ16と図17のステップS401の処理とが操舵角速度検出手段に対応している。
この第4の実施形態によると、ステップS401で、操舵角センサ16で検出した操舵角δを微分することにより操舵角速度Δδを算出し、次いでステップS402で、操舵角速度Δδに応じて図18(a)に示すような反発トルクゲインマップを設定する。この反発トルクゲインマップは、重なり度合Pが100%から減少開始点PSまで反発トルクゲインGが100%を維持し、減少開始点PSからは重なり度合Pが0%のとき反発トルクゲインGも0%となるように減少するように設定する。ここで、減少開始点PSはオフセット値Poffによって設定される。オフセット値Poffは図16(b)を参照して、操舵角速度Δδが大きいほど大きい値となるように算出し、このオフセット値Poffが0のときの減少開始点PSはP=50%の点とする。次いでステップS403に移行して、前記ステップS402で設定した反発トルクゲインマップを参照して、重なり度合Pに応じた反発トルクゲインGを算出する。
【0038】
このように、上記第4の実施形態では、ハンドル操舵角速度が大きいほど、先行車両との重なり度合に応じた反発トルクゲインが小さく算出されるため、自車両が車線変更を行う場合には、運転者のハンドル操作が速いほど重なり度合に応じた反発トルクが小さく算出されるので、自車両に作用する制動力が抑制されて円滑に車線変更を行うことができる。
【0039】
また、自車両がハンドル操作を行わずにまっすぐ走行している場合には、先行車両との重なり度合が50%となるまで反発トルクゲインは100%を維持するので、先行車両が左右に蛇行運転をして、先行車両との横距離が振れることにより重なり度合が変化した場合であっても、反発トルクゲインの変動を抑制して安定走行を確保することができる。
【0040】
なお、上記第4の実施形態においては、ステップS401で操舵角δを微分することにより操舵角速度Δδを算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、操舵角δの単位時間当たりの変化量から操舵角速度Δδを算出するようにしてもよい。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
この第5の実施形態は、前述した第1の実施形態において、前方物体との重なり度合に応じた反発トルクゲインの減少変化量を、自車両の割り込み判断に応じて変化させるようにしたものである。
【0041】
図19は、第5の実施形態において、反発トルク演算部40において実行される反発トルク演算処理の処理手順を示すフローチャートであって、図6に示す第1の実施形態における反発トルク演算処理において、ステップS3の後に自車両の割り込み判断を行うステップS501と、自車両の割り込み判断に応じて反発トルクゲインマップを設定するステップS502とが追加され、ステップS4の処理が、前記ステップS502で設定した反発トルクゲインマップを参照して反発トルクゲインGを算出するステップS503の処理に置換されていることを除いては図6と同様の処理を行い、図6と同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
【0042】
図19の処理において、ステップS501の処理が割り込み判断手段に対応している。
この第5の実施形態によると、ステップS501で、自車両が車線変更をして隣接車線の先行車両に割り込んだか否かを判定する。この判定は、運転者操作によるウィンカー信号やハンドル操舵角δを用いて行い、操舵角δが予め設定した操舵角設定値δS以上で且つウィンカー指示方向と操舵方向が一致しているときに、自車両が車線変更すると判断する。さらに、このとき前方物体センサ14で前方物体を検出しており、且つ前方物体の速度Vpが自車速Vsより大きいときに、自車速Vsより速い速度で走行している先行車両に割り込んだと判断する。ここで、前方物体速度Vpは、前方物体センサ14で検出した相対速度Vrと自車速Vsとから算出する。
【0043】
次いでステップS502で、自車両の割り込み判断に応じて図20に示すような反発トルクゲインマップを設定する。この反発トルクゲインマップは、重なり度合Pが100%から減少開始点PSまで反発トルクゲインGが100%を維持し、減少開始点PSからは重なり度合Pが0%のとき反発トルクゲインGも0%となるように減少するように設定する。ここで、減少開始点PSはオフセット値Poffによって設定される。オフセット値Poffは自車両が車線変更をして隣接車線に割り込んだと判断したときに大きい値となるように設定し、このオフセット値Poffが0のときの減少開始点PSはP=50%の点とする。次いでステップS503に移行して、前記ステップS502で設定した反発トルクゲインマップを参照して、重なり度合Pに応じた反発トルクゲインGを算出する。
【0044】
このように、上記第5の実施形態では、自車両が車線変更をして隣接車線の先行車両に割り込んだか否かを判断し、自車両が割り込んだと判断されたときに先行車両との重なり度合に応じた反発トルクゲインを小さく算出するので、運転者が自ら先行車両に割り込んだ場合には、運転者は先行車両を認識しているため、先行車両との接触回避のための制動力が作用することによる違和感を抑制することができると共に、先行車両が自車両の前に割り込んできた場合には、自車両が先行車両に割り込んだ場合と比較して反発トルクゲインが大きく算出されるため、確実に制動力を作用させて安全走行を確保することができる。
【0045】
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
この第6の実施形態は、前述した第1の実施形態において、前方物体との重なり度合に応じた反発トルクゲインの減少変化量を、自車走行車線に応じて変化させるようにしたものである。
第6の実施形態における概略構成を図21に示すように、自車両の走行車線を検出するための外界認識センサとして、CCDカメラ18及びカメラコントローラ19を設けたことを除いては、図1と同様の構成を有するため、図1との対応部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
このカメラコントローラ19では、CCDカメラ18で捉えた自車両前方の撮像画像から、道路区画線等のレーンマーカを検出し、自車両が走行している車線種類(走行車線か追越車線か)を判断すると共に、自車両が走行している車線のカーブ状況(右カーブか左カーブか)を判断し、さらに車線曲率βを検出する。
【0046】
図22は、第6の実施形態において、制動制御用コントローラ20において実行される反発トルク演算処理の処理手順を示すフローチャートであって、図6に示す第1の実施形態における反発トルク演算処理において、ステップS2の後に自車走行車線の判断を行うステップS601と、自車走行車線が右カーブであるか否かを判断するステップS602と、自車走行車線が右カーブ入口であるか否かを判断するステップS603と、右カーブ入口であるときに、車線曲率変化量に応じて重なり度合マップを設定するステップS604と、右カーブ出口であるときに、車線曲率変化量に応じて重なり度合マップを設定するステップS605と、自車走行車線が右カーブでないときに、自車走行車線が左カーブ入口であるか否かを判断するステップS606と、左カーブ入口であるときに、車線曲率変化量に応じて重なり度合マップを設定するステップS607と、左カーブ出口であるときに、車線曲率変化量に応じて重なり度合マップを設定するステップS608と、走行車線(走行車線か追越車線か)に応じて反発トルクゲインマップを設定するステップS609とが追加され、ステップS3の処理が、前記ステップS604、S605、S607、S608の何れかで設定した重なり度合マップを参照して重なり度合Pを算出するステップS610に置換され、ステップS4の処理が、前記ステップS609で設定した反発トルクゲインマップを参照して反発トルクゲインGを算出するステップS611の処理に置換されていることを除いては図6と同様の処理を行い、図6と同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
【0047】
図22の処理において、ステップS601の処理が走行車線判断手段に対応している。
この第6の実施形態によると、自車両が右カーブ入口で走行車線上を走行中であるときには、ステップS601で、カメラコントローラ19で検出した、自車両が走行している車線種類(走行車線)、車線のカーブ状況(右カーブ)及び車線曲率βを読込む。次いでステップS602に移行して、自車走行車線が右カーブか否かを判定する。
【0048】
ステップS602の判定結果が、自車走行車線が右カーブであるときにはステップS603に移行して、カーブの出入口判定を行う。この判定は、走行車線曲率βの変化量に基づいて行い、曲率変化量が減少側にあるときには右カーブ入口であると判断し、曲率変化量が増加側にあるときには右カーブ出口であると判断する。自車走行車線が右カーブ入口であるときには、ステップS604に移行して、図23(a)に示すような重なり度合マップを設定する。ここで、前方物体との横距離Lyは、図24に示すように左右で符号が異なるものとし、自車両の前方走行軌跡が前方物体に対して右側にずれている場合には正値となり、左側にずれている場合には負値となる。また、図23に示すオフセット値Lyoffは車線曲率変化量に応じて、図25(a)を参照して算出される。したがって、オフセット値Lyoffは右カーブ入口では負値となる。また、前記ステップS603の判定結果が、自車走行車線が右カーブ出口であるときには、ステップS605に移行して図23(b)に示すような重なり度合マップを設定する。ここで、オフセット値Lyoffは車線曲率変化量に応じて、図25(a)を参照して算出される。したがって、オフセット値Lyoffは右カーブ出口では正値となる。
【0049】
一方、ステップS602の判定結果が、自車走行車線が右カーブでないときにはステップS606に移行して、カーブの出入口判定を行う。この判定は、走行車線曲率βの変化量に基づいて行い、曲率変化量が増加側にあるときには左カーブ入口であると判断し、曲率変化量が減少側にあるときには左カーブ出口であると判断する。自車走行車線が左カーブ入口であるときには、ステップS607に移行して、図23(b)に示すような重なり度合マップを設定する。ここで、オフセット値Lyoffは車線曲率変化量に応じて、図25(b)を参照して算出される。したがって、オフセット値Lyoffは左カーブ入口では正値となる。また、前記ステップS606の判定結果が、自車走行車線が左カーブ出口であるときには、ステップS608に移行して図23(a)に示すような重なり度合マップを設定する。ここで、オフセット値Lyoffは車線曲率変化量に応じて、図25(b)を参照して算出される。したがって、オフセット値Lyoffは左カーブ出口では負値となる。
【0050】
これにより、右カーブ入口又は左カーブ出口ではオフセット値Lyoffが負値となるので、図23(a)に示すように前方物体との左側に対する重なり度合を変更した重なり度合マップが設定され、右カーブ出口又は左カーブ入口ではオフセット値Lyoffが正値となるので、図23(b)に示すように前方物体との右側に対する重なり度合を変更した重なり度合マップが設定されることになる。
【0051】
次にステップS609に移行して、自車走行車線に応じて図26に示すような反発トルクゲインマップを設定する。この反発トルクゲインマップは、重なり度合Pが100%から減少開始点PSまで反発トルクゲインGが100%を維持し、減少開始点PSからは重なり度合Pが0%のとき反発トルクゲインGも0%となるように減少するように設定する。ここで、減少開始点PSはオフセット値Poffによって設定される。オフセット値Poffは自車両が追越車線上を走行しているときに0とし、自車両が追越車線に隣接する走行車線上を走行しているときに大きい値となるように設定する。また、オフセット値Poffが0のとき、即ち自車両が追越車線上を走行しているときの減少開始点PSはP=50%の点とする。
【0052】
次にステップS610で、前記ステップS604、S605、S607、S608の何れかで設定した重なり度合マップを参照して重なり度合Pを算出し、次いでステップS611で、前記ステップS609で設定した反発トルクゲインマップを参照して、重なり度合Pに応じた反発トルクゲインGを算出する。
【0053】
したがって、自車両が右カーブ入口の走行車線上を走行している場合には、自車両の前方走行軌跡が先行車両から左側に僅かにずれて走行しているときでも、図23(a)に示すように重なり度合Pは100%として算出されるので、右カーブ入口で先行車両が先に旋回を始めることにより、負値となる横距離Lyを検出した場合であっても、反発トルクの減少を抑制して安全に接触回避のための制動力を発生することができると共に、自車走行車線に隣接する追越車線へ車線変更するために、自車両の前方走行軌跡が先行車両から右側にずれたときには、図26に示すように追越車線上を走行している場合と比較して、先行車両との重なり度合Pに応じた反発トルクゲインGが小さく算出されるので、自車両に作用する制動力を抑制して運転者に違和感のない走行を行うことができる。
【0054】
このように、上記第6の実施形態では、自車両が走行している車線種類を判断し、自車両が車線変更を行う可能性のある走行車線を走行しているときには、先行車両との重なり度合に応じた反発トルクゲインが小さく算出されるので、自車両が車線変更を行う際に反発トルクが減少されることになるため、先行車両との接触回避のための制動力が抑制されて円滑に車線変更を行うことができる。
【0055】
また、自車走行車線のカーブ状況を判断し、車線曲率の変化量に応じて前方物体との重なり度合を変更するので、自車両が右カーブを走行している場合には、カーブ入口で左側に対する重なり度合を変更することにより、左側の重なり度合に対する反発トルクの減少を抑制できると共に、自車両が左カーブを走行している場合には、カーブ入口で右側に対する重なり度合を変更することにより、右側の重なり度合に対する反発トルクの減少を抑制することができ、安全なコーナリングを確保することができる。
【0056】
なお、上記各実施形態においては、前方物体センサ14で検出した前方物体との横距離Lyを用いて直接重なり度合Pを算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、自車走行車線の車線曲率を検出し、この車線曲率を考慮して前方物体との横距離Lyを補正した後に重なり度合Pを算出することにより、カーブ走行中での前方物体との重なり度合Pをより正確に算出することができる。
【0057】
また、上記各実施形態においては、前方物体センサ14としてレーザレーダを使用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ミリ波レーダ等を適用してもよく、ステレオカメラで自車両前方を撮像した画像を処理することにより前方物体の情報を検出するようにしてもよい。
さらに、上記各実施形態においては、後輪駆動車に本発明を適用した場合について説明したが、前輪駆動車に本発明を適用することもでき、また回転駆動源としてエンジン2を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電動モータを適用することもでき、さらには、エンジンと電動モータとを使用するハイブリッド仕様車にも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】 アクセル又はブレーキペダル踏込量に対応する制駆動トルクの説明図である。
【図3】 前方物体センサの説明図である。
【図4】 図1のブレーキ制御用コントローラの具体例を示すブロック図である。
【図5】 図4の目標駆動軸トルク演算部で実行する制駆動力制御の説明図である。
【図6】 第1の実施形態におけるブレーキ制御用コントローラで実行する反発トルク演算処理を示すフローチャートである。
【図7】 重なり度合マップである。
【図8】 第1の実施形態における反発トルクゲインマップである。
【図9】 第1の実施形態の動作を説明する図である。
【図10】 重なり度合マップの他の例である。
【図11】 第1の実施形態における反発トルクゲインマップの他の例である。
【図12】 第1の実施形態における反発トルクゲインマップの他の例である。
【図13】 第2の実施形態における制動制御用コントローラで実行する反発トルク演算処理を示すフローチャートである。
【図14】 第2の実施形態における反発トルクゲインマップである。
【図15】 第3の実施形態における制動制御用コントローラで実行する反発トルク演算処理を示すフローチャートである。
【図16】 第3の実施形態における反発トルクゲインマップである。
【図17】 第4の実施形態における制動制御用コントローラで実行する反発トルク演算処理を示すフローチャートである。
【図18】 第4の実施形態における反発トルクゲインマップである。
【図19】 第5の実施形態における制動制御用コントローラで実行する反発トルク演算処理を示すフローチャートである。
【図20】 第5の実施形態における反発トルクゲインマップである。
【図21】 本発明の実施形態を示す概略構成図である。
【図22】 第6の実施形態における制動制御用コントローラで実行する反発トルク演算処理を示すフローチャートである。
【図23】 第6の実施形態における重なり度合マップである。
【図24】 前方物体との横距離の説明図である。
【図25】 第6の実施形態における曲率に応じたオフセット値の算出マップである。
【図26】 第6の実施形態における反発トルクゲインマップである。
Claims (9)
- 自車両前方の物体を検出する前方物体検出手段と、自車両の車速を検出する車速検出手段と、前記前方物体検出手段で検出した前方物体との相対距離と前記車速検出手段で検出した自車速とをもとに前方物体との接触可能性を演算する接触可能性指標演算手段と、前記前方物体検出手段で検出した前方物体と自車両の前方走行軌跡との横方向距離、自車両の車幅及び前方物体の幅に基づいて重なり度合を検出する重なり度合検出手段と、前記接触可能性指標演算手段で演算した接触可能性及び前記重なり度合検出手段で検出した重なり度合に基づいて接触回避制動トルクを演算する接触回避制動トルク演算手段と、該接触回避制動トルク演算手段で演算した接触回避制動トルクに応じて制動力を制御する制動力制御手段とを備え、前記接触回避制動トルク演算手段は、前記重なり度合検出手段で検出した重なり度合が小さくなるに応じて接触回避制動トルクが減少するように構成されていることを特徴とする自動ブレーキ制御装置。
- 前記接触回避制動トルク演算手段は、前記前方物体検出手段で検出した前方物体との相対距離が小さくなるほど、前記重なり度合検出手段で検出した重なり度合に基づいて算出される接触回避制動トルクを小さい値に制限するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動ブレーキ制御装置。
- 前記接触回避制動トルク演算手段は、運転者が操作したアクセル量が大きくなるほど、前記重なり度合検出手段で検出した重なり度合に基づいて算出される接触回避制動トルクを小さい値に制限するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動ブレーキ制御装置。
- 運転者のハンドル操作角の操舵角速度を検出する操舵角速度検出手段を有し、前記接触回避制動トルク演算手段は、前記操舵角速度検出手段で検出した操舵角速度が大きくなるほど、前記重なり度合検出手段で検出した重なり度合に基づいて算出される接触回避制動トルクを小さい値に制限するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動ブレーキ制御装置。
- 自車両が車線変更をして隣接車線に割り込んだことを判断する割り込み判断手段を有し、前記接触回避制動トルク演算手段は、前記割り込み判断手段で自車両が隣接車線に割り込んだと判断したときに、前記重なり度合検出手段で検出した重なり度合に基づいて算出される接触回避制動トルクを、それ以外の走行時の接触回避制動トルクに対して小さい値に制限するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動ブレーキ制御装置。
- 自車両が走行している車線情報を検出する走行車線判断手段を有し、前記接触回避制動トルク演算手段は、前記走行車線判断手段で自車両が追越車線に隣接する走行車線上を走行していると判断したときに、前記重なり度合検出手段で検出した重なり度合に基づいて算出される接触回避制動トルクを、追越車線走行時の接触回避制動トルクに対して小さい値に制限するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動ブレーキ制御装置。
- 前記接触回避制動トルク演算手段は、前記走行車線判断手段で自車走行車線がカーブであることを判断したときに、前記カーブ方向側、又は前記カーブ方向とは反対側の重なり度合に基づいて算出される接触回避制動トルクの減少を抑制するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の自動ブレーキ制御装置。
- 前記接触回避制動トルク演算手段は、前記走行車線判断手段で自車走行車線がカーブであることを判断したときに、カーブ入口で、前記カーブ方向とは反対側の重なり度合に基づいて算出される接触回避制動トルクの減少を抑制するように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の自動ブレーキ制御装置。
- 前記接触回避制動トルク演算手段は、前記走行車線判断手段で自車走行車線がカーブであることを判断したときに、カーブ出口で、前記カーブ方向の重なり度合に基づいて算出される接触回避制動トルクの減少を抑制するように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の自動ブレーキ制御装置。
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