JP2022020161A - 車両制御システム - Google Patents

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Abstract

Figure 2022020161000001
【課題】運転者の意思に従ったスムーズな加速や追い越しができ、車両の減速に伴う後続車の接近を防止できる車両制御システムを提供する。
【解決手段】車両制御システムは、道路上の車両の走行状態に関する情報と、自車の直前を走行する先行車あるいは自車の前方の障害物の少なくともいずれか一方と、自車との相対的な位置関係に基づいて自車の制動を制御する、自動ブレーキ機能又は車間維持機能を有する。この車両制御システムに、運転者による車線変更の意図を認識する認識手段31を設け、該認識手段により車線変更の意図を認識したときに自動ブレーキ機能又は車間維持機能の動作を抑制する、ことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、運転者の意図に応じて自動ブレーキ機能や車間維持機能の制御を行う車両制御システムに関する。
特許文献1には、ブレーキ操作により追突防止可能な第1車間距離と、ステアリング操作により追突防止可能な第2車間距離を算出し、検出された車間距離が第1及び第2車間距離以下となった時にのみブレーキを自動作動させる車両用追突防止装置が記載されている。
特開平06-298022号公報
しかしながら、第1車間距離と第2車間距離との間で、車線変更などのステアリング操作による回避動作が行われなかった場合は、先行車との異常接近や追突の可能性がある。また、自動ブレーキ機能や車間維持機能による通常の制御では、先行車を追い越す場合に加速が抑制され、運転者が違和感を覚えたり、後続車が接近したりする可能性がある。例えば、片側2車線以上の道路で先行車の追い越し時、車線変更前に現走行車線にて加速して先行車に接近すると、この後車線変更するにも拘わらず、接近警報が発報されたり自動ブレーキが作動したりする。しかも、先行車が自車の車線から逸脱して行く場合には対応できず、ブレーキの作動と抑制が必ずしも運転者の感覚と整合しないことがあった。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、運転者の意思に従ったスムーズな加速や追い越しができ、車両の減速に伴う後続車の接近を防止できる車両制御システムを提供することにある。
本発明の車両制御システムは、その一つの態様において、道路上の車両の走行状態に関する情報と、自車の直前を走行する先行車あるいは自車の前方の障害物の少なくともいずれか一方と、自車との相対的な位置関係に基づいて自車の制動を制御する、自動ブレーキ機能又は車間維持機能を有する車両制御システムにおいて、運転者による車線変更の意図を認識する認識手段を設け、該認識手段により車線変更の意図を認識したときに前記自動ブレーキ機能又は車間維持機能の動作を抑制する、ことを特徴としている。
本発明によれば、認識手段により車線変更の意図を認識したときに車間維持機能や自動ブレーキ機能によるブレーキの作動を抑制するので、先行車を追い越す場合などに運転者が意図しない接近警報の発報や、衝突を回避するための自動ブレーキが作動しないようにできる。よって、運転者の意思に従ったスムーズな加速や追い越しができ、車両の減速に伴う後続車の接近を防止できる車両制御システムが得られる。
本発明の実施形態に係る車両制御システムの概略構成図である。 図1に示した車両制御システムにおける自動ブレーキ機能の動作を抑制するための要部を抽出して示すブロック図である。 図2に示した車両制御システムの動作を説明するためのフローチャートである。 図2に示した車両制御システムにおける追い越し動作と自動ブレーキの作動抑制について説明するための模式図である。 自車と先行車との車間距離と、自動ブレーキ機能の作動/抑制との関係を、特許文献1と本発明を比較して示すタイミングチャートである。 車線変更の可否判断について説明するための模式図である。 図5において、本発明に係る自動ブレーキ作動判断領域を拡大して詳細に示すタイミングチャートである。 図2に示した車両制御システムの他の動作を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両制御システムの概略構成を示している。この車両制御システムは、道路上の車両の走行状態に関する情報と、自車の直前を走行する先行車あるいは自車の前方の障害物の少なくともいずれか一方と自車との相対的な位置関係に基づいて制動力を制御する、いわゆる自動ブレーキ機能を有する。ここでは、説明を簡単にするために自動ブレーキ機能を例にとって説明するが、アダプティブクルーズコントロール(ACC)などの車間維持機能、更にはこれらに車線逸脱防止機能などを組み合わせた車両制御システムにも同様に適用できる。
車両制御システムは、車両11に搭載された各種のセンサ、外界認識装置12、エンジンECU21、ブレーキECU22、操舵ECU23及び車両制御装置16などを備えている。外界認識装置12には、例えばカメラ、レーダー及び傾斜センサが搭載され、車両11の外界の状況を認識する。エンジンECU21は、車両11を駆動する駆動装置であるエンジン14を制御する。ブレーキECU22は、車両11を制動する制動装置であるブレーキ15a~15dを制御する。そして、操舵ECU23は、車両11の操舵を行う操舵装置13を制御するようになっている。
車両制御装置16には、外界認識装置12から外界の認識情報SI、車輪速センサ17a~17dから車輪速信号SPa~SPd、加速度(G)センサ25から加減速情報SG、ウィンカースイッチ24からウィンカー作動信号SW、操舵角センサ18から舵角信号SA、アクセル開度センサ19からアクセル開度信号SO、及びブレーキセンサ20からブレーキ作動信号SSがそれぞれ入力される。
外界認識装置12に搭載されたカメラは、車両の周囲の走路状況(走路形状)と、周辺の所定範囲内に存在する移動物体の状況を撮影して映像情報を得る。レーダーは、距離、方位及び速度情報を検出し、カメラで撮影した映像情報との組み合わせで、先行車や後続車などの移動物体までの距離、方位及び速度情報を取得する。カメラで撮影した車両の周囲の走路状況と傾斜状況から、走路の勾配を検出する。傾斜センサは、勾配を確認し、上りの減速/下りの加速などを考慮して、追い越ししようとしているのか否かを判断することに使用する。定速走行時は、加速度センサ(垂直方向)で勾配を算出することも可能である。そして、これらの走路上の車両の走行状態に関する情報と、自車の直前を走行する先行車あるいは自車の前方の障害物の少なくともいずれか一方と、自車との相対的な位置関係を認識した認識情報SIが、車両制御装置16に入力される。
また、車輪速センサ17a~17dは、車両11の各車輪27a~27dの回転速度(車速)を検出し、車輪速信号SPa~SPdが車両制御装置16に入力される。加速度センサ25は、車両11の速度変化率を計測し、加減速情報SGが車両制御装置16に入力されるようになっている。
ウィンカースイッチ24は、運転者の車線変更の意図を認識する認識手段として働くものである。このウィンカースイッチ24の状態で、運転者によるウィンカレバーの操作と進行予定方向を検出し、ウィンカー作動信号SWが車両制御装置16に入力される。操舵角センサ18は、ステアリングホイール28の回転角度(操舵角)を検出し、アクセル開度センサ19は、運転者によるアクセルペダルの操作量を検出し、ブレーキセンサ20は、運転者によるブレーキペダルの操作量を検出し、舵角信号SA、アクセル開度信号SO及びブレーキ作動信号SSがそれぞれ車両制御装置16に入力される。
そして、車両制御装置16から、エンジンECU21に駆動指令SE、ブレーキECU22に制動指令SB、操舵ECU23に操舵指令ST、及び警報装置26に警報指令SYがそれぞれ出力され、エンジン14、ブレーキ15a~15d及び操舵装置13を制御するとともに、警報装置26による警報の発報を制御する。
車両制御装置16は、外界認識装置12で取得した認識情報SIを受信し、この認識情報SIに基づいて車両11の周囲の走路状況と、周辺の所定範囲内に存在する移動物体の状況を算出する。走路状況は、走路形状に関する情報、具体的には白線(レーンマーカー)の情報を含んでいるが、これに限定されるものではなく、車両11が走行すべき車線(コース)を判別できれば縁石や側溝などでも構わない。また、移動物体の状況とは、車両11の前方を走行する前方車両(先行車)、及び後方を走行する後方車両(後続車)に関する情報であり、先行車の有無と方向及び距離、後続車の有無と方向及び距離である。
更に、車両制御装置16は、上記走路状況に基づいて、車両11を操舵するための操舵指令STを生成するとともに、車両11を駆動するための駆動指令SEと制動するための制動指令SBを生成する。この際、先行車が有ると認識した場合は、車両11と先行車との車間距離に基づいて駆動指令SEと制動指令SBを生成し、先行車が無いと認識した場合は、所定の速度を維持するための駆動指令SEと制動指令SBを生成する。
すなわち、走路形状の取得が可の場合は、走路形状に沿った走行をするための操舵指令STを生成し、先行車が有り、走路形状の取得が不可の場合は、先行車の走行経路に追従するための操舵指令STを生成する。
また、先行車が無く、走路形状の取得が不可の場合は、操舵指令ST、駆動指令SE及び制動指令SBの出力を抑止(中断)する。
車間距離制御や車速制御中に、運転者によるブレーキ操作やアクセル操作がなされた場合は、これらのペダル操作に基づいて車間距離制御や車速制御の設定が補正される。例えば、ブレーキ操作が行われて先行車との距離が離れた場合には、車間距離の設定が大きく補正される。その後、アクセル操作が行われると、車間距離が大きく設定された状態で、先行車に追従するための車間距離制御と車速制御が実行される。
一方、アクセル操作が行われて先行車との距離が近づいた場合には、車間距離の設定が小さく補正され、ブレーキ操作が行われると、車間距離が小さく設定された状態で、先行車に追従するための車間距離制御と車速制御が実行される。
更に、操舵指令ST、駆動指令SE及び制動指令SBの出力を抑止された状態から、先行車が有り、走路形状の取得が不可に移行された場合は、車両制御装置16は、車両11と先行車との車間距離に基づいて駆動指令SEと制動指令SBを求め、先行車の走行経路に追従するための操舵指令STを、移行の後の所定時間は緩やかな追従となるように生成する。
図2は、図1に示した車両制御システムにおける、自動ブレーキ機能の動作を抑制するための要部を抽出して示している。車両制御装置16は、運転者の意図を判断する意図判断部31、自車の情報を判断する自車情報処理部32、周囲の状況を判断する周囲情報処理部33、及び車両の制御を実行する制御実行部34などを備えている。
運転者の意図判断部31は、運転者によるウィンカー操作、ステアリング操作、アクセル操作及びブレーキ操作を、それぞれウィンカースイッチ24、操舵角センサ18、アクセル開度センサ19及びブレーキセンサ20の出力信号SW,SA,SO,SSに基づき検出し、先行車の追い越しを意図しているか否かを判断する。自車情報処理部32は、車輪速センサ17(17a~17d)の出力信号SP(SPa~SPd)と、加速度センサ25の出力信号SGとに基づいて、自車の車速、加速状態か減速状態かなどの状況を判断する。周囲情報処理部33は、カメラ12a、レーダー12b及び傾斜センサ12cの出力信号(認識情報)SIに基づいて周囲の状況を判断する。
そして、制御実行部34は、運転者の意図判断部31、自車情報処理部32及び周囲情報処理部33の判断結果に基づき、出力信号SB,ST,SYをそれぞれブレーキECU22、操舵ECU23及び警報装置26に入力し、ブレーキ制御、ステアリング制御及び警報装置26の発報制御を行うようになっている。
なお、図2は先行車の追い越し(車線変更)の判断だけではなく、追い越し中止の判断にも使用しており、ブレーキセンサ20によるブレーキ操作の検出は、中止判断のみに用いている。
図3は、図2に示した車両制御システムの動作を説明するためのフローチャートである。まず、運転者の意図判断部31で、アクセル開度センサ19から出力されるアクセル開度信号SOにより、アクセルの踏み増しがあるか否か判断し(ステップS1)、踏み増しがあると判断されると、外界認識装置12により先行車が検出されたか否かを周囲情報処理部33で判断する(ステップS2)。ステップS1で踏み増しがないと判断された場合、また、ステップS2で先行車が検出されないと判断された場合には、ステップS3に移動して通常制御を実行する。
ステップS2で先行車が検出されたと判断された場合には、運転者の意図判断部31でウィンカースイッチ24からのウィンカー作動信号SWにより、ウィンカーが作動しているか否か判断する(ステップS4)。ウィンカーが作動している場合には、周囲情報処理部33により、外界認識装置12からの認識情報SIに基づき、ウィンカーで指示された方向の車線に後続車がないか否か判断する(ステップS5)。
ステップS5で後続車がないと判断されると、運転者の意図判断部31で操舵角センサ18からの舵角信号SAにより、更にウィンカーの指示方向にステアリング操作がされたか否を判断する(ステップS6)。そして、ステアリング操作がされたと判断されると追い越し中であると判断して、制御実行部34で自動ブレーキの作動や警報装置26の発報を抑制する制御を行う(ステップS7)。このように、自動ブレーキ制御の抑制は、運転者の意図による先行車への接近であると判断し、且つ車線変更が可能と判断した場合に実行する。
一方、ステップS4でウィンカーが作動していないと判断された場合、ステップS5で後続車があると判断された場合、及びステップS6でステアリング操作がされていないと判断された場合にはそれぞれ、運転者の意図ではなく、危険な状況であると判断して自動ブレーキ制御を行う(ステップS8)。
図4は、本発明の実施形態に係る車両制御システムにおける追い越し動作と自動ブレーキの作動抑制を示している。自車がPaの位置で加速し、Pbの位置に移動して先行車に接近すると(車間距離がD0(m)または車間時間がT0(sec))、ウィンカーが作動し、車線変更可能で加速に入った場合には、警報装置26の発報を抑制するとともに、自動ブレーキの作動を抑制する。
自車の加速の継続により、Pcの位置に移動して先行車に更に接近すると(車間距離がD11(m)または車間時間がT11(sec))、上述したウィンカーの作動と車線変更可能に加え、ウィンカーの指示方向にステアリング操作が行われた場合に、先行車追い越しのための車線変更前の加速と判断し、自動ブレーキを抑制する。ウィンカーを操作したにも拘わらず、ステアリング操作が行われない場合には、通常通り警報装置26による発報を行うとともに、自動ブレーキを作動させる。
このように、通常制御時には、先行車に衝突するまでの時間Tが所定の閾値T0以下になった時、自動ブレーキ(及び警報)が作動するが、先行車の追い越しに伴う車線変更前の加速と判断した場合には、閾値T0をT1(<T0)に変更し、自動ブレーキ(または警報)の作動を抑制する。
更に詳しくは、ウィンカーを作動させ、ウィンカーの指す側の車線への車線変更が可能な状況において、アクセルが踏み増されて先行車追い越しのための車線変更前の加速と判断した場合、閾値T0をT11に変更し、更にウィンカーが指示する側へのステアリング操作が行われた場合に、閾値T0をT12に変更する(T12<T11<T0)。
なお、先行車が自車の進路上から外れていく(自車が右に車線変更する場合、先行車が視界から左に消える)度合いからT11、T12などの設定値を変更してもよい。
一方、追い越し中止と判断した場合には、段階的に通常制御に戻す。すなわち、車線変更前の加速と判断した場合、自動ブレーキ(または警報)作動時間の閾値をT1(sec)に変更し(T1<T0)、自動ブレーキ(または警報)制御を抑制するが、追い越し中止と判断した場合には、通常制御時の閾値T0(sec)で作動するように、ΔT2(sec)ずつ加算する。
例えば、ウィンカーの停止(追い越しによる車線変更完了時含む)、現走行車線に戻るまたは現走行車線に留まるようなステアリング操作、アクセルオフまたはオフ側への操作、後続車の接近検知などの場合には、自動ブレーキを抑制する制御を中止し、通常制御に戻す。
図5は、自車と先行車との車間距離と、自動ブレーキ機能の作動/抑制との関係を、特許文献1と本発明を比較して示している。ここでは車間距離で説明するが、車間時間であっても同様である。
自車と先行車との車間距離が徐々に小さくなって先行車が検出され(t1)、ブレーキにより追突を防止できる第1車間距離になると(t3)、通常の制御では、この時点で自動ブレーキが作動する。
一方、特許文献1の技術では、ステアリング操作が行われ(t4)、衝突を回避できると判断すれば、自動ブレーキは非作動(抑制)となる。ステアリング操作により追突を防止できる第2車間距離になると(t5)、ステアリング操作が行われ、衝突を回避できると判断すれば、自動ブレーキは非作動(抑制)となる。しかし、車線変更不可の場合やステアリング操作がない場合、自動ブレーキが作動することになるが、第1車間距離を下回っているため、先行車に追突する可能性がある。
これに対し、本発明では、タイミングt2の時点でウィンカーが作動し、アクセル開度が大きくなっているため、運転者が意図した接近であり、且つ車線変更可能と判断しているため、ここでは自動ブレーキは非作動(抑制)である。当然、車線変更不可または車線変更の意図がない場合には、ここで自動ブレーキが作動するため先行車への追突は回避される。
また、タイミングt3でステアリング操作が行われない場合には、車両側でブレーキ/ステアリング操作が自動で行われ、衝突を回避する。そして、タイミングt4でステアリング操作が行われ、車線変更が実行されると、タイミングt5では自動ブレーキは非作動(抑制)となる。
このように、運転者の意図を確認し、車線変更可能と判断した場合に自動ブレーキを抑制するため、安全性を確保できる。
なお、タイミングt2において、先行車が自車と同じ方向に移動した場合は、車線変更不可と判断する。すなわち、図6に示すように、先行車の確認範囲の中央部に先行車の投影面が位置している状態から、先行車が自車と同じ方向に移動(フラツキを含む)している場合には、車線変更不可と判断する。自車の右車線への移動に伴って、先行車の確認範囲の左側に先行車の投影面が移動している場合には、先行車の移動は無いため車線変更が可能である。
従って、カメラ12aは、先行車の車線変更の意図を取得する手段としても働き、カメラ12aで撮影した先行車投影面の移動方向から先行車の車線変更の意図を取得することができる。
図7は、図5において本発明に係る自動ブレーキ作動判断領域を拡大して詳細に示すタイミングチャートである。操舵ECU23によるステアリング制御がある場合には、先行車を検出したタイミングt1からブレーキにより追突を防止できる第1車間距離になるタイミングt3までの期間が、運転者意思判断領域及び車線変更可否判断領域となっている。また、先行車を検出したタイミングt1からステアリング操作により追突を防止できる第2車間距離になるタイミングt5までの期間が、ステアリング操作判断領域である。
そして、運転者の追い越しの意思があり、且つ車線変更が可能である場合には自動ブレーキは作動させず、追い越しの意思がないか、車線変更が不可能である場合には自動ブレーキを作動させる。
また、運転者によるステアリング操作がある場合には自動ブレーキは作動させず、ステアリング操作がない場合には、自動ブレーキを作動させるか、ステアリング操作を実施して追突を回避する。
運転者がステアリング制御機能を意図的に停止させた場合、故障などで操舵ECU23によるステアリング制御ができない場合、或いはステアリング制御機能がない車両の場合には、先行車を検出したタイミングt1からウィンカーの作動やアクセル操作による加速のタイミングt2までの期間が、運転者意思判断領域及び車線変更可否判断領域となっている。また、先行車を検出したタイミングt1から第1車間距離と第2車間距離との間のタイミングt4-1までの期間が、ステアリング操作判断領域である。
そして、運転者の追い越しの意図による先行車との接近であり、且つ車線変更が可能である場合には自動ブレーキは作動させず、追い越しの意図がないか、車線変更が不可能である場合には自動ブレーキを作動させる。
従って、安全マージンを削ることなく、運転者の意思に従ったスムーズな加速や追い越しができ、車両の減速に伴う後続車の接近を防止できる。
図8は、図2に示した車両制御システムの他の動作を説明するためのフローチャートである。図8の動作が図3の動作と異なるのは、上り勾配か否かを判断するステップと、先行車が自車と同じ方向に移動しているか否かを判断するステップを付加した点にある。
すなわち、運転者の意図判断部31で、アクセル開度センサ19から出力されるアクセル開度信号SOにより、アクセルの踏み増しがあるか否か判断し(ステップS11)、踏み増しがあると判断されると、傾斜センサ12cで勾配を求め、周囲情報処理部33で上り勾配によるアクセルの踏み増しであるか否かを判断する(ステップS12)。そして、上り勾配によるアクセル踏み増しの場合には、自動ブレーキの制御には考慮しないようにする。
ステップS12で上り勾配でないと判断されると、外界認識装置12により先行車が検出されたか否かを周囲情報処理部33で判断する(ステップS13)。ステップS11で踏み増しがないと判定された場合、ステップS12で上り勾配であると判断された場合、ステップS13で先行車が検出されないと判定された場合には、ステップS14に移動して通常制御を実行する。
一方、ステップS13で先行車が検出されたと判断された場合には、運転者の意図判断部31でウィンカースイッチ24からのウィンカー作動信号SWにより、ウィンカーが作動しているか否か判断する(ステップS15)。ウィンカーが作動している場合には、周囲情報処理部33により、外界認識装置12からの認識情報SIに基づき、ウィンカーで指示された方向の車線に後続車がないか否か判断する(ステップS16)。
ステップS16で後続車がないと判断されると、先行車が自車と同じ方向に移動しているか否かを判断する(ステップS17)。先行車が自車と同じ方向に移動している場合には車線変更は不可であり、先行車の移動が終わった時点で車線変更可と判断する。この判断は、例えば、図6に示したように、カメラ12aで撮影した先行車の確認範囲の中央部に先行車の投影面が位置している状態から、先行車が自車と同じ方向に移動している場合には、先行車が自車と同じ方向に移動していると判断する。自車の右車線への移動に伴って、先行車の確認範囲の左側に先行車の投影面が移動している場合には、先行車の移動はないと判断する。
ステップS17で先行車が自車と同じ方向に移動していないと判断された場合には、運転者の意図判断部31で操舵角センサ18からの舵角信号SAにより、更にウィンカーの指示方向にステアリング操作がされたか否か判断する(ステップS18)。そして、ステアリングが操作されたと判断されると追い越し中であると認識して、自動ブレーキの作動や警報装置26の発報を抑制する制御を行う(ステップS19)。このように、自動ブレーキ制御の抑制は、運転者の意図による先行車への接近であり、且つ車線変更可能と判断した場合に実行する。
これに対し、ステップS15でウィンカーが作動していないと判断された場合、ステップS16で後続車があると判断された場合、ステップS17で先行車が自車と同じ方向に移動していると判断された場合、及びステップS18でステアリング操作がされていないと判断された場合にはそれぞれ、危険な状況であると判断して自動ブレーキ制御を行う(ステップS20)。
なお、図8の破線で囲んだステップS12~S18において、制御判定中にブレーキ操作やウィンカー操作の中止などが行われた場合、運転者の意思による追い越し中止と判断し、制御を中止する(割り込み処理)。
上述したように、本発明では、ウィンカーを作動させ、ウィンカーの指示する側の車線への車線変更が可能な状況において、アクセルが踏み増されウィンカーが指示する側へのステアリング操作が行われた場合に、先行車追い越しのための車線変更前の加速と判断し、接近警報、自動ブレーキの作動を抑制する。これによって、運転者の意図に沿った動作(スムーズな加速・追い越し)とするとともに、車両の減速(または加速不能)に伴う後続車の接近を抑制して安全性を確保することができる。
以上の実施形態で説明された構成は、本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものに過ぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
<変形例1>
例えば、上述した実施形態では、ウィンカーの操作を検出してからステアリング操作を検出するようにしたが、走行中の車線内で移動する側に寄るために、ステアリング操作を検出してからウィンカーの操作を検出した場合にも、警報装置による発報と自動ブレーキを抑制するようにしてもよい。
<変形例2>
また、自車の加減速の判断をする際に、加速度センサと車輪速センサの出力を組み合わせて用いることで、運転者の追い越しの意図を応答性よく、より正確に判断できる。
<変形例3>
更に、自動ブレーキ機能又は車間維持機能の動作の抑制を実行するか否かを、運転者が選択するスイッチを設けてもよい。あるいは、車両制御システムが車両の周囲の走路状況や周辺環境から判断して当該機能をオン/オフするように構成してもよい。実行中であることを運転者に知らせるための表示灯を設けたり、表示装置に表示したりすることもできる。
<変形例4>
制御を実行するか否かだけでなく、自車の速度と先行車との相対的な位置、距離、速度などに応じて、車間距離や車間時間の設定を変更可能に構成してもよい。例えば、先行車と自車との車間距離や車間時間が大きくなったときに制御の抑制を大きくし、小さくなったときに制御の抑制を小さくする。これらの設定や設定の変更を運転者が選択できるようにすることもできる。
<変形例5>
上述した実施形態では、ステアリング制御(操舵制御)機能を有する車両を例にとって説明したが、同様にしてステアリング制御機能を持たない車両へも適用可能なのはもちろんである。
11…車両、12…外界認識装置、12a…カメラ、12b…レーダー、12c…傾斜センサ、13…操舵装置、14…エンジン、15a~15d…ブレーキ、16…車両制御装置、17a~17d…車輪速センサ、18…操舵角センサ、19…アクセル開度センサ、20…ブレーキセンサ、21…エンジンECU、22…ブレーキECU、23…操舵ECU、24…ウィンカースイッチ、25…加速度センサ、26…警報装置、27a~27d…車輪、28…ステアリングホイール、31…意図判断部(認識手段)、32…自車情報処理部、33…周囲情報処理部、34…制御実行部、SI…認識情報、SPa~SPd…車輪速信号、SA…舵角信号、SO…アクセル開度信号、SS…ブレーキ作動信号、SW…ウィンカー作動信号、SG…加減速情報、SE…駆動指令、SB…制動指令

Claims (3)

  1. 道路上の車両の走行状態に関する情報と、自車の直前を走行する先行車あるいは自車の前方の障害物の少なくともいずれか一方と、自車との相対的な位置関係に基づいて自車の制動を制御する、自動ブレーキ機能又は車間維持機能を有する車両制御システムにおいて、
    運転者による車線変更の意図を認識する認識手段を設け、該認識手段により車線変更の意図を認識したときに前記自動ブレーキ機能又は車間維持機能の動作を抑制する、ことを特徴とする車両制御システム。
  2. 前記運転者による車線変更の意図の認識は、少なくともウィンカー操作の検知により行われ、該ウィンカー操作を検知したときに前記自動ブレーキ機能又は車間維持機能による制動を抑制する、ことを特徴とする請求項1に記載の車両制御システム。
  3. 先行車の車線変更の意図を取得する取得手段を更に備え、先行車が自車の車線から離れるように移動したときは、前記自動ブレーキ機能又は車間維持機能による制御を優先する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両制御システム。
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