JP4191836B2 - 圧電振動ジャイロ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として自動車用ナビケーションシステムやカメラ一体型VTRの手振れ補正装置等に用いられるジャイロスコープに属されると共に、圧電材料により構成された円柱状屈曲振動子を用いた圧電振動ジャイロに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の圧電振動ジャイロは、振動している物体に回転角速度が加えられると、その振動方向と直角な方向にコリオリ力を発生するという力学現象を利用したジャイロスコープとして知られている。
【0003】
一般に、圧電振動ジャイロは、互いに直交する2つの異なる方向の励振とその検出とが可能であるように配置した駆動、検出及び共通アース用電極を配設し、駆動電極で励振した状態で圧電振動子に回転角速度を印加すると、上述したコリオリ力の作用によりこの振動と直角な方向に力が作用し、その方向に新たな振動が励振される。この振動の大きさは、駆動電極に印加される駆動電圧により発生する駆動振動の振幅及び圧電振動子に加えられた回転角速度に比例するため、駆動電圧を一定にした場合、検出電極から得られる検出電圧の大きさから印加された回転角速度の大きさを求めることができる。
【0004】
図6は、従来の一例に係る圧電振動ジャイロ用圧電振動子1´の基本構成を示したもので、同図(a)は斜視図に関するもの,同図(b)は端面に平行な一平面における断面図に関するものである。
【0005】
この圧電振動子1´は、一軸方向に延びた円柱状圧電セラミックを材料とし、その側面に一軸方向に沿った駆動電極2及び円周方向に沿って対向した一対の検出電極3,4と、一軸方向に沿い、且つ円周方向にも延びた共通アース用電極5とによる電極パターンが配設された上、駆動電極2及び検出電極3,4並びに共通アース用電極5の間でそれぞれ図示される正(+)、並びに負(−)の極性で分極処理が施されて成っている。
【0006】
このうち、共通アース用電極5は図6(b)に示される一軸方向に沿った2本の局部が図6(a)に示されるように円周方向で接続されてアーチ形を成し、その接続部分から駆動電極2方向に延びた局部に外部接続部5aが設けられている。又、駆動電極2の外部接続部5aに対向する端部には外部接続部2aが設けられており、検出電極3,4の対向する端部にもそれぞれ外部接続部3a,4aが設けられている。更に、外部接続部2a,3a,4aは、ほぼ圧電振動子1´の接線に沿い、且つ振動の節(ノード)の極く近傍に設けられている。
【0007】
この圧電振動子1´の場合、円柱状圧電セラミックの駆動方向に一致すると共に、一軸方向に対してほぼ垂直方向に延びた互いに対称な2本線であって、且つ円柱状圧電セラミックの両端面から振動節点との距離と等しい距離の箇所の振動節近傍点を含む円周方向の2箇所に存在する振動節近傍位置線6A,6B上で支持され、駆動電極2と共通電極5との間に印加される駆動電圧に応じて図6(b)の実線矢印の方向に屈曲振動する。このとき、振動している圧電振動子1´に対して回転角速度が印加された場合、駆動方向と直角な図6(b)の点線矢印の方向に回転角速度に比例した振幅の振動が励起される。
【0008】
図7は、この圧電振動子1´を駆動検出回路基板11に実装して作製した圧電振動ジャイロの外観構成を示した斜視図である。この圧電振動ジャイロにおいて、圧電振動子1´はその振動の節の極く近傍の位置(上述した振動節近傍位置線6A,6B上)で接着性を有するゴム状軟弾性体の支持部品13a,13bを介して一対の絶縁性ホルダ12上に配設、支持されている。
【0009】
このうち、支持部品13a,13bには、ゴム状軟弾性体として、硬化前には流動性があり、硬化後には接着性を有する例えばシリコン樹脂等の樹脂を用いる。絶縁性ホルダ12は、駆動検出回路基板11上の図示されない接続端子に本体内に貫通埋設された4個の導電端子16を介して半田等により接続、固定されている。又、圧電振動子1´上に設けられた駆動電極2、検出電極3,4、及び共通電極5の各外部接続部2a,3a,4a,5aは、非常に細い入出力リード線14を介して絶縁性ホルダ12内に貫通埋設された別の4個の導電端子17と接続される。更に、駆動検出用回路基板11上にはコンデンサ等の電子部品15が搭載されている。
【0010】
図8は、このような構成の圧電振動ジャイロにおける圧電振動子1´(棒状屈曲振動子)の振動を説明するために示した模式図である。但し、ここでは説明の容易化のために屈曲振動の振幅を強調して示しているが、実際の屈曲振動は極めて微量である。
【0011】
図8中で実線による長方形は静止状態(非変形時)の圧電振動子1´を示し、鎖線による円弧形は上方向並びに下方向への屈曲振動状態(変形時)の圧電振動子1´を示している。又、図8中で振動節点6α′,6β′は静止時や振動時の圧電振動子1´の中心線上にある振動の真の節の箇所を示し、軸α,β上における振動節近傍点6α,6βは圧電振動子1´の表面で両端面から振動節点6α′,6β′との距離と等しい距離の箇所を示している。即ち、振動節近傍点6α,6βを含む軸α,βは上述した振動節近傍位置線6A,6Bに相当するものとなっている。
【0012】
ここでは、圧電振動子1´が無限に細い状況であれば振動節近傍点6α,6βは軸α,β上において振動節点6α′,6β′に一致するが、実際には厚さ(或いは太さ)を有しているために上方向又は下方向に屈曲振動した場合には振動節近傍点6α,6βがそれぞれ軸α1,β1上における第1の振動節近傍移動点6α1,6β1又は軸α2,β2上における第2の振動節近傍移動点6α2,6β2に移動することを示している。
【0013】
従って、圧電振動子1´をその表面で支持する場合、理想的には振動節近傍点6α,第1の振動節近傍移動点6α1,及び第2の振動節近傍移動点6α2を含む位置と、振動節近傍点6β,第1の振動節近傍移動点6β1,及び第2の振動節近傍移動点6β2を含む位置とを追従する支持が必要となっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述した圧電振動ジャイロの場合、屈曲振動時の振動節近傍点の移動の影響を支持部材として用いているゴム状軟弾性体の弾性によって吸収することで圧電振動子の振動への影響を緩和させているが、このゴム状軟弾性体は硬化前には流動性を持ち、硬化後には接着性を持つために圧電振動子の長手方向及び円周方向に対する支持位置、支持幅が大きくなって不揃いになり易い上、振動節近傍点の移動の影響を吸収するための緩和機能が不安定となって圧電振動子の振動に対する機械的な負荷も変化し易くなることにより、振動の先鋭度(Q)の低下を来してしまうという問題がある他、ゴム状弾性体による支持部材は経年変化等によって支持状態が変動され易いため、こうした場合には圧電振動子の振動特性やジャイロ特性に悪影響を及ぼすと共に、これらの諸特性にばらつきを生じる大きな要因になっているという問題がある。
【0015】
又、ゴム状弾性体による支持部材を用いた支持構造の場合、外部からの機械的衝撃による圧電振動子の動きに対して許容できるように、圧電振動子に配設される各電極の外部接続部と絶縁性ホルダに貫通埋設された導体端子との電気的接続に用いる入出力リード線を円弧を描くように配設しているが、この円弧の大きさや経路は自動化に対応させ難い上、圧電振動子の振動に対して一様な負荷にならないため、こうした入出力リード線の接続も振動特性やジャイロ特性にばらつきを生じる要因になっている。
【0016】
更に、圧電振動子の屈曲振動子としての機能を得るため、圧電振動子の側面に電極を形成した後、圧電振動ジャイロとしての組み立てを行う前に圧電振動子単体において、駆動電極及び検出電極並びに共通アース用電極の間に高電圧を印加して分極処理を施す必要があるが、通常分極処理は電極間の放電を抑えるためにシリコン等の絶縁オイル中でバネ材で形成された接触片を各電極に接触させ、接触片間を例えば180℃程度の高温度条件下に保って行うものであるため、円柱状の圧電振動子を高温の絶縁オイル中に浸すときに接触片の各電極からの滑り等が生じると接触片及び各電極間の導通が不安定になってしまい、分極処理が不完全になってしまうことがある。このような不完全な分極処理状態の電極は、外観上識別が難しいため、誤ってこうした不完全な分極処理状態の電極を有する圧電振動子を用いて圧電振動ジャイロを組み立てると、ジャイロとしての基本的な機能が全く損われてしまうため、分極処理を如何に確実に行い得る構造であるかということが極めて重要な問題となっている。
【0017】
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、支持による振動特性の劣化並びに諸特性のばらつきを抑制でき、分極処理を容易にして確実に行い得るジャイロ特性の優れた自動量産化に適した構造の圧電振動ジャイロを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、一軸方向に延びた円柱状圧電セラミックの側面に駆動電極、一対の検出電極,及び共通アース用電極を含む複数の電極パターンが配設されて成る圧電振動ジャイロ用圧電振動子において、前記駆動電極、前記一対の検出電極、及び前記共通アース用電極は、それぞれ前記円柱状圧電セラミックの駆動方向に一致すると共に、一軸方向に対してほぼ垂直方向に延びた互いに対称な2本線であって、且つ該円柱状圧電セラミックの両端面から振動節点との距離と等しい距離の箇所の振動節近傍点を含む振動節近傍位置線上における該振動節点の極く近傍に配設された導電性の外部接続部を有し、前記一対の検出電極は、前記円柱状圧電セラミックの側面に一軸方向に沿って対向して設けられ、前記一対の検出電極の前記外部接続部は、各々が、前記一対の検出電極の互いに反対側の局部に、前記円柱状圧電セラミックの円周方向に沿って設けられた部分であることを特徴とする圧電振動ジャイロ用圧電振動子が得られる。
【0019】
又、本発明によれば、上記圧電振動ジャイロ用圧電振動子において、外部接続部は、振動節近傍点が屈曲振動に際して移動する振動節近傍移動点を含むように配設された圧電振動ジャイロ用圧電振動子が得られる。
【0020】
更に、本発明によれば、前記駆動電極および前記共通アース用電極の前記外部接続部と、前記一対の検出電極の前記外部接続部とは、前記振動節近傍位置線上における互いに反対側の前記振動節点の極く近傍に各々が設けられていることを特徴とする請求項2記載の圧電振動ジャイロ用振動子が得られる。
【0021】
一方、本発明によれば、これらの圧電振動ジャイロ用圧電振動子を4本の支持部材を用いて枠体に電気的且つ機械的に接続固定して成る圧電振動ジャイロであって、4本の支持部材は、導電性の細い線状部材から成ると共に、中央部に略コ字状の屈曲部を有し、且つ該屈曲部から延在する両端部を有しており、円柱状圧電セラミックは、駆動方向が挾持方向に一致されるように4本の支持部材のうちの一対の組によってそれぞれ枠体における一面側並びに他面側から機械的に挾持されると共に、外部接続部が支持部材の屈曲部のほぼ中心部に電気的に接続されており、枠体は、一面側並びに他面側の所定箇所にそれぞれ配備された導体部が支持部材の両端部に電気的且つ機械的に接続固定されており、更に、支持部材の屈曲部,屈曲部の外部接続部との接続部,及び導体部と支持部材の両端部との接続部は、それぞれ枠体における一面側並びに他面側においてほぼ同一平面上に形成された圧電振動ジャイロが得られる。
【0022】
他方、本発明によれば、これらの圧電振動ジャイロ用圧電振動子を4本の支持部材を用いて枠体に電気的且つ機械的に接続固定して成る圧電振動ジャイロであって、4本の支持部材は、導電性の細い線状部材から成ると共に、中央部に略コ字状の屈曲部を有し、且つ該屈曲部から延在する両端部を有しており、円柱状圧電セラミックは、駆動方向が挾持方向に一致されるように4本の支持部材のうちの一対の組として、それぞれ枠体における一面側から他面側へ向けた一方のものと他面側から一面側へ向けた他方のものとによって機械的に挾持されると共に、外部接続部が支持部材の屈曲部のほぼ中心部に電気的に接続されており、枠体は、一面側並びに他面側の所定箇所にそれぞれ配備された導体部が支持部材の両端部に電気的且つ機械的に接続固定されており、更に、支持部材の屈曲部の外部接続部との接続部と、導体部と支持部材の両端部との接続部とは、それぞれ異なる平面上に形成された圧電振動ジャイロが得られる。
【0023】
これらの圧電振動ジャイロにおいて、円柱状圧電セラミックは、前記4つの支持部材間に高電圧を印加して分極処理されたことは好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に実施例を挙げ、本発明の圧電振動ジャイロについて、図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の一実施例に係る圧電振動ジャイロ用圧電振動子1の基本構成を示したもので、同図(a)は一方向からの外観斜視図に関するもの,同図(b)は他方向からの外観斜視図に関するもの,同図(c)は端面に平行な一平面における断面図に関するものである。
【0026】
この圧電振動子1は、一軸方向に延びた円柱状圧電セラミックを材料とし、円柱状圧電セラミックの側面に一軸方向に沿った駆動電極2と、一軸方向に沿って対向する一対の検出電極3,4と、一軸方向に沿って平行に延びた局部が円周方向に延びた局部で繋がったアーチ形の共通アース用電極5とを含む複数の電極パターンが配設されて成る。
【0027】
但し、これらの駆動電極2と一対の検出電極3,4と共通アース用電極5とは、それぞれ円柱状圧電セラミックの駆動方向に一致すると共に、一軸方向に対してほぼ垂直方向に延びた互いに対称な2本線であって、且つ円柱状圧電セラミックの両端面から振動節点(図8中の6α′,6β′)との距離と等しい距離の箇所の振動節近傍点(図8中の6α,6β)を含む振動節近傍位置線6A,6B上における振動節点の極く近傍に配設された導電性の外部接続部2a,3a,4a,5aを有する。
【0028】
これらの外部接続部2a,3a,4a,5aは、振動節近傍点が屈曲振動に際して移動する振動節近傍移動点(図8中の6α1,6β1又は6α2,6β2)を含むように配設されており、それぞれ駆動電極2、一対の検出電極3,4、及び共通アース用電極5の局部として形成されている。但し、外部接続部2a,3a,4a,5aは、例えば検出電極3,4の外部接続部3a,4aを特別な端子として設け、駆動電極2の外部接続部2aをその電極局部として設け、共通アース用電極5の接続部5aを外部の導電性接続パターンにより形成する場合等、外部接続部2a,3a,4a,5aのうちの少なくとも一つを駆動電極2、一対の検出電極3,4、及び共通アース用電極5のうちの少なくとも一つの局部として形成されるように、他の形態によって配設するようにしても良い。
【0029】
何れにしても、図1(a)に示されるように駆動電極2の外部接続部2aと共通アース用電極5の接続部5aとを組にすると共に、図1(b)に示されるように一対の検出電極3,4の外部接続部3a,4aを組にし、これらの外部接続部2a,3a,4a,5aを振動節近傍位置線6A,6B上に2個までとして配置すれば良い。
【0030】
この圧電振動子1は、後述するように導電性支持部材を用いて枠体に電気的且つ機械的に接続固定して圧電振動ジャイロとして作製される際、外部接続部2a,3a,4a,5aが電気的且つ機械的に接続支持されて支持部材に接続されるため、分極処理を支持部材間に電圧を印加して行うことができ、駆動電極2及び共通アース用電極5間に印加される駆動電圧に応じて屈曲振動する構成となる。
【0031】
図2は、この圧電振動子1を支持部材9a〜9dを用いて枠体7に実装して作製した一例に係る圧電振動ジャイロの外観構成を示した斜視図である。
【0032】
ここでの圧電振動ジャイロは、圧電振動子1を4本の支持部材9a〜9dを用いて枠体7に電気的且つ機械的に接続固定して成る。4本の支持部材9a〜9dは、導電性の細い線状部材から成ると共に、中央部に略コ字状の屈曲部を有し、且つ屈曲部から延在する両端部を有している。
【0033】
これらの4本の支持部材9a〜9dのうち、一方の組の支持部材9a,9bは、枠体7における一面(上面)側から駆動方向を挾持方向に一致させるように円柱状圧電セラミックの圧電振動子1を機械的に挾持し、他方の組の支持部材9a,9bは、枠体7における他面(下面)側から同様に駆動方向を挾持方向に一致させるように円柱状圧電セラミックの圧電振動子1を機械的に挾持し、この状態で各支持部材9a〜9dの屈曲部のほぼ中心部にそれぞれ外部接続部2a,3a,4a,5aが半田付け或いは溶接等の手段で電気的且つ機械的に接続されている。又、支持部材9a〜9dの両端部は、枠体7の一面(上面)側並びに他面(下面)側の所定箇所にそれぞれ配備された総計8個の導体部8a〜8d,8a′〜8d′(但し、導体部8b′,8d′は図2中では露呈されておらず、導体部8b,8dは図示されていない)に半田付け或いは溶接等の手段で電気的且つ機械的に接続固定されている。
【0034】
この圧電振動ジャイロの場合、支持部材9a〜9dの屈曲部と、屈曲部の外部接続部2a,3a,4a,5aとの接続部と、導体部8a〜8d,8a′〜8d′と支持部材9a〜9dの両端部との接続部と、駆動検出回路基板に配設された導体部とがそれぞれ枠体7における一面(上面)側並びに他面(下面)側においてほぼ同一平面上に形成されるように構成されており、円柱状圧電セラミックの圧電振動子1を4本の支持部材9a〜9d間に高電圧を印加して分極処理することができる。尚、枠体7は圧電振動ジャイロの駆動検出回路基板に接続するための手段を有するが、ここでは省略する。
【0035】
図3は、この圧電振動ジャイロにおける圧電振動子1の一振動状態にあっての回転角速度の印加の有無に伴う励起振動発生時の要部における動作を説明するために示したもので、同図(a)は回転角速度が印加されていない状態に関するもの,同図(b)は回転角速度が印加された場合の屈曲振動の一状態に関するもの,同図(c)は回転角速度が印加された場合の屈曲振動の他状態に関するものである。但し、ここでは圧電振動子1は紙面の表裏方向に駆動されているものとし、説明の簡略化のために枠体7を略図すると共に、各支持部材9a〜9dの導体部8a〜8d,8a′〜8d′のうち、枠体7の一面(上面)側において支持部材9a,9cの両端部に電気的且つ機械的に接続される導体部8a,8a′,8c,8c′のみを図示している。
【0036】
図3(a)の場合、圧電振動子1が紙面の表裏方向に駆動されていても回転角速度が印加されておらず、屈曲振動が励振されないため、圧電振動子1及び支持部材9a,9cは変形しておらず、支持部材9a,9cの屈曲部のほぼ中心部に原形通りの圧電振動子1における共通アース用電極5並びに駆動電極2の外部接続部5a,2aとの接続点10a,10cが位置されている。
【0037】
図3(b)の場合、圧電振動子1が紙面の表裏方向に駆動されて回転角速度が印加されており、紙面と平行面方向の屈曲振動が励振されるため、圧電振動子1及び支持部材9a,9cは変形し、支持部材9a,9cの屈曲部のほぼ中心部に紙面上向き曲がりに変形した圧電振動子1における共通アース用電極5並びに駆動電極2の外部接続部5a,2aとの接続点10a′,10c′が接続点10a,10cの位置とは異なって位置されている。
【0038】
図3(c)の場合、圧電振動子1が紙面の表裏方向に駆動されて回転角速度が印加されており、紙面と平行面方向の屈曲振動が励振されるため、圧電振動子1及び支持部材9a,9cは変形し、支持部材9a,9cの屈曲部のほぼ中心部に紙面下向き曲がりに変形した圧電振動子1における共通アース用電極5並びに駆動電極2の外部接続部5a,2aとの接続点10a″,10c″が接続点10a,10cと接続点10a′,10c′との位置とは異なって位置されている。
【0039】
この圧電振動ジャイロの場合、接続点10a′,10c′と接続点10a″,10c″とは、圧電振動子1に対しては固定点であり、支持部材9a,9c並びに枠体7の導体部8a,8a′,8c,8c′にも振動に左右されない固定点となっている。回転角速度が印加された場合の支持部材9a,9c及び圧電振動子1の共通アース用電極5並びに駆動電極2における外部接続部5a,2aの接続点異動による圧電振動子1への機械的影響は、枠体7の導体部8a,接続点10a′,枠体7の導体部8a′や枠体7の導体部8c,接続点10c′,枠体7の導体部8c′の3固定点間の屈曲部の角の部分における図3(b)並びに図3(c)に示されるような変形により吸収され、振動への影響を回避することができる。
【0040】
即ち、この圧電振動ジャイロでは、上述したように支持部材9a〜9dの屈曲部と、屈曲部の外部接続部2a,3a,4a,5aとの接続部と、導体部8a〜8d,8a′〜8d′と支持部材9a〜9dの両端部との接続部と、駆動検出回路基板に配設された導体部とがそれぞれ枠体7における一面(上面)側並びに他面(下面)側においてほぼ同一平面上に形成される(ほぼ水平面になる)ように支持構造を構成することにより、回転角速度が印加された場合に駆動方向と直角方向に励起される振動により発生する圧電振動子1及び支持部材9a〜9dの接続部の水平面での位置変化を略コ字状の屈曲部を形成する角部及び脚部(両端部)を変形させることによって吸収することができるため、励起された振動に対して振動の先鋭度(Q)の低下を抑制して検出感度等のジャイロ特性の安定化を図ることができる。
【0041】
図4は、圧電振動子1を支持部材9a〜9dを用いて枠体7に実装して作製した他例に係る圧電振動ジャイロの外観構成を示した斜視図である。
【0042】
ここでの圧電振動ジャイロも、圧電振動子1を4本の支持部材9a〜9dを用いて枠体7に電気的且つ機械的に接続固定して成る。4本の支持部材9a〜9dは、導電性の細い線状部材から成ると共に、中央部に略コ字状の屈曲部を有し、且つ屈曲部から延在する両端部を有している。
【0043】
但し、これらの4本の支持部材9a〜9dのうち、一方の組の支持部材9a,9bは、枠体7における一面(上面)側から他面(下面)側へ向け駆動方向を挾持方向に一致させるように円柱状圧電セラミックの圧電振動子1を機械的に挾持し、他方の組の支持部材9a,9bは、枠体7における他面(下面)側から一面(上面)側へ向け駆動方向を挾持方向に一致させるように円柱状圧電セラミックの圧電振動子1を機械的に挾持し、この状態でやや傾いた各支持部材9a〜9dの屈曲部のほぼ中心部にそれぞれ外部接続部2a,3a,4a,5aが半田付け或いは溶接等の手段で電気的且つ機械的に接続されている。
【0044】
又、支持部材9a〜9dの両端部は、枠体7の一面(上面)側並びに他面(下面)側の所定箇所にそれぞれ配備された総計8個の導体部8a〜8d,8a′〜8d′(但し、ここでも導体部8b′,8d′は図2中では露呈されておらず、導体部8b,8dは図示されていない)に一面(上面)側から他面(下面)側へ、他面(下面)側から一面(上面)側へと接続するように構成されている。即ち、一面(上面)側の支持部材9a,9cの両端部はそれぞれ他面(下面)側の導体部8b,8b′と導体部8d,8d′とに半田付け或いは溶接等の手段で接続され、他面(下面)側の支持部材9b,9dの両端部はそれぞれ一面(上面)側の導体部8a,8a′と導体部8c,8c′とに半田付け或いは溶接等の手段で接続され、電気的且つ機械的に接続されている。
【0045】
この圧電振動ジャイロの場合、支持部材9a〜9dを枠体7に対して斜めに配置することによって、支持部材9a〜9dの屈曲部の外部接続部2a,3a,4a,5aとの接続部と、導体部8a〜8d,8a′〜8d′と支持部材9a〜9dの両端部との接続部とがそれぞれ異なる平面上に形成されるように構成されており、円柱状圧電セラミックの圧電振動子1を4本の支持部材9a〜9d間に高電圧を印加して分極処理することができる。尚、ここでも枠体7が有する圧電振動ジャイロの駆動検出回路基板に接続するための手段を省略する。
【0046】
図5は、この圧電振動ジャイロにおける圧電振動子1の一振動状態にあっての駆動振動の印加の有無に伴う要部における動作を説明するために示したもので、同図(a)は駆動振動が印加されていない状態の平面図に関するもの,同図(b)は駆動振動が印加されていない状態の一方向からの側面図に関するもの,同図(c)は駆動振動が印加されていない状態の他方向からの側面図に関するもの,同図(d)は駆動振動が印加された状態の他方向からの側面図に関するもの,同図(e)は駆動振動が印加された状態の一方向からの側面図に関するものである。但し、ここでも圧電振動子1は紙面の表裏方向に駆動されているものとし、説明の簡略化のために枠体7を略図すると共に、各支持部材9a〜9dの導体部8a〜8d,8a′〜8d′のうち、枠体7の一面(上面)側において支持部材9a,9cの両端部に電気的且つ機械的に接続される導体部8b,8b′,8d,8d′のみを図示している。
【0047】
図5(a)〜(c)の場合、圧電振動子1が紙面の表裏方向に駆動されていても駆動振動が印加されておらず、屈曲振動が励振されないため、圧電振動子1及び支持部材9a,9cは変形しておらず、支持部材9a,9cの屈曲部のほぼ中心部に原形通りの圧電振動子1における共通アース用電極5並びに駆動電極2の外部接続部5a,2aとの接続点10a,10cが位置されている。
【0048】
図5(d)及び図5(e)の場合、圧電振動子1が紙面の表裏方向に駆動されて駆動振動が印加されており、紙面と平行面方向の屈曲振動が励振されるため、圧電振動子1及び支持部材9a,9cは変形し、支持部材9a,9cの屈曲部のほぼ中心部に紙面上向き曲がりに変形した圧電振動子1における共通アース用電極5並びに駆動電極2の外部接続部5a,2aとの接続点10a′,10c′が接続点10a,10cの位置とは異なって位置されている。尚、駆動振動が印加された条件下で実際に回転角速度が印加された場合、更に駆動振動に直交する振動が励起されて両方の振動が重畳された振動が発生するが、ここでは説明を簡単にするため、こうした条件下での動作を省略している。
【0049】
この圧電振動ジャイロの場合も、接続点10a′,10c′は、圧電振動子1に対しては固定点であり、支持部材9a,9c並びに枠体7の導体部8b,8b′,8d,8d′にも振動に左右されない固定点となっている。駆動振動が印加された場合の支持部材9a,9c及び圧電振動子1の共通アース用電極5並びに駆動電極2における外部接続部5a,2aの接続点異動による圧電振動子1への機械的影響は、例えば枠体7の導体部8b,接続点10a′,枠体7の導体部8b′や枠体7の導体部8d,接続点10c′,枠体7の導体部8d′の3固定点間の屈曲部の角の部分における図8(e)に示されるような変形により吸収され、振動への影響を回避することができる。尚、この圧電振動ジャイロの場合、駆動振動に対してのみでなく、上述したような回転角速度が印加された場合に励起される駆動振動と直交する振動にも同様な効果を有する。
【0050】
即ち、この圧電振動ジャイロでは、上述したように支持部材9a〜9dを枠体7に対して斜めに配置することによって、支持部材9a〜9dの屈曲部の外部接続部2a,3a,4a,5aとの接続部と、導体部8a〜8d,8a′〜8d′と支持部材9a〜9dの両端部との接続部とがそれぞれ異なる平面上に形成されるように支持構造を構成することにより、駆動振動及び回転角速度が印加された場合に駆動方向と直角方向に励起される振動を含む両方の振動に起因して発生する圧電振動子1及び支持部材9a〜9dの接続部の水平方向及び垂直方向の変化で合成された位置変化を略コ字状の屈曲部を形成する角部及び段差を設けた脚部(両端部)を変形させることによって吸収することができるため、励起された振動に対して振動の先鋭度(Q)の低下を抑制して検出感度等のジャイロ特性の安定化を図ることができる。
【0051】
何れにしても、圧電振動ジャイロとして構成された場合、振動に対する機械的影響は振動の先鋭度(Q)の低下として明確に現れるため、比較として無支持構造のもの並びに図7に示した従来の支持構造のものと、図2に示した一実施例に係る支持構造のもの並びに図4に示した他の実施例に係る支持構造のものとの間で先鋭度(Q)を測定したところ、無支持構造のものでは1669,図7に示した従来の支持構造のものでは780,図2に示した一実施例に係る支持構造のものでは1620,図4に示した他の実施例に係る支持構造のものでは1640であることが判った。
【0052】
この結果からは、図2に示した一実施例並びに図4に示した他の実施例による支持構造の場合、先鋭度(Q)が無支持構造のものに極めて近いため、従来の支持構造のものよりも格段に効果を有することが判る。
【0053】
加えて、各実施例の支持構造の圧電振動ジャイロの場合、従来の支持構造の場合のように圧電振動子1の各電極における分極処理を接触片等を接続して行うのではなく、分極処理を支持部材9a〜9d間に電圧を印加して行うことができるため、支持による振動特性の劣化並びに諸特性のばらつきを抑制した上で分極処理を容易にして確実に行い得る構造となっている。
【0054】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、圧電振動ジャイロ用圧電振動子の構造を改良し、円柱状圧電セラミックの側面に配設される駆動電極,一対の検出電極,及び共通アース用電極において、円柱状圧電セラミックの駆動方向に一致すると共に、一軸方向に対してほぼ垂直方向に延びた互いに対称な2本線であって、且つ円柱状圧電セラミックの両端面から振動節点との距離と等しい距離の箇所の振動節近傍点を含む振動節近傍位置線上における振動節点の極く近傍に配設された導電性の外部接続部を有するものとした上、この圧電振動子を導電性支持部材を用いて枠体に電気的且つ機械的に接続固定して圧電振動ジャイロとして作製する際、支持部材の屈曲部,屈曲部の外部接続部との接続部,枠体の所定箇所に設けられた導体部と支持部材の両端部との接続部,及び駆動検出回路基板に配設された導体部がそれぞれ枠体における一面側並びに他面側においてほぼ同一平面上に形成される支持構造としたり、或いは支持部材を枠体に対して斜めに配置することによって、支持部材の屈曲部の外部接続部との接続部,導体部と支持部材の両端部との接続部がそれぞれ異なる平面上に形成されるように支持構造を構成し、分極処理を駆動電極及び検出電極と共通アース用電極との外部接続部に電気的且つ機械的に確実に接続された支持部材間に電圧を印加して行うことができるようにしているため、結果として、支持による振動特性の劣化並びに諸特性のばらつきを抑制した上、分極処理を容易にして確実に行い得るジャイロ特性の優れた自動量産化に適した構造の圧電振動ジャイロが具現されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る圧電振動ジャイロ用圧電振動子の基本構成を示したもので、(a)は一方向からの外観斜視図に関するもの,(b)は他方向からの外観斜視図に関するもの,(c)は端面に平行な一平面における断面図に関するものである。
【図2】図1に示す圧電振動子を支持部材を用いて枠体に実装して作製した一例に係る圧電振動ジャイロの外観構成を示した斜視図である。
【図3】図2に示す圧電振動ジャイロにおける圧電振動子の一振動状態にあっての回転角速度の印加の有無に伴う励起振動発生時の要部における動作を説明するために示したもので、(a)は回転角速度が印加されていない状態に関するもの,(b)は回転角速度が印加された場合の屈曲振動の一状態に関するもの,(c)は回転角速度が印加された場合の屈曲振動の他状態に関するものである。
【図4】図1に示す圧電振動子を支持部材を用いて枠体に実装して作製した他例に係る圧電振動ジャイロの外観構成を示した斜視図である。
【図5】図4に示す圧電振動ジャイロにおける圧電振動子の一振動状態にあっての駆動振動の印加の有無に伴う要部における動作を説明するために示したもので、(a)は駆動振動が印加されていない状態の平面図に関するもの,(b)は駆動振動が印加されていない状態の一方向からの側面図に関するもの,(c)は駆動振動が印加されていない状態の他方向からの側面図に関するもの,(d)は駆動振動が印加された状態の他方向からの側面図に関するもの,(e)は駆動振動が印加された状態の一方向からの側面図に関するものである。
【図6】従来の一例に係る圧電振動ジャイロ用圧電振動子の基本構成を示したもので、(a)は斜視図に関するもの、(b)は端面に平行な一平面における断面図に関するものである。
【図7】図6に示す圧電振動子を回路基板に実装して作製した圧電振動ジャイロの外観構成を示した斜視図である。
【図8】図7に示す圧電振動ジャイロにおける圧電振動子(棒状屈曲振動子)の振動を説明するために示した模式図である。
【符号の説明】
1,1´ 圧電振動子
2 駆動電極
2a,3a,4a,5a 外部接続部
3,4 検出電極
5 共通アース用電極
6A,6B 振動節近傍位置線
6α,6β 振動節近傍点
6α1,6β1,6α2,6β2 振動節近傍移動点
6α′,6β′ 振動節点
7 枠体
8a〜8d,8a′〜8d′ 導体部
9a〜9d 導電性支持部材
10a,10c,10a′,10c′,10a″,10c″ 接続部
11 駆動検出回路基板
12 絶縁性ホルダ
13a,13b 支持部品
14 入出力リード線
15 電子部品
16,17 導電端子

Claims (6)

  1. 一軸方向に延びた円柱状圧電セラミックの側面に駆動電極、一対の検出電極,及び共通アース用電極を含む複数の電極パターンが配設されて成る圧電振動ジャイロ用圧電振動子において、
    前記駆動電極、前記一対の検出電極、及び前記共通アース用電極は、
    それぞれ前記円柱状圧電セラミックの駆動方向に一致すると共に、前記一軸方向に対してほぼ垂直方向に延びた互いに対称な2本線であって、且つ該円柱状圧電セラミックの両端面から振動節点との距離と等しい距離の箇所の振動節近傍点を含む振動節近傍位置線上における該振動節点の極く近傍に配設された導電性の外部接続部を有し、
    前記一対の検出電極は、
    前記円柱状圧電セラミックの側面に一軸方向に沿って対向して設けられ、
    前記一対の検出電極の前記外部接続部は、
    各々が、前記一対の検出電極の互いに反対側の局部に、前記円柱状圧電セラミックの円周方向に沿って設けられた部分であることを特徴とする圧電振動ジャイロ用圧電振動子。
  2. 請求項1記載の圧電振動ジャイロ用圧電振動子において、前記外部接続部は、前記振動節近傍点が屈曲振動に際して移動する振動節近傍移動点を含むように配設されたことを特徴とする圧電振動ジャイロ用圧電振動子。
  3. 前記駆動電極および前記共通アース用電極の前記外部接続部と、前記一対の検出電極の前記外部接続部とは、
    前記振動節近傍位置線上における互いに反対側の前記振動節点の極く近傍に各々が設けられていることを特徴とする請求項2記載の圧電振動ジャイロ用圧電振動子。
  4. 請求項1〜3の何れか一つに記載の圧電振動ジャイロ用圧電振動子を4本の支持部材を用いて枠体に電気的且つ機械的に接続固定して成る圧電振動ジャイロであって、前記4本の支持部材は、導電性の細い線状部材から成ると共に、中央部に略コ字状の屈曲部を有し、且つ該屈曲部から延在する両端部を有しており、前記円柱状圧電セラミックは、前記駆動方向が挾持方向に一致されるように前記4本の支持部材のうちの一対の組によってそれぞれ前記枠体における一面側並びに他面側から機械的に挾持されると共に、前記外部接続部が前記支持部材の屈曲部のほぼ中心部に電気的に接続されており、前記枠体は、一面側並びに他面側の所定箇所にそれぞれ配備された導体部が前記支持部材の両端部に電気的且つ機械的に接続固定されており、更に、前記支持部材の屈曲部、前記屈曲部の前記外部接続部との接続部,及び前記導体部と前記支持部材の両端部との接続部は、それぞれ前記枠体における一面側並びに他面側においてほぼ同一平面上に形成されたことを特徴とする圧電振動ジャイロ。
  5. 請求項1〜3の何れか一つに記載の圧電振動ジャイロ用圧電振動子を4本の支持部材を用いて枠体に電気的且つ機械的に接続固定して成る圧電振動ジャイロであって、前記4本の支持部材は、導電性の細い線状部材から成ると共に、中央部に略コ字状の屈曲部を有し、且つ該屈曲部から延在する両端部を有しており、前記円柱状圧電セラミックは、前記駆動方向が挾持方向に一致されるように前記4本の支持部材のうちの一対の組として、それぞれ前記枠体における一面側から他面側へ向けた一方のものと他面側から一面側へ向けた他方のものとによって機械的に挾持されると共に、前記外部接続部が前記支持部材の屈曲部のほぼ中心部に電気的に接続されており、前記枠体は、一面側並びに他面側の所定箇所にそれぞれ配備された導体部が前記支持部材の両端部に電気的且つ機械的に接続固定されており、更に、前記支持部材の屈曲部の前記外部接続部との接続部と、前記導体部と前記支持部材の両端部との接続部とは、それぞれ異なる平面上に形成されたことを特徴とする圧電振動ジャイロ。
  6. 請求項4又は5記載の圧電振動ジャイロにおいて、前記円柱状圧電セラミックは、前記4つの支持部材間に高電圧を印加して分極処理されたことを特徴とする圧電振動ジャイロ。
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