JPH0933260A - 角速度センサ - Google Patents
角速度センサInfo
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- JPH0933260A JPH0933260A JP7205385A JP20538595A JPH0933260A JP H0933260 A JPH0933260 A JP H0933260A JP 7205385 A JP7205385 A JP 7205385A JP 20538595 A JP20538595 A JP 20538595A JP H0933260 A JPH0933260 A JP H0933260A
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- vibrator
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Abstract
(57)【要約】
【目的】角速度センサの虚ヨーレートを発生させないこ
と。 【構成】角柱音叉型振動子1の上面1b先端部にコリオ
リ力による変位を検出する検知用圧電素子2が、上面1
bの支持部1a側に振動子1を制振するダミー素子21
が、外側面1cに振動子1の駆動状況をモニタする参照
用圧電素子3が、外側面1cの支持部1a側に振動子1
を一定周期にて一定方向に駆動させる駆動用圧電素子4
がそれぞれ貼着され、振動子1はクランプ9により基台
8に対して概略平行に浮遊して固定される。基台8の中
央部には、リードピン6が配設されたハーメチック端子
5が設けられ、このリードピン6と圧電素子2、3、4
とは、細線7により電気的に接続している。
と。 【構成】角柱音叉型振動子1の上面1b先端部にコリオ
リ力による変位を検出する検知用圧電素子2が、上面1
bの支持部1a側に振動子1を制振するダミー素子21
が、外側面1cに振動子1の駆動状況をモニタする参照
用圧電素子3が、外側面1cの支持部1a側に振動子1
を一定周期にて一定方向に駆動させる駆動用圧電素子4
がそれぞれ貼着され、振動子1はクランプ9により基台
8に対して概略平行に浮遊して固定される。基台8の中
央部には、リードピン6が配設されたハーメチック端子
5が設けられ、このリードピン6と圧電素子2、3、4
とは、細線7により電気的に接続している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、4WS、AB
Sなどの車両制御に用いられる車両旋回角速度(ヨーレ
ート)を検出する角速度センサに関する。
Sなどの車両制御に用いられる車両旋回角速度(ヨーレ
ート)を検出する角速度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、車両のヨーレートなどの
角速度を検出する角速度センサでは、図9に示される構
造のものが知られている。この角速度センサ200は、
角柱音叉型の振動子31に、駆動、検知及び振動参照用
の圧電体33、32、34を接合し、その振動子31を
クランプ35を介して基板36に固定して構成されたも
のであり、形状が簡素であるため、製造が容易であると
いう特徴がある。
角速度を検出する角速度センサでは、図9に示される構
造のものが知られている。この角速度センサ200は、
角柱音叉型の振動子31に、駆動、検知及び振動参照用
の圧電体33、32、34を接合し、その振動子31を
クランプ35を介して基板36に固定して構成されたも
のであり、形状が簡素であるため、製造が容易であると
いう特徴がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記開
示技術による角速度センサ200を用い、本願発明者ら
が車両での取り付け位置を種々変更し、実車走行テスト
を実施したところ、角速度センサ200は、その取り付
け位置によって本来の車両の挙動とは異なる角速度を検
出してしまうという問題があることを見い出した。この
原因について詳細な調査を実施したところ、以下のよう
な原因で上記問題が発生していることを本願発明者らは
突き止めた。
示技術による角速度センサ200を用い、本願発明者ら
が車両での取り付け位置を種々変更し、実車走行テスト
を実施したところ、角速度センサ200は、その取り付
け位置によって本来の車両の挙動とは異なる角速度を検
出してしまうという問題があることを見い出した。この
原因について詳細な調査を実施したところ、以下のよう
な原因で上記問題が発生していることを本願発明者らは
突き止めた。
【0004】角柱音叉型角速度センサ200を、例え
ば、タイヤハウス側面などに取り付けた場合、その取り
付け部の剛性が不十分のため、車両走行時の振動によ
り、例えば、約100Hz程度のヨー成分が発生する場
合があることを見い出した。このヨー成分は、角速度セ
ンサ200を、例えば、トランクルーム内の剛性の高い
場所に取り付けた場合は発生しなかった。このように、
角柱音叉型角速度センサ200は取り付け場所によって
ヨー成分が発生する。
ば、タイヤハウス側面などに取り付けた場合、その取り
付け部の剛性が不十分のため、車両走行時の振動によ
り、例えば、約100Hz程度のヨー成分が発生する場
合があることを見い出した。このヨー成分は、角速度セ
ンサ200を、例えば、トランクルーム内の剛性の高い
場所に取り付けた場合は発生しなかった。このように、
角柱音叉型角速度センサ200は取り付け場所によって
ヨー成分が発生する。
【0005】一方、角柱音叉型角速度センサ200の入
力角速度周波数のf0 に対する応答特性は、図7に示さ
れるようになっている。ここで、Δfとは、角速度セン
サ200の検知方向の共振周波数と駆動方向の共振周波
数の差である。このように、角柱音叉型角速度センサ2
00では、共振周波数差Δf(図では、100Hz)に
ピークを持つ応答を示す。前述のように、角速度センサ
200の取り付け位置によって共振周波数差Δfとほぼ
同一のヨー成分が発生したとすると、これを増幅して角
速度センサ200は検出してしまうこととなる。さら
に、車両制御等では、本来、例えば、100Hzのよう
な領域までは、制御用のメカ式エクチュエータ等が追従
し得ず、問題とはならないはずなのだが、角速度センサ
200の出力をECU(電子制御装置)に取り込む際の
100Hz周期のAD変換により、低周波成分に復調さ
れ、例えば、数Hz程度の虚ヨーレートとなり、システ
ムへの影響を及ぼすことを見い出した。
力角速度周波数のf0 に対する応答特性は、図7に示さ
れるようになっている。ここで、Δfとは、角速度セン
サ200の検知方向の共振周波数と駆動方向の共振周波
数の差である。このように、角柱音叉型角速度センサ2
00では、共振周波数差Δf(図では、100Hz)に
ピークを持つ応答を示す。前述のように、角速度センサ
200の取り付け位置によって共振周波数差Δfとほぼ
同一のヨー成分が発生したとすると、これを増幅して角
速度センサ200は検出してしまうこととなる。さら
に、車両制御等では、本来、例えば、100Hzのよう
な領域までは、制御用のメカ式エクチュエータ等が追従
し得ず、問題とはならないはずなのだが、角速度センサ
200の出力をECU(電子制御装置)に取り込む際の
100Hz周期のAD変換により、低周波成分に復調さ
れ、例えば、数Hz程度の虚ヨーレートとなり、システ
ムへの影響を及ぼすことを見い出した。
【0006】AD変換時の変調について、サンプリング
周波数100Hzの場合の入力信号周波数fINと、変調
後の出力信号周波数fOUT の関係を図8に示す。例え
ば、Δf=100Hz、QS =1000のヨーレートセ
ンサをタイヤハウス側面に取り付けた場合、フェンダー
やタイヤハウス、フレームなどの振動により発生する1
00Hzのヨーレートは、図7に示した感度応答特性に
より増幅される。ここで、QS は、角速度センサ200
における振動子31の検知方向の機械的品質係数を示
す。また、角速度センサ200の出力が、AD変換によ
り変調され、DC成分としてECUに取り込まれる。1
00Hzのヨーレートが0.01°/SECであったとしても、
上記特性により、DC1 °/SECの実ヨーレートとしてE
CUは誤認識するため、システムに悪影響を及ぼすとい
う問題がある。
周波数100Hzの場合の入力信号周波数fINと、変調
後の出力信号周波数fOUT の関係を図8に示す。例え
ば、Δf=100Hz、QS =1000のヨーレートセ
ンサをタイヤハウス側面に取り付けた場合、フェンダー
やタイヤハウス、フレームなどの振動により発生する1
00Hzのヨーレートは、図7に示した感度応答特性に
より増幅される。ここで、QS は、角速度センサ200
における振動子31の検知方向の機械的品質係数を示
す。また、角速度センサ200の出力が、AD変換によ
り変調され、DC成分としてECUに取り込まれる。1
00Hzのヨーレートが0.01°/SECであったとしても、
上記特性により、DC1 °/SECの実ヨーレートとしてE
CUは誤認識するため、システムに悪影響を及ぼすとい
う問題がある。
【0007】従って、本発明の目的は、上記課題に鑑
み、ECUサンプリング周波数、角速度センサの取り付
け位置に係わりなく、虚ヨーレートを発生しない角速度
センサを提供することである。
み、ECUサンプリング周波数、角速度センサの取り付
け位置に係わりなく、虚ヨーレートを発生しない角速度
センサを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の構成は、一定方向に一定周期にて振動する
振動系に角速度が作用したときに、該振動系に発生する
コリオリ力から該角速度を検出する角速度センサであっ
て、少なくとも平行に対向配置された一対の角柱音片を
有する音叉型振動子と、その振動子上に配置され、振動
子を一定方向に一定周期にて駆動させる一対の駆動用圧
電素子と、その駆動用圧電素子と直交するように振動子
上に配置され、振動子に角速度が働いたときに発生する
コリオリ力を振動子の変位として検出する一対の検知用
圧電素子と、角速度が、振動子の駆動方向の共振周波数
と検知方向の共振周波数との差近傍の周波数であると
き、振動子の検知方向の振動を減衰させる減衰手段とを
備えたという技術的手段を採用するものである。
め、本発明の構成は、一定方向に一定周期にて振動する
振動系に角速度が作用したときに、該振動系に発生する
コリオリ力から該角速度を検出する角速度センサであっ
て、少なくとも平行に対向配置された一対の角柱音片を
有する音叉型振動子と、その振動子上に配置され、振動
子を一定方向に一定周期にて駆動させる一対の駆動用圧
電素子と、その駆動用圧電素子と直交するように振動子
上に配置され、振動子に角速度が働いたときに発生する
コリオリ力を振動子の変位として検出する一対の検知用
圧電素子と、角速度が、振動子の駆動方向の共振周波数
と検知方向の共振周波数との差近傍の周波数であると
き、振動子の検知方向の振動を減衰させる減衰手段とを
備えたという技術的手段を採用するものである。
【0009】また、第二の発明の構成は、一定方向に一
定周期にて振動する振動系に角速度が作用したときに、
該振動系に発生するコリオリ力から該角速度を検出する
角速度センサであって、少なくとも平行に対向配置され
た一対の角柱音片を有する音叉型振動子と、その振動子
上に配置され、振動子を一定方向に一定周期にて駆動さ
せる一対の駆動用圧電素子と、その駆動用圧電素子と直
交するように振動子上に配置され、振動子に角速度が働
いたときに発生するコリオリ力を振動子の変位として検
出する一対の検知用圧電素子と、その検知用圧電素子に
よる検出値に対してローパスフィルタとを備え、振動子
の駆動方向の共振周波数と、振動子の検知方向の共振周
波数との差が100Hzより大きく200Hz以下であ
るという技術的手段を採用するものである。
定周期にて振動する振動系に角速度が作用したときに、
該振動系に発生するコリオリ力から該角速度を検出する
角速度センサであって、少なくとも平行に対向配置され
た一対の角柱音片を有する音叉型振動子と、その振動子
上に配置され、振動子を一定方向に一定周期にて駆動さ
せる一対の駆動用圧電素子と、その駆動用圧電素子と直
交するように振動子上に配置され、振動子に角速度が働
いたときに発生するコリオリ力を振動子の変位として検
出する一対の検知用圧電素子と、その検知用圧電素子に
よる検出値に対してローパスフィルタとを備え、振動子
の駆動方向の共振周波数と、振動子の検知方向の共振周
波数との差が100Hzより大きく200Hz以下であ
るという技術的手段を採用するものである。
【0010】第三の発明の構成は、振動子は、さらに、
角速度が、振動子の駆動方向の共振周波数と検知方向の
共振周波数との差近傍の周波数であるとき、振動子の検
知方向の振動を減衰させる減衰手段を備えたという技術
的手段を採用するものである。
角速度が、振動子の駆動方向の共振周波数と検知方向の
共振周波数との差近傍の周波数であるとき、振動子の検
知方向の振動を減衰させる減衰手段を備えたという技術
的手段を採用するものである。
【0011】第四の発明の構成は、減衰手段は、振動子
のコリオリ力の作用する方向と直交する面上にそれぞれ
貼着された、振動子を構成する材料より減衰特性の大き
い材料から成る一対の減衰体であるという技術的手段を
採用するものである。
のコリオリ力の作用する方向と直交する面上にそれぞれ
貼着された、振動子を構成する材料より減衰特性の大き
い材料から成る一対の減衰体であるという技術的手段を
採用するものである。
【0012】第五の発明の構成は、減衰体は、振動子の
音片のそれぞれの根元側に貼着されたという技術的手段
を採用するものである。
音片のそれぞれの根元側に貼着されたという技術的手段
を採用するものである。
【0013】第六の発明の構成は、減衰体は、同一方向
に分極された圧電素子から成り、互いに電気的に結線さ
れたという技術的手段を採用するものである。
に分極された圧電素子から成り、互いに電気的に結線さ
れたという技術的手段を採用するものである。
【0014】
【作用及び効果】上記構成から成る本発明の第一の作用
は、一定方向に一定周期にて振動する振動系に角速度が
作用したときに、該振動系に発生するコリオリ力から該
角速度を検出する角速度センサであって、少なくとも平
行に対向配置された一対の角柱音片を有する音叉型振動
子と、その振動子上に配置され、振動子を一定方向に一
定周期にて駆動させる一対の駆動用圧電素子と、その駆
動用圧電素子と直交するように振動子上に配置され、振
動子に角速度が働いたときに発生するコリオリ力を振動
子の変位として検出する一対の検知用圧電素子と、角速
度が、振動子の駆動方向の共振周波数と検知方向の共振
周波数との差近傍の周波数であるとき、振動子の検知方
向の振動を減衰させる減衰手段とを備えたことであり、
減衰手段による制振により、コリオリ力による振動の共
振時(コリオリ力による振動が駆動方向の共振周波数と
検知方向の共振周波数との差に等しい時)のみの出力ゲ
インを低減させることができ、虚ヨーレートの発生を防
止することができるという効果がある。(請求項1)
は、一定方向に一定周期にて振動する振動系に角速度が
作用したときに、該振動系に発生するコリオリ力から該
角速度を検出する角速度センサであって、少なくとも平
行に対向配置された一対の角柱音片を有する音叉型振動
子と、その振動子上に配置され、振動子を一定方向に一
定周期にて駆動させる一対の駆動用圧電素子と、その駆
動用圧電素子と直交するように振動子上に配置され、振
動子に角速度が働いたときに発生するコリオリ力を振動
子の変位として検出する一対の検知用圧電素子と、角速
度が、振動子の駆動方向の共振周波数と検知方向の共振
周波数との差近傍の周波数であるとき、振動子の検知方
向の振動を減衰させる減衰手段とを備えたことであり、
減衰手段による制振により、コリオリ力による振動の共
振時(コリオリ力による振動が駆動方向の共振周波数と
検知方向の共振周波数との差に等しい時)のみの出力ゲ
インを低減させることができ、虚ヨーレートの発生を防
止することができるという効果がある。(請求項1)
【0015】第二の作用は、一定方向に一定周期にて振
動する振動系に角速度が作用したときに、該振動系に発
生するコリオリ力から該角速度を検出する角速度センサ
であって、少なくとも平行に対向配置された一対の角柱
音片を有する音叉型振動子と、その振動子上に配置さ
れ、振動子を一定方向に一定周期にて駆動させる一対の
駆動用圧電素子と、その駆動用圧電素子と直交するよう
に振動子上に配置され、振動子に角速度が働いたときに
発生するコリオリ力を振動子の変位として検出する一対
の検知用圧電素子と、その検知用圧電素子による検出値
に対してローパスフィルタとを備え、振動子の駆動方向
の共振周波数と、振動子の検知方向の共振周波数との差
を100Hzより大きく200Hz以下とすることであ
り、S/N比を確保しつつ、共振時の出力ゲインをロー
パスフィルタにより低減でき、虚ヨーレートの発生を防
止できるという効果がある。(請求項2)
動する振動系に角速度が作用したときに、該振動系に発
生するコリオリ力から該角速度を検出する角速度センサ
であって、少なくとも平行に対向配置された一対の角柱
音片を有する音叉型振動子と、その振動子上に配置さ
れ、振動子を一定方向に一定周期にて駆動させる一対の
駆動用圧電素子と、その駆動用圧電素子と直交するよう
に振動子上に配置され、振動子に角速度が働いたときに
発生するコリオリ力を振動子の変位として検出する一対
の検知用圧電素子と、その検知用圧電素子による検出値
に対してローパスフィルタとを備え、振動子の駆動方向
の共振周波数と、振動子の検知方向の共振周波数との差
を100Hzより大きく200Hz以下とすることであ
り、S/N比を確保しつつ、共振時の出力ゲインをロー
パスフィルタにより低減でき、虚ヨーレートの発生を防
止できるという効果がある。(請求項2)
【0016】第三の作用は、振動子は、さらに、角速度
が、振動子の駆動方向の共振周波数と検知方向の共振周
波数との差近傍の周波数であるとき、振動子の検知方向
の振動を減衰させる減衰手段を備えたことであり、共振
時の出力ゲインをより低減することができるという効果
がある。(請求項3)
が、振動子の駆動方向の共振周波数と検知方向の共振周
波数との差近傍の周波数であるとき、振動子の検知方向
の振動を減衰させる減衰手段を備えたことであり、共振
時の出力ゲインをより低減することができるという効果
がある。(請求項3)
【0017】第四の作用は、減衰手段を、振動子のコリ
オリ力の作用する方向と直交する面上にそれぞれ貼着さ
れた、振動子を構成する材料より減衰特性の大きい材料
から成る一対の減衰体とすることであり、簡易に振動子
を減衰させることができるという効果がある。(請求項
4)
オリ力の作用する方向と直交する面上にそれぞれ貼着さ
れた、振動子を構成する材料より減衰特性の大きい材料
から成る一対の減衰体とすることであり、簡易に振動子
を減衰させることができるという効果がある。(請求項
4)
【0018】第五の作用は、減衰体を、振動子の音片の
それぞれの根元側に貼着することであり、音片の先端部
に貼着した場合に比べて、より効果的に共振時の出力ゲ
インを低減させることができるという効果がある。(請
求項5)
それぞれの根元側に貼着することであり、音片の先端部
に貼着した場合に比べて、より効果的に共振時の出力ゲ
インを低減させることができるという効果がある。(請
求項5)
【0019】第六の作用は、減衰体を、同一方向に分極
された圧電素子から構成し、互いに電気的に結線するこ
とであり、圧電素子の互いの電気的損失により、より効
果的に振動子を減衰させることができるという効果があ
る。(請求項6)
された圧電素子から構成し、互いに電気的に結線するこ
とであり、圧電素子の互いの電気的損失により、より効
果的に振動子を減衰させることができるという効果があ
る。(請求項6)
【0020】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。まず、本発明に係わる第一実施例における角速
度センサの振動子の周辺部の構成について説明する。図
1は、角速度センサの振動子1(音叉型振動子に相当)
の周辺部の構成を示した構造図である。恒弾性合金で形
成された角柱音叉型振動子1上に圧電素子2、3、4が
接着等により貼り付けられる。圧電素子2、3、4は、
それぞれ検知用、参照用、駆動用の素子であり、それぞ
れ矩形状を成している。これら圧電素子2、3、4の配
置関係は、図1に示すように、板状で金属製の基台8の
表面8aに対向する部位を除くようにして、振動子1の
上面1b先端部に検知用圧電素子2から貼り付けられ、
振動子1の外側面1cに参照用圧電素子3が貼り付けら
れ、それと同一面で振動子1の支持部1a側に駆動用圧
電素子4が貼り付けられている。
明する。まず、本発明に係わる第一実施例における角速
度センサの振動子の周辺部の構成について説明する。図
1は、角速度センサの振動子1(音叉型振動子に相当)
の周辺部の構成を示した構造図である。恒弾性合金で形
成された角柱音叉型振動子1上に圧電素子2、3、4が
接着等により貼り付けられる。圧電素子2、3、4は、
それぞれ検知用、参照用、駆動用の素子であり、それぞ
れ矩形状を成している。これら圧電素子2、3、4の配
置関係は、図1に示すように、板状で金属製の基台8の
表面8aに対向する部位を除くようにして、振動子1の
上面1b先端部に検知用圧電素子2から貼り付けられ、
振動子1の外側面1cに参照用圧電素子3が貼り付けら
れ、それと同一面で振動子1の支持部1a側に駆動用圧
電素子4が貼り付けられている。
【0021】基台8の四隅には、取り付け用の貫通した
穴部10が設けられている。この基台8の中央部に設け
られた矩形状の穴には、金属板に貫通した複数の穴のそ
れぞれにリードピン6がガラス接合により配設されたハ
ーメチック端子5が、その外周部のロー付けにより接合
されている。リードピン6は、ハーメチック端子5の同
一直線上に配置される(このリードピン6の図示されて
いない側の端部は、前述の金属板を貫通しており、後述
の回路基板への結線に利用される)。尚、本実施例にお
いて、ハーメチック端子5と基台8は、別部品として構
成した後、一体化しているが、基台8に複数のリードピ
ン6を直接にガラス接合して貼りつけて一つの部品とし
て構成としてもよい。
穴部10が設けられている。この基台8の中央部に設け
られた矩形状の穴には、金属板に貫通した複数の穴のそ
れぞれにリードピン6がガラス接合により配設されたハ
ーメチック端子5が、その外周部のロー付けにより接合
されている。リードピン6は、ハーメチック端子5の同
一直線上に配置される(このリードピン6の図示されて
いない側の端部は、前述の金属板を貫通しており、後述
の回路基板への結線に利用される)。尚、本実施例にお
いて、ハーメチック端子5と基台8は、別部品として構
成した後、一体化しているが、基台8に複数のリードピ
ン6を直接にガラス接合して貼りつけて一つの部品とし
て構成としてもよい。
【0022】振動子1の支持部1aの両側面と、金属板
を逆V形状に折り曲げ加工して形成されたクランプ9の
両内側面は、溶接により後述の基台8に固定された際
に、検知用圧電素子2が基台8の反対側になるような方
向で固定される。そして、この振動子1が基台8に対し
て浮遊し、かつ、概略平行となるように、圧電素子2、
3、4とリードピン6とが近接するように、クランプ9
の両端部分を基台8に溶接することで、固定される。こ
れにより、基台8に形成されたリードピン6は、振動子
1を挟持するようにして、振動子1の両側方に位置する
ことになる。圧電素子2、3、4とリードピン6は、φ
100μmの銅製の、リード部としての細線7をはんだ
付して、電気的な接続が施される。また、振動子1の検
知用圧電素子2が接着されている面の支持部1a側(根
元側に相当)、或いは、その面と平行な面の支持部1a
側に、細線7などによって、信号処理回路(図示せず)
からの電気信号を入力、或いは、信号処理回路への電気
信号の出力を行わない圧電素子から成るダミー素子21
(減衰体に相当)が、他の圧電素子2、3、4と同様の
手段によって接合されている。
を逆V形状に折り曲げ加工して形成されたクランプ9の
両内側面は、溶接により後述の基台8に固定された際
に、検知用圧電素子2が基台8の反対側になるような方
向で固定される。そして、この振動子1が基台8に対し
て浮遊し、かつ、概略平行となるように、圧電素子2、
3、4とリードピン6とが近接するように、クランプ9
の両端部分を基台8に溶接することで、固定される。こ
れにより、基台8に形成されたリードピン6は、振動子
1を挟持するようにして、振動子1の両側方に位置する
ことになる。圧電素子2、3、4とリードピン6は、φ
100μmの銅製の、リード部としての細線7をはんだ
付して、電気的な接続が施される。また、振動子1の検
知用圧電素子2が接着されている面の支持部1a側(根
元側に相当)、或いは、その面と平行な面の支持部1a
側に、細線7などによって、信号処理回路(図示せず)
からの電気信号を入力、或いは、信号処理回路への電気
信号の出力を行わない圧電素子から成るダミー素子21
(減衰体に相当)が、他の圧電素子2、3、4と同様の
手段によって接合されている。
【0023】次に、角速度センサ100の全体構成につ
いて図2を用いて説明する。基台8には、金属で形成さ
れた矩形形状の深皿状のシェル11が、振動子1の全体
を覆うように全周溶接されている。基台8の四隅に設け
られた穴部10には、円柱状のゴムの両端にネジが設け
られている防振ゴム12が、その一端をナット13で取
り付けられている。防振ゴム12の他端は、ステー14
にナット13で取り付けられる。このステー14には、
図示しないが、例えば、車両等の被測定体に貼り付けら
れる手段が設けられており、ステー14は被測定体へ取
り付けられる。
いて図2を用いて説明する。基台8には、金属で形成さ
れた矩形形状の深皿状のシェル11が、振動子1の全体
を覆うように全周溶接されている。基台8の四隅に設け
られた穴部10には、円柱状のゴムの両端にネジが設け
られている防振ゴム12が、その一端をナット13で取
り付けられている。防振ゴム12の他端は、ステー14
にナット13で取り付けられる。このステー14には、
図示しないが、例えば、車両等の被測定体に貼り付けら
れる手段が設けられており、ステー14は被測定体へ取
り付けられる。
【0024】角速度を得るために、適当な回路処理を施
す回路基板18は、ステー14に、一端をナット13−
1で固定されているスタッドボルト15の他端側にスク
リュ20でネジ締めされ、振動子1に対し基台8と反対
側に固定される。この回路基板18へは、振動子1とは
反対側のリードピン6の端部から、リード線16によ
り、電気的接続が施される。回路基板18には、コネク
タ19が取り付けられており、外部への信号が入出力さ
れる。金属板の折り曲げ加工により形成された箱状のカ
バー17は、回路基板18を覆うようにステー14に溶
接で固定される。
す回路基板18は、ステー14に、一端をナット13−
1で固定されているスタッドボルト15の他端側にスク
リュ20でネジ締めされ、振動子1に対し基台8と反対
側に固定される。この回路基板18へは、振動子1とは
反対側のリードピン6の端部から、リード線16によ
り、電気的接続が施される。回路基板18には、コネク
タ19が取り付けられており、外部への信号が入出力さ
れる。金属板の折り曲げ加工により形成された箱状のカ
バー17は、回路基板18を覆うようにステー14に溶
接で固定される。
【0025】次に、角速度センサ100の作用について
説明する。駆動用圧電素子4に交流電圧を印加すると、
圧電素子4はその長手方向に伸縮するため、振動子1を
圧電素子4の貼り付け面に直交する方向へたわみ振動を
発生する。このたわみ振動の状態は、参照用圧電素子3
にて参照され、この信号を用いた回路の自励振動系にお
いて、振動の安定化のために利用される。今、ここに角
速度が入力すると、振動の速度方向と直交する方向にコ
リオリ力が発生し、振動子1は検知用圧電素子2の貼り
付けられた面と直交する方向にたわみ振動が発生する。
この時、振動子1の各音片は、逆方向にたわむ。なぜな
らば、前述の駆動振動は、振動子1の対称振動(駆動用
圧電素子4の貼り付け面と直交する方向)を利用するた
め、コリオリ力の方向の振動子1の各音片で逆方向にな
るからである。このたわみ振動を、検知用圧電素子2で
検出し、適当な回路処理を施すことにより、角速度を検
出する。
説明する。駆動用圧電素子4に交流電圧を印加すると、
圧電素子4はその長手方向に伸縮するため、振動子1を
圧電素子4の貼り付け面に直交する方向へたわみ振動を
発生する。このたわみ振動の状態は、参照用圧電素子3
にて参照され、この信号を用いた回路の自励振動系にお
いて、振動の安定化のために利用される。今、ここに角
速度が入力すると、振動の速度方向と直交する方向にコ
リオリ力が発生し、振動子1は検知用圧電素子2の貼り
付けられた面と直交する方向にたわみ振動が発生する。
この時、振動子1の各音片は、逆方向にたわむ。なぜな
らば、前述の駆動振動は、振動子1の対称振動(駆動用
圧電素子4の貼り付け面と直交する方向)を利用するた
め、コリオリ力の方向の振動子1の各音片で逆方向にな
るからである。このたわみ振動を、検知用圧電素子2で
検出し、適当な回路処理を施すことにより、角速度を検
出する。
【0026】続いて角速度センサ100の回路処理の例
を図10を用いて説明する。駆動用圧電素子4には、参
照用圧電素子3の出力を増幅器101で増幅した後、移
相回路106で90°移相された信号が駆動信号として
加えられる。検知用圧電素子2の出力は、増幅器108
で増幅後、前述の移相回路106からの90°移相信号
によって、同期検波回路112で同期検波され、これに
よってコリオリ力に同期する成分のみが取り出される。
これをローパスフィルタ110によってDC出力に変換
し、増幅器111を経て角速度を検出している。
を図10を用いて説明する。駆動用圧電素子4には、参
照用圧電素子3の出力を増幅器101で増幅した後、移
相回路106で90°移相された信号が駆動信号として
加えられる。検知用圧電素子2の出力は、増幅器108
で増幅後、前述の移相回路106からの90°移相信号
によって、同期検波回路112で同期検波され、これに
よってコリオリ力に同期する成分のみが取り出される。
これをローパスフィルタ110によってDC出力に変換
し、増幅器111を経て角速度を検出している。
【0027】また、振動子1には減衰特性の大きいダミ
ー素子21が貼り付けられているため、このダミー素子
21がダンパとして機能して振動子1を制振し、ダミー
素子21が設けられた振動子1は、振動子1単体の場合
より減衰効果が増し、Q値(機械的品質係数)を低減で
きる。このことにより、コリオリ力の振動のうち共振時
(Δf=100Hzの振動子なら100Hzの出力応
答)のみのゲインを効果的に下げることができ、システ
ム上必要とされる低周波域(〜約20Hz程度)での感
度には影響を及ぼさない。コリオリ力の振動方向と直角
方向に振動する駆動振動は、ダミー素子21の剛性の高
い方向と直角方向への屈曲であるため、ダンパの働きは
せず、共振点による本来の駆動振幅を得ることができ
る。
ー素子21が貼り付けられているため、このダミー素子
21がダンパとして機能して振動子1を制振し、ダミー
素子21が設けられた振動子1は、振動子1単体の場合
より減衰効果が増し、Q値(機械的品質係数)を低減で
きる。このことにより、コリオリ力の振動のうち共振時
(Δf=100Hzの振動子なら100Hzの出力応
答)のみのゲインを効果的に下げることができ、システ
ム上必要とされる低周波域(〜約20Hz程度)での感
度には影響を及ぼさない。コリオリ力の振動方向と直角
方向に振動する駆動振動は、ダミー素子21の剛性の高
い方向と直角方向への屈曲であるため、ダンパの働きは
せず、共振点による本来の駆動振幅を得ることができ
る。
【0028】続いて、上記構成から成る角速度センサ1
00の応答特性について説明する。図3は、圧電素子2
〜4と同一の材質、形状、大きさのダミー素子21を用
いたときの角速度センサ100の応答特性を示したもの
である。図中の細い実線はダミー素子21を接着してい
ないときの特性を示し、太い実線はダミー素子21を接
着したときの特性を示している。このとき、ダミー素子
21の接着前における振動子1の駆動方向のQ値は60
0、検知方向のQ値は2200あり、出力応答は100
Hzで約15dBであった。ダミー素子21を接着する
と、振動子1の駆動方向のQ値はほとんど変化せず、検
知方向のQ値のみ800まで低減し、出力応答は100
Hzで約6dBであった。この結果、振動子1の100
Hzの出力応答は、システム上必要とされるおよそ20
Hzまでの感度に影響を与えず、ダミー素子21を接着
することによって、約9dB低減させることができた。
00の応答特性について説明する。図3は、圧電素子2
〜4と同一の材質、形状、大きさのダミー素子21を用
いたときの角速度センサ100の応答特性を示したもの
である。図中の細い実線はダミー素子21を接着してい
ないときの特性を示し、太い実線はダミー素子21を接
着したときの特性を示している。このとき、ダミー素子
21の接着前における振動子1の駆動方向のQ値は60
0、検知方向のQ値は2200あり、出力応答は100
Hzで約15dBであった。ダミー素子21を接着する
と、振動子1の駆動方向のQ値はほとんど変化せず、検
知方向のQ値のみ800まで低減し、出力応答は100
Hzで約6dBであった。この結果、振動子1の100
Hzの出力応答は、システム上必要とされるおよそ20
Hzまでの感度に影響を与えず、ダミー素子21を接着
することによって、約9dB低減させることができた。
【0029】また、図4に示されるように、分極処理が
施されたダミー素子23を用い、その分極方向を同一と
し、振動子1の同一平面上に接着し、ダミー素子23の
表面の電極部を互いに細線22などを用いて、電気的に
接続する構成としてもよい。コリオリ力による振動によ
って、振動子1の各音片は互いに反対方向にたわむた
め、それぞれのダミー素子23からは極性の異なる電荷
が発生する。このとき、各ダミー素子23は細線22で
電気的に結合されているので、発生した電荷は互いにキ
ャンセルされる。図4に示される構成とすることによ
り、ダミー素子21だけを接着した場合に比べて、振動
の機械的損失だけでなく、電気的損失も加わるために、
さらに、効率よく共振周波数域での出力応答を低減する
ことができる。本願発明者らの実験によると、未分極の
圧電材料から成るダミー素子21を振動子1に接着した
場合に比べて、共振周波数域での出力応答を約10%低
減することができた。
施されたダミー素子23を用い、その分極方向を同一と
し、振動子1の同一平面上に接着し、ダミー素子23の
表面の電極部を互いに細線22などを用いて、電気的に
接続する構成としてもよい。コリオリ力による振動によ
って、振動子1の各音片は互いに反対方向にたわむた
め、それぞれのダミー素子23からは極性の異なる電荷
が発生する。このとき、各ダミー素子23は細線22で
電気的に結合されているので、発生した電荷は互いにキ
ャンセルされる。図4に示される構成とすることによ
り、ダミー素子21だけを接着した場合に比べて、振動
の機械的損失だけでなく、電気的損失も加わるために、
さらに、効率よく共振周波数域での出力応答を低減する
ことができる。本願発明者らの実験によると、未分極の
圧電材料から成るダミー素子21を振動子1に接着した
場合に比べて、共振周波数域での出力応答を約10%低
減することができた。
【0030】次に、本実施例に係わる第二実施例につい
て以下に説明する。本実施例は、第一実施例で用いられ
たダミー素子21を備えず、駆動共振周波数fD と検知
共振周波数fS との差Δf(=|fD −fS |)を変化
させることによって、共振時の出力ゲインを低減させる
ことに特徴がある。図5は、共振周波数差ΔfとS/N
比との関係を示したグラフである。図5より、Δfが6
0〜200Hzの時、最もS/N比が良いことがわか
る。従来の技術では、この安定して良好なS/N比が得
られるΔfの範囲のほぼ中央値として100HzをΔf
に選定していたが、本実施例ではΔfとして100Hz
より大きい値を選定し、より望ましくは200Hzとす
ることである。Δfを200Hzとすると、図7に示さ
れた応答特性のピーク値が100Hzから200Hzに
変更される。
て以下に説明する。本実施例は、第一実施例で用いられ
たダミー素子21を備えず、駆動共振周波数fD と検知
共振周波数fS との差Δf(=|fD −fS |)を変化
させることによって、共振時の出力ゲインを低減させる
ことに特徴がある。図5は、共振周波数差ΔfとS/N
比との関係を示したグラフである。図5より、Δfが6
0〜200Hzの時、最もS/N比が良いことがわか
る。従来の技術では、この安定して良好なS/N比が得
られるΔfの範囲のほぼ中央値として100HzをΔf
に選定していたが、本実施例ではΔfとして100Hz
より大きい値を選定し、より望ましくは200Hzとす
ることである。Δfを200Hzとすると、図7に示さ
れた応答特性のピーク値が100Hzから200Hzに
変更される。
【0031】これにより、コリオリ力による電気信号
を、DC出力に変換する際のフィルタ特性(L.P.
F)により、図6に示されるように、ピーク値における
ゲインを約10dB低減させることができる。このフィ
ルタ構成を、システム上必要な周波数までフラットと
し、そこから鋭くカットオフするような特性のものであ
れば、より効果的であり、例えば、バタワースフィルタ
のようなフィルタであれば、高次化して構成すればよ
い。
を、DC出力に変換する際のフィルタ特性(L.P.
F)により、図6に示されるように、ピーク値における
ゲインを約10dB低減させることができる。このフィ
ルタ構成を、システム上必要な周波数までフラットと
し、そこから鋭くカットオフするような特性のものであ
れば、より効果的であり、例えば、バタワースフィルタ
のようなフィルタであれば、高次化して構成すればよ
い。
【0032】本実施例では、ダミー素子21を圧電素子
で構成したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、振動子1を構成する材料の減衰特性より優れた材料
(Q値が振動子1より低い材料)であればよく、その材
質は限定するものではない。尚、ダミー素子21が圧電
素子で構成された場合、電極形成の有無、分極処理の有
無、大きさ、形状について、本発明は限定するものでは
ない。また、本実施例では、ダミー素子21を矩形形状
としたが、ダミー素子21の形状は、台形や三角形など
他の形状でもよく、複数に分割されていてもよい。
で構成したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、振動子1を構成する材料の減衰特性より優れた材料
(Q値が振動子1より低い材料)であればよく、その材
質は限定するものではない。尚、ダミー素子21が圧電
素子で構成された場合、電極形成の有無、分極処理の有
無、大きさ、形状について、本発明は限定するものでは
ない。また、本実施例では、ダミー素子21を矩形形状
としたが、ダミー素子21の形状は、台形や三角形など
他の形状でもよく、複数に分割されていてもよい。
【0033】本実施例では、ダミー素子21を貼着する
部位を、検知用圧電素子2が貼着された上面1b上の支
持部1a側としたが、検知用圧電素子2が貼着された同
一面内であればどこでもよく、振動子1上で検知用圧電
素子2が貼着された面と平行な面上でもよい。即ち、振
動子1の下面(基台8と対向する面上、図示せず)上で
あってもよい。但し、ダミー素子21による減衰効果を
得るためには、ダミー素子12は振動子1の支持部1a
側に配置するとよい。
部位を、検知用圧電素子2が貼着された上面1b上の支
持部1a側としたが、検知用圧電素子2が貼着された同
一面内であればどこでもよく、振動子1上で検知用圧電
素子2が貼着された面と平行な面上でもよい。即ち、振
動子1の下面(基台8と対向する面上、図示せず)上で
あってもよい。但し、ダミー素子21による減衰効果を
得るためには、ダミー素子12は振動子1の支持部1a
側に配置するとよい。
【0034】本実施例では、駆動用圧電素子4、参照用
圧電素子3を振動子1の外側面1c上に配置する構成と
したが、駆動用圧電素子4、参照用圧電素子3は振動子
1の内側面上に配置してもよく、駆動用圧電素子4と参
照用圧電素子3とを互いに異なる側に配置する構成とし
てもよい。また、本実施例では、検知用圧電素子2を振
動子1の上面1b上に配置したが、検知用圧電素子2は
振動子1の下面上に配置してもよく、検知用圧電素子2
とダミー素子21は、互いに平行な面上に配置されてい
ればよく、振動子1の異なる側に配置されてもよい。
圧電素子3を振動子1の外側面1c上に配置する構成と
したが、駆動用圧電素子4、参照用圧電素子3は振動子
1の内側面上に配置してもよく、駆動用圧電素子4と参
照用圧電素子3とを互いに異なる側に配置する構成とし
てもよい。また、本実施例では、検知用圧電素子2を振
動子1の上面1b上に配置したが、検知用圧電素子2は
振動子1の下面上に配置してもよく、検知用圧電素子2
とダミー素子21は、互いに平行な面上に配置されてい
ればよく、振動子1の異なる側に配置されてもよい。
【0035】本実施例では、検知用圧電素子2とダミー
素子21を振動子1の上面1b上に配置し、駆動用圧電
素子4と参照用圧電素子3を振動子1の外側面1c上に
配置する構成としたが、本発明はこれに限定するもので
はなく、検知用圧電素子2とダミー素子21は、駆動用
圧電素子4と参照用圧電素子3に直交して配置されてい
ればよい。即ち、駆動用圧電素子4と参照用圧電素子3
を振動子1の上面1b或いは下面上に配置し、検知用圧
電素子2とダミー素子21を振動子1の外側面1c或い
は内側面上に配置してもよい。
素子21を振動子1の上面1b上に配置し、駆動用圧電
素子4と参照用圧電素子3を振動子1の外側面1c上に
配置する構成としたが、本発明はこれに限定するもので
はなく、検知用圧電素子2とダミー素子21は、駆動用
圧電素子4と参照用圧電素子3に直交して配置されてい
ればよい。即ち、駆動用圧電素子4と参照用圧電素子3
を振動子1の上面1b或いは下面上に配置し、検知用圧
電素子2とダミー素子21を振動子1の外側面1c或い
は内側面上に配置してもよい。
【0036】上記に示されるように、本発明によれば、
振動子上に振動子より減衰特性の大きい減衰体を貼着す
ることにより、コリオリ力による振動の共振時(コリオ
リ力による振動が駆動方向の共振周波数と検知方向の共
振周波数との差に等しい時)のみの出力ゲインを低減さ
せることができ、虚ヨーレートの発生を防止することが
できる。また、振動子の駆動方向の共振周波数と、振動
子の検知方向の共振周波数との差を100Hzより大き
く200Hz以下とすることにより、S/N比を確保し
つつ、共振時の出力ゲインをローパスフィルタにより低
減でき、虚ヨーレートの発生を防止できる。
振動子上に振動子より減衰特性の大きい減衰体を貼着す
ることにより、コリオリ力による振動の共振時(コリオ
リ力による振動が駆動方向の共振周波数と検知方向の共
振周波数との差に等しい時)のみの出力ゲインを低減さ
せることができ、虚ヨーレートの発生を防止することが
できる。また、振動子の駆動方向の共振周波数と、振動
子の検知方向の共振周波数との差を100Hzより大き
く200Hz以下とすることにより、S/N比を確保し
つつ、共振時の出力ゲインをローパスフィルタにより低
減でき、虚ヨーレートの発生を防止できる。
【図1】本発明に係わる第一実施例における振動子の周
辺部の構成を示した構造図。
辺部の構成を示した構造図。
【図2】本発明に係わる第一実施例の角速度センサの全
体構成を示した構造図。
体構成を示した構造図。
【図3】本発明に係わる第一実施例の角速度センサの応
答特性を示した説明図。
答特性を示した説明図。
【図4】本発明に係わる第一実施例において分極処理が
施されたダミー素子を用いた振動子の周辺部の構成を示
した構造図。
施されたダミー素子を用いた振動子の周辺部の構成を示
した構造図。
【図5】本発明に係わる第二実施例の共振周波数差とS
/N比との関係を示したグラフ。
/N比との関係を示したグラフ。
【図6】本発明に係わる第二実施例の角速度センサの応
答特性を示した説明図。
答特性を示した説明図。
【図7】従来の角速度センサの周波数応答特性を示した
グラフ。
グラフ。
【図8】入力周波数とAD変換後の周波数との関係を示
したグラフ。
したグラフ。
【図9】従来の角速度センサの構成を示した構造図。
【図10】本発明に係わる第一実施例における角速度検
出の回路構成を示した説明図。
出の回路構成を示した説明図。
1 角柱音叉型振動子 2 検知用圧電素子 3 参照用圧電素子 4 駆動用圧電素子 5 ハーメチック端子 6 リードピン 7 細線 8 基台 9 クランプ 21 ダミー素子 100 角速度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 祥修 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】一定方向に一定周期にて振動する振動系に
角速度が作用したときに、該振動系に発生するコリオリ
力から該角速度を検出する角速度センサであって、 少なくとも平行に対向配置された一対の角柱音片を有す
る音叉型振動子と、 前記振動子上に配置され、前記振動子を一定方向に一定
周期にて駆動させる一対の駆動用圧電素子と、 前記駆動用圧電素子と直交するように前記振動子上に配
置され、前記振動子に角速度が働いたときに発生するコ
リオリ力を前記振動子の変位として検出する一対の検知
用圧電素子と、 前記角速度が、前記振動子の駆動方向の共振周波数と検
知方向の共振周波数との差近傍の周波数であるとき、前
記振動子の検知方向の振動を減衰させる減衰手段とを備
えたことを特徴とする角速度センサ。 - 【請求項2】一定方向に一定周期にて振動する振動系に
角速度が作用したときに、該振動系に発生するコリオリ
力から該角速度を検出する角速度センサであって、 少なくとも平行に対向配置された一対の角柱音片を有す
る音叉型振動子と、 前記振動子上に配置され、前記振動子を一定方向に一定
周期にて駆動させる一対の駆動用圧電素子と、 前記駆動用圧電素子と直交するように前記振動子上に配
置され、前記振動子に角速度が働いたときに発生するコ
リオリ力を前記振動子の変位として検出する一対の検知
用圧電素子と、 前記検知用圧電素子による検出値に対してローパスフィ
ルタとを備え、 前記振動子の駆動方向の共振周波数と、前記振動子の検
知方向の共振周波数との差が100Hzより大きく20
0Hz以下であることを特徴とする角速度センサ。 - 【請求項3】前記振動子は、さらに、 前記角速度が、前記振動子の駆動方向の共振周波数と検
知方向の共振周波数との差近傍の周波数であるとき、前
記振動子の検知方向の振動を減衰させる減衰手段を備え
たことを特徴する請求項2に記載の角速度センサ。 - 【請求項4】前記減衰手段は、前記振動子の前記コリオ
リ力の作用する方向と直交する面上にそれぞれ貼着され
た、前記振動子を構成する材料より減衰特性の大きい材
料から成る一対の減衰体であることを特徴とする請求項
1または請求項3に記載の角速度センサ。 - 【請求項5】前記減衰体は、前記振動子の前記音片のそ
れぞれの根元側に貼着されたことを特徴とする請求項4
に記載の角速度センサ。 - 【請求項6】前記減衰体は、同一方向に分極された圧電
素子から成り、互いに電気的に結線されたことを特徴と
する請求項4または請求項5に記載の角速度センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7205385A JPH0933260A (ja) | 1995-07-18 | 1995-07-18 | 角速度センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7205385A JPH0933260A (ja) | 1995-07-18 | 1995-07-18 | 角速度センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0933260A true JPH0933260A (ja) | 1997-02-07 |
Family
ID=16505954
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7205385A Pending JPH0933260A (ja) | 1995-07-18 | 1995-07-18 | 角速度センサ |
Country Status (1)
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JP (1) | JPH0933260A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003028644A (ja) * | 2001-07-12 | 2003-01-29 | Denso Corp | 角速度センサ装置 |
JP2008101973A (ja) * | 2006-10-18 | 2008-05-01 | Seiko Epson Corp | 検出装置、ジャイロセンサ、電子機器及び検出装置の調整方法 |
JP2012189610A (ja) * | 2012-06-04 | 2012-10-04 | Seiko Epson Corp | 検出装置、ジャイロセンサ、電子機器及び検出装置の調整方法 |
-
1995
- 1995-07-18 JP JP7205385A patent/JPH0933260A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2003028644A (ja) * | 2001-07-12 | 2003-01-29 | Denso Corp | 角速度センサ装置 |
JP2008101973A (ja) * | 2006-10-18 | 2008-05-01 | Seiko Epson Corp | 検出装置、ジャイロセンサ、電子機器及び検出装置の調整方法 |
JP2012189610A (ja) * | 2012-06-04 | 2012-10-04 | Seiko Epson Corp | 検出装置、ジャイロセンサ、電子機器及び検出装置の調整方法 |
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