JP4191280B2 - 液封ブッシュ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車のエンジンマウント用等に用いられる液封ブッシュに関する。
【0002】
【従来の技術】
このような液封ブッシュは公知であり、一般的に円筒型の外筒と、この内側へ配設される芯部材と、これらの外筒と芯部材の間に介装された弾性部材とを備え、弾性部材の中間部外周側に複数の凹部を形成して液室にするとともに、一つの液室内に突出しかつ芯部材側に支持された傘状部材からなる中高周波デバイスを設けたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記構造によれば、仕切り部材の肉厚が厚いこと(内外筒の軸方向両端に形成される円形壁部の最小肉厚と同程度)と、その外縁部が外筒へ直接又は間接に焼き付けられて固着されているため、図6の動バネ数の変化に関する特性曲線(以下、単に特性曲線という)アに示すように、動バネ特性の極小値Bとその反動による大きなピーク(特性曲線の極大値、以下同)Cを有する。
【0004】
この極小値BとピークCが生じる理由を図7にて説明する。図7のA図は仕切り部材が周囲の前記円形壁部等に対して薄肉になっているため内部の液体流動に対して弾性膜として挙動することによる膜共振の周波数に対する変化を示す図であり、横軸に周波数、縦軸に動バネ定数をとってある。
【0005】
このうち特性曲線エが従来例であり、仕切壁が厚肉でかつ外筒側を固定されているため、全体として比較的高動バネであり、かつ中周波領域と高周波領域の境界部付近で膜共振により急激に変化するピークp1と極小値b1を有する。
【0006】
B図は中高周波デバイスによる液柱共振の周波数に対する変化を示し、同じく横軸に周波数、縦軸に動バネ定数をとってある。この図における特性曲線カは上記従来例のものであって高周波領域に近い中周波領域に液柱共振による極小値b2を有し、この極小値b2と前記ピークp1の周波数はほぼ同じくなるように設定されている。
【0007】
そこで、特性曲線エとカを重ね合わせると、C図の特性曲線アとなり、膜共振によるピークp1を液柱共振の極小値b2で打ち消すことにより極小値Bが生じる。
【0008】
このように、中高周波デバイスを用いることにより動バネ定数の極小値を発生しても、B図に見られるように中高周波デバイスによる共振の反動により生じるピークp2は特性曲線アにおいてもピークCとして残り、これ以降が著しく高動バネとなるので、中高周波領域特性全体に及ぶ広範囲の周波数域において動バネ特性の低動バネ化を実現できない。
【0009】
一方、近年はこの種の液封ブッシュに対して、中周波領域(40〜500Hz)のうち特に100Hz以上の領域及び高周波領域(500〜1000Hz)の広範囲で低動バネを実現することが望まれている。なお本願においては、中周波領域を40〜500Hz、高周波領域を500〜1000Hzとし、100〜1000Hzの中周波領域から高周波領域に及ぶ領域を中高周波領域というものとする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本願の液封ブッシュに係る第1の発明は、円筒型の外筒と、この内側へ配設される芯部材と、これらの外筒と芯部材の間に介装された弾性部材とを備え、弾性部材の中間部外周側に複数の凹部を形成して液室とし、これら液室間に弾性部材の一部で形成された仕切り部材を設け、液室相互をオリフィス通路にて連通した液封ブッシュにおいて、仕切り部材の一部に、中周波領域(40〜500Hz)の振動入力に対して膜共振により周波数に対する動バネ定数の変化に関する特性曲線である動バネ特性曲線の極大値を与える薄肉部を形成するとともに、
仕切り部材の外縁部を外筒に対して単に圧接されているだけで外縁部と外筒の内面とが相対的にずれることを許容するように密着非結合にし、前記膜共振により動バネ特性曲線の中周波領域(40〜500Hz)と高周波領域(500〜1000Hz)のそれぞれに計2つの極大値を生じさせたことを特徴とする。
【0011】
第2の発明は、第1の発明において、少なくとも一つの液室内へ突出しかつ芯部材側に支持され、周縁部先端と仕切り部材の対面部との間にオリフィス間隙を設けて中高周波領域(100〜1000Hz)にて液柱共振を発生させる傘状部材を設けた前記傘状部材による動バネ特性曲線を、極小値の周波数が、前記膜共振により形成される高周波領域(500〜1000Hz)における極大値の周波数に近くなるように構成したことを特徴とする。
【0012】
第3の発明は、第1の発明において、前記傘状部材の周囲に異なる2つのオリフィス間隙を設けて中高周波領域(100〜1000Hz)にて異なる2つの共振周波数f3及びf4(f3<f4)で動バネ特性曲線の極小値を与えるように構成し、これらの周波数と前記膜共振による動バネ特性曲線の極大値における周波数のうち前記f4より低い周波数f1(f1<f4)とが、f3<f1<f4なる関係をなすことを特徴とする。
【0013】
【発明の効果】
第1の発明によれば、中周波領域において仕切り部材が膜共振するとき仕切り部材が薄肉部を有し、かつ外周部が外筒へ相対移動可能な非結合になっているので、ピークが低くなる。さらに、中高周波において中高周波デバイスにより極小値が発生する。したがって、動バネ特性のピークと極小値の各周波数をずらせておけば、広範囲で低動バネを実現できる。
【0014】
これを図7により説明する。図7のA図における特性曲線オは本願発明における仕切部材の膜共振を示す図であり、この図に示すように、前述した仕切り部材に薄肉部を設け、かつ外周部を非結合にしたことによって中周波領域側では特性曲線エの従来例よりも低動バネであり、膜共振による極小値b3は特性曲線エのピークp1よりも低い周波数の中周波領域に生じ比較的広い周波数の範囲に及び、かつその前に生じるピークp3も低くくなっている。
【0015】
但し、極小値b3後の反動によるピークp4は同p1に近い大きさでありそれ以降は特性曲線エよりも高動バネ側になる。ピークp3及びp4の各周波数をf5、f6とする。
【0016】
B図の特性曲線キはこの傘状部材による液柱共振の特性図であり、その極小値b4の位置は従来例の特性曲線カよりも高周波側へずれており、その周波数f7は特性曲線オのピークp4における周波数f6よりも若干高い程度(f6<f7)に設定されている。
【0017】
そこで、特性曲線オキを重ねるとC図の特性曲線イとなり、膜共振によるピークp4に液柱共振による極小値b4が重なるため、ピークACの間に極小値BとDが発生する。また、極小値BDの間に低いピークEが形成される。極小値B及びDの周波数をf2及びf8、ピークA及びEの周波数をf1及びf9とすれば、f1<f2<f9<f8となり、f9とf8は高周波領域に位置する。なお、膜共振と液柱共振を重ね合わせたとき共振点が周波数の高い側又は低い側へ若干ずれることは周知である。
【0018】
この特性曲線イは、図7のC図及び図6に明らかなように、極小値Bが主として中周波領域における低動バネ化に貢献し、かつ極小値Dが高周波領域の低動バネ化に貢献し、全体として高周波領域側における低動バネ化が顕著である。
【0019】
従来例の特性曲線アと比較したとき、特性曲線イは極小値Bの部分のみが若干高動バネになっているが、この部分は特性曲線アにおける極小値Bに重なる部分であり 実用上十分な低動バネとなっており、100〜1000Hzの中高周波領域における広範囲において低動バネを実現できている。
【0020】
このため、膜共振に伴って中周波領域と高周波領域に発生する2つのピークp3、p4によって、中周波領域と高周波領域の境界部近傍に現れる極小値Bを挟んで中周波領域と高周波領域に2つのピークA、Eが生じる場合、高周波領側のピークp4を中高周波デバイスの極小値b4で打ち消すようにして、ピークEよりさらに高周波側に極小値Dが来るように設定すれば、特に、高周波側における顕著な低動バネ化を実現でき、この状態が第2の発明に相当する。なお、このときの周波数の関係は、f2<f9<f8となる。
【0021】
第3の発明によれば、傘状部材に異なる2つの共振点を設定することにより、図7のB図における特性曲線クとして示すように 異なる2つの共振周波数f10及びf11で動バネ特性の極小値b5、b6を与えるように構成し、A図の特性曲線オにおける極小値b3を挟む2つのピークp3及びp4に対して、f10<f5<f11<f6、となるように設定する。
【0022】
これにより、特性曲線オの膜共振と重ねれば、極小値b5、b6でA図の特性曲線オにおける2つのピークp3及びp4を打ち消して、C図の特性曲線ウとなり、中周波領域におけるピークAを挟んで極小値F及びGが生じる。このとき、ピークAの周波数をf1、極小値F、Gの各周波数をf3、f4とすれば、f3<f1<f4となる。
【0023】
したがって、この関係に設定すれば、中周波側において特に顕著な低動バネ化を実現できる。但し、中高周波領域全体における広範囲な低動バネ化を実現できることはもちろんである。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1乃至図7に基づいて本願発明の第1実施例を説明する。図1は本願発明の液封ブッシュの横断面(図2の1−1線方向断面)、図2は同縦断面(図1の2−2線方向断面)、図3は中高周波デバイスを内筒側から示す図、図4はそのZ矢示図、図5は図1における中高周波デバイス部分を拡大した図、図6はこの液封ブッシュによる周波数に対する動バネ定数の変化に関する動バネ特性(以下、単に動バネ特性とする)を示すグラフ、図7は動バネ特性の形成を説明するグラフである。
【0025】
これらの図において、この液封ブッシュは、円筒状の外筒1と、その内側へ略同心状に配設される芯部材である内筒2とこれらの間に介装される弾性部材3を備える。弾性部材3はゴム又はエラストマー等適宜弾性材料で内筒2と一体に形成され、その長さ方向中間部に凹部4及び5が内筒2を挟んで形成され、これら凹部4と5の間に残された弾性部材3の部分が仕切り部材6をなしている。
【0026】
仕切り部材6は肉厚内に内筒2の軸方向(以下、単に軸方向という)と平行の貫通穴7が形成され、この貫通穴7の肉抜きにより、凹部5に臨む本願発明の薄肉部6aと凹部4に臨む薄肉部6b及び外筒1へ当接する基部6cの各部が形成される。
【0027】
薄肉部6aは図1の横断面において中央部を内筒2の周囲に一体化し、左右両端部は基部6cに連続するとともに、後述する中周波領域の振動入力に対して膜共振を発生し、特定周波数f1(図6)にてピークを有するように膜厚を設定されている。
【0028】
この薄肉部6aの膜厚tは、後述する円形壁16の最小肉厚T(図2参照)の略1/2程度以下になっている。但し、この膜厚tはTより小さくなる範囲において、必要とする周波数f1の値等に応じて任意に設定できる。
【0029】
仕切り部材6の外縁部には、一部に周方向へ円弧状に延びてオリフィス溝8が形成されている。さらに、凹部4内中央部には、内側から外側へ向かってストッパ突部9が一体に突出されている。また、凹部4と5はそれぞれ、液室カバー10、11で覆われ、各凹部4、5の内側へ液体を充填することにより、凹部4、5を液室にするようになっている。
【0030】
この状態で外筒1内へ嵌合すると、仕切り部材6の外縁部であり、外筒1側の基部6cは外筒1の内周面へその周方向で略1/4円弧の長さにおいて非結合状態で密着する。但し、この密着長さは任意に設定できる。ここで、非結合状態とは、従来の焼き付け構造と異なり、単に圧接されているだけであり、大荷重により外縁部と外筒1の内面とが相対的にずれることを許容する状態をいう。
【0031】
この組立状態では、凹部4が副液室、同5が主液室となり、かつオリフィス溝8と外筒1の内面によって形成されるオリフィス通路によりこれら凹部4と5が連通される。
【0032】
さらに、主液室である凹部5内には外筒1から半径方向外方へ突出する取付軸13の先端に傘状の中高周波デバイス14が取付けられ、中高周波デバイス14の周縁部外縁と仕切り部材6との間にオリフィス間隙15が形成されている。
【0033】
図5に明らかなように、このオリフィス間隙15は、中高周波デバイス14の周縁部先端と仕切り部材6の対面部との間隔dを任意に設定することにより、中高周波デバイス14に沿って発生する液体の流動bを調整し、オリフィス間隙15において仕切り部材6との間で中高周波領域の特定周波数f2(図6)にて液柱共振を発生させ、これにより所望仕様に応じた極小値を与えるように設定されている。
【0034】
図3、図4及び図5に示すように、中高周波デバイス14は取付軸13の軸方向から見たとき略長方形をなし、その長辺側は図1の横断面において左右の仕切り部材6の薄肉部6a近傍まで延び、各先端部が薄肉部6aへ略垂直に向くよう斜面部20になっている。また、中央部21には取付軸13の先端がかしめ固定され、全体は板金状をなす基部プレート22とその周囲を覆うゴム層23で構成されている。
【0035】
さらに、中央部21からは外筒1へ向かってゴムストッパ24が突出形成されている。図2に示すように、ゴムストッパ24は内筒2の軸方向へ隔たって一対をなしゴム層23と一体に形成され、両ゴムストッパ24間に通路25が形成されている。
【0036】
短辺側は図2に示すように、軸方向において後述する左右の円形壁16、16間に間隔をもって配設されている。ここで図3に示すように、長辺部の長さをL、短辺部の長さ(幅)をWとする。これらのL及びWの値は、後述する第2実施例と比べてそれぞれ小さめに設定されている。
【0037】
内筒2の軸方向に沿う弾性部材3の両端部には、凹部4及び5の軸方向端部を覆う円形壁16、16が設けられ、それぞれの外周部にインサートされた剛性リング17を介して外筒1の内側へ圧入固定される。これら左右の円形壁16、16の各内面と中高周波デバイス14の間にも通路26が形成される(図2)。
【0038】
符号18は車体側等への取付用ブラケットであり、内筒2はエンジン側へ連結されている。
【0039】
次に、本実施例の作用を説明する。まず、仕切り部材6に薄肉部6aを設け、従来よりも遙かにばね定数を低くしてあり、かつ外筒1との接触部を非結合にしたから、図6に明らかなように全体として低動バネになっている。
そこで中周波領域の振動入力があると、仕切り部材6の薄肉部6aにおける膜共振を主体とし、これに中高周波デバイス14の外縁部と仕切り部材6の間に形成されるオリフィス間隙15における液柱共振が加わることにより、動バネ特性の極小値Bと、その前後にピークACが生じる。
【0040】
ピークAは仕切り部材6の膜共振に伴って生じるピークの強い影響によるものであり、このときの周波数をf1とする。極小値Bは膜共振の反動で生じる高周波領域側のピーク(図7のp4)と中高周波デバイスの液柱共振による極小値(同b4)が重なり合って生じたものであり、高周波領域側のピークは液柱共振による極小値で打ち消されるため、中高周波デバイスの影響が強く、この周波数をf2とすれば、f1<f2の関係にある。
【0041】
このようにすると、仕切り部材6のばね定数を下げ、かつ外筒1と非結合にするとともに、これに中高周波デバイスによる液柱共振を重ねるので、ピークAを低くし、かつ極小値Bの動バネ定数をあまり低くせずピークA近傍とすることにより、極小値B以降の反動上昇を抑制し、さらに反動によるピークCをより高周波側へずらす。
【0042】
このピークCは極小値Bをなす中高周波デバイスによる液柱共振の反動で形成されたものであるが、従来例以下になっており、また、ピークAも従来例より下げられ、かつ極小値Bも前述のように実用上十分に低動バネになっている。
【0043】
中高周波デバイス14による液柱共振は、斜面部20に沿って中高周波デバイス14の短辺部と薄肉部6aとの間からオリフィス間隙15へ流れ込む流動bによって生じ、かつオリフィス間隙15の間隔dが比較的大きいから共振周波数f2も比較的高くなっている。また、長辺部と円形壁16の間は比較的大きな間隔があるので、この部分からオリフィス間隙15へ流れる流動(後述の流動a、図13参照)はこの液柱共振にあまり寄与しない。
【0044】
このように、本実施例によれば、中高周波のほぼ全範囲で従来例よりも低動バネ化を実現でき、しかも中高周波デバイス14の共振による極小値b4で膜共振における高周波側のピークp4を打ち消すことによって、極小値BとDの間における小さなピークEとし、かつ1000Hzまでの高周波領域側を極小値Dで低動バネにしたので、特に高周波側における低動バネ化を顕著に達成できる。
【0045】
次に、図8乃至図13に基づいて第2実施例を説明する。図8乃至図12はそれぞれ第1実施例の図1乃至図5に対応し、図13は図12における中高周波デバイス及びその近傍部を拡大した図である。なお、本実施例は、中高周波デバイスについてのみ前実施例の一部を変更しただけのものであるから、共通部には共通符号を用いかつできるだけ重複部分の説明は省略し、説明省略部分は前実施例の相当部に関する説明を援用するものとする。
【0046】
これらの図に明らかなように、中高周波デバイス14は両長辺部に沿って一対のゴム壁27がゴム層23と一体に形成され、取付軸13を挟んで平行に内筒2側へ対向して突出している。また、図9に示すように、長辺側の長さLと短辺側の長さWはそれぞれ前実施例のものより長くされ、その結果、オリフィス間隙15の間隔dはより狭くなり、流動bによる共振周波数f4をf1よりも高いが前実施例における膜共振の極小値Bに近似する程度に低く設定する(図6)。
【0047】
また、図13に明らかなように、ゴム壁27の高さ寸法Hを著しく大きくしたことにより、左右の円形壁16、16の各内面とゴム壁27の間に形成される通路26を通ってオリフィス間隙15へ至る流動aにより液柱共振を発生させるようにし、この共振周波数f3をf1よりも低く設定する。
【0048】
この共振周波数f3の設定は、ゴム壁27の高さ寸法Hにより調節でき、Hを大きくしてオリフィス間隙15へ近づける程共振点を下げることができ、逆に小さくするほど共振点が上がり、最後には前実施例と同じゴム壁27を設け無い状態になる。
【0049】
このようにすると、図6に示すように、中高周波デバイス14によって、f1の前後に2つの共振点f3、f4に基づく極小値D、Eが形成される。なお、厳密には極小値D、Eにおける各周波数はf3、f4と若干異なるが、便宜的に各極小値における周波数をf3、f4とすれば、f3<f1<f4なる関係が与えられるので、ピークAは前後の極小値D、Eによってさらに引き下げられる。
【0050】
このため、本実施例によれば前実施例よりも低い中周波領域側における低動バネ化を実現できる。但し、この場合も従来例に対して全体としての低動バネ化を実現できていることは同じである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例に係る液封ブッシュの横断面
【図2】 同縦断面
【図3】 中高周波デバイスを取付軸の軸方向から示す図
【図4】 そのZ矢示図
【図5】 中高周波デバイス部分の拡大図
【図6】 この液封ブッシュによる動バネ特性を示すグラフ
【図7】 動バネ特性の形成を説明するための図
【図8】 第2実施例に係る図1に相当する図
【図9】 同、図2に相当する図
【図10】 同、図3に相当する図
【図11】 同、図4に相当する図
【図12】 同、図5に相当する図
【図13】 図11と異なる方向から中高周波デバイス部分を示す拡大図
【符号の説明】
1:外筒、2:内筒、3:弾性部材、4:凹部、5:凹部、6:仕切り部材、14:中高周波デバイス
Claims (3)
- 円筒型の外筒と、この内側へ配設される芯部材と、これらの外筒と芯部材の間に介装された弾性部材とを備え、弾性部材の中間部外周側に複数の凹部を形成して液室とし、これら液室間に弾性部材の一部で形成された仕切り部材を設け、液室相互をオリフィス通路にて連通した液封ブッシュにおいて、仕切り部材の一部に、中周波領域(40〜500Hz)の振動入力に対して膜共振により周波数に対する動バネ定数の変化に関する特性曲線である動バネ特性曲線の極大値を与える薄肉部を形成するとともに、
仕切り部材の外縁部を外筒に対して単に圧接されているだけで外縁部と外筒の内面とが相対的にずれることを許容するように密着非結合にし、前記膜共振により動バネ特性曲線の中周波領域(40〜500Hz)と高周波領域(500〜1000Hz)のそれぞれに計2つの極大値を生じさせたことを特徴とする液封ブッシュ。 - 少なくとも一つの液室内へ突出しかつ芯部材側に支持され、周縁部先端と仕切り部材の対面部との間にオリフィス間隙を設けて中高周波領域(100〜1000Hz)にて液柱共振を発生させる傘状部材を設けた前記傘状部材による動バネ特性曲線を、極小値の周波数が、前記膜共振により形成される高周波領域(500〜1000Hz)における極大値の周波数に近くなるように構成したことを特徴とする請求項1の液封ブッシュ。
- 前記傘状部材の周囲に異なる2つのオリフィス間隙を設けて中高周波領域(100〜1000Hz)にて異なる2つの共振周波数f3及びf4(f3<f4)で動バネ特性曲線の極小値を与えるように構成し、これらの周波数と前記膜共振による動バネ特性曲線の極大値における周波数のうち前記f4より低い周波数f1(f1<f4)とが、f3<f1<f4なる関係をなすことを特徴とする請求項2の液封ブッシュ。
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