JP4179704B2 - 液封防振装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は自動車用サブフレームマウント等に使用して好適な液封防振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特公平7−99187号には、内筒金具と外筒金具を内外に配置し、これらの金具間をゴム弾性体で連結するとともに、ゴム弾性体の周囲に外周へ開口し、かつ内筒金具を挟んで形成された一対の仕切壁により区画された一対の液室を設け、さらにこれら液室の開口部を組立時にリング状をなす一対の半円弧状部材で覆い、各液室間をこれら半円弧状部材に予め形成された流体通路により構成されるオリフィス通路で連通した液封防振装置が示されている。
【0003】
また、このような液封防振装置におけるオリフィス通路構造として、例えば、特開平6−307493号には、各半円弧状部材の外周部に流体通路を形成し、それぞれの接続端部を接続面で接続するとき、同時にこの接合部で各流体通路が接続するようにしたものが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記各従来例のように、一対の半円弧状部材もしくはより多数に分割された円弧状部材をリング状に組合せて液室を覆う形式を採用した場合、特開平6−307493号のように、両半円弧状部材の接合部でそれぞれに形成されている各流体通路を接続する構造を要求されることがある。
【0005】
しかしこのような場合には、各円弧状部材の接続部でそれぞれの流体通路を正確に連通接続しなければならず、流体通路の正確な接続を可能にするためには、かなりの高い部品精度と組立精度が要求され、その結果、生産性を低くし、コストアップを招くことになる。また、オリフィス通路による減衰特性として、幅広い周波数帯域でダンピング効果を得ることができるようにブロード化することが望まれている。そこで、本願発明はこのような問題の解決を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本願の液封防振装置に係る第1の発明は、筒状の外筒と、その内側の同心又は偏心位置へ配設される内側部材と、これら外筒及び内側部材間に介在する弾性防振部材とを備え、弾性防振部材の周囲に径方向外方へ向かって開放され、かつ内側部材側から径方向外方へ延出するよう形成された弾性仕切壁により区画された複数の円弧状溝を設け、これら円弧状溝内を液体が封入される液室にするとともに、各円弧状溝の開放部を組立時に連続したリング状をなす複数の円弧状部材で覆い、隣り合う円弧状部材の各接続面にそれぞれ開口して形成されている一対の流体通路を接続することによりなるオリフィス通路で隣り合う液室間を連通した液封防振装置において、
前記互いに接続する一対の流体通路は、接続部にて一方を大きくかつ他方を小さくなるように形成し、この大小に異なる流体通路を連通接続させたことを特徴とする。
【0007】
さらに、前記流体通路は、隣り合う円弧状部材の各接続端部における接続面と、この接続面に連続する他の表面とに開放された溝状をなすことも特徴とする。
【0008】
第2の発明は、上記第1の発明において、前記流体通路は、各円弧状部材の接続端部近傍の肉厚内に形成された穴からなり、その両端は接続面と液室に臨む表面とにそれぞれ開口されていることを特徴とする。
【0009】
第3の発明は、上記第1の発明において、前記弾性仕切壁の径方向外端となる先端部を、隣り合う円弧状部材の内周面側に接続部をまたいで形成されている凹部内へ嵌合し、この嵌合部を前記先端部に予め設けられているシール突起でシールするとともに、弾性仕切壁の前記先端部を迂回するように前記流体通路を前記円弧状部材に形成したことを特徴とする。
【0010】
【発明の効果】
第1の発明によれば、隣り合う円弧状部材の各接続端部近傍にオリフィス通路を構成する流体通路を設けるとともに、各流体通路を大小の組み合わせとして、大きいものを小さいものへ連通接続させたので、同じ大きさの流体通路を接続する場合と比べて遥かに接続が容易になる。
【0011】
このため、部品精度及び組立精度を大きく下げることができ、部品製造及び組立作業を容易にでき、生産性を向上しかつコストダウン可能となる。さらに、大小の流体通路を組合せることによりオリフィス通路を構成するので、小さい流体通路だけで構成した場合と比較すると、オリフィス通路の減衰特性がよりブロード化して、より幅広い周波数帯域でダンピング効果を得ることができる。
【0012】
また、流体通路を円弧状部材の接続面及びこれに連続するいずれかの面へ開放する溝として形成したので、円弧状部材の成形と同時に形成可能となり、製造工数を削減できる。
【0013】
第2の発明によれば、流体通路を円弧状部材の肉厚内へ穴状に形成したので、流体通路の通路断面積に対する弾性仕切壁の弾性変形による影響を解消できる。
【0014】
第3の発明によれば、弾性仕切壁の先端部を円弧状部材に形成された凹部内へ嵌合するので、仕切壁の先端部を位置決めできるとともに、この弾性仕切壁の先端部を迂回して流体通路を円弧状部材側へ設けたので、弾性仕切壁の弾性変形による影響を避けることができる。また、弾性仕切壁の先端部は、一対の流体通路が接続する部分である隣り合う円弧状部材の接続部へ当接するとともに、シール突起を備えて凹部内へ嵌合するので、隣り合う液室間を効率的かつ確実にシールできる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図7に基づき、自動車のサブフレームマウントとして構成された第1実施例を説明する。このサブフレームマウントは自動車のエンジン等を支持するために設けられるサブフレームと車体フレームとの間に設けられる防振装置である。
【0016】
図1は、このサブフレームマウントの液室を通る横断面(図3の1−1線相当部断面)図、図2はその上面図、図3は図2の3−3線断面図(外筒は省略)、図4は図2の4−4線断面図(同)、図5はその組立説明図、図6は円弧状部材の取付説明図、図7は流体通路のバリエーションを示す図である。
【0017】
まず、このサブフレームマウントの概略構造を説明する。図3乃至図5に示すように、このサブフレームマウントは、適宜金属からなる外筒1、その内側へ同心もしくは偏心配置される同様材料製で筒状等適宜形状の内側部材2及びこれらの間に介在して相互を弾性的に連結するゴムやエラストマー等の適宜公知材料よりなる弾性防振部材3を備える。
【0018】
全体として略筒状をなす弾性防振部材3の周囲には、一対の半円弧状をなす円弧状溝4,5がそれぞれ弾性防振部材3の径方向(以下、単に径方向という)外方へ開放されて形成され、それぞれは内側部材2を挟んで径方向反対側へ延出する一対の弾性仕切壁6,7(図3)により分断されるとともに、各円弧状溝4,5には円弧状部材8,9が嵌合され、これにより液室10,11が形成されている(図4)。
【0019】
液室10,11内には非圧縮性の公知液体が封入されるとともに、円弧状部材8,9の各端部のうち対向する接続面12,13の各近傍部に形成された流体通路14,15を介して連通し、この流体通路14,15により一つのオリフィス通路が構成されている。
【0020】
円弧状部材8,9は一つのリングを2分割したものに相当し、互いの端部を接続させて組合わせることにより一つの連続するリング状をなして円弧状溝4,5の各開放部を覆うとともに弾性防振部材3の周囲へ取付けられる。
【0021】
なお、図1に明らかなように、円弧状部材8,9の他方側における各接続面16,17近傍の各接続端部には流体通路が形成されず、液室10,11はこの部分で連通していない。ただし、必要により流体通路14,15と同様のものを設けることができる。
【0022】
図5に示すように、これら円弧状部材8,9を弾性防振部材3へ取付けた小組体18は、外筒1内へ圧入され、外筒1の一端に設けられた突起19及び他端をカシメることにより、全体が一体化したサブフレームマウントとなる(図3,4)。
【0023】
このサブフレームマウントは、図1に示すように、弾性仕切壁6,7を車体の左右へ向けて配置し、この状態で使用すると、液室10,11を通じる流体通路14,15がオリフィス通路をなすので、前後方向の振動はこのオリフィス通路における液柱共振により減衰される。
【0024】
また、前後方向への振動に伴う弾性仕切壁6,7の弾性変形により液室10,11の体積が変化し、その際の体積変動に伴って液室10,11内の液体が流体通路14,15間を移動することにより減衰吸収する。さらに、左右方向の振動が加わった場合には、液室10,11間の流体移動は関与せず、弾性仕切壁6,7の弾性変形及び防振弾性部材3全体の弾性変形によりこれを吸収する。
【0025】
次に、図1乃至図7に基づいて細部を説明する。弾性防振部材3は内側部材2と一体にその周囲へ形成され、このとき同時に円弧状溝4,5並びに弾性仕切壁6,7が一体に形成され、弾性仕切壁6,7の径方向内側端部は内側部材2と一体となり、他端の径方向外端側となる先端部6a,7aは組立前の状態で自由になっている。
【0026】
但し、図1に示すように先端部6a,7aは組立時に円弧状部材8,9の接合部近傍に形成された段部20と22及び同21と23によりそれぞれ構成された凹部へ嵌合して位置決めされる。先端部6a,7a周囲には図中の拡大部に示すようにシール突起7bが予め形成されており、円弧状部材8,9側へ液密に嵌合した状態で先端を当接して前後の液室10,11間を仕切るようになっている。なお、図示を省略してあるが先端部6a側も同様のシール構造を有する。
【0027】
各円弧状部材8,9は、プラスチックや金属等弾性防振部材3よりも硬質の適宜材料で構成されるが、本実施例では、プラスチックを用いて、型成形によりそれぞれ略半円弧状に形成され、円弧状溝4,5の開放部へ弾性防振部材3の径方向外方より嵌合することにより単一のリング状をなして円弧状溝4,5の開放部を覆うことのできる形状及び寸法になっている。
【0028】
円弧状部材8の両端における接続面12と16は、それぞれ円弧状部材9の両端における接続面13と17へ接合するとともに、各円弧状部材8,9の両端部内周側には段部20,21,22,23が形成され、このうち段部20と22で接続面12と16の接合部をまたぐ一つの凹部を形成して先端部6aを嵌合可能とし、段部21と23も同様に先端部7aを嵌合可能とする一つの凹部を形成している。
【0029】
また、段部20と22が設けられている円弧状部材8,9の各接続端部には、これらの段部20,22に略沿って流体通路14,15が設けられている。これらの流体通路14,15は円弧状溝8,9を成形する際、それぞれの成形型の型面にて円弧状溝8,9の成形と同時に形成することができる。
【0030】
各流体通路14,15は、それぞれ段部20,22に沿いながら周方向へ延びて一端が接続面12,13へ開口する部分と、それぞれの他端側で屈曲して内方へ延び、各一端が液室10又は11へ開放される部分で構成されている。
【0031】
図1に明らかなように、円弧状部材8に設けられる流体通路14は大きく、円弧状部材9に設けられる流体通路15は小さくなる大小の組合せとされ、接続面12と13の接合部において、流体通路14,15は大小に相違したままの状態で接続している。
【0032】
図6に示すように、流体通路14は図の上方側となる面8aに開放され、かつ上方から肉厚内へ彫り込まれた溝状に形成されている。なお、円弧状部材8の各面の表現は図示状態で上方となる面を8a、内周側となる面を内面8b、下方側となる面を8c、外周側となる面を8dとする。これらの各面は接続面12と連続する4面である。
【0033】
また、円弧状部材9の各面についても同様に表現するものとし、円弧状部材9の流体通路15も同様に形成されている。但し流体通路15は、図6の下段中に流体通路14と接続したときの接続部における相互関係を仮想線で示すように、流体通路15の中へ包含されて重なるような大小関係になっており、流体通路15の横幅W2及び深さD2はいずれも流体通路14の横幅W1及び深さD1よりも小さい。
【0034】
また、弾性仕切壁6は高さhが円弧状部材8の高さHとほぼ同寸であり、弾性仕切壁6の外方端6aは、弾性防振部材3の外周面よりdなる寸法だけ下がっており、この寸法dは円弧状部材8の幅Wとほぼ同寸である。さらに、円弧状溝を囲み図示状態で上下に対向する弾性防振部材3の内壁3aと3bにはそれぞれ、シール突起25が一体の形成されている。
【0035】
このシール突起25は流体通路14の横幅W1より広い間隔で形成され、上面8aへ当接する内壁3a側のものは、円弧状部材8を円弧状溝4へ嵌合したとき、流体通路14の開放縁沿ってシールするように形成されている。なお、流体通路15に対するシール構造も同様である。
【0036】
図7は、流体通路14,15のバリエーションを示し、図中A列は円弧状部材8側の流体通路14、B列は円弧状部材9側の流体通路15をそれぞれ接合部近傍の断面として対掌的に示すものであり、B列側には、A列及びB列の対応する各表示面を合わせたときの流体通路14の位置関係を仮想線で流体通路15に重ねて表示している。
【0037】
まず、A1及びB1に示すものは、流体通路14,15を外面8d及び9dへ開放するように形成したものであり、各流体通路14,15を対応する液室10又は11と連通するために円弧状部材8,9を内外へ貫通する通路を機械加工等により設ける。このようにしても、外方端6a,7aの当接によりオリフィス通路を形成できる。但し、これら流体通路14,15を内面8b,9b側へ形成することもでき、この場合は液室10,11と連通するための通路を省略可能になる。
【0038】
A2及びB2に示すものは上面8aと外面8d並びに上面9aと外面9dの各角部を切り欠くようにして設けたものであり、このようにすると、比較的幅が狭いか肉厚の薄い場合でも、流体通路の形成が容易になる。
【0039】
なお、この場合は、他の3つの角部についても同様に形成することができる。但し、外面側に開放した図示の例では、液室10,11と連結するための通路を形成する必要があり、この通路は、図1,5及び6に示すように、上面8a,9aへ開放した通路として形成すれば、円弧状溝8,9の成形と同時に形成できる。また、内面側に開放した場合はこのような通路を省略できる。
【0040】
A3及びB3は肉厚内を貫通する大小に異なる穴として形成され、各穴の一端は接続面12,13へ開放され、他端は肉厚内で内周側へ曲がって内面8b,9bへ開放される。この流体通路14,15の形成は、円弧状部材8,9の成形と同時に型により成形することも、また一部もしくは全部を機械加工で形成することもできる。このようにすると、流体通路の通路断面積が弾性仕切壁6,7等の弾性変形による影響を受けないようになる。
【0041】
なお、図4及び図5中に示す符号8e,9eは、それぞれ円弧状部材8,9の外周部適宜位置に一体形成された位置決め突起であり、組立てたとき円弧状溝4,5に臨んで弾性防振部材3の外周部に形成されている位置決め凹部3cへ嵌合し(図4)、弾性防振部材3の周方向に対する円弧状部材8,9の回り止めになっている。
【0042】
次に、本実施例の作用を説明する。このサブフレームマウントを組立てるには、図5に示すように、円弧状溝4,5へ円弧状部材8,9を嵌合し、それぞれの接続面12と13及び16と17を接合させる。すると接続面12と13の接合部において流体通路14と15が連通接続する。
【0043】
このとき、図1及び6に明らかなように流体通路14を大、流体通路15を小の組合せとして形成したので、接合部において小さい方の流体通路15は大きい方の流体通路14へ包含される状態で接続される。
【0044】
したがって、円弧状溝4,5を含む弾性防振部材3や円弧状部材8,9の各成形精度や組立精度を従来と同様程度高くしなくても確実に連通でき、その結果、成形や組立条件を緩和でき、部品製造及び組立容易となり、生産性が向上しかつコストダウン可能になる。
【0045】
しかも、従来のこの種防振装置の一部に採用されているような弾性仕切壁6,7側に流体通路を形成しないで済むため、弾性仕切壁6,7や弾性防振部材3の弾性変形による通路断面積の影響を減少させることができ、安定した防振性能を維持できる。
【0046】
そのうえ、弾性仕切壁の径方向先端部6a,7aは、一対の流体通路14,15が接続する部分である隣り合う円弧状部材8,9の各接続面12と13との接続部へ当接するとともに、シール突起7bを備えて段部20,22により構成される凹部内へ嵌合するので、隣り合う液室10,11間を効率的かつ確実にシールできる。
【0047】
図9は、本実施例のように大小の流体通路で構成された本願発明のオリフィス通路によって得られる減衰特性を示す図であり、図中の実線は本願発明のオリフィス通路によって得られる減衰特性の一般的な傾向を示し、破線は本実施例中に示したような小さい流体通路15に相当する流体通路のみで構成したオリフィス通路における減衰特性の一般的な傾向を示す。
【0048】
この図に明らかなように、破線で示す単一の流体通路からなるオリフィス通路の減衰特性が比較的比較的急峻な曲線をなすのに対して、本願発明のオリフィス通路による減衰特性はより緩やかな高原状の曲線をなす。これは本願発明が大小の流体通路14,15を組合せてオリフィス通路を形成したことによる結果であり、従来と比べてより広範囲の周波数帯域で液柱共振による減衰効果が得られていることを示す。したがって、本願発明は減衰効果をより広範囲の周波数帯域へ拡大すること、すなわち減衰特性のブロード化を実現できる。
【0049】
図8は第2実施例に係る図1と同様の部位を示す概略図である。なお、以下の説明において、第1実施例と共通する部分は同一符号を用いるものとする。この例では、流体通路14,15は第1実施例同様に形成されているが、弾性仕切壁6,7の各先端部6a,7aは先端側が細くなる先細り状に変化する鋭角状をなしている。
【0050】
先端部7aの先端には図中の拡大部に示すようにシール突部7cが形成されている。先端部7aはシール突部7cを弾性変形させて円弧状部材8の接続端部近傍の内周面へ押しつけられて当接し、かつ液密に摺動可能である。なお先端部6a側も同様である。
【0051】
また、先端部6a,7aが当接する円弧状部材8,9の接続端部近傍部分における各内周面は第1実施例のような凹部を有さず、先端部6a,7aが液密に摺動可能なように他の部分と連続一様の曲面をなし、円弧状部材8,9の接続部は先端部6a,7aの摺動範囲から周方向へずれた位置になっている。
【0052】
このように外方端6a,7aを鋭角状にすることにより、弾性仕切壁6,7の延出方向から加わる入力振動を吸収する方向性を有するとともに入力振動の大きさに応じてバネレートを変化させることができ、かつ、円弧状部材8,9の内周面を摺動可能にすることにより低動バネ化を実現できる。
【0053】
そのうえ、シール突起7cにより摺動部のシール性を高度に維持でき、隣り合う液室10,11間を確実にシールできるとともに、円弧状部材8,9及び弾性仕切壁6又は7の計3部材を一点で集合接続しないで済むため、それだけ液密に接合させることが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例に係るサブフレームマウントの液室を通る横断面図
【図2】 その上面図
【図3】 図2の3−3線断面図
【図4】 図2の4−4線断面図
【図5】 その組立説明図
【図6】 円弧状部材の取付説明図
【図7】 流体通路のバリエーションを示す図
【図8】 第2実施例に係る図1と同様の部位を示す概略図
【図9】 本願発明における減衰特性図
【符号の説明】
1:外筒、2:内側部材、3:弾性防振部材、4:円弧状溝、5:円弧状溝、6:弾性仕切壁、7:弾性仕切壁、8:円弧状部材,9:円弧状部材、10:液室、11:液室、14:流体通路、15:流体通路
Claims (3)
- 筒状の外筒と、その内側の同心又は偏心位置へ配設される内側部材と、これら外筒及び内側部材間に介在する弾性防振部材とを備え、弾性防振部材の周囲に径方向外方へ向かって開放され、かつ内側部材側から径方向外方へ延出するよう形成された弾性仕切壁により区画された複数の円弧状溝を設け、これら円弧状溝内を液体が封入される液室にするとともに、各円弧状溝の開放部を組立時に連続したリング状をなす複数の円弧状部材で覆い、隣り合う円弧状部材の各接続面にそれぞれ開口して形成されている一対の流体通路を接続することによりなるオリフィス通路で隣り合う液室間を連通した液封防振装置において、前記互いに接続する一対の流体通路は、接続部にて一方を大きくかつ他方を小さくなるように形成し、この大小に異なる流体通路を連通接続させるとともに、
この流体通路は、隣り合う円弧状部材の各接続端部における接続面と、この接続面に連続する他の表面とに開放された溝状をなすことを特徴とする液封防振装置。 - 前記流体通路は、各円弧状部材の接続端部近傍の肉厚内に形成された穴からなり、その両端は接続面と液室に臨む表面とにそれぞれ開口されていることを特徴とする請求項1に記載した液封防振装置。
- 前記弾性仕切壁の径方向外端となる先端部を、隣り合う円弧状部材の内周面側に接続部をまたいで形成されている凹部内へ嵌合し、この嵌合部を前記先端部に予め設けられているシール突起でシールするとともに、弾性仕切壁の前記先端部を迂回するように前記流体通路を前記円弧状部材に形成したことを特徴とする請求項1に記載した液封防振装置。
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