JP2002310219A - 液封防振装置 - Google Patents

液封防振装置

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JP2002310219A
JP2002310219A JP2001111871A JP2001111871A JP2002310219A JP 2002310219 A JP2002310219 A JP 2002310219A JP 2001111871 A JP2001111871 A JP 2001111871A JP 2001111871 A JP2001111871 A JP 2001111871A JP 2002310219 A JP2002310219 A JP 2002310219A
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和俊 佐鳥
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徹 坂本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 円筒型ブッシュ部のオリフィス通路をダンピ
ングオリフィス通路にすると、アイドル振動より高周波
数側で動バネ定数が高くなるため、アイドル時並びに任
意の周波数における低動バネ化を実現する。 【構成】円筒型ブッシュ部2の側部液室20を、前後そ
れぞれには中央と左右に設け、第2のオリフィス通路2
4で前側中央の側部液室20Aと後ろ側中央の側部液室
20Bを連通し、前右側の側部液室20Cと後ろ右側の
側部液室20Dを第3のオリフィス通路35で連通し、
前左側の側部液室20Eと後ろ左側の側部液室20Fを
第4のオリフィス通路36で連通する。このうち第2の
オリフィス通路24を例えばダンピングオリフィス通路
とし、第3のオリフィス通路35をアイドルオリフィス
通路、第4のオリフィス通路36をさらに高周波側の他
のオリフィス通路とし、これらによって第2のオリフィ
ス通路24の液柱共振による反共振を吸収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はエンジンマウント
等に使用する液封防振装置であって、円筒型ブッシュに
おける動特性を改善したものに関する。
【0002】
【先行技術】円筒状の内外筒間を弾性部材で連結すると
ともに、周方向へ弾性部材によって区画された複数の液
室を設け、この液室間をオリフィス通路で結んだ円筒ブ
ッシュは公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、円筒型ブッ
シュ部のオリフィス通路をダンピングオリフィス通路と
して使用すると、アイドル振動より高周波数側で動バネ
定数が高くなってしまう。そこで本願発明はアイドル時
並びに任意の周波数における低動バネ化等の動特性向上
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本願の液封防振装置に係る第1の発明は、振動発生側又
は振動受け側のいずれか側へ取付けられる第1の取付部
材と、いずれか他方側へ取付けられて前記第1の取付部
材の周囲を略円筒状に囲む第2の取付部材と、これら第
1及び第2の取付部材を連結する弾性仕切壁を設け、こ
の弾性仕切壁により内部を複数の液室に区画し、これら
液室間をオリフィス通路で連絡した円筒型ブッシュを備
える液封防振装置において、前記液室を3対設け、一対
の液室間毎をオリフィス通路で連通することにより3種
類のオリフィス通路を設けたことを特徴とする。
【0005】第2の発明は上記第1の発明において、前
記3種類のオリフィス通路のうちいずれか1つをダンピ
ングオリフィス通路とし、他の2つの液柱共振周波数
を、それぞれダンピングオリフィス通路の液柱共振周波
数近傍に設定したことを特徴とする。
【0006】第3の発明は上記第1の発明において、前
記3種類のオリフィス通路のうちいずれか1つをダンピ
ングオリフィス通路とし、他の1つをアイドルオリフィ
ス通路にするとともに、残りのオリフィス通路の液柱共
振周波数を、前記アイドルオリフィス通路の反共振が極
大となる周波数に設定したことを特徴とする。
【0007】第4の発明は上記第1の発明において、前
記3種類のオリフィス通路のうち、液体流量の最も多い
ものの液柱共振周波数を他のオリフィス通路の液柱共振
周波数よりも低くしたことを特徴とする。
【0008】第5の発明は上記第1の発明において、前
記3種類のオリフィス通路のうち、液体流量の最も多い
ものの液柱共振周波数を他のオリフィス通路の液柱共振
周波数よりも高くしたことを特徴とする。
【0009】
【発明の効果】第1の発明によれば、液室を3対設け、
これらを連通する3種類のオリフィス通路を設けたの
で、例えば、3種類のオリフィス通路のうちいずれか1
つをダンピングオリフィス通路とし、他の1つをアイド
ルオリフィス通路、残りをより高周波数側で液柱共振す
るオリフィス通路とすれば、ダンピングオリフィス通路
の液柱共振による反共振の影響を低減して広範囲の周波
数域で低動バネ化できる。
【0010】第2の発明によれば、3種類のオリフィス
通路のうちいずれか1つをダンピングオリフィス通路と
し、他の2つの液柱共振周波数を、それぞれダンピング
オリフィス通路の液柱共振周波数近傍に設定したので、
ダンピングオリフィス通路による減衰を、他の2つのオ
リフィス通路の液柱共振により広い周波数域へ拡大で
き、減衰のブロード化が可能になる。
【0011】第3の発明によれば、3種類のオリフィス
通路のうちいずれか1つをダンピングオリフィス通路と
し、他の1つをアイドルオリフィス通路にするととも
に、残りのオリフィス通路の液柱共振周波数を、前記ア
イドルオリフィス通路の反共振が極大となる周波数に設
定したので、アイドルオリフィス通路における反共振を
残りのオリフィス通路で吸収でき、アイドル周波数より
高周波数側を低動バネ化できる。
【0012】第4の発明によれば、3種類のオリフィス
通路のうち、液体流量の最も多いものの液柱共振周波数
を他のオリフィス通路の液柱共振周波数よりも低くした
ので、このオリフィス通路がダンピングオリフィス通路
となり、反共振の影響を少なくすることができる。
【0013】第5の発明によれば、3種類のオリフィス
通路のうち、液体流量の最も多いものの液柱共振周波数
を他のオリフィス通路の液柱共振周波数よりも高くした
ので、より低周波数側で残りのオリフィス通路に液柱共
振を発生させることにより、低動バネ化できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて車両のエン
ジンマウントに構成された一実施例を説明する。図1は
このエンジンマウントをZ軸方向の車体取付時上方とな
る側から示す平面図、図2は図1の2−2線断面図、図
3は図1の3−3線断面図、図4は図2の4−4線断面
図、図5は第1の取付部と弾性部材が一体化された内挿
体の平面図、図6は図5の6−6線断面図、図7は図6
の7−7線断面図である。なお、以下の説明において主
たる振動の入力方向Zに直交し、かつ互いに直交する2
軸方向をX,Yとし、車体取付時においてX方向を車体
前後方向、Y方向を車体左右方向とするものとする。
【0015】これらの図において、このエンジンマウン
トは円錐型マウント部1と円筒型ブッシュ部2を一体的
に形成したものであり、円錐型マウント部1は、エンジ
ン側へ取付けられる第1の取付部材3と、その周囲を間
隔を持って囲む剛性のある円筒状外枠として構成された
第2の取付部材5と、これら第1の取付部材3と第2の
取付部材5間を連結する略円錐状の弾性本体部7を有す
る。
【0016】第1の取付部材3は、その軸心方向が円錐
型マウント部1における主たる振動の入力方向であるZ
軸方向と一致し、弾性本体部7中に埋設されている部分
は円柱状をなし、上部に設けられた段部より下方が細径
化されZ軸方向に添って長く延びている。第1の取付部
材3の弾性本体部7から突出する部分は扁平部をなして
図示省略のストッパーと連結している。
【0017】弾性本体部7によって形成される略円錐型
の空間は液室をなし、図2、3の下方へ開放され、この
開放部へ仕切り部材8及びダイアフラム9が取付けら
れ、弾性本体部7の内壁と仕切り部材8の間に弾性本体
部7を弾性壁の一部とする主液室10とし、仕切り部材
8とダイアフラム9の間を副液室11とし、仕切り部材
8により液室内を主液室10と副液室11に区画してい
る。
【0018】弾性本体部7は、主液室10を覆う弾性璧
であって、比較的薄肉に形成されたものであり、その膜
特性が中周波領域の振動入力によって膜共振を発生する
ように設定されている。仕切り部材8は、適宜樹脂から
なる円筒部12とこれより小径でかつその内側へ副液室
11から嵌合する押さえプレート13とで構成され、円
筒部12の外周に第1のオリフィス通路15が形成さ
れ、主液室10と副液室11を常時連通してダンピング
オリフィスとして機能する。
【0019】円筒部12の上部形成された上壁16に貫
通穴17を設け、この上壁16と押さえプレート13の
間に弾性膜14を、周囲が固定されかつ主液室10の液
圧に応じて弾性変形可能に設け、これにより主液室10
の内圧を吸収するようになっている。
【0020】円筒型ブッシュ部2は、弾性本体部7の外
周にその外壁を弾性壁の一部とする側部液室20が複数
(本実施例では計6個)形成されている。この側部液室
20は側方へ開放された図示断面が略三角形の空間をな
すとともに、弾性本体部7と一体に形成されて略水平方
向へ広がる端部壁21及び側方開口部へ嵌合される樹脂
製の液室カバー22とで密閉される。
【0021】図4に示すように、側部液室20は前後に
3個づつ設けられ、前後それぞれには中央と左右に設け
られている。以後必要により前側中央をA、同後ろ側を
B、前右側をC、同後ろ右側をD、前左側をE、同後ろ
左側をFとして符号20に添字する。中央の液室は前後
とも容積が最大であり、他の液室はこれもよりも容積が
小さく、かつそれぞれがほぼ同等である。
【0022】液室カバー22は第2の取付部材5の内周
面へ略1/2円周の幅で円弧状に密接される。液室カバ
ー22の第2の取付部材5と接触する面(以下、外表面
という)に周方向へ延びる溝23が設けられて第2の取
付部材5側へ開放され、第2の取付部材5との間に第2
のオリフィス通路24が形成され、第1のオリフィス通
路15と同様のダンピングオリフィスとして機能する。
【0023】第2のオリフィス通路24は前側中央の側
部液室20Aと後ろ側中央の側部液室20Bを連通して
いる。符号33は入り口、34は出口である。さらに、
前右側の側部液室20Cと後ろ右側の側部液室20Dを
第3のオリフィス通路35で連通し、前左側の側部液室
20Eと後ろ左側の側部液室20Fを第4のオリフィス
通路36で連通している。
【0024】隣り合う各側部液室20の間は弾性仕切壁
27、37及び38で仕切られる。弾性仕切壁27は中
心部に対して180°間隔でY軸上を反対側へ延び、弾
性仕切壁37は斜め前方及び後方へ向かって右側へ延
び、弾性仕切壁38は斜め前方及び後方へ向かって左側
へ延び、それぞれの先端は液室カバー22の内面へ液密
に圧接される。
【0025】このうち、弾性仕切壁27の先端部40
は、液室カバー22の接続端部41へ一体に形成された
座部42へ圧縮されて押し当てられている。液室カバー
22は座部42で前後へ分断され、それぞれの接続端部
に突部43が対向して形成されており、この対向する一
対の突部43間に先端部40が嵌合して固定される。ま
た、第3のオリフィス通路35及び第4のオリフィス通
路36が隣り合う座部42に形成された溝によって構成
されている。
【0026】但し、本実施例では第3のオリフィス通路
35よりも第4のオリフィス通路36の方が通路断面積
が大きくなっており、第3のオリフィス通路35を第2
のオリフィス通路24よりも高い周波数であるアイドル
時の振動を吸収することできるアイドルオリフィス通路
とし、第4のオリフィス通路36をこれよりも高周波数
側で共振する他のオリフィス通路、例えば、発進時の振
動を吸収する発進オリフィス通路とする。
【0027】図2及び図3に示すように、弾性本体部7
の先端には断面コ字状をなすリング44が埋設一体化さ
れている。このリング44は下面のみが露出して仕切り
部材8を構成する筒状部12の外周に形成されている段
部45上へ当接して位置決めし、第2の取付部材5の内
面及び液室カバー22の下端部には弾性本体部7の先端
が密着してシールする。また、端部壁21の外周部にも
リング46が埋設一体化され、第2の取付部材5の上端
を内側へ折り曲げたカシメ部47で固定されている。
【0028】第2の取付部材5のうち仕切り部材8より
も下方部分は小径部48をなし、この小径部48とその
上方部分の境界部に形成された段部49へ仕切り部材8
の外周縁部に設けられたリング44を乗せている。上下
のリング44,46間に液室カバー22を挟んで上部の
カシメ部47により固定している。小径部48側はリン
グ44の下に円筒部12及び押さえプレート13を重
ね、さらに押さえプレート13の下端部にダイアフラム
9の外周に形成された肥大部を重ねて、カシメ部50を
形成することにより一体化されている。
【0029】円筒型ブッシュ部2を構成する弾性本体部
7、端部壁21、弾性仕切壁27、37及び38は、全
て同じ単一の弾性部材で連続一体に構成される。また、
これらの弾性材料を円錐型マウント部1と共通にするか
ら、ダイアフラム9を除く円錐型マウント部1の弾性材
料部分と円筒型ブッシュ部2の弾性材料部分が一体に形
成される単一の内挿体18(図6)となり、このエンジ
ンマウント組立時に単品として扱うことができる。
【0030】図5〜図7は内挿体18を示し、図5に示
すように端部壁21は単一の円板状に形成される。この
内挿体18は周囲へ液室カバー22を取付けてから第2
の取付部材5の内部へ入れ、さらに仕切部材8及びダイ
アフラム9を入れて第2の取付部材5の両端開口部側を
カシメることにより一体化される。
【0031】このとき、図7に示すように、弾性仕切壁
27、37及び38はそれぞれ先端40,51及び52
が半径方向外方へ若干突出しており、液室カバー22を
重ねて第2の取付部材5へ圧入することによりそれぞれ
中心方向へ圧縮され、各先端部40、51及び52がそ
れぞれ液密に液室カバー22側へ圧接されるようになっ
ている。符号53はシールリップである。
【0032】次に、本実施例の作用を説明する。図4に
おいて、一般走行時の比較的低周波域の振動が前後方向
から入力すると、各弾性仕切壁27,37及び−こ38
が弾性変形するが、前側中央の側部液室20Aにおける
容積変化が最も大きく、内部の液体は第2のオリフィス
通路24を通って中央後ろ側の側部液室20Bへ流れ、
このときの液体流動によって第2のオリフィス通路24
内で液柱共振を発生させて振動を減衰させる。
【0033】また、より高周波数のアイドル振動になる
と、前右側の側部液室20Cと後ろ右側の側部液室20
Dを連通する第3のオリフィス通路35において液柱共
振を発生してこれを減衰する。さらに高周波数側の例え
ば、発進時になると、前左側の側部液室20Eと後ろ左
側の側部液室20Fを連通する第4のオリフィス通路3
6において液柱共振を発生して発進時の振動を減衰す
る。
【0034】図8はこの液封防振装置の動バネ特性を示
すグラフであり、縦軸に動バネ定数、横軸に周波数をと
ってあり、動バネ特性は、各オリフィス通路による液柱
共振により、動バネボトム(動バネ特性の極小値)がB
1,B2,B3と、周波数abcと高周波数側へ間隔を
もって発生している。このうち動バネボトムB1は第2
のオリフィス通路24であるダンピングオリフィス通路
によって生じ、これだけであれば、仮想線で示すよう
に、反共振の動バネピークP1(動バネ特性の極大値)
を形成する。
【0035】しかし、動バネボトムB2で示す第3のオ
リフィス通路35であるアイドルオリフィス通路の液柱
共振により、動バネ定数を低くし、さらにより高周波数
側でも第4のオリフィス通路36による動バネボトムB
3の形成により動バネ定数を低くする。したがって、ダ
ンピングオリフィス通路による反共振の影響を少なくし
て広範囲の周波数域における低動バネ化を実現する。
【0036】図9は第3のオリフィス通路35をアイド
ルオリフィス通路とし、これに第4のオリフィス通路3
6を連成させた例である。すなわち、ダンピングオリフ
ィス通路による動バネボトムB1の発生後、再びアイド
ルオリフィス通路による動バネボトムB2を発生する
が、このままであれば、破線で示すように、動バネボト
ムB2の反共振による動バネピークP2が生じる。しか
し、第4のオリフィス通路36をこの動バネピークP2
に合わせて液柱共振による動バネボトムB3を発生する
ように設定すると、第4のオリフィス通路36による仮
想線で示す動バネ特性が生じるため、実際の動バネ特性
はこれを連成した実線のようになり、動バネピークP2
からP3へ下がる。したがって、アイドルオリフィス通
路による反共振の影響を少なくして広範囲の周波数域に
おける低動バネ化を実現する。
【0037】図10は第2のオリフィス通路24と第3
及び第4のオリフィス通路35及び36に対する液柱共
振周波数の設定を逆転させた例であり、液柱共振を、第
2のオリフィス通路>第3のオリフィス通路>=第4の
オリフィス通路の序列に設定する。これにより、最も液
体流量が多くなる前後の各中央の側部液室20A及び2
0Bを連通する第2のオリフィス通路24における液柱
共振周波数が最も高いため、壁剛性が高くなって第3及
び第4のオリフィス通路に液柱共振を発生させる。した
がって、破線で示す第2のオリフィス通路単独の場合に
おける低周波側の比較的高い動バネ定数を、第3及び第
4のオリフィス通路における液柱共振により低動バネ化
できる。
【0038】なお、逆のケース、すなわち液柱共振周波
数を、第2のオリフィス通路<第3のオリフィス通路<
=第4のオリフィス通路として、低周波数側の液体流量
を多くすることにより、ダンピングオリフィス通路の液
柱共振による反共振の影響を少なくすることも可能であ
るが、これは図8のグラフで示したことと同じである。
【0039】図11は第2のオリフィス通路24である
ダンピングオリフィス通路と他のオリフィス通路を連成
させたチューニング例であり、縦軸に減衰係数、横軸に
周波数をとって、減衰特性を示す。単一のダンピングオ
リフィス通路のみであれば、破線のように比較的鋭角的
なピークを生じるが、第3及び第4のオリフィス通路3
5及び36を第2のオリフィス通路24よりも少しづつ
異なる周波数で液柱共振を発生するように設定すると、
各オリフィス通路による鋭角的なピークが少しづつ高周
波数側へづれて並び、その結果、連成された特性は実線
で示すなだらかなものとなる。したがって、広い周波数
域に減衰の効果が及ぶ減衰のブロード化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るエンジンマウントの平面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】図2の4−4線断面図
【図5】内挿体の平面図
【図6】図5の6−6線断面図
【図7】図6の7−7線断面図
【図8】作用を説明するためのグラフ
【図9】同上
【図10】同上
【図11】同上
【符号の説明】
1:円錐型マウント部、2:円筒型ブッシュ部、3:第
1の取付部材、5:第2の取付部材,7:弾性本体部、
8:仕切り部材、10:主液室、11:副液室、15:
第1のオリフィス通路、20:側部液室、21:端部
壁、22:液室カバー、24:第2のオリフィス通路、
35:第3のオリフィス通路、36:第4のオリフィス
通路、37:弾性仕切壁、38:弾性仕切壁
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年10月17日(2001.10.
17)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】弾性本体部7は、主液室10を覆う弾性
であって、比較的薄肉に形成されたものであり、その膜
特性が中周波領域の振動入力によって膜共振を発生する
ように設定されている。仕切り部材8は、適宜樹脂から
なる円筒部12とこれより小径でかつその内側へ副液室
11から嵌合する押さえプレート13とで構成され、円
筒部12の外周に第1のオリフィス通路15が形成さ
れ、主液室10と副液室11を常時連通してダンピング
オリフィスとして機能する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】円筒部12の上部形成された上壁16に
貫通穴17を設け、この上壁16と押さえプレート13
の間に弾性膜14を、周囲が固定されかつ主液室10の
液圧に応じて弾性変形可能に設け、これにより主液室1
0の内圧を吸収するようになっている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】図4に示すように、側部液室20は前後に
3個つ設けられ、前後それぞれには中央と左右に設け
られている。以後必要により前側中央をA、同後ろ側を
B、前右側をC、同後ろ右側をD、前左側をE、同後ろ
左側をFとして符号20に添字する。中央の液室は前後
とも容積が最大であり、他の液室はこれもよりも容積が
小さく、かつそれぞれがほぼ同等である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】次に、本実施例の作用を説明する。図4に
おいて、一般走行時の比較的低周波域の振動が前後方向
から入力すると、各弾性仕切壁27,37及び38が弾
性変形するが、前側中央の側部液室20Aにおける容積
変化が最も大きく、内部の液体は第2のオリフィス通路
24を通って中央後ろ側の側部液室20Bへ流れ、この
ときの液体流動によって第2のオリフィス通路24内で
液柱共振を発生させて振動を減衰させる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】図11は第2のオリフィス通路24である
ダンピングオリフィス通路と他のオリフィス通路を連成
させたチューニング例であり、縦軸に減衰係数、横軸に
周波数をとって、減衰特性を示す。単一のダンピングオ
リフィス通路のみであれば、破線のように比較的鋭角的
なピークを生じるが、第3及び第4のオリフィス通路3
5及び36を第2のオリフィス通路24よりも少し
異なる周波数で液柱共振を発生するように設定すると、
各オリフィス通路による鋭角的なピークが少しつ高周
波数側へれて並び、その結果、連成された特性は実線
で示すなだらかなものとなる。したがって、広い周波数
域に減衰の効果が及ぶ減衰のブロード化を実現できる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D035 CA05 3J047 AA11 AB01 CA06 FA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生側又は振動受け側のいずれか側
    へ取付けられる第1の取付部材と、いずれか他方側へ取
    付けられて前記第1の取付部材の周囲を略円筒状に囲む
    第2の取付部材と、これら第1及び第2の取付部材を連
    結する弾性仕切壁を設け、この弾性仕切壁により内部を
    複数の液室に区画し、これら液室間をオリフィス通路で
    連絡した円筒型ブッシュを備える液封防振装置におい
    て、前記液室を3対設け、一対の液室間毎をオリフィス
    通路で連通することにより3種類のオリフィス通路を設
    けたことを特徴とする液封防振装置。
  2. 【請求項2】 前記3種類のオリフィス通路のうちいず
    れか1つをダンピングオリフィス通路とし、他の2つの
    液柱共振周波数を、それぞれダンピングオリフィス通路
    の液柱共振周波数近傍に設定したことを特徴とする請求
    項1に記載した液封防振装置。
  3. 【請求項3】 前記3種類のオリフィス通路のうちいず
    れか1つをダンピングオリフィス通路とし、他の1つを
    アイドルオリフィス通路にするとともに、残りのオリフ
    ィス通路の液柱共振周波数を、前記アイドルオリフィス
    通路の反共振が極大となる周波数に設定したことを特徴
    とする請求項1に記載した液封防振装置。
  4. 【請求項4】 前記3種類のオリフィス通路のうち、液
    体流量の最も多いものの液柱共振周波数を他のオリフィ
    ス通路の液柱共振周波数よりも低くしたことを特徴とす
    る請求項1に記載した液封防振装置。
  5. 【請求項5】 前記3種類のオリフィス通路のうち、液
    体流量の最も多いものの液柱共振周波数を他のオリフィ
    ス通路の液柱共振周波数よりも高くしたことを特徴とす
    る請求項1に記載した液封防振装置。
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