JP4187361B2 - 弾性筒状部材の組付装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボールジョイントへのブーツの組み付けに適した、組付装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車のサスペンションロアアームや、タイロッドなどに用いられるボールジョイントには、摺動部分への異物の混入を防ぐために、ゴム等の弾性体からなるブーツが装着される。図5には、ブーツを装着したボールジョイントが用いられているものの一例として、フロントサスペンションのロアアーム1を示している。なお、図5(a)はロアアーム1の平面図であり、図5(b)はロアアーム1の側面図(一部断面図)である。ボールジョイント2は、図示のごとくブーツ3によって覆われている。また、ボールジョイント2とブーツ3との間の空間にはグリースが充填されている。よって、ボールジョイント2は、その動きを阻害されることなくカバーされ、かつ、安定した潤滑がなされることで耐久性を高めることができる。
【0003】
図6には、ブーツ3をボールジョイント2に組み付けるための装置の要部を、簡略化して示している。ブーツ3は開口部3a、3bを有し、いずれの開口部もボールジョイント2(図5)の被装着部に対し小径に形成されている。したがって、組み付けの際には、一旦、ブーツ3の開口部3aを拡径した状態で拘束し、ボールジョイントの被装着部を、拡径された開口部3aから上方へ向けて挿通する必要がある。かかる作業を行うために、ブーツ組立装置は、先端部4aがL字状に折れ曲がった八本の爪4を、図7に示すようにその先端部4aを互いに突き合わせて円形に並べ、かつ、放射状に離間接近可能に支持して構成される、ブーツの拡径手段を有している。そして、各爪4の先端部4aを互いに密着させた状態で、ブーツ3の開口部3aに挿通し、その後、各爪4を互いに放射状に離間させることにより、各爪の先端部4aで開口部3aを放射方向に引き伸ばし、拡径することが可能である。
【0004】
そして、開口部3aを拡径したブーツ3のタブ3cを、ブーツ押え5Aとブーツ押え5B(図中点線で示す)とで挟持し、ブーツ3の開口部3aを拡径状態のまま拘束する。なお、ブーツ押え5A,5Bは、各爪4と交互にかつ等間隔で、八か所に配置されている。また、ブーツ押え5Aはブーツ押え5Bに対し上下にスライド可能であり、互いの先端部を接近させることで、タブ3cを挟持することができる。そして、ブーツ3のタブ3cを挟持した後、再び各爪4の先端部4aを互いに密着させ、各爪4をブーツ3の開口部3aから離間させる。その後に、ブーツ押え5A,5Bでブーツ3を持ち上げ、ボールジョイント2の所定の組付位置へと移動させる。さらに、ボールジョイント2の被装着部を拡径状態に拘束された開口部3aへと挿通した後、ブーツ押え5A,5Bによるタブ3cの拘束を解除することで、ブーツ3自体の弾性力を利用して、開口部3aの周端面をボールジョイントの外周面に密着させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
さて、上記組付装置のブーツ拡径手段は、八本の爪4の先端部4aを互いに突き合わせるようにして円形に並べ、かつ、放射状に離間接近可能に支持したものである。よって、ブーツ3の開口部3aを拡径すべく各爪4を互いに放射状に離間させると、八本の爪4の先端部4aは同一円周上に位置しつつ互いに離間し、ブーツ3の開口部3aは、概略八角形に拡径されることになる。したがって、当該八角形の頂点部分と各辺の部分とでは、内部に挿通されるボールジョイント2の壁面との距離が異なることになる。そして、八角形の辺の部分がボールジョイントの壁面と干渉することを避けるためには、八角形の頂点部分をボールジョイント2の壁面から十分に離間させる必要があることから、ボールジョイント2の装着部に形成される環状の係合溝に旨く係合しなくなる可能性がある。
【0006】
また、ブーツ押え5A,5Bと各爪4との干渉を避けるために、ブーツ押え5A,5Bは各爪4と交互に配置され、ブーツ3のタブ3cの全周を八か所で挟持する。したがって、もし一か所のブーツ押え5A,5Bからタブ3cが外れてしまうと、開口部3aは概略不等辺七角形の不十分な拡径状態となり、ボールジョイントの被装着部を開口部3aへと挿通する際に、ブーツ3がめくれ上がる等の組み付け不良を発生させるおそれがある。
【0007】
以上の問題は、各爪4および各ブーツ押え5A,5Bの幅をより小さくして間隔を詰め、円周状に可能な限り多数並べることで解消することが可能である。しかしながら、従来の八本の爪4と、八か所のブーツ押え5A,5Bとを駆動するための機構でさえ既に相当複雑であり、装置の大型化、高価格化、メンテナンスの困難性等が指摘されていることから、そのような構造を採用することは非現実的である。かかる課題は、サスペンションロアアームのボールジョイントにブーツを組み付ける場合に限らず、弾性を有する筒状部材を拡径した後、被装着物へと組み付ける組付作業に関する装置に共通したものであり、改善が望まれていた。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、弾性を有する筒状部材を拡径した後、ワークへと組み付ける作業を、より確実に行うことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の請求項1に係る装置は、弾性を有する筒状部材であるブーツを拡径した後、ボールジョイントへと組み付ける組付装置であって、前記ブーツの内部に挿通した状態で、前記ブーツをその内部から均等に拡径する拡径手段と、前記ブ ーツの拡径状態を維持したまま前記ボールジョイントの所定の組付位置へと移動させ、該所定の位置で前記ブーツを拡径状態から解放する組付手段とを備え、前記組付手段は、拡径された前記ブーツを全周に渡って均等に拘束可能な拘束手段として、円筒状の外筒の内部に円筒状の内筒を摺動可能に設け、前記外筒に対し前記内筒を昇降させる構造を有し、前記内筒の内壁部分はブーツ組付作業の際に、ブーツおよびボールジョイントとの不必要な干渉を避ける壁面形状となっており、かつ、前記外筒の先端部は内径方向へと折り曲げられ、かかる折曲げ部に前記内筒の先端部を接近させることでブーツのタブを挟持する、ブーツチャックユニットを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、前記拡径手段によって、前記弾性筒状部材であるブーツをその内部から均等に拡径することが可能であることから、前記ボールジョイントの外径に対する前記ブーツの拡径状態における内径を、組付が確実に行われる径に設定することができる。また、ブーツの拡径状態を維持したままボールジョイントの所定の組付位置へと移動させ、該所定の位置でブーツを拡径状態から解放する組付手段により、ブーツを均等に拡径した後、ボールジョイントの所定の組付位置へとブーツを組み付ける。
しかも、前記組付手段は、拡径された前記筒状部材を全周に渡って均等に拘束可能な拘束手段として、円筒状の外筒の内部に円筒状の内筒を摺動可能に設け、前記外筒に対し前記内筒を昇降させる構造を有し、前記内筒の内壁部分はブーツ組付作業の際に、ブーツおよびボールジョイントとの不必要な干渉を避ける壁面形状となっており、かつ、前記外筒の先端部は内径方向へと折り曲げられ、かかる折曲げ部に前記内筒の先端部を接近させることでブーツのタブを挟持する、ブーツチャックユニットを備える。この構成により、前記ブーツの拡径状態を維持したまま前記ボールジョイントの所定の組付位置へと移動させる際の、拡径状態の維持を確実とする。
【0011】
また、本発明の請求項2に係る弾性筒状部材の組付装置では、前記拡径手段は、外径が拡大可能な連続壁面を有する。そして、前記連続壁面の外径を拡大することで、ブーツをその内筒部から均等に押し広げ、全周に渡って均等に拡径させる。
【0012】
また、本発明の請求項3に係る弾性筒状部材の組付装置は、前記連続壁面が、密閉された環状の室を持つ弾性体からなる。よって、密閉された環状の室の内部圧力を高めることで当該弾性体が膨張し、その外径を全周に渡って均等に拡大することができる。
【0013】
さらに、本発明の請求項4に係る弾性筒状部材の組付装置は、ブーツ組付作業の際に用いられる前記ブーツの受け台には、前記ブーツのタブを載置するための環状突起部が形成され、前記環状突起部の中心部には、前記ブーツの開口部に挿通されるガイドが立設され、該ガイドの先端部には、前記拡径手段が配置され、前記ブーツチャックユニットの先端開口と、前記ブーツ受け台の環状突起部との間隔は、前記ブーツが押し広げられたときに、ブーツのタブが前記環状突起部から前記ブーツチャックユニットの外筒先端部へと、引っ掛かりなく広がるように設定されていることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。ここで、従来技術と同一部分若しくは相当する部分については同一符号で示し、詳しい説明は省略する。
【0015】
図1には、本発明の実施の形態に係るブーツ組付装置を概略的に示している。本装置は、ボールジョイント(ワーク)2の受け台6、ブーツ(弾性を有する筒状部材)3の受け台7、ブーツチャックユニット(組付手段)8を有する。受け台6には、ボールジョイント2が、ロアアーム1に装着された状態で載置される。したがって、受け台6の上面はロアアーム1の端部を固定することが可能な形状を有している。なお、ロアアーム1は図示しない他の受け台によっても支持されており、その全体が安定的に保持される。
【0016】
受け台7には、図2(a)に示すように、ブーツ3のタブ3cを載置するための環状突起部7aが形成され、環状突起部7aの中心部には、ブーツ3の開口部3aに挿通されるガイド7bが立設されている。また、ガイド7bの先端部には、密閉された環状の室を持つ弾性体(拡径手段)7cが配置されている。ガイド7bの内部には、弾性体7cの環状室へと圧縮空気を供給するエア管路(図示省略)が形成されている。そして、環状室の空気圧を高めることにより、弾性体7cを膨張させることができる。以下、弾性体7cを「エアクランパ」ともいう。なお、図1に示すように、受け台6,7は間隔Xを開けて、共に基台9に固定されている。
【0017】
ブーツチャックユニット8は、図示しないアクチュエータにより図1の上下左右方向に移動可能なアーム10の、先端部に固定されている。ブーツチャックユニット8は、円筒状の外筒8aの内部に、やはり円筒状の内筒8bを摺動可能に設け、シリンダー8cで外筒8aに対し内筒8bを昇降させる構造を有している。内筒8bの内壁部分は、後述するブーツ組付作業の際に、ブーツ3およびボールジョイント2との不必要な干渉を避ける壁面形状となっている。また、外筒8aの先端部は内径方向へと折り曲げられ、かかる折曲げ部に内筒8bの先端部を接近させることで、後述のごとくブーツ3のタブ3cを挟持することができる(外筒8aおよび内筒8bを「拘束手段」ともいう。)。
【0018】
アーム10の中間部には、ドグ11,12が設けられている。ドグ11,12にはボルトを用いているので、その突出量の調整が可能である。そして、ブーツチャックユニット8が受け台7の直上にあるとき、ドグ11は基台9に固定されアーム10(すなわちユニット8)の下降限度位置を知らせるスイッチ13の、直上に位置する。なお、ドグ11,12は間隔Xを開けて配置されているので、ブーツチャックユニット8が受け台6の直上へと移動すると、スイッチ13の直上にはドグ12が位置することになる。
【0019】
続いて、上記構成を有するブーツ組付装置によりボールジョイント2にブーツ3を組み付ける手順を、図1〜図4を参照しながら説明する。
【0020】
図1には、ブーツ組付装置が作動原点にあるときの様子を示している。この状態で、受け台6にはロアアーム1ごとボールジョイント2を載置し、受け台7にはブーツ3を載置する。図2(a)には、受け台7にブーツ3が載置された状態を拡大して示している。このとき、ブーツ3のタブ3cは環状突起部7aの上に載置され、開口部3aの周端面には、ガイド7bのエアクランパ7cが当接する。したがって、ブーツ3は、受け台6の所定の位置に確実に位置決めされる。
【0021】
続いて、図1に示す状態からブーツチャックユニット8を下降させ、図2(b)に示すように、外筒8aの先端開口8dを環状突起部7aに係合させる。この際、外筒8aの先端と受け台7の上面との間隔は、アーム10(図1)のドグ11がスイッチ13に当接することで、適切に調整される。また、先端開口8dと環状突起部7aとの間隔は、後述のごとくブーツ3が押し広げられたときに、タブ3cが環状突起部7aから外筒8a先端部へと、引っ掛かりなく広がるように設定されている。
【0022】
次に、図2(c)に示すように、エアクランパ7cを膨張させる。そして、エアクランパ7cがその外径を拡大させることにより、ブーツ3の開口部3aを、内側から均等に押し広げる。この際、エアクランパ7cの連続する壁面はその全周に渡って均等に膨張するので、ブーツ3の開口部3aの全周に対し均等に圧力を付与することができる。その結果、ブーツ3の開口部3aはその全周に渡って均等に拡径する。そして、タブ3cも拡径され、環状突起部7aから外筒8a先端部へと広がる。
【0023】
次に、図3(a)に示すように、エアクランパ7cを膨張させた状態のまま、ブーツチャックユニット8の内筒8bを下降させる。そして、外筒8aの折曲げ部と内筒8bの先端部とで、ブーツ3のタブ3cを挟持する。前述のごとく、外筒8a、内筒8bは、共に円筒状の部材であることから、タブ3cはその全周に渡って均等に(連続して)拘束される。もし、図2(c)の時点でブーツ3のタブ3cが環状突起部7aから浮き上がっていたとしても、内筒8bによって、タブ3cの浮きが押えられる。また、図示のごとく内筒8bの内壁の一部分がブーツ3の外壁の一部分に当接することも、ブーツ3の安定保持に寄与する。
【0024】
続いて、図3(b)に示すように、エアクランパ7cから圧縮空気を抜いて収縮させる。ブーツ3のタブ3cはその全周に渡って均等に拘束されていることから、ブーツ3の開口部3aは円形に拡径した状態で保持される。そして、ブーツ3の拡径状態を維持したままブーツチャックユニット8を上昇させる。
【0025】
さらに、図1の左方向へと距離Xだけアーム10を動かし、ブーツチャックユニット8を受け台6の直上へと移動させる。その後、アーム10およびブーツチャックユニット8を下降させ、図4(a)に示すように、ブーツチャックユニット8の外筒8aの先端部を、受け台6に載置されたロアアーム1の端部に当接させる。この際、外筒8aと受け台6上に載置されたロアアーム1との上下方向の間隔は、アーム10(図1)のドグ12がスイッチ13に当接することで、適切に調整される。そして、ブーツ3の上方の開口部3bには、ボールジョイント2のスタッド部2bが挿通され、開口部3bの周端面がスタッド部2bの外壁にならって拡径し密着する。また、ブーツ3の開口部3aの周端面は、ボールジョイント2の本体外周面に形成された、環状の係合溝2aと対向する位置へとセットされる。
【0026】
最後に、図4(b)に示すように、ブーツチャックユニット8の外筒8aを上昇させることで、ブーツ3のタブ3cをアンクランプする。すると、ブーツ3は自らの弾性力によって縮径し、開口部3aおよびタブ3cは、ボールジョイント2の環状の係合溝2aへと嵌り込む。以上の工程によってボールジョイント2に対するブーツ3の組付作業が完了する。その後、ブーツチャックユニット8は、作動原点(図1)へと復帰する。
【0027】
上記構成をなす本発明の実施の形態より得られる作用効果は、以下の通りである。まず、本実施の形態では、拡径手段としてエアクランパ7cを採用しているが、エアクランパ7cは内部の空気圧を上昇させるだけで、その連続する壁面を全周に渡って均等に膨張させることができる。そして、エアクランパ7cから、ブーツ3の開口部3aの全周に対し均等に圧力を付与し、開口部3aを、その全周に渡って均等に拡径させることが可能となる。すなわち、従来(図6、図7)のごとく、開口部3aが多角形に拡径されることが無く、均等に(円形に)拡径させることができる。よって、ブーツ3の開口部3aの拡径状態における内径を、ボールジョイント2の挿通が可能であり、かつ、組付が確実に行われる最適の直径に設定することができる。その結果、図4(b)に示す組付ステップにおいて、ブーツ3のタブ3cをアンクランプすることのみで、開口部3aおよびタブ3cを、ボールジョイント2の環状の係合溝2aへと確実に嵌め込むことができる。
【0028】
また、拡径手段としてエアクランパ7cを用いることにより、所望の状態に拡径させるための制御がエア圧制御だけとなり、複雑な機構を必要としない。加えて、弾性体たるエアクランパ7cによって、弾性体たるブーツ3を押し広げるので、拡径作業時にブーツ3に傷をつけるおそれもない。
【0029】
また、ブーツ3の拡径手段が、ブーツ3の内部に挿通されるエアクランパ7cのみとなることから、円筒状の外筒8aおよび内筒8bのごとく、ブーツ3の全周に切れ目なく連続して配置される拘束手段としてのブーツチャックユニット8を用いることが可能となる。ブーツチャックユニット8は、円筒状の外筒8aの内部に、やはり円筒状の内筒8bを摺動可能に設け、シリンダー8cで外筒8aに対し内筒8bを昇降させる構造を有している。内筒8bの内壁部分は、後述するブーツ組付作業の際に、ブーツ3およびボールジョイント2との不必要な干渉を避ける壁面形状となっている。また、外筒8aの先端部は内径方向へと折り曲げられ、かかる折曲げ部に内筒8bの先端部を接近させることで、ブーツ3のタブ3cを挟持することができる。また、先端開口8dと環状突起部7aとの間隔は、後述のごとくブーツ3が押し広げられたときに、タブ3cが環状突起部7aから外筒8a先端部へと、引っ掛かりなく広がるように設定されている。
その結果、ブーツ3のタブ3cを、その全周に渡って均等に拘束することができる。また、拘束の確実性を高めることができる。よって、ブーツ3の開口部3aを均等に拡径した状態を確実に維持しつつ、ボールジョイント2を挿通させることが可能であり、組付の際にブーツ3がめくれ上がる等の不良を発生させるおそれがない。
【0030】
以上のように、本発明の実施の形態に係るブーツ組付装置は、ブーツの組立作業を確実に行うことを可能としつつ、簡単な機構で装置の小型化を図り、耐久性も高くメンテナンスも容易であることから、ブーツ組付工程の低コスト化に寄与するものである。なお、本発明は、上記実施の形態で説明したブーツ組付装置に限定されるものではなく、弾性を有する筒状部材を拡径した後、被装着物へと組み付ける組付装置に適用可能なものである。
【0031】
【発明の効果】
本発明はこのように構成したので、以下のような効果を有する。まず、本発明の請求項1に係る弾性筒状部材の組付装置によれば、従来のごとく弾性筒状部材であるブーツが多角形に拡径されることがなく、ブーツを拡径した後、ボールジョイントへと組み付ける作業を、より確実に行うことが可能となる。
【0032】
また、本発明の請求項2に係る発明によれば、前記ブーツを、全周に渡って均等に拡径させることが可能となり、ブーツを拡径した後、ボールジョイントへと組み付ける作業を、より確実に行うことができる。
【0034】
さらに、本発明の請求項3に係る発明によれば、簡単な機構で装置の小型化を図り、耐久性も高くメンテナンスも容易であることから、ブーツ組付工程の低コスト化を図ることができる。また、弾性体によってブーツを押し広げるので、拡径作業時にブーツに傷をつけるおそれもない。
【0035】
また、本発明の請求項4に係る発明によれば、ブーツを拡径した後、ボールジョイントへと組み付ける作業を、確実に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るブーツ組付装置を示す概略図である。
【図2】 図1に示すブーツ組付装置により、ボールジョイントにブーツを組み付ける手順を示す摸式図である。
【図3】 図2に続き、ボールジョイントにブーツを組み付ける手順を示す摸式図である。
【図4】 図3に続き、ボールジョイントにブーツを組み付ける手順を示す摸式図である。
【図5】 ボールジョイントを備えるフロントサスペンションのロアアームを示す図である。
【図6】 従来のブーツ組付装置の要部摸式図である。
【図7】 図6に示す従来のブーツ組付装置の、爪の配置を示す上面図である。
【符号の説明】
2 ボールジョイント
3 ブーツ
3a 開口部
3c タブ
7 受け台
7c エアクランパ
8 ブーツチャックユニット
8a 外筒
8b 内筒
Claims (4)
- 弾性を有する筒状部材であるブーツを拡径した後、ボールジョイントへと組み付ける組付装置であって、前記ブーツの内部に挿通した状態で、前記ブーツをその内部から均等に拡径する拡径手段と、前記ブーツの拡径状態を維持したまま前記ボールジョイントの所定の組付位置へと移動させ、該所定の位置で前記ブーツを拡径状態から解放する組付手段とを備え、
前記組付手段は、拡径された前記ブーツを全周に渡って均等に拘束可能な拘束手段として、円筒状の外筒の内部に円筒状の内筒を摺動可能に設け、前記外筒に対し前記内筒を昇降させる構造を有し、前記内筒の内壁部分はブーツ組付作業の際に、ブーツおよびボールジョイントとの不必要な干渉を避ける壁面形状となっており、かつ、前記外筒の先端部は内径方向へと折り曲げられ、かかる折曲げ部に前記内筒の先端部を接近させることでブーツのタブを挟持する、ブーツチャックユニットを備えることを特徴とする弾性筒状部材の組付装置。 - 前記拡径手段は、外径が拡大可能な連続壁面を有することを特徴とする請求項1記載の弾性筒状部材の組付装置。
- 前記連続壁面は、密閉された環状の室を持つ弾性体からなることを特徴とする請求項2記載の弾性筒状部材の組付装置。
- ブーツ組付作業の際に用いられる前記ブーツの受け台には、前記ブーツのタブを載置するための環状突起部が形成され、前記環状突起部の中心部には、前記ブーツの開口部に挿通されるガイドが立設され、該ガイドの先端部には、前記拡径手段が配置され、前記ブーツチャックユニットの先端開口と、前記ブーツ受け台の環状突起部との間隔は、前記ブーツが押し広げられたときに、ブーツのタブが前記環状突起部から前記ブーツチャックユニットの外筒先端部へと、引っ掛かりなく広がるように設定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1記載の弾性筒状部材の組付装置。
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