JP4186608B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷却水を循環する冷却系を備えた燃料電池システムに関するものであり、特に、冷却水の導電率抑制技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池システムは、燃料電池の燃料極(水素極)に水素ガス、空気極に空気をそれぞれ供給し、電解質膜を介してこれら水素と酸素とを電気化学的に反応させて発電電力を得るものである。このような燃料電池システムは、例えば自動車の動力源等としての実用化に大きな期待が寄せられており、現在、実用化に向けての研究開発が盛んに行われている。
【0003】
燃料電池システムにおいては、発電の際に燃料電池が発熱することから、これを冷却して適正な運転温度(例えば80℃程度)に維持する必要があり、何らかの冷却系を設ける必要がある。このような冷却系としては、冷却水を循環させながら燃料電池に供給し、冷却水によって燃料電池を冷却するようにしたものが一般的である。
【0004】
以上のような冷却水を循環させて燃料電池を冷却する冷却系においては、循環される冷却水の導電率(コンダクティビティ)が高くなると、いわゆる液絡が生じて、漏電や燃料電池内部の触媒劣化等の問題が生じる。そこで、このような冷却系を用いる場合には、冷却水の導電率を厳密に管理する必要があり、燃料電池内を循環する冷却水の導電率を改善するための技術が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
特許文献1には、燃料電池を冷却する冷却水の導電率を低減させるために、冷却水を導電率低減装置(イオン除去フィルタ)へバイパスさせる構成を備えた燃料電池装置が開示されている。この特許文献1に記載される技術に代表されるように、燃料電池を冷却する冷却水の導電率を改善するための技術としては、通常、冷却水に含まれるイオンを吸着するイオン除去フィルタをシステム内に設置し、冷却水が循環している間、このイオン除去フィルタの機能により冷却水の導電率を所定の値に維持するという構成を採用している。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−216817号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成を採用した場合、燃料電池を起動していないときには冷却水が冷却系内で循環されないため、冷却系内の各要素から溶出するイオンをイオン除去フィルタによって吸着することができない。このため、例えば長期間作動されないまま放置された燃料電池の冷却系内には、基準値を超える導電率の冷却水が存在することになる。
【0008】
このような場合には、例えば、次のシステム起動時に、燃料電池の発電動作を開始させる前段階として、冷却系内の冷却水の導電率を基準値以内に下げるための操作(例えば、燃料電池は作動させずに冷却水だけを循環させ、イオン除去フィルタでの吸着によって冷却水の導電率を低下させる操作等)が必要になり、燃料電池から発電電力を得るまでに長時間を要し、迅速な起動の妨げとなるという問題がある。
【0009】
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、燃料電池停止後の冷却水へのイオン溶出を抑えることができ、次のシステム起動時に燃料電池から迅速に発電電力を得ることができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上述の目的を達成するために様々な研究を重ねた結果、燃料電池の運転を停止させるときの冷却水温度を低い値に抑えておくことで、燃料電池の運転停止後における冷却水へのイオン溶出を抑制できるとの知見を得るに至った。
【0011】
本発明は、このような知見に基づいて完成されたものであり、燃料電池の運転停止動作時に燃料電池を冷却する冷却系内の冷却水温度を検出し、検出された温度が、冷却水温度と前記冷却系における冷却水へのイオン溶出量との関係から決定される所定の閾値を越えている場合には、冷却水温度が閾値以下となるまで冷却系を作動させることを特徴としている。
【0012】
以上のような本発明の燃料電池システムは、例えば、燃料電池と、燃料電池の発電を制御する燃料電池制御手段と、冷却水を循環させて燃料電池を冷却する冷却系と、冷却水の温度を検出する温度検出手段と、冷却系の作動を制御する冷却系制御手段とを備える。そして、冷却制御手段が、燃料電池制御手段により燃料電池の運転停止制御が行われた際に温度検出手段によって検出された冷却水温度が冷却水温度と前記冷却系における冷却水へのイオン溶出量との関係から決定される所定の閾値を超えている場合に、冷却水温度が閾値以下となるまで冷却系を作動させる制御を行う。
【0013】
冷却水へのイオンの溶出は、化学反応の一種であるため、その反応速度は冷却水の温度により変化する。すなわち、高温時には溶出量は多く、低温時には溶出量が少なくなるという傾向にあり、また、ある温度(閾値温度)を境に溶出量が急増する特徴をもつ。本発明においては、燃料電池停止時の冷却水温度がこの閾値(溶出量が急増する温度)よりも低くなるようにしているので、燃料電池停止中の冷却系構成要素からのイオン溶出量を実用上問題のないレベルに抑えることができる。
【0014】
【発明の効果】
本発明の燃料電池システムによれば、燃料電池停止時の冷却水へのイオン溶出を抑えることができるので、次のシステム起動時に、燃料電池の発電動作を開始させる前段階として冷却水の導電率を低下させるための余分な操作を行う必要がなく、燃料電池から迅速に発電電力を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0016】
(第1の実施形態)
本実施形態の燃料電池システムの要部構成を図1に示す。この燃料電池システムは、例えば電気自動車等の駆動動力源として用いられる燃料電池1と、冷却水を循環させながら燃料電池1に供給して燃料電池1と冷却水との間の熱交換により燃料電池1を冷却する冷却系2とを備えて構成される。その他、この燃料電池システムには、燃料電池1に燃料である水素ガス(或いは水素リッチな改質ガス)を供給する燃料供給系や、燃料電池1に酸化剤である空気を供給する空気供給系、燃料電池1の電解質を加湿する加湿機構等が設けられるが、これらは通常の構成であればよく、本発明に直接関わる部分ではないので、ここでは図示及び詳細な説明を省略する。
【0017】
燃料電池1は、水素ガス等の燃料が供給される燃料極と、酸化剤としての空気が供給される空気極とが電解質・電極触媒複合体を挟んで重ね合わされて発電セルが構成されると共に、複数の発電セルが多段積層されたいわゆるスタック構造を有し、電気化学反応により化学エネルギーを電気エネルギーに変換する。燃料極では、水素が供給されることで水素イオンと電子に解離し、水素イオンは電解質を通り、電子は外部回路を通って電力を発生させ、空気極にそれぞれ移動する。空気極では、供給された空気中の酸素と前記水素イオン及び電子が反応して水が生成し、外部に排出される。
【0018】
燃料電池1の電解質としては、高エネルギー密度化、低コスト化、軽量化等を考慮して、例えば固体高分子電解質が用いられる。固体高分子電解質は、例えばフッ素樹脂系イオン交換膜等、イオン(プロトン)伝導性の高分子膜からなるものであり、飽和含水することによりイオン伝導性電解質として機能する。
【0019】
このような固体高分子電解質型の燃料電池1は、発電の際には化学反応に伴って発熱するが、適正な作動温度が80℃程度と比較的低いことから、継続的な発電を適切に行うためには、これを冷却することが必要である。本発明を適用した燃料電池システムでは、冷却系2の冷却水によって燃料電池1を冷却するようにしている。
【0020】
冷却系2は、冷却水を循環させるメイン流路3と冷却水ポンプ4とを有しており、冷却水ポンプ4によってメイン流路3内の冷却水を循環させて燃料電池1に供給し、燃料電池1と冷却水とを熱交換させることで燃料電池1を冷却し、これを最適な温度に維持するようになっている。また、冷却系2のメイン流路3には、冷却ファン5を備えた熱交換器(ラジエータ)6が設けられており、燃料電池1によって加熱された冷却水は、この熱交換器6で冷却される。また、この冷却系2には、冷却水流路切替弁7及びここから分岐されるバイパス流路8が設けられており、冷却水流路切替弁7を切り替え操作することで、冷却水の流路を熱交換器6を通過する流路と熱交換器6をバイパスする流路とに切り替えられるようになっている。更に、この冷却系2では、メイン流路3の適所に水温センサ9が設置されており、この水温センサ9によりメイン流路3内の冷却水の温度を検出できるようになっている。
【0021】
以上が本実施形態の燃料電池システムにおける機構的な部分の要部構成であるが、本実施形態の燃料電池システムでは、その制御を行う制御手段として燃料電池制御コントローラ10及び冷却系コントローラ11が設けられており、燃料電池1の運転が燃料電池制御コントローラ10によって制御され、冷却系2の作動が冷却系コントローラ11によって制御されるようになっている。
【0022】
燃料電池制御コントローラ10は、燃料電池1の運転、例えば発電制御や起動制御、停止制御等を行うものであり、その制御情報を冷却系コントローラ11に随時供給するようになっている。一方、冷却系コントローラ11は、燃料電池制御コントローラ10からの制御情報として入力される燃料電池1の運転状態や、メイン流路3に設けられた水温センサ9から入力される冷却水温度に基づいて、冷却ファン7の駆動信号や冷却水ポンプ4の駆動信号、冷却水流路切替弁8の駆動信号を出力して、冷却系2の作動を制御するようになっている。
【0023】
本実施形態においては、以上の構成を有する燃料電池システムにおいて、燃料電池制御コントローラ10によって燃料電池1の運転停止制御を行うときに、水温センサ9によって冷却系2の冷却水温度を検出し、それが予め設定された所定の閾値よりも高い場合には、冷却水温度が所定の閾値以下になるまで、冷却系コントローラ11が冷却系2を作動させて冷却水温度を低下させるようにしている。そして、冷却水温度が閾値以下になった段階で燃料電池1の運転を停止させることにより、燃料電池1の停止時における冷却水へのイオン溶出量を抑制し、次回のシステム起動時には迅速な起動処理が行えるようにしている。
【0024】
ここで、燃料電池1の運転停止時における冷却水温度の比較対象となる閾値は、冷却水温度とイオン溶出量との関係から決定される。冷却水へのイオンの溶出は化学反応の一種であるため、図2に示すように、その反応速度は冷却水の温度に依存し、冷却水温度が高温のときにはイオンの溶出量は多く、低温時には溶出量が少なくなるという傾向にある。また、ある温度を境に溶出量が急増するという特徴を持つ。したがって、燃料電池1の停止時の冷却水温度をイオン溶出量が急増する温度よりも低くしておけば、停止中の冷却系2からのイオン溶出量を実用上問題のないレベルに抑えることができる。そこで、本発明を適用した燃料電池システムにおいては、このイオン溶出量が急増する直前の温度を前記閾値として設定し、上述したような制御を行うようにしている。
【0025】
以下、本発明を適用した燃料電池システムにおいて特徴的な冷却系の制御について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
【0026】
先ず、ステップS1において、冷却系コントローラ11は、燃料電池制御コントローラ10からの信号により燃料電池1の運転停止制御が開始されたと判断すると、ステップS2において、水温センサ5によって検出されるそのときの冷却水温度が、先の図2に基づいて設定した閾値以上となっているかどうかを判定する。
【0027】
冷却水温度が先の図2に基づいて設定した閾値よりも高い場合には、冷却系コントローラ11は、燃料電池制御コントローラ10に対して燃料電池1の運転停止制御を一時中断する旨の指示を送る。そして、燃料電池制御コントローラ10が、この冷却系コントローラ11からの指示に応じて燃料電池1の運転停止制御を一時中断させて、燃料電池1の運転を継続させる。それと共に、冷却系コントローラ11は、冷却ファン7と冷却水ポンプ4を駆動する信号を出力し、また、全ての冷却水量が熱交換器(ラジエータ)7を通過するように、冷却水流路切替弁8を切り替える信号を出力する(ステップS3)。これにより、冷却系2の冷却水が熱交換器7によって冷却されて、冷却水温が低下していくことになる。なお、このときの冷却系2を作動させるための電力は、主に燃料電池1が運転を継続させることによって得られる電力を用いる。
【0028】
以上の処理を行っている間、冷却系コントローラ11は、水温センサ5によって検出される冷却水温度を常時モニタリングしており(ステップS4)、冷却水温度が前記閾値を下回った時点で、燃料電池制御コントローラ10に対して燃料電池1の運転停止制御を再開させる旨の指示を送る。そして、燃料電池制御コントローラ10が、この冷却系コントローラ11からの指示に応じて燃料電池1の運転停止制御を再開させることで、燃料電池1の運転が停止されることになる。それと共に、冷却系コントローラ11は、冷却ファン7及び冷却水ポンプ4の駆動を停止させる信号を出力し、また、冷却水流路切替弁8の制御を停止する(ステップS5)。これにより、冷却系2の作動が停止されて、一連の処理が終了する。
【0029】
以上説明したように、本実施形態の燃料電池システムによれば、燃料電池1の運転停止時に冷却水温度が高くなっている場合には、冷却系2を作動させて冷却水温度を低下させ、冷却水の温度が閾値(イオン溶出量が急増する直前の温度)以下となった段階で燃料電池1の運転を停止させるようにしているので、通常の燃料電池システムの構成に何ら余分な構成要素を付加することなく、燃料電池1の運転停止後における冷却水へのイオン溶出を効果的に抑制することができる。そして、これにより次のシステム起動時には、燃料電池1の発電動作を開始させるまでに必要な時間を大幅に短縮することができ、円滑な起動を実現することができる。
【0030】
(第2の実施形態)
次に、本発明を適用した第2の実施形態の燃料電池システムについて説明する。本実施形態の燃料電池システムの要部構成を図4に示す。この燃料電池システムは、電力供給源として燃料電池1の他に補助バッテリ12を備え、これら燃料電池1からの電力や補助バッテリ12からの電力が電力制御コントローラ13によって切り替えられながら利用される構成となっている。その他の構成は上述した第1の実施形態の燃料電池システムと同様であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0031】
本実施形態の燃料電池システムでは、燃料電池1の運転停止時に冷却水温度を低下させるための冷却系2の作動が、補助バッテリ12からの電力を利用して行われるようになっている。電力制御コントローラ13には、冷却系2の冷却ファン7や冷却水ポンプ4、冷却水流路切替弁8等への給電部にリレーを用いた切り替え装置が設けられており、冷却系コントローラ11からの指示に応じてこの切り替え装置が制御されることで、燃料電池1からの電力或いは補助バッテリ12からの電力が、冷却系2の冷却ファン7や冷却水ポンプ4、冷却水流路切替弁8等へと供給されるようになっている。そして、燃料電池1の運転中には、主に燃料電池1からの電力がこれら冷却系2の各部へと供給され、燃料電池1の運転停止時に冷却水温度を低下させるために冷却系2を作動させるときは、補助バッテリ12からの電力が冷却系2の各部へと供給されるようになっている。
【0032】
本実施形態の燃料電池システムにおいて、燃料電池1の運転停止時に冷却水温度を低下させるための処理の流れを図5のフローチャートを参照しながら説明する。
【0033】
本実施形態の燃料電池システムにおいても、上述した第1の実施形態の燃料電池システムと同様に、冷却系コントローラ11が、燃料電池制御コントローラ10からの信号により燃料電池1の運転停止制御が開始されたかどうかを監視し(ステップS11)、燃料電池1の運転停止制御が開始されたと判断すると、水温センサ5によって検出されるそのときの冷却水温度が上述した閾値以上となっているかどうかを判定する(ステップS12)。
【0034】
そして、冷却水温度が上述した閾値よりも高い場合には、冷却系コントローラ11から電力制御コントローラ13に対して電力供給源制御の指示を出し、冷却系2の駆動電力を燃料電池1から補助バッテリ12に切り替える。同時に、冷却系コントローラ11から、冷却ファン7と冷却水ポンプ4を駆動する信号を出力し、また、全ての冷却水量が熱交換器(ラジエータ)7を通過するように、冷却水流路切替弁8を切り替える信号を出力する(ステップS13)。これにより、冷却系2の冷却水が熱交換器7によって冷却されて、冷却水温が低下していくことになる。なお、このとき、燃料電池制御コントローラ10は燃料電池1の運転停止制御を継続し、燃料電池1の運転はそのまま停止される。
【0035】
以上の処理を行っている間、冷却系コントローラ11は、水温センサ5によって検出される冷却水温度を常時モニタリングしており(ステップS14)、冷却水温度が前記閾値を下回った時点で、冷却ファン7及び冷却水ポンプ4の駆動を停止させる信号を出力し、また、冷却水流路切替弁8の制御を停止する。更に、電力制御コントローラ13に対して、冷却系2への補助バッテリ12からの給電を停止させる指示を出力する(ステップS15)。これにより、冷却系2の作動が停止されて、一連の処理が終了する。
【0036】
以上説明したように、本実施形態の燃料電池システムでは、燃料電池1の運転停止時に冷却水温度が高くなっている場合には、冷却系2を作動させて冷却水温度を低下させる処理を行い、また、このときの冷却系2の作動は補助バッテリ12からの電力を利用して行うようにしているので、第1の実施形態の燃料電池システムと同様の効果が得られることに加え、冷却水温度を低下させる処理を行っているときの燃料電池1の運転が不要で、冷却水温度をより早く低下させることができるといった効果が得られる。また、冷却水温度を低下させる処理を行うときに燃料電池1の運転停止制御を中断させることなくそのまま進行させ、燃料電池1の運転を速やかに停止させることができることから、結果として余分な水素(燃料)の消費を抑制することができるという効果も得られる。
【0037】
(第3の実施形態)
次に、本発明を適用した第3の実施形態の燃料電池システムについて説明する。本実施形態の燃料電池システムの要部構成を図6に示す。この燃料電池システムは、冷却系2の冷却水温度を検出するための水温センサ5を、燃料電池1の内部の冷却水流路に設置したものである。その他の構成は上述した第1の実施形態の燃料電池システムと同様であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0038】
冷却水へのイオン溶出は、その多くが燃料電池1の内部で生じている。そこで、本実施形態の燃料電池システムでは、イオン溶出量のほとんどを占める燃料電池1内部の冷却水温度を検出できるように、燃料電池1内部の冷却水流路に温度センサ5を設置するようにしている。そして、燃料電池1の運転停止時にこの温度センサ5で燃料電池1内部の冷却水温を検出して、その値が上述した閾値を越えている場合には、閾値以下になるまで冷却系2を作動させるようにしている。
【0039】
以上のように、本実施形態の燃料電池システムでは、燃料電池1の運転停止時に燃料電池1内部の冷却水温度が高くなっている場合には、冷却系2を作動させて冷却水温度を低下させる処理を行うようにしているので、第1の実施形態の燃料電池システムと同様の効果が得られることに加え、より効果的に冷却水に対するイオンの溶出を抑制できるといった効果が得られる。なお、本実施形態では、燃料電池システムの構成を上述した第1の実施形態の燃料電池システムと同様としたが、これに限らず、例えば第2の実施形態の燃料電池システムと同様の構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の燃料電池システムの要部構成を示す図である。
【図2】冷却水温度とイオン溶出量との関係を示す特性図である。
【図3】第1の実施形態の燃料電池システムにおいて、燃料電池の運転停止時に冷却系を作動させる処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】第2の実施形態の燃料電池システムの要部構成を示す図である。
【図5】第2の実施形態の燃料電池システムにおいて、燃料電池の運転停止時に冷却系を作動させる処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】第3の実施形態の燃料電池システムの要部構成を示す図である。
【符号の説明】
1 燃料電池
2 冷却系
5 水温センサ
6 熱交換器
7 冷却水流路切替弁
10 燃料電池制御コントローラ
11 冷却系コントローラ
12 補助バッテリ
13 電力制御コントローラ

Claims (7)

  1. 燃料電池の運転停止動作時に燃料電池を冷却する冷却系内の冷却水温度を検出し、検出された冷却水温度が、冷却水温度と前記冷却系における冷却水へのイオン溶出量との関係から決定される所定の閾値を越えている場合には、冷却水温度が前記閾値以下となるまで冷却系を作動させることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 燃料電池と、
    前記燃料電池の発電を制御する燃料電池制御手段と、
    冷却水を循環させて前記燃料電池を冷却する冷却系と、
    前記冷却水の温度を検出する温度検出手段と、
    前記冷却系の作動を制御する冷却系制御手段とを備え、
    前記冷却系制御手段は、前記燃料電池制御手段により前記燃料電池の運転停止制御が行われた際に、前記温度検出手段によって検出された冷却水温度が前記閾値を越えている場合には、冷却水温度が前記閾値以下となるまで前記冷却系を作動させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記冷却系は、冷却水を冷却する熱交換器を備え、
    前記冷却系制御手段は、冷却水温度が前記閾値以下となるまで前記冷却系を作動させる際に、冷却水の全量が前記熱交換器を通過するように冷却水路を切り替えることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記冷却系制御手段は、前記燃料電池制御手段により前記燃料電池の運転停止制御が行われた際に、前記温度検出手段によって検出された冷却水温度が前記閾値を越えている場合に、前記燃料電池制御手段に対して運転停止制御を中断する旨の指示を与えることを特徴とする請求項2又は3に記載の燃料電池システム。
  5. 電力供給源として前記燃料電池の他に補助バッテリを備え、
    前記冷却系制御手段は、前記燃料電池制御手段により前記燃料電池の運転停止制御が行われた際に、前記温度検出手段によって検出された冷却水温度が前記閾値を越えている場合に、前記補助バッテリからの電力を利用して前記冷却系を作動させることを特徴とする請求項2又は3に記載の燃料電池システム。
  6. 前記温度検出手段は、前記燃料電池内部の冷却水路に設置されていることを特徴とする請求項2乃至5の何れかに記載の燃料電池システム。
  7. 燃料電池の運転停止動作時に燃料電池を冷却する冷却系内の冷却水温度を検出し、検出された冷却水温度が、冷却水へのイオン溶出量が急増する直前の温度以下となるまで冷却系の作動を継続させることを特徴とする燃料電池システム。
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