JP2006164626A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 運転者に違和感を生じさせることなく空気流量を制御可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】 酸化剤ガスの燃料電池バイパス通路を備えた燃料電池システムにおいて、酸化剤ガス流量制御手段102により、燃料電池の電流要求から求まる空気流量と、それ以外の要求から求まる空気流量とで切り替えて燃料電池に供給すべき空気流量の目標値を設定し、加減速判定手段101が加速状態を判定したときには、前回の空気流量目標値と現在の空気流量目標値とを比較し、現在の空気流量目標値の方が小さい場合には、前回の空気流量目標値を現在の空気流量目標値として空気流量を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水素等の燃料ガスおよび空気等の酸化剤ガスの供給により発電する燃料電池を備えた燃料電池システムにおける酸化剤ガスの流量制御を改良した燃料電池システムに関する。
近年の環境問題、特に自動車の排出ガスによる大気汚染や二酸化炭素による地球温暖化の問題等に対する対策として、クリーンな排気および高エネルギ効率を可能とする燃料電池技術が注目を浴びている。燃料電池は、水素を含む燃料ガスおよび空気等の酸化剤ガスを電解質・電極触媒複合体に供給し、電気化学反応を起こし、化学エネルギを電気エネルギに変換するエネルギ変換装置である。なかでも、固体高分子膜を電解質として用いた固体高分子電解質型燃料電池は、低コストでコンパクト化が容易であり、しかも高い出力密度を有することから、自動車等の移動体用電源としての用途が期待されている。
ところで、このような燃料電池を備える燃料電池システムの酸化剤ガス(空気)の流量制御において、燃料電池の要求から求まる空気流量と、少なくともそれ以外の1つ以上の要求から求まる空気流量(例えば、水素パージ希釈流量等)が存在する燃料電池システムでは、燃料電池の要求する空気流量を必ず確保することが必要であるが、他の要求からの空気流量が、該燃料電池の要求する空気流量よりも多くなることがあり、この場合には、固体高分子膜からの水の持ち出し割合が増加し、固体高分子膜の乾燥により導電性が悪化すると考えられる。つまり、このような状況に陥ると燃料電池の性能が低下してしまうのである。
これを防止するため、燃料電池の要求から求まる空気流量よりも、それ以外の要求から求まる空気流量の方が多い場合においては、空気(酸化剤ガス)が燃料電池をバイパスする通路を設け、その燃料電池バイパス通路を用いて、それぞれの要求を満たすことが考えられる。このような燃料電池バイパス通路については、例えば、特開平6−111840号公報に開示された「燃料電池」がある。この従来例の燃料電池のバイパス方法では、酸化剤ガス側の燃料電池圧力と、燃料ガス側の圧力を監視し、その圧力が過大になると判定された場合には、圧力の高い側のバイパスラインに設けられたストップバルブを開放して、圧力を低下させる制御を行うことで、燃料電池の破損を防止すると共に、酸化剤ガスや燃料ガスを外部に排出しないで、下流側の改質ガス不足や可燃ガスの外部放出を防止する技術である。
特開平6−111840号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示された技術においては、圧力の観点でのバイパス制御を実施しているため、燃料電池バイパス通路を連通している際には、燃料電池の要求している空気流量が一時的に減少し、燃料電池の出力が減少することが考えられる。この従来技術を自動車に適用した場合には、燃料電池バイパス通路を連通している際に、アクセルを踏んでいるにも関わらず出力が低下するため、運転者に違和感を生じる可能性が考えられる。また、燃料電池バイパス通路を閉じて非連通とした瞬間には燃料電池の出力が向上するため、逆の観点で運転者が違和感を生じる可能性が考えられる。
また、別の観点から考えると、理想的な空気流量は、燃料電池バイパス通路が閉じている時は燃料電池の要求する空気流量と一致させ、燃料電池バイパス通路の制御弁を開いた時は燃料電池の要求する空気流量は一定のままとして、燃料電池バイパス通路の流量分を増量することになるので、その合計の空気流量を供給する必要が生じる。したがって、例えば減速過渡状態の場合には、燃料電池バイパス通路の制御弁が開となる負荷で、空気流量が一時的に増量され、また加速過渡状態の場合にも同様に、加速途中で一時的に空気流量が減少するため、空気流量に段差が生じることになる。その結果、運転者が違和感を生じるという可能性が考えられる。
さらに、このような空気流量の段差の発生を防止するために、燃料電池バイパス通路の制御弁を連続可変弁として、連続的な弁の駆動制御を行うことが考えられるが、連続可変弁はコストが高く、また制御も複雑になるという問題点があった。
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、酸化剤ガスの燃料電池バイパス通路を備えた燃料電池システムにおいて、燃料電池の電流要求から求まる酸化剤ガス流量と、それ以外の要求から求まる酸化剤ガス流量とで切り替えて、燃料電池に供給すべき酸化剤ガス流量を制御するに際して、運転者に違和感を生じさせることなく空気流量を制御可能な燃料電池システムを提供することを目的としている。
上記目的を解決するため、本発明は、燃料ガスおよび酸化剤ガスの供給により発電を行う燃料電池と、前記燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、前記燃料電池に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段と、前記供給された酸化剤ガスが前記燃料電池をバイパスする燃料電池バイパス通路と、前記燃料電池バイパス通路の連通または非連通を切り替え可能なバイパス切替手段と、当該燃料電池システムが搭載された移動体の加速状態または減速状態を判定する加減速判定手段と、前記燃料電池の電流要求から求まる酸化剤ガス流量と、それ以外の要求から求まる酸化剤ガス流量とで切り替えて前記燃料電池に供給すべき酸化剤ガス流量の目標値を設定し、前記加減速判定手段が加速状態または減速状態を判定したときには、前記酸化剤ガス流量目標値を補正して前記酸化剤ガス流量を制御する酸化剤ガス流量制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る燃料電池システムでは、酸化剤ガスの燃料電池バイパス通路を備えた燃料電池システムにおいて、燃料電池の電流要求から求まる酸化剤ガス流量と、それ以外の要求から求まる酸化剤ガス流量とで切り替えて、燃料電池に供給すべき酸化剤ガス流量を制御するに際して、加速状態または減速状態が判定されたときには、酸化剤ガス流量目標値を補正して酸化剤ガス流量を制御するので、空気流量の急激な変化を緩和でき、運転者が感じる違和感を抑制することができる。
以下、本発明の燃料電池システムの実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施例1に係る燃料電池システムの構成図である。本実施例の燃料電池システムは、例えば燃料電池車両の駆動動力源として用いられるものであり、図1に示すように、水素および空気の供給により発電を行う燃料電池スタック1を備える。
また、水素供給系として、水素タンク4、圧力制御弁5、水素供給流路6、エゼクタ7、圧力センサ8、水素循環流路9、水素排気流路10およびパージ弁11を備え、空気供給系として、コンプレッサ12、空気供給流路13、フィルタ14、空気排気流路15、圧力制御弁16、圧力センサ19、燃料電池バイパス通路20およびバルブ21を備え、冷却機構として、冷却液循環流路33、冷却液ポンプ34、ラジエータ35、バイパス流路36、サーモスタット三方切替弁37、リザーバタンク38、イオンフィルタ39、導電率センサ40および温度センサ41,42を備えている。
また、燃料電池スタック1にはセル電圧センサ2および温度センサ3が付設されており、空気供給系には加湿手段として、加湿器17、水分凝縮装置18、水タンク22、水循環流路23,26、バルブ24、ポンプ25、導電率センサ28、加湿水回収流路29、圧力センサ30、圧力制御弁31、水位センサ32および温湿度センサ27が付加されている。さらに、本実施例の燃料電池システムは、水素供給系、空気供給系、冷却機構および加湿手段の各種センサや他の各種センサ110からの検知信号に基づき水素供給系、空気供給系、冷却機構および加湿手段の各構成要素の制御を行うコントロールユニット100を備えた構成である。
燃料電池スタック1は、燃料ガスである水素が供給される燃料極と酸化剤ガスである空気が供給される酸化剤極とが電解質を挟んで重ね合わされて発電セルが構成されると共に、複数の発電セルが多段積層されたスタック構造を有しており、水素と空気中の酸素とを基にした電気化学反応により化学エネルギを電気エネルギに変換するものである。この燃料電池スタック1の各発電セルでは、燃料極に供給された水素が水素イオンと電子とに分離される反応が起き、水素イオンは電解質を通り、電子は外部回路を通って電力を発生させ、酸化剤極にそれぞれ移動する。酸化剤極では、供給された空気中の酸素と電解質を通って移動した水素イオンおよび電子が反応して水が生成され、外部に排出される。
燃料電池スタック1の電解質としては、高エネルギ密度化、低コスト化、軽量化等を考慮して、例えば固体高分子電解質膜が用いられる。固体高分子電解質膜は、例えばフッ素樹脂系イオン交換膜等、イオン(プロトン)伝導性の高分子膜からなるものであり、飽和含水することによりイオン伝導性電解質として機能する。
燃料電池スタック1の各発電セルの電圧は、セル電圧モニタ(電池電圧検出手段)2によってモニタリングされており、その情報が燃料電池システム全体の動作制御を司るコントロールユニット100に送られている。また、燃料電池スタック1には、当該燃料電池スタック1の温度を検出する温度センサ3が設置されており、その出力がコントロールユニット100に送られている。コントロールユニット100は、これらセル電圧モニタ2からの情報や温度センサ3からの出力により、燃料電池スタック1の発電状態や温度状態を監視している。
燃料電池スタック1で発電を行うには、燃料ガスである水素や酸化剤ガスである空気を各発電セルの燃料極や酸化剤極に供給する必要があり、燃料電池システムでは、そのための機構として水素供給系および空気供給系が設けられている。
水素供給系は、例えば、水素タンク4、圧力制御弁5、水素供給流路6、エゼクタ7を備える。そして、水素供給源である水素タンク4から供給される水素が、圧力制御弁5で減圧され、水素供給流路6およびエゼクタ7を通って燃料電池スタック1の燃料極に送り込まれるようになっている。燃料電池スタック1の燃料極圧力は圧力センサ8によって検出され、コントロールユニット100が圧力センサ8の検出値をフィードバックして圧力制御弁5の動作を制御することで、燃料電池スタック1の燃料極圧力が所望の圧力に保たれる。
燃料電池スタック1では、供給された水素が全て消費されるわけではなく、残った水素(燃料電池スタック1の燃料極から排出される水素)は、新たに水素タンク4から供給されて水素供給流路6を流れる水素とエゼクタ7にて混合されて、再度燃料電池スタック1の燃料極に供給される。このため、燃料電池スタック1の燃料極出口側には水素循環流路9が接続されており、燃料電池スタック1の燃料極から排出される水素が水素循環流路9を通ってエゼクタ7に環流されるようになっている。エゼクタ7は、水素供給流路6を流れる水素の流体エネルギを利用して、水素循環流路9を流れる水素を循環させる。
また、燃料電池スタック1の燃料極出口側には、水素循環流路9から分岐するようにして、燃料電池スタック1の燃料極からの水素を空気排出流路15の圧力制御弁16の下流へ導入するための水素排気流路10が接続されており、この水素排気流路10の水素循環流路9との分岐位置の下流側にパージ弁11が設けられている。このパージ弁11は、燃料電池スタック1の燃料極から排出される水素の流路を切り替える機能を有するものであり、水素パージを行う際に開放されて、燃料電池スタック1の燃料極から排出される水素が、水素排気流路10を介して空気排出流路15の圧力制御弁16下流へ導入される。この導入部には図示せぬ水素拡散器により、水素系からパージされた水素は空気系内に希釈されて外部に排出される。
上述したように、水素を循環させて使用する場合、水素の循環に伴って系内に窒素等の不純物質が蓄積される場合があり、不純物質が過度に蓄積されると水素分圧が降下して燃料電池スタック1の効率低下に繋がると供に、循環ガスの平均密度が増加し、エゼクタでの水素循環流量が低下するので、このような場合には、パージ弁11を開放して水素をパージすることで、不純物質を水素と共に水素排気流路8から系外に排出する。
一方、空気供給系は、外気を吸入して燃料電池スタック1の酸化剤極に空気を圧送するためのコンプレッサ12および空気供給流路13を備え、コンプレッサ12によって空気供給流路13内に空気が送り込まれて、燃料電池スタック1の酸化剤極へと供給されるようになっている。空気供給流路13には、マイクロダストや硫黄分、コンプレッサ12から排出されるオイル等をトラップするフィルタ14が設けられており、燃料電池スタック1の酸化剤極には、このフィルタ14で清浄化された空気が供給されることになる。
また、燃料電池スタック1の酸化剤極出口側には、当該燃料電池スタック1から空気を排出するための空気排気流路15が接続されており、燃料電池スタック1で消費されなかった酸素および空気中の他の成分は、空気排気流路15を通して系外に排出されるようになっている。また、空気排気流路15には圧力制御弁16が設けられており、燃料電池スタック1の空気極圧力は圧力センサ19によって検出され、コントロールユニット100が圧力センサ19の検出値をフィードバックして圧力制御弁16の動作を制御することで、燃料電池スタック1の燃料極圧力が所望の圧力に保たれる。
また、空気供給経路13から燃料電池スタック1をバイパスし、圧力制御弁16の下流の配管に合流する燃料電池バイパス通路20が設けられており、燃料電池バイパス通路20を連通または非連通に切替可能なバルブ21が燃料電池バイパス通路20に設けられ、コントロールユニット100により制御される。
さらに、空気供給系には、燃料電池スタック1の酸化剤極に供給する空気を加湿するための加湿手段が設けられている。この加湿手段は、空気供給流路13の中途部に設けられる加湿器17と、空気排気流路15の圧力制御弁16の上流位置に設けられ燃料電池スタック1で生成した水分を回収する水分凝縮装置18、回収された回収水を収容する水タンク22、加湿水を循環供給する水循環流路23、水循環流路23に設けられるバルブ24およびポンプ25とから構成されている。
加湿手段のポンプ25はコントロールユニット100によって動作制御され、水タンク22に収容された水を、水循環流路26を介して加湿器17に圧送している。加湿器17としては、例えば膜加湿器が用いられ、ポンプ25により圧送された水で、燃料電池スタック1の酸化剤極に供給される空気を加湿している。燃料電池スタック1の酸化剤極に供給される空気の加湿状態は、酸化剤極入口側に設けられた温湿度センサ27によって検出され、コントロールユニット100に送られる。そして、コントロールユニット100は、酸化剤極への空気供給によって燃料電池スタック1の運転に必要な加湿量が得られるように、温湿度センサ26の検出値に基づいてポンプ25の動作を制御する。なお、このポンプ25によって加湿器17に送られる加湿水の導電率は、導電率センサ28によって検出されて、コントロールユニット100に送られる。
加湿器17内の余分な水は、加湿水回収流路29を経由して水タンク22に戻される。加湿水回収流路29中には、圧力センサ30および圧力制御弁31が設けられており、コントロールユニット100が圧力センサ30の検出値に応じて圧力制御弁31の動作を制御することで、ポンプ25から当該圧力制御弁31までの間の圧力が空気系の圧力に連動して制御される。さらに、水タンク22には水位センサ32が設けられており、コントロールユニット100が、この水位センサ32の検出値から水タンク22内の水の過不足を判定して、運転者に告知できるようになっている。
さらに、本実施例の燃料電池システムでは、燃料電池スタック1を冷却する冷却機構が設けられている。例えば、固体高分子電解質型の燃料電池スタック1は、適正な作動温度が80℃程度と比較的低く、過熱時にはこれを冷却することが必要となる。冷却機構は、冷媒を循環させる冷却液循環流路33および冷却液ポンプ34を有し、例えば水にエチレングリコール等の凍結防止剤を混入した冷却液を循環させて燃料電池スタック1を冷却し、これを最適な温度に維持する。
冷却機構の冷却液循環流路33中には、ラジエータ35が設けられている。ラジエータ35は、コントロールユニット100によって動作制御される図示しないラジエータファンにより、ラジエータ出口温度が所望の温度になるように冷却液を温度調整する。また、ラジエータ35と並列にバイパス流路36が設けられると共に、分岐部分にサーモスタット三方切り替え弁37が設けられており、冷却液の温度に応じてこの三方切り替え弁37が動作することで冷却液の流路が切り替えられる。なお、三方切り替え弁37が冷却液の流路を切り替える温度は、例えば50℃に設定される。
温度調整された冷却液が通る冷却液循環流路33には、リザーバタンク38が設けられており、冷却液の熱膨張、収縮分の吸収および冷却液の補給等に使用される。リザーバタンク38の上部は大気開放されており、リザーバ機能を有している。また、リザーバタンク38の前段には、各種異物に加えてイオン等を除去するイオンフィルタ39が設置されており、温度調整された冷却液がこのイオンフィルタ39を通過することで、導電率の低下が図られる。なお、この冷却液の導電率は、導電率センサ40によって検出されて、コントロールユニット100に送られる。
また、燃料電池スタック1の冷却液入口および冷却液出口には、それぞれ温度センサ41,42が設置されており、燃料電池スタック1に入る前の冷却液温度が温度センサ41により検出され、燃料電池スタック1から出た直後の冷却液温度が温度センサ42により検出される。これら温度センサ41,42の検出値はコントロールユニット100に送られ、燃料電池スタック1に設置された温度センサ3の検出値と共に、燃料電池スタック1の冷却制御に用いられる。
コントロールユニット100は、例えばCPUやROM、RAM、周辺インターフェース等を有するマイクロコンピュータとして構成されており、外気温を検出するための図示しない外気温センサや、燃料電池スタック1に接続されたセル電圧モニタ2および温度センサ3等の各種センサの検出値を読み込んで、その検出値に対する判断、演算結果により、各種制御信号を出力して、燃料電池システムの各部における動作を制御する。
図1において、コントロールユニット(制御手段)100は、構成要素として加減速判定手段101および酸化剤ガス流量制御手段102を備えているが、これらはCPU上で実行されるプログラムの機能的なまとまりを表したものであり、加減速判定手段101は、当該燃料電池システムが搭載された移動体(車両)の加速状態または減速状態を判定し、酸化剤ガス流量制御手段102は、燃料電池の電流要求から求まる酸化剤ガス流量(空気流量)と、それ以外の要求から求まる酸化剤ガス流量(空気流量)とで切り替えて燃料電池に供給すべき酸化剤ガス流量(空気流量)の目標値を設定し、加減速判定手段101が加速状態または減速状態を判定したときには、空気流量目標値を補正して空気流量を制御する。
次に、以上のように構成される本実施例の燃料電池システムの運転時の動作について、当該燃料電池システムを燃料電池車両の駆動動力源として用いた場合を例にして、図2および図3を参照しながら簡単に説明する。ここで、図2は燃料電池スタック1の運転負荷と運転圧力の関係を説明する説明図であり、図3は燃料電池スタック1運転時の負荷に対する燃料電池スタック1の電圧特性を説明する説明図である。
燃料電池システムの運転時においては、運転者の操作によるアクセル開度に応じた出力(電力)に相応な水素量および空気量に応じて、燃料電池スタック1の燃料極側には圧力制御弁5により圧力調整された水素の供給が行われると共に、燃料電池スタック1の酸化剤極側にはコンプレッサ12により空気の供給が行われる。また、加湿器17により、コンプレッサ12からの空気が加湿された状態で燃料電池スタック1の酸化剤極へと導かれる。このとき、運転圧力については、図2に示すように運転負荷に応じて設定されるようになっており、低負荷運転では低く、高負荷運転では高く設定されている。
燃料電池システムの運転に際しては、温湿度センサ27で燃料電池スタック1の酸化剤極入口の温度および湿度が監視されており、燃料電池スタック1の酸化剤極に供給される空気の加湿量が万一不足するような場合には、運転圧力を上昇補正することで、加湿不足にならないように補正制御する。
また、冷却液ポンプ34は、燃料電池スタック1の発熱量に応じた流量の冷却液を燃料電池スタック1に流通すべく流量を調整し、燃料電池スタック1の温度センサ3により検出される燃料電池スタック1の温度、或いは、冷却機構の温度センサ41,42により検出された冷却液温度から推定される燃料電池スタック1の温度に応じて流量が補正されている。このとき、燃料電池スタック1の温度が低温である場合には、冷却液がラジエータ35を通過させずにバイパス流路36を通過するように、サーモスタット三方切り替え弁37が切り替えられる。ラジエータ35の出口温度は、燃料電池スタック1の温度(温度センサ3の検出値または温度センサ41,42の検出値)に応じて、図示しないラジエータファンの回転数を制御することにより、略一定温度を保つように制御されている。
運転中には、空気供給系において、水分凝縮装置18により燃料電池スタック1から排出された空気中の水分が凝縮回収され、水循環流路23を通して水タンク22へと導かれて加湿水として貯蔵される。
また、水素供給系において、燃料電池スタック1の燃料極から排出された水素は水素循環流路9およびエゼクタ7により循環されているが、運転に伴って燃料電池スタック1の固体高分子電解質膜の透過等により窒素等の不純物の濃度が次第に増加したり、水が詰まったりしてセル電圧低下を引き起こすため、セル電圧モニタ2によってセル電圧を監視し、あるセルの電圧が、セル電圧の平均値に対して所定値(例えば0.2V)以上電圧が低下した場合、或いは、平均セル電圧が所定幅(例えば0.1V)以上低下した場合に、パージ弁11を開弁させて水素循環流路6内および燃料電池スタック1内の水素と共に不純物を外部に排出することで、セル電圧を回復させる。
ここで、平均セル電圧の低下を検出する方法としては、図3に示すように、運転時の負荷に対する燃料電池スタック1の電圧特性(I-V特性)をテーブルデータとしてコントロールユニット100内に格納しておき、燃料電池スタック1の運転負荷に応じた、ある温度でのあるべき平均セル電圧を求め、燃料電池スタック1の温度によるセル電圧変化を補正して、あるべき平均セル電圧を求め、その値と実際の運転中に検出される平均セル電圧とを比較することで判定が可能である。さらに、長期的な燃料電池スタック1の劣化を考慮し、比較的長い周期でのセル電圧低下については、学習により補正することによって、燃料電池スタック1が次第に劣化して平均セル電圧が低下した場合でも以上のような判定が可能となる。
以上のような通常運転時の動作により、運転者のアクセル操作に応じた出力が燃料電池システムから取り出され、図示しない車両駆動用モータにより車両が駆動されることになる。
次に、以上概略説明した本実施例の燃料電池システムにおいて、本発明の特徴である加減速動作について、図4,図5および図6を参照して説明する。ここで、図4は、本実施例の燃料電池システムにおいて、通常運転時に実施される空気流量制御の処理の流れを説明するフローチャートであり、図5は本実施例の動作を説明するタイムチャートである。図5においては、(a)はアクセル開度、(b)はアクセル開度から求まる要求出力、(c)は現在の運転負荷である実出力、(d)は要求出力から実出力を減算した減算値、(e)は減算値に基づく加減速判定手段101の加速判定、(f)は要求出力に応じた目標空気流量、(g)は実際の空気流量、(h)はバイパス弁(バルブ21)の開閉状態のそれぞれについて、時間的推移を表している。また、図6は運転負荷に対する空気流量設定を説明する説明図である。
本実施例の燃料電池システムにおける加減速時の空気流量制御動作の特徴的な点は、加減速判定手段101が加速状態を判定したときには、前回の空気流量目標値と現在の空気流量目標値とを比較し、現在の空気流量目標値の方が小さい場合には、前回の空気流量目標値を現在の空気流量目標値とすることにある。
以下、図4のフローチャートに沿って説明する。まず、コントロールユニット100は、アクセルペダルセンサ等(各種センサ110)からアクセル開度を読み込み、また、コントロールユニット100内で前回までに演算され、実際に出力されている運転負荷を読み込む(ステップS101)。次に、加減速判定手段101により加減速の演算を行う(ステップS102)。ここでは、ステップS101で読み込んだアクセル開度に基づき求まる要求出力から現在の運転負荷である実出力を減算して、その減算値を求め(図5において、図5(b)−図5(c)の演算を行って図5(d)が求まる)、またその正負が判別可能なデータとして記憶される。
次に、ステップS101で読み込んだアクセル開度から求まる要求出力に応じた空気流量を演算して求め、今回の空気流量目標値として記憶する(ステップS103)。ここでは、図5に示すように、所定の運転負荷以上の領域では、空気流量は燃料電池スタック1が要求する空気流量により求まり、またこの時、燃料電池バイパス通路20のバルブ21は閉弁状態となる。他方、所定の運転負荷以下の領域では、空気流量は水素の希釈要求により求まり、またこの時、燃料電池バイパス通路20のバルブ21は開弁状態となる。例えば、所定の運転負荷未満で燃料電池バイパス通路20のバルブ21を開弁しなかった場合には、燃料電池スタック1内には必要以上の空気流量が流れてしまうため、固体高分子膜が乾燥し、燃料電池の出力が低下してしまう。このため所定の運転負荷以下では、燃料電池バイパス通路20のバルブ21を開弁し、燃料電池スタック1を通過する余剰の空気量を減少させて、上記のような不具合を発生さないように構成されている。
次に、ステップS102の加減速の演算結果(の絶対値)が所定値を越えているか否か、および、該演算結果データの符号が正か負かについて判定する(ステップS104)。ここで、演算結果(の絶対値)が所定値を超えており、且つ符号が正の場合には、加速状態と判定されてステップS105に進み、それ以外の場合には加速状態ではないと判定され、ステップS103で求めた結果を今回の空気流量目標値として終了する。図5(e)に示すように、図5(d)の減算値が破線で示す所定値を超えている期間、加速状態と判定される。
次に、ステップS103で求めた今回の空気流量目標値が、記憶されていた前回の空気流量目標値未満か否かを判定する(ステップS105)。ここで、今回の空気流量目標値が前回の空気流量目標値未満の場合には、ステップS106に進み、今回の空気流量目標値が前回の空気流量目標値以上の場合には、ステップS103で求めた結果を今回の空気流量目標値として終了する。
次に、前回の空気流量目標値と今回の空気流量目標値とを比較して、今回の空気流量目標値の方が小さかった場合には、前回の空気流量目標値を今回の空気流量目標値として再設定する(ステップS106)。つまり、前回の目標空気流量よりも今回目標とする空気流量が下回ることが無いように、前回と同じ値を目標空気流量に設定している。
以上説明したように、本実施例の燃料電池システムでは、酸化剤ガス流量制御手段102において、燃料電池の電流要求から求まる空気流量と、それ以外の要求から求まる空気流量とで切り替えて燃料電池に供給すべき空気流量の目標値を設定し、加減速判定手段101が加速状態を判定したときには、前回の空気流量目標値と現在の空気流量目標値とを比較し、現在の空気流量目標値の方が小さい場合には、前回の空気流量目標値を現在の空気流量目標値として空気流量を制御する。
図5(h)に示すように、加速状態のあるタイミングで燃料電池バイパス通路20のバルブ21が閉弁状態に切り替えられると、従来は図5(g)のP1および該P1を拡大したP1Lの破線に示すように、一時的に空気流量が減少するために空気流量に段差が生じて、運転者に違和感を与えていたが、本実施例では、加速状態と判定されたときには、前回の目標空気流量よりも今回目標とする空気流量が下回ることが無いように空気流量目標値が設定されるので、図5(g)のP1および該P1を拡大したP1Lの実線に示すように、空気流量の減少を防止して空気流量の急激な変化を緩和することができ、加速状態において運転者が感じる違和感を効果的に抑制することができる。
また、本実施例の燃料電池システムでは、加減速判定手段101が行う加速状態の判定は、出力要求値と現在の出力との差(の絶対値)が所定値以上であること、および該出力要求値と現在の出力との差の正負に基づき行われることとしたので、正確に加減速を判断可能である。また、燃料電池バイパス切替手段である燃料電池バイパス通路20のバルブ21は、低負荷側で燃料電池バイパス通路20を連通させ、高負荷側で燃料電池バイパス通路20を非連通にするので、加速時に空気流量が減量する場合に上述の効果を発揮できる構成となっている。
次に、本発明の実施例2に係る燃料電池システムについて、図7および図8を参照して説明する。本実施例の構成は、実施例1と同様に図1に示すものであり、各構成要素の基本動作は実施例1において既に説明済みであるので省略する。図7は、本実施例の燃料電池システムにおいて、通常運転の加減速時に実施される空気流量制御の処理の流れを説明するフローチャートであり、図8は本実施例の動作を説明するタイムチャートである。図8においては、図5と同様に、(a)はアクセル開度、(b)はアクセル開度から求まる要求出力、(c)は現在の運転負荷である実出力、(d)は要求出力から実出力を減算した減算値、(e)は減算値に基づく加減速判定手段101の加速判定、(f)は要求出力に応じた目標空気流量、(g)は実際の空気流量、(h)はバイパス弁(バルブ21)の開閉状態のそれぞれについて、時間的推移を表している。
本実施例の燃料電池システムにおける加減速時の空気流量制御動作の特徴的な点は、加減速判定手段101が加速状態または減速状態を判定したときには、空気流量目標値が所定値(例えば、燃料電池バイパス通路20を連通させたときの最大空気流量)以下にならないように補正することにある。
以下、図7のフローチャートに沿って説明する。まず、コントロールユニット100は、アクセルペダルセンサ等(各種センサ110)からアクセル開度を読み込み、また、コントロールユニット100内で前回までに演算され、実際に出力されている運転負荷を読み込む(ステップS201)。次に、加減速判定手段101により加減速の演算を行う(ステップS202)。ここでは、ステップS201で読み込んだアクセル開度に基づき求まる要求出力から現在の運転負荷である実出力を減算して、その減算値を求め(図8において、図8(b)−図8(c)の演算を行って図8(d)が求まる)、またその正負が判別可能なデータとして記憶される。
次に、ステップS201で読み込んだアクセル開度から求まる要求出力に応じた空気流量を演算して求め、今回の空気流量目標値として記憶する(ステップS203)。
次に、ステップS202の加減速の演算結果の絶対値が所定値を越えているか否か、および、該演算結果データの符号が正か負かについて判定する(ステップS204)。ここで、演算結果の絶対値が所定値を超えており、且つ符号が正または負の場合には、それぞれ加速状態または減速状態と判定されてステップS205に進み、それ以外の場合には加速状態または減速状態ではないと判定され、ステップS203で求めた結果を今回の空気流量目標値として終了する。図8(e)に示すように、図8(d)の減算値が正であるときに破線で示す所定値を超えている期間は加速状態と判定され、減算値が負であるときに破線で示す所定値を下回る期間は減速状態と判定される。
次に、ステップS203で求めた今回の空気流量目標値が、目標空気流量所定値(例えば、燃料電池バイパス通路20を連通させたときの最大空気流量)未満であるか否かを比較する(ステップS205)。ここで、今回の空気流量目標値が目標空気流量所定値未満の場合には、ステップS206に進み、今回の空気流量目標値が目標空気流量所定値以上の場合には、ステップS203で求めた結果を今回の空気流量目標値として終了する。
次に、目標空気流量所定値と今回の空気流量目標値とを比較して、今回の空気流量目標値の方が小さかったので、目標空気流量所定値を今回の空気流量目標値として再設定する(ステップS206)。つまり、目標空気流量所定値よりも今回目標とする空気流量が下回ることが無いように、目標空気流量所定値を目標空気流量に設定している。
以上説明したように、本実施例の燃料電池システムでは、酸化剤ガス流量制御手段102において、燃料電池の電流要求から求まる空気流量と、それ以外の要求から求まる空気流量とで切り替えて燃料電池に供給すべき空気流量の目標値を設定し、加減速判定手段101が加速状態または減速状態を判定したときには、目標空気流量所定値(例えば、燃料電池バイパス通路20を連通させたときの最大空気流量)と現在の空気流量目標値とを比較し、現在の空気流量目標値の方が小さい場合には、目標空気流量所定値を現在の空気流量目標値として空気流量を制御するので、比較的簡単な制御により空気流量供給手段の急激な変化を緩和でき、運転者が感じる違和感を抑制できる。また特に、目標空気流量所定値を、燃料電池バイパス通路20を連通させたときの最大空気流量とした場合には、燃料電池スタック1以外の要求から求まる空気流量を下回ることがない空気流量設定が可能となる。
図8(h)に示すように、加速状態のあるタイミングで燃料電池バイパス通路20のバルブ21が閉弁状態に切り替えられると、従来は図8(g)のP2aおよび該P2aを拡大したP2aLの破線に示すように、一時的に空気流量が減少するために空気流量に段差が生じて、運転者に違和感を与えていたが、本実施例では、加速状態と判定されたときには、目標空気流量所定値よりも今回目標とする空気流量が下回ることが無いように空気流量目標値が設定されるので、図8(g)のP2aおよび該P2aを拡大したP2aLの実線に示すように、空気流量の減少を防止して空気流量の急激な変化を緩和することができ、加速状態において運転者が感じる違和感を効果的に抑制することができる。また、減速状態においても同様に、図8(g)のP2bおよび該P2bを拡大したP2bLの実線に示すように、空気流量の急激な変化を緩和することができ、減速状態において運転者が感じる違和感を効果的に抑制することができる。
また、本実施例の燃料電池システムでは、加減速判定手段101が行う加速状態または減速状態の判定は、出力要求値と現在の出力との差の絶対値が所定値以上であること、および該出力要求値と現在の出力との差の正負に基づき行われることとしたので、正確に加減速を判断可能である。また、燃料電池バイパス切替手段である燃料電池バイパス通路20のバルブ21は、低負荷側で燃料電池バイパス通路20を連通させ、高負荷側で燃料電池バイパス通路20を非連通にするので、加速時に空気流量が減量したり、減速時に空気流量が増量したりする場合に、上述の効果を発揮できる構成となっている。
次に、本発明の実施例3に係る燃料電池システムについて、図9および図10を参照して説明する。本実施例の構成は、実施例1と同様に図1に示すものであり、各構成要素の基本動作は実施例1において既に説明済みであるので省略する。図9は、本実施例の燃料電池システムにおいて、通常運転の加減速時に実施される空気流量制御の処理の流れを説明するフローチャートであり、図10は本実施例の動作を説明するタイムチャートである。図10の各項目については図5と同様である。
本実施例の燃料電池システムにおける加減速時の空気流量制御動作の特徴的な点は、加減速判定手段101が加速状態または減速状態を判定したときに、空気流量目標値の補正を、設定された空気流量の目標値と、出力要求から求まる空気流量目標値との補間によって行うことにある。
以下、図9のフローチャートに沿って説明する。アクセル開度および実際に出力されている運転負荷の読み込み(ステップS301)、加減速演算(ステップS302)、並びに今回の空気流量目標値の演算(ステップS303)については、実施例2と同等であるので説明を省略する。
次に、ステップS302の加減速の演算結果の絶対値が所定値を越えているか否か、および、該演算結果データの符号が正であるか否かについて判定する(ステップS304)。ここで、演算結果の絶対値が所定値を超えており、且つ符号が正の場合には、加速状態と判定されてステップS305に進み、それ以外の場合には加速状態ではないと判定されてステップS307に進む。
次に、燃料電池バイパス通路20のバルブ21の切り替え指令が出されたか否かの判定を行う(ステップS305)。燃料電池バイパス通路20のバルブ21の切り替え指令が出された場合には、目標空気流量は、図6に示したように段差を持った設定に切替られるが、ステップS305では、目標空気流量が段差を生じるタイミングであるか否かを判定していることになる。切り替え指令が出されている場合にはステップS306に進み、切り替え指令が出されていない場合には、ステップS303で求めた結果を今回の空気流量目標値として終了する。
次に、切り替え指令が出されている場合には、設定された空気流量の目標値と、出力要求から求まる空気流量目標値との補間により空気流量目標値を補正する(ステップS306)。つまり、前回の目標空気流量値と、ステップS303で求めた今回の仮目標流量とを、直線補間により目標流量を設定する。この時、目標流量の傾きについては、制御系の持つレイトリミッター(時間に対する制御値の変化量を制限している)により決定される。目標流量は今回の値のみでなく、その後までを上記補間により求めるため、その目標値はコントロールユニット100に記憶され、次回以降の目標値として参照される。尚、次回以降の演算時にアクセル開度の変化量が所定値以上の場合には、運転者の要求が変化したと判断して、上記記憶された目標値はキャンセルされ、通常の演算値を使用する。
また、ステップS304で加速状態ではないと判定された場合には、ステップS302の加減速の演算結果の絶対値が所定値を越えているか否か、および、該演算結果データの符号が負かであるか否かについて判定する(ステップS307)。ここで、演算結果の絶対値が所定値を超えており、且つ符号が負の場合には、減速状態と判定されてステップS305に進み、それ以外の場合には加速状態でも減速状態でもないと判定され、ステップS303で求めた結果を今回の空気流量目標値として終了する。
次に、減速状態であると判定された場合には、減速時の空気流量目標値を補正する(ステップS308)。つまり、現在の目標負荷に相当した空気流量から、燃料電池バイパス通路20のバルブ21を開弁した場合の最大流量の値に向けた補間計算により、空気流量目標値が設定される。この計算結果はコントロールユニット100に記憶され、次回以降の目標値として参照される。尚、次回以降の演算時にアクセル開度の変化量が所定値以上の場合には、運転者の要求が変化したと判断して、上記記憶された目標値はキャンセルされ、通常の演算値を使用する。
以上説明したように、本実施例の燃料電池システムでは、酸化剤ガス流量制御手段102において、燃料電池の電流要求から求まる空気流量と、それ以外の要求から求まる空気流量とで切り替えて燃料電池に供給すべき空気流量の目標値を設定し、加減速判定手段101が加速状態または減速状態を判定したときには、設定された空気流量の目標値と、出力要求から求まる空気流量目標値との補間によって空気流量目標値の補正を行うので、空気流量供給手段の急激な変化を緩和でき、運転者が感じる違和感を抑制できる。
図10(h)に示すように、加速状態のあるタイミングで燃料電池バイパス通路20のバルブ21が閉弁状態に切り替えられると、図10(g)のP3aおよび該P3aを拡大したP3aLの実線に示すように空気流量の急激な変化を緩和することができ、また、減速状態においても同様に、図10(g)のP3bおよび該P3bを拡大したP3bLの実線に示すように、空気流量の急激な変化を緩和することができ、加速状態または減速状態において運転者が感じる違和感を効果的に抑制することができる。
次に、本発明の実施例4に係る燃料電池システムについて、図11および図12を参照して説明する。本実施例の構成は、実施例1と同様に図1に示すものであり、各構成要素の基本動作は実施例1において既に説明済みであるので省略する。図11は、本実施例の燃料電池システムにおいて、通常運転の加減速時に実施される空気流量制御の処理の流れを説明するフローチャートであり、図12は本実施例の動作を説明するタイムチャートである。図12の各項目については図5と同様である。
本実施例の燃料電池システムにおける加減速時の空気流量制御動作の特徴的な点は、加減速判定手段101が加速状態または減速状態を判定したときに、補正した空気流量目標値を、設定された空気流量の目標値から、出力要求から求まる空気流量目標値への一次遅れより生成することにある。
以下、図11のフローチャートに沿って説明する。アクセル開度および実際に出力されている運転負荷の読み込み(ステップS401)、加減速演算(ステップS402)、並びに今回の空気流量目標値の演算(ステップS403)については、実施例2と同等であり、加速状態の判定(ステップS404)、バイパス弁の切替要求が出たか否かの判定(ステップS405)並びに減速状態の判定(ステップS407)については、実施例3と同等であるので説明を省略する。
ステップS404で加速状態と判定され、ステップS405で切り替え指令が出されている場合には、補正した空気流量目標値を、設定された空気流量の目標値から、出力要求から求まる空気流量目標値への一次遅れより生成する(ステップS406)。ここでは、前回の目標空気流量値と、ステップS403で求めた今回の空気流量目標値とを、1次遅れにより目標流量を設定する。1次遅れとは、一般的に、KLを定数ゲイン、TLを時定数とするときのステップ応答の出力Yとして、Y=KL(1−EXP(−t/TL))で与えられる。
また、ステップS407で減速状態であると判定された場合には、減速時の空気流量目標値を補正する(ステップS408)。つまり、現在の目標負荷に相当した空気流量から、燃料電池バイパス通路20のバルブ21を開弁した場合の最大流量の値に向けた1次遅れ計算により、目標空気流量が設定される。
以上説明したように、本実施例の燃料電池システムでは、酸化剤ガス流量制御手段102において、燃料電池の電流要求から求まる空気流量と、それ以外の要求から求まる空気流量とで切り替えて燃料電池に供給すべき空気流量の目標値を設定し、加減速判定手段101が加速状態または減速状態を判定したときには、補正した空気流量目標値を、設定された空気流量の目標値から、出力要求から求まる空気流量目標値への一次遅れより生成するので、空気流量供給手段の急激な変化を緩和でき、運転者が感じる違和感を抑制できる。
図12(h)に示すように、加速状態のあるタイミングで燃料電池バイパス通路20のバルブ21が閉弁状態に切り替えられると、図12(g)のP4aおよび該P4aを拡大したP4aLの実線に示すように空気流量の急激な変化(減量)を緩和することができ、また、減速状態においても同様に、図12(g)のP4bおよび該P4bを拡大したP4bLの実線に示すように、空気流量の急激な変化(増量)を緩和することができ、加速状態または減速状態において運転者が感じる違和感を効果的に抑制することができる。
また、本実施例では、1次遅れで目標空気流量を生成しているので、実施例3と対比して、現在の目標値より後の目標値をコントロールユニット100に記憶する必要がなく、滑らかに目標値を生成することが可能になり、加速時または減速時の違和感を効果的に抑制することができる。
次に、本発明の実施例5に係る燃料電池システムについて、図13および図14を参照して説明する。本実施例の構成は、実施例1と同様に図1に示すものであり、各構成要素の基本動作は実施例1において既に説明済みであるので省略する。図13は、本実施例の燃料電池システムにおいて、通常運転の減速時に実施される空気流量制御の処理の流れを説明するフローチャートであり、図13は本実施例の動作を説明するタイムチャートである。図13の各項目については図5と同様である。
本実施例の燃料電池システムにおける減速時の空気流量制御動作の特徴的な点は、加減速判定手段101が減速状態を判定したときに、前回の空気流量目標値と現在の空気流量目標値を比較し、現在の空気流量目標値の方が大きい場合には、前回の空気流量目標値を現在の空気流量目標値とすることにある。
以下、図13のフローチャートに沿って説明する。アクセル開度および実際に出力されている運転負荷の読み込み(ステップS501)、加減速演算(ステップS502)、並びに今回の空気流量目標値の演算(ステップS503)については、実施例1と同等であるので説明を省略する。
次に、ステップS502の加減速の演算結果の絶対値が所定値を越えているか否か、および、該演算結果データの符号が正か負かについて判定する(ステップS504)。ここで、演算結果の絶対値が所定値を超えており、且つ符号が負の場合には、減速状態と判定されてステップS505に進み、それ以外の場合には減速状態ではないと判定され、ステップS503で求めた結果を今回の空気流量目標値として終了する。
次に、ステップS503で求めた今回の空気流量目標値が、記憶されていた前回の空気流量目標値を超えているか否かを判定する(ステップS505)。ここで、今回の空気流量目標値が前回の空気流量目標値を超えている場合には、ステップS506に進み、今回の空気流量目標値が前回の空気流量目標値以下の場合には、ステップS503で求めた結果を今回の空気流量目標値として終了する。
次に、前回の空気流量目標値と今回の空気流量目標値とを比較して、今回の空気流量目標値の方が大きかった場合には、前回の空気流量目標値を今回の空気流量目標値として再設定する(ステップS506)。つまり、前回の目標空気流量よりも今回目標とする空気流量が上回ることが無いように、前回と同じ値を目標空気流量に設定している。
以上説明したように、本実施例の燃料電池システムでは、酸化剤ガス流量制御手段102において、燃料電池の電流要求から求まる空気流量と、それ以外の要求から求まる空気流量とで切り替えて燃料電池に供給すべき空気流量の目標値を設定し、加減速判定手段101が減速状態を判定したときには、前回の空気流量目標値と現在の空気流量目標値とを比較し、現在の空気流量目標値の方が大きい場合には、前回の空気流量目標値を現在の空気流量目標値として空気流量を制御する。
図14(h)に示すように、減速状態のあるタイミングで燃料電池バイパス通路20のバルブ21が開弁状態に切り替えられると、従来は図14(g)のP5bおよび該P5bを拡大したP5bLの破線に示すように、一時的に空気流量が増量するために空気流量に段差が生じて、運転者に違和感を与えていたが、本実施例では、減速状態と判定されたときには、前回の目標空気流量よりも今回目標とする空気流量が上回ることが無いように空気流量目標値が設定されるので、図14(g)のP5bおよび該P5bを拡大したP5bLの実線に示すように、空気流量の増量を防止して空気流量の急激な変化を緩和することができ、減速状態において運転者が感じる違和感を効果的に抑制することができる。尚、本実施例は、燃料電池スタック1の要求する空気流量以外の、空気流量として一時的に減少しても問題ない空気調圧弁の応答遅れ防止等の場合に使用可能である。
次に、本発明の実施例6に係る燃料電池システムについて、図15および図16を参照して説明する。本実施例の構成は、実施例1と同様に図1に示すものであり、各構成要素の基本動作は実施例1において既に説明済みであるので省略する。図15は、本実施例の燃料電池システムにおいて、実施される空気流量制御の処理の流れを説明するフローチャートであり、図16は本実施例の動作を説明するタイムチャートである。図16の各項目については図5と同様である。
但し、実施例6では、図1において、コントロールユニット100内の加減速判定手段101は定常判定手段101として機能する。ここで、定常判定手段101は、当該燃料電池システムが搭載された移動体(車両)の定常運転状態を判定し、また、酸化剤ガス流量制御手段102は、定常判定手段101により定常運転状態と判定されているときには、燃料電池の電流要求から求まる空気流量と、それ以外の要求から求まる空気流量とで切り替えて、燃料電池に供給すべき空気流量の目標値を設定し、定常判定手段101により定常運転状態以外と判定されているときには、燃料電池に供給すべき空気流量に段差を生じない空気流量目標値を設定して空気流量を制御する。
以下、図15のフローチャートに沿って説明する。アクセル開度および実際に出力されている運転負荷の読み込み(ステップS601)、加減速演算(ステップS602)、並びに今回の空気流量目標値の演算(ステップS603)については、実施例2と同等であるので説明を省略する。
次に、定常運転状態か否かを判定する(ステップS604)。ここでは、ステップS602の加減速演算の結果である減算値の絶対値が所定値未満であるときに定常状態と判定する。定常状態である場合にはステップS605に進み、それ以外の場合にはステップS606に進む。
定常状態である場合には、定常用空気流量を求める(ステップS605)。ここでの定常用空気流量とは、燃料電池の電流要求から求まる空気流量と、それ以外の要求から求まる空気流量とで切り替えて設定される空気流量目標値であり、ステップS603で求められたものである。
また、定常状態以外である場合には、定常以外用空気流量を求める(ステップS606)。ここでの定常以外用空気流量とは、図16(g)のP6aおよび該P6aを拡大したP6aL並びにP6bおよび該P6bを拡大したP6bLの実線に示すように、燃料電池バイパス通路20のバルブ21の開閉があっても、空気流量に段差を生じないように設定される空気流量である。
尚、図16(g)のP6aおよび該P6aを拡大したP6aL並びにP6bおよび該P6bを拡大したP6bLにおいて、破線は定常用空気流量の設定による実空気流量の推移であるが、空気流量に段差を生じている期間は定常状態以外と判定されるので、実空気流量に段差が生じることはない。
以上説明したように、本実施例の燃料電池システムでは、定常運転以外の場合においては運転者に違和感を生じない空気流量設定とし、定常運転の場合においては燃料電池、もしくはそれ以外の要求を満たす流量に設定されるため、過渡を含む通常運転時には運転者に違和感を与えることなく、また定常運転時のように長時間にわたり、真の要求空気流量と制御される空気流量とが乖離する場合には、真の要求空気量に相当する空気流量に切り替えるため、違和感がなく、また燃料電池の固体高分子膜の乾燥等のシステム不具合を生じない空気流量設定が可能となる。
本発明の実施例1に係る燃料電池システムの構成図である。 燃料電池スタック1の運転負荷と運転圧力の関係を説明する説明図である。 燃料電池スタック1運転時の負荷に対する燃料電池スタック1の電圧特性を説明する説明図である。 実施例1の燃料電池システムにおける空気流量制御の処理の流れを説明するフローチャートである。 実施例1の動作を説明するタイムチャートである。 運転負荷に対する空気流量設定を説明する説明図である。 実施例2の燃料電池システムにおける空気流量制御の処理の流れを説明するフローチャートである。 実施例2の動作を説明するタイムチャートである。 実施例3の燃料電池システムにおける空気流量制御の処理の流れを説明するフローチャートである。 実施例3の動作を説明するタイムチャートである。 実施例4の燃料電池システムにおける空気流量制御の処理の流れを説明するフローチャートである。 実施例4の動作を説明するタイムチャートである。 実施例5の燃料電池システムにおける空気流量制御の処理の流れを説明するフローチャートである。 実施例5の動作を説明するタイムチャートである。 実施例6の燃料電池システムにおける空気流量制御の処理の流れを説明するフローチャートである。 実施例6の動作を説明するタイムチャートである。
符号の説明
1 燃料電池スタック
2 セル電圧センサ
3 温度センサ
4 水素タンク
5,16,31 圧力制御弁
6 水素供給流路
7 エゼクタ
8,19,30 圧力センサ
9 水素循環流路
10 水素排気流路
11 パージ弁
12 コンプレッサ
13 空気供給流路
14 フィルタ
15 空気排気流路
17 加湿器
18 水分凝縮装置
20 燃料電池バイパス通路
21 バルブ(バイパス切替手段)
22 水タンク
23,26 水循環流路
24 バルブ
25 ポンプ
27 温湿度センサ
28,40 導電率センサ
29 加湿水回収流路
32 水位センサ
33 冷却液循環流路
34 冷却液ポンプ
35 ラジエータ
36 バイパス流路
37 サーモスタット三方切替弁
38 リザーバタンク
39 イオンフィルタ
41,42 温度センサ
100 コントロールユニット(制御手段)
101 加減速判定手段(定常判定手段)
102 酸化剤ガス流量制御手段
110 各種センサ

Claims (10)

  1. 燃料ガスおよび酸化剤ガスの供給により発電を行う燃料電池と、
    前記燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、
    前記燃料電池に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段と、
    前記供給された酸化剤ガスが前記燃料電池をバイパスする燃料電池バイパス通路と、
    前記燃料電池バイパス通路の連通または非連通を切り替え可能なバイパス切替手段と、
    当該燃料電池システムが搭載された移動体の加速状態または減速状態を判定する加減速判定手段と、
    前記燃料電池の電流要求から求まる酸化剤ガス流量と、それ以外の要求から求まる酸化剤ガス流量とで切り替えて前記燃料電池に供給すべき酸化剤ガス流量の目標値を設定し、前記加減速判定手段が加速状態または減速状態を判定したときには、前記酸化剤ガス流量目標値を補正して前記酸化剤ガス流量を制御する酸化剤ガス流量制御手段と、
    を有することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記酸化剤ガス流量制御手段は、前記加減速判定手段が加速状態を判定したときには、前回の酸化剤ガス流量目標値と現在の酸化剤ガス流量目標値とを比較し、現在の酸化剤ガス流量目標値の方が小さい場合には、前回の酸化剤ガス流量目標値を現在の酸化剤ガス流量目標値とすることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記酸化剤ガス流量制御手段は、前記加減速判定手段が加速状態または減速状態を判定したときには、前記酸化剤ガス流量目標値が所定値以下にならないように補正することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  4. 前記所定値は、前記燃料電池バイパス通路を連通させたときの最大酸化剤ガス流量であることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記酸化剤ガス流量制御手段は、前記酸化剤ガス流量目標値の補正を、設定された酸化剤ガス流量の目標値と、出力要求から求まる酸化剤ガス流量目標値との補間により行うことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  6. 前記酸化剤ガス流量制御手段は、前記補正した酸化剤ガス流量目標値を、設定された酸化剤ガス流量の目標値から、出力要求から求まる酸化剤ガス流量目標値への一次遅れより生成することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  7. 前記酸化剤ガス流量制御手段は、前記加減速判定手段が減速状態を判定したときには、前回の酸化剤ガス流量目標値と現在の酸化剤ガス流量目標値を比較し、現在の酸化剤ガス流量目標値の方が大きい場合には、前回の酸化剤ガス流量目標値を現在の酸化剤ガス流量目標値とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
  8. 前記加減速判定手段が行う加速状態または減速状態の判定は、出力要求値と現在の出力との差の絶対値が所定値以上であること、および該出力要求値と現在の出力との差の正負に基づき行われることを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  9. 燃料ガスおよび酸化剤ガスの供給により発電を行う燃料電池と、
    前記燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、
    前記燃料電池に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段と、
    前記供給された酸化剤ガスが前記燃料電池をバイパスする燃料電池バイパス通路と、
    前記燃料電池バイパス通路の連通または非連通を切り替え可能なバイパス切替手段と、
    当該燃料電池システムが搭載された移動体の定常運転状態を判定する定常判定手段と、
    前記定常判定手段により定常運転状態と判定されているときには、前記燃料電池の電流要求から求まる酸化剤ガス流量と、それ以外の要求から求まる酸化剤ガス流量とで切り替えて、前記燃料電池に供給すべき酸化剤ガス流量の目標値を設定し、前記定常判定手段により定常運転状態以外と判定されているときには、前記燃料電池に供給すべき酸化剤ガス流量に段差を生じない酸化剤ガス流量目標値を設定して前記酸化剤ガス流量を制御する酸化剤ガス流量制御手段と、
    を有することを特徴とする燃料電池システム。
  10. 前記燃料電池バイパス切替手段は、低負荷側で前記燃料電池バイパス通路を連通させ、高負荷側で前記燃料電池バイパス通路を非連通とすることを特徴とする請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の燃料電池システム。
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