JP4182910B2 - スフィンゴミエリン類縁体とその製造法 - Google Patents

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Description

本発明はリン脂質加水分解する酵素であるスフィンゴミエリナーゼの触媒部位に作用し、基質に対して拮抗的に阻害する物質として期待される新規スフィンゴミエリン類縁体およびその製造法に関する。
リン脂質加水分解酵素であるスフィンゴミエリナーゼは、スフィンゴミエリンのリン酸エステル部を加水分解する酵素であり、この働きによりスフィンゴミエリンはセラミドとホスホコリンに分解される。代謝産物であるセラミドは細胞分化やアポトーシス誘導体の情報伝達因子として機能し、セラミドから代謝されたスフィンゴシンはプロテインキナーゼCの酵素活性を阻害することが明らかになっている。またスフィンゴミエリンなどのスフィンゴ脂質がセカンドメッセンジャーとして、増殖・分化・アポトーシスなどの細胞機能において重要な役割を果たしていると考えられていることから、スフィンゴミエリナーゼの重要性が注目されその作用機構の解明が種々検討されているところである。
特開2003−261794号公報
スフィンゴミエリナーゼは数多くの種類の中でごく一部の1次構造がいまだ解明された程度であり、その高次構造や加水分解機構など詳しいことは明らかにされていない。そこで、スフィンゴミエリナーゼ阻害剤となりうる物質の開発が望まれ、そしてそれが安価で大量合成されることも望まれている。
本発明者らは下記式(1)で示される新規スフィンゴミエリン類縁体の合成に成功した。また、下記式スキーム1で示される手法により、スフィンゴミエリン類縁体が効率よく合成できることを見出した。
Figure 0004182910
(式中R1およびR2は同一または異なって、不飽和結合を有することもある炭素数が1〜20のアルキル基、アリール基、またはアリール基置換炭素数1〜6のアルキル基を意味し、R4は炭素数が1〜6のアルキル基を意味する。)
ところで、光学活性な化合物を合成する際、操作が簡便で収率がよく、しかも光学純度が高く保持されることが肝要である。このような要望に合致する製造法として、化学変換しやすいキラル中間体を合成し、この化合物を経て目的物を製造するという手法がある。この方法で重要な点は、このキラル中間体が操作の点で取り扱い易いうえに、安価でかつ大量に入手可能な物質のことである。本発明に係る化合物は光学異性体として存在する場合が多く、本発明方法はこれらの要望を満たした方法でもある。
本発明は、特にリン脂質加水分解酵素であるスフィンゴミエリナーゼの触媒部位に作用し、基質に対拮抗的に阻害する物質として期待される下記式(1)に示されるスフィンゴミエリン類縁体である。
Figure 0004182910
(式中R1およびR2は同一または異なって、不飽和結合を有することもある炭素数が1〜20のアルキル基、アリール基、またはアリール基置換炭素数1〜6のアルキル基を意味し、R4は炭素数が1〜6のアルキル基を意味する。)
上記一般式(1)で表される目的化合物において、R1で示される基のうち、炭素数1〜20のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ウンデシル基、ヘプタデシル基、アリル基、1−ペンタデセニル基等が挙げられ、好ましい基はヘプチル基、1−ペンタデセニル基である。
上記R1で示される基のうち、アリール基の具体例としては、フェニル基、4−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基が挙げられ、好ましい基はフェニル基である。
上記R1で示される基のうち、アリール基置換炭素数1〜6のアルキル基の具体例としては、ベンジル基、1−フェネチル基等であり、好ましい基はベンジル基である。
上記R2で示される基のうち、炭素数1〜20のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ウンデシル基、ヘプタデシル基、アリル基、1−ペンタデセニル基等が挙げられ、好ましい基はペンチル基、ヘプタデシル基である。
上記R2で示される基のうち、アリール基の具体例としては、フェニル基、4−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基が挙げられ、好ましい基はフェニル基である。
上記R2で示される基のうち、アリール基置換炭素数1〜6のアルキル基の具体例としては、ベンジル基、1−フェネチル基等であり、好ましい基はベンジル基である。
一般式(1)で示される本発明の化合物のうち好ましい化合物は、R1が、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ウンデシル基、ヘプタデシル基、アリル基、1−ペンタデセニル基、フェニル基、4−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、ベンジル基、1−フェネチル基であり、かつ、R2が、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ウンデシル基、ヘプタデシル基、アリル基、1−ペンタデセニル基、フェニル基、4−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基である化合物である。
特に好ましい化合物は、R1がヘプチル基、1−ペンタデセニル基、フェニル基、ベンジル基であり、R2がペンチル基、ヘプチル基、ヘプタデシル基である化合物である。
本発明はまた、上記一般式(1)の化合物の製造法に関する。本発明の化合物(1)の製造法につき以下に詳細に説明する。
その製造工程は以下のスキーム1で示される。
スキーム1
Figure 0004182910
(式中、R3はアリール基を意味し、R4は炭素数1〜6のアルキル基を意味し、R5は炭素数1〜10の環状もしくは非環状アルキル基、アリール基、またはアラルキル基を意味し、P1はアミノ保護基を意味し、P2はアルコール保護基を意味し、P3はアミノ保護基を意味し、P4はスルホン酸型アミノ保護基を意味し、P5はウレタン型アミノ保護基を意味する。R1、R2は前掲と同じ意味を表す。)
一般式(2)で表される化合物を、アルキルボロン酸とアジド化合物を用いて開環させることにより、一般式(3)で表される化合物が得られる。アルキルボロン酸としてはフェニルボロン酸等が挙げられる。アルキルボロン酸の使用量は、基質に対して1〜10当量で、好ましくは2〜3当量である。アジド化合物としてはナトリウムアジド等が挙げられる。アジド化合物の使用量は、基質に対して1〜5当量で、好ましくは1〜2当量である。
使用する溶媒としては、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非プロトン性極性溶媒が挙げられる。反応温度は0℃から溶媒の還流温度までで、好ましくは40℃から100℃である。
一般式(3)で表される化合物を接触還元後、アミノ保護することにより一般式(4)で表される化合物が得られる。
使用する溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジグライム、トリグライム、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、水溶媒ならびにこれらの混合溶媒等が挙げられる。
使用する触媒としては、この種の接触還元反応に使用される触媒ならばなんら限定されないが、特にパラジウム、白金等の金属系触媒がよく、収率および経済性の点でパラジウムが好ましい。更にパラジウムの含量が5〜10重量%程度のパラジウム−炭素が優れている。触媒の使用量は基質に対して0.5〜50重量%の範囲が適当である。反応は通常は室温、常圧で行うことができる。
アミノ保護基としては、接触還元条件下で脱保護されないウレタン型保護基であってよく、好ましくはt−ブトキシカルボニル基である。
一般式(4)で表される化合物から、過酸を用いて水酸基を脱保護することにより、一般式(5)で表される化合物が得られる。過酸化水素が好ましく、その使用量は基質に対して1〜10当量で、好ましくは2〜5当量である。
使用する溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、水溶媒が挙げられる。また、反応温度は、−100℃から溶媒の還流温度まででよく、好ましくは0℃から25℃である。
一般式(5)で表される化合物の1級水酸基の保護、続いて塩基を用いて環化することにより、一般式(6)で表される化合物が得られる。
水酸基を保護する試薬としては、トリメチルシリルクロリド、トリエチルシリルクロリド、t−ブチルジメチルシリルクロリド等のハロゲン化シリル試薬が挙げられるが、好ましくはt−ブチルジメチルシリルクロリドである。使用するハロゲン化シリル試薬の使用量は、基質に対して1〜5当量、好ましくは1〜1.5当量である。
使用する溶媒としては、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非プロトン性極性溶媒、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグライム、トリグライム、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒が挙げられるが、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒である。反応温度は−78℃から溶媒の還流温度までで、好ましくは−10℃から25℃である。
続く環化反応において、使用する塩基としては、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウムなどのアルカリもしくはアルカリ土類金属水素化物が挙げられる。塩基の使用量は、基質に対して1〜10当量、好ましくは1〜5当量である。
使用する溶媒としては、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非プロトン性極性溶媒、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグライム、トリグライム、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒が挙げられるが、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒である。反応温度は−78℃から溶媒の還流温度までで、好ましくは−10℃から25℃である。
一般式(6)で表される化合物の塩基存在化でのアミノ基保護、水酸基脱保護により、一般式(7)で表される化合物が得られる。
アミノ基を保護する試薬としては、ベンジルクロリド、p−メトキシベンジルクロリド等のハロゲン化ベンジル試薬が挙げられるが、好ましくはp−メトキシベンジルクロリドである。アミノ基の保護試薬の添加量は、基質に対して1〜5当量であってよく、好ましくは1〜2当量である。
使用する塩基としては、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウムなどのアルカリもしくはアルカリ土類金属水素化物が例示される。水素化ナトリウムが好ましい。塩基の使用量は、基質に対して1〜10当量であってよく、好ましくは1〜5当量である。
また、必要に応じ、反応助剤を添加してよい。テトラブチルアンモニウムヨージド、テトラエチルアンモニウムクロリドなどのアンモニウムハロゲン化物が例示されるが、好ましくはテトラブチルアンモニウムヨージドである。添加剤の使用量は基質に対して1〜5当量であってよく、好ましくは1〜3当量である。
水酸基脱保護は常法により行うことができるが、保護基がt−ブチルジメチルシリル基の場合、塩酸などの酸が用いられる。酸の使用量は基質に対して1〜10当量であってよく、好ましくは2〜5当量である。
アミノ基を保護する際に使用する溶媒としては、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非プロトン性極性溶媒、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグライム、トリグライム、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒が例示されるが、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒である。反応温度は−78℃から溶媒の還流温度までであってよく、好ましくは−10℃から25℃である。
水酸基を脱保護する際に使用する溶媒としては、メタノール、エタノールなどのアルコール系溶媒が用いられる。反応温度は−78℃から溶媒の還流温度までで、好ましくは−10℃から25℃である。
一般式(7)で表される化合物の水酸基を脱離基に変換後、ジフルオロホスホン酸ジエステルとの縮合により、一般式(8)で表される化合物が得られる。
脱離基への変換試薬としては、トリフルオロメタンスルホン酸無水物等のスルホン酸無水物、トリフルオロメタンスルホン酸クロリド等のスルホン酸ハロゲン化物が例示されるが、好ましくはトリフルオロメタンスルホン酸無水物である。使用する脱離基への変換試薬の量は基質に対して1〜5当量であってよく、好ましくは1.5当量である。
脱離基への変換の際に使用する塩基としてはトリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、コリジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン等の3級アミンが例示される。塩基の使用量は、基質に対して1〜5当量であってよく、好ましくは1.5当量である。
脱離基への変換の際に使用する溶媒としては、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非プロトン性極性溶媒、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグライム、トリグライム、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒、並びにこれらの混合溶媒等が例示されるが、好ましくはジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒である。反応温度は−78℃から溶媒の還流温度までであってよく、好ましくは−78℃から0℃である。
その後、基質と縮合反応させるジフルオロホスホン酸ジエステルとしては、ジフルオロホスホン酸ジメチルエステル、ジフルオロホスホン酸ジエチルエステル等が例示される。
縮合反応を行うにあたり、予め、上記ジフルオロホスホン酸ジエステルに塩基を作用させ、メチルホスホン酸ジエステルアニオンを発生させておく。その際使用する塩基としては水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリもしくはアルカリ土類金属水素化物、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム等のアルキルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド等のリチウムアミド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、リチウムヘキサメチルジシラジド等のアルカリ金属ジシラジドが例示されるが、好ましくはリチウムジイソプロピルアミドである。塩基の使用量は基質に対して1〜2当量が好ましい。
縮合反応の際使用する溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非プロトン性極性溶媒、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジグライム、トリグライム、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒、ならびにこれらの混合溶媒等が例示される。反応温度は−100℃から溶媒の還流温度までであってよく、好ましくは−78℃から室温である。
一般式(8)で表される化合物のアミノ基脱保護により、一般式(9)で表される化合物が得られる。
アミノ基の脱保護は常法で行うことができるが、例えば、P3がp−メトキシベンジルの場合、硝酸アンモニウムセリウム等が用いられる。脱保護試薬の使用量は基質に対して1〜5当量であってよく、好ましくは4当量である。
使用する溶媒としては、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、水媒体、あるいはこれらの混合溶媒等が例示される。反応温度は−78℃から溶媒の還流温度までであってよく、好ましくは、−78℃から25℃である。
一般式(9)で表される化合物のアミノ基保護により、一般式(10)で表される化合物が得られる。
使用する塩基としては水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリもしくはアルカリ土類金属水素化物、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム等のアルキルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド等のリチウムアミド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、リチウムヘキサメチルジシラジド等のアルカリ金属ジシラジドが例示されるが、好ましくはリチウムジイソプロピルアミドである。塩基の使用量は基質に対して1〜1.5当量であってよく、好ましくは1当量である。
アミノ保護基としては、ベンゼンスルホニル、置換ベンゼンスルホニル等が挙げられるが、好ましくはp−ニトロベンゼンスルホニルである。この場合、保護基導入にあたり使用する試薬はスルホン酸系保護試薬であれば何ら限定されないが、好ましくは、4−ニトロベンゼンスルホニルクロリドである。
使用する溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジグライム、トリグライム、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒、ならびにこれらの混合溶媒等が例示される。反応温度は−100℃から溶媒の還流温度までであってよく、好ましくは−78℃から25℃である。
一般式(10)で表される化合物をR5OH(式中、R5は前記に同じ)で表されるアルコール存在下、塩基で開環すると一般式(11)で表される化合物が得られる。
アルコールとしては、メタノール、エタノール、アリルアルコール、プロパノール等の炭素数1〜6のアルコール、ベンジルアルコール、クロロベンジルアルコール、ニトロベンジルアルコール等の置換および非置換ベンジルアルコールが例示される。これらにおける置換基としてはハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基等の基を挙げることができる。好ましいのはベンジルアルコールである。使用するアルコールの量は基質に対して1当量以上であり、溶媒として使用することもできる。
使用する溶媒としては、アルコール以外には例えばヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグライム、トリグライム、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒、水媒体、並びにこれらの混合溶媒等が挙げられる。
使用する塩基としては炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属炭酸塩、または水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属水酸化物等が例示されるが、好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属炭酸塩である。塩基の使用量は、基質に対して1〜10当量であってよく、好ましくは5〜10当量である。
また、アルコール以外の溶媒を使用する際には、塩基の溶解度を高めるために、18−クラウン−6−エーテル等のクラウンエーテル類を用いることが好ましい。クラウンエーテル類の使用量は、基質に対して1〜3当量であってよく、好ましくは1〜2当量である。
一般式(11)で表される化合物のアミド化により、一般式(12)で表される化合物が得られる。
アミド化において、用いられる試薬としては、アセチルクロリド、プロピオニルクロリド、ブチリルクロリド、バレリルクロリド、ヘキサノイルクロリド、ベンゾイルクロリド等の炭素数1〜20の環状または非環状アシルクロリドが例示される。酸クロリドの使用量は、基質に対して1〜3当量であってよく、好ましくは1〜2当量である。
使用する溶媒としては、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグライム、トリグライム、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒、水媒体、並びにこれらの混合溶媒等が挙げられる。反応温度は0℃から溶媒の還流温度であってよく、好ましくは0℃から25℃である。
一般式(12)で表される化合物のアミノ基脱保護により、一般式(13)で表される化合物が得られる。
アミノ基の脱保護は、常法により行うことができるが、例えばアミノ保護基が4−ニトロベンゼンスルホニル基の場合、チオフェノール、及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等が好ましく用いられる。
一般式(13)で表される化合物の加水分解により、一般式(14)で表される化合物が得られる。
加水分解に用いられる試薬としてはトリメチルシリルクロリド、トリメチルシリルブロミド、トリメチルシリルヨージド等のトリアルキルシリルハロゲン化物が例示される。トリアルキルシリルハロゲン化物の使用量は、基質に対して1〜15当量であってよく、好ましくは10当量である。
使用することができる溶媒としては、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒が挙げられる。反応温度は、0℃から溶媒の還流温度であってよく、好ましくは0℃から室温である。
一般式(14)で表される化合物と保護アミノエタノールを反応させることにより、一般式(15)で表される化合物が得られる。
保護アミノエタノールの調製に使用するアミノ保護基としては、公知のアミノ基の保護基であれば何ら限定されないが、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、1−アダマンチルオキシカルボニル基等が例示され、好ましくはt−ブトキシカルボニル基である。
保護アミノエタノールの調製において使用する塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ金属が例示される。
使用することができる溶媒としては、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグライム、トリグライム、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒、並びにこれらの混合溶媒等が例示される。反応温度は、0℃から溶媒の還流温度であってよく、好ましくは0℃から室温である。
使用する塩基としてはトリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、ピコリン、ルチジン、コリジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン等の3級アミンであってよいが、好ましくはピリジンであり、これは溶媒としても使用できる。
一般式(15)で表される化合物のアミノ基の脱保護により、一般式(16)で表される化合物が得られる。
アミノ基の脱保護は常法により行うことができるが、例えばP5がt−ブトキシカルボニル基の場合、トリフルオロ酢酸、希塩酸等を用いて脱保護することができる。当該酸の使用量は当量以上、好ましくは3〜5当量である。また、反応は室温で行ってもよいが、キラルを用いた場合における発熱反応による基質のラセミ化を防止するためには低温で行うのが好ましい。
一般式(16)で表される化合物のコリン化により、一般式(17)で表される化合物が得られる。
コリン化に用いる試薬としては、ヨウ化メチル等のハロゲン化メチルが挙げられる。試薬の使用量は基質に対して10〜20当量であってよく、好ましくは20当量である。この場合、使用することができる塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩が挙げられる。炭酸カリウムが好ましい。
一般式(17)で表される化合物の水酸基の脱保護により、一般式(1)で表されるスフィンゴミエリン類縁体が得られる。
脱保護の方法はアルコキシ基により異なるが、R5がベンジル基の場合、水素雰囲気下、溶媒中で接触還元により行うことができる。反応は室温・常圧で行ってよい。
使用することができる溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、水媒体、並びにこれらの混合溶媒等が例示される。
使用する触媒としては、この種の接触還元反応に使用される触媒ならば何ら限定されないが、特にパラジウム、白金等の金属系触媒がよく、収率および経済性の点でパラジウムが好ましい。更にパラジウムの含量が5〜10重量%程度のパラジウム−炭素が優れている。触媒の使用量は基質に対して0.5〜50重量%の範囲であってよい。反応は通常室温、常圧で行うことができる。
なお、原料である一般式(2)で表される化合物は公知であり、J. Am. Chem. Soc. 1987, 109, 5765、またはOrganic Reaction 1996, 48, 1に記載の方法で容易に合成することができる。
また、請求項に記載の化合物(18)ないし(21)については、(18)が(8)から(10)を、(19)が(11)とそのアミノ保護基が外れた化合物を、(20)が(12)から(14)を、および(21)が(15)と(16)をそれぞれ意味するものとする。
以下に実施例を示すが、これに限定されるものではない。
なお、実施例に記載の略記号の正式名称は次の通りである。
DMF、THF、HMPA、DBUはそれぞれN,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ヘキサメチルホスホルアミド、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデカンである。
アジド体(3a)の合成
(2R,3S)−3−n−ヘプチルグリシドール (5.46 g, 31.67 mmol)のDMF(158.0 mL)溶液に室温でフェニルボロン酸(5.02 g, 41.17 mmol)とナトリウムアジド(3.99 g, 63.34 mmol)を加えた。反応混合物を70℃で24時間攪拌した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、アジド体(3a)(8.19 g, 85.9%)を得た。
Figure 0004182910
[α] D 22.5 34.7 (c = 0.93, CHCl3)
N-Bocジオキサボリナン(4a)の合成
アジド体(3a)(5.10 g, 16.93 mmol)のメタノール(85.0 mL)溶液に二炭酸ジ−t−ブチル(4.43 g, 20.32 mmol)とパラジウム−炭素(1.02 g)を加え、水素雰囲気下15時間攪拌した。触媒をろ過で除き、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、N-Bocジオキサボリナン(4a)(5.66 g, 89.0%)を得た。
Figure 0004182910
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.80 (md, J = 6.6 Hz, 2H), 7.44 (m, 1H), 7.36 (mtd, J = 6.8, 7.6 Hz, 2H), 4.93 (br d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.26 (dd, J = 11.0 Hz, 1H), 3.90 - 4.02 (m, 2H), 3.84 (m, 1H), 1.58 - 1.69 (m, 2H), 1.40 - 1.52 (m, 2H), 1.44 (s, 9H), 1.23 - 1.40 (m, 8H), 0.89 (t, J = 7.1 Hz, 3H);
13C NMR (CDCl3, 100 MHz) δ155.2, 134.9, 130.9, 127.6, 90.0, 74.9, 62.7, 49.7, 35.4, 31.8, 29.4, 29.2, 28.3, 25.3, 22.6, 14.1;
IR (KBr disk) 3329, 2930, 2106, 1601, 1522, 1318, 1256, 1167 cm-1;
[α] D 23.0 25.9 (c = 0.99, CHCl3).
ジオール体(5a)の合成
N-Bocジオキサボリナン(4a)(7.70 g, 20.52 mmol)のメタノール (102.6 mL) 溶液に0℃で過酸化水素(20.5 mL)を加えた。0℃で4時間攪拌した後、減圧濃縮を行った。有機層を10%硫酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、ジオール体(5a)(5.64 g, 95.0%)を得た。
Figure 0004182910
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ5.44 (br d, J = 8.3 Hz, 1H), 3.97 (td, J = 3.4, 11.5 Hz, 1H), 3.70 _ 3.82 (m, 2H), 3.52 (m, 1H), 3.00 (br s, 1H), 2.89 (br s, 1H), 1.45 _ 1.59 (m, 3H), 1.45 (s, 9H), 1.21 _ 1.39 (m, 9H), 0.88 (t, J = 7.1 Hz, 3H);
13C NMR (CDCl3, 100 MHz) δ156.1, 79.7, 74.2, 62.6, 54.8, 34.4, 31.8, 29.5, 29.2, 28.4, 25.9, 22.6, 14.0;
IR (KBr disk) 3382, 3252, 2957, 1683, 1535, 1246, 1175 cm-1;
[α] D 23.0 11.7 (c = 1.03, CHCl3).
O-TBSオキサゾリジノン(6a)の合成
ジオール体(5a)(8.78 g, 30.33 mmol)のDMF (151.6 mL) 溶液に0℃でイミダゾール(3.10 g, 45.49 mmol)とt−ブチルジメチルシリルクロリド(5.94 g, 39.43 mmol)を加えた。室温にて17時間攪拌後、氷を加え、ジエチルエーテル抽出を行った。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣のTHF (151.6 mL) 溶液に0℃で水素化ナトリウム(1.09 g, 45.49 mmol)を加え、30℃で3時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチル抽出を行った。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、O-TBSオキサゾリジノン(6a)(9.99 g, quant.)を得た。
Figure 0004182910
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ5.39 (br s, 1H), 4.62 (ddd, J = 3.4, 7.3, 10.0 Hz, 1H), 3.77 (ddd, J = 4.6, 7.3, 7.3 Hz, 1H), 4.22 (dd, J = 4.6, 10.2 Hz, 1H), 3.59 (dd, J = 7.3, 10.2 Hz, 1H), 1.50 _ 1.80 (m, 3H), 1.21 _ 1.40 (m, 9H), 0.89 (s, 9H), 0.88 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 0.07 (s, 3H), 0.06 (s, 3H);
13C NMR (CDCl3, 100 MHz) δ159.3, 79.0, 61.7, 56.6, 31.7, 29.3, 29.0, 28.9, 26.1, 25.7, 22.6, 18.1, 14.0, -5.5;
IR (KBr disk) 3270, 2928, 1734, 1699, 1470, 1400, 1254, 1098 cm-1;
[α] D 23.0 -17.9 (c = 0.91, CHCl3).
N-PMBオキサゾリジノン(7a)の合成
O-TBSオキサゾリジノン(6a)(760 mg, 2.31 mmol)のDMF (14.5 mL) 溶液に0℃で水素化ナトリウム(105 mg, 4.36 mmol)を加えた。0℃で30分間攪拌後、0℃で塩化p-メトキシベンジル(0.59 mL, 4.36 mmol)とヨウ化テトラブチルアンモニウム(1.71 g, 4.62 mmol)を加えた。混合物を室温で20時間攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチル抽出を行った。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣のメタノール (23.7 mL) 溶液に0℃で2規定塩酸水溶液(4.7 mL)を加えた。室温で19時間攪拌後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有機溶媒を減圧留去した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、N-PMBオキサゾリジノン(7a)(794 mg, quant.)を得た。
Figure 0004182910
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.26 (md, J = 8.8 Hz, 2H), 6.87 (md, J = 8.8 Hz, 2H), 4.70 (d, J = 15.1 Hz, 1H), 4.45 (ddd, J = 3.4, 7.8, 9.8 Hz, 1H), 4.22 (d, J = 15.1 Hz, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.76 (ddd, J = 4.4, 4.4, 12.0 Hz, 1H), 3.70 (ddd, J = 3.7, 5.6, 12.0 Hz, 1H), 3.54 (td, J = 3.9, 7.8, 1H), 1.82 _ 1.98 (m, 2H), 1.55 _ 1.71 (m, 2H), 1.21 _ 1.37 (m, 8H), 0.87 (t, J = 7.1 Hz, 3H);
13C NMR (CDCl3, 100 MHz) δ159.3, 158.6, 129.4, 128.6, 114.2, 77.4, 58.9, 58.3, 55.3, 46.1, 31.7, 29.3, 29.2, 29.1, 26.2, 22.6, 14.0;
IR (KBr disk) 3380, 2920, 2853, 1703, 1516, 1458, 1248 cm-1;
[α] D 23.0 6.2 (c = 1.02, CHCl3).
N-PMBジフルオロホスホン酸エステル体(8a)の合成
N-PMBオキサゾリジノン(7a)(5.00 g, 14.91 mmol)のジクロロメタン (149.06 mL) 溶液に-78℃で2,6−ルチジン(2.26 mL, 19.38 mmol)と無水トリフルオロメタンスルホン酸(3.26 mL, 19.38 mmol)を加え10分間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテル抽出を行った。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、トリフラートを得た。ジイソプロピルアミン(2.51 mL, 17.89 mmol)と1.6N n−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(11.18 mL, 17.89 mmol)から0℃で調整したリチウムジイソプロピルアミドのTHF溶液に、-100℃以下でジフルオロメチルホスホン酸ジエチル(2.81 mL, 17.89 mmol)のTHF (29.8 mL) 溶液を加えた。トリフラートとHMPA (3.11 mL, 17.89 mmol)のTHF (74.5 mL) 溶液に、-78℃で上述したリチオジフルオロメチルホスホン酸ジエチルを加えた。-78℃で10分間攪拌した後、2N塩酸溶液に注ぎ、酢酸エチル抽出を行った。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、N-PMBジフルオロホスホン酸エステル体(8a)(5.39 g, 71.5%)を得た。
Figure 0004182910
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.22 (md, J = 8.8 Hz, 2H), 6.86 (md, J = 8.8 Hz, 2H), 4.72 (d, J = 15.4 Hz, 1H), 4.45 (m, 1H), 4.18 - 4.30 (m, 4H), 4.04 (d, J = 15.4 Hz, 1H), 3.97 (dt, J = 2.4, 7.8 Hz, 1H), 3.80 (s, 3H), 2.24 _ 2.56 (m, 2H), 1.53 - 1.65 (m, 3H), 1.38 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.37 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.20 - 1.35 (m, 9H), 0.87 (t, J = 7.1 Hz, 3H);
13C NMR (CDCl3, 100 MHz) δ159.3, 158.0, 129.5, 127.9, 120.0 (dt, JC-P, JC-F = 215.9, 260.5 Hz), 114.2, 77.5, 64.8 (JC-P = 6.6 Hz), 55.2, 51.6 (m), 45.7, 31.7, 31.5 (dt, JC-P, JC-F = 14.1, 19.9 Hz), 29.9, 29.2, 29.0, 25.6, 22.6, 16.4 (JC-P = 5.0 Hz), 14.0;
IR (NaCl neat) 2930, 2859, 1755, 1514, 1273, 1250, 1177, 1032 cm-1;
[α]D 19.5 17.43 (c = 0.53, CHCl3).
N-Hジフルオロホスホン酸エステル体(9a)の合成
N-PMBジフルオロホスホン酸エステル体(8a)(2.70 g, 5.34 mmol)のアセトニトリル(16.0 mL)−水(5.3 mL)溶液に0℃で硝酸アンモニウムセリウム(11.71 g, 21.36 mmol)を加えた。0℃で10分間攪拌した後、水を加え、酢酸エチル抽出を行った。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、N-Hジフルオロホスホン酸エステル体(9a)(1.52 g, 74.0%)を得た。
Figure 0004182910
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ5.87 (br s, 1H), 4.45 (ddd, J = 3.7, 7.6, 10.0 Hz, 1H), 4.30 (qd, J = 7.1, 7.6 Hz, 4H), 4.20 (dt, J = 5.4, 7.6 Hz, 1H), 2.17 - 2.33 (m, 2H), 1.46 - 1.74 (m, 3H), 1.41 (t, J = 7.1 Hz, 6H), 1.22 - 1.40 (m, 9H), 0.87 (t, J = 7.1 Hz, 3H);
13C NMR (CDCl3, 100 MHz) δ158.2, 120.0 (dt, JC-P, JC-F = 215.9, 260.5 Hz), 79.0, 65.1 (JC-P = 6.6 Hz), 65.0 (JC-P = 6.6 Hz), 49.6 (JC-P = 5.0 Hz), 35.2 (dt, JC-P, JC-F = 14.9, 19.9 Hz), 31.6, 29.5, 29.1, 29.0, 25.7, 22.5, 16.3 (JC-P = 5.0 Hz), 14.0;
IR (NaCl neat) 3299, 2928, 2859, 1765, 1393, 1267, 1028 cm-1;
[α]D 19.5 -9.78 (c = 0.32, CHCl3).
N-Nsジフルオロホスホン酸エステル体(10a)の合成
N-Hジフルオロホスホン酸エステル体(9a)(998 mg, 2.59 mmol)のTHF (13.0 mL) 溶液に-78℃で1.6 N n-ブチルリチウム−ヘキサン溶液(1.78 mL, 2.85 mmol)とp−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(746 mg, 3.37 mmol)を加えた。-78℃で45分間攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチル抽出を行った。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、N-Nsジフルオロホスホン酸エステル体(10a)(1.15 g, 78.0%)を得た。
Figure 0004182910
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.41 (td, J = 2.2, 9.3 Hz, 2H), 8.33 (td, J = 2.2, 9.3 Hz, 2H・・・4.89 (ddd, J = 2.0, 7.3, 9.0 Hz, 1H), 4.62 (ddd, J = 4.9, 8.1, 8.1 Hz, 1H), 4.33 (m, 4H), 2.91 (ddddd, J = 2.7, 2.9, 16.1, 16.1, 25.9 Hz, 1H), 2.73 (ddddd, J = 8.3, 9.0, 16.1, 16.4, 17.4 Hz, 1H), 1.50 _ 1.70 (m, 3H), 1.420 (dt, J = 1.0, 7.1 Hz, 3H), 1.419 (dt, J = 1.0, 7.1 Hz, 3H), 1.20 _ 1.40 (m, 9H), 0.87 (t, J = 7.1 Hz, 3H);
13C NMR (CDCl3, 100 MHz) δ151.5, 151.1, 142.5, 130.2, 124.3, 118.8 (dt, JC-P, JC-F = 216.7, 262.2 Hz), 79.5, 65.1 (JC-P = 6.0 Hz), 55.2 (m), 33.3 (dt, JC-P, JC-F = 15.7, 19.9 Hz), 31.6, 29.6, 28.94, 28.89, 25.4, 22.5, 16.3 (JC-P = 4.1 Hz), 14.0;
IR (NaCl neat) 2930, 1788, 1535, 1352, 1275, 1179, 1026 cm-1;
[α]D 19.5 45.96 (c = 0.36, CHCl3).
N-Ns-O-Z-ホスホン酸エステル体(11a)の合成
ベンジルアルコール(3.32 mL, 32.1 mmol)のTHF (9.6 mL) 溶液に室温で18−クラウン−6−エーテル(1.72 g, 4.81 mmol)、炭酸カリウム(4.43 g, 32.1 mmol)及びN-Nsジフルオロホスホン酸エステル体(10a)(1.83 g, 3.21 mmol)のTHF (16.0 mL) 溶液を加えた。室温で45分間攪拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチル抽出を行った。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、N-Ns-O-Z-ホスホン酸エステル体(11a)(1.99 g, 91.4%)を得た。
Figure 0004182910
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.31 (md, J = 9.0 Hz, 2H), 8.02 (md, J = 9.0 Hz, 2H), 7.38 - 7.41 (m, 5H), 5.50 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.13 (s, 2H), 4.80 (m, 1H), 4.15 - 4.27 (m, 4H), 4.00 (m, 1H), 2.20 - 2.39 (m, 2H), 1.37 - 1.56 (m, 2H), 1.352 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.347 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.18 - 1.33 (m, 10H), 0.88 (t, J = 7.1 Hz, 3H);
13C NMR (CDCl3, 100 MHz) δ154.6, 149.9, 146.5, 134.9, 128.7, 128.7, 128.5, 128.3, 124.0, 119.3 (dt, JC-P, JC-F = 215.9, 262.2 Hz), 80.3, 70.0, 65.1 (d, JC-P = 6.6 Hz), 65.0 (d, JC-P = 6.6 Hz), 50,5 (m), 33.6 (dt, JC-P, JC-F = 15.7, 19.9 Hz), 31.6, 30.3, 29.1, 29.0, 25.1, 22.6, 16.3 (d, JC-P = 5.0 Hz), 14.0;
IR (NaCl neat) 3173, 2930, 1748, 1532, 1350, 1262, 1167, 1022, 739 cm-1;
[α]D 23.5 -5.91 (c = 0.93, CHCl3).
N-acyl-N-Ns-O-Z-ホスホン酸エステル体(12a)の合成
N-Ns-O-Z-ホスホン酸エステル体(11a)(3.43 g, 5.06 mmol)のジエチルエーテル (50.6 mL) 溶液に0℃でトリエチルアミン(1.41 mL, 10.12 mmol)と塩化ヘキサノイル(1.39 mL, 10.12 mmol)を加えた。0℃で15分間攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジエチルエーテル抽出を行った。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、N-acyl-N-Ns-O-Z-ホスホン酸エステル体(12a)(3.33 g, 84.8%)を得た。
Figure 0004182910
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ8.37 (m, 2H), 8,21 (m, 2H), 7.33 - 7.40 (m, 5H), 5.37 (m, 1H), 5.21 (d, J = 12.4 Hz, 2H), 5.18 (d, J = 12.2 Hz, 2H), 4.77 (m, 1H), 2.22 - 2.96 (m, 4H), 1.44 - 1.70 (m, 4H), 1.34 (t, J = 7.1 Hz, 6H), 1.16 - 1.30 (m, 14H), 0.88 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 0.84 (t, J = 7.1Hz, 3H);
IR (NaCl neat) 2930, 1750, 1711, 1535, 1352, 1265, 1167, 1026, cm-1;
[α]D 23.0 27.29 (c = 1,01, CHCl3).
N-acyl- O-Z-ホスホン酸エステル体(13a)の合成
チオフェノール(0.82 mL, 7.94 mmol)のアセトニトリル (19.9 mL) 溶液に0℃でDBU(1.19 mL, 7.94 mmol)を加えた。0℃で20分間攪拌後、0℃でN-Acyl-N-Ns-O-Z-ホスホン酸エステル体(12a)(3.09 g, 3.97 mmol)のアセトニトリル (19.9 mL) 溶液を加えた。20分間攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジエチルエーテル抽出を行った。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、N-acyl- O-Z-ホスホン酸エステル体(13a)(3.33 g, 84.8%)を得た。
Figure 0004182910
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ7.34 - 7.40 (m, 5H), 5.79 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.17 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 5.14 (d, J = 12.9, Hz 1H), 4.92 (ddd, J = 3.4, 5.1, 8.1 Hz, 1H), 4.49 (dddd, J = 3.2, 3.2, 8.05, 10.00 Hz, 1H), 4.18 - 4.30 (m, 4H), 2.19 - 2.44 (m, 2H), 2.09 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 1.48 - 1.69 (m, 4H), 1.368 (dt, J = 2.9, 7.1 Hz, 3H), 1.367 (dt, J = 3.2, 7.1 Hz, 3H), 1.22 - 1.32 (m, 14H), 0.88 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 0.87 (t, J = 7.1 Hz, 3H);
13C NMR (CDCl3, 100 MHz) δ172.6, 154.8, 135,2, 128.6, 128.6, 128.3, 120.1 (dt, JC-P, JC-F = 215.0, 262.2 Hz), 80.2, 69.8, 65.0 (d, JC-P = 6.6 Hz), 64.8 (d, JC-P = 6.6 Hz), 45.8 (m), 36.5, 32.7 (dt, JC-P, JC-F = 15.7, 19.9 Hz), 31.7, 31.3, 31.1, 29.3, 29.0, 25.1, 22.6, 22.3, 16.4, 16.3 (d, JC-P = 5.0 Hz), 14.0, 13.9;
IR (NaCl neat) 3312, 2930, 1748, 1655, 1543, 1262, 1165, 1028 cm-1;
[α]D 22.5 -21.23 (c = 0.47, CHCl3).
N-acyl- O-Z-ホスホン酸(14a)の合成
N-acyl- O-Z-ホスホン酸エステル体(13a)(459 mg, 0.78 mmol)のジクロロメタン(0.78 mL)溶液に室温でトリメチルシリルブロミド(1.02 mL, 7.76 mmol)のジクロロメタン(1.56 mL)溶液を加えた。室温で28時間攪拌後、減圧濃縮を行った。残渣にメタノールを加えて1時間攪拌した後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、N-acyl- O-Z-ホスホン酸(14a)(341 mg, 82.0%)を得た。
Figure 0004182910
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ7.30 - 7.40 (m, 5H), 5.18 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.53 (m,1H), 2.25 - 2.44 (m, 2H), 2.14 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 1.55 - 1.63 (m, 4H), 1.27 - 1.31 (m, 14H), 0.90 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 0.89 (t, J = 6.8 Hz, 3H);
13C NMR (CD3OD, 100 MHz) δ175.8, 156.5, 137.1, 129.6, 129.4, 129.2, 121.7 (dt, JC-P, JC-F = 212.6, 262.2 Hz), 81.2, 70.6, 46.8 (m), 37.0, 33.5 (dt, JC-P, JC-F = 14.9, 19.8 Hz), 32.9, 32.4, 31.5, 30.3, 30.2, 26.6, 26.3, 23.7, 23.4, 14.4, 14.3;
IR (KBr disk) 3299, 2928, 1748, 1653, 1534, 1267, 1179, 1030 cm-1;
[α]D 22.5 -15.81 (c = 0.98, CHCl3).
Bocアミノエトキシ体(15a)の合成
N-acyl-O-Z-ホスホン酸(14a)(100 mg, 0.19 mmol)のピリジン(1.87 mL)溶液に、炭酸カリウム存在下で2-アミノエタノールと二炭酸ジ−t−ブチルから調整した2-(t-ブチルオキシカルボニルアミノ)エタノール(301 mg, 1.87 mmol)とトリクロロアセトニトリル(0.28 mL, 2.80 mmol)を室温で加えた。65℃で11時間攪拌後、2N塩酸を加え、クロロホルム抽出を行った。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、ほぼ純粋なBocアミノエトキシ体(15a)(127 mg, quant.)を得た。
Figure 0004182910
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ7.30 _ 7.39 (m, 5H), 5.18 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 4.82 (m, 1H), 4.63 (m, 1H), 4.01 (m, 2H), 3.27 (m, 2H), 2.30 _ 2.44 (m, 2H), 2.17 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 1.56 _ 1.64 (m, 4H), 1.42 (s, 9H), 1.23 _ 1.35 (m, 14H), 0.89 (t, J = 6.6 Hz, 3H), 0.88 (t, J = 6.6 Hz, 3H);
13C NMR (CD3OD, 100 MHz) δ176.0, 158.3, 156.5, 137.0, 129.5, 129.4, 129.2, 123.0 (dt, JC-P, JC-F = 207.6, 260.5 Hz), 81.3, 80.2, 70.6, 66.3 (m), 47.2 (m), 42.3 (m), 37.1, 34.4 (dt, JC-P, JC-F = 14.9, 19.0 Hz), 32.8, 32.4, 31.5, 30.3, 30.2, 28.8, 26.6, 26.4, 23.6, 23.4, 14.4, 14.3;
IR (KBr disk) 3376, 2930, 1746, 1691, 1649, 1530, 1458, 1263, 1167, 1063 cm-1;
[α]D 23.0 -14.45 (c = 0.99, CHCl3).
脱Boc体(16a)の合成
Bocアミノエトキシ体(15a)(400 mg, 0.85 mL)のジクロロメタン(1.24 mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(0.56 mL)を0℃で加えた。そのままの温度で5時間攪拌した後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、脱Boc体(16a)(77 mg, 71%)を得た。
Figure 0004182910
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ7.31 _ 7.40 (m, 5H), 5.17 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 4.82 (ddd, J = 3.9, 5.1, 8.1 Hz, 1H), 4.55 (ddd, J = 2.9, 2.9, 9.5 Hz, 1H), 4.18 (dddd, J = 4.2, 4.2, 5.3, 7.1 Hz, 2H), 3.15, (t, J = 5.1 Hz, 2H), 2.18 _ 2.45 (m, 2H), 2.14 (dt, J = 1.2, 7.3 Hz, 2H), 1.55 _ 1.62 (m, 4H), 1.23 _ 1.35 (m, 14H), 0.90 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 0.89 (t, J = 7.3 Hz, 3H);
13C NMR (CD3OD, 100 MHz) δ175.8, 156.5, 137.1, 129.6, 129.4, 129.2, 123.3 (dt, JC-P, JC-F = 200.1, 260.5 Hz), 81.3, 70.5, 63.8 (d, JC-P = 5.0 Hz), 46.8 (m), 41.8 (d, JC-P = 5.0 Hz), 37.0, 33.9 (dt, JC-P, JC-F = 14.1, 19.9 Hz), 32.9, 32.4, 31.3, 30.3, 30.2, 26.6, 26.4, 23.7, 23.4, 14.4, 14.3;
IR (KBr disk) 3457, 2930, 1744, 1651, 1539, 1281, 1188, 1076, 1044 cm-1;
[α]D 23.0 -2.72 (c = 0.89, CHCl3).
O-Z体(17a)の合成
脱Boc体(16a)(130 mg, 0.39 mmol)のクロロホルム(3.89 mL)溶液に炭酸カリウム(269 mg, 1.94 mmol)とヨウ化メチル(3.89 mL)を室温で加えた。そのままの温度で2日間攪拌した後、不溶物をろ過で除き、ろ液の減圧濃縮を行った。シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、O-Z体(17a)(141 mg, 96%)を得た。
Figure 0004182910
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ7.30 - 7.40 (m, 5H), 5.17 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 4.83 (m, 1H), 4.23 (ddd, J = 2.9, 3.2, 10.0 Hz, 1H), 4.38 - 4.44 (m, 2H), 3.63 (t, J = 4.6 Hz, 2H), 3.21 (s, 9H), 2.17 - 2.46 (m, 2H), 2.140 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 2.136 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 1.52 - 1.63 (m, 4H), 1.20 - 1.38 (m, 12H), 0.90 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 0.89 (t, J = 6.6 Hz, 1H);
13C NMR (CD3OD, 100 MHz) δ175.7, 156.5, 137.2, 129.6, 129.4, 129.2, 125.1, 123.4 (dt, JC-P, JC-F = 199.3, 260.5 Hz), 81.3, 70.5, 67.8 (m), 61.2 (JC-P = 5.0 Hz), 54.73, 54.69, 54.66, 46.7 (m), 37.1, 33.8 (dt, JC-P, JC-F = 14.9, 19.9 Hz), 32.9, 32.4, 31.3, 30.3, 30.2, 26.7, 26.4, 23.7, 23.4, 14.4, 14.3;
IR (KBr disk) 3426, 2957, 1744, 1653, 1551, 1260, 1090, 970 cm-1;
[α]D 23.5 -7.63 (c = 0.34, MeOH).
スフィンゴミエリン類縁体(1a)の合成
O-Z体(17a)(100 mg, 0.16 mmol)のメタノール(1.61 mL)溶液にパラジウム−炭素(20 mg)を加えた。水素雰囲気下で48時間攪拌した後、触媒をろ過により除去し、ろ液を減圧濃縮した。それをメタノール(1 mL)に溶かしてスフィンゴミエリン類縁体(1a)(65 mg, 83.3%)を得た。
Figure 0004182910
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ4.36 - 4.44 (m, 2H), 4.21 (ddd, J = 1.7, 5.4, 10.0 Hz, 1H), 3.61 - 3.65 (m, 2H), 3.49 (m, 1H), 3.22 (s, 9H), 2.49 (m, 1H), 2.22 (m, 1H), 2.16 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.56 - 1.60 (m, 2H), 1.47 - 1.53 (m, 2H), 1.23 - 1.40 (m, 14H), 0.91 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 0.90 (t, J = 6.8 Hz, 3H);
13C NMR (CD3OD, 100 MHz) δ175.5, 124.0 (dt, JC-P, JC-F = 201.0, 260.5 Hz), 75.0, 67.8 (m), 61.2 (JC-P = 5.8 Hz), 54.74, 54.71, 54.68, 49.6 (m), 37.3, 34.5, 34.2 (dt, JC-P, JC-F = 14.1, 19.9 Hz), 33.0, 32.6, 30.7, 30.4, 27.0, 26.7, 23.7, 23.5, 14.4, 14.3.
IR (KBr disk) 3395, 2926, 1649, 1561, 1092, 970 cm-1;
[α] D 26.0 -6.10 (c 0.32, MeOH).

Claims (13)

  1. 一般式(1)
    Figure 0004182910
    (式中R1およびR2は同一または異なって、不飽和結合を有することもある炭素数が1〜20のアルキル基、アリール基、またはアリール基置換炭素数1〜6のアルキル基を意味する。)
    で表されるスフィンゴミエリン類縁体。
  2. 式(1)において、R1およびR2は同一または異なって、不飽和結合を有することもある炭素数が10〜17のアルキル基である請求項1の化合物。
  3. 式(1)において、R1がヘプチル基、R2がペンチル基である請求項1の化合物。
  4. 式(1)において、R1が1−ペンタデセニル基、R2がヘプタデシル基である請求項1の化合物。
  5. 式(1)で表される化合物が光学活性である請求項1〜4に記載の化合物。
  6. 一般式(2)
    Figure 0004182910
    (式中、R1は不飽和結合を有することもある炭素数が1〜20のアルキル基、アリール基、またはアリール基置換炭素数1〜6のアルキル基を意味する。)
    で表される化合物のオキシラン環を開環させ、水酸基を保護することにより、一般式(3)
    Figure 0004182910
    (式中、R1は上記と同じ基であり、R3はアリール基を意味する。)
    で表される化合物を得、次いで、アジドの還元、アミノ基保護を行うことにより一般式(4)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R3は上記と同じ基であり、P1はアミノ基の保護基を意味する。)
    で表される化合物を得、次いで、水酸基の脱保護を行うことにより一般式(5)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、P1は上記と同じ基である。)
    で表される化合物を得、次いで、これの1級水酸基を保護し、閉環反応を行うことにより一般式(6)
    Figure 0004182910
    (式中、R1は上記と同じ基であり、P2は水酸基の保護基を意味する。)
    で表される化合物を得、次いで、アミノ基を保護し、水酸基の脱保護を行うことにより一般式(7)
    Figure 0004182910
    (式中、R1は上記と同じ基であり、P3はアミノ基の保護基を意味する。)で表される化合物を得、次いで、これの水酸基を脱離基に変換した後、ジフルオロメチルホスホン酸ジエステルのアニオンを反応させることにより一般式(8)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、P3は上記と同じ基であり、R4は炭素数1〜6のアルキル基を意味する。)
    で表される化合物を得、次いで、アミノ基の脱保護を行うことにより一般式(9)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R4は上記と同じ基である。)
    で表される化合物を得、次いで、アミノ基の保護を行うことにより一般式(10)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R4は上記と同じ基であり、P4はアミノ基の保護基を意味する。)
    で表される化合物を得、次いで、これをアルコールを用いて開環することにより一般式(11)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R4、P4は上記と同じ基であり、R5は炭素数1〜10の環状もしくは非環状アルキル基、アリール基、またはアラルキル基を意味する。)
    で表される化合物を得、次いで、アミド化することにより、一般式(12)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R4、R5、P4は上記と同じ基であり、R2は不飽和結合を有することもある炭素数が1〜20のアルキル基、アリール基、またはアリール基置換炭素数1〜6のアルキル基を意味する。)
    で表される化合物を得、次いで、アミノ基を脱保護することにより一般式(13)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2、R4、R5は上記と同じ基である。)
    で表される化合物を得、次いで、エステルを加水分解することにより一般式(14)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2、R5は上記と同じ基である。)
    で表される化合物を得、次いで、これをアミノ基の保護されたアミノエタノールと反応させることにより、一般式(15)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2、R5は上記と同じ基であり、P5はアミノ基の保護基を意味する。)で表される化合物を得、これのアミノ基を脱保護することにより一般式(16)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2、R5は上記と同じ基である。)
    で表される化合物を得、これをコリン化することにより一般式(17)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2、R5は上記と同じ基である。)
    で表される化合物を得、最後に水酸基を脱保護することを特徴とする、一般式(1)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2は上記と同じ基である。)
    で表されるスフィンゴミエリン類縁体の製法。
  7. 一般式(10)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R4は上記と同じ基であり、P4はアミノ基の保護基を意味する。)
    で表される化合物を得、次いで、これをアルコールを用いて開環することにより一般式(11)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R4、P4は上記と同じ基であり、R5は炭素数1〜10の環状もしくは非環状アルキル基、アリール基、またはアラルキル基を意味する。)
    で表される化合物を得、次いで、アミド化することにより一般式(12)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R4、R5、P4は上記と同じ基であり、R2は不飽和結合を有することもある炭素数が1〜20のアルキル基、アリール基、またはアリール基置換炭素数1〜6のアルキル基を意味する。)
    で表される化合物を得、次いで、アミノ基を脱保護することにより一般式(13)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2、R4、R5は上記と同じ基である。)
    で表される化合物を得、次いで、エステルを加水分解することにより一般式(14)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2、R5は上記と同じ基である。)
    で表される化合物を得、次いで、これをアミノ基の保護されたアミノエタノールと反応させることにより、一般式(15)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2、R5は上記と同じ基であり、P5はアミノ保護基を意味する。)
    で表される化合物を得、これのアミノ基を脱保護することにより一般式(16)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2、R5は上記と同じ基である。)
    で表される化合物を得、これをコリン化することにより一般式(17)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2、R5は上記と同じ基である。)
    で表される化合物を得、最後に水酸基を脱保護することを特徴とする一般式(1)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2は上記と同じ基である。)
    で表されるスフィンゴミエリン類縁体の製法。
  8. 一般式(14)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2、R5は上記と同じ基である。)
    で表される化合物を得、次いで、これをアミノ基の保護されたアミノエタノールと反応させることにより、一般式(15)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2、R5は上記と同じ基であり、P5はアミノ保護基を意味する。)
    で表される化合物を得、これのアミノ基を脱保護することにより一般式(16)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2、R5は上記と同じ基である。)
    で表される化合物を得、これをコリン化することにより一般式(17)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2、R5は上記と同じ基である。)
    で表される化合物を得、最後に水酸基を脱保護することを特徴とする一般式(1)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2は上記と同じ基である。)
    で表されるスフィンゴミエリン類縁体の製法。
  9. 一般式(18)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R4は上記と同じ基である。P6は水素原子またはアミノ基の保護基を表す。)
    で表される化合物。
  10. 一般式(19)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R4、R5は上記と同じ基を意味する。P7は水素原子またはアミノ基の保護基を表す。)
    で表される化合物。
  11. 一般式(20)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2、R5は上記と同じ基を意味する。R6は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。P8は水素原子またはアミノ基の保護基を意味する。)
    で表される化合物。
  12. 一般式(21)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2、R5は上述と同じ基を意味する。P9は水素原子またはアミノ基の保護基を意味する。)
    で表される化合物。
  13. 一般式(17)
    Figure 0004182910
    (式中、R1、R2、R5は上述と同じ基を意味する。)
    で表される化合物。
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