JP4180163B2 - 電子部品試験装置用吸着装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路素子などの電子部品(以下、単にICともいう。)をテストするための電子部品試験装置に用いられる吸着装置に関し、特に被試験電子部品を吸着した状態でテストヘッドのコンタクト部へ押し付ける際の押圧力を均一化できる電子部品試験装置用吸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハンドラ (handler)と称される電子部品試験装置では、トレイに収納した多数の被試験ICをハンドラ内に搬送し、各被試験ICをテストヘッドに電気的に接触させ、電子部品試験装置本体(以下、テスタともいう。)に試験を行わせる。そして、試験を終了すると各被試験ICをテストヘッドから払い出し、試験結果に応じたトレイに載せ替えることで、良品や不良品といったカテゴリへの仕分けが行われる。
【0003】
従来のハンドラには、試験前のICを収納したり試験済のICを収納するためのトレイ(以下、カスタマトレイともいう。)以外に、ハンドラ内を循環して搬送させるトレイ(以下、テストトレイともいう。)を備えたタイプのものがあり、この種のハンドラでは、試験の前後においてカスタマトレイとテストトレイとの間で被試験ICの載せ替えが行われる。
【0004】
また、ICの耐熱性を確認するために被試験ICに低温や高温の温度ストレスを印加した状態でICの機能テストを実行することもある。こうした場合に、テストトレイに搭載された被試験ICを所定の温度まで昇温または降温させる恒温槽を備えたハンドラが用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、被試験ICをコンタクト部へ押し付けるにあたっては、水平面内(X−Y平面)における位置合わせは勿論のこと、垂直方向(Z軸方向)における押圧力も均一にすることが望ましい。一つの被試験ICにおけるZ軸方向の押圧力が不均一であると、押圧力不足であると接触不良が生じたり、押圧力が過度になると端子の損傷が生じるおそれがあるからである。
【0006】
従来のハンドラでは、吸着ヘッドで吸着保持してコンタクト部へ同時に押し付ける被試験ICが1個または2個であったので、Z軸方向の押圧力のばらつきは、被試験ICを押圧する面の機械的な加工精度を管理することで、ある程度は吸収することができた。
【0007】
しかしながら、たとえば4個以上の被試験ICを同時測定すべく、吸着ヘッドでこうした多数の被試験ICを一度に吸着保持すると、もはや機械的加工精度を確保するだけではZ軸方向のばらつきを吸収することはきわめて困難である。
【0008】
特に、恒温槽を備えたハンドラでは、テストヘッドのコンタクト部は勿論のこと、被試験ICを吸着してコンタクト部へ押し付けるコンタクトアームも恒温槽内に配置されているので、温度によるコンタクトアームの変形、特にねじれが無視できず、上述した問題が顕著になる。
【0009】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、被試験電子部品を吸着した状態でテストヘッドのコンタクト部へ押し付ける際の押圧力を均一化できる電子部品試験装置用吸着装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、第1の発明の電子部品試験装置用吸着装置は、被試験電子部品の端子をテストヘッドのコンタクト部へ押し付けてテストを行う電子部品試験装置用吸着装置において、
前記コンタクト部に対して接近離反移動可能に設けられたプッシャベースと、前記プッシャベースを前記電子部品の押し付け方向に移動させる駆動装置と、少なくとも前記電子部品の押し付け方向および前記押し付け方向と垂直な方向において、前記プッシャベースに対して可動となるように、フローティング機構を介して前記プッシャベースに取り付けられ、前記電子部品を吸着する吸着パッドおよび前記コンタクト部のガイドブッシュに係合するガイドピンが固定された可動ベースと、前記プッシャベース側に設けられ、前記可動ベースを前記コンタクト部へ向かって押圧する押圧手段と、を備え、前記押圧手段が流体圧シリンダであることを特徴とする。
【0011】
また、第2の発明の電子部品試験装置用吸着装置は、被試験電子部品の端子をテストヘッドのコンタクト部へ押し付けてテストを行う電子部品試験装置用吸着装置において、
複数の前記コンタクト部に対して接近離反移動可能に設けられた一のプッシャベースと、前記一のプッシャベースを前記電子部品の押し付け方向に移動させる駆動装置と、少なくとも前記電子部品の押し付け方向および前記押し付け方向と垂直な方向において、前記一のプッシャベースに対してそれぞれ可動となるように、フローティング機構を介して前記一のプッシャベースにそれぞれ取り付けられ、前記電子部品を吸着する吸着パッドおよび前記コンタクト部のガイドブッシュに係合するガイドピンがそれぞれ固定された複数の可動ベースと、前記プッシャベース側に設けられ、前記それぞれの可動ベースを前記それぞれのコンタクト部へ向かって互いに独立して押圧する複数の押圧手段と、を備え、前記押圧手段が流体圧シリンダであることを特徴とする。
【0012】
これら第1および第2の発明の電子部品試験装置用吸着装置では、吸着パッドで被試験ICを吸着保持し、この状態で当該被試験ICをコンタクト部へ押し付けるに際し、押圧手段にて可動ベースをコンタクト部へ向かって押圧する。
【0013】
ここで、可動ベースはプッシャベースに対して可動に設けられ、しかもプッシャベースの下降動作とは別に当該プッシャベースに設けられた押圧手段にて可動ベースを押圧するので、プッシャベースの下降動作方向がZ軸方向に対して誤差を含んでいても、この誤差は、押圧手段の押圧面と可動ベースの被押圧面との間に作用する押圧力によって吸収することができる。これにより、被試験電子部品の各端子における押圧力が均一になる。
【0014】
特に第2の発明においては、プッシャベースが共通化されているので必然的に大きな部材となってねじれ等の機械的加工誤差が生じ易いが、可動ベースはプッシャベースに対してそれぞれ独立して可動に設けられ、押圧手段も互いに独立して設けられているので、プッシャベースの下降動作方向がZ軸方向に対して誤差を含むことが多いにも拘わらず、この誤差は、各押圧手段の押圧面と各可動ベースの被押圧面との間に作用するそれぞれの押圧力によって吸収することができる。これにより、多数の電子部品を同時測定する場合においても、被試験電子部品の各端子における押圧力が均一になる。
【0015】
(2)上記第1および第2の発明においては特に限定されないが、請求項3記載の電子部品試験装置用吸着装置では、前記押圧手段は、前記プッシャベースを支持するベースに設けられていることを特徴とする。
【0016】
また、請求項4記載の電子部品試験装置用吸着装置では、少なくとも前記プッシャベースおよび可動ベースが品種交換部品であることを特徴とする。
【0017】
このように、押圧手段をプッシャベースを支持するベースに設けることにより、品種交換部品(いわゆるチェンジキット)を主としてプッシャベースと可動ベースとで構成することができ、押圧手段は汎用品として共用することができる。したがって、コストダウンを図ることができるとともに品種交換部品の小型化および軽量化を達成することができる。
【0018】
なお、特に限定されないが、押圧手段をベースに設けるに際しては、請求項5記載の電子部品試験装置用吸着装置のように、前記可動ベース側に押圧ブロックを設け、前記押圧手段は前記押圧ブロックを介して前記可動ベースを押圧するように構成することがより好ましい。
【0020】
コンタクト部のガイドブッシュと、可動ベースのガイドピンとで構成されるガイド手段により、主として被試験電子部品とコンタクト部とのXY平面における位置精度が向上することになる。特に本発明の電子部品試験装置用吸着装置においては、可動ベースがプッシャベースに対して可動に設けられているので、プッシャベースとコンタクト部との位置精度が多少悪くても可動ベース側でこれを吸収することができる。
【0022】
(3)上記発明において、被試験電子部品をコンタクト部へ押し付ける際の、プッシャベースの下降動作と押圧手段による押圧動作との動作制御は、特に限定されず、何れか一方を先に動作させたのち他方を動作させることも、あるいは両者を実質的に同時に動作させることも本発明に含まれる。
【0023】
たとえば、請求項6記載の電子部品試験装置用吸着装置では、前記押圧手段は、前記吸着パッドに吸着された被試験電子部品を前記コンタクト部へ押し付けるように前記プッシャベースが移動すると、前記可動ベースを前記コンタクト部へ向かって押圧することを特徴とする。
【0024】
(4)上記発明の吸着装置は、恒温槽内に配置したものと恒温槽外に配置したものの両者を含む趣旨であるが、請求項7記載の電子部品試験装置用吸着装置では、少なくとも前記プッシャベースおよび可動ベースが、前記被試験電子部品に温度ストレスを印加する恒温槽内に設けられていることを特徴とする。
【0025】
少なくともプッシャベースおよび可動ベースが恒温槽内に設けられたタイプにおいては、特にプッシャベースが熱収縮によって変形しやすいが、既述した本発明の作用効果により、こうした変形を充分に吸収することができ効果的である。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の吸着装置を適用した電子部品試験装置の一態様を示す一部破断斜視図、図2は同電子部品試験装置における被試験電子部品(以下被試験IC)の取り廻し方法を示す概念図、図3は同電子部品試験装置に設けられた各種の移送装置を模式的に示す平面図、図4は同電子部品試験装置のICストッカの構造を示す斜視図、図5は同電子部品試験装置で用いられるカスタマトレイを示す斜視図、図13はテストチャンバにおける被試験ICの取り廻し方法を説明するための断面図(図3の XIII-XIII線に沿う断面図)であり、図14はアンローダ部における被試験ICの取り廻し方法を説明するための断面図(図3の XIV-XIV線に沿う断面図)である。
【0027】
なお、図2および図3は、本実施形態の電子部品試験装置における被試験ICの取り廻し方法および搬送装置の動作範囲を理解するための図であって、実際には上下方向に並んで配置されている部材を平面的に示した部分もある。したがって、その機械的(三次元的)構造は図1を参照して説明する。
【0028】
本実施形態の電子部品試験装置1は、被試験ICに、たとえば125℃程度の高温またはたとえば−30℃程度の低温の温度ストレスを与えた状態でICが適切に動作するかどうかを試験(検査)し、当該試験結果に応じてICを分類する装置であって、こうした温度ストレスを与えた状態での動作テストは、試験対象となる被試験ICが多数搭載されたトレイ(以下、カスタマトレイKTともいう。図5参照)から当該電子部品試験装置1内を搬送されるICキャリアCR(図7参照)に被試験ICを載せ替えて実施される。
【0029】
このため、本実施形態の電子部品試験装置1は、図1および図2に示すように、これから試験を行なう被試験ICを格納し、また試験済のICを分類して格納するIC格納部100と、このIC格納部100から送られる被試験ICをチャンバ部300に送り込むローダ部200と、テストヘッドを含むチャンバ部(本発明の恒温槽に相当する。)300と、チャンバ部300で試験が行なわれた試験済のICを分類して取り出すアンローダ部400とから構成されている。
【0030】
IC格納部100
IC格納部100には、試験前の被試験ICを格納する試験前ICストッカ101と、試験の結果に応じて分類された被試験ICを格納する試験済ICストッカ102とが設けられている。
【0031】
これらの試験前ICストッカ101及び試験済ICストッカ102は、図4に示すように、枠状のトレイ支持枠103と、このトレイ支持枠103の下部から侵入して上部に向って昇降可能とするエレベータ104とを具備して構成されている。トレイ支持枠103には、図5の拡大図に示すようなカスタマトレイKTが複数積み重ねられて支持され、この積み重ねられたカスタマトレイKTのみがエレベータ104によって上下に移動される。
【0032】
そして、試験前ICストッカ101には、これから試験が行われる被試験ICが格納されたカスタマトレイKTが積層されて保持される一方で、試験済ICストッカ102には、試験を終えた被試験ICが適宜に分類されたカスタマトレイKTが積層されて保持されている。
【0033】
なお、これら試験前ICストッカ101と試験済ICストッカ102とは同じ構造とされているので、試験前ICストッカ101と試験済ICストッカ102とのそれぞれの数を必要に応じて適宜数に設定することができる。
【0034】
図1及び図2に示す例では、試験前ストッカ101に1個のストッカLDが割り当てられ、またその隣にアンローダ部400へ送られる空ストッカEMPが1個割り当てられるとともに、試験済ICストッカ102として5個のストッカUL1,UL2,…,UL5が割り当てられて試験結果に応じて最大5つの分類に仕分けして格納できるように構成されている。つまり、良品と不良品の別の外に、良品の中でも動作速度が高速のもの、中速のもの、低速のもの、あるいは不良の中でも再試験が必要なもの等に仕分けされる。
【0035】
ローダ部200
上述したカスタマトレイKTは、IC格納部100と装置基板201との間に設けられたトレイ移送アーム(図示省略)によってローダ部200の窓部202に装置基板201の下側から運ばれる。そして、このローダ部200において、カスタマトレイKTに積み込まれた被試験ICを第1の移送装置204によって一旦ピッチコンバーションステージ203に移送し、ここで被試験ICの相互の位置を修正するとともにそのピッチを変更したのち、さらにこのピッチコンバーションステージ203に移送された被試験ICを第2の移送装置205を用いて、チャンバ部300内の位置CR1(図6参照)に停止しているICキャリアCRに積み替える。
【0036】
窓部202とチャンバ部300との間の装置基板201上に設けられたピッチコンバーションステージ203は、比較的深い凹部を有し、この凹部の周縁が傾斜面で囲まれた形状とされたICの位置修正およびピッチ変更手段であり、この凹部に第1の移送装置204に吸着された被試験ICを落し込むと、傾斜面で被試験ICの落下位置が修正されることになる。これにより、たとえば4個の被試験ICの相互の位置が正確に定まるとともに、カスタマトレイKTとICキャリアCRとの搭載ピッチが相違しても、位置修正およびピッチ変更された被試験ICを第2の移送装置205で吸着してICキャリアCRに積み替えることで、ICキャリアCRに形成されたIC収容部14に精度良く被試験ICを積み替えることができる。
【0037】
カスタマトレイKTからピッチコンバーションステージ203へ被試験ICを積み替える第1の移送装置204は、図3に示すように、装置基板201の上部に架設されたレール204aと、このレール204aによってカスタマトレイKTとピッチコンバーションステージ203との間を往復する(この方向をY方向とする)ことができる可動アーム204bと、この可動アーム204bによって支持され、可動アーム204bに沿ってX方向に移動できる可動ヘッド204cとを備えている。
【0038】
この第1の移送装置204の可動ヘッド204cには、吸着ヘッド204dが下向きに装着されており、この吸着ヘッド204dが空気を吸引しながら移動することで、カスタマトレイKTから被試験ICを吸着し、その被試験ICをピッチコンバーションステージ203に落とし込む。こうした吸着ヘッド204dは、可動ヘッド204cに対して例えば4本程度装着されており、一度に4個の被試験ICをピッチコンバーションステージ203に落とし込むことができる。
【0039】
一方、ピッチコンバーションステージ203からチャンバ部300内のICキャリアCR1へ被試験ICを積み替える第2の移送装置205も同様の構成であり、図1および図3に示すように、装置基板201およびテストチャンバ301の上部に架設されたレール205aと、このレール205aによってピッチコンバーションステージ203とICキャリアCR1との間を往復することができる可動アーム205bと、この可動アーム205bによって支持され、可動アーム205bに沿ってX方向に移動できる可動ヘッド205cとを備えている。
【0040】
この第2の移送装置205の可動ヘッド205cには、吸着ヘッド205dが下向に装着されており、この吸着ヘッド205dが空気を吸引しながら移動することで、ピッチコンバーションステージ203から被試験ICを吸着し、テストチャンバ301の天井に開設された入口303を介して、その被試験ICをICキャリアCR1に積み替える。こうした吸着ヘッド205dは、可動ヘッド205cに対して例えば4本程度装着されており、一度に4個の被試験ICをICキャリアCR1へ積み替えることができる。
【0041】
チャンバ部300
本実施形態に係るチャンバ部300は、ICキャリアCRに積み込まれた被試験ICに目的とする高温又は低温の温度ストレスを与える恒温機能を備えており、熱ストレスが与えられた状態にある被試験ICを恒温状態でテストヘッド302のコンタクト部302aに接触させ、図外のテスタにテストを行わせる。
【0042】
ちなみに、本実施形態の電子部品試験装置1では、被試験ICに低温の温度ストレスを与えた場合には後述するホットプレート401で除熱することで被試験ICへの結露を防止するが、被試験ICに高温の温度ストレスを与えた場合には、自然放熱によって除熱する。ただし、別途の除熱槽または除熱ゾーンを設けて、高温を印加した場合は被試験ICを送風により冷却して室温に戻し、また低温を印加した場合は被試験ICを温風またはヒータ等で加熱して結露が生じない程度の温度まで戻すように構成しても良い。
【0043】
コンタクト部302aを有するテストヘッド302は、テストチャンバ301の中央下側に設けられており、このテストヘッド302の両側にICキャリアCRの静止位置CR5が設けられている。そして、この位置CR5に搬送されてきたICキャリアCRに載せられた被試験ICを第3の移送装置304によってテストヘッド302上に直接的に運び、被試験ICをコンタクト部302aに電気的に接触させることにより試験が行われる。
【0044】
また、試験を終了した被試験ICは、ICキャリアCRには戻されずに、テストヘッド102の両側の位置CR5に出没移動するイグジットキャリアEXTに載せ替えられ、チャンバ部300の外に搬出される。高温の温度ストレスを印加した場合には、このチャンバ部300から搬出されてから自然に除熱される。
【0045】
図6は本実施形態の電子部品試験装置1で用いられるICキャリアの搬送経路を説明するための斜視図、図7は同ICキャリアの実施形態を示す斜視図、図8は図7の VIII-VIII線に沿う断面図(シャッタ閉)、図9は図7の IX-IX線に沿う断面図(シャッタ開)、図10は同電子部品試験装置のテストチャンバにおける被試験ICのテスト順序を説明するための平面図である。
【0046】
まず、本実施形態のICキャリアCRは、チャンバ部300内を循環して搬送される。この取り廻しの様子を図6に示すが、本実施形態では、まずチャンバ部300の手前と奥とのそれぞれに、ローダ部200から送られてきた被試験ICが積み込まれるICキャリアCR1が位置し、この位置CR1のICキャリアCRは、図外の水平搬送装置によって水平方向の位置CR2に搬送される。
【0047】
なお、第2の移送装置205から被試験ICを受け取る位置は、厳密にいえば同図に示す位置CR1より僅かに上部とされている(この位置を図6に二点鎖線で示す)。これは、テストチャンバ301の天井に開設された入口303にICキャリアCRを下方から臨ませて、当該入口303をICキャリアCRで遮蔽し、チャンバ部300内の熱放出を防止するためであり、このためにICキャリアCRは、被試験ICを受け取る際に位置CR1から少しだけ上昇する。
【0048】
位置CR2に搬送されたICキャリアCRは、図6に示すエレベータ311によって鉛直方向の下に向かって幾段にも積み重ねられた状態で搬送され、位置CR5のICキャリアが空くまで待機したのち、最下段の位置CR3からテストヘッド302とほぼ同一レベル位置CR4へ図外の水平搬送装置によって搬送される。主としてこの搬送中に、被試験ICに高温または低温の温度ストレスが与えられる。
【0049】
さらに、図外の水平搬送装置によって、位置CR4からテストヘッド302側へ向かって水平方向の位置CR5に搬送され、ここで被試験ICのみがテストヘッド302のコンタクト部302aへ送られる。被試験ICがコンタクト部302aへ送られたあとのICキャリアCRは、図外の水平搬送装置によってその位置CR5から水平方向の位置CR6へ搬送されたのち、エレベータ314によって鉛直方向の上に向かって搬送され、元の位置CR1に戻る。
【0050】
このように、ICキャリアCRは、チャンバ部300内のみを循環して搬送されるので、一旦昇温または降温してしまえば、ICキャリア自体の温度はそのまま維持され、その結果、チャンバ部300における熱効率が向上することになる。
【0051】
図7は本実施形態のICキャリアCRの構造を示す斜視図であり、短冊状のプレート11の上面に8つの凹部12が形成され、この凹部12のそれぞれに被試験ICを載せるためのIC収容部14が2つずつ形成されている。
【0052】
本実施形態のIC収容部14は、凹部12にブロック13を取り付けることによりプレート11の長手方向に沿って16個形成され、プレート11の長手方向における被試験ICの搭載ピッチP1 (図10参照)が等間隔に設定されている。
【0053】
ちなみに、本実施形態のIC収容部14には、プレート11の凹部12とブロック13,13との間にガイド孔(図8参照)171が形成されたガイド用プレート17が挟持されている。被試験ICがチップサイズパッケージのBGA型ICのようにパッケージモールドの外周によっては位置決め精度が確保できない場合等においては、ガイド用プレート17のガイド孔171の周縁によって被試験ICの半田ボール端子HBを位置決めし、これによりコンタクトピンへの接触精度を高めることができる。
【0054】
図7に示すように、ICキャリアCRには、当該ICキャリアCRのIC収容部14に収納された被試験ICの位置ずれや飛び出し防止のため、その上面の開口面を開閉するためのシャッタ15が設けられている。
【0055】
このシャッタ15は、スプリング16によってプレート11に対して開閉自在とされており、被試験ICをIC収容部14に収容する際、またはIC収容部14から取り出す際に、シャッタ開閉機構182を用いて図9のように当該シャッタ15を開くことで、被試験ICの収容または取り出しが行われる。一方、シャッタ開閉機構182を解除すると、当該シャッタ15はスプリング16の弾性力により元の状態に戻り、図8に示すようにプレート11のIC収容部14の開口面はシャッタ15によって蓋をされ、これにより当該IC収容部14に収容された被試験ICは、高速搬送中においても位置ズレや飛び出しが生じることなく保持されることになる。
【0056】
本実施形態のシャッタ15は、図7に示すように、プレート11の上面に設けられた3つの滑車112により支持されており、中央の滑車112がシャッタ15に形成された長孔152に係合し、両端に設けられた2つの滑車112,112はシャッタ15の両端縁をそれぞれ保持する。
【0057】
ただし、中央の滑車112とシャッタ15の長孔152との係合は、プレート11の長手方向に対して殆どガタツキがない程度とされており、これに対して両端の滑車112とシャッタ15の両端縁との間には僅かな隙間が設けられている。こうすることで、チャンバ部300内においてICキャリアCRに熱ストレスが作用しても、それによる膨張または収縮は中央の滑車112を中心にして両端へ振り分けられ、両端に設けられた隙間によって適宜吸収される。したがって、シャッタ15の長手方向全体の膨張または収縮量は、最も膨張または収縮する両端でも半分の量となり、これによりプレート11の膨張または収縮量との格差を小さくすることができる。
【0058】
本実施形態のシャッタの開閉機構は以下のように構成されている。
まず、図6に示すICキャリアCRの取り廻し経路において、シャッタ15を開く必要がある位置は、第2の移送装置205から被試験ICを受け取る位置CR1(厳密にはその僅かに上部の窓部303)と、この被試験ICを第3の移送装置304によってテストヘッド302のコンタクト部302aへ受け渡す位置CR5の2ヶ所である。
【0059】
本実施形態では、位置CR1においては図6および図8,9に示すように、シャッタの開閉機構として、シャッタ15の上面に設けられた開閉用ブロック181を引っかけて開閉する流体圧シリンダ182が採用されている。この流体圧シリンダ182はテストチャンバ301側に取り付けられている。そして、図8および図9に示すように、停止状態にあるICキャリアCRに対して流体圧シリンダ182のロッドを後退させることで、シャッタ15に設けられた開閉用ブロック181を引っかけながら当該シャッタ15を開く。また、被試験ICの搭載が終了したら、流体圧シリンダ182のロッドを前進させることで当該シャッタ15を閉じる。
【0060】
これに対して、テストヘッド302の近傍位置CR5においては、ICキャリアCR自体が図外の水平搬送装置によって移動するので、これを利用してシャッタ15を開閉する。たとえば、ICキャリアCRは位置CR4から位置CR5へ向かって水平に搬送されるが、この途中にシャッタ15を開閉するためのストッパを、テストチャンバ301側であって、ICキャリアCRが位置CR4から位置CR5へ移動する際にシャッタ15の開閉用ブロック181に当接する位置に設ける。また、このストッパを設ける位置は、ICキャリアCRが位置CR5で停止したときにちょうどシャッタ15が全開する位置でもある。本例ではシャッタ15に2つの開閉用ブロック181が設けられているので、ストッパも2つ設ける。これによりICキャリアCRの水平搬送にともなってシャッタ15も全開することとなる。
【0061】
ICキャリアCRをこの位置CR5からCR6へ搬送する際に、シャッタ15を閉じる必要がある。このため、たとえば上述したストッパにカム面を形成しておき、ICキャリアCRが位置CR5から位置CR6へ向かって搬送される際に、シャッタ15の開閉用ブロック181の後端部が当該カム面に当接し続けることによりシャッタ15は徐々に閉塞することになる。
【0062】
ちなみに、第2の移送装置205や第3の移送装置304の可動ヘッド205c,304bには、被試験ICの受け渡しの際にICキャリアCRとの位置合わせを行うための位置決め用ピンが設けられている。代表例として図8に第2の移送装置205の可動ヘッド205cを示すが、第3の移送装置304の可動ヘッド304bについても同様の構成とされている。
【0063】
同図に示すように、可動ヘッド205cには、位置決め用ピン205e,205eが一つの被試験ICを跨いで2つ設けられている。このため、ICキャリアCRのプレート11側には、この位置決め用ピン205e,205eがそれぞれ係合する位置決め用孔113,113が形成されている。特に限定されないが、本例では、一方の位置決め用孔113(図8においては右側)を真円孔とし、他方の位置決め用孔(同図においては左側)を幅方向に長い長円孔とし、これにより主として一方の位置決め孔113にて位置合わせを行うとともに他方の位置決め用孔113で位置決め用ピン205eとの位置誤差を吸収することとしている。また、それぞれの位置決め用孔113の上面には位置決め用ピン205eを呼び込むためのテーパ面が形成されている。
【0064】
なお、図9に示す符号「153」は、シャッタ15を開いたときに、位置決め用ピン205eが位置決め用孔113に係合できるための開口部である。
【0065】
また、本実施形態の電子部品試験装置1では、テストヘッド302の近傍位置CR5において第3の移送装置304によって全ての被試験ICがテストヘッド302へ移送されると、ICキャリアCRは当該位置CR5から位置CR6へ戻されるが、このときそのICキャリアCRのIC収容部14の何れにも被試験ICが残留していないことを確認するために、残留検出装置が設けられている。
【0066】
この残留検出装置は、図6に示す位置CR5からCR6の途中に設けられた光電センサを有し、図8に示すICキャリアCRの中心線CLに沿ってZ軸方向に検出光を照射しこれを受光する。この検出光を通過させるために、プレート11のIC収容部14の底面にはそれぞれ貫通孔111が設けられ、シャッタ15にもそれぞれのIC収容部14に対応する位置に貫通孔154が設けられている。これにより、ICキャリアCRが被試験ICの受け渡しを終えて位置CR5からCR6へ移動するときに、その水平搬送装置のエンコーダから移動パルス信号を受け取り、これによりICキャリアCRのIC収容部14の位置タイミングを確認するとともに、そのタイミングにおける光電センサの受光状況を確認する。ここで、もしIC収容部14に被試験ICが残っていたら、光電センサによる受光は確認されないので、たとえば警報を発して異常である旨を喚起する。
【0067】
本実施形態のテストヘッド302には、8個のコンタクト部302aが一定のピッチP2 で設けられており、図10に示されるように、コンタクトアームの吸着ヘッド304cも同一ピッチP2 で設けられている。また、ICキャリアCRには、ピッチP1 で16個の被試験ICが収容され、このとき、P2 =2・P1 の関係とされている。
【0068】
テストヘッド302に対して一度に接続される被試験ICは、同図に示すように1行×16列に配列された被試験ICに対して、1列おきの被試験IC(斜線で示す部分)が同時に試験される。
【0069】
つまり、1回目の試験では、1,3,5,7,9,11,13,15列に配置された8個の被試験ICをテストヘッド302のコンタクト部302aに接続して試験し、2回目の試験では、ICキャリアCRを1列ピッチ分P1 だけ移動させて、2,4,6,8,10,12,14,16列に配置された被試験ICを同様に試験する。このため、テストヘッド302の両側の位置CR5に搬送されてきたICキャリアCRは、図外の水平搬送装置によってその長手方向にピッチP1 だけ移動する。
【0070】
ちなみに、この試験の結果は、ICキャリアCRに付された例えば識別番号と、当該ICキャリアCRの内部で割り当てられた被試験ICの番号で決まるアドレスに記憶される。
【0071】
本実施形態の電子部品試験装置1において、テストヘッド302のコンタクト部302aへ被試験ICを移送してテストを行うために、第3の移送装置304がテストヘッド302の近傍に設けられている。
【0072】
図11は吸着ヘッド(本発明の吸着装置に相当する。)を示す正面図であって図3のXI矢視図、図12は同じく側面図であって図3の XII矢視図、図13は図3の XIII-XIII線に沿う断面図である。
【0073】
図13に示す第3の移送装置304は、ICキャリアCRの静止位置CR5およびテストヘッド302の延在方向(Y方向)に沿って設けられたレール304aと、このレール304aによってテストヘッド302とICキャリアCRの静止位置CR5との間を往復することができる可動ヘッド304bと、この可動ヘッド304bに下向きに設けられた吸着ヘッド304cとを備えている。
【0074】
吸着ヘッド304cは、図示しない駆動装置(たとえば流体圧シリンダや電動モータ)によって上下方向にも移動できるように構成されている。この吸着ヘッド304cの上下移動により、被試験ICを吸着できるとともに、コンタクト部302aに被試験ICを押し付けることができる。
【0075】
本実施形態の吸着ヘッド304cをさらに詳細に説明する。
図11および図12に示すように、吸着ヘッド304cは、図外のZ軸方向駆動装置に取り付けられて、コンタクト部302aに対して昇降するプッシャベース304c1と、このプッシャベース304c1に対してフローティング機構304c6を介して取り付けられた可動ベース304c3とからなり、可動ベース304c3に被試験ICを吸着するための吸着パッド304c2が固定されている。特に限定はされないが、この吸着パッド304c2は真空吸着によりICを吸着保持する。
【0076】
プッシャベース304c1と可動ベース304c3との間に介装されるフローティング機構304c6は、以下のように構成されている。まず、後述する一方のガイド手段であるガイドブッシュ302a2に係合するガイドピン304c5は、その中央部にて可動ベース304c3に固定されており、その基端はプッシャベース304c1に固定された小径のピン304c7に挿通されている。これにより、可動ベース304c3は、プッシャベース304c1に対して、XY平面においてガイドピン304c5と小径ピン304c7との空隙ぶんだけ移動可能となる。
【0077】
また、可動ベース304c3は、プッシャベース304c1に対して、Z軸方向の上方向に移動可能となるが、これらプッシャベース304c1と可動ベース304c3との間に介装されたスプリング304c8によって、可動ベース304c3はプッシャベース304c1から離間する方向に付勢されている。したがって、外力が作用しないときは、図11に示す状態を維持するが、ガイドピン304c5とガイドブッシュ302a2とが係合する際にX方向またはY方向に外力が作用すると、可動ベース304c3はプッシャベース304c1に対してXY平面内で移動することとなる。また、後述する流体圧シリンダ304c4が押圧ブロック304c9を介して可動ベース304c3を押圧したときに可動ベース304c3のXY平面が傾いていると、スプリング304c8の弾性力に抗して可動ベース304c3がプッシャベース304c1に対してその姿勢を変えることになる。
【0078】
本実施形態の吸着ヘッド304cでは、プッシャベース304c1が装着されるベース304b1に流体圧シリンダ304c4(本発明の押圧手段に相当する。)が固定され、また可動ベース304c3には押圧ブロック304c9が取り付けられており、当該流体圧シリンダ304c4のロッド先端は、押圧ブロック304c9の上面に当接してここを押圧し、これを介して可動ベース304c3が押圧される。
【0079】
図12に示されるように、本実施形態の吸着ヘッド304cは、1枚の共通したプッシャベース304c1に対して、8個の可動ベース304c3が互いに独立してフローティングするように設けられており、上述した流体圧シリンダ304c4も各可動ベース304c3に対してそれぞれ独立した位置(ベース304b1)に設けられている。
【0080】
なお、可動ベース304c3には、先端にテーパ面を有するガイドピン304c5が固定され、コンタクト部302aにはガイドブッシュ302a2が固定されている。これらガイドピン304c5およびガイドブッシュ302a2が本発明のガイド手段を構成するが、吸着ヘッド304cがコンタクト部302aに向かって下降したときに、ガイドピン304c5がテーパ面からガイドブッシュ302a2に係合することで、可動ベース304c3がコンタクト部302aに対して位置合わせされることになる。
【0081】
また、被試験ICの種類が変わってコンタクト部302aの品種交換を行う場合には、吸着ヘッド304cについても品種交換が行われるが、本実施形態では図11に示すプッシャベース304c1から下の部品をチェンジキットとして交換し、ベース304b1や流体圧シリンダ304c4はそのまま汎用する。これにより、チェンジキットの構成部品が最小となってコストダウンを図ることができるとともにチェンジキットの重量も最小となって交換作業性が向上する。
【0082】
図13に示すように、本実施形態の第3の移送装置304では、一つのレール304aに2つの可動ヘッド304bが設けられており、その間隔が、テストヘッド302とICキャリアCRの静止位置CR5との間隔に等しく設定されている。そして、これら2つの可動ヘッド304bは、一つの駆動源(たとえばボールネジ装置)によって同時にY方向に移動する一方で、それぞれの吸着ヘッド304cは、それぞれ独立の駆動装置によって上下方向に移動する。
【0083】
既述したように、それぞれの吸着ヘッド304cは、一度に8個の被試験ICを吸着して保持することができ、その間隔はコンタクト部302aの間隔と等しく設定されている。
【0084】
アンローダ部400
アンローダ部400には、上述した試験済ICをチャンバ部300から払い出すためのイグジットキャリアEXTが設けられている。このイグジットキャリアEXTは、図3および図13に示すように、テストヘッド302の両側それぞれの位置EXT1と、アンローダ部400の位置EXT2との間をX方向に往復移動できるように構成されている。テストヘッド302の両側の位置EXT1では、図13に示すように、ICキャリアCRとの干渉を避けるために、ICキャリアの静止位置CR5のやや上側であって第3の移送装置304の吸着ヘッド304cのやや下側に重なるように出没する。
【0085】
イグジットキャリアEXTの具体的構造は特に限定されないが、図7に示すICキャリアCRのように、被試験ICを収容できる凹部が複数(ここでは8個)形成されたプレートで構成することができる。
【0086】
このイグジットキャリアEXTは、テストヘッド302の両側のそれぞれに都合2機設けられており、一方がテストチャンバ301の位置EXT1へ移動している間は、他方はアンローダ部400の位置EXT2へ移動するというように、ほぼ対称的な動作を行う。
【0087】
図3に戻り、本実施形態の電子部品試験装置1では、イグジットキャリアEXTの位置EXT2に近接して、ホットプレート401が設けられている。このホットプレート401は、被試験ICに低温の温度ストレスを与えた場合に、結露が生じない程度の温度まで加熱するためのものであり、したがって高温の温度ストレスを印加した場合には当該ホットプレート401は使用する必要はない。
【0088】
本実施形態のホットプレート401は、後述する第4の移送装置404の吸着ヘッド404dが一度に8個の被試験ICを保持できることに対応して、2列×16行、都合32個の被試験ICを収容できるようにされている。そして、第4の移送装置404の吸着ヘッド404dに対応して、ホットプレート401を4つの領域に分け、イグジットキャリアEXT2から吸着保持した8個の試験済ICをそれらの領域に順番に置き、最も長く加熱された8個の被試験ICをその吸着ヘッド404dでそのまま吸着して、バッファ部402へ移送する。
【0089】
ホットプレート401の近傍には、それぞれ昇降テーブル405を有する2つのバッファ部402が設けられている。図14は図3の XIV-XIV線に沿う断面図であり、各バッファ部402の昇降テーブル405は、イグジットキャリアEXT2およびホットプレート401と同じレベル位置(Z方向)と、それより上側のレベル位置、具体的には装置基板201のレベル位置との間をZ方向に移動する。このバッファ部402の具体的構造は特に限定されないが、たとえばICキャリアCRやイグジットキャリアEXTと同じように、被試験ICを収容できる凹部が複数(ここでは8個)形成されたプレートで構成することができる。
【0090】
また、これら一対の昇降テーブル405は、一方が上昇位置で静止している間は、他方が下降位置で静止するといった、ほぼ対称的な動作を行う。
【0091】
以上説明したイグジットキャリアEXT2からバッファ部402に至る範囲のアンローダ部400には、第4の移送装置404が設けられている。この第4の移送装置404は、図3および図14に示すように、装置基板201の上部に架設されたレール404aと、このレール404aによってイグジットキャリアEXT2とバッファ部402との間をY方向に移動できる可動アーム404bと、この可動アーム404bによって支持され、可動アーム404bに対してZ方向に上下移動できる吸着ヘッド404cとを備え、この吸着ヘッド404cが空気を吸引しながらZ方向およびY方向へ移動することで、イグジットキャリアEXTから被試験ICを吸着し、その被試験ICをホットプレート401に落とし込むとともに、ホットプレート401から被試験ICを吸着してその被試験ICをバッファ部402へ落とし込む。本実施形態の吸着ヘッド404cは、可動アーム404bに8本装着されており、一度に8個の被試験ICを移送することができる。
【0092】
ちなみに、図14に示すように、可動アーム404bおよび吸着ヘッド404cは、バッファ部402の昇降テーブル405の上昇位置と下降位置との間のレベル位置を通過できる位置に設定されており、これによって一方の昇降テーブル405が上昇位置にあっても、干渉することなく他方の昇降テーブル405に被試験ICを移送することができる。
【0093】
さらに、アンローダ部400には、第5の移送装置406および第6の移送装置407が設けられ、これら第3および第6の移送装置406,407によって、バッファ部402に運び出された試験済の被試験ICがカスタマトレイKTに積み替えられる。
【0094】
このため、装置基板201には、IC格納部100の空ストッカEMPから運ばれてきた空のカスタマトレイKTを装置基板201の上面に臨むように配置するための窓部403が都合4つ開設されている。
【0095】
第5の移送装置406は、図1,3および14に示すように、装置基板201の上部に架設されたレール406aと、このレール406aによってバッファ部402と窓部403との間をY方向に移動できる可動アーム406bと、この可動アーム406bによって支持され、可動アーム406bに対してX方向へ移動できる可動ヘッド406cと、この可動ヘッド406cに下向きに取り付けられZ方向に上下移動できる吸着ヘッド406dとを備えている。そして、この吸着ヘッド406dが空気を吸引しながらX、YおよびZ方向へ移動することで、バッファ部402から被試験ICを吸着し、その被試験ICを対応するカテゴリのカスタマトレイKTへ移送する。本実施形態の吸着ヘッド406dは、可動ヘッド406cに2本装着されており、一度に2個の被試験ICを移送することができる。
【0096】
なお、本実施形態の第5の移送装置406は、右端の2つの窓部403にセットされたカスタマトレイKTにのみ被試験ICを移送するように、可動アーム406bが短く形成されており、これら右端の2つの窓部403には、発生頻度の高いカテゴリのカスタマトレイKTをセットすると効果的である。
【0097】
これに対して、第6の移送装置406は、図1,3および14に示すように、装置基板201の上部に架設された2本のレール407a,407aと、このレール407a,407aによってバッファ部402と窓部403との間をY方向に移動できる可動アーム407bと、この可動アーム407bによって支持され、可動アーム407bに対してX方向へ移動できる可動ヘッド407cと、この可動ヘッド407cに下向きに取り付けられZ方向に上下移動できる吸着ヘッド407dとを備えている。そして、この吸着ヘッド407dが空気を吸引しながらX、YおよびZ方向へ移動することで、バッファ部402から被試験ICを吸着し、その被試験ICを対応するカテゴリのカスタマトレイKTへ移送する。本実施形態の吸着ヘッド407dは、可動ヘッド407cに2本装着されており、一度に2個の被試験ICを移送することができる。
【0098】
上述した第5の移送装置406が、右端の2つの窓部403にセットされたカスタマトレイKTにのみ被試験ICを移送するのに対し、第6の移送装置407は、全ての窓部403にセットされたカスタマトレイKTに対して被試験ICを移送することができる。したがって、発生頻度の高いカテゴリの被試験ICは、第5の移送装置406と第6の移送装置407とを用いて分類するとともに、発生頻度の低いカテゴリの被試験ICは第6の移送装置407のみによって分類することができる。
【0099】
こうした、2つの移送装置406,407の吸着ヘッド406d,407dが互いに干渉しないように、図1および図14に示すように、これらのレール406a,407aは異なる高さに設けられ、2つの吸着ヘッド406d,407dが同時に動作してもほとんど干渉しないように構成されている。本実施形態では、第5の移送装置406を第6の移送装置407よりも低い位置に設けている。
【0100】
ちなみに、図示は省略するが、それぞれの窓部403の装置基板201の下側には、カスタマトレイKTを昇降させるための昇降テーブルが設けられており、試験済の被試験ICが積み替えられて満杯になったカスタマトレイKTを載せて下降し、この満杯トレイをトレイ移送アームに受け渡し、このトレイ移送アームによってIC格納部100の該当するストッカUL1〜UL5へ運ばれる。また、カスタマトレイKTが払い出されて空となった窓部403には、トレイ移送アームによって空ストッカEMPから空のカスタマトレイKTが運ばれ、昇降テーブルに載せ替えられて窓部403にセットされる。
【0101】
本実施形態の一つのバッファ部402には、16個の被試験ICが格納でき、またバッファ部402の各IC格納位置に格納された被試験ICのカテゴリをそれぞれ記憶するメモリが設けられている。
【0102】
そして、バッファ部402に預けられた被試験ICのカテゴリと位置とを各被試験IC毎に記憶しておき、バッファ部402に預けられている被試験ICが属するカテゴリのカスタマトレイKTをIC格納部100(UL1〜UL5)から呼び出して、上述した第3および第6の移送装置406,407で対応するカスタマトレイKTに試験済ICを収納する。
【0103】
次に動作を説明する。
IC格納部100のストッカLDには、試験前のICが搭載されたカスタマトレイKTが収納されており、このカスタマトレイKTをローダ部200の窓部202にセットする。装置基板201の上面に臨んだこのカスタマトレイKTから、第1の移送装置204を用いて、一度にたとえば4個の被試験ICを吸着し、これを一旦ピッチコンバーションステージ203に落とし込んで被試験ICの位置修正とピッチ変更とを行う。
【0104】
次に、第2の移送装置205を用いて、ピッチコンバーションステージ203に落とし込まれた被試験ICを一度にたとえば4個ずつ吸着し、入口303からテストチャンバ301内へ運び込んで、位置CR1に静止しているICキャリアCRに載せる。テストチャンバ301内には、位置CR1が2箇所に設けられているので、第2の移送装置205は、これら2箇所のICキャリアCRに対して交互に被試験ICを運ぶ。このとき、ICキャリアCRのシャッタ15は流体圧シリンダ153(図6参照)によって開閉することになる。
【0105】
それぞれの位置CR1で被試験ICが16個載せられると、ICキャリアCRは、図6に示す順序CR1→CR2→…→CR4でテストチャンバ301内を搬送され、この間に、被試験ICに対して高温又は低温の温度ストレスが与えられる。
【0106】
試験前ICが搭載されたICキャリアCRが、テストヘッド302の両側の位置CR5まで運ばれると、図外のストッパによってICキャリア15のシャッタ15が開き、図13(A)に示すように第3の移送装置304の一方の吸着ヘッド(ここでは左側)304cが下降して被試験ICを1つおきに吸着し(図10参照)、再び上昇してここで待機する。これと同時に、他方の吸着ヘッド(ここでは右側)304cは、吸着した8個の被試験ICをテストヘッド302のコンタクト部302aに押し付けてテストを実行する。
【0107】
このとき、左側のICキャリアCR5の上側にはイグジットキャリアEXT(二点鎖線で示す。)は存在せず、テストチャンバ301の外の位置EXT2に移動している。また、右側のICキャリアCR5の上側のうちEXT1にはイグジットキャリアEXTが存在し、右側の吸着ヘッド304cに吸着された被試験ICのテストが終了するのを待機する。
【0108】
図11および図12に示すように、8個の被試験ICを吸着パッド304c2に吸着した吸着ヘッド304cは、図外のZ軸駆動装置によってその全体が下降し、このときガイドピン304c5がガイドブッシュ302a2に係合することで、可動ベース304c3がコンタクト部302aに対して適正な位置にフローティングする。
【0109】
被試験ICの半田ボール端子HBがコンタクト部302aのコンタクトピン302a1に接触する前後において、流体圧シリンダ304c4を作動させてロッド先端を前進させることで押圧ブロック304c9を介して可動ベース304c3の上面を押圧する。この押圧作用により、吸着ヘッド304cのプッシャベース304c1の全体が熱ストレスあるいは加工不良によって変形していても、これを吸収することができ、被試験ICのそれぞれの半田ボール端子HBが各コンタクトピン302a1に押し付けられる力がほぼ均等になる。
【0110】
こうして右側の吸着ヘッド304cに吸着された8個の被試験ICのテストが終了すると、図13(B)に示すように、これらの可動ヘッド304b,304bを右側へ移動させ、左側の吸着ヘッド304cに吸着した8個の被試験ICをテストヘッド302のコンタクト部302aに押し付けてテストを行う。
【0111】
一方、右側の吸着ヘッド304cに吸着された8個の試験済ICは、待機していたイグジットキャリアEXTに載せられ、次いで、この試験済ICが載せられたイグジットキャリアEXTは、テストチャンバ301内の位置EXT1からテストチャンバ301外の位置EXT2へ移動する。
【0112】
こうして、イグジットキャリアEXTがテストチャンバ301外へ移動すると、右側の吸着ヘッド304cは、右側の位置CR5にあるICキャリアCRに向かって下降し、残りの8個の被試験ICを吸着して再び上昇し、左側の吸着ヘッド304cに吸着された被試験ICのテストが終了するのを待機する。この吸着ヘッド304cが吸着する前に、ICキャリアCRは、残りの被試験ICを吸着ヘッド304cで吸着できるように、ピッチP1 だけ移動する(図10参照)。
【0113】
これと相前後して、左側のイグジットキャリアEXTがテストチャンバ301内へ移動し、左側の吸着ヘッド304cに吸着された被試験ICのテストが終了するのをこの位置EXT1で待機する。
【0114】
こうして、左側の吸着ヘッド304cに吸着された被試験ICのテストが終了すると、これらの可動ヘッド304b,304bを左側へ移動させ、右側の吸着ヘッド304cに吸着した残りの8個の被試験ICをテストヘッド302のコンタクト部302aに押し付けてテストを行う。
【0115】
一方、左側の吸着ヘッド304cに吸着された8個の試験済ICは、待機していたイグジットキャリアEXTに載せられ、次いで、この試験済ICが載せられたイグジットキャリアEXTは、テストチャンバ301内の位置EXT1からテストチャンバ301外の位置EXT2へ移動する。
【0116】
以下この動作を繰り返すが、一つのコンタクト部302aに対して、こうした2つの吸着ヘッド304cを交互にアクセスさせ、一方が他方のテストが終了するのを待機するので、一方の吸着ヘッド304cに被試験ICを吸着する時間が他方のテスト時間に吸収されることになり、その分だけインデックスタイムを短縮することができる。
【0117】
一方、上述したテストヘッド302でのテストを終了した被試験ICは、8個ずつ、2つのイグジットキャリアEXTによって交互にテストチャンバ301外の位置EXT2へ払い出される。
【0118】
図14に示すように、イグジットキャリアEXTによって右側の位置EXT2に払い出された8個の試験済ICは、第4の移送装置404の吸着ヘッド404cに一括して吸着され、ホットプレート401の4つの領域のうちの一つの領域に載せられる。なお、以下の本実施形態では低温の熱ストレスを印加した場合を想定して説明するが、高温の熱ストレスを印加した場合には、イグジットキャリアEXTから直接バッファ部402へ運ばれる。
【0119】
ホットプレート401の一つの領域に試験済ICを運んできた第4の移送装置404の吸着ヘッド404cは、原位置に戻ることなく、それまでホットプレート401に載せた試験済ICの中で最も時間が経過した8個のICをその位置で吸着し、下降位置にある方のバッファ部402の昇降テーブル405(ここでは右側)にその加熱された試験済ICを載せ替える。
【0120】
図14に示すように、第4の移送装置404のその前の動作によって8個の試験済ICが載せられた左側の昇降テーブル405は、上昇位置まで移動するとともに、これにともなって右側の昇降テーブル405は下降位置まで移動する。上昇位置に移動した左側の昇降テーブル405には、8個の試験済ICが搭載されており、これらの試験済ICは、第5および第6の移送装置406,407により、テスト結果の記憶内容にしたがって該当するカテゴリのカスタマトレイKTに移送される。図14は、第5の移送装置406により試験済ICをカスタマトレイKTに載せ替える例を示している。
【0121】
以下こうした動作を繰り返して、試験済ICを該当するカテゴリのカスタマトレイKTへ載せ替えるが、アンローダ部400において、第4の移送装置404と第5又は第6の移送装置406,407とを異なるレベル位置に配置することで、第4の移送装置404と第5および第6の移送装置406,407とを同時に動作させることができ、これによってスループットを高めることができる。
【0122】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0123】
たとえば、上述した実施形態においては、被試験ICに対する熱ストレスをテストチャンバ301を用いて与えるタイプの電子部品試験装置を例に挙げたが、本発明はいわゆるチャンバタイプ以外の電子部品試験装置にも適用することができる。
【0125】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、プッシャベースの下降動作方向がZ軸方向に対して誤差を含んでいても、この誤差は、押圧手段の押圧面と可動ベースの被押圧面との間に作用する押圧力によって吸収することができるので、被試験電子部品の各端子における押圧力が均一になり、接触不良や端子の破損を防止することができる。
【0126】
特に大型のプッシャベースには、ねじれ等の機械的加工誤差が生じ易いので、本発明の誤差吸収効果が大いに期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸着装置を適用した電子部品試験装置の実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の電子部品試験装置における被試験ICの取り廻し方法を示す概念図である。
【図3】図1の電子部品試験装置に設けられた各種の移送装置を模式的に示す平面図である。
【図4】図1の電子部品試験装置のICストッカの構造を示す斜視図である。
【図5】図1の電子部品試験装置で用いられるカスタマトレイを示す斜視図である。
【図6】図1の電子部品試験装置に適用されたICキャリアの搬送経路およびバッファステージを説明するための要部斜視図である。
【図7】図1の電子部品試験装置に適用されたICキャリアの実施形態を示す斜視図である。
【図8】図7の VIII-VIII線に沿う断面図(シャッタ閉)である。
【図9】図7の IX-IX線に沿う断面図(シャッタ開)である。
【図10】図1の電子部品試験装置のテストチャンバにおける被試験ICのテスト順序を説明するための平面図である。
【図11】本発明の吸着装置の実施形態を示す正面図(図3のXI矢視図)である。
【図12】本発明の吸着装置の実施形態を示す側面図(図3の XII矢視図)である。
【図13】図1の電子部品試験装置のテストチャンバにおける被試験ICの取り廻し方法を説明するための断面図(図3の XIII-XIII線相当)である。
【図14】図1の電子部品試験装置のアンローダ部における被試験ICの取り廻し方法を説明するための断面図(図3の XIV-XIV線相当)である。
【符号の説明】
1…電子部品試験装置
100…IC格納部
200…ローダ部
300…チャンバ部
301…テストチャンバ
302…テストヘッド
302a…コンタクト部
302a1…コンタクトピン
302a2…ガイドブッシュ(ガイド手段)
303…チャンバ部の入口
304…第3の移送装置
304c…吸着ヘッド(吸着装置)
304c1…プッシャベース
304c2…吸着パッド
304c3…可動ベース
304c4…流体圧シリンダ(押圧手段)
304c5…ガイドピン(ガイド手段)
304c6…フローティング機構
304c7…小径ピン
304c8…スプリング
304c9…押圧ブロック
400…アンローダ部
KT…カスタマトレイ
CR…ICキャリア
EXT…イグジットキャリア
IC…電子部品
HB…半田ボール(端子)
Claims (7)
- 被試験電子部品の端子をテストヘッドのコンタクト部へ押し付けてテストを行う電子部品試験装置用吸着装置において、
前記コンタクト部に対して接近離反移動可能に設けられたプッシャベースと、
前記プッシャベースを前記電子部品の押し付け方向に移動させる駆動装置と、
少なくとも前記電子部品の押し付け方向および前記押し付け方向と垂直な方向において、前記プッシャベースに対して可動となるように、フローティング機構を介して前記プッシャベースに取り付けられ、前記電子部品を吸着する吸着パッドおよび前記コンタクト部のガイドブッシュに係合するガイドピンが固定された可動ベースと、
前記プッシャベース側に設けられ、前記可動ベースを前記コンタクト部へ向かって押圧する押圧手段と、を備え、
前記押圧手段が流体圧シリンダであることを特徴とする電子部品試験装置用吸着装置。 - 被試験電子部品の端子をテストヘッドのコンタクト部へ押し付けてテストを行う電子部品試験装置用吸着装置において、
複数の前記コンタクト部に対して接近離反移動可能に設けられた一のプッシャベースと、
前記一のプッシャベースを前記電子部品の押し付け方向に移動させる駆動装置と、
少なくとも前記電子部品の押し付け方向および前記押し付け方向と垂直な方向において、前記一のプッシャベースに対してそれぞれ可動となるように、フローティング機構を介して前記一のプッシャベースにそれぞれ取り付けられ、前記電子部品を吸着する吸着パッドおよび前記コンタクト部のガイドブッシュに係合するガイドピンがそれぞれ固定された複数の可動ベースと、
前記プッシャベース側に設けられ、前記それぞれの可動ベースを前記それぞれのコンタクト部へ向かって互いに独立して押圧する複数の押圧手段と、を備え、
前記押圧手段が流体圧シリンダであることを特徴とする電子部品試験装置用吸着装置。 - 前記押圧手段は、前記プッシャベースを支持するベースに設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の電子部品試験装置用吸着装置。
- 少なくとも前記プッシャベースおよび可動ベースが品種交換部品であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の電子部品試験装置用吸着装置。
- 前記可動ベース側に押圧ブロックが設けられ、前記押圧手段は前記押圧ブロックを介して前記可動ベースを押圧することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の電子部品試験装置用吸着装置。
- 前記押圧手段は、前記吸着パッドに吸着された被試験電子部品を前記コンタクト部へ押し付けるように前記プッシャベースが移動すると、前記可動ベースを前記コンタクト部へ向かって押圧することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の電子部品試験装置用吸着装置。
- 少なくとも前記プッシャベースおよび可動ベースが、前記被試験電子部品に温度ストレスを印加する恒温槽内に設けられていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の電子部品試験装置用吸着装置。
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