JPH11344530A - Ic搬送媒体 - Google Patents

Ic搬送媒体

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Publication number
JPH11344530A
JPH11344530A JP10150051A JP15005198A JPH11344530A JP H11344530 A JPH11344530 A JP H11344530A JP 10150051 A JP10150051 A JP 10150051A JP 15005198 A JP15005198 A JP 15005198A JP H11344530 A JPH11344530 A JP H11344530A
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JP
Japan
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shutter
test
carrier
transport medium
under test
Prior art date
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Application number
JP10150051A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Yamashita
和之 山下
Hiroto Nakamura
浩人 中村
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Advantest Corp
Original Assignee
Advantest Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡素な飛び出し防止機構を備えたIC搬送媒体
を提供する。 【解決手段】被試験ICが収容される複数のIC収容部
14を有するIC搬送媒体CRであり、IC収容部14
の開口面を開閉するシャッタ15を有する。シャッタ1
5は、IC試験装置に設けられた流体圧シリンダなどに
より開閉される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路素
子(以下、ICと略す。)をテストするためのIC試験
装置に用いて好ましいIC搬送媒体に関し、特に簡素な
構造の飛び出し防止機構を備えたIC搬送媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ハンドラ (handler)と称されるIC試験
装置では、トレイに収納した多数の被試験ICをハンド
ラ内に搬送し、各被試験ICをテストヘッドに電気的に
接触させ、IC試験装置本体(以下、テスタともい
う。)に試験を行わせる。そして、試験を終了すると各
被試験ICをテストヘッドから払い出し、試験結果に応
じたトレイに載せ替えることで、良品や不良品といった
カテゴリへの仕分けが行われる。
【0003】従来のハンドラには、試験前のICを収納
したり試験済のICを収納するためのトレイ(以下、カ
スタマトレイともいう。)以外に、ハンドラ内を循環搬
送させるトレイ(以下、テストトレイともいう。)を備
えたタイプのものがあり、この種のハンドラでは、試験
の前後においてカスタマトレイとテストトレイとの間で
被試験ICの載せ替えが行われるが、複数の被試験IC
はテストトレイに搭載された状態でハンドラ内を搬送さ
れるので、搬送時の振動や衝撃によってテストトレイか
ら飛び出さないように、それぞれ飛び出し防止機構が設
けられている(たとえば特開平9−43309号公報の
図7参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のハン
ドラで用いられているテストトレイでは、飛び出し防止
機構を設けることによって被試験ICを一つずつ保持し
ていたので、当該飛び出し防止機構が被試験ICの搭載
数だけ必要となり、コスト的に問題があるだけでなく、
被試験ICの形状が異なると部品の共通化が困難であ
り、その意味においても飛び出し防止機構が専用品とな
らざるを得なかった。
【0005】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、簡素な構造の飛び出し防止
機構を備えたIC搬送媒体を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明によれば、被試験ICが収容される複
数のIC収容部を有するIC搬送媒体において、前記I
C収容部の開口面を開閉するシャッタを有することを特
徴とするIC搬送媒体が提供される。
【0007】このIC搬送媒体では、IC収容部の開口
面を開閉するシャッタが設けられており、被試験ICを
搭載して搬送しているときはシャッタを閉じ、被試験I
Cの載せ替えが必要なときにシャッタを開く。したがっ
て、搬送中の被試験ICの飛び出しが防止されるととも
に、シャッタはIC収容部毎に設ける必要がなく、少な
くとも幾つかのIC収容部に共通して設けることができ
るので、IC搬送媒体として飛び出し機構が簡素化さ
れ、コストダウンを図ることができる。また、本発明に
係るシャッタは、IC収容部の開口面を開閉することで
被試験ICの飛び出しを防止するので、被試験ICの形
状が相違してもシャッタを汎用することができる。
【0008】なお、本発明に係るシャッタは、一つのI
C搬送媒体に一つ設けることが最も好ましいが、IC収
容部を幾つかの群に分けてその群毎にシャッタを複数設
けることも本発明に含まれる。
【0009】(2)上記発明において、シャッタを開閉
する開閉駆動手段の具体的構成は特に限定されず、たと
えば、IC搬送媒体の外部(IC試験装置側)に設ける
他、IC搬送媒体自体に設けることも本発明に含まれ
る。こうしたシャッタの開閉駆動手段としては、たとえ
ば流体圧シリンダや電動モータなどを用いることができ
る。また必要に応じて、リンク機構などの各種動作変換
機構を介在させることも本発明に含まれる。
【0010】(3)上記本発明に係るシャッタの開閉駆
動手段において、流体圧シリンダや電動モータなどの駆
動源を用いる他にも、IC搬送媒体の移動を利用してシ
ャッタを開閉することも、本発明に係る開閉駆動手段の
概念に含まれる。たとえば、IC搬送媒体が被試験IC
の載せ替えポジションに搬送される場合、IC試験装置
側にシャッタにのみ当接するストッパを固定して設けて
おき、IC搬送媒体の本体(プレート)とストッパとの
相対移動を利用してシャッタを開閉することができる。
【0011】ちなみに、本発明に係るシャッタを常時閉
状態とするためにスプリングなどの弾性体を設けること
もできる。特に、こうした弾性体をシャッタの両端に設
ければ、開閉時のシャッタのバランスが良好となり、当
該シャッタの中央のみを把持して開閉することが容易と
なる。
【0012】(4)上記発明において、特に限定されな
いが、前記IC収容部はプレートに設けられ、前記シャ
ッタは、前記プレートの長手方向のほぼ中心位置におい
て当該長手方向に対しては実質的に固定状態に支持され
ていることがより好ましい。
【0013】本発明のIC搬送媒体には高温または低温
が印加されることがあり、こうした熱ストレスによって
プレートおよびシャッタも熱膨張または熱収縮する。し
かしながら、本発明のIC搬送媒体では、シャッタをプ
レートの長手方向のほぼ中心位置において実質的に固定
状態に支持しているので、シャッタが熱膨張または熱収
縮しても、その膨張または収縮は長手方向中心から両端
に振り分けられる。したがって、その熱膨張または熱収
縮による寸法誤差は、最大でも片持ち支持した場合に比
べてその半分となり、これによりプレートとシャッタと
の膨張または収縮誤差を軽減することができる。
【0014】(5)上記プレートおよびシャッタを有す
るIC搬送媒体において、特に限定はされないが、前記
シャッタおよびプレートの何れか一方に、前記シャッタ
が開閉移動する際に前記シャッタおよびプレートの何れ
か他方に接触しながら移動する摺動体を設けることがよ
り好ましい。
【0015】プレートとシャッタとの間に摺動体を設け
ることで、シャッタの開閉時にシャッタとプレートとが
干渉することが防止され、円滑に開閉動作するととも
に、何れかが損傷することもなくなる。仮に摺動体が摩
耗しても、当該摺動体のみを交換すれば足りるので、I
C搬送媒体の寿命が延びることになる。
【0016】(6)本発明のIC搬送媒体において、特
に限定されないが、前記プレートに、被試験ICの吸着
用ヘッド側の位置決め用ピンが係合する位置決め用孔を
形成し、被試験ICの載せ替え時の位置合わせを行うよ
うに構成することが好ましい。
【0017】このとき、特に限定されないが、前記位置
決め用ピンおよび位置決め用孔の何れか一方に、何れか
他方よりも硬度が低い介在体を着脱可能に設けることが
より好ましい。
【0018】位置決め用ピンと位置決め用孔との係合に
よって両者の接触面が摩耗し、これにより位置決め精度
が低下するが、位置決め用ピンおよび位置決め用孔の何
れか一方に低硬度の介在体を設けることにより摩耗対象
を介在体とすることができ、位置決め用ピンおよび位置
決め用孔の摩耗を防止できる。また、介在体は着脱可能
に設けられているので、ある程度摩耗したら当該介在体
のみを交換すれば足りる。
【0019】(7)本発明のIC搬送媒体において、前
記IC収容部の構造は特に限定されず、被試験ICが適
切な状態で搭載できるものであればよいが、より好まし
くは、同一形状のブロックを二つ以上装着して構成され
る。同一形状のブロックを用いることで、IC搬送媒体
を構成する部品種類を少なくすることができる。
【0020】(8)上記ブロックを用いてIC収容部を
構成する場合、特に限定されないが、前記プレートに対
する前記ブロックの装着位置を変えることで前記IC収
容部の形状が可変となることがより好ましい。被試験I
Cの形状が相違しても同一のブロックを汎用することが
でき、コストダウンを図ることができる。
【0021】(9)本発明に係るIC収容部の構造は特
に限定されないが、前記IC収容部に、前記被試験IC
の入出力端子に接触してこれを位置決めするガイド手段
を設ることがより好ましい。
【0022】たとえば、チップサイズパッケージ(CS
P:Chip Size Package)のボールグリッドアレイ(BG
A:Ball Grid Aray)型ICでは、パッケージモールド
の寸法精度がきわめてラフであり、外周形状と半田ボー
ルとの位置精度が必ずしも保障されていないため、IC
パッケージモールドの外周でIC収容部における位置決
めを行うと、コンタクトピンに対して半田ボールがずれ
た状態で押し付けられるおそれがある。
【0023】しかしながら、本発明では、IC収容部に
被試験ICの入出力端子に接触してこれを位置決めする
ガイド手段が設けられているので、パッケージモールド
を用いることなく直接的に入出力端子を位置合わせする
ことができ、コンタクトピン等との寸法精度が確保でき
る。
【0024】(10)本発明のIC搬送媒体において、
特に限定はされないが、被試験ICの有無を検出する検
出光が通過する貫通部を有することがより好ましい。こ
うすることで、被試験ICを載せ替えた後の在席/不在
席状況を検出することができる。ここにいう貫通部と
は、孔や切り欠きなどの各種形状、構造を含む広い概念
である。
【0025】(11)この場合、貫通部を前記プレート
および前記シャッタのそれぞれに設けることで、たとえ
ばシャッタが閉じているIC搬送媒体の移動時などの空
き時間を用いて短時間で被試験ICの有無を検出するこ
とができる。
【0026】(12)本発明の他の観点によれば、被試
験ICを搬送するIC搬送媒体において、位置決め用ピ
ンまたは位置決め用孔の何れか一方を有し、前記位置決
め用ピンまたは位置決め用孔の何れか一方に、何れか他
方よりも硬度が低い介在体が着脱可能に設けられている
ことを特徴とするIC搬送媒体が提供される。
【0027】位置決め用ピンと位置決め用孔との係合に
よって両者の接触面が摩耗し、これにより位置決め精度
が低下するが、位置決め用ピンおよび位置決め用孔の何
れか一方に低硬度の介在体を設けることにより摩耗対象
を介在体とすることができ、位置決め用ピンおよび位置
決め用孔の摩耗を防止できる。また、介在体は着脱可能
に設けられているので、ある程度摩耗したら当該介在体
のみを交換すれば足りる。なお、この発明は、上述した
シャッタを有するIC搬送媒体に限定されず適用するこ
とができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明のIC搬送媒体が適用
されたIC試験装置の一態様を示す一部破断斜視図、図
2は同IC試験装置における被試験ICの取り廻し方法
を示す概念図、図3は同IC試験装置に設けられた各種
の移送手段を模式的に示す平面図、図4は同IC試験装
置のICストッカの構造を示す斜視図、図5は同IC試
験装置で用いられるカスタマトレイを示す斜視図、図1
8はテストチャンバにおける被試験ICの取り廻し方法
を説明するための断面図(図3の XVIII-XVIII線に沿う
断面図)であり、図19はアンローダ部における被試験
ICの取り廻し方法を説明するための断面図(図3の X
IX-XIX線に沿う断面図)である。
【0029】なお、図2および図3は本実施形態のIC
試験装置における被試験ICの取り廻し方法および移送
手段の動作範囲を理解するための図であって、実際には
上下方向に並んで配置されている部材を平面的に示した
部分もある。したがって、その機械的(三次元的)構造
は図1を参照して説明する。
【0030】本実施形態のIC試験装置1は、被試験I
Cに高温または低温の温度ストレスを与えた状態でIC
が適切に動作するかどうかを試験(検査)し、当該試験
結果に応じてICを分類する装置であって、こうした温
度ストレスを与えた状態での動作テストは、試験対象と
なる被試験ICが多数搭載されたトレイ(以下、カスタ
マトレイKTともいう。図5参照)から当該IC試験装
置1内を搬送されるICキャリアCR(図7および図8
参照)に被試験ICを載せ替えて実施される。
【0031】このため、本実施形態のIC試験装置1
は、図1および図2に示すように、これから試験を行な
う被試験ICを格納し、また試験済のICを分類して格
納するIC格納部100と、IC格納部100から送ら
れる被試験ICをチャンバ部300に送り込むローダ部
200と、テストヘッドを含むチャンバ部300と、チ
ャンバ部300で試験が行なわれた試験済のICを分類
して取り出すアンローダ部400とから構成されてい
る。
【0032】IC格納部100 IC格納部100には、試験前の被試験ICを格納する
試験前ICストッカ101と、試験の結果に応じて分類
された被試験ICを格納する試験済ICストッカ102
とが設けられている。
【0033】これらの試験前ICストッカ101及び試
験済ICストッカ102は、図4に示すように、枠状の
トレイ支持枠103と、このトレイ支持枠103の下部
から侵入して上部に向って昇降可能とするエレベータ1
04とを具備して構成されている。トレイ支持枠103
には、図5の拡大図に示すようなカスタマトレイKTが
複数積み重ねられて支持され、この積み重ねられたカス
タマトレイKTのみがエレベータ104によって上下に
移動される。
【0034】そして、試験前ICストッカ101には、
これから試験が行われる被試験ICが格納されたカスタ
マトレイKTが積層されて保持される一方で、試験済I
Cストッカ102には、試験を終えた被試験ICが適宜
に分類されたカスタマトレイKTが積層されて保持され
ている。
【0035】なお、これら試験前ICストッカ101と
試験済ICストッカ102とは同じ構造とされているの
で、試験前ICストッカ101と試験済ICストッカ1
02とのそれぞれの数を必要に応じて適宜数に設定する
ことができる。
【0036】図1及び図2に示す例では、試験前ストッ
カ101に1個のストッカLDを設け、またその隣にア
ンローダ部400へ送られる空ストッカEMPを1個設
けるとともに、試験済ICストッカ102に5個のスト
ッカUL1,UL2,…,UL5を設けて試験結果に応
じて最大5つの分類に仕分けして格納できるように構成
されている。つまり、良品と不良品の別の外に、良品の
中でも動作速度が高速のもの、中速のもの、低速のも
の、あるいは不良の中でも再試験が必要なもの等に仕分
けされる。
【0037】ローダ部200 上述したカスタマトレイKTは、IC格納部100と装
置基板201との間に設けられたトレイ移送アーム(図
示省略)によってローダ部200の窓部202に装置基
板201の下側から運ばれる。そして、このローダ部2
00において、カスタマトレイKTに積み込まれた被試
験ICを第1の移送装置204によって一旦ピッチコン
バーションステージ203に移送し、ここで被試験IC
の相互の位置を修正するとともにそのピッチを変更した
のち、さらにこのピッチコンバーションステージ203
に移送された被試験ICを第2の移送装置205を用い
て、チャンバ部300内の位置CR1(図6参照)に停
止しているICキャリアCRに積み替える。
【0038】窓部202とチャンバ部300との間の装
置基板201上に設けられたピッチコンバーションステ
ージ203は、比較的深い凹部を有し、この凹部の周縁
が傾斜面で囲まれた形状とされたICの位置修正および
ピッチ変更手段であり、この凹部に第1の移送装置20
4に吸着された被試験ICを落し込むと、傾斜面で被試
験ICの落下位置が修正されることになる。これによ
り、たとえば4個の被試験ICの相互の位置が正確に定
まるとともに、カスタマトレイKTとICキャリアCR
との搭載ピッチが相違しても、位置修正およびピッチ変
更された被試験ICを第2の移送装置205で吸着して
ICキャリアCRに積み替えることで、ICキャリアC
Rに形成されたIC収容部14に精度良く被試験ICを
積み替えることができる。
【0039】カスタマトレイKTからピッチコンバーシ
ョンステージ203へ被試験ICを積み替える第1の移
送装置204は、図3に示すように、装置基板201の
上部に架設されたレール204aと、このレール204
aによってカスタマトレイKTとピッチコンバーション
ステージ203との間を往復する(この方向をY方向と
する)ことができる可動アーム204bと、この可動ア
ーム204bによって支持され、可動アーム204bに
沿ってX方向に移動できる可動ヘッド204cとを備え
ている。
【0040】この第1の移送装置204の可動ヘッド2
04cには、吸着ヘッド204dが下向きに装着されて
おり、この吸着ヘッド204dが空気を吸引しながら移
動することで、カスタマトレイKTから被試験ICを吸
着し、その被試験ICをピッチコンバーションステージ
203に落とし込む。こうした吸着ヘッド204dは、
可動ヘッド204cに対して例えば4本程度装着されて
おり、一度に4個の被試験ICをピッチコンバーション
ステージ203に落とし込むことができる。
【0041】一方、ピッチコンバーションステージ20
3からチャンバ部300内のICキャリアCR1へ被試
験ICを積み替える第2の移送装置205も同様の構成
であり、図1および図3に示すように、装置基板201
およびテストチャンバ301の上部に架設されたレール
205aと、このレール205aによってピッチコンバ
ーションステージ203とICキャリアCR1との間を
往復することができる可動アーム205bと、この可動
アーム205bによって支持され、可動アーム205b
に沿ってX方向に移動できる可動ヘッド205cとを備
えている。
【0042】この第2の移送装置205の可動ヘッド2
05cには、吸着ヘッド205dが下向に装着されてお
り、この吸着ヘッド205dが空気を吸引しながら移動
することで、ピッチコンバーションステージ203から
被試験ICを吸着し、テストチャンバ301の天井に開
設された入口303を介して、その被試験ICをICキ
ャリアCR1に積み替える。こうした吸着ヘッド205
dは、可動ヘッド205cに対して例えば4本程度装着
されており、一度に4個の被試験ICをICキャリアC
R1へ積み替えることができる。
【0043】チャンバ部300 本実施形態に係るチャンバ部300は、本発明のICキ
ャリアCRに積み込まれた被試験ICに目的とする高温
又は低温の温度ストレスを与える恒温機能を備えてお
り、熱ストレスが与えられた状態にある被試験ICを恒
温状態でテストヘッド302のコンタクト部302aに
接触させる。
【0044】ちなみに、本実施形態のIC試験装置1で
は、被試験ICに低温の温度ストレスを与えた場合には
後述するホットプレート401で除熱するが、被試験I
Cに高温の温度ストレスを与えた場合には、自然放熱に
よって除熱する。ただし、別途の除熱槽または除熱ゾー
ンを設けて、高温を印加した場合は被試験ICを送風に
より冷却して室温に戻し、また低温を印加した場合は被
試験ICを温風またはヒータ等で加熱して結露が生じな
い程度の温度まで戻すように構成しても良い。
【0045】コンタクト部302aを有するテストヘッ
ド302は、テストチャンバ301の中央下側に設けら
れており、このテストヘッド302の両側にICキャリ
アCRの静止位置CR5が設けられている。そして、こ
の位置CR5に搬送されてきたICキャリアCRに載せ
られた被試験ICを第3の移送装置304によってテス
トヘッド302上に直接的に運び、被試験ICをコンタ
クト部302aに電気的に接触させることにより試験が
行われる。
【0046】また、試験を終了した被試験ICは、IC
キャリアCRには戻されずに、テストヘッド102の両
側の位置CR5に出没移動するイグジットキャリアEX
Tに載せ替えられ、チャンバ部300の外に搬出され
る。高温の温度ストレスを印加した場合には、このチャ
ンバ部300から搬出されてから自然に除熱される。
【0047】ここで本発明のICキャリア(IC搬送媒
体)の実施形態について詳述する。図6は同IC試験装
置で用いられる本発明のIC搬送媒体(ICキャリア)
の搬送経路を説明するための斜視図、図7は本発明のI
C搬送媒体(ICキャリア)の実施形態を示す斜視図、
図8はそのIC搬送媒体(ICキャリア)を示す平面図
であり、(A)はシャッタを閉じた状態、(B)はシャ
ッタを開いた状態を示す。図9は図8の IX-IX線に沿う
断面図、図10は図8の X-X線に沿う断面図、図11は
本発明に係る開閉駆動手段の他の実施形態を示す断面図
(図8の X-X線に沿う断面図)、図12は図11に示す
開閉駆動手段の動作を説明するための平面図で、図13
は図8の XIII-XIII線に沿う断面図、図14は図8の X
IV-XIV線に沿う断面図で、図15は図7に示すIC搬送
媒体(ICキャリア)のIC収容部を示す平面図で、図
16は本発明のIC搬送媒体(ICキャリア)の他の実
施形態を示す断面図(図8の IX-IX線相当断面図)およ
び斜視図、図17は同IC試験装置のテストチャンバに
おける被試験ICのテスト順序を説明するための平面図
である。
【0048】まず、本実施形態のICキャリアCRは、
チャンバ部300内を循環して搬送される。この取り廻
しの様子を図6に示すが、本実施形態では、まずチャン
バ部300の手前と奥とのそれぞれに、ローダ部200
から送られてきた被試験ICが積み込まれるICキャリ
アCR1が位置し、この位置CR1のICキャリアCR
は、図外の水平搬送装置によって水平方向の位置CR2
に搬送される。
【0049】なお、第2の移送装置205から被試験I
Cを受け取る位置は、厳密にいえば同図に示す位置CR
1より僅かに上部とされている(この位置を図6に二点
鎖線で示す)。これは、テストチャンバ301の天井に
開設された入口303にICキャリアCRを下方から臨
ませて、当該入口303をICキャリアCRで遮蔽し、
チャンバ部300内の熱放出を防止するためであり、こ
のためにICキャリアCRは、被試験ICを受け取る際
に位置CR1から少しだけ上昇する。
【0050】位置CR2に搬送されたICキャリアCR
は、図外の垂直搬送装置によって鉛直方向の下に向かっ
て幾段にも積み重ねられた状態で搬送され、位置CR5
のICキャリアが空くまで待機したのち、最下段の位置
CR3からテストヘッド302とほぼ同一レベル位置C
R4へ図外の水平搬送装置によって搬送される。主とし
てこの搬送中に、被試験ICに高温または低温の温度ス
トレスが与えられる。
【0051】さらに、図外の水平搬送装置によって、位
置CR4からテストヘッド302側へ向かって水平方向
の位置CR5に搬送され、ここで被試験ICのみがテス
トヘッド302のコンタクト部302a(図2参照)へ
送られる。被試験ICがコンタクト部302aへ送られ
たあとのICキャリアCRは、その位置CR5から水平
方向の位置CR6へ搬送されたのち、鉛直方向の上に向
かって搬送され、元の位置CR1に戻る。
【0052】このように、ICキャリアCRは、チャン
バ部300内のみを循環して搬送されるので、一旦昇温
または降温してしまえば、ICキャリア自体の温度はそ
のまま維持され、その結果、チャンバ部300における
熱効率が向上することになる。
【0053】図7および図8は本実施形態のICキャリ
アCRの構造を示す斜視図および平面図であり、短冊状
のプレート11の上面に8つの凹部12が形成され、こ
の凹部12のそれぞれに被試験ICを載せるためのIC
収容部14が2つずつ形成されている。
【0054】本実施形態のIC収容部14は、図15に
示すように同一形状をなす2つのブロック13,13を
向かい合わせた状態で、プレート11の凹部12にネジ
止めすることにより構成されている。ここでは、被試験
ICを載せるためのIC収容部14がプレート11の長
手方向に沿って16個形成され、プレート11の長手方
向における被試験ICの搭載ピッチP(図17参
照)が等間隔に設定されている。
【0055】プレート11の凹部12に対するブロック
13,13の取付位置は、搭載すべき被試験ICの大き
さや形状に応じて適宜決定される。たとえば、図15
(A)に示すIC収容部14に搭載される被試験ICよ
りも大きい被試験ICを搭載する場合には、同図(B)
に示すように同じブロック13,13を用いてその取付
位置のみを変更すればよい。このとき、ネジ止めの位置
が変わるので、プレート11をその被試験ICの専用品
としても、あるいはネジ止め部を長孔としてプレート1
1も共用しても良い。この種のブロック13を適宜組み
合わせることにより、あらゆる大きさの被試験ICに対
応することができる。
【0056】本実施形態のIC収容部14には、プレー
ト11の凹部12とブロック13,13との間にガイド
孔(ガイド手段)171が形成されたガイド用プレート
17が挟持されている。一つのIC収容部14に被試験
ICを収容した状態を図15(C)に示すが、被試験I
CがチップサイズパッケージのBGA型ICのようにパ
ッケージモールドの外周によっては位置決め精度が確保
できない場合等においては、ガイド用プレート17のガ
イド孔171の周縁によって被試験ICの半田ボールH
Bを位置決めし、これによりコンタクトピンへの接触精
度を高めることとしている。
【0057】図7および図8に示すように、ICキャリ
アCRには、当該ICキャリアCRのIC収容部14に
収納された被試験ICの位置ずれや飛び出し防止のた
め、その上面の開口面を開閉するためのシャッタ15が
設けられている。
【0058】このシャッタ15は、スプリング16によ
ってプレート11に対して開閉自在とされており、被試
験ICをIC収容部14に収容する際またはIC収容部
14から取り出す際に、後述するシャッタ開閉機構(開
閉駆動手段)18を用いて図8(B)のように当該シャ
ッタ15を開くことで、被試験ICの収容または取り出
しが行われる。一方、シャッタ開閉機構18を解除する
と、当該シャッタ15はスプリング16の弾性力により
元の状態に戻り、同図(A)に示すようにプレート11
のIC収容部14の開口面はシャッタ15によって蓋を
され、これにより当該IC収容部14に収容された被試
験ICは、高速搬送中においても位置ズレや飛び出しが
生じることなく保持されることになる。
【0059】本実施形態のシャッタ15は、図7,8お
よび14に示すように、プレート11の上面に設けられ
た3つの滑車112により支持されており、中央の滑車
112がシャッタ15に形成された長孔152に係合
し、両端に設けられた2つの滑車112,112はシャ
ッタ15の両端縁をそれぞれ保持する。
【0060】ただし、中央の滑車112とシャッタ15
の長孔152との係合は、プレート11の長手方向に対
して殆どガタツキがない程度とされており、これに対し
て両端の滑車112とシャッタ15の両端縁との間には
僅かな隙間が設けられている。こうすることで、チャン
バ部300内においてICキャリアCRに熱ストレスが
作用しても、それによる膨張または収縮は中央の滑車1
12を中心にして両端へ振り分けられ、両端に設けられ
た隙間によって適宜吸収される。したがって、シャッタ
15の長手方向全体の膨張または収縮量は、最も膨張ま
たは収縮する両端でも半分の量となり、これによりプレ
ート11の膨張または収縮量との格差を小さくすること
ができる。
【0061】また本実施形態のICキャリアCRでは、
シャッタ15を開閉する際の当該シャッタ15とプレー
ト11の上面との干渉を防止してシャッタ15を円滑に
開閉動作させるために、シャッタ15に複数の摺動体1
51(図8の例では9個)が取り付けられている。この
摺動体151は、プレート11を構成する金属よりも低
硬度の材料、たとえばエンジニアリングプラスチックな
どの各種樹脂で構成され、シャッタ15に開設された通
孔に装着されている。
【0062】こうした摺動体151をシャッタ15とプ
レート11との間に設けることで、シャッタ15の開閉
動作が円滑になるとともに、シャッタ15およびプレー
ト11相互の損傷が防止できるので、ICキャリアCR
自体の寿命を延ばすことができる。
【0063】次に本実施形態のシャッタの開閉機構18
について説明する。まず、図6に示すICキャリアCR
の取り廻し経路においてシャッタ15を開く必要がある
位置は、第2の移送手段205から被試験ICを受け取
る位置CR1(厳密にはその僅かに上部)と、この被試
験ICを第3の移送装置304によってテストヘッド3
02のコンタクト部302aへ受け渡す位置CR5の2
ヶ所である。
【0064】特に限定はされないが、本実施形態では位
置CR1においては図6および図9,10に示すよう
に、開閉駆動手段18として、シャッタ15の上面に設
けられた開閉用ブロック181を流体圧シリンダ182
で引っかけて開閉する。この流体圧シリンダ182はテ
ストチャンバ301側に取り付けられている。そして、
停止状態にあるICキャリアCRに対して流体圧シリン
ダ182のロッドを後退させることで、シャッタ15に
設けられた開閉用ブロック181を引っかけながら当該
シャッタ15を開く。また、被試験ICの搭載が終了し
たら、流体圧シリンダ182のロッドを前進させること
で当該シャッタ15を閉じる。
【0065】これに対して、テストヘッド302の近傍
位置CR5においては、ICキャリアCR自体が図外の
水平搬送装置によって移動するので、これを利用してシ
ャッタ15を開閉する。すなわち、図11および12に
示すように、ICキャリアCRは位置CR4から位置C
R5へ向かって水平に搬送されるが、この途中にシャッ
タ15を開閉するためのストッパ183が設けられてい
る。このストッパ183は、テストチャンバ301側に
設けられており、ICキャリアCRが位置CR4から位
置CR5へ移動する際にシャッタ15の開閉用ブロック
181に当接する位置に設けられている(図11および
図12参照)。また、このストッパ183が設けられた
位置は、ICキャリアCRが位置CR5で停止したとき
にちょうどシャッタ15が全開する位置でもある。本例
ではシャッタ15に2つの開閉用ブロック181が設け
られているので、ストッパ183も2つ設けられてい
る。
【0066】さらにこのストッパ183には、カム面1
83aが形成されている。このカム面183aは、位置
CR5において全開したシャッタ15をICキャリアC
Rの移動にともなって徐々に閉じるための機構である。
ずなわち、図12に示すように、ICキャリアCRが位
置CR5から位置CR6へ向かって搬送される際に、シ
ャッタ15の開閉用ブロック181の後端部が当該カム
面183aに当接し続けることによりシャッタ15は徐
々に閉塞することになる。
【0067】このように、本実施形態に係るICキャリ
アCRは、複雑な形状、構造ではなく、シャッタ15の
開閉のみによって被試験ICの収容および取り出しが行
えるので、その作業時間も著しく短縮される。
【0068】また、本実施形態のICキャリアCRで
は、シャッタ15の両端がスプリング16,16で支持
されているので、開閉時のシャッタ15のバランスが良
好となり、上述したように当該シャッタ15の中央のみ
を把持して開閉することが容易となる。
【0069】ちなみに、第2の移送装置205や第3の
移送装置304の可動ヘッド205c,304bには、
被試験ICの受け渡しの際にICキャリアCRとの位置
合わせを行うための位置決め用ピンが設けられている。
代表例として図9に第2の移送装置205の可動ヘッド
205cを示すが、第3の移送装置304の可動ヘッド
304bについても同様の構成とされている。
【0070】同図に示すように、可動ヘッド205cに
は、位置決め用ピン205e,205eが一つの被試験
ICを跨いで2つ設けられている。このため、ICキャ
リアCRのプレート11側には、この位置決め用ピン2
05e,205eがそれぞれ係合する位置決め用孔11
3,113が形成されている。特に限定されないが、本
例では、一方の位置決め用孔113(図9においては右
側)を真円孔とし、他方の位置決め用孔(同図において
は左側)を幅方向に長い長円孔とし、これにより主とし
て一方の位置決め孔113にて位置合わせを行うととも
に他方の位置決め用孔113で位置決め用ピン205e
との位置誤差を吸収することとしている。また、それぞ
れの位置決め用孔113の上面には位置決め用ピン20
5eを呼び込むためのテーパ面が形成されている。
【0071】この場合、位置決め用ピン205eと位置
決め用孔113との係合によって何れかが摩耗し、これ
により徐々に位置精度が低下するおそれがあるため、た
とえば図16に示すようにプレート11の位置決め用孔
113に位置決め用ピン205eを構成する金属よりも
低硬度の材料、たとえばエンジニアリングプラスチック
などの各種樹脂からなるブッシュ114(本発明の介在
体に相当する。)を装着することもできる。
【0072】このブッシュ114は、同図(B)に示す
ように、一端に形成された切欠部114aによって、プ
レート11側の孔にワンタッチで挿入可能とされてい
る。また、このブッシュ114を取り外す場合も、その
切欠部114aの弾性力を利用することで容易に取り外
すことができる。こうした低硬度のブッシュ114をプ
レート11の孔に設けておくことで、位置決め用ピン2
05eが嵌合したときの摩耗対象がブッシュ114側と
なり、位置合わせの精度が低下する程度にまで当該ブッ
シュ114が摩耗したらこれを交換することでICキャ
リアCRの寿命を延ばすことができる。
【0073】ちなみに、図10に示すようにシャッタ1
5を開いたときに、位置決め用ピン205eが位置決め
用孔113に係合できるように、当該シャッタ15に開
口部153が設けられている。
【0074】また、本実施形態のIC試験装置では、テ
ストヘッド302の近傍位置CR5において第3の移送
装置304によって全ての被試験ICがテストヘッド3
02へ移送されると、ICキャリアCRは当該位置CR
5から位置CR6へ戻されるが、このときそのICキャ
リアCRのIC収容部14の何れにも被試験ICが残留
していないことを確認するために、残留検出装置が設け
られている。
【0075】この残留検出装置は、図6に示す位置CR
5からCR6の途中に設けられた光電センサを有し、図
9に示すICキャリアCRの中心線CLに沿ってZ軸方
向に検出光を照射しこれを受光する。この検出光を通過
させるために、プレート11のIC収容部14の底面に
はそれぞれ貫通孔111が設けられ、シャッタ15にも
それぞれのIC収容部14に対応する位置に貫通孔15
4が設けられている。これにより、ICキャリアCRが
被試験ICの受け渡しを終えて位置CR5からCR6へ
移動するときに、その水平搬送装置のエンコーダから移
動パルス信号を受け取り、これによりICキャリアCR
のIC収容部14の位置タイミングを確認するととも
に、そのタイミングにおける光電センサの受光状況を確
認する。ここでもし、IC収容部14に被試験ICが残
っていたら、光電センサによる受光は確認されないの
で、たとえば警報を発して異常である旨を喚起する。
【0076】本実施形態のテストヘッド302には、8
個のコンタクト部302aが一定のピッチPで設け
られており、図17に示されるように、コンタクトアー
ムの吸着ヘッドも同一ピッチPで設けられている。
また、ICキャリアCRには、ピッチPで16個の
被試験ICが収容され、このとき、P=2・P
関係とされている。
【0077】テストヘッド302に対して一度に接続さ
れる被試験ICは、同図に示すように1行×16列に配
列された被試験ICに対して、1列おきの被試験IC
(斜線で示す部分)が同時に試験される。
【0078】つまり、1回目の試験では、1,3,5,
7,9,11,13,15列に配置された8個の被試験
ICをテストヘッド302のコンタクト部302aに接
続して試験し、2回目の試験では、ICキャリアCRを
1列ピッチ分Pだけ移動させて、2,4,6,8,
10,12,14,16列に配置された被試験ICを同
様に試験する。このため、テストヘッド302の両側の
位置CR5に搬送されてきたICキャリアCRは、図外
の水平搬送装置によってその長手方向にピッチP
け移動する。
【0079】ちなみに、この試験の結果は、ICキャリ
アCRに付された例えば識別番号と、当該ICキャリア
CRの内部で割り当てられた被試験ICの番号で決まる
アドレスに記憶される。
【0080】本実施形態のIC試験装置1において、テ
ストヘッド302のコンタクト部302aへ被試験IC
を移送してテストを行うために、第3の移送装置304
がテストヘッド304の近傍に設けられている。図18
に図3の XVIII-XVIII線に沿う断面図を示すが、この第
3の移送装置304は、ICキャリアCRの静止位置C
R5およびテストヘッド302の延在方向(Y方向)に
沿って設けられたレール304aと、このレール304
aによってテストヘッド302とICキャリアCRの静
止位置CR5との間を往復することができる可動ヘッド
304bと、この可動ヘッド304bに下向きに設けら
れた吸着ヘッド304cとを備えている。吸着ヘッド3
04cは、図示しない駆動装置(たとえば流体圧シリン
ダ)によって上下方向にも移動できるように構成されて
いる。この吸着ヘッド304cの上下移動により、被試
験ICを吸着できるとともに、コンタクト部302aに
被試験ICを押し付けることができる。
【0081】本実施形態の第3の移送装置304では、
一つのレール304aに2つの可動ヘッド304bが設
けられており、その間隔が、テストヘッド302とIC
キャリアCRの静止位置CR5との間隔に等しく設定さ
れている。そして、これら2つの可動ヘッド304b
は、一つの駆動源(たとえばボールネジ装置)によって
同時にY方向に移動する一方で、それぞれの吸着ヘッド
304cは、それぞれ独立の駆動装置によって上下方向
に移動する。
【0082】既述したように、それぞれの吸着ヘッド3
04cは、一度に8個の被試験ICを吸着して保持する
ことができ、その間隔はコンタクト部302aの間隔と
等しく設定されている。
【0083】アンローダ部400 アンローダ部400には、上述した試験済ICをチャン
バ部300から払い出すためのイグジットキャリアEX
Tが設けられている。このイグジットキャリアEXT
は、図3および図18に示すように、テストヘッド30
2の両側それぞれの位置EXT1と、アンローダ部40
0の位置EXT2との間をX方向に往復移動できるよう
に構成されている。テストヘッド302の両側の位置E
XT1では、図18に示すように、ICキャリアCRと
の干渉を避けるために、ICキャリアの静止位置CR5
のやや上側であって第3の移送装置304の吸着ヘッド
304cのやや下側に重なるように出没する。
【0084】イグジットキャリアEXTの具体的構造は
特に限定されないが、図7に示すICキャリアCRのよ
うに、被試験ICを収容できる凹部が複数(ここでは8
個)形成されたプレートで構成することができる。
【0085】このイグジットキャリアEXTは、テスト
ヘッド302の両側のそれぞれに都合2機設けられてお
り、一方がテストチャンバ301の位置EXT1へ移動
している間は、他方はアンローダ部400の位置EXT
2へ移動するというように、ほぼ対称的な動作を行う。
【0086】図3に戻り、本実施形態のIC試験装置1
では、イグジットキャリアEXTの位置EXT2に近接
して、ホットプレート401が設けられている。このホ
ットプレート401は、被試験ICに低温の温度ストレ
スを与えた場合に、結露が生じない程度の温度まで加熱
するためのものであり、したがって高温の温度ストレス
を印加した場合には当該ホットプレート401は使用す
る必要はない。
【0087】本実施形態のホットプレート401は、後
述する第4の移送装置404の吸着ヘッド404dが一
度に8個の被試験ICを保持できることに対応して、2
列×16行、都合32個の被試験ICを収容できるよう
にされている。そして、第4の移送装置404の吸着ヘ
ッド404dに対応して、ホットプレート401を4つ
の領域に分け、イグジットキャリアEXT2から吸着保
持した8個の試験済ICをそれらの領域に順番に置き、
最も長く加熱された8個の被試験ICをその吸着ヘッド
404dでそのまま吸着して、バッファ部402へ移送
する。
【0088】ホットプレート401の近傍には、それぞ
れ昇降テーブル405を有する2つのバッファ部402
が設けられている。図19は図3の XIX-XIX線に沿う断
面図であり、各バッファ部402の昇降テーブル405
は、イグジットキャリアEXT2およびホットプレート
401と同じレベル位置(Z方向)と、それより上側の
レベル位置、具体的には装置基板201のレベル位置と
の間をZ方向に移動する。このバッファ部402の具体
的構造は特に限定されないが、たとえばICキャリアC
RやイグジットキャリアEXTと同じように、被試験I
Cを収容できる凹部が複数(ここでは8個)形成された
プレートで構成することができる。
【0089】また、これら一対の昇降テーブル405
は、一方が上昇位置で静止している間は、他方が下降位
置で静止するといった、ほぼ対称的な動作を行う。
【0090】以上説明したイグジットキャリアEXT2
からバッファ部402に至る範囲のアンローダ部400
には、第4の移送装置404が設けられている。この第
4の移送装置404は、図3および図19に示すよう
に、装置基板201の上部に架設されたレール404a
と、このレール404aによってイグジットキャリアE
XT2とバッファ部402との間をY方向に移動できる
可動アーム404bと、この可動アーム404bによっ
て支持され、可動アーム404bに対してZ方向に上下
移動できる吸着ヘッド404cとを備え、この吸着ヘッ
ド404cが空気を吸引しながらZ方向およびY方向へ
移動することで、イグジットキャリアEXTから被試験
ICを吸着し、その被試験ICをホットプレート401
に落とし込むとともに、ホットプレート401から被試
験ICを吸着してその被試験ICをバッファ部402へ
落とし込む。本実施形態の吸着ヘッド404cは、可動
アーム404bに8本装着されており、一度に8個の被
試験ICを移送することができる。
【0091】ちなみに、図19に示すように、可動アー
ム404bおよび吸着ヘッド404cは、バッファ部4
02の昇降テーブル405の上昇位置と下降位置との間
のレベル位置を通過できる位置に設定されており、これ
によって一方の昇降テーブル405が上昇位置にあって
も、干渉することなく他方の昇降テーブル405に被試
験ICを移送することができる。
【0092】さらに、アンローダ部400には、第5の
移送装置406および第6の移送装置407が設けら
れ、これら第3および第6の移送装置406,407に
よって、バッファ部402に運び出された試験済の被試
験ICがカスタマトレイKTに積み替えられる。
【0093】このため、装置基板201には、IC格納
部100の空ストッカEMPから運ばれてきた空のカス
タマトレイKTを装置基板201の上面に臨むように配
置するための窓部403が都合4つ開設されている。
【0094】第5の移送装置406は、図1,3および
19に示すように、装置基板201の上部に架設された
レール406aと、このレール406aによってバッフ
ァ部402と窓部403との間をY方向に移動できる可
動アーム406bと、この可動アーム406bによって
支持され、可動アーム406bに対してX方向へ移動で
きる可動ヘッド406cと、この可動ヘッド406cに
下向きに取り付けられZ方向に上下移動できる吸着ヘッ
ド406dとを備えている。そして、この吸着ヘッド4
06dが空気を吸引しながらX、YおよびZ方向へ移動
することで、バッファ部402から被試験ICを吸着
し、その被試験ICを対応するカテゴリのカスタマトレ
イKTへ移送する。本実施形態の吸着ヘッド406d
は、可動ヘッド406cに2本装着されており、一度に
2個の被試験ICを移送することができる。
【0095】なお、本実施形態の第5の移送装置406
は、右端の2つの窓部403にセットされたカスタマト
レイKTにのみ被試験ICを移送するように、可動アー
ム406bが短く形成されており、これら右端の2つの
窓部403には、発生頻度の高いカテゴリのカスタマト
レイKTをセットすると効果的である。
【0096】これに対して、第6の移送装置406は、
図1,3および19に示すように、装置基板201の上
部に架設された2本のレール407a,407aと、こ
のレール407a,407aによってバッファ部402
と窓部403との間をY方向に移動できる可動アーム4
07bと、この可動アーム407bによって支持され、
可動アーム407bに対してX方向へ移動できる可動ヘ
ッド407cと、この可動ヘッド407cに下向きに取
り付けられZ方向に上下移動できる吸着ヘッド407d
とを備えている。そして、この吸着ヘッド407dが空
気を吸引しながらX、YおよびZ方向へ移動すること
で、バッファ部402から被試験ICを吸着し、その被
試験ICを対応するカテゴリのカスタマトレイKTへ移
送する。本実施形態の吸着ヘッド407dは、可動ヘッ
ド407cに2本装着されており、一度に2個の被試験
ICを移送することができる。
【0097】上述した第5の移送装置406が、右端の
2つの窓部403にセットされたカスタマトレイKTに
のみ被試験ICを移送するのに対し、第6の移送装置4
07は、全ての窓部403にセットされたカスタマトレ
イKTに対して被試験ICを移送することができる。し
たがって、発生頻度の高いカテゴリの被試験ICは、第
5の移送装置406と第6の移送装置407とを用いて
分類するとともに、発生頻度の低いカテゴリの被試験I
Cは第6の移送装置407のみによって分類することが
できる。
【0098】こうした、2つの移送装置406,407
の吸着ヘッド406d,407dが互いに干渉しないよ
うに、図1および図19に示すように、これらのレール
406a,407aは異なる高さに設けられ、2つの吸
着ヘッド406d,407dが同時に動作してもほとん
ど干渉しないように構成されている。本実施形態では、
第5の移送装置406を第6の移送装置407よりも低
い位置に設けている。
【0099】ちなみに、図示は省略するが、それぞれの
窓部403の装置基板201の下側には、カスタマトレ
イKTを昇降させるための昇降テーブルが設けられてお
り、試験済の被試験ICが積み替えられて満杯になった
カスタマトレイKTを載せて下降し、この満杯トレイを
トレイ移送アームに受け渡し、このトレイ移送アームに
よってIC格納部100の該当するストッカUL1〜U
L5へ運ばれる。また、カスタマトレイKTが払い出さ
れて空となった窓部403には、トレイ移送アームによ
って空ストッカEMPから空のカスタマトレイKTが運
ばれ、昇降テーブルに載せ替えられて窓部403にセッ
トされる。
【0100】本実施形態の一つのバッファ部402に
は、16個の被試験ICが格納でき、またバッファ部4
02の各IC格納位置に格納された被試験ICのカテゴ
リをそれぞれ記憶するメモリが設けられている。
【0101】そして、バッファ部402に預けられた被
試験ICのカテゴリと位置とを各被試験IC毎に記憶し
ておき、バッファ部402に預けられている被試験IC
が属するカテゴリのカスタマトレイKTをIC格納部1
00(UL1〜UL5)から呼び出して、上述した第3
および第6の移送装置406,407で対応するカスタ
マトレイKTに試験済ICを収納する。
【0102】次に動作を説明する。IC格納部100の
ストッカLDには、試験前のICが搭載されたカスタマ
トレイKTが収納されており、このカスタマトレイKT
をローダ部200の窓部202にセットする。装置基板
201の上面に臨んだこのカスタマトレイKTから、第
1の移送装置204を用いて、一度にたとえば4個の被
試験ICを吸着し、これを一旦ピッチコンバーションス
テージ203に落とし込んで被試験ICの位置修正とピ
ッチ変更とを行う。
【0103】次に、第2の移送装置205を用いて、ピ
ッチコンバーションステージ203に落とし込まれた被
試験ICを一度にたとえば4個ずつ吸着し、入口303
からテストチャンバ301内へ運び込んで、位置CR1
に静止しているICキャリアCRに載せる。テストチャ
ンバ301内には、位置CR1が2箇所に設けられてい
るので、第2の移送装置205は、これら2箇所のIC
キャリアCRに対して交互に被試験ICを運ぶ。このと
き、ICキャリアCRのシャッタ15は流体圧シリンダ
153(図6参照)によって開閉することになる。
【0104】それぞれの位置CR1で被試験ICが16
個載せられると、ICキャリアCRは、図6に示す順序
CR1→CR2→…→CR4でテストチャンバ301内
を搬送され、この間に、被試験ICに対して高温又は低
温の温度ストレスが与えられる。
【0105】試験前ICが搭載されたICキャリアCR
が、テストヘッド302の両側の位置CR5まで運ばれ
ると、図12に示すストッパ153によってICキャリ
ア15のシャッタ15が開き、図18(A)に示すよう
に、第3の移送装置304の一方の吸着ヘッド(ここで
は左側)304cが下降して被試験ICを1つおきに吸
着し(図17参照)、再び上昇してここで待機する。こ
れと同時に、他方の吸着ヘッド(ここでは右側)304
cは、吸着した8個の被試験ICをテストヘッド302
のコンタクト部302aに押し付けてテストを実行す
る。
【0106】このとき、左側のICキャリアCR5の上
側にはイグジットキャリアEXT(二点鎖線で示す。)
は存在せず、テストチャンバ301の外の位置EXT2
に移動している。また、右側のICキャリアCR5の上
側のうちEXT1にはイグジットキャリアEXTが存在
し、右側の吸着ヘッド304cに吸着された被試験IC
のテストが終了するのを待機する。
【0107】右側の吸着ヘッド304cに吸着された8
個の被試験ICのテストが終了すると、図18(B)に
示すように、これらの可動ヘッド304b,304bを
右側へ移動させ、左側の吸着ヘッド304cに吸着した
8個の被試験ICをテストヘッド302のコンタクト部
302aに押し付けてテストを行う。
【0108】一方、右側の吸着ヘッド304cに吸着さ
れた8個の試験済ICは、待機していたイグジットキャ
リアEXTに載せられ、次いで、この試験済ICが載せ
られたイグジットキャリアEXTは、テストチャンバ3
01内の位置EXT1からテストチャンバ301外の位
置EXT2へ移動する。
【0109】こうして、イグジットキャリアEXTがテ
ストチャンバ301外へ移動すると、右側の吸着ヘッド
304cは、右側の位置CR5にあるICキャリアCR
に向かって下降し、残りの8個の被試験ICを吸着して
再び上昇し、左側の吸着ヘッド304cに吸着された被
試験ICのテストが終了するのを待機する。この吸着ヘ
ッド304cが吸着する前に、ICキャリアCRは、残
りの被試験ICを吸着ヘッド304cで吸着できるよう
に、ピッチPだけ移動する(図17参照)。
【0110】これと相前後して、左側のイグジットキャ
リアEXTがテストチャンバ301内へ移動し、左側の
吸着ヘッド304cに吸着された被試験ICのテストが
終了するのをこの位置EXT1で待機する。
【0111】こうして、左側の吸着ヘッド304cに吸
着された被試験ICのテストが終了すると、これらの可
動ヘッド304b,304bを左側へ移動させ、右側の
吸着ヘッド304cに吸着した残りの8個の被試験IC
をテストヘッド302のコンタクト部302aに押し付
けてテストを行う。
【0112】一方、左側の吸着ヘッド304cに吸着さ
れた8個の試験済ICは、待機していたイグジットキャ
リアEXTに載せられ、次いで、この試験済ICが載せ
られたイグジットキャリアEXTは、テストチャンバ3
01内の位置EXT1からテストチャンバ301外の位
置EXT2へ移動する。
【0113】以下この動作を繰り返すが、一つのコンタ
クト部302aに対して、こうした2つの吸着ヘッド3
04cを交互にアクセスさせ、一方が他方のテストが終
了するのを待機するので、一方の吸着ヘッド304cに
被試験ICを吸着する時間が他方のテスト時間に吸収さ
れることになり、その分だけインデックスタイムを短縮
することができる。
【0114】一方、上述したテストヘッド302でのテ
ストを終了した被試験ICは、8個ずつ、2つのイグジ
ットキャリアEXTによって交互にテストチャンバ30
1外の位置EXT2へ払い出される。
【0115】図19に示すように、イグジットキャリア
EXTによって右側の位置EXT2に払い出された8個
の試験済ICは、第4の移送装置404の吸着ヘッド4
04cに一括して吸着され、ホットプレート401の4
つの領域のうちの一つの領域に載せられる。なお、以下
の本実施形態では低温の熱ストレスを印加した場合を想
定して説明するが、高温の熱ストレスを印加した場合に
は、イグジットキャリアEXTから直接バッファ部40
2へ運ばれる。
【0116】ホットプレート401の一つの領域に試験
済ICを運んできた第4の移送装置404の吸着ヘッド
404cは、原位置に戻ることなく、それまでホットプ
レート401に載せた試験済ICの中で最も時間が経過
した8個のICをその位置で吸着し、下降位置にある方
のバッファ部402の昇降テーブル405(ここでは右
側)にその加熱された試験済ICを載せ替える。
【0117】図19に示すように、第4の移送装置40
4のその前の動作によって8個の試験済ICが載せられ
た左側の昇降テーブル405は、上昇位置まで移動する
とともに、これにともなって右側の昇降テーブル405
は下降位置まで移動する。上昇位置に移動した左側の昇
降テーブル405には、8個の試験済ICが搭載されて
おり、これらの試験済ICは、第5および第6の移送装
置406,407により、テスト結果の記憶内容にした
がって該当するカテゴリのカスタマトレイKTに移送さ
れる。図19は、第5の移送装置406により試験済I
CをカスタマトレイKTに載せ替える例を示している。
【0118】以下こうした動作を繰り返して、試験済I
Cを該当するカテゴリのカスタマトレイKTへ載せ替え
るが、アンローダ部400において、第4の移送装置4
04と第5又は第6の移送装置406,407とを異な
るレベル位置に配置することで、第4の移送装置404
と第5および第6の移送装置406,407とを同時に
動作させることができ、これによってスループットを高
めることができる。
【0119】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
である。
【0120】たとえば、上述した実施形態においては、
被試験ICに対する熱ストレスをテストチャンバ301
を用いて与えるタイプのIC試験装置1に本発明のIC
搬送媒体を適用した例に挙げたが、本発明はいわゆるチ
ャンバタイプ以外のIC試験装置にも適用することがで
き、本発明のIC搬送媒体は適用されるIC試験装置の
タイプに何ら限定されるものではない。
【0121】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、I
C搬送媒体として飛び出し機構が簡素化され、コストダ
ウンを図ることができる。また、本発明に係るシャッタ
は、IC収容部の開口面を開閉することで被試験ICの
飛び出しを防止するので、被試験ICの形状が相違して
もシャッタを汎用することができる。
【0122】また、本発明によれば、シャッタをプレー
トの長手方向のほぼ中心位置において実質的に固定状態
に支持しているので、シャッタが熱膨張または熱収縮し
ても、その膨張または収縮は長手方向中心から両端に振
り分けられ、したがって、その熱膨張または熱収縮によ
る寸法誤差は、最大でも片持ち支持した場合に比べて半
分となり、これによりプレートとシャッタとの膨張また
は収縮誤差を軽減することができる。
【0123】さらに本発明によれば、プレートとシャッ
タとの間に摺動体を設けることで、シャッタの開閉時に
シャッタとプレートとが干渉することが防止され、円滑
に開閉動作するとともに、何れかが損傷することもなく
なる。もし摺動体が摩耗しても当該摺動体のみを交換す
れば足りるので、IC搬送媒体の寿命も延びることにな
る。
【0124】また本発明によれば、位置決め用ピンおよ
び位置決め用孔の何れか一方に、何れか他方よりも硬度
が低い介在体を着脱可能に設けることで、位置決め用ピ
ンと位置決め用孔との係合による摩耗対象を介在体とす
ることができ、位置決め用ピンおよび位置決め用孔の摩
耗を防止できる。また、介在体は着脱可能に設けられて
いるので、ある程度摩耗したら当該介在体のみを交換す
れば足りる。
【0125】本発明によれば、同一形状のブロックを二
つ以上装着してIC収容部を構成し同一形状のブロック
を用いることで、IC搬送媒体を構成する部品種類を少
なくすることができる。またこの場合、プレート等に対
するブロックの装着位置を変えることでIC収容部の形
状を可変とすれば、被試験ICの形状が相違しても同一
のブロックを汎用することができ、コストダウンを図る
ことができる。
【0126】また本発明によれば、IC収容部に被試験
ICの入出力端子に接触してこれを位置決めするガイド
手段が設けられているので、パッケージモールドを用い
ることなく直接的に入出力端子を位置合わせすることが
でき、コンタクトピン等との寸法精度が確保できる。
【0127】さらに本発明によれば、プレートおよびシ
ャッタに被試験ICの検出光が通過する貫通孔を設ける
ことで、被試験ICを載せ替えた後の在席/不在席状況
を、IC搬送媒体の移動時などの空き時間を用いて短時
間で検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のIC搬送媒体が適用されるIC試験装
置を示す斜視図である。
【図2】図1のIC試験装置における被試験ICの取り
廻し方法を示す概念図である。
【図3】図1のIC試験装置に設けられた移送手段を模
式的に示す平面図である。
【図4】図1のIC試験装置のICストッカの構造を示
す斜視図である。
【図5】図1のIC試験装置で用いられるカスタマトレ
イを示す斜視図である。
【図6】図1のIC試験装置に適用された本発明のIC
搬送媒体(ICキャリア)の搬送経路を説明するための
斜視図である。
【図7】図1のIC試験装置に適用された本発明のIC
搬送媒体(ICキャリア)の実施形態を示す斜視図であ
る。
【図8】本発明のIC搬送媒体(ICキャリア)の実施
形態を示す平面図であり、(A)はシャッタを閉じた状
態、(B)はシャッタを開いた状態を示す。
【図9】図8の IX-IX線に沿う断面図である。
【図10】図8の X-X線に沿う断面図である。
【図11】本発明に係る開閉駆動手段の他の実施形態を
示す断面図(図8のX-X線に沿う断面図)である。
【図12】図11に示す開閉駆動手段の動作を説明する
ための平面図である。
【図13】図8の XIII-XIII線に沿う断面図である。
【図14】図8の XIV-XIV線に沿う断面図である。
【図15】図7に示すIC搬送媒体(ICキャリア)の
IC収容部を示す平面図である。
【図16】本発明のIC搬送媒体(ICキャリア)の他
の実施形態を示す断面図(図8の IX-IX線相当断面図)
および斜視図である。
【図17】図1のIC試験装置のテストチャンバにおけ
る被試験ICのテスト順序を説明するための平面図であ
る。
【図18】図1のIC試験装置のテストチャンバにおけ
る被試験ICの取り廻し方法を説明するための断面図
(図3の XVIII-XVIII線相当)である。
【図19】図1のIC試験装置のアンローダ部における
被試験ICの取り廻し方法を説明するための断面図(図
3の XIX-XIX線相当)である。
【符号の説明】
1…IC試験装置 100…IC格納部 101…試験前ICストッカ 102…試験済ICストッカ 103…トレイ支持枠 104…エレベータ 200…ローダ部 201…装置基板 202…ローダ部の窓部 203…ピッチコンバーションステージ 204…第1の移送装置 205…第2の移送装置 300…チャンバ部 301…テストチャンバ 302…テストヘッド 302a…コンタクト部 303…チャンバ部の入口 304…第3の移送装置 400…アンローダ部 401…ホットプレート 402…バッファ部 403…窓部 404…第4の移送装置 405…昇降テーブル 406…第5の移送装置 407…第6の移送装置 KT…カスタマトレイ CR…ICキャリア(IC搬送媒体) 11…プレート 111…貫通孔(貫通部) 112…滑車 113…位置決め用孔 114…ブッシュ(介在体) 12…凹部 13…ブロック 14…IC収容部 15…シャッタ 151…摺動体 152…長孔 153…開口部 154…貫通孔(貫通部) 16…スプリング 17…ガイド用プレート 171…ガイド孔(ガイド手段,貫通部) 18…シャッタ開閉機構(開閉駆動手段) 181…開閉用ブロック 182…流体圧シリンダ 183…ストッパ EXT…イグジットキャリア

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被試験ICが収容される複数のIC収容部
    を有するIC搬送媒体において、前記IC収容部の開口
    面を開閉するシャッタを有することを特徴とするIC搬
    送媒体。
  2. 【請求項2】前記シャッタは、IC搬送媒体自体または
    その外部に設けられた開閉駆動手段により開閉されるこ
    とを特徴とする請求項1記載のIC搬送媒体。
  3. 【請求項3】前記シャッタは、前記IC搬送媒体の移動
    にともなって、前記開閉駆動手段により開閉されること
    を特徴とする請求項2記載のIC搬送媒体。
  4. 【請求項4】前記IC収容部はプレートに設けられ、前
    記シャッタは、前記プレートの長手方向のほぼ中心位置
    において当該長手方向に対しては実質的に固定状態に支
    持されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに
    記載のIC搬送媒体。
  5. 【請求項5】前記シャッタおよびプレートの何れか一方
    に、前記シャッタが開閉移動する際に前記シャッタおよ
    びプレートの何れか他方に接触しながら移動する摺動体
    が設けられていることを特徴とする請求項4記載のIC
    搬送媒体。
  6. 【請求項6】前記プレートに位置決め用ピンが係合する
    位置決め用孔が形成され、前記位置決め用ピンおよび位
    置決め用孔の何れか一方に、何れか他方よりも硬度が低
    い介在体が着脱可能に設けられていることを特徴とする
    請求項4または5記載のIC搬送媒体。
  7. 【請求項7】前記IC収容部は、同一形状のブロックを
    二つ以上装着して構成されることを特徴とする請求項1
    〜6の何れかに5記載のIC搬送媒体。
  8. 【請求項8】前記プレートに対する前記ブロックの装着
    位置を変えることで前記IC収容部の形状が可変となる
    ことを特徴とする請求項7記載のIC搬送媒体。
  9. 【請求項9】前記IC収容部に、前記被試験ICの入出
    力端子に接触してこれを位置決めするガイド手段が設け
    られていることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記
    載のIC搬送媒体。
  10. 【請求項10】前記被試験ICの有無を検出する検出光
    が通過する貫通部を有することを特徴とする請求項1〜
    9の何れかに記載のIC搬送媒体。
  11. 【請求項11】前記貫通部は、前記プレートおよび前記
    シャッタのそれぞれに設けられていることを特徴とする
    請求項10記載のIC搬送媒体。
  12. 【請求項12】被試験ICを搬送するIC搬送媒体にお
    いて、位置決め用ピンまたは位置決め用孔の何れか一方
    を有し、前記位置決め用ピンまたは位置決め用孔の何れ
    か一方に、何れか他方よりも硬度が低い介在体が着脱可
    能に設けられていることを特徴とするIC搬送媒体。
JP10150051A 1998-05-29 1998-05-29 Ic搬送媒体 Pending JPH11344530A (ja)

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JP10150051A JPH11344530A (ja) 1998-05-29 1998-05-29 Ic搬送媒体
TW088108067A TW432221B (en) 1998-05-29 1999-05-18 Tray for electronic device, the transporting apparatus of tray for electronic device and testing apparatus for electronic device
US09/320,691 US6339321B1 (en) 1998-05-29 1999-05-27 Electronic device tray electronic device tray, transporting apparatus, and electronic device testing apparatus
KR1019990019592A KR19990088676A (ko) 1998-05-29 1999-05-29 전자부품용트레이,전자부품용트레이반송장치및전자부품시험장치

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7010852B2 (en) 2000-06-29 2006-03-14 Shibaura Mechatronics Corporation Apparatus and method for carrying substrate
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