JP4178911B2 - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサおよびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電子機器に利用される固体電解コンデンサおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来における固体電解コンデンサとしては、図10に示すようにアルミニウムやタンタルなどの多孔質化された弁金属シート体20の厚み方向の片面あるいは中間の芯部を電極部とし、この弁金属シート体20の多孔質部の表面に誘電体被膜21を設け、この誘電体被膜21の上に導電性高分子膜を設けて固体電解質層22とし、この固体電解質層22の上に集電体層23、この集電体層23の上に金属による電極層を設けた構造の固体電解コンデンサが提案されている。
【0003】
この固体電解コンデンサにおいて、固体電解質層22を形成する時に弁金属シート体20の電極引出部24に導電性高分子が形成されてしまいショートや漏れ電流が増加するという問題が発生する。そのために、電極引出部24に絶縁性樹脂で絶縁分離部25を設けて分離することが一般的に行われている。
【0004】
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば特許文献1が知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−243665号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の固体電解コンデンサは弁金属シート体20の多孔質部に誘電体被膜21を設け、この誘電体被膜21上に導電性高分子膜を設けて固体電解質層22としている。この構造の固体電解コンデンサにおいて、固体電解質層22を形成する時に弁金属シート体20の電極引出部24に固体電解質層22が形成されてしまい、ショートや漏れ電流が増加してしまうという問題が発生するために、陰極である固体電解質層22と陽極である弁金属シート体20とが接触しないようにその境界部分の電極引出部24に絶縁分離部25を設けて分離している。
【0007】
しかしながら、絶縁分離部25は一般にエポキシ樹脂やシリコン樹脂などの絶縁性樹脂を塗布硬化したり、ポリイミドを基材とする絶縁性のテープを貼るなどの方法で行われているが、絶縁分離部25の境界付近の誘電体被膜21上に固体電解質層22の欠陥部分が発生するため、ショートしたり漏れ電流が大きくなることがあった。
【0008】
また、絶縁樹脂を塗布すると弁金属シート体20の多孔質部に樹脂が吸い込まれて静電容量がコントロールできなくなり、コンデンサ特性を損なうこともあった。さらに、作業性、量産性に乏しい塗布方法となっていた。
【0009】
本発明はこのような従来の問題点を解決するもので、作業性、量産性に優れた絶縁分離層を設け、漏れ電流が小さく、耐電圧の高い固体電解コンデンサおよびその製造方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の請求項1に記載の発明は、少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を設け、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を設けてなる固体電解コンデンサにおいて、前記弁金属シート体の外周部の誘電体被膜上に設けた第二絶縁部と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に設けた固体電解質層と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に設けた第一絶縁部と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を設けた固体電解コンデンサであり、絶縁分離部分においても固体電解質層が連続的に形成される構造であり、ショート不良を低減することが可能であり、第二絶縁部により容量引出面積を規定することにより容量ばらつきを低減することが可能である。また第二絶縁部からの容量引出しを防止することにより、高周波における容量特性の悪化を防止することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を設け、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を設けてなる固体電解コンデンサにおいて、前記弁金属シート体の外周部に設けた凹部と、少なくとも前記凹部上に設けた第二絶縁部と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に設けた固体電解質層と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に設けた第一絶縁部と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を設けた固体電解コンデンサであり、請求項1の作用に加えて第二絶縁部で完全に充填できない多孔質部からの容量引出しによる容量ばらつきを低減することができ、第二絶縁部からの容量引出しを防止することにより高周波における容量特性の悪化を防止することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を設け、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を設けてなる固体電解コンデンサにおいて、前記固体電解コンデンサの内周部の前記弁金属シート体に設けた複数のスルホールと、前記スルホールの内壁及び弁金属シート体の多孔質化されていない面に設けた第三絶縁部と、前記スルホール内に設けた前記集電体層と接続されるスルホール電極と、前記第三絶縁部の所定の位置に設けた開口部と、前記開口部およびスルホール電極上に設けた接続端子と、前記接続端子上に設けた接続バンプからなり、前記弁金属シート体の外周部の誘電体被膜上に設けた第二絶縁部と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に設けた固体電解質層と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に設けた第一絶縁部と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を設けた固体電解コンデンサであり、請求項1の作用に加えてリアクタンス成分が小さいコンデンサを実現することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を設け、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を設けてなる固体電解コンデンサにおいて、前記固体電解コンデンサの内周部の前記弁金属シート体に設けた複数のスルホールと、前記スルホールの内壁及び弁金属シート体の多孔質化されていない面に設けた第三絶縁部と、前記スルホール内に設けた前記集電体層と接続されるスルホール電極と、前記第三絶縁部の所定の位置に設けた開口部と、前記開口部およびスルホール電極上に設けた接続端子と、前記接続端子上に設けた接続バンプからなり、前記弁金属シート体の外周部に設けた凹部と、少なくとも前記凹部上に設けた第二絶縁部と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に設けた固体電解質層と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に設けた第一絶縁部と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を設けた固体電解コンデンサであり、請求項2の作用に加えてリアクタンス成分が小さいコンデンサを実現することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を設け、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を設けてなる固体電解コンデンサにおいて、前記固体電解コンデンサの内周部の前記誘電体被膜上の所定の位置に前記固体電解質層と前記集電体層を貫通して設けた複数の第四絶縁部と、前記集電体層および前記第四絶縁部上に設けた第三絶縁部と、前記第四絶縁部に弁金属シート体まで渡って設けた複数のビアホールと、前記ビアホールの中に設けた前記弁金属シート体と接続されるビアホール電極と、前記第三絶縁部の所定の位置に設けた開口部と、前記開口部およびビアホール電極上に設けた接続端子と、前記接続端子上に設けた接続バンプからなり、前記弁金属シート体の外周部の誘電体被膜上に設けた第二絶縁部と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に設けた固体電解質層と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に設けた第一絶縁部と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を設けた固体電解コンデンサであり、請求項1および3の作用に加えて、陽極と陰極との距離を短くすることが可能であるためにリアクタンス成分のより小さいコンデンサを実現することができる。
【0015】
請求項6に記載の発明は、少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を設け、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を設けてなる固体電解コンデンサにおいて、前記固体電解コンデンサの内周部の前記誘電体被膜上の所定の位置に前記固体電解質層と前記集電体層を貫通して設けた複数の第四絶縁部と、前記集電体層および前記第四絶縁部上に設けた第三絶縁部と、前記第四絶縁部に弁金属シート体まで渡って設けた複数のビアホールと、前記ビアホールの中に設けた前記弁金属シート体と接続されるビアホール電極と、前記第三絶縁部の所定の位置に設けた開口部と、前記開口部およびビアホール電極上に設けた接続端子と、前記接続端子上に設けた接続バンプからなり、前記弁金属シート体の外周部に設けた凹部と、少なくとも前記凹部上に設けた第二絶縁部と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に設けた固体電解質層と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に設けた第一絶縁部と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を設けた固体電解コンデンサであり、請求項2および5の作用に加えてリアクタンス成分のより小さいコンデンサを実現することができる。
【0016】
請求項7に記載の発明は、少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を形成し、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を形成してなる固体電解コンデンサの製造方法において、前記弁金属シート体の外周部の誘電体被膜上に第二絶縁部を形成する工程と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に固体電解質層を形成する工程と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に第一絶縁部を形成する工程と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を形成する工程を有する固体電解コンデンサの製造方法であり、誘電体被膜の上に直接集電体が形成されない構造のため、ショート不良を低減することができる。
【0017】
請求項8に記載の発明は、少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を形成し、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を形成してなる固体電解コンデンサの製造方法において、前記弁金属シート体の外周部に凹部を形成する工程と、少なくとも前記凹部上に第二絶縁部を形成する工程と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に固体電解質層を形成する工程と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に第一絶縁部を形成する工程と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を形成する工程を有する固体電解コンデンサの製造方法であり、請求項7の作用に加えて第二絶縁部で完全に充填できない多孔質部からの容量引出しによる容量ばらつきを低減することができ、第二絶縁部からの容量引出しを防止することにより高周波における容量特性の悪化を防止することができる。
【0018】
請求項9に記載の発明は、少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を形成し、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を形成してなる固体電解コンデンサの製造方法において、前記弁金属シート体に複数のスルホールを形成する工程と、前記スルホールの内壁及び弁金属シート体の多孔質化されていない面に第三絶縁部を形成する工程と、前記スルホール内に前記集電体層と接続されるスルホール電極を形成する工程と、前記第三絶縁部の所定の位置に開口部を形成する工程と、前記開口部およびスルホール電極上に接続端子を形成する工程と、前記接続端子上に接続バンプを形成する工程と、前記弁金属シート体の外周部の誘電体被膜上に第二絶縁部を形成する工程と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に固体電解質層を形成する工程と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に第一絶縁部を形成する工程と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を形成する工程を有する固体電解コンデンサの製造方法であり、請求項9の作用に加えてリアクタンス成分が小さいコンデンサを実現することができる。
【0019】
請求項10に記載の発明は、少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を形成し、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を形成してなる固体電解コンデンサの製造方法において、前記固体電解コンデンサの内周部の前記弁金属シート体に複数のスルホールを形成する工程と、前記スルホールの内壁及び弁金属シート体の多孔質化されていない面に第三絶縁部を形成する工程と、前記スルホール内に前記集電体層と接続されるスルホール電極を形成する工程と、前記第三絶縁部の所定の位置に開口部を形成する工程と、前記開口部およびスルホール電極上に接続端子を形成する工程と、前記接続端子上に接続バンプを形成する工程と、前記弁金属シート体の外周部に凹部を形成する工程と、少なくとも前記凹部上に第二絶縁部を形成する工程と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に固体電解質層を形成する工程と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に第一絶縁部を形成する工程と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を形成する工程を有する固体電解コンデンサの製造方法であり、請求項8の作用に加えてリアクタンス成分が小さいコンデンサを実現することができる。
【0020】
請求項11に記載の発明は、少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を形成し、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を形成してなる固体電解コンデンサの製造方法において、前記固体電解コンデンサの内周部の前記誘電体被膜上の所定の位置に前記固体電解質層と前記集電体層を貫通して複数の第四絶縁部を形成する工程と、前記集電体層および前記第四絶縁部上に第三絶縁部を形成する工程と、前記第四絶縁部に弁金属シート体まで渡って複数のビアホールを形成する工程と、前記ビアホールの中に前記弁金属シート体と接続されるビアホール電極を形成する工程と、前記第三絶縁部の所定の位置に開口部を形成する工程と、前記開口部およびビアホール電極上に接続端子を形成する工程と、前記接続端子上に接続バンプを形成する工程と、前記弁金属シート体の外周部の誘電体被膜上に第二絶縁部を形成する工程と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に固体電解質層を形成する工程と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に第一絶縁部を形成する工程と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を形成する工程を有する固体電解コンデンサの製造方法であり、請求項7および9の作用に加えて陽極と陰極との距離を短くすることが可能であるためにリアクタンス成分のより小さいコンデンサを実現することができる。
【0021】
請求項12に記載の発明は、少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を形成し、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を形成してなる固体電解コンデンサの製造方法において、前記固体電解コンデンサの内周部の前記誘電体被膜上の所定の位置に前記固体電解質層と前記集電体層を貫通して複数の第四絶縁部を形成する工程と、前記集電体層および前記第四絶縁部上に第三絶縁部を形成する工程と、前記第四絶縁部に弁金属シート体まで渡って複数のビアホールを形成する工程と、前記ビアホールの中に前記弁金属シート体と接続されるビアホール電極を形成する工程と、前記第三絶縁部の所定の位置に開口部を形成する工程と、前記開口部およびビアホール電極上に接続端子を形成する工程と、前記接続端子上に接続バンプを形成する工程と、前記弁金属シート体の外周部に凹部を形成する工程と、少なくとも前記凹部上に第二絶縁部を形成する工程と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に固体電解質層を形成する工程と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に第一絶縁部を形成する工程と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を形成する工程を有する固体電解コンデンサの製造方法であり、請求項8および12の作用に加えてリアクタンス成分のより小さいコンデンサを実現することができる。
【0022】
請求項13に記載の発明は、弁金属シート体が片面をエッチングして多孔質化されたアルミニウム箔である請求項1〜6のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサであり、生産性に優れた構造を実現することができる。
【0023】
請求項14に記載の発明は、弁金属シート体が弁金属箔上に弁金属粉末の焼結体を設けたものである請求項1〜6のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサであり、小型で容量の大きなものを得ることができる。
【0024】
請求項15に記載の発明は、固体電解質層が少なくともパイ電子共役高分子とこれ以外の導電性高分子のいずれか一つを含む組成物である請求項1〜6のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサであり、耐熱性に優れ、抵抗成分が小さいコンデンサとすることができる。
【0025】
請求項16に記載の発明は、固体電解質層が少なくとも導電性高分子を化学重合と電解重合のいずれか一つを用いて生成した導電性高分子である請求項7〜12のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法であり、形成プロセスが容易で、より生産性に優れたコンデンサとすることができる。
【0026】
請求項17に記載の発明は、固体電解質層を形成する工程が第二絶縁部の開口面の誘電体被膜上及びこの開口部周辺の前記第二絶縁部上に化学重合により導電性高分子を形成する工程と、前記第二絶縁部上に形成した導電性高分子に給電電極を接続する工程と、前記給電電極を使用し前記第二絶縁部の開口面の誘電体被膜上及びこの開口面周辺の前記第二絶縁部上の導電性高分子層上に電解重合によりさらに厚く導電性高分子を形成する工程とを有する請求項7〜12のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法であり、誘電体被膜と第二絶縁部の境界部分にも連続的に固体電解質が形成可能で、ショート不良の少ないコンデンサを形成することができる。
【0027】
請求項18に記載の発明は、集電体層形成工程がカーボン微粒子の懸濁液及び導電性接着剤を用いて形成する請求項7〜12のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法であり、確立された技術で確実に生産することができる。
【0028】
請求項19に記載の発明は、集電体層形成工程が蒸着またはめっきによって形成する請求項7〜12のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法であり、固体電解質層と集電体層との界面抵抗を下げることが可能であり、より抵抗成分が小さいコンデンサとすることができる。
【0029】
請求項20に記載の発明は、第二絶縁部が少なくとも親水性を有する樹脂である請求項1〜6のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサであり、誘電体被膜上から第二絶縁部上まで連続的に導電性高分子層が形成可能でショート不良の少ないコンデンサを形成することができる。
【0030】
請求項21に記載の発明は、第二絶縁部が少なくともエポキシ系樹脂である請求項1〜6のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサであり、第二絶縁部上に導電性高分子が形成可能であり、ショート不良の少ないコンデンサを低減することができる。
【0031】
請求項22に記載の発明は、第一絶縁部もしくは第二絶縁部を塗布して形成するときの粘度が1Pa・s以上であり、その後硬化させる工程を有している請求項7〜12のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法であり、塗布した第一絶縁部もしくは第二絶縁部が流動しないため、容量ばらつきを低減することが可能である。
【0032】
請求項23に記載の発明は、ディスペンサーを用いて第一絶縁部もしくは第二絶縁部を形成する請求項7〜12のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法であり、作業性や量産性を高めることができる。
【0033】
請求項24に記載の発明は、少なくともプレス工法、研磨工法、化学エッチング工法、またはレーザー加工法のいずれか一つを用いて凹部を形成する請求項8、10、12のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法であり、量産性を高めることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の固体電解コンデンサおよびその製造方法について実施の形態および図面を用いて説明する。
【0035】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1および図1〜図3により請求項1、7、13〜23に記載の発明を説明する。
【0036】
図1は本発明の実施の形態1における固体電解コンデンサの断面図であり、図2は同上図面および図3は同要部の拡大断面図である。但し、ここでは説明の便宜上固体電解コンデンサの上面を決定しているだけで、本実施の形態1の固体電解コンデンサの使用時において上面および下面は決定されるものではない。また、図は模式図であり、各位置を寸法的に正しく示したものではない。
【0037】
図1〜図3の固体電解コンデンサは、少なくとも弁金属シート体1の片面に多孔質部を設け、この多孔質部の表面に誘電体被膜2を設け、この誘電体被膜2の上に固体電解質層3を設け、この固体電解質層3の上に集電体層4を設けて固体電解コンデンサの容量素子部を形成している(容量素子部とはコンデンサ機能を果たす基本的な構成要素を含んでいる。)。このような固体電解コンデンサにおいて、弁金属シート体1の外周部の誘電体被膜2の上に第二絶縁部6を設け、少なくとも前記第二絶縁部6の開口面の誘電体被膜2の上に固体電解質層3を設け、前記第二絶縁部6の上及び前記固体電解質層3の上の外周部に第一絶縁部5を設け、前記第一絶縁部5の開口面の固体電解質層3の上に集電体層4を設けるように構成していることを特徴としている。
【0038】
特に、この第二絶縁部6を設けることにより容量引出面積を高精度に規定することができ、容量ばらつきを低減することが可能である。また、高周波における容量特性の悪化を防止することが可能である。通常、誘電体被膜2に充電された電荷は固体電解質層3を膜厚方向に通過し、導電率の高い集電体層4によって高速に放電することが可能である。特に第二絶縁部6が設けられていない場合、前記容量素子部に電荷が充電され、電荷は集電体層4に到達するまで固体電解質層3を膜方向に移動する。固体電解質層3は集電体層4と比べ抵抗が高く、少なくとも10KHz以上の高周波では膜方向の電荷の移動が追従できなくなり、容量が低下する。このため、第一絶縁部5の下の誘電体被膜2からの容量引出しを第二絶縁部6によって防止することにより、良好な高周波特性を得ることができるものである。
【0039】
また、前記弁金属シート体1としては片面をエッチング処理して多孔質化されたアルミニウム箔を用いることができ、既に確立されているアルミ電解コンデンサのアルミニウム箔を利用することができることにより、生産性を高めることができる。
【0040】
また、タンタルやニオブ等の弁金属箔上に弁金属粉末の焼結体を形成したものを用いることもでき、得られる静電容量がアルミニウム箔を用いたものに比べ非常に高容量な固体電解コンデンサを得ることができる。
【0041】
次に、本実施の形態1における固体電解コンデンサの構成についてさらに詳細に説明する。図1〜図3において、2は上記弁金属シート体1を陽極酸化することにより表面および空孔表面に形成された誘電体被膜であり、3はこの誘電体被膜2の上に形成された固体電解質層であり、この固体電解質層3はポリピロールやポリチオフェンなどの機能性高分子層を化学重合や電解重合によって形成したり、硝酸マンガン溶液を含浸させて熱分解することによって二酸化マンガン層を形成することで得ることができる。
【0042】
さらに4は固体電解質層3の上に形成された集電体層4であり、導電性ペーストを塗布したりして形成することができる。
【0043】
次に、本実施の形態1における固体電解コンデンサの製造方法について説明する。
【0044】
まず、片面がエッチング処理されたアルミニウム箔を弁金属シート体1として準備する。このアルミニウム箔は片面をマスキングしてエッチング処理することによって容易に得ることができる。次に弁金属シート体1の多孔質面の表面に誘電体被膜2を形成する。この誘電体被膜2としてはアルミニウム、タンタル、ニオブ等を化成液中で陽極酸化することにより片面に誘電体被膜2を形成することができる。
【0045】
次に、アルミニウム箔の外周部の誘電体被膜2の上に第二絶縁部6を形成する。この第二絶縁部6は粘度1Pa・s以上の樹脂を使用することにより、塗布時に樹脂が流動しないことから容量ばらつきを低減することが可能である。
【0046】
樹脂の塗布方法としてはディスペンサーを用いて塗布することが可能であり、作業性や量産性を高めることが可能である。
【0047】
また、前記第二絶縁部6は親水性を有する樹脂であることが望ましい。その理由として、撥水性が高い樹脂上では重合膜が成長しにくいのに対し、親水性を有する樹脂上では重合膜の成長が容易であることから、後の重合工程で誘電体被膜2の上から第二絶縁部6の上まで連続的に導電性高分子層を形成することが可能となり、その結果部分的に重合膜が薄くなる箇所がなくなり、ショート不良の少ない固体電解コンデンサを製造することができる。また前記第二絶縁部6としてはエポキシ系樹脂を用いることが可能である。
【0048】
次に、前記第二絶縁部6の開口面の誘電体被膜2の上に固体電解質層3を形成する。この固体電解質層3の形成方法はポリピロールやポリチオフェン等のパイ電子共役高分子およびまたはこれ以外の導電性高分子を含む組成物を化学重合や電解重合、またはそれらを組み合わせて行うことができる。また導電性高分子の粉末の懸濁液を塗布・乾燥した後、導電性高分子を電解重合にて形成してもよいし、硝酸マンガンを含浸させてから熱分解して二酸化マンガンを形成した後導電性高分子を電解重合によって形成してもよい。さらに完全に確立された固体電解質層3の形成技術としては硝酸マンガンを熱分解して二酸化マンガンを形成する方法があり、緻密でしかも厚みのコントロールも自由に行える方法とすることにより生産性、信頼性の向上を図ることが可能となる。
【0049】
その後、固体電解質層3の上の外周部に第一絶縁部5を設ける。第一絶縁部5は粘度1Pa・s以上の樹脂を使用することにより、塗布時に樹脂が流動しないため容量ばらつきを低減することが可能である。樹脂の塗布方法としてはディスペンサーを用いて塗布することが可能であり、作業性や量産性を高めることができる。
【0050】
次に、この第一絶縁部5の開口面の固体電解質層3上に前記集電体層4を設ける。この集電体層4はカーボン微粒子の懸濁液、および銀ペーストを主成分とする導電性接着剤を用いて、カーボン層と銀ペースト層の積層構造とすることにより効率的に電荷を引き出すことが可能である。
【0051】
また、前記集電体層4を蒸着またはめっきによって形成することも可能である。例えば、固体電解質層3であるチオフェン上にカーボン層を介さず直接、銀をめっきすることにより接触抵抗の非常に低い接続をとることができる。
【0052】
以上の構成であっても本発明の固体電解コンデンサとして機能するが、信頼性と機械的強度を向上させたい場合には固体電解コンデンサの周辺に外装17を形成することが望ましい。
【0053】
このような固体電解コンデンサの製造方法により、誘電体被膜2の上に直接集電体層4が形成されない構造を形成することができるとともにショート不良を低減した固体電解コンデンサおよびその製造方法を実現することができる。
【0054】
次に、ショート不良をより少なくし、より高信頼性を実現する固体電解質層3の形成方法の一例を説明する。まず始めに第二絶縁部6の開口面の誘電体被膜2の上及びこの開口部周辺の第二絶縁部6の上に化学重合により導電性高分子を形成する。
【0055】
次に、第二絶縁部6の上に形成した導電性高分子に給電電極を接続し、給電電極を使用して前記第二絶縁部6の開口面の誘電体被膜2の上及びこの開口部周辺の第二絶縁部6の上の導電性高分子層上に電解重合により、さらに厚く導電性高分子層を形成する。これにより、誘電体被膜2と第二絶縁部6の境界部分に導電性高分子が形成可能になり、ショート不良の少ない固体電解コンデンサを形成することができる。
【0056】
また、この第二絶縁部6により容量引出面積を規定することで容量ばらつきを低減し、第一絶縁部5の下の誘電体被膜2からの容量引出しを第二絶縁部6によって防止することにより、高周波における容量特性が悪化しない固体電解コンデンサおよびその製造方法を実現することができる。
【0057】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2および図1、図2、図4により請求項2、8、24に記載の発明を説明する。図1は本発明の実施の形態2における固体電解コンデンサの断面図であり、図2は同上面図および図4は同要部の拡大断面図である。但し、ここでは説明の便宜上固体電解コンデンサの上面を決定しているだけで、本実施の形態2の固体電解コンデンサの使用時において上面および下面は決定されるものではない。また、図面は模式図であり、各位置を寸法的に正しく示したものではない。
【0058】
図1、図2、図4において、本実施の形態2における固体電解コンデンサの構成は少なくとも弁金属シート体1の片面に多孔質部を設け、この多孔質部の表面に誘電体被膜2を設け、この誘電体被膜2の上に固体電解質層3を設け、この固体電解質層3の上に集電体層4を設けた容量素子部を構成し、前記弁金属シート体1の外周部に凹部7を設け、少なくとも前記凹部7の上に第二絶縁部6を設け、少なくとも前記第二絶縁部6の内周部の開口面の誘電体被膜2の上に固体電解質層3を設け、前記第二絶縁部6の上及び前記固体電解質層3の上の外周部に第一絶縁部5を設け、前記第一絶縁部5の内周部の開口面の固体電解質層3の上に集電体層4を設けるように構成していることを特徴としている。
【0059】
本実施の形態2の固体電解コンデンサは実施の形態1の固体電解コンデンサとほぼ同じ構成であるが、特に弁金属シート体1の外周部に凹部7が設けられている点で異なる。実施の形態1において、外周部からの容量引出しを防止するために弁金属シート体1の外周部の誘電体被膜2の上に第二絶縁部6を形成しているが、多孔質部のピット径が10ミクロン以下、深さが20ミクロン以上になると第二絶縁部6で充填することが困難である。
【0060】
そこで、第二絶縁部6の塗布箇所に対応した弁金属シート体1に凹部7を設けることにより第二絶縁部6で完全に充填できない多孔質部からの容量引出しによる容量ばらつきを低減することができ、高周波における容量特性の悪化を防止することができる。
【0061】
次に、本実施の形態2における固体電解コンデンサの製造方法について説明する。上記弁金属シート体1としては片面をエッチングして多孔質化されたアルミニウム箔を用いることができる。
【0062】
次に、弁金属シート体1の多孔質面の表面に化成液中で陽極酸化することにより誘電体被膜2を形成する。ここまでは実施の形態1と同様に形成することができる。
【0063】
その後、アルミニウム箔の外周部の弁金属シート体1に凹部7を形成する。
【0064】
凹部7の形成方法としてはプレス工法や研磨工法や化学エッチング工法やレーザー加工法を用いることができるので量産性を高めることが可能である。
【0065】
次に、凹部7上に実施の形態1と同じ方法で第二絶縁部6を形成する。
【0066】
この後の製造工程は実施の形態1と同様の方法によって形成することにより、固体電解コンデンサを製造することができる。
【0067】
このようにして構成された固体電解コンデンサは第二絶縁部6で完全に充填できない多孔質部からの容量引出しによる容量ばらつきを低減することができ、高周波における容量特性の悪化を防止することができる。
【0068】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3および図5〜図7により請求項3、4、9、10に記載の発明を説明する。図5は本発明の実施の形態3における固体電解コンデンサの断面図であり、図6は同斜視図および図7は同要部の拡大断面図である。
【0069】
図5〜図7において、本実施の形態3における固体電解コンデンサの構成は、少なくとも弁金属シート体1の片面に多孔質部を設け、この多孔質部の表面に誘電体被膜2を設け、この誘電体被膜2の上に固体電解質層3を設け、この固体電解質層3の上に集電体層4を設けてなる固体電解コンデンサの容量素子部と周辺部からなり、実施の形態1と異なる点は前記容量素子部が前記弁金属シート体1に複数のスルホール8を設け、前記スルホール8の内壁及び弁金属シート体1の多孔質化されていない面に電着法などにより絶縁性の材料を用いて第三絶縁部9を設け、前記集電体層4と接続するために前記スルホール8内に導電性接着剤あるいはめっき電極により形成されたスルホール電極10を設け、前記第三絶縁部9の所定の位置に開口部11を設け、前記開口部11およびスルホール電極10の上に電極材料で接続端子12を設け、前記接続端子12の上に半導体部品あるいは受動部品との接続を容易にするための接続バンプ13を設けるように構成していることを特徴としている。
【0070】
このような固体電解コンデンサの構成とすることにより、接続バンプ13を介して半導体部品を直接電気的に接続することが可能である。また小型で高周波特性に優れ、且つ基板表面への高密度実装を実現するとともに生産性にも優れたものとすることができる。
【0071】
加えて、スルホール電極10に電流が流れることにより発生する磁界の発生を相殺する電極配置になり、固体電解コンデンサの持つリアクタンス成分を大幅に低減することができる。また容量引出しが安定し、ショート不良の発生を低減することができる。
【0072】
次に、本実施の形態3における固体電解コンデンサの製造方法について説明する。
【0073】
まず弁金属シート体1を準備する。この弁金属シート体1としては、片面にエッチングして多孔質化されたアルミニウム箔を用いることができる。
【0074】
次に、弁金属シート体1の多孔質面の表面に誘電体被膜2を形成する。上記誘電体被膜2としては、アルミニウムを化成液中で陽極酸化することにより片面に誘電体被膜2を形成して構成することができる。
【0075】
その後、前記弁金属シート体1の外周部に凹部7を設けた後、この凹部7に第二絶縁部6を実施の形態1にて説明した同様の方法で形成する。
【0076】
続いて、弁金属シート体1の所定の位置に複数のスルホール8を形成する。このスルホール8を形成する方法としてレーザー加工法、パンチング加工法、ドリル加工法、放電加工法のいずれかを用いることが可能である。スルホール径、孔数によって最適な孔加工を選択することにより安価にスルホール形成を行うことができる。
【0077】
さらに、スルホール8の内壁及び弁金属シート体1の多孔質化されていない面に第三絶縁部9を形成する。第三絶縁部9の形成方法の一例としては誘電体被膜2側をレジストでマスクし絶縁性の樹脂を電着することによって形成することができ、形成プロセスが容易で膜厚の薄い絶縁膜を得ることができる。
【0078】
次に、誘電体被膜2上に固体電解質層3を形成する。上記固体電解質層3の形成方法はポリピロールやポリチオフェン等のパイ電子共役高分子およびまたはこれ以外の導電性高分子を含む組成物を化学重合や電解重合、またはそれらを組み合わせて行うことができる。
【0079】
固体電解コンデンサの周辺部は実施の形態1と同様の方法を用いて、固体電解質層3の上の外周部に第一絶縁部5を形成し、第一絶縁部5の内周部の開口面の固体電解質層3の上に集電体層4を形成する。
【0080】
続いて、スルホール8内に集電体層4と接続されるスルホール電極10を形成する。スルホール電極10は集電体層4の形成と同時に形成することも可能である。集電体層4として銀ペーストを塗布する工程において、同時に銀ペーストをスルホール8内に充填し硬化させスルホール電極10を形成することができる。
【0081】
さらに、第三絶縁部9の所定の位置にYAGレーザー等の加工により開口部11を形成する。その他の開口部11の形成方法としては、第三絶縁部9形成前に弁金属シート体1の多孔質化されている面の所定の位置に光硬化性樹脂などを用いてあらかじめレジストをパターニングしておき、第三絶縁部9を形成した後レジストを剥離する方法によって形成することも可能である。
【0082】
そして、第三絶縁部9の開口部11の表出面およびスルホール電極10に導電性接着剤もしくは電気めっき、無電解めっきのいずれかを用いて接続端子12を形成する。
【0083】
以上の構成であっても本発明の固体電解コンデンサとして機能するが、コンデンサ部に接続する半導体部品もしくは電子部品との接続の信頼性と電気的性能を向上させたい場合には、接続端子12上に接続バンプ13を形成することが望ましい。
【0084】
このような方法により固体電解コンデンサを製造することで、半導体部品と直接接続でき、高周波特性に優れ、リアクタンス成分が小さい固体電解コンデンサを実現することができる。
【0085】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4および図6、図8、図9により請求項5、6、11、12に記載の発明を説明する。図8は本発明の実施の形態4における固体電解コンデンサの断面図であり、図6は同斜視図および図9は同要部の拡大断面図である。
【0086】
また、図面は模式図であり、各位置を寸法的に正しく示したものではない。
【0087】
図6、図8、図9において、少なくとも弁金属シート体1の片面に多孔質部を設け、この多孔質部の表面に誘電体被膜2を設け、この誘電体被膜2の上に固体電解質層3を設け、この固体電解質層3の上に集電体層4を設けてなる固体電解コンデンサの容量素子部と周辺部からなり、前記容量素子部が前記誘電体被膜2の上の所定の位置に前記固体電解質層3と前記集電体層4を貫通して複数の第四絶縁部14を設け、前記集電体層4および前記第四絶縁部14の上に第三絶縁部9を設け、前記第四絶縁部14に弁金属シート体1まで渡って複数のビアホール15を設け、前記ビアホール15の中に前記弁金属シート体1と接続されるビアホール電極16を設け、前記第三絶縁部9の所定の位置に開口部11を設け、前記開口部11およびビアホール電極16の上に接続端子12を設け、前記接続端子12の上に接続バンプ13を設けるように構成していることを特徴としている。
【0088】
このような固体電解コンデンサの構成とすることにより、接続バンプ13を介して半導体部品を直接電気的に接続することが可能である。また小型で高周波特性に優れ、且つ基板表面への高密度実装を実現するとともに生産性にも優れたものとすることができる。
【0089】
加えて、ビアホール電極16に電流が流れることにより発生する磁界の発生を相殺する電極配置になり、固体電解コンデンサの持つリアクタンス成分を大幅に低減することができる。また容量引出しが安定し、ショート不良の発生を低減することができる。
【0090】
次に、本実施の形態4における固体電解コンデンサの製造方法について説明する。
【0091】
上記弁金属シート体1としては、片面をエッチングして多孔質化されたアルミニウム箔を用いることができる。次に、弁金属シート体1の多孔質面の表面に誘電体被膜2を形成する。上記誘電体としては、アルミニウムを化成液中で陽極酸化することにより片面に誘電体被膜2を形成して構成することができる。
【0092】
その後、前記弁金属シート体1の外周部に凹部7を設けた後、この凹部7に第二絶縁部6を実施の形態1にて説明した同様の方法で形成する。
【0093】
続いて、誘電体被膜2上の所定の位置に第四絶縁部14を形成する。第四絶縁部14の形成方法としては、絶縁樹脂のポッティング、感光性樹脂のパターニング等によって形成することができる。このとき、後に形成する固体電解質層3と集電体層4が第四絶縁部14によって貫通するように、少なくとも固体電解質層3と集電体層4の厚み以上形成する。
【0094】
さらに、誘電体被膜2上に固体電解質層3を形成する。上記固体電解質層3の形成方法は、ポリピロールやポリチオフェン等のパイ電子共役高分子およびまたはこれ以外の導電性高分子を含む組成物を化学重合や電解重合、またはそれらを組み合わせて行うことができる。
【0095】
容量素子の周辺部は、例えば実施の形態1と同様に形成することが可能である。固体電解質層3上の外周部に第一絶縁部5を形成し、第一絶縁部5の内周部の開口面の固体電解質層3上に集電体層4を形成する。
【0096】
次に、前記集電体層4および前記第四絶縁部14上に第三絶縁部9を形成する。例えば、第三絶縁部9の形成方法としては絶縁性の塗料を印刷することによって形成することができ、容易な形成プロセスで絶縁膜を得ることができる。
【0097】
その後、前記第四絶縁部14に弁金属シート体1まで渡ってビアホール15を形成する。ビアホール15を形成する方法としてレーザー加工法、パンチング加工法、ドリル加工法、放電加工法のいずれかを用いることが可能である。
【0098】
次に、ビアホール15中に弁金属シート体1と接続されるビアホール電極16を形成する。ビアホール電極16は導電性ペーストをビアホール15内に充填し硬化させビアホール電極16を形成することができる。また、めっきによってビアホール電極16を形成することもできる。
【0099】
次に、第三絶縁部9の所定の位置にYAGレーザー等の加工により開口部11を形成する。その他の開口部11の形成方法としては、第三絶縁部9の形成前に集電体層4上の所定の位置に光硬化性樹脂などを用いてあらかじめレジストをパターニングしておき、第三絶縁部9を形成した後レジストを剥離する方法によっても形成することが可能である。
【0100】
そして、第三絶縁部9の開口部11の表出面およびビアホール電極16に導電性接着剤もしくは電気めっき、無電解めっきのいずれかを用いて接続端子12を形成する。
【0101】
以上の構成であっても本発明の固体電解コンデンサとして機能するが、コンデンサ部に接続する半導体部品もしくは電子部品との接続の信頼性と電気的性能を向上させたい場合には、接続端子12上に接続バンプ13を形成することが望ましい。
【0102】
このような方法により固体電解コンデンサを製造することで、半導体部品と直接接続でき、高周波特性に優れ、陽極と陰極との距離を狭くすることが可能であるためリアクタンス成分のより小さいコンデンサを実現することができる。
【0103】
【発明の効果】
以上のように本発明の固体電解コンデンサの構成およびその製造方法により、漏れ電流が小さく、耐電圧の高い固体電解コンデンサを実現することができるとともに、量産性に優れた絶縁分離層を設けることから容易に生産することができる製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における固体電解コンデンサの断面図
【図2】同上面図
【図3】同要部の拡大断面図
【図4】本発明の実施の形態2における固体電解コンデンサの断面図
【図5】本発明の実施の形態3における固体電解コンデンサの断面図
【図6】同斜視図
【図7】同要部の拡大断面図
【図8】本発明の実施の形態4における固体電解コンデンサの断面図
【図9】同要部の拡大断面図
【図10】従来の固体電解コンデンサの断面図
【符号の説明】
1 弁金属シート体
2 誘電体被膜
3 固体電解質層
4 集電体層
5 第一絶縁部
6 第二絶縁部
7 凹部
8 スルホール
9 第三絶縁部
10 スルホール電極
11 開口部
12 接続端子
13 接続バンプ
14 第四絶縁部
15 ビアホール
16 ビアホール電極
17 外装

Claims (24)

  1. 少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を設け、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を設けてなる固体電解コンデンサにおいて、前記弁金属シート体の外周部の誘電体被膜上に設けた第二絶縁部と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に設けた固体電解質層と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に設けた第一絶縁部と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を設けた固体電解コンデンサ。
  2. 少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を設け、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を設けてなる固体電解コンデンサにおいて、前記弁金属シート体の外周部に設けた凹部と、少なくとも前記凹部上に設けた第二絶縁部と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に設けた固体電解質層と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に設けた第一絶縁部と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を設けた固体電解コンデンサ。
  3. 少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を設け、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を設けてなる固体電解コンデンサにおいて、前記固体電解コンデンサの内周部の前記弁金属シート体に設けた複数のスルホールと、前記スルホールの内壁及び弁金属シート体の多孔質化されていない面に設けた第三絶縁部と、前記スルホール内に設けた前記集電体層と接続されるスルホール電極と、前記第三絶縁部の所定の位置に設けた開口部と、前記開口部およびスルホール電極上に設けた接続端子と、前記接続端子上に設けた接続バンプからなり、前記弁金属シート体の外周部の誘電体被膜上に設けた第二絶縁部と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に設けた固体電解質層と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に設けた第一絶縁部と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を設けた固体電解コンデンサ。
  4. 少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を設け、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を設けてなる固体電解コンデンサにおいて、前記固体電解コンデンサの内周部の前記弁金属シート体に設けた複数のスルホールと、前記スルホールの内壁及び弁金属シート体の多孔質化されていない面に設けた第三絶縁部と、前記スルホール内に設けた前記集電体層と接続されるスルホール電極と、前記第三絶縁部の所定の位置に設けた開口部と、前記開口部およびスルホール電極上に設けた接続端子と、前記接続端子上に設けた接続バンプからなり、前記弁金属シート体の外周部に設けた凹部と、少なくとも前記凹部上に設けた第二絶縁部と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に設けた固体電解質層と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に設けた第一絶縁部と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を設けた固体電解コンデンサ。
  5. 少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を設け、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を設けてなる固体電解コンデンサにおいて、前記固体電解コンデンサの内周部の前記誘電体被膜上の所定の位置に前記固体電解質層と前記集電体層を貫通して設けた複数の第四絶縁部と、前記集電体層および前記第四絶縁部上に設けた第三絶縁部と、前記第四絶縁部に弁金属シート体まで渡って設けた複数のビアホールと、前記ビアホールの中に設けた前記弁金属シート体と接続されるビアホール電極と、前記第三絶縁部の所定の位置に設けた開口部と、前記開口部およびビアホール電極上に設けた接続端子と、前記接続端子上に設けた接続バンプからなり、前記弁金属シート体の外周部の誘電体被膜上に設けた第二絶縁部と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に設けた固体電解質層と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に設けた第一絶縁部と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を設けた固体電解コンデンサ。
  6. 少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を設け、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を設けてなる固体電解コンデンサにおいて、前記固体電解コンデンサの内周部の前記誘電体被膜上の所定の位置に前記固体電解質層と前記集電体層を貫通して設けた複数の第四絶縁部と、前記集電体層および前記第四絶縁部上に設けた第三絶縁部と、前記第四絶縁部に弁金属シート体まで渡って設けた複数のビアホールと、前記ビアホールの中に設けた前記弁金属シート体と接続されるビアホール電極と、前記第三絶縁部の所定の位置に設けた開口部と、前記開口部およびビアホール電極上に設けた接続端子と、前記接続端子上に設けた接続バンプからなり、前記弁金属シート体の外周部に設けた凹部と、少なくとも前記凹部上に設けた第二絶縁部と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に設けた固体電解質層と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に設けた第一絶縁部と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を設けた固体電解コンデンサ。
  7. 少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を形成し、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を形成してなる固体電解コンデンサの製造方法において、前記弁金属シート体の外周部の誘電体被膜上に第二絶縁部を形成する工程と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に固体電解質層を形成する工程と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に第一絶縁部を形成する工程と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を形成する工程を有する固体電解コンデンサの製造方法。
  8. 少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を形成し、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を形成してなる固体電解コンデンサの製造方法において、前記弁金属シート体の外周部に凹部を形成する工程と、少なくとも前記凹部上に第二絶縁部を形成する工程と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に固体電解質層を形成する工程と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に第一絶縁部を形成する工程と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を形成する工程を有する固体電解コンデンサの製造方法。
  9. 少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を形成し、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を形成してなる固体電解コンデンサの製造方法において、前記弁金属シート体に複数のスルホールを形成する工程と、前記スルホールの内壁及び弁金属シート体の多孔質化されていない面に第三絶縁部を形成する工程と、前記スルホール内に前記集電体層と接続されるスルホール電極を形成する工程と、前記第三絶縁部の所定の位置に開口部を形成する工程と、前記開口部およびスルホール電極上に接続端子を形成する工程と、前記接続端子上に接続バンプを形成する工程と、前記弁金属シート体の外周部の誘電体被膜上に第二絶縁部を形成する工程と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に固体電解質層を形成する工程と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に第一絶縁部を形成する工程と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を形成する工程を有する固体電解コンデンサの製造方法。
  10. 少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を形成し、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を形成してなる固体電解コンデンサの製造方法において、前記固体電解コンデンサの内周部の前記弁金属シート体に複数のスルホールを形成する工程と、前記スルホールの内壁及び弁金属シート体の多孔質化されていない面に第三絶縁部を形成する工程と、前記スルホール内に前記集電体層と接続されるスルホール電極を形成する工程と、前記第三絶縁部の所定の位置に開口部を形成する工程と、前記開口部およびスルホール電極上に接続端子を形成する工程と、前記接続端子上に接続バンプを形成する工程と、前記弁金属シート体の外周部に凹部を形成する工程と、少なくとも前記凹部上に第二絶縁部を形成する工程と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に固体電解質層を形成する工程と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に第一絶縁部を形成する工程と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を形成する工程を有する固体電解コンデンサの製造方法。
  11. 少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を形成し、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を形成してなる固体電解コンデンサの製造方法において、前記固体電解コンデンサの内周部の前記誘電体被膜上の所定の位置に前記固体電解質層と前記集電体層を貫通して複数の第四絶縁部を形成する工程と、前記集電体層および前記第四絶縁部上に第三絶縁部を形成する工程と、前記第四絶縁部に弁金属シート体まで渡って複数のビアホールを形成する工程と、前記ビアホールの中に前記弁金属シート体と接続されるビアホール電極を形成する工程と、前記第三絶縁部の所定の位置に開口部を形成する工程と、前記開口部およびビアホール電極上に接続端子を形成する工程と、前記接続端子上に接続バンプを形成する工程と、前記弁金属シート体の外周部の誘電体被膜上に第二絶縁部を形成する工程と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に固体電解質層を形成する工程と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に第一絶縁部を形成する工程と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を形成する工程を有する固体電解コンデンサの製造方法。
  12. 少なくとも弁金属シート体の片面に多孔質部を形成し、この多孔質部の表面に誘電体被膜、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を形成してなる固体電解コンデンサの製造方法において、前記固体電解コンデンサの内周部の前記誘電体被膜上の所定の位置に前記固体電解質層と前記集電体層を貫通して複数の第四絶縁部を形成する工程と、前記集電体層および前記第四絶縁部上に第三絶縁部を形成する工程と、前記第四絶縁部に弁金属シート体まで渡って複数のビアホールを形成する工程と、前記ビアホールの中に前記弁金属シート体と接続されるビアホール電極を形成する工程と、前記第三絶縁部の所定の位置に開口部を形成する工程と、前記開口部およびビアホール電極上に接続端子を形成する工程と、前記接続端子上に接続バンプを形成する工程と、前記弁金属シート体の外周部に凹部を形成する工程と、少なくとも前記凹部上に第二絶縁部を形成する工程と、少なくとも前記第二絶縁部の内周部の開口面の誘電体被膜上に固体電解質層を形成する工程と、前記第二絶縁部上及び前記固体電解質層上の外周部に第一絶縁部を形成する工程と、前記第一絶縁部の内周部の開口面の固体電解質層上に集電体層を形成する工程を有する固体電解コンデンサの製造方法。
  13. 弁金属シート体が片面をエッチングして多孔質化されたアルミニウム箔である請求項1〜6のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサ。
  14. 弁金属シート体が弁金属箔上に弁金属粉末の焼結体を設けたものである請求項1〜6のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサ。
  15. 固体電解質層が少なくともパイ電子共役高分子とこれ以外の導電性高分子のいずれか一つを含む組成物である請求項1〜6のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサ。
  16. 固体電解質層が少なくとも導電性高分子を化学重合と電解重合のいずれか一つを用いて生成した導電性高分子である請求項7〜12のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  17. 固体電解質層を形成する工程が第二絶縁部の開口面の誘電体被膜上及びこの開口部周辺の前記第二絶縁部上に化学重合により導電性高分子を形成する工程と、前記第二絶縁部上に形成した導電性高分子に給電電極を接続する工程と、前記給電電極を使用し前記第二絶縁部の開口面の誘電体被膜上及びこの開口面周辺の前記第二絶縁部上の導電性高分子層上に電解重合によりさらに厚く導電性高分子を形成する工程とを有する請求項7〜12のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  18. 集電体層形成工程がカーボン微粒子の懸濁液及び導電性接着剤を用いて形成する請求項7〜12のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  19. 集電体層形成工程が蒸着またはめっきによって形成する請求項7〜12のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  20. 第二絶縁部が少なくとも親水性を有する樹脂である請求項1〜6のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサ。
  21. 第二絶縁部が少なくともエポキシ系樹脂である請求項1〜6のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサ。
  22. 第一絶縁部もしくは第二絶縁部を塗布して形成する時の粘度が1Pa・s以上であり、その後硬化させる工程を有している請求項7〜12のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  23. ディスペンサーを用いて第一絶縁部もしくは第二絶縁部を形成する請求項7〜12のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  24. 少なくともプレス工法、研磨工法、化学エッチング工法、またはレーザー加工法のいずれか一つを用いて凹部を形成する請求項8、10、12のいずれか一つに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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