JP4178204B2 - 軸受装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車などの車両に取り付けられる車両用ハブユニット等の転がり軸受装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の車両用ハブユニットの構造の例を図4に示す。図例の車両用ハブユニットB1は、ハブホイール1および複列外向きのアンギュラ玉軸受2を有する。ハブホイール1は、環状板部11と、軸部12とを有する。環状板部11に不図示の車輪が取り付けられる。軸部12の軸端はローリングかしめで形成されたかしめ部3の構造となっている。この軸部12の外周にアンギュラ玉軸受2が固定される。アンギュラ玉軸受2は、内輪21、外輪22、複数の玉23および2つの冠型保持器24を有し、かしめ部3から内輪21が押し付けられていることにより、所要の予圧(圧縮応力)が付与され、かつ抜け止めされている。このようなアンギュラ玉軸受2に対する抜け止めと予圧付与は、軽量化および部品点数削減による低コスト化のため、それまでのナットによる軸部12の軸端の締め付けに代えて行われるようになっている。図4の車両用ハブユニットB1の場合、軸部12の軸端をかしめ具90のローリングによりかしめる際に内輪21にかしめ力がかかるために、内輪21の軌道がいびつに変形してその真円度が低下する傾向になる。そこで、そのかしめにおいて内輪21が変形しにくくするように内輪21全体の肉厚を厚く設定する場合では重量化ならびに部品コスト高となり、上述した軽量化および低コスト化を図っていた意味が薄れる。
【0003】
そこで、本願出願人は、図5で示すように、特願平10−206574号(発明の名称「車両ハブユニットのかしめ方法」)でアンギュラ玉軸受け2の抜け止めと予圧付与とを行うためにハブホイール1の軸部12の軸端をかしめるときに、内輪21を円環状の押さえ治具4で拘束した状態とすることによって、内輪21のいびつな変形を抑制可能として、ハブホイール1の軸部12の軸端をかしめるときに、内輪21のいびつな変形を抑制できるようにする車両用ハブユニットB2のかしめ方法を提供している。
【0004】
なお、前述のかしめ形態としては、図6で示すようなローリングかしめ装置Cが用いられる。つまり、例えばハブホイールの軸部12の軸端を円筒形に形成し、この円筒形軸端に対してかしめ具90を所要角度θ傾けた姿勢であてがい、回転軸91を回転させることでかしめ具90をローリングさせることにより、前記円筒形軸端を径方向外向きに塑性変形させ、この塑性変形した部分を内輪21の外端面に押し付けるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した本願出願人の車両用ハブユニットのかしめ方法をさらに改良するため鋭意研究していたところ、上記押さえ治具4を使用しないかしめ方法では内輪21が半径方向外方xにも変形し、結果、軸方向内方yの変形は助長されないが、押さえ治具4を使用した本願出願人によるかしめ方法の場合、軸部12の軸端のかしめ部3でかしめる際に内輪21には軸方向内方yの分力と半径方向外方xの分力とがかかるが、半径方向外方xの分力は押さえ治具4からの半径方向内方x’の反力と均衡するから、内輪21は半径方向外方xの変形を抑制されるものの、その押さえ治具4では軸方向外方y’の反力がかからない。そのため、内輪21は、軸方向内方yの変形が助長される結果、内輪21から玉23にかかる軸方向荷重(軸力)が増加することが判明した。
【0006】
この軸力は外輪22と内輪21とを圧縮した状態として玉23を外輪22と内輪21との間で適正に転動させるのに必要であるので本願出願人による押さえ治具4を使用するかしめ方法は好ましいものの、この程度の軸力の増加では今ひとつその転動性能の向上には不十分であった。
【0007】
そこで、本発明は、押さえ治具を利用して積極的にこの軸力を増大させようとするためになされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る軸受装置の製造方法は、この軸体の軸部の外周に配設された斜接形式の転がり軸受けとを少なくとも有する軸受装置に対し、前記軸体の軸端を前記転がり軸受けの内輪の鍔部の端面にかしめることにより前記軸体に対して前記転がり軸受けの抜け止めと予圧付与とを行う軸受装置の製造方法であって、前記軸体の軸端をかしめ具によりかしめる際に前記鍔部の外周面に外嵌され前記鍔部の半径方向外方への変形を押さえる押さえ治具に、前記押さえ治具が前記内輪の外周面に外嵌された状態で前記内輪の鍔部の端面に当接する当接面を備えた切欠き状の係合部を形成し、前記軸体の軸端をかしめ具によりかしめる際には、前記押さえ治具に軸方向の加圧力を加え、前記当接面を介して前記内輪に軸方向の加圧力をかけつつ、前記内輪の鍔部の端面に前記軸体の軸端をかしめつけることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る軸受装置の製造方法は、車輪が取り付けられるハブホイールと、このハブホイールの軸部に形成された小径部に外嵌された斜接形式の転がり軸受装置の内輪とを少なくとも有し、前記軸部の軸端を前記内輪の鍔部の端面にかしめることにより前記軸部に対して前記内輪を軸方向に固定する軸受装置の製造方法であって、前記軸体の軸端をかしめ具によりかしめる際に前記鍔部の外周面に外嵌されて前記鍔部の半径方向外方への変形を押さえる押さえ治具に、前記押さえ治具が前記内輪の外周面に外嵌された状態において前記鍔部の端面に当接する当接面を備えた切欠き状の係合部を形成し、前記軸体の軸端をかしめ具によりかしめる際には、前記押さえ治具に軸方向の加圧力を加え、前記当接面を介して前記内輪に軸方向の加圧力をかけつつ、前記内輪の鍔部の端面に前記軸体の軸端をかしめつけることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る軸受装置の製造方法は、軸体と、この軸体の軸部の外周に配設された斜設形式の転がり軸受けとを少なくとも有する軸受装置に対し、前記軸体の軸端を前記転がり軸受けの内輪の鍔部の端面にかしめることにより前記軸体に対して前記転がり軸受けの抜け止めと予圧付与とを行う軸受装置の製造方法であって、前記軸部の軸端をかしめ具によりかしめる際には、前記鍔部の外周面と端面との角部に当接する傾斜面を備えた押さえ治具を前記内輪の周囲に配置し、前記押さえ治具に軸方向の加圧力を加え、前記傾斜面を前記鍔部の外周面と端面との角部に押しつけることにより、前記鍔部の半径方向外方への変形を押さえるとともに前記鍔部の端面を軸方向に加圧することを特徴とする。
本発明の請求項4に係る軸受装置の製造方法は、軸体と、この軸体の軸部の外周に配設された斜接形式の転がり軸受けとを少なくとも有する軸受装置に対し、前記軸体の軸端を前記転がり軸受けの内輪の鍔部の端面にかしめることにより前記軸体に対して前記転がり軸受けの抜け止めと予圧付与とを行う軸受装置の製造方法であって、前記軸部の軸端をかしめ具によりかしめる際には、前記鍔部の外周面と端面との角部に形成された傾斜面に当接する傾斜面を備えた押さえ治具を前記内輪の周囲に配置し、前記押さえ治具に軸方向の加圧力を加え、前記押さえ治具の傾斜面を前記鍔部の傾斜面に押しつけることにより、前記鍔部の半径方向外方への変形を押さえるとともに前記鍔部の端面を軸方向に加圧することを特徴とする
【0011】
以上、本発明では、要するに、アンギュラ玉軸受などの斜接式の転がり軸受の内輪の鍔部外周に押さえ治具をあてがった状態としておいて、例えばハブホイールなどの軸部軸端に対するかしめ動作を行うようにしている。これにより、かしめ力が、内輪を径方向で拘束している。これにより、内輪を拘束している押さえ治具でもって受けられることになるので、内輪のいびつな変形が抑制され、しかも、かしめた部分の形状が安定する結果となる。
【0012】
そして、このかしめに際しては、鍔部端面を軸方向内方に加圧していることで、内輪が軸方向内方に圧縮されている状態でそのかしめが行われることになるから、内輪は十分にかしめ部でかしめられることにより、加圧を解除した後のそのかしめによる内輪に対する軸力は大幅に増加する結果、外輪と内輪との間の玉の転動性能が大きく向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0014】
図1は本発明の一実施形態にかかり、軸受装置の一例である車両用ハブユニットを示す縦断側面図である。図中、A1は車両用ハブユニットの全体を示し、1はハブホイール、2は複列外向きアンギュラ玉軸受、3はかしめ部である。
【0015】
軸体の一例としてのハブホイール1は、図示しない車輪が取り付けられる環状板部11と、斜接形式の転がり軸受けの一例としての複列外向きアンギュラ玉軸受2が外装されるとともに、軸端に複列外向きアンギュラ玉軸受2を固定するためのかしめ部3が形成される軸部12とを備えている。このかしめ部3はかしめ前は仮想線3aで示されるように直立した状態であるが、かしめの実施により実線で示される位置に折り曲げ変形される。3aはかしめ前であるのでかしめ用部といい、かしめ状態にあるかしめ部3と区別する。
【0016】
複列外向きアンギュラ玉軸受2は、軸部12の小径外周面に外嵌される単一軌道を有する内輪21と、二列の軌道溝を有する単一の外輪22と、二列で配設される複数の玉23と、二つの冠形保持器24,25とを備えており、前述のハブホイール1の軸部12の大径外周面を一方内輪とする構成になっている。前述の内輪21は、一般的な単列アンギュラ玉軸受の内輪をそのまま流用している。なお、外輪22の外周には、径方向外向きのフランジ26が設けられており、このフランジ26を介して図示しない車軸ケースなどに非回転に取り付けられる。
【0017】
この実施形態では、上記ハブホイール1の軸部12軸端をかしめるときの形態が従来例と異なる。
【0018】
具体的に、まず、この実施形態ではかしめ部3に対するかしめ用の治具として図1で示すようなかしめ具92を用いる。このかしめ具92は、平坦な底面にかしめ部3bのかしめ形状に合う環状の凹部92aを有している。ただし、この凹部92aの形状に限定されず、かしめ状態に応じて種々に変更しても構わない。このかしめ具92の底面を仮想線のかしめ用部3aに対向させた状態で揺動プレス機により軸方向内方yの加圧力P1をかけて所定の速度で下降させてプレスする。そうすると、かしめ用部3aは図1の直立状態から径方向外向きに変形される結果、実線で示されるかしめ部3の状態に塑性変形し、これによって内輪21の鍔部21a端面がかしめらる。
【0019】
このかしめを実施するに際し、円環状の押さえ治具4を内輪21の反カウンタボア側つまり鍔部21aの外周面に対して軽いタイトフィット状態で外嵌するようにしている。このように内輪21を押さえ具4で拘束している。
【0020】
これにより、内輪21そのものについては、押さえ治具4で拘束されるので、かしめ力が、内輪21を拘束している押さえ治具4でもって受けられることになるので、内輪21のいびつな変形が抑制され、しかも、かしめ部3を安定した形状とすることができる。したがって、内輪21の形状を製作精度に近似した状態に維持できるようになるので、軸受性能の安定化に貢献できる。また、かしめ部3を安定した形状にできるから、かしめ部3の剛性の向上に貢献でき、ハブホイール1の回転動作に伴いかしめ部3側へ向けて作用するアキシャル荷重によってかしめ部3が塑性復帰することを確実に阻止できるようになり、複列外向きアンギュラ玉軸受2の予圧抜けを防止できるようになる。
【0021】
ところで、図例の複列外向きアンギュラ玉軸受2の外輪22の一端面には、円環状部22aが設けられており、この円環状部22aに対して、図示しないがシールキャップあるいはアンチスキッドブレースシステム(ABS)の車速センサなどが取り付けられるようになっている。このため、上述した押さえ治具4については、円環状部22aと内輪21の鍔部21aの外周面との間に挿入するための円環状部4aが設けられている。
【0022】
次に本実施の形態の特徴について説明する。すなわち、押さえ治具4の円環状部4aには内輪21の端面に係合が可能な切り欠き状の係合部4bが形成されている。そして、上述した揺動プレス機によるかしめに際しては、押さえ治具4の係合部4bを鍔部21aの端面に係合させた状態にしておき、押さえ治具4に4トン(4,000kgf)級プレス機で軸方向内方yの加圧力P2(=4000kgf)をかける。なお、この加圧力P2の4000kgfは一例でありこれに限定されない。
【0023】
この加圧力P2により、内輪21は軸方向内方yに圧縮された状態となっている。この圧縮状態で、内輪21の鍔部21aの端面に上記加圧力P1をかけて、内輪21をかしめ部3でかしめると、内輪21の軸力は加圧力P2をかけない場合と比較して大幅に増加する。
【0024】
このことを図2を参照して説明する。図2の横軸は加圧力P1(kgf)であり、縦軸は内輪21で測定した軸力(kgf)である。図中の◆は加圧力P2をかけない場合を、■は加圧力P2をかけた場合をそれぞれ示している。加圧力P2をかけない場合は、軸力は以下の通りである。すなわち、加圧力P1が7000kgfで軸力0kgf、8000kgfで軸力1200kgf、10000kgfで軸力4200kgf、12000kgfで軸力5200kgfである。一方、加圧力P2をかけた場合は、軸力は以下の通りである。すなわち、加圧力P1が7000kgfで、軸力2800kgf、8000kgfで軸力4000kgf、10000kgfで軸力7000kgf、12000kgfで軸力7500kgfである。このようにして押さえ治具4を介して加圧力P2をかけることで、軸力が大幅に増加していることが分かる。なお、加圧力P1が7000〜10000kgf間の軸力の増加推移にくらべて10000〜12000kgf間の軸力の増加推移が小さいのは、加圧力P1用の揺動プレス機の加圧特性による。
【0025】
なお、上述の実施の形態では押さえ治具4に係合部4bを形成したが、係合部の形状はこれに限定されるものではなく、例えば図3(a)で示す車両用ハブユニットA2のように、押さえ治具4の端面を斜めにカットした傾斜面とした係合部4c形状であっても構わない。なお、内輪21の鍔部21aは押さえ治具4からの加圧力P2により図3(b)で示すように圧縮変形を受ける。このような押さえ治具4を用いた場合、内輪21の外周にあてがうことができない。しかし、その押さえ治具4の係合部4cが傾斜面構造であるために加圧力P2は、半径方向内方x’と軸方向内方yとに分力されることになる。したがって、図3(a)の押さえ治具4でも、その半径方向内方x’の分力が上記かしめによる内輪21の半径方向外方xへの変形を抑制するので図1の押さえ治具4と同様の効果があり、また軸方向内方yの分力が内輪21の軸方向内方yへの変形を助長し、これによって、図3(a)の押さえ治具4も、図1の押さえ治具4と同様に軸力の増加を図れる。加えて、図3(a)の押さえ治具4の傾斜面構造の係合部4cによる場合は、内輪21の位置、押さえ治具4の位置が半径方向外方xおよび半径方向内方x’のいずれに相違しても、押さえ治具4で鍔部21aにあてがうことができ、かつ、鍔部21aに加圧力P2をかけることもできる。
【0026】
なお、上述の実施の形態ではかしめ部3を形成するためのかしめ具92に限定されるものではなく、図6で説明したローリングかしめでも加圧力P1をかけることが可能であるから、その点で同様の作用効果を有する。
【0027】
なお、上述の実施の形態では押さえ治具4は、内輪21の変形の抑制という機能に加えて、加圧力P2をかけるための加圧仲介治具としても用いているので、別途の加圧仲介治具が不要となる分、コスト低減に役立つが、押さえ治具4とは別体の加圧仲介治具を用いて加圧力P2を内輪21の鍔部端面にかけられるようにしても構わない。この場合ではこの別体の加圧仲介治具に対して加圧力P2を任意にかけられる一方、押さえ治具4は、この加圧力P2をかけることによる内輪21の押さえ機能が損なわれずに済んで好ましい。
【0028】
なお、上述の実施の形態では、軸受けとしては複列外向きアンギュラ玉軸受であったが、これに限定されるものではなく、要するに、斜接形式の転がり軸受であって構わない。
【0029】
なお、上述の実施の形態は、ハブホイールとアンギュラ玉軸受との組み合わせからなる車両用ハブユニットに限定されるものではなく、ハブホイール等を軸体とし、アンギュラ玉軸受等の斜接形式の転がり軸受をこの軸体の軸部の外周に配設した軸受装置にも実施の形態のかしめ方法を適用することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、複列外向きアンギュラ玉軸受の抜け止めと予圧付与とを行うためにハブホイールの軸部軸端をかしめるときに、内輪を押さえ治具で拘束した状態とするから、内輪のいびつな変形を抑制することができ、しかも塑性変形されるかしめ部分を安定した形状とすることができる、と言う基本効果に加えて、鍔部の端面を軸方向内方に加圧するので、軸力が大幅に増加する結果、転動性能を十分に向上させられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の車両用ハブユニットの縦断側面図
【図2】図1の実施の形態による軸力の増加の説明に供する図
【図3】本発明の他の実施形態の車両用ハブユニットの縦断側面図
【図4】従来例の車両用ハブユニットのかしめ形態を示す縦断側面図
【図5】さらに他の従来例の車両用ハブユニットの縦断側面図
【図6】一般的なローリングかしめ装置の概略構成を示す側面図
【符号の説明】
A1 車両用ハブユニット
1 ハブホイール
12 ハブホイールの軸部
2 複列外向きアンギュラ玉軸受
21 内輪
21a 内輪の鍔部
21b 鍔部の係合部
3 かしめ部
4 押さえ治具
4a 押さえ治具の係合部
92 かしめ具

Claims (4)

  1. 軸体と、この軸体の軸部の外周に配設された斜接形式の転がり軸受けとを少なくとも有する軸受装置に対し、前記軸体の軸端を前記転がり軸受けの内輪の鍔部の端面にかしめることにより前記軸体に対して前記転がり軸受けの抜け止めと予圧付与とを行う軸受装置の製造方法であって、
    前記軸体の軸端をかしめ具によりかしめる際に前記鍔部の外周面に外嵌され前記鍔部の半径方向外方への変形を押さえる押さえ治具に、前記押さえ治具が前記内輪の外周面に外嵌された状態で前記内輪の鍔部の端面に当接する当接面を備えた切欠き状の係合部を形成し、
    前記軸体の軸端をかしめ具によりかしめる際には、前記押さえ治具に軸方向の加圧力を加え、前記当接面を介して前記内輪に軸方向の加圧力をかけつつ、前記内輪の鍔部の端面に前記軸体の軸端をかしめつけることを特徴とする軸受装置の製造方法
  2. 車輪が取り付けられるハブホイールと、このハブホイールの軸部に形成された小径部に外嵌された斜接形式の転がり軸受装置の内輪とを少なくとも有し、前記軸部の軸端を前記内輪の鍔部の端面にかしめることにより前記軸部に対して前記内輪を軸方向に固定する軸受装置の製造方法であって、
    前記軸体の軸端をかしめ具によりかしめる際に前記鍔部の外周面に外嵌されて前記鍔部の半径方向外方への変形を押さえる押さえ治具に、前記押さえ治具が前記内輪の外周面に外嵌された状態において前記鍔部の端面に当接する当接面を備えた切欠き状の係合部を形成し、
    前記軸体の軸端をかしめ具によりかしめる際には、前記押さえ治具に軸方向の加圧力を加え、前記当接面を介して前記内輪に軸方向の加圧力をかけつつ、前記内輪の鍔部の端面に前記軸体の軸端をかしめつけることを特徴とする軸受装置の製造方法。
  3. 軸体と、この軸体の軸部の外周に配設された斜設形式の転がり軸受けとを少なくとも有する軸受装置に対し、前記軸体の軸端を前記転がり軸受けの内輪の鍔部の端面にかしめることにより前記軸体に対して前記転がり軸受けの抜け止めと予圧付与とを行う軸受装置の製造方法であって、
    前記軸部の軸端をかしめ具によりかしめる際には、前記鍔部の外周面と端面との角部に当接する傾斜面を備えた押さえ治具を前記内輪の周囲に配置し、前記押さえ治具に軸方向の加圧力を加え、前記傾斜面を前記鍔部の外周面と端面との角部に押しつけることにより、前記鍔部の半径方向外方への変形を押さえるとともに前記鍔部の端面を軸方向に加圧することを特徴とする転がり軸受装置の製造方法。
  4. 軸体と、この軸体の軸部の外周に配設された斜接形式の転がり軸受けとを少なくとも有する軸受装置に対し、前記軸体の軸端を前記転がり軸受けの内輪の鍔部の端面にかしめることにより前記軸体に対して前記転がり軸受けの抜け止めと予圧付与とを行う軸受装置の製造方法であって、
    前記軸部の軸端をかしめ具によりかしめる際には、前記鍔部の外周面と端面との角部に形成された傾斜面に当接する傾斜面を備えた押さえ治具を前記内輪の周囲に配置し、前記押さえ治具に軸方向の加圧力を加え、前記押さえ治具の傾斜面を前記鍔部の傾斜面に押しつけることにより、前記鍔部の半径方向外方への変形を押さえるとともに前記鍔部の端面を軸方向に加圧することを特徴とする転がり軸受装置の製造方法。
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