JP4178143B2 - 水素分離膜及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水素含有ガスから水素を選択的に透過分離する水素分離膜及びその製造方法に関するもので、特に、多孔性担体の表面にパラジウム合金等の水素透過性金属からなる分離膜を形成する水素分離膜及びその製造方法に関するものである。
水素は、石油精製工業においては水素化脱硫や水素化分解等の製油工程で不可欠のガスであり、石油産業を中心に水素生産技術が発達してきた。近年は、水素燃料電池の本格的な実用化を目前にして、改めて注目されており、高純度の水素を安価に製造する技術の開発が急務となっている。
水素の製造方法としては、天然ガスや精油所のオフガス,ナフサ等の石油系炭化水素のスチームリフォーミング法、或いは、重質油やその他の原料炭化水素の熱分解法が代表的な方法であり、これらによって製造された水素含有ガスを精製分離して高純度の水素ガスを製造する。
水素の精製分離法の一つとして、パラジウム膜或いはパラジウム合金膜等の水素透過性金属膜を用い隔膜法がある。即ち、水素は分子を原子に転換して透過させるが他の不純物は透過させないという水素透過性金属の特性を利用する方法である。水素透過性金属の分離膜として、特にパラジウム系分離膜は、超高純度に精製できる分離膜として注目されている。
このパラジウム系分離膜は、円筒状或いは平板状のセラッミクス焼結体や金属焼結体からなる多孔質担体の表面にパラジウムやパラジウム合金膜を形成したもので、この膜形成方法としては、多孔質担体の表面に気相化学反応法や真空蒸着法によってパラジウム系薄膜を形成する方法や、多孔質担体の表面を化学的に活性化処理した後、化学メッキしてパラジウム系薄膜を形成する方法や、金属多孔質担体の表面に電気メッキによってパラジウム系薄膜を単層又は複数層形成する方法等がある。
これらのパラジウム系薄膜は、水素透過速度や強度の関係から1〜50μm程度の厚さに形成されるが、膜厚が極めて薄いので、多孔質担体の表面粗さに起因したピンホールが発生し易く、製膜歩留りが悪いという問題がある。そこで、この問題を解決する方法として、多孔質担体の表面にパラジウムと合金化する金属箔(例えば金,銀,銅等)を被着した後、その表面にパラジウム膜を形成して水素ガス中で加熱処理することによってパラジウムと前記金属箔の金属とを合金化させ、或いは、多孔質担体の表面に先にパラジウム膜を形成し、その表面に前記パラジウムと合金化する金属箔を被着した後に水素ガス中で加熱処理することによってパラジウム合金膜を形成させ、これによってパラジウム合金膜のピンホールの発生を抑制する方法が提案されている(特許文献1)。
特開2002−153739号公報(特許請求の範囲参照)
上記特許文献1に記載のパラジウム合金膜の製造方法によると、製膜初期のピンホールの発生が少なく、パラジウム合金膜は両金属の拡散層に形成されるので、その膜厚も薄くなり、従って透過率の高いパラジウム合金薄膜が得られるという利点はあるが、該パラジウム合金薄膜には強度面の問題があり、短時間の使用でパラジウム合金薄膜が破壊されてピンホールが生成するという耐久性に致命的な問題を有することが判明した。
この水素ガス雰囲気での加熱処理による合金化は、パラジウム金属結晶の格子間隔内に銀等の合金用金属原子が拡散してパラジウムの合金化が進行することになる。パラジウムは水素吸蔵機能を有しており、この水素吸蔵は体積膨張と発熱を伴うので、パラジウムの結晶格子の間隔は広がり空孔が生成する。金属中の原子拡散は、この空孔濃度に依存しており、水素吸蔵した金属の空孔率は、原子比で0.2程度にもなることが知られている。この空孔内に銀等の原子が拡散侵入して合金化が進行する。即ち、水素ガスを雰囲気ガスとして使用することにより、銀等の合金用金属原子は、パラジウム薄膜内に深く侵入して合金化速度を向上させる効果がある。これにより、ピンホールの発生を抑制したパラジウムの薄膜が形成されることになる。
この水素ガスを雰囲気ガスとして用いた上記熱処理による合金化処理が終了し、雰囲気の水素分圧が低下すると、吸蔵していた水素の放出が始まる。この水素ガスの放出過程では、吸熱と収縮を伴うので、パラジウム合金薄膜の収縮により合金結晶粒界に張力が作用した状態が生起し、何らかの衝撃があると結晶粒界が剥離して合金結晶粒子の剥落が生じる。この剥落が生じると、これが伝播してピンホールが発生することになり、膜強度と耐久性に問題のあることが判明した。
本発明は、上記パラジウム合金に代表される水素透過性金属の薄膜に強度を与え、耐久性に優れたパラジウム合金薄膜等の水素分離膜及びその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、水素含有ガスから水素を選択的に透過分離するための、加熱処理により多孔質担体の表面に水素透過性金属合金薄膜を形成してなる水素分離膜であって、前記加熱処理の過程で水素透過性金属合金薄膜における水素透過性金属粒子に対して水素吸蔵・発熱と水素放出・吸熱を交互に繰り返させることにより、水素透過性金属合金薄膜のセル(細胞)状単位構造が、相互に隣接する島群模様の結晶構造を有することを特徴とする。
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の水素分離膜において、前記セル(細胞)状単位構造の長・短2軸の平均値で表される粒径が18μm〜33μmであり、セル膜の厚みが0.8μm〜2.6μmであることを特徴とする。
また請求項3〜請求項6に記載の発明は、上記水素分離膜の製造方法である。即ち、
請求項3に記載の発明は、多孔質担体の表面に、水素透過性金属の薄膜を形成する水素透過性金属薄膜形成工程と、前記水素透過性金属と合金化する合金用金属の薄膜を形成する合金用金属薄膜形成工程と、前記水素透過性金属と前記合金用金属薄膜とが形成された前記多孔質担体を加熱処理することにより、前記水素透過性金属と前記合金用金属薄膜とを合金化させて水素透過性金属合金薄膜を形成する水素透過性金属合金薄膜形成工程と、を有し、前記水素透過性金属合金薄膜形成工程の反応雰囲気を、水素ガス雰囲気と不活性ガス雰囲気とが交互に繰り返される雰囲気としたことを特徴とする。ここで、前記水素透過性金属薄膜形成工程と合金用金属薄膜形成工程とは、いずれが先であってもよい。
請求項4に記載の発明は、第1の方法と同様に、多孔質担体の表面に水素透過性金属の薄膜を形成する水素透過性金属薄膜形成工程と合金用金属薄膜を形成する合金用金属薄膜形成工程と、該多孔質担体を加熱処理することにより前記水素透過性金属と前記合金用金属薄膜とを合金化させて水素透過性金属合金薄膜を形成する水素透過性金属合金薄膜形成工程と、を有し、前記水素透過性金属合金薄膜形成工程の反応雰囲気を水素ガス又は水素ガスと不活性ガスとの混合ガス雰囲気となし、該雰囲気ガス中の水素ガス分圧を周期的に変化させることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、多孔質担体の表面に、前記水素透過性金属と該水素透過性金属と合金化する合金用金属とを溶融して合金化された水素透過性金属合金を圧延して得られた水素透過性金属合金圧延薄膜を密着配置し、次に、該水素透過性金属合金圧延薄膜を密着配置した多孔質担体を前記水素透過性金属と前記合金用金属との拡散接合温度に加熱処理すると共に、該加熱処理雰囲気を、水素ガス雰囲気と不活性ガス雰囲気とが交互に繰り返される雰囲気としたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、第3の方法と同様に、多孔質担体の表面に水素透過性金属合金圧延薄膜を密着配置し、これを前記水素透過性金属と前記合金用金属との拡散接合温度に加熱処理すると共に、該熱処理雰囲気を、水素ガス又は水素ガスと不活性ガスとの混合ガス雰囲気となし、該雰囲気ガス中の水素ガス分圧を周期的に変化させることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項4又は請求項6に記載の方法において、雰囲気ガスを水素ガスと不活性ガスとの混合ガスとなし、この混合比率を周期的に変化させることにより水素ガス分圧を周期的に変化させるようにすることを特徴とする。
又、請求項8に記載の発明は、請求項3乃至請求項7のいずれかに記載の方法において、水素透過性金属としてパラジウムを選択し、前記合金用金属として銀を選択することを特徴とする。
本発明の最大の特徴は、水素透過性金属合金の耐久性向上が図れる熱処理工程にある。即ち、特許文献1にも記載されているように、先ず水素ガス雰囲気中で熱処理することにより、水素透過性金属は水素を吸蔵し且つ発熱して膨張することにより該水素透過性金属結晶の格子間隔が広がり、銀等の合金用金属の原子の拡散が容易になって合金化が早い速度で進行する。次に、雰囲気ガスを不活性ガスに切り換えると、前記吸蔵された水素が放出され且つ吸熱して格子間隔が水素吸蔵前の状態に戻る。この雰囲気ガスを水素と不活性ガスとを交互に切り換えることにより、水素吸蔵・発熱と水素放出・吸熱とが水素透過性金属薄膜に繰り返される為、水素透過性金属の結晶格子が膨張と収縮を繰り返すことで結晶粒(グレイン)同士が溶着し、その結果として水素透過性金属合金薄膜のセル(細胞)状単位構造が、相互に隣接する島群模様の結晶構造を有することから、強固で耐久性のある薄膜が得られることになる。
以下に、本発明について詳細に説明する。先ず、セラミックス焼結体や金属焼結体で形成した円筒状或いは平板状の多孔質担体への水素透過性金属の合金薄膜の形成工程について説明する。この水素透過性金属合金の薄膜形成方法には2種の方法がある。第1の合金薄膜形成方法は、前記水素透過性金属の薄膜と該水素透過性金属と合金化する合金用金属の薄膜、例えば、パラジウム薄膜と銀薄膜とを前記多孔質担体の表面に積層配置した後に加熱処理して金属拡散法によって合金化する方法であり、第2の方法は、前記水素透過性金属と前記合金用金属とを真空溶解炉等によって溶融合金化した後、圧延して合金箔を形成し、これを前記多孔質担体の表面に密着配置して熱処理する方法である。第2の方法は、金属拡散により合金化する前記第1の方法に比して水素透過性金属合金が均質に形成される利点があるが、薄膜の厚さを薄くするには限界がある。
次に、前記第1の方法における前記多孔質担体の表面に水素透過性金属の薄膜を形成する方法としては、公知の方法が採用される。例えば、パラジウム薄膜を円筒状多孔質担体の表面に密に巻着する方法や、該多孔質担体の表面に無電界メッキ法等によりメッキ膜を形成する方法がある。又、前記水素透過性金属と合金化する合金用金属の薄膜を形成する方法としては、前記水素透過性金属薄膜の形成方法と同様に、該合金用金属の薄膜を円筒状多孔質担体の表面に密に巻着する方法や、該多孔質担体の表面に無電界メッキ法等によりメッキ膜を形成する方法がある。ここで、前記水素透過性金属薄膜の形成工程と前記合金用金属薄膜の形成工程とは、いずれが先であっても構わない。即ち、多孔質担体の表面に先ず水素透過性金属薄膜を形成し、その表面に前記合金用金属薄膜を形成する方法と、先に該合金用金属薄膜を形成し、その表面に前記水素透過性金属薄膜を形成する方法の何れであっても構わない。要は、これらの工程は、次の水素透過性金属合金化工程の準備工程であるので、合金化すべき2種の金属のいずれが上層であっても下層であっても構わない。
次に、前記第1の方法における加熱処理による水素透過性金属合金化工程について説明する。この工程では、前記2種の金属薄膜を両金属界面において金属原子の拡散する温度に加熱して熱処理することにより、水素透過性金属中に合金化金属を拡散させて合金化する工程である。この工程では、熱処理雰囲気が極めて大きな意味を持っている。合金化熱処理雰囲気に要求される条件としては、前記両金属に対して不活性なガスを用いることが必須であり、水素及びアルゴン,ヘリウム等の稀ガスに代表される不活性ガスが用いられる。特に水素は、その熱伝導度が4.23W/m・Kであり、他のガス(例えばアルゴン:0.427W/m・K,窒素:0.427W/m・K)に比べて極めて大きな熱伝導度を有しているので、電気炉内での被処理体の熱処理用には好適なガスであり、本発明においても使用されるガスである。
この水素ガス雰囲気での加熱処理による合金化は、加熱により膨張した水素透過性金属の結晶格子間隔内に前記合金用金属原子が拡散して合金化するものであるが、水素透過性金属は水素吸蔵機能を有しており、この水素吸蔵は体積膨張と発熱を伴うので、水素透過性金属の結晶格子の間隔は更に広がって大きな空孔が生成する。金属中の原子拡散は、この空孔濃度に依存しており、水素吸蔵した金属の空孔率は、原子比で0.2程度にもなることが知られている。この空孔内に銀等の合金用金属原子が拡散侵入して水素透過性金属の合金化が進行する。即ち、水素ガスを雰囲気ガスとして使用することにより、合金用金属原子は、水素透過性金属薄膜内に拡散し易くなり合金化速度を向上させる効果がある。
水素ガスのみを雰囲気ガスとして用いた場合には、上記熱処理による合金化処理が終了し、雰囲気の水素分圧が低下すると、吸蔵していた水素の放出が始まり、この水素の放出過程では、吸熱と収縮を伴うので、水素透過性金属合金薄膜の収縮により合金結晶粒界に張力が作用した状態が生起し、何らかの衝撃があると結晶粒界が剥離して合金結晶粒子の剥落が生じ、これが伝播してピンホールが発生することになり、膜強度と耐久性に問題のあることは前述の通りである。
そこで、本発明では、雰囲気ガスとして一定時間の水素ガス雰囲気下での熱処理を行った後に、雰囲気ガスをアルゴン等の両金属との反応性を有しない不活性ガスに切り換えて熱処理を継続し、更に所定時間後に再度水素ガス雰囲気に切り換える。即ち、雰囲気ガスを水素ガスと不活性ガスとに交互に切り換えるようにしている。これにより、次の如き作用効果がある。即ち、熱処理炉内に送給していた水素ガスを止めて、不活性ガスの供給を開始すると、炉内の水素ガス分圧は次第に低下し、遂にはゼロにまで低下することになるが、その過程で前記水素透過性金属合金に吸蔵されていた水素が放出される結果、放出時の吸熱反応によって該水素透過性金属合金は冷却され、この冷却と水素放出とによって水素透過性金属合金は収縮し、合金結晶の格子間隔は水素吸蔵前の状態に戻る。しかしながら雰囲気温度は、両金属の拡散合金化温度範囲に保たれているので、合金用金属の水素透過性金属内への拡散は進行している。この不活性ガス雰囲気下での拡散合金化の工程は、収縮下での合金用金属の拡散合金化であるので、結晶粒(グレイン)の溶着が進行し、セル(細胞)状構造が形成されることになる。この状態を所定時間保持した後、再度雰囲気ガスを水素ガスに変換すると、前述の水素吸蔵とこれによる発熱により格子間隔が広がり、広い空孔内への金属拡散が再開される。
以上の通り、合金化熱処理の雰囲気ガスを水素ガスと不活性ガスとに交互に切り換えることによって、水素透過性金属合金に膨張と収縮が繰り返される結果、水素透過性金属合金の結晶粒(グレイン)の溶着が進行し、セル(細胞)状構造が形成されて合金の機械的強度が向上することになる。
このようにして得られる水素分離膜における水素透過性金属合金薄膜の層に関して、その結晶構造を顕微鏡による拡大視したものによって比較例と比較しながら以下に示す。図1は本発明方法の実施によって得られる水素分離膜における水素透過性金属合金薄膜の顕微鏡写真であり、(イ)は1000倍視のもの、(ロ)は5000倍視のものが示される。一方、図2は水素ガス雰囲気での熱処理を行って得られる比較例としての水素分離膜における水素透過性金属合金薄膜の顕微鏡写真であり、(イ)は1000倍視のもの、(ロ)は5000倍視のものが示される。
図1、特に(イ)を参照すれば明らかなように、水素透過性金属結晶格子に対して水素吸蔵・発熱と水素放出・吸熱を交互に繰り返させてなる結果として、水素透過性金属合金薄膜のセル(細胞)状単位構造が相互に隣接する島群模様の結晶構造を有することとなって、島群模様に隣接する配列でかつそれぞれが表面にセル膜を有するセル状構造そのものが合金膜の機械的強度の向上に機能していることが十分考慮されるのである。
ここで、前記セル(細胞)状単位構造の形態について写真視野内に存在するものについて調べたところ、加熱温度が約830℃前後の設定において、(ロ)は5000倍視でも結晶粒界が見られず、長軸径D1と短軸径D2の2軸径の平均値で表されるセル径は18μm〜33μmの範囲内であり、また、セル膜の厚みtは0.8μm〜2.6μmの範囲内のものが殆どであることが判った。これに対して、図2に示される比較例では1.8μm程度の結晶粒径の集合であって、本発明のものとの形態上の差異は明らかである。前記図1と図2との比較から、セル(細胞)状単位構造は100個程度或いはそれ以上の結晶粒が集合し溶着したものと考慮される。
尚、本発明における合金化熱処理の雰囲気ガスとしては、水素ガスのみ又は水素ガスと前記不活性ガスとの混合ガスを用いることもできる。この場合には、水素ガス分圧を高低に変化させる必要がある。即ち、水素ガスのみを雰囲気ガスとして用いる場合には、先ず高い圧力の水素ガス雰囲気下で合金化処理を行い、続いて水素ガスの圧力を下げて合金化処理を行う。この水素ガスの圧力の高低変化を周期的に行うことになる。一方、水素ガスと不活性ガスとの混合ガスを雰囲気ガスとして用いる場合には、その混合比率を変化させることによって、水素ガス分圧を高低に周期的に変化させる事になる。これらの方法において、水素ガス分圧が高い状態においては、前述の水素ガス雰囲気の場合と同様に、水素透過性金属合金が水素を吸蔵することによって発熱と膨張が生じ、格子間隔が広がり、深い拡散合金化が進行する。続いて、水素分圧が下がると、前記水素透過性金属合金に吸蔵されていた水素の一部が放出され、且つ放出時の吸熱反応によって該水素透過性金属合金は冷却され収縮して、合金結晶の格子間隔は水素吸蔵前の状態に戻るが、雰囲気温度は、両金属の拡散合金化温度範囲に保たれているので、合金用金属の水素透過性金属内への拡散は進行して拡散合金化の進行は継続する。この水素ガス分圧の低いガス雰囲気下での拡散合金化の工程は、前述の不活性ガス雰囲気下での拡散合金化と同様に合金結晶の結晶粒(グレイン)の溶着をもたらす効果がある。この状態を所定時間保持した後、再度水素分圧を高めて前述の水素吸蔵とこれによる発熱により格子間隔を広げて、広い空孔内への金属拡散が再開される。
以上の説明は、拡散合金化処理による水素透過性金属合金の形成方法であるが、前述した通り、本発明では、予め溶融合金化した水素透過性金属合金の箔を前記多孔質担体の表面に密着配置して水素透過性金属合金薄膜を形成する場合には、前記拡散合金化処理は不要である。しかしながら、この合金薄膜を前述の雰囲気ガスによる熱処理を行うことにより、水素ガスと不活性ガスとを交互に切り換えつつ行う方法における水素ガス雰囲気での熱処理又は水素ガス分圧を高低に変化させつつ行う方法における水素ガス分圧の高い雰囲気での熱処理においては、水素透過性金属合金が水素を吸蔵することによって発熱と膨張が生じ、結晶格子間隔が広がり、一層の合金中の金属原子の拡散が進行し、続いて、不活性ガス雰囲気又は低水素分圧雰囲気では、前記水素透過性金属合金に吸蔵されていた水素の全部又は一部が放出され、且つ放出時の吸熱反応によって該水素透過性金属合金は冷却され収縮して、合金結晶の格子間隔が水素吸蔵前の状態での拡散合金化の進行は継続する。この結果、水素透過膜性金属合金の結晶粒(グレイン)の溶着が進行しセル(細胞)状構造が形成され、合金の機械的強度が向上することになる。
上記の説明において、本発明で使用する水素透過性金属としては、パラジウムが代表的な金属であるが、バナジウム等の他の水素透過性金属を使用することが可能である。又、この水素透過性金属と合金化する金属としては、銀が代表的な金属であるが、銅その他の合金化可能な金属を選択可能である。最適な組み合わせは、パラジウム−銀の組み合わせである。
次に、本発明の実施例について図3に図示される本発明方法の実施に用いる熱処理用電気炉1を参照して以下に説明する。
〔試料の作成〕内径10mm ,外形12mm のアルミナ多孔質管を担体とし、この表面に無電解メッキ法によってパラジウムの薄膜を形成し、その外面にパラジウムに対して23wt%の銀メッキを施して合金化熱処理用試料を作成した。
〔合金化熱処理〕上記合金化熱処理用試料をセラミック製炉心管2の周りに嵌装したものを電気炉1内に装入してアルゴンガスを3L/分の速度で供給しつつ830℃まで昇温し、830℃に達すると、アルゴンガスを10L/分の速度で10分間流通させた後、雰囲気ガスを切り換えて水素ガスを10L/分の流速で20分間供給し、次に、アルゴンガスを10L/分の流速で20分間供給した。この雰囲気ガスの切り換えを6回行って合計3時間40分の合金化熱処理を行い、パラジウム−銀合金の水素透過性金属薄膜を形成した。
〔熱衝撃試験〕上記合金化処理を行ってパラジウム−銀合金の水素透過性金属薄膜を形成したアルミナ多孔質管の外部に窒素ガスを0.34MPaの圧力を負荷し内部を大気に開放した状態で、常温と500℃との間で温度と降温とを繰り返す熱衝撃試験を行い、ガス漏れ量を測定した。このガス漏れ量は、前記パラジウム−銀合金薄膜にピンホールが形成されると、ガス漏れ量が多くなる。その結果を図4に示す。
比較例
〔試料の作成〕上記実施例と同一
〔合金化熱処理〕上記合金化熱処理用試料を同要領で電気炉1内に装入してアルゴンガスを3L/分の速度で供給しつつ830℃まで昇温し、830℃に達すると、水素ガスを10L/分の流速で供給しつつ昇温を行い、炉内温度が830℃にて3時間40分の水素ガス雰囲気での合金化熱処理を行って、パラジウム−銀合金の水素透過性金属薄膜を形成した。
〔熱衝撃試験〕上記実施例と同一条件で熱衝撃試験を行い、ガス漏れ量を測定した。
この結果を図4に示す。
図4から明らかなように、本発明に係る水素ガス−アルゴンガス交互雰囲気処理したものは、昇温−降温の熱衝撃が20回繰り返されても、漏れガス量は殆ど変わらず、低下傾向さえ伺えるのに対し、従来の水素ガス雰囲気のみで合金化処理したものは、最初から漏れガスの増加傾向が見られ、5回の熱衝撃以降は急激に漏れガス量は増加している。
この事実は、本発明による水素ガス−アルゴンガス交互雰囲気処理したものは、前述の通りパラジウム−銀合金結晶の結晶粒(グレイン)の溶着が進行しセル(細胞)状構造物が形成された結果、パラジウム−銀合金薄膜の機械的強度が向上して熱衝撃によっても合金結晶の剥落が生じていないことを示している。一方、水素ガス雰囲気のみによって処理したものは、数回の熱衝撃によって合金結晶の剥落が生じて、即ちピンホールが形成されてガス漏れが生じている。5回の熱衝撃を受けると従来のものは水素分離膜としての機能は大幅に低下し、使用に耐えない状態となる。
上記実施例は、水素ガス−アルゴンガス交互雰囲気処理の例であるが、不活性ガスとして他のガス、例えばヘリウムガスや窒素ガスの場合でも同様である。又、水素ガス雰囲気で合金化処理する場合であっても、前述の水素ガスの吸蔵と放出の繰り返しによる膨張と収縮によって生じる合金結晶の結晶粒(グレイン)の溶着が進行しセル(細胞)状構造物が形成されることは同一であるので、同様の効果が期待されることはいうまでもない。
本発明によると、耐久性を有する水素分離膜が得られるので、各種水素分離の分野での実用化が促進されることが期待される。
本発明方法の実施によって得られる水素分離膜における水素透過性金属合金薄膜の図面に代用される顕微鏡写真であり、(イ)は1000倍視のもの、(ロ)は5000倍視のものを示す。 水素ガス雰囲気での合金化熱処理を行って得られる比較例としての水素分離膜における水素透過性金属合金薄膜の図面に代用される顕微鏡写真であり、(ロ)は1000倍視のもの、(ロ)は5000倍視のものを示す。 本発明方法の実施に用いる熱処理用電気炉の概略構造図である。 本発明方法で製造された水素分離膜と従来法で製造された水素分離膜との熱衝撃試験の結果を示すグラフである。

Claims (8)

  1. 水素含有ガスから水素を選択的に透過分離するための、加熱処理により多孔質担体の表面に水素透過性金属合金薄膜を形成してなる水素分離膜であって、前記加熱処理の過程で水素透過性金属合金薄膜における水素透過性金属粒子に対して水素吸蔵・発熱と水素放出・吸熱を交互に繰り返させることにより、水素透過性金属合金薄膜のセル(細胞)状単位構造が相互に隣接する島群模様の結晶構造を有することを特徴とする水素分離膜。
  2. 前記セル(細胞)状単位構造の長・短2軸の平均値で表される粒径が18μm〜33μmであり、セル膜の厚みが0.8μm〜2.6μmである請求項1記載の水素分離膜。
  3. 水素含有ガスから水素を選択的に透過分離する水素分離膜の製造方法において、
    多孔質担体の表面に、水素透過性金属の薄膜を形成する水素透過性金属薄膜形成工程と、前記水素透過性金属と合金化する合金用金属の薄膜を形成する合金用金属薄膜形成工程と、
    前記水素透過性金属と前記合金用金属薄膜とが形成された前記多孔質担体を加熱処理することにより、前記水素透過性金属と前記合金用金属薄膜とを合金化させて水素透過性金属合金薄膜を形成する水素透過性金属合金薄膜形成工程と、を有し、
    前記水素透過性金属合金薄膜形成工程の反応雰囲気を、水素ガス雰囲気と不活性ガス雰囲気とが交互に繰り返される雰囲気としたことを特徴とする水素分離膜の製造方法。
  4. 水素含有ガスから水素を選択的に透過分離する水素分離膜の製造方法において、
    多孔質担体の表面に、水素透過性金属の薄膜を形成する水素透過性金属薄膜形成工程と、前記水素透過性金属と合金化する合金用金属の薄膜を形成する合金用金属薄膜形成工程と、
    前記水素透過性金属と前記合金用金属薄膜とが形成された前記多孔質担体を加熱処理することにより、前記水素透過性金属と前記合金用金属薄膜とを合金化させて水素透過性金属合金薄膜を形成する水素透過性金属合金薄膜形成工程と、を有し、
    前記水素透過性金属合金薄膜形成工程の反応雰囲気を水素ガス若しくは水素ガスと不活性ガスとの混合ガス雰囲気となし、該雰囲気ガス中の水素ガス分圧を周期的に変化させることを特徴とする水素分離膜の製造方法。
  5. 水素含有ガスから水素を選択的に透過分離する水素分離膜の製造方法において、
    多孔質担体の表面に、水素透過性金属と該水素透過性金属と合金化する合金用金属とを溶融して合金化された水素透過性金属合金を圧延して得られた水素透過性金属合金圧延薄膜を密着配置し、
    次に、該水素透過性金属合金圧延薄膜を密着配置した多孔質担体を、前記水素透過性金属と前記合金用金属との拡散接合温度に加熱処理すると共に、
    該加熱処理雰囲気を、水素ガス雰囲気と不活性ガス雰囲気とが交互に繰り返される雰囲気としたことを特徴とする水素分離膜の製造方法。
  6. 水素含有ガスから水素を選択的に透過分離する水素分離膜の製造方法において、
    多孔質担体の表面に、水素透過性金属と該水素透過性金属と合金化する合金用金属とを溶融して合金化された水素透過性金属合金を圧延して得られた水素透過性金属合金圧延薄膜を密着配置し、
    次に、該水素透過性金属合金圧延薄膜を密着配置した多孔質担体を、前記水素透過性金属と前記合金用金属との拡散接合温度に加熱処理すると共に、
    前記水素透過性金属合金薄膜形成工程の反応雰囲気を水素ガス若しくは水素ガスと不活性ガスとの混合ガス雰囲気となし、該雰囲気ガス中の水素ガス分圧を周期的に変化させることを特徴とする水素分離膜の製造方法。
  7. 前記雰囲気ガスを水素ガスと不活性ガスとの混合ガスとなし、この混合比率を周期的に変化させることにより水素ガス分圧を周期的に変化させるようにしてなる請求項4又は6に記載の水素分離膜の製造方法。
  8. 前記水素透過性金属がパラジウムであり、前記合金用金属が銀である請求項3乃至7のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
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