JP4176721B2 - イソホロンニトリル合成生成物の中和の改善 - Google Patents

イソホロンニトリル合成生成物の中和の改善 Download PDF

Info

Publication number
JP4176721B2
JP4176721B2 JP2004561308A JP2004561308A JP4176721B2 JP 4176721 B2 JP4176721 B2 JP 4176721B2 JP 2004561308 A JP2004561308 A JP 2004561308A JP 2004561308 A JP2004561308 A JP 2004561308A JP 4176721 B2 JP4176721 B2 JP 4176721B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
isophorone
alkaline earth
sulfonic acid
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004561308A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006509827A (ja
Inventor
オフトリング アルフレート
ブラウン ゲロルト
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF SE
Original Assignee
BASF SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JP2006509827A publication Critical patent/JP2006509827A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4176721B2 publication Critical patent/JP4176721B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C253/00Preparation of carboxylic acid nitriles
    • C07C253/08Preparation of carboxylic acid nitriles by addition of hydrogen cyanide or salts thereof to unsaturated compounds
    • C07C253/10Preparation of carboxylic acid nitriles by addition of hydrogen cyanide or salts thereof to unsaturated compounds to compounds containing carbon-to-carbon double bonds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C253/00Preparation of carboxylic acid nitriles
    • C07C253/32Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C253/34Separation; Purification
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C255/00Carboxylic acid nitriles
    • C07C255/45Carboxylic acid nitriles having cyano groups bound to carbon atoms of rings other than six-membered aromatic rings
    • C07C255/46Carboxylic acid nitriles having cyano groups bound to carbon atoms of rings other than six-membered aromatic rings to carbon atoms of non-condensed rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2601/00Systems containing only non-condensed rings
    • C07C2601/12Systems containing only non-condensed rings with a six-membered ring
    • C07C2601/14The ring being saturated

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Description

本発明は、イソホロンとシアン化水素とを触媒としての塩基の存在下で反応させることにより3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノン(イソホロンニトリル)を製造するにあたり、この反応に続いて蒸留する前に、触媒として用いられた該塩基を中和する方法、及び更に所定のスルホン酸の、イソホロンニトリルの製造方法において触媒として用いられた塩基を中和するための使用に関する。
3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノン(イソホロンニトリル)は、工業的に重要な中間体である。イソホロンニトリルは、水素化によりアミノ化され、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(イソホロンジアミン)に変換され、これはエポキシ樹脂の製造のために架橋剤として用いられ、かつ更にポリウレタン製造において特殊なモノマーとして用いられる。
一般的に、イソホロンニトリルは、塩基触媒下でシアン化水素をイソホロンに、高められた温度で添加することにより製造する。引き続いての粗製イソホロンニトリル生成物の蒸留による後処理の前に、触媒として用いられた塩基を中和して、イソホロンニトリルの分解反応又は解離反応及びこれに関連する収量の損失を避けることが有利である。
例えば、DE−A3942371号は、イソホロンとシアン化水素とを触媒としての水酸化リチウムの存在下で反応させることによるイソホロンニトリルの製造方法に関し、そして用いられた水酸化リチウムはリン酸又はp−トルエンスルホン酸により中和される。これらの化合物が用いられ、触媒として用いられた塩基が中和される際には、結晶質沈殿物が形成され、これは中和反応器及び下流の蒸留塔中の堆積物により惹起される重要な問題に導く。
同様にDE−A1085871号は、シアン化水素とイソホロンとを、シアン化物イオンを形成させる強アルカリ触媒の存在下で反応させることによる脂環式シアノケトン、特にイソホロンニトリルの製造方法に関する。この実施例によれば、用いられる中和剤はリン酸であり、既に上記されているように、これは結晶質沈殿物の発生に導く。
同様にUS5183915号は、イソホロンとシアン化水素とを高められた温度及び圧力で、触媒としての第4級アンモニウムのシアン化物又は第4級ホスホニウムのシアン化物の存在下で反応させることによるイソホロンニトリルの製造方法に関する。
同様にDE−A1240854号は、イソホロンとシアン化水素とを、シアン化物イオンを形成させる強アルカリ触媒の存在下で反応させることによるイソホロンニトリルの製造方法に関する。この実施例によれば、反応後に硝酸が中和剤として添加される。この硝酸の添加によっても結晶質沈殿物の形成がもたらされ、これは中和反応器又は下流の蒸留塔中の堆積物により惹起される重要な問題に導く。
US5235089号は、イソホロンニトリルとシアン化水素とを、触媒としての水酸化リチウム又はシアン化リチウムの存在下で反応させることによるイソホロンニトリルの製造方法に関する。この反応混合物の酸性化のために、多酸が添加され得る。これに続いて濾過が行われ、沈殿した用いられた酸のリチウム塩が反応混合物から除去される。好適な多酸は、マレイン酸、シュウ酸、硫酸及びリン酸である。US5235089号の記載によれば、マレイン酸の使用により、相応のジリチウム塩の結晶質沈殿物がもたらされ、かつリン酸の使用により、濾過するのが困難なLiHPOの形の微細な沈殿物がもたらされる。
従来技術による中和において形成された沈殿物は、中和反応器及び下流の蒸留塔中の堆積物により惹起される重要な問題に導くことがある。例えば、これらの沈殿物の結果として、頻繁な清掃作業が必要となり、プラントの停止時間が伴い経済的に不利になる。更に、この堆積物により蒸留収量が減少し、かつ残留物量が増加するので、該堆積物は高価かつ面倒な方法により処理されねばならない。
従って本発明の課題は、イソホロンとシアン化水素とを触媒としての塩基の存在下で反応させることによるイソホロンニトリルの製造方法であって、粗製イソホロンニトリル生成物を蒸留する前に該塩基を中和して、そうして沈降する沈殿物を生じさせない方法を提供することである。この方法により、純粋なイソホロンニトリルの製造における工程コストを相当に減らすことができる。
該課題は、イソホロンとシアン化水素とを触媒としての塩基の存在下で反応させて、粗製イソホロンニトリル生成物を得て、そして引き続いて該粗製イソホロンニトリル生成物を蒸留することによる3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノン(イソホロンニトリル)の製造方法により解決されることを見出した。
本発明にかかる方法の特徴は、蒸留の前に、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アルキル置換ナフタレンスルホン酸及び4個以上の炭素原子を有するアルキル基を有するアルキル置換ベンゼンスルホン酸からなる群から選択された少なくとも1種のスルホン酸を添加することである。
従って好適なスルホン酸R−SOHは脂肪族モノスルホン酸であり、その式中、Rは、好ましくは直鎖状又は分枝鎖状のC〜C24−アルキル基である。特に好ましくは、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸及びプロパンスルホン酸を使用することが挙げられ、殊に好ましくはメタンスルホン酸を使用することが挙げられる。好ましくは2〜100個、特に好ましくは10〜50個のスルホン酸基を有する脂肪族ポリスルホン酸、例えばビニルスルホン酸又はアリルスルホン酸のホモポリマー又はコポリマー、及び更にスルホン化多価不飽和脂肪がまた好適である。好適なスルホン酸R−SOH[式中、Rは、直鎖状又は分枝鎖状のC〜C24−アルキル基、好ましくはC〜C16−アルキル基により置換されているフェニル基である]は、特に直鎖状のアルキルベンゼンスルホン酸であり、これは好ましくは混合物の形で用いられる。ニトロ基、スルホ基又はヒドロキシル基により置換されているベンゼンスルホン酸がまた好適である。置換されている又は置換されていない好適な縮合芳香族スルホン酸は、特に、ナフタレンを基礎とする縮合芳香族スルホン酸である。特に好ましくは、ナフタレンモノスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸及びナフタレントリスルホン酸が挙げられる。好ましくは、またアルキル置換ナフタレンスルホン酸、例えばジイソブチルナフタレンスルホン酸を使用することも挙げられる。好適なスルホカルボン酸は、特にスルホコハク酸である。
アルキル置換ベンゼンスルホン酸は、好ましくは、≧4個の炭素原子を有するアルキル基を有する。
殊に好ましくは、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸又はアルキル置換ナフタレンスルホン酸及び≧4個の炭素原子、好ましくは6〜14個の炭素原子を有するアルキル基を有するアルキル置換ベンゼンスルホン酸を使用することが挙げられる。殊に好ましくは、C12−アルキルベンゼンスルホン酸が挙げられる。
挙げられたスルホン酸は触媒としての塩基を中和する中和剤として作用し、イソホロンニトリルの分解反応及び/又は解離反応を回避する。従来技術に対して、本発明により列記されたスルホン酸を中和剤として使用した際には、沈殿物は形成されない。これにより、粗製イソホロンニトリル生成物の後処理を、濾過といった追加的な作業を行うことなく実施することが可能になる。
本発明により用いられるスルホン酸は、一般的に、高度に濃縮された水溶液の形で、例えば本発明により用いられる酸を水中で≧30〜80質量%で使用するか、又は純粋な形で使用し、これは例えばメタンスルホン酸又はドデシルベンゼンスルホン酸を使用する場合である。
挙げられたスルホン酸は、単独で又は中和用の更なる酸との混合物中で使用することができる。好ましくは、挙げられたスルホン酸のそれぞれを単独で使用することが挙げられる。挙げられた1種以上のスルホン酸を、リン酸又は硫酸といった無機鉱酸との混合物中で使用することも可能であるが、該混合物は塩の沈殿を惹起しないだけの無機鉱酸の割合で使用する。この正確な割合は、触媒として用いられた塩基及び更には用いられるスルホン酸に依存するものである。
好ましい実施態様においては、60〜95質量%、好ましくは70〜80質量%のアルキル置換ナフタレンスルホン酸、3〜39質量%、好ましくは5〜15質量%の硫酸、及び0〜20質量%、好ましくは0.5〜15質量%の水からなる混合物を使用する。
好適な触媒は、好ましくは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のアルコラート、酸化物、水酸化物及びシアン化物、第3級アミン並びに第4級ホスホニウム塩基及び第4級アンモニウム塩基からなる群から選択された塩基である。好適な触媒は、例えばナトリウムエトキシド、カリウムブトキシド、リチウムエトキシド、マグネシウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムメトキシド、マグネシウムメトキシド、酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化ストロンチウム、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム、シアン化リチウム、シアン化バリウム、シアン化マグネシウム、シアン化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、オクチルジメチルアミン、N−メチルモルホリン、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化ジベンジルジメチルアンモニウム、水酸化ドデシルトリエチルアンモニウム及び好ましくは水酸化物、シアン化物、炭酸水素塩及びアルキル炭酸塩の形の第4級ホスホニウム塩である。特に好ましい触媒は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のシアン化物、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化物及びアルカリ金属及びアルカリ土類金属のアルコキシドである。殊に好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム、シアン化マグネシウム、シアン化カルシウム及びナトリウムメトキシドが挙げられる。
触媒として用いられる塩基は、一般的に、用いられるイソホロンに対して0.01〜20質量%、好ましくは0.05〜5質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%の量で使用する。
本発明にかかる方法におけるイソホロンとシアン化水素とのモル比は、一般的に、0.6:1〜7:1、好ましくは1:1〜3:1、特に好ましくは1.3:1〜2.5:1である。本発明にかかる方法において過剰のイソホロンを使用する場合には、これは同時に溶剤として作用しうる。
一般的に、本発明にかかる方法は溶剤の不存在下で実施し、但し過剰のイソホロンが溶剤として作用する場合は除く。しかしながら、本発明にかかる方法を溶剤中で実施することもまた可能である。好適な溶剤は、ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、グリコール又はグリコールエーテルである。
本発明にかかる方法は、一般的には、80〜220℃、好ましくは120〜200℃、特に好ましくは150〜200℃の温度で実施する。本発明にかかる方法における圧力は、一般的には、1〜5バール、好ましくは1〜3バールである。
本発明にかかる方法により、極めて高純度の生成物が得られる。
触媒として用いられた塩基を中和するのに用いられるスルホン酸は、触媒として用いられた塩基の1塩基当量に対して一般的に0.5〜2、好ましくは0.7〜1.3、特に好ましくは0.9〜1.1、殊に好ましくは1の酸当量の量で使用する。
本発明にかかる反応において得られたイソホロンニトリル反応生成物を蒸留する前に、本発明により添加されるスルホン酸を添加する。好ましくは、イソホロンとシアン化水素との反応の完了後に添加することが挙げられる。
本発明により用いられるスルホン酸を添加した後に、粗製イソホロンニトリル生成物を蒸留する。一般的には、分留を減圧下で実施する。
本発明の好ましい実施態様においては、本発明にかかる方法は、以下の工程:
a)イソホロンとシアン化水素とを触媒としての塩基の存在下で反応させることによりイソホロンニトリルを合成して、粗製イソホロンニトリル生成物を得る工程、
b)工程a)において得られた反応混合物を、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アルキル置換ナフタレンスルホン酸及び4個以上の炭素原子を有するアルキル基を有するアルキル置換ベンゼンスルホン酸からなる群から選択された少なくとも1種のスルホン酸を用いて中和する工程、
c)工程b)において得られた反応混合物を蒸留する工程を含む。
工程a)、工程b)及び工程c)並びにそこで用いられる成分の好ましい実施態様は、既に上記されている。
イソホロンニトリル合成、引き続いての中和及び蒸留による後処理を、それぞれそれ自体で連続的に、半連続的に又は回分的に実施することが可能である。好ましくは、イソホロンニトリル合成(反応)それ自体を連続的に又は半連続的に実施し、中和(スルホン酸の添加)を連続的に又は半連続的に実施し、かつ引き続いての蒸留(蒸留による後処理)を連続的に又は半連続的に実施することが挙げられる。特に好ましくは、イソホロンニトリル合成、中和及び引き続いての蒸留を連続的に実施することが挙げられる。
個々の工程段階は、別個の反応器内において実施してよい。好適な反応器は、当業者に知られている。本発明にかかる方法の一実施態様においては、イソホロンニトリル合成及び引き続いての中和を両方とも回分的に実施する。この実施態様においては、イソホロンニトリル合成及び引き続いての中和を、好ましくは同一の反応器内において実施する。更なる可能な実施態様においては、好ましくは、個々の工程段階を別個の反応器内において実施することが挙げられる。引き続いての蒸留は、一般的に、精留塔を使用して実施する。原則として、好適な全種の反応器型を使用してよい。
本出願は更に、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アルキル置換ナフタレンスルホン酸及び4個以上の炭素原子を有するアルキル基を有するアルキル置換ベンゼンスルホン酸からなる群から選択された少なくとも1種のスルホン酸の中和剤としての、イソホロンとシアン化水素とを触媒としての塩基の存在下で反応させることにより得られた粗製イソホロンニトリル生成物の蒸留における、中和の沈殿物を回避するための使用に関する。
好ましいスルホン酸は、上記されている。
本文脈においては、中和及び中和剤は、触媒として用いられ、かつ粗製イソホロンニトリル生成物の蒸留による精製過程において、有用な生成物として得られたイソホロンニトリルの分解反応及び/又は解離反応を惹起しうる塩基の中和、及び中和にそれぞれ用いられる1種又は複数種の化合物である。
本発明を以下の実施例により説明する。
実施例
実施例1:(比較例)
最初に、500gの粗製イソホロンニトリル合成溶液であって、54.8質量%のイソホロンニトリル(=274g)、41.1%のイソホロン(=206g)及び0.3%のシアン化ナトリウム(=1.5g=0.03モル)を有する溶液を、回分蒸留装置内に装填した。この塩基を、50℃で75%リン酸水溶液3.9gを用いて中和した。
直ちに粗い結晶質の固体が沈殿した。この混合物を50ミリバールで約2時間にわたり、約200℃以下の底部温度で分留した。
収量: イソホロン:195g イソホロンニトリル:245g
蒸留残留物:48g(結晶質)
実施例2:(比較例)
実施例1と同様の粗製イソホロンニトリル溶液。リン酸の代わりに、4.8gのトルエンスルホン酸を中和に使用した。
実施例1と比べて微細ではあるが、結晶質固体が沈殿した。蒸留の条件を、実施例1と同様にした。
収量: イソホロン:198g イソホロンニトリル:253g
残留物:44g(固体)
実施例3:(本発明)
実施例1と同様の粗製イソホロンニトリル溶液。中和のために、70%メタンスルホン酸水溶液4.1gを使用した。
結晶質の沈殿物は見られなかった。蒸留の条件を、実施例1と同様にした。
収量: イソホロン:202g イソホロンニトリル:259g
残留物:19g(50℃未満でのみ、油はガラス状で凝固した)
実施例4:(本発明)
実施例1と同様の粗製イソホロンニトリル溶液。中和のために、以下の成分からなるNekal SBC(R)9.1gを使用した:75質量%のジイソブチルナフタレンスルホン酸、10質量%の硫酸及び15質量%の水。
結晶質の沈殿物も濁りも見られなかった。蒸留の条件を、実施例1と同様にした。
収量: イソホロン:201g イソホロンニトリル:265g
残留物:15g(室温ですら油のままである)
実施例5:(本発明)
実施例1と同様の粗製イソホロンニトリル溶液。中和のために、9.7gのドデシルベンゼンスルホン酸(平均してC12−アルキルを有するLAS(直鎖状アルキルベンゼンスルホン酸、Lutensit(R)ALBS))を使用した。
沈殿物又は濁りは全く見られなかった。蒸留の条件を、実施例1と同様にした。
収量: イソホロン:200g イソホロンニトリル:263g
残留物:18g(油)
実施例6:(比較例)
以下の組成の500gの粗製イソホロンニトリルを使用した:41.7%のイソホロン(=210g)、55.3%のイソホロンニトリル(=277g)、1.7gの酸化カルシウム(=0.03モル)。中和のために、75%リン酸水溶液3.9gを使用した。直ちに粗い結晶質の固体が沈殿した。蒸留の条件を、実施例1と同様にした。
収量: イソホロン:198g イソホロンニトリル:248g
残留物:38g(固体)
実施例7:(本発明)
手順を実施例6と同様にした。中和のために、70%メタンスルホン酸水溶液4.1gを使用した。
固体は沈殿しなかった。蒸留の条件を、実施例1と同様にした。
収量: イソホロン:203g イソホロンニトリル:264g
残留物:18g(50℃未満でのみガラス状に凝固した)
実施例8:(本発明)
実施例1と同様の粗製イソホロンニトリル溶液。中和のために、4.3gの2−エチルヘキサン酸を使用した。濁りがわずかに見られるにすぎなかった。蒸留の条件を、実施例1と同様にした。
収量: イソホロン:201g イソホロンニトリル:259g
残留物:25g(粘稠な油)

Claims (10)

  1. イソホロンとシアン化水素とを、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のシアン化物、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化物並びにアルカリ金属及びアルカリ土類金属のアルコラートから選択された触媒としての塩基の存在下で反応させて、粗製イソホロンニトリル生成物を得て、そして引き続いて該粗製イソホロンニトリル生成物を蒸留することによる3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノン(イソホロンニトリル)の製造方法であって、蒸留の前に、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アルキル置換ナフタレンスルホン酸及び4個以上の炭素原子を有するアルキル基を有するアルキル置換ベンゼンスルホン酸からなる群から選択された少なくとも1種のスルホン酸を添加することを含む3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノン(イソホロンニトリル)の製造方法。
  2. ルホン酸を、触媒として用いられた塩基の1塩基当量に対して1酸当量の量で添加する、請求項1に記載の方法。
  3. 触媒として用いられる塩基を、用いられるイソホロンに対して0.01〜20質量%の量で使用する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 反応を、80〜220℃の温度で実施する、請求項1から3までの何れか1項に記載の方法。
  5. 反応を、1〜5バールの圧力で実施する、請求項1から4までの何れか1項に記載の方法。
  6. 蒸留を、精留塔内において実施する、請求項1から5までの何れか1項に記載の方法。
  7. 反応、スルホン酸の添加及び引き続いての蒸留を、連続的に実施する、請求項1から6までの何れか1項に記載の方法。
  8. 下の工程:
    a)イソホロンとシアン化水素とを、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のシアン化物、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化物並びにアルカリ金属及びアルカリ土類金属のアルコラートから選択された触媒としての塩基の存在下で反応させることによりイソホロンニトリルを合成して、粗製イソホロンニトリル生成物を得る工程、
    b)工程a)において得られた反応混合物を、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アルキル置換ナフタレンスルホン酸及び4個以上の炭素原子を有するアルキル基を有するアルキル置換ベンゼンスルホン酸からなる群から選択された少なくとも1種のスルホン酸を用いて中和する工程、
    c)工程b)において得られた反応混合物を蒸留する工程を含む、請求項1から7までの何れか1項に記載の方法。
  9. スルホン酸が、ジイソブチルナフタレンスルホン酸又はドデシルベンゼンスルホン酸である、請求項1から8までの何れか1項に記載の方法。
  10. 塩基がシアン化ナトリウムであり、かつ少なくとも1種のスルホン酸が、メタンスルホン酸、ジイソブチルナフタレンスルホン酸及びドデシルベンゼンスルホン酸からなる群から選択される、請求項1から7までの何れか1項に記載の方法。
JP2004561308A 2002-12-19 2003-12-16 イソホロンニトリル合成生成物の中和の改善 Expired - Fee Related JP4176721B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE10259708A DE10259708A1 (de) 2002-12-19 2002-12-19 Verbesserte Neutralisation von Isophoronnitril-Syntheseausträgen
PCT/EP2003/014292 WO2004056753A1 (de) 2002-12-19 2003-12-16 Verbesserte neutralisation von isophoronnitril-syntheseausträgen

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006509827A JP2006509827A (ja) 2006-03-23
JP4176721B2 true JP4176721B2 (ja) 2008-11-05

Family

ID=32477829

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004561308A Expired - Fee Related JP4176721B2 (ja) 2002-12-19 2003-12-16 イソホロンニトリル合成生成物の中和の改善

Country Status (12)

Country Link
US (1) US7652165B2 (ja)
EP (1) EP1581481B1 (ja)
JP (1) JP4176721B2 (ja)
KR (1) KR101048457B1 (ja)
CN (1) CN1315789C (ja)
AT (1) ATE409687T1 (ja)
AU (1) AU2003290055A1 (ja)
DE (2) DE10259708A1 (ja)
ES (1) ES2312835T3 (ja)
MX (1) MXPA05006021A (ja)
MY (1) MY139330A (ja)
WO (1) WO2004056753A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011529027A (ja) * 2008-07-25 2011-12-01 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 3−アミノメチル−1−シクロヘキシルアミン、及びその製造方法
CN101851178B (zh) * 2010-06-01 2014-08-06 四川省天然气化工研究院 异佛尔酮腈的制备方法
CN102020586B (zh) * 2010-11-25 2013-08-28 重庆紫光化工股份有限公司 异氟尔酮腈的制备方法
DE102011077681A1 (de) 2011-06-17 2012-12-20 Evonik Degussa Gmbh Verfahren zur Herstellung von 3-Cyano-3,5,5-trimethylcyclohexanon
CN102976956B (zh) * 2013-01-07 2013-12-11 万华化学集团股份有限公司 3-氨甲基-3,5,5-三甲基环己胺的制备方法
CN104230756B (zh) * 2014-09-10 2016-03-30 万华化学集团股份有限公司 一种改良处理异佛尔酮腈反应液的方法
CN104529787B (zh) * 2014-12-30 2016-06-29 万华化学集团股份有限公司 一种3-氨甲基-3,5,5-三甲基环己胺的制备方法
ES2647495T3 (es) * 2015-03-19 2017-12-21 Evonik Degussa Gmbh Procedimiento para la separación de cationes a partir de una mezcla de productos de isoforonanitrilo

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1085871B (de) 1957-05-31 1960-07-28 Rohm & Haas Verfahren zur Herstellung von alicyclischen Cyanketonen
DE1240854B (de) 1964-10-24 1967-05-24 Scholven Chemie Ag Verfahren zur Herstellung von 3-Cyan-3, 5, 5-trimethylcyclohexanon aus Isophoron undBlausaeure
DE3942371A1 (de) 1989-12-21 1991-06-27 Degussa Verfahren zur herstellung von 1,3,3-trimethyl-5-oxo-cyclohexan-carbonitril
US5011968A (en) * 1990-02-06 1991-04-30 W. R. Grace & Co.-Conn. Process for the preparation of 3-cyano-3,5,5-trimethylcyclohexanone
US5235089A (en) 1992-02-27 1993-08-10 Hampshire Chemical Corp. Process for the preparation of 3-cyano-3,5,5-trimethylcyclohexanone
US5183915A (en) 1992-03-05 1993-02-02 Elf Atochem North America, Inc. Catalyst and process for the production of 3-cyano-3,5,5-trialkylcyclohexanone
DE4407487A1 (de) * 1994-03-07 1995-09-14 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von 3-Cyano-3,5,5-trimethylcyclohexanon
DE19836474A1 (de) * 1998-08-12 2000-02-17 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von 3-Cyano-3,5,5-trimethyl-cyclohexanon
TWI261174B (en) * 2004-04-02 2006-09-01 Jtek Technology Corp Universal serial bus (USB) physical layer apparatus and its method
US7191352B2 (en) * 2004-07-29 2007-03-13 Seiko Epson Corporation Circuit and method for controlling a power cut-off protection circuit

Also Published As

Publication number Publication date
MXPA05006021A (es) 2006-02-10
ATE409687T1 (de) 2008-10-15
MY139330A (en) 2009-09-30
EP1581481A1 (de) 2005-10-05
CN1315789C (zh) 2007-05-16
KR20050089044A (ko) 2005-09-07
US7652165B2 (en) 2010-01-26
JP2006509827A (ja) 2006-03-23
AU2003290055A1 (en) 2004-07-14
WO2004056753A1 (de) 2004-07-08
KR101048457B1 (ko) 2011-07-12
EP1581481B1 (de) 2008-10-01
US20060058544A1 (en) 2006-03-16
ES2312835T3 (es) 2009-03-01
DE50310589D1 (de) 2008-11-13
CN1729162A (zh) 2006-02-01
DE10259708A1 (de) 2004-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20150299114A1 (en) Cyclic process for the production of taurine from alkali isethionate and alkali vinyl sulfonate
EP1914220B1 (en) Process for production of 2-hydroxy esters
JP4176721B2 (ja) イソホロンニトリル合成生成物の中和の改善
KR101330507B1 (ko) 고순도 하이드록시피발알데히드 및/또는 그 2 량체의 제조방법
JP6843954B2 (ja) トリアセトンアミンの改良製造法
JP2007514681A (ja) ビタミンaアセテートの製造方法
JPH09268150A (ja) ジトリメチロールプロパンの製造方法
CN111517986B (zh) 一种制备脂肪族三腈的新方法及其制得的脂肪族三腈
DE60010336T2 (de) Verfahren zur herstellung von tetrahydropyranyl-4-sulfonat und eines 4-aminotetrahydropyranderivates
US20100094050A1 (en) Process for producing 2-hydroxy-4-methylthiobutanoic acid
CN109053486B (zh) 一种n-甲基-2-氟苯胺的合成方法
US7157608B2 (en) Process for producing allyl ether
JPWO2002022536A1 (ja) 高純度1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンの製造方法
CN115947675B (zh) 一种雷沙吉兰中间体及其制备方法和应用
CN115838327B (zh) 一种光引发剂184的碱解方法
US7932400B2 (en) Process for preparing imidazolidin-2,4-dione compound and method for acquiring solid state 4,5-dihydroxy-2-imidazolidinone compound
JPH04305563A (ja) β−メルカプトカルボン酸類の製造方法
JPWO2002022535A1 (ja) 1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンの製造方法
JPH0229057B2 (ja) Mmarukiruhidorokishibenzennoseizohoho
US8865892B2 (en) Catalyst composition and method for preparing amide using the same
CN117917397A (zh) 一种合成n,n-二羟甲基叔丁胺的方法
JP4087494B2 (ja) 1−アミノ−1−メチル−3(4)−アミノメチルシクロヘキサンの製造方法
CN116655652A (zh) 一种氯吡格雷新的合成方法
KR960014351B1 (ko) 2,2,6,6-테트라메틸-4-옥소-피페리딘의 제조방법
CN115947675A (zh) 一种雷沙吉兰中间体及其制备方法和应用

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080312

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080612

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080723

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080820

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110829

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110829

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120829

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120829

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130829

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees