JP4176596B2 - 設備運用計画作成システム - Google Patents

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Description

この発明は、複数の設備を備えたプラントの保全パターンを変更することにより有効的な設備運用計画の作成支援を行うことができる設備運用計画作成システムに関するものである。
従来の設備運用計画作成システムは、ライフサイクルマネジメント型プラント保守支援システムのように余寿命評価データベースに基づいて設備の取り替え時期を決定するシステムがある。そして、各設備の更新に伴う付帯作業の費用を含めたコスト演算をすることにより、ライフサイクル全体での総コストを最小化する設備更新計画を作成することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−142298号公報(図1)
従来の設備運用計画作成システムは、付帯工事費を共通化できる設備を一括して更新することにより、全体の工事費を最小化するものであり、各設備の経時的な劣化状態や取替えまでに発生する故障の影響度などによるリスク費用は考慮されていない。また、運用計画では、取替えだけでなく定期的な検査により設備の劣化状態を把握することも必要である。検査項目の変更や検査自体の省略など保全パターンを変更することにより、設備の劣化状態の変化を様々な観点からシミュレーション評価し、検査の有効性を確認しながら運用計画を作成することが求められる。
しかし、発電所など大規模プラントでは、運用計画の対象となる設備は多種多様であり、各設備の故障特性(故障発生傾向や保全方法)や故障時の影響度も異なる。様々な故障特性をもつ設備に対して、検査・設備更新などの保全内容の組み合わせを変更し、保全費用とリスク費の双方を考慮した運用計画を作成することは困難であった。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、プラント全体の保全費およびリスク費を考慮することができる設備運用計画作成システムを提供することを目的とする。
この発明に係る設備運用計画作成システムは、複数の設備を有するプラントの各設備の故障系統情報および運用計画作成期間に基づいて設備運用計画を作成する設備運用計画作成システムにおいて、
各設備の運用年数と故障率との関係および各設備の過去の保全項目実施時期とを示す信頼性データを格納する信頼性データベースと、
各設備の故障時の影響度データを格納する影響度データベースと、
信頼性データから各設備の故障回復モデルの種別を、
設備の保全項目に対して運用年数を変数とする故障率関数で故障率の上昇度と回復度とを算出することができる種別と判断するか、
設備の保全実施前の故障率と保全実施後の故障率との差分から故障率の上昇度と回復度とを算出することができる種別と判断するか、
設備の保全実施前の故障率と保全実施後の故障率との比率から故障率の上昇度と回復度とを算出することができる種別と判断するか、
故障率の値の範囲を複数のランクに分類して、設備の保全実施前の故障率と保全実施後の故障率とを複数のランクに区分し、区分された各ランク間の差分から故障率の上昇度と回復度と算出することができる種別と判断するか、
を判定し、保全項目の実施による回復度を含んだ故障回復モデルを保全項目毎にそれぞれ作成するリスクモデル分析部と、
故障回復モデルに基づいて運用計画作成期間内での保全項目の複数の組み合わせにて成る複数の運用シナリオを作成する運用シナリオ計算部と、
各運用シナリオで示される保全項目の組み合わせから算出した故障率および影響度データおよび故障系統情報から故障発生時のプラント全体のリスク費用を計算するリスク量計算部とを備えたものである。
以上のように、この発明によれば、複数の設備を有するプラントの各設備の故障系統情報および運用計画作成期間に基づいて設備運用計画を作成する設備運用計画作成システムにおいて、
各設備の運用年数と故障率との関係および各設備の過去の保全項目実施時期とを示す信頼性データを格納する信頼性データベースと、
各設備の故障時の影響度データを格納する影響度データベースと、
信頼性データから各設備の故障回復モデルの種別を、
設備の保全項目に対して運用年数を変数とする故障率関数で故障率の上昇度と回復度とを算出することができる種別と判断するか、
設備の保全実施前の故障率と保全実施後の故障率との差分から故障率の上昇度と回復度とを算出することができる種別と判断するか、
設備の保全実施前の故障率と保全実施後の故障率との比率から故障率の上昇度と回復度とを算出することができる種別と判断するか、
故障率の値の範囲を複数のランクに分類して、設備の保全実施前の故障率と保全実施後の故障率とを複数のランクに区分し、区分された各ランク間の差分から故障率の上昇度と回復度と算出することができる種別と判断するか、
を判定し、保全項目の実施による回復度を含んだ故障回復モデルを保全項目毎にそれぞれ作成するリスクモデル分析部と、
故障回復モデルに基づいて運用計画作成期間内での保全項目の複数の組み合わせにて成る複数の運用シナリオを作成する運用シナリオ計算部と、
各運用シナリオで示される保全項目の組み合わせから算出した故障率および影響度データおよび故障系統情報から故障発生時のプラント全体のリスク費用を計算するリスク量計算部とを備えたので、
プラント全体のリスク費用を容易に算出することができる設備運用計画作成システムを提供することができる。
実施の形態1.
本発明による設備運用計画作成システムは、対象設備の信頼性データ、および影響度データから設備の故障特性に応じた故障回復モデルを作成し、故障回復モデルの組み合わせで表される運用シナリオを用いて、保全方法(点検、修理、更新など)を変更することによる設備状態の変化を運用時の収益及びリスク費で定量評価し、設備の最適な運用計画を作成する。
そして、様々な故障特性をもつ設備に対して保全費とリスク費を含めたコスト評価をすることにより、設備の信頼性を維持しながら、費用対効果の高い経済的な計画を作成する効果を奏するものである。
図1はこの発明の実施の形態1における設備運用計画作成システムの構成を示す図、図2および図3は図に示した設備運用計画作成システムの動作を説明するためのフローチャートを示した図、図12は図1に示した設備運用計画作成システムを利用するための複数の設備を有するプラントの各設備の故障系統情報を示した図である。図において、故障系統情報および運用計画作成期間に基づいて設備運用計画を作成する設備運用計画作成システム102は、この設備運用計画作成システム102に運用計画者がデータ授受を行うための例えばパーソナルコンピュータにて成る入出力装置101からさまざまな情報が入力され、さまざまな設備運用計画の情報を作成するものである。
この入出力装置101に入力されるデータとしては、信頼性データ、影響度データ、運用計画作成期間などである。信頼性データとは、上記各設備の運用年数と故障率との関係および上記各設備の過去の保全項目実施時期とを示すものである。また、影響度データとは、各設備が故障した場合の、運転停止時間と、損失単価と、修理費などから成るものである。運用計画作成期間とは、設備運用計画を作成する期間を設定するものである。
そして、設備運用計画作成システム102は以下に示すものにて構成されている。運用計画者より入出力装置101からさまざまなデータが入力されるデータ入力部103と、そしてこのデータ入力部103に入力された信頼性データを蓄積するための信頼性データベース110と、データ入力部103に入力された影響度データを蓄積するための影響度データベース111と、信頼性データから各設備の故障回復モデルの種別を判定し、故障率の上昇度と保全項目の実施による回復度を含んだ故障回復モデルをそれぞれ作成するリスクモデル分析部104と、作成された故障回復モデルを格納する故障回復モデルデータベース112とを備える。
さらに、故障回復モデルに基づいて運用計画作成期間内での保全項目の複数の組み合わせにて成る複数の運用シナリオを作成する運用シナリオ計算部105と、作成された複数の運用シナリオを格納する運用シナリオデータベース113と、各運用シナリオで示される保全項目の組み合わせから算出した故障率および影響度データおよび故障系統情報から故障発生時のプラント全体のリスク費用を計算するリスク量計算部106と、リスク費用を用いて運用計画作成期間内のプラント全体の収益を計算する運用収益計算部107とを備える。
そしてさらに、計算された収益を格納する運用収益データベース114と、設備運用計画の作成において設定された収益制約範囲または/およびリスク費制約範囲のいずれか一方または両方を満足する運用シナリオを複数の運用シナリオから選択し、選択された運用シナリオに対応する収益とともに提示する運用シナリオ提示部108と、運用シナリオの修正を設定する運用シナリオ編集部109とを備える。
上記のように構成された実施の形態1の設備運用計画作成システムの処理について、図2および図3に基づいて説明する。まず、運用計画者は入出力装置101を用いてあらかじめ各設備の影響度データをデータ入力部103に入力し、影響度データベース111に格納している。ここで格納される影響度データベースの構造は例えば、図5に示すように、各設備5、6、7が故障した場合の、平均停止時間と、停止により生じる時間あたりの損失単価と、故障復旧に要する修理費となどがそれぞれ設定されているデータである。
そして、運用計画者は入出力装置101を用いて各設備の信頼性データをデータ入力部103に入力する。そして、これらデータは信頼性データベース110に格納される(図2のステップ200)。このときに入力される各設備の信頼性データの例を図4および図5に示す。各設備1、2、3、4の信頼性データの定義形式は図4および図5に示すように設備ごとに異なるが、少なくとも運用年数変化による故障率の推移、および、過去の保全(点検、修理、更新)作業の実施時期が定義されていることが必要となる。ここで示されている故障率の単位は(1/h)とする。
次に、リスクモデル分析部104はこれら信頼性データから故障率を運用年数の関数で定義可能か否かを判断する(図2のステップ201)。例えば、図5の設備2の信頼性データ302に示すような場合が関数で定義可能なものである。このように入力された信頼性データでは、定義されている故障率のパターンが、運用年数(t)に対して相関関係を有し、バスタブ曲線などを用いて故障率の時間的な変化を関数にて定義が可能なものを指す。
次にリスクモデル分析部104はこのような場合は、運用計画者に対して近似関数の種類(一次関数、二次関数など)の入力を促し、運用計画者が関数の種類を指定すると、指定された関数の係数を最小二乗法などの手法を用いて計算する。ここで定義される関数は、例えば以下の式(1)にて表すことができる。
f(t)=a×t+b×t+c ・・・(1)
a、b、cは定数、tは運用年数を示す。
そして関数の係数を決定する(図2のステップ202)。
次に、得られた関数が元の信頼性データの近似関数として妥当か否かを運用計画者が判定する(図2のステップ203)。次に、妥当である判断されると、リスクモデル分析部104はこの設備の故障回復モデルの故障率の近似関数を上昇度の定義データとして故障回復モデルデータベース112に登録する(図2のステップ204)。また、妥当でないと判断されると、ステップ202に戻り、他の近似関数を指定して計算をやり直す。
次に、リスクモデル分析部104は、保全実施時期の点検直後の故障率と点検後の故障率との差分をとり、点検種別ごとの回復度を算出し、故障回復モデルデータベース112に登録する(図2のステップ205)。例えば、図5の設備2の信頼性データ302の場合には、2回の点検実施時期では、点検実施直前の故障率の大きさに応じて実施すべき保全項目の種別を点検C、点検Bを実施することにより、故障率が所定値f0まで低下している。
そして、回復度は保全実施時期の故障率の変化から、点検Cにおける回復度は、(f2−f0)、点検Bにおける回復度は、(f1−f0)にて算出することができ、それぞれが各点検に対する回復度として登録されることとなる。次に、ステップ201にて関数で定義可能でないと判断された場合は、リスクモデル分析部104は点検前後の故障率から故障率の上昇度と回復度とを計算する(図2のステップ220)。
このステップ220の詳細を図6に示す。まず、点検の種別毎に点検を実施した実施前の点検率と実施後の点検率とを比較する(図6のステップ401)。次に、同じ点検種別において、故障率の値の差が等差であるか否かを判断する(図6のステップ402)。例えば、図4の設備1の信頼性データ301のような運用年数と故障率との関係が表されている場合は、点検Bの実施前後の故障率変化は、
d1=f2−f1、d2=f3−f2
のように算出可能である。
そして、このようにして算出された故障率変化データが等差であるかを判定すると、ここではd1=d2=dとなり等差であると判断される。次に、点検前の故障率の値、例えばf2と、点検後の故障率の値、例えばf1とを選定する(図6のステップ403)。次に、点検前の故障率の値(f2)より点検後の故障率の値(f1)が小さいか否かを判断する。そしてここでは、点検後の故障率の値(f1)が小さいと判断され(図6のステップ409)、点検Bによる回復度としてdが故障回復モデルデータベース112に登録される(図6のステップ410)。
また、点検実施時期に点検の実施を省略したこと(この場合も一種の点検と考える。以下も同義であるため説明を省略する。)よる故障率変化は、
u1=f2−f0、u2=f3−f1
のように算出可能である。そして、このようにして算出された故障率変化データが等差であるか否かを判定すると、ここではu1=u2=uとなり等差であると判断される。次に、点検前の故障率の値、例えばf0と、点検後の故障率の値、例えばf2とを選定する(図6のステップ403)。
次に、点検前の故障率の値(f0)より点検後の故障率の値(f2)が小さいか否かを判断する。そしてここでは、点検後の故障率の値(f2)が大きいと判断され(図6のステップ409)、点検Bを実施しないことによる上昇度としてuが故障回復モデルデータベース112に登録される(図6のステップ411)。
次に、ステップ402において等差でないと判断されるような場合、例えば図4の設備4の信頼性データ304のように運用年数と故障率との関係が表されている場合は、点検Bの実施前後の故障率変化は、
d1=f0/f1、d2=f2/f3
このように算出可能である。そして、このようにして算出した故障率変化データが等比であるかを判定する(図6のステップ404)。ここでは、d1=d2=dとなるため等比であると判断される。
次に、点検前の故障率の値、例えばf1と、点検後の故障率の値、例えばf0とを選定する(図6のステップ405)。次に、点検前の故障率の値(f1)より点検後の故障率の値(f0)が小さいか否かを判断する。そしてここでは、点検後の故障率の値(f0)が小さいと判断され(図6のステップ409)、点検Bによる回復度としてdが故障回復モデルデータベース112に登録される(図6のステップ411)。
また、点検実施時期に点検を省略したことによる故障率変化は、
u1=f1/f0、u2=f3/f2
のように算出可能である。そして、このようにして算出した故障率変化データが等比であるかを判定する(図6のステップ404)。ここでは、u1=u2=uとなるため等比であると判断される。次に、点検前の故障率の値、例えばf0と、点検後の故障率の値、例えばf1とを選定する(図6のステップ405)。次に、点検前の故障率の値(f0)より点検後の故障率の値(f1)が小さいか否かを判断する。
そしてここでは、点検後の故障率の値(f1)が大きいと判断され(図6のステップ409)、点検Bを実施しないことによる上昇度としてuが故障回復モデルデータベース112に登録される(図6のステップ411)。次に、ステップ404において等比でないと判断されるような場合、例えば図5の設備3の信頼性データ303のように運用年数と故障率との関係が表されている場合は、故障率の取り得る値の範囲を、運用計画者に対して、複数のランクに分類することを促す。
図5の信頼性データ303の場合には、故障率の値の範囲の分類を高/中/低の3ランクの複数ランクに分類する(図6のステップ406)。次に、点検前後の故障率の変化をこのランク代表値として、ランクの代表値、f-High、f-Mid、f-Lowで換算して計算を行う(図6のステップ407)。次に、点検前後の値をそれぞれのランクに区分しそのランクに相当するランクの代表値に置き換える(図6のステップ408)。
例えば、図中で2回実施されている点検Aは、その実施前後での故障率の差は異なるが、故障率の値を高中低の3段階で評価した場合は、2回とも低から高への変化であり、変化量も各ランクの代表値f-High、f-Lowを用いて故障率変化は、
u=(f-High)−(f-Low)
のように差分をもって算出可能である。次に、点検前の故障率の値、例えばf-Lowと、点検後の故障率の値、例えばf-Highとを選定する(図6のステップ405)。
次に、点検前の故障率の値(f-Low)より点検後の故障率の値(f-High)が小さいか否かを判断する。そしてここでは、点検後の故障率の値(f-High)が大きいと判断され(図6のステップ409)、点検Aによる上昇度としてuが故障回復モデルデータベース112に登録される(図6のステップ411)。
以上のようにして、故障回復モデルの種別を判断し、故障回復モデルとして登録された故障回復データは、例えば図7および図8に示すように故障回復モデルデータベース112に蓄積されている。故障回復モデルは、各設備の点検予定時期ごとに実施選択が可能な保全項目の種類、必要な費用を定義した保全項目表501と、保全実施時の効果を定義した故障回復モデル502、503、504、505から構成される。
保全項目は、点検範囲、修理個所、取り替え部品などで定められる。故障回復モデルは、故障回復モデル502には設備の故障率が関数定義可能な場合の形式で、上昇度定義部分に故障率の上昇度を示す関数定義情報を定義し、下降度定義部分に点検実施による回復度を定義する。故障率を関数として定義できない場合は故障回復モデル503、504、505の形式で登録される。この故障回復モデル503には、ステップ402で点検前後で故障率の差が等差である場合にあたり、回復度と上昇度とを点検の種別ごとに計算して登録されている。
また、故障回復モデル504には、ステップ404で点検前後で故障率の差が等比である場合にあたり、回復度と上昇度とを点検の種別ごとに計算して登録されている。また、故障回復モデル505には、ステップ406で故障率の範囲を複数のランク(高・中・低など)に分類した場合にあたり、各ランクの故障率(代表値)を用いて回復度と上昇度とを点検の種別ごとに計算して登録されている。
次に、リスクモデル分析部104は全ての設備について故障回復モデルが作成されたか否かを判断する(図2のステップ206)。そして、まだ作成されていない設備がある場合には、ステップ200に戻り上記に示した動作を繰り返す。
次に、運用シナリオ計算部105は、現処理までにて登録された設備の運用計画を作成するための計算条件として、運用計画作成期間(総年数:T)、各設備の現在状態(初期値:f0)、期間内の予定保全回数(m)、予定保全の時期(c1、c2、…、cm)、運転期間中の平均収入(RCIN)、平均支出(RCOUT)を入力する(図3のステップ207)。ここで言う、平均収入とは設備の運転により得られる収入であり、製造個数やサービス時間に比例する。また平均支出とは、設備運転に必要な支出(保全費を除く)としての運転費である。
次に、運用シナリオ計算部105は上記処理にて入力された各設備の現在状態(f0)、予定保全時期(c1、c2、…、cm)及び故障回復モデルから運用シナリオを作成する(図3のステップ208)。この時作成される、運用シナリオの作成例を図9に示す。現在状態(f0)から始めて、計画期間内に予定されている各保全時期に実施可能な保全項目の組み合わせを求める。組み合わせ定義は、保全項目は故障回復モデルに登録されている保全項目を使用する。
次に、リスク量算出部106は上記にて得られた複数の運用シナリオから設備の故障率変化を算出する(図3のステップ209)。この時に算出される故障変化率の作成例を図10に示す。例えば図8の故障回復モデル503の場合、図9の運用シナリオで示すように点検の組み合わせが1つ定まると、点検実施時期ごとの故障率の上昇度または回復度が定まる。よって、初期状態f0からの故障率の変化は、初期状態の故障率に、これらの上昇度と回復度を加算することにより算出することができ、故障率グラフ701のように示すことができる。
また、図8の故障回復モデル504の場合、図9の運用シナリオで示すように点検の組み合わせが1つ定まると、点検実施時期ごとの故障率の上昇度または回復度が定まる。よって、初期状態からの故障率の変化は、初期状態の故障率にこれらの上昇度と回復度とを乗算することにより算出することができ、故障率グラフ702のように示すことができる。
また、図7の故障回復モデル502の場合、上記2つの例と異なり、故障率の上昇度は関数定義されているため、点検実施時期が定まるとその期間までの故障上昇度を算出する。図10では、点検実施時期c1、c2に対してそれぞれ、f(c1)、f(c2)が点検実施直前の故障上昇度として得られている。また、点検による回復度は、図9の運用シナリオで示すよう点検の組み合わせにより定まる。初期状態f0からの故障率の変化は、初期状態の故障率にこれらの上昇度と回復度を加算することにより算出する。図10では、実施時期c1、c2に点検Aを実施した場合は、初期状態からf(0)→f(c1)→f(c1)−d1→f(c1)+f(c2)−2×d1のように故障率の値を算出することができる。
次に、リスク量計算部106はこのようにして得られた各設備の故障率と、プラントの故障系統構成情報(図12)に基づいて、運用計画期間内の設備停止による損失をリスク費として算出する。
算出方法としては、例えば、N個の設備から構成されるプラントにおいて、プラント全体の故障率が各設備故障のORにより定義されている場合のリスク費は平均故障時間、損失費、修理費を用いて下記の式(2)、式(3)、式(4)で算出する。式中のfn(t)は設備nのt年度の故障率、SVCnは設備nの平均サービス時間、STnは設備nの影響度データで定義された平均停止時間、RPnは設備nの修理費、LOSSnは設備nの損失単価とする。また、F(t)はプラント全体のt年度の故障率とする。また、Mn(c)は、c回目の定期保全の費用を表す。
Figure 0004176596
次に、上記にて得られた運用シナリオとリスク費と、入力された平均収入(RCIN)、平均支出(RCOUT)から運用シナリオを比較するための指標値として使用する計画期間内のプラント全体の収益を下記の式(5)で計算する(図3のステップ210)。式中のCOST(c)はc回目の保全に要する総費用、RISK(t)はt年度の総リスク費とする。
Figure 0004176596
次に、上記ステップ210で算出した収益の値から下記式(6)、式(7)の条件に従って、最良の指標値をもつ運用シナリオを選択して運用計画者に対して提示する(図3のステップ211)。
Figure 0004176596
このとき運用計画者に提示する画面例を図11に示す。運用計画者への提示形式としては、各年度の収入支出の内訳(リスク費、保全費、運転費)と、期間内の各年度の収益変化を示すグラフを提示する。次に、上記にて提示された運用シナリオについて年度ごとのプラント全体の保全費、リスク費、また各設備の故障率、保全費などを確認し、これらの費用配分が妥当であれば計画作成業務を終了する(図3のステップ212)。
また、特定年度の保全費とリスク費、または収入と支出のバランスが悪い場合には、運用計画中の各年度に実施される保全項目の一部を変更した運用シナリオを作成し、新たに得られた運用シナリオに対してステップ209からの処理を再び実行し、プラント全体の費用制約、リスク制約条件を変えて再び運用計画の最適化を行う。
そして、このとき表示される運用計画の収益表示の処理フローを図13および図14に示す。図3の処理フローのステップ212で運用計画者の評価基準(収益最大など)に従って運用シナリオが得られる(図13のステップ1501)。次に、得られた運用シナリオから年度ごとの収入、運転費、保全費、リスク費などの支出を算出する(図13のステップ1502)。各年度の収入、支出は、下記の式で算出することができる。
t年度の収入 IN(t)=RCIN×(1−F(t))
t年度の支出 OUT(t)=RCOUT×(1−F(t))
次に、このようにして算出され収入、支出から各年度の収益を計算する(図13のステップ1503)。
各年度の収益は下記の式で算出することができる。
t年度の収益 Revenue(t)=IN(t)―OUT(t)−COST(t)―RISK(t)
次に、このように算出された、年度tと収益との関係をグラフ表示する(図13のステップ1504)。次に、特定年度tnの収益だけを詳細表示する場合には、表示する年度を指定し(図13のステップ1505)、表示グラフの収益表示の種類を選択する(図14のステップ1506)。ここでは収益表示か、設備状態のマトリスク表示かを選択することができるものとする。
そして、例えば収益表示が選択されたとすると、指定された年度の収入を算出する(図14のステップ1514)。次に、指定年度の運転費、保全費、リスク費を計算し、総支出として合計値を計算する(図14のステップ1515)。次に、指定年度の総収入と、総支出とを対比して、例えば個別内訳を直感的に把握できるように図11に示すように棒グラフなどを用いて表示する(図14のステップ1516)。また、ステップ1506で設備状態のマトリクス表示を選択すると、複数設備の評価結果を同じマトリクス上で表示するために、マトリクスの縦軸である故障率と横軸の影響度とのそれぞれにつき、マトリクスの分割数(ランク数)と各ランクに属する値の範囲を設定する(図14のステップ1507)。
次に、同じマトリクスに表示する設備群を含む階層を、系統構成で示される設備階層から選択する(図14のステップ1508)。次に、選択した階層に含まれる全ての設備について影響度データの値を取得し、得られた値をマトリクスの分類基準と比較し、マトリクス横軸での表示位置を決定する(図14のステップ1509)。次に、選択した階層に含まれる各設備の故障率の値を、指定された年度に基づいて計算する(図14のステップ1510)。
次に、得られた値をマトリクスの分類基準と比較し、マトリクス縦軸上での表示位置を決定する(図14のステップ1511)。次に、選択した階層の全ての設備の状態(故障率、影響度)をマトリクス上に表示し、各設備のリスクの度合いを相対的に評価できるようにする(図14のステップ1512)。次に、グラフ表示を終了するか否かを選択する(図14のステップ1513)。そして、NOの場合は、再びステップ1506に戻り上記に示した動作を繰り返す。
上記のように構成された実施の形態1の設備運用計画作成システムは、設備ごとに異なる信頼性データ・影響度データから、汎用的な故障回復モデルを作成するリスクモデル分析部を設け、作成した故障率およびプラントの故障系統構成情報および運用シナリオからユニット全体のリスクを算出し、従来、設備ごとの保守計画最適化、またプラント全体の保全費管理・リスク管理の困難だった運用計画作成業務において、プラント全体のリスク費と保全費の関係を把握し、またプラント全体に課せられる保全費制約やリスク制約の下で最適運用計画を自動で作成することが可能となり、様々な条件で運用計画作成業務を効率的に実施することができるという効果がある。
また、保全項目の実施による故障率の変化を推奨保全期間を過ぎた場合の上昇度、各保全項目を実施した場合の保全項目ごとの回復度で定義可能としたことにより、推奨保全時期を持つ時間基準保守(TBM)体制に適合した設備のリスク評価が可能になるという効果がある。
また、保全項目の実施による故障率の変化を回復度(d)、上昇度(u)で定義可能としたことにより、経年故障率が過去の故障履歴よりわかっている機器、また故障メカニズムや状態基準保守(CBM)の結果から経年故障率を定義可能な機器について、設備のリスク評価が可能になるという効果がある。
また、保全項目の実施による故障率の変化を回復度と運用年数を変数とする故障率関数で上昇度を定義可能としたことにより、過去の故障履歴統計データや寿命予測データ、また故障メカニズムや状態基準保守(CBM)の結果から劣化状態が定義可能な設備についてについて、詳細な故障率の変化を模擬することが可能となるという効果がある。
また、故障率を影響度評価用のマトリクスで信頼性データを定義可能としたことにより、故障率の変化を運用年数(t)を用いた近似関数として定義することが困難な場合にも、予定保全時期のマトリクス評価データを用いることで、故障回復モデル作成に必要なデータ収集が可能となり、リスクベース保守(RBM)体制に適合した設備のリスク評価が可能になるという効果がある。
また、運用シナリオ作成部を設けたことにより、異なる故障特性、保守体制を持つ設備を統一的に扱うことが可能となり、プラント全体の費用制約やリスク制約を設定することによりプラント全体を容易に費用管理・リスク管理していくことができ、こうしてプラント全体の保守計画を自動で作成することができるという効果がある。
実施の形態2.
図15はこの発明の実施の形態2の設備運用計画作成システムの構成を示す図、図16および図17は図15に示した設備運用計画作成システムの動作を説明するためのフローチャートを示した図である。図の設備運用計画作成システム102において、上記実施の形態1と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。そしてこの実施の形態2において新たに追加された構成は、質問提示部1001、回答集計部1002、設備診断用質問項目データベース1003、マトリスク換算表データベース1004である。
次に上記のように構成された実施の形態2の動作について図16および図17を交えて説明する。この実施の形態2では、上記実施の形態1で示した各設備の故障特性が設備の運用年数の関数として定義することが困難で信頼性データおよび影響度データを直接的に入力することが困難な場合、過去の保守履歴や保守員の経験からより簡便に信頼性データおよび影響度データを定義することができるものである。
まず、質問提示部1001では、設備ごとに用意された診断用質問項目表を設備診断用質問項目データベース1003から抽出して提示し、運用計画者からの各設問の回答を入力する(図16のステップ1101)。この時に提示される設備診断項目表の構成を図18に示す。表中の評価事例は、設備状態の運用リスクを予測する時期と実施予定の保全項目を定義する。設問1から設問nは故障率、影響度を決定するための質問である。過去/将来の運転負荷状況、劣化機構が既知であるか、実施する検査の故障検出精度などに対して得点付けを行う。
次に、回答集計部1002では、入力された設問の回答をマトリクス換算表を用いて集計し、故障率と影響度の各軸単位で得点を集計する(図16のステップ1102)。このとき利用されるマトリクス換算表の構成を図19に示す。設備ごとに設問の重要度が異なるため、各設問に対する重み係数を重み係数表に定義する。故障率および影響度の集計結果は、それぞれの分類基準表で定められた得点範囲で分類され、分類結果を信頼性データに記録する。
そしてこの時に記録される信頼性データの構成を図20に示す。このように、上記実施の形態1のような運用年数による連続的な推移ではなく、評価実施ごとに蓄積される離散的な状態変化を表す。信頼性データには、運用シナリオ作成部で複数の運用シナリオを作成し収益やリスク費の比較をするために、複数の評価事例を登録しておく。次に、評価事例が現在の状態と次回実施予定の複数の保全項目(点検、修理、更新)について定義されているか否かを判定する(図16のステップ1103)。そして、運用計画作成に必要な評価事例が登録済みの場合には、ステップ1104に進む。また、評価事例が不足する場合には、ステップ1101からの処理を繰り返す。
次に、上記にて得られた信頼性データから故障回復モデルを作成する(図16のステップ1104)。ここでは信頼性データが、運用年数による連続的な推移のデータでないため、故障率を関数で定義することができない。よって採用する故障回復モデルは上記実施の形態1にて示した図8の故障回復モデル503または故障回復モデル504の形式となる。次に、運用計画の作成対象となる設備の全てについて故障回復モデルが定義されているか否かを判定する(図16のステップ1105)。そして、追加登録が必要な場合は、ステップ1101に戻り、上記の処理を繰り返す。また、全ての設備について故障回復モデルが登録された場合は、ステップ1106に移る。
次に、計画開始時期の故障率は、設備診断項目表の現在状態の評価結果として既に定義されているため、マトリクス換算された値を利用する。他の入力項目は、上記に示した実施の形態1と同じように、現処理までにて登録された設備の運用計画を作成するための計算条件として、運用計画作成期間(総年数:T)、各設備の現在状態(初期値:f0)、期間内の予定保全回数(m)と時期(c1、c2、…、cm)、運転期間中の平均収入(RCIN)、平均支出(RCOUT)を入力する(図17のステップ1106)。ここで言う、平均収入とは設備の運転により得られる収入であり、製造個数やサービス時間に比例する。また平均支出とは、設備運転に必要な支出から保全費を除いた運転費である。
次に、ステップ1107から1111では上記実施の形態1と同じ手順で運用シナリオ、リスク費、収益を順次計算する。次に、上記にて提示された運用シナリオで保全費、リスク費の配分が妥当でない場合は、さらにステップ1112でリスク費のせつ妥当性を確認する。リスク費の評価で使用する故障率、影響度の値は、上記にて入力した設備診断項目表への入力値により決定される。リスク費の値が妥当でない場合は、ステップ1101に戻って各設問に対する得点付けを見直し、再度、運用計画を作成する。
上記のように構成された実施の形態2の設備運用計画作成システムはこのように、故障率と影響度と評価用の質問生成手段と回答集計手段を設けたことにより、信頼性データの定量的な定義が困難な場合でも、故障回復モデル作成に必要なデータ収集が可能となり、運用計画作成に必要な信頼性データ作成を効率化することができるという効果がある。また、作成された各設備の半定量的な故障回復特性から、半定量的ではあるがプラント全体の故障回復特性を算出することができ、プラント全体の保全費管理、リスク費管理を容易に行うことができ、また保守計画作成を容易に行うことができるという効果がある。
また、信頼性データと影響度データとの入力を質問生成手段と回答集計手段とを設けたことにより行い、故障率の変化で表される信頼性データが運用年数(t)を用いた近似関数として定義することが困難な場合にも、故障回復特性を容易に作成することができるという効果がある。
この発明の実施の形態1による設備運用計画作成システムの構成を示す図である。 図1に示した設備運用計画作成システムの動作を説明するためのフローチャートを示した図である。 図1に示した設備運用計画作成システムの動作を説明するためのフローチャートを示した図である。 図1に示した設備運用計画作成システムにおける信頼性データの例を示した図である。 図1に示した設備運用計画作成システムにおける信頼性データのおよび影響度データの例を示した図である。 図2に示した設備運用計画作成システムの動作の詳細のフローチャートを示した図である。 図1に示した設備運用計画作成システムにおける故障回復モデルの例を示した図である。 図1に示した設備運用計画作成システムにおける故障回復モデルの例を示した図である。 図1に示した設備運用計画作成システムにおける運用シナリオの作成の例を示した図である。 図1に示した設備運用計画作成システムにおける故障率グラフの例を示した図である。 図1に示した設備運用計画作成システムにおける運用収益の例を示した図である。 図1に示した設備運用計画作成システムにおける故障系統構成情報の例を示した図である。 この発明の実施の形態1の設備運用計画作成システムの運用シナリオ提示部の動作の詳細のフローチャートを示した図である。 この発明の実施の形態1の設備運用計画作成システムの運用シナリオ提示部の動作の詳細のフローチャートを示した図である。 この発明の実施の形態2による設備運用計画作成システムの構成を示す図である。 図15に示した設備運用計画作成システムの動作を説明するためのフローチャートを示した図である。 図15に示した設備運用計画作成システムの動作を説明するためのフローチャートを示した図である。 図15に示した設備運用計画作成システムにおける設備診断用質問表の例を示した図である。 図15に示した設備運用計画作成システムにおけるマトリクス換算表の例を示した図である。 図15に示した設備運用計画作成システムにおける信頼性データ定義の例を示した図である。
符号の説明
101 入出力装置、102 設備運用計画作成システム、
103 データ入力部、104 リスクモデル分析部、
105 運用シナリオ計算部、106 リスク量計算部、
107 運用指標値計算部、108 運用シナリオ提示部、
109 運用シナリオ編集部、110 信頼性データベース、
111 影響度データベース、112 故障回復モデルデータベース、
113 運用シナリオデータベース、114 運用収益データベース、
1001 質問提示部、1002 回答集計部、
1003 設備診断用質問項目データベース、
1004 マトリスク換算表データベース。

Claims (7)

  1. 複数の設備を有するプラントの上記各設備の故障系統情報および運用計画作成期間に基づいて設備運用計画を作成する設備運用計画作成システムにおいて、
    上記各設備の運用年数と故障率との関係および上記各設備の過去の保全項目実施時期とを示す信頼性データを格納する信頼性データベースと、
    上記各設備の故障時の影響度データを格納する影響度データベースと、
    上記信頼性データから上記各設備の故障回復モデルの種別を、
    上記設備の保全項目に対して運用年数を変数とする故障率関数で故障率の上昇度と回復度とを算出することができる種別と判断するか、
    上記設備の保全実施前の故障率と保全実施後の故障率との差分から故障率の上昇度と回復度とを算出することができる種別と判断するか、
    上記設備の保全実施前の故障率と保全実施後の故障率との比率から故障率の上昇度と回復度とを算出することができる種別と判断するか、
    故障率の値の範囲を複数のランクに分類して、上記設備の保全実施前の故障率と保全実施後の故障率とを上記複数のランクに区分し、区分された各ランク間の差分から故障率の上昇度と回復度と算出することができる種別と判断するか、
    を判定し、上記保全項目の実施による回復度を含んだ上記故障回復モデルを上記保全項目毎にそれぞれ作成するリスクモデル分析部と、
    上記故障回復モデルに基づいて上記運用計画作成期間内での上記保全項目の複数の組み合わせにて成る複数の運用シナリオを作成する運用シナリオ計算部と、
    上記各運用シナリオで示される上記保全項目の組み合わせから算出した故障率および上記影響度データおよび上記故障系統情報から故障発生時の上記プラント全体のリスク費用を計算するリスク量計算部と、
    を備えたことを特徴とする設備運用計画作成システム。
  2. 上記リスク費用を用いて上記運用計画作成期間内の上記プラント全体の収益を計算する運用収益計算部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の設備運用計画作成システム。
  3. 上記設備運用計画の作成において設定された収益制約範囲または/およびリスク費制約範囲のいずれか一方または両方を満足し、収益を最大とする運用シナリオを上記複数の運用シナリオから自動選択して選択された運用シナリオに対応する収益とともに提示する運用シナリオ提示部を備えたことを特徴とする請求項2に記載の設備運用計画作成システム。
  4. 上記運用シナリオの修正を設定する運用シナリオ編集部を備え、
    上記リスク量計算部は、上記運用シナリオの修正に応じた修正リスク費を算出し、
    上記運用収益計算部は、上記修正リスク費に応じた修正収益を算出し、
    上記運用シナリオ提示部は、上記運用シナリオまたは/およびリスク費の値を再計算し、
    提示することを特徴とする請求項3に記載の設備運用計画作成システム。
  5. 上記各設備の故障率と影響度データとを入力するための質問項目を提示する質問生成手段と、
    上記質問項目に対して入力した回答を収集した質問ごとに重み付け計算を実行して得られる得点から上記各設備の故障率と影響度データとを算出して上記信頼性データベースおよび上記影響度データベースにそれぞれ格納する回答集計手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに1項に記載の設備運用計画作成システム。
  6. 上記運用シナリオ提示部は、上記計画作成期間内の実行年数と収益との関係を推移グラフで表示し、
    上記推移グラフ内の任意の年を指定すると、上記指定した年度の上記収益の内容を表示することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに1項に記載の設備運用計画作成システム。
  7. 上記運用シナリオ提示部は、上記計画作成期間内の実行年数と収益との関係を推移グラフで表示し、
    上記推移グラフ内の任意の年を指定すると、上記指定した年度の故障率と影響度データとを表示することを特徴とする請求項6に記載の設備運用計画作成システム。
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