以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態において、2以上の項目に対する回答から算出した組織の総合的なスコアに対する各項目の影響度を取得し、出力する情報処理装置を含む情報システムについて説明する。なお、組織とは、例えば、いわゆる企業、個人事業、地方公共団体等であり、広く解する。組織は、例えば、何らかの仕事を行う組織である。また、組織の総合的なスコアは、エンゲージメントスコアと言っても良い。また、情報システムは、エンゲージメントシステムと言っても良い。また、情報処理装置は、エンゲージメント装置と言っても良い。
また、本実施の形態において、各項目の期待度をも用いて、項目スコアおよび組織の総合的スコアを算出する情報処理装置を含む情報システムについて説明する。なお、情報システムは、エンゲージメントシステムと言っても良い。
また、本実施の形態において、満足度と期待度との相関に関する相関情報を用いて総合スコアの調整するスコア調整機能を有する情報処理装置を含む情報システムについて説明する。
さらに、本実施の形態において、組織の属性値を考慮し、属性値ごとに異なる影響度を出力する情報処理装置を含む情報システムについて説明する。
図1は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、情報処理装置1、および1または2以上の端末装置2を備える。情報処理装置1は、ここではいわゆるサーバ装置である。情報処理装置1は、例えば、クラウドサーバやASPサーバであるが、そのタイプや設置場所は問わない。端末装置2は、スマートフォンやタブレット端末や携帯電話等の携帯端末、いわゆるパソコン等であり、そのタイプは問わない。
図2は、本実施の形態における情報システムAのブロック図である。
情報処理装置1は、格納部11、受付部12、処理部13、および出力部14を備える。格納部11は、項目情報格納部111、組織回答情報格納部112、および個別スコア表格納部113を備える。処理部13は、項目スコア取得部131、総合スコア取得部132、および影響度取得部133を備える。出力部14は、項目スコア出力部141、総合スコア出力部142、および影響度出力部143を備える。
端末装置2は、端末格納部21、端末受付部22、端末処理部23、端末送信部24、端末受信部25、および端末出力部26を備える。
情報処理装置1を構成する格納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、後述する項目情報、後述する組織回答情報、後述する個別スコア表である。なお、個別スコア表は、エンゲージメントスコア表等と言っても良い。
項目情報格納部111は、2以上の項目情報が格納される。項目情報は、組織の項目に関する情報である。項目は、組織に関する質問であっても良い。また、項目は、組織に関する質問に対応付いていても良い。2以上の項目には、例えば、組織の総合的な事項に関する総合的項目と組織の個別的な項目である個別項目とがある。なお、総合的項目は、通常、抽象度の高い質問に対する項目である。また、個別項目は、通常、抽象度がより低い質問(より具体的な質問)に対する項目である。また、項目情報格納部111の2以上の項目情報は、例えば、4つの総合的項目の項目情報と64の個別項目の項目情報とを有する。また、項目は、例えば、2以上のうちのいずれかの対象に対応する。対象は、ファクターと言っても良い。また、対象は、組織に関わる事項と言っても良い。また、項目情報は、例えば、項目を識別する項目識別子、質問情報を有する。また、項目識別子は、例えば、ID、項目名等である。項目識別子は、質問情報そのものでも良い。質問情報は、質問を示す情報である。なお、質問とは、通常、アンケートの質問である。なお、事項は、対象や項目と言っても良い。
組織回答情報格納部112には、2以上の各組織の組織回答情報が格納される。一の組織回答情報は、一の組織の2以上の構成員の回答の情報の集合である。一の組織回答情報は、2以上の各構成員に対応する2以上の構成員回答情報を有する。構成員回答情報は、構成員が項目に対する質問に回答した結果を含む情報である。構成員回答情報は、2以上の項目回答情報を有する。構成員回答情報は、通常、項目の数分の項目回答情報を有する。項目回答情報は、項目識別子と回答情報とを有する。回答情報は、質問に対する回答に関する情報である。回答情報は、例えば、満足度情報を有する。満足度情報とは、項目に対する構成員の満足の度合いに関する回答を示す情報である。満足度情報は、例えば、項目に対する満足度を特定する情報である。満足度情報は、2以上のクラスに分類される。満足度情報は、例えば、1から5のいずれかの自然数を採り得る。ただし、満足度情報は、例えば、A、B、Cといった、ランクや順序を有する評価値でも良いし、1から100までのいずれかの自然数でも良い。また、回答情報は、例えば、満足度情報と期待度情報とを有する。期待度情報は、項目に対する構成員の期待の度合いに関する回答を示す情報である。期待度情報は、例えば、項目に対する期待度を特定する情報である。期待度情報は、2以上のクラスに分類される。期待度情報は、例えば、1から5のいずれかの自然数を採り得る。ただし、期待度情報は、例えば、A、B、Cといった、ランクや順序を有する評価値でも良いし、1から100までのいずれかの自然数でも良い。なお、構成員とは、例えば、企業の従業員、学校の職員、役所の職員等であるが、企業の役員等も含んでいても良い。
なお、総合的項目は、例えば、会社に満足している度合いを示す会社満足度、仕事に満足している度合いを示す仕事満足度、上司に満足している度合いを示す上司満足度、職場に満足している度合いを示す職場満足度等である。また、個別項目は、例えば、自社の事業優位性、戦略目標の発信と伝達、全体的な連帯感、評価・給与の妥当性等である。
また、組織回答情報は、通常、組織識別子に対応付いている。組織識別子は、組織名、組織を識別するID等である。また、組織回答情報は、組織の1以上の属性値に対応付いていることは好適である。属性値は、例えば、組織の業種を示す業種識別子(例えば、銀行、アパレル、メーカーなど)、組織の規模を分類する規模識別子(例えば、大企業、中小企業、個人事業など)、本社の地域を示す地域識別子等である。
個別スコア表格納部113には、個別スコア表が格納される。個別スコア表は、ここでは、満足度情報と期待度情報とを与えた場合に、項目スコアが決定される情報である。個別スコア表は、ここでは、例えば、満足度情報の軸と期待度情報の軸とを有する表であり、表の各セルに個別スコアが記載され、満足度情報と期待度情報とが決定した場合に、項目スコアが決定される表である。かかる個別スコア表は、満足度情報が示す満足度が大きいほど、大きい項目スコアが取得され、期待度情報が示す期待度が小さいほど、大きい項目スコアが取得される表であることは好適である。
なお、項目スコアを決定する場合に、満足度情報と期待度情報とをパラメータとする演算式により決定しても良い。なお、かかる演算式は、満足度情報をパラメータとする増加関数であり、期待度情報をパラメータとする減少関数であることは好適である。
また、項目スコアを決定する場合に、満足度情報と期待度情報と項目スコアとのセットを複数、機械学習により学習させ、取得した学習情報を用いても良い。かかる場合、満足度情報と期待度情報と学習情報に適用し、機械学習により、項目スコアを取得する。なお、ここでの機械学習は、例えば、SVR、深層学習、決定木等が利用可能である。ただし、機械学習のアルゴリズムは問わない。
受付部12は、各種の情報や指示を受け付ける。各種の情報や指示とは、例えば、スコア等出力指示、組織回答情報、アンケートの回答情報(構成員回答情報)等である。スコア等出力指示は、スコア等を出力する指示である。また、ここで、受け付けとは、通常、端末装置2からの受信であるが、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念として捕らえても良い。
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、項目スコア取得部131、総合スコア取得部132、影響度取得部133が行う処理である。各種の処理とは、例えば、受信された組織回答情報、アンケートの回答情報等を格納部11に蓄積する処理である。
項目スコア取得部131は、2以上の各組織回答情報に含まれる2以上の各項目の構成員の分の回答情報を統計処理し、項目スコアを組織ごと及び項目ごとに取得する。
項目スコア取得部131は、例えば、組織ごとに、当該組織の組織回答情報に含まれる2以上の各項目の回答情報に含まれる満足度情報を統計処理し、項目スコアを組織ごと及び項目ごとに取得する。項目スコア取得部131は、例えば、組織ごと及び項目ごとに、満足度情報の平均値を算出し、かかる平均値を項目スコアとして、項目識別子と対に、図示しないバッファまたは格納部11に蓄積しても良い。また、項目スコア取得部131は、例えば、組織ごと及び項目ごとに、構成員の属性値に応じて、異なる重み付けをして、満足度情報の加重平均値を算出し、かかる加重平均値を項目スコアとして、項目識別子と対に、図示しないバッファまたは格納部11に蓄積しても良い。なお、構成員の属性値は、例えば、役職、勤続年数、性別等である。例えば、項目スコア取得部131は、勤続年数が長い従業員の満足度情報を、短い従業員の満足度情報と比較して、重みを重くして、加重平均を算出しても良い。
項目スコア取得部131は、少なくとも一部の項目に対して、満足度情報と期待度情報とを用いて、組織ごとに項目スコアを取得する。なお、満足度情報と期待度情報とを用いて項目スコアを取得する対象の項目は、例えば、個別項目である。
項目スコア取得部131は、例えば、満足度情報が高ければ高いスコアになり、期待度情報が低ければ高いスコアになるように、項目スコアを取得することは好適である。
項目スコア取得部131は、例えば、2以上の各組織について、2以上の各項目について、回答情報が有する満足度情報の平均値と回答情報が有する期待度情報の平均値とを算出し、2つの平均値を用いて、項目ごとに項目スコアを取得する。
項目スコア取得部131は、例えば、個別スコア表に、満足度情報と期待度情報とを適用し、項目ごとに、項目スコアを取得しても良い。また、項目スコア取得部131は、例えば、個別スコア表に、満足度情報の統計処理結果と期待度情報の統計処理結果とを適用し、項目ごとに、項目スコアを取得しても良い。項目スコア取得部131は、例えば、個別スコア表に、満足度情報の平均値と期待度情報の平均値とを適用し、項目ごとに、項目スコアを取得しても良い。項目スコア取得部131は、例えば、個別スコア表に、満足度情報の加重平均値と期待度情報の加重平均値とを適用し、項目ごとに、項目スコアを取得しても良い。なお、加重平均値は、構成員の属性値に基づく、加重平均値である。
項目スコア取得部131は、例えば、満足度情報の平均値をパラメータとする増加関数であり、期待度情報の平均値をパラメータとする減少関数を用いて、項目ごとに、項目スコアを算出しても良い。
総合スコア取得部132は、2以上の各組織回答情報に対して、2以上の項目スコアを用いて、総合スコアを取得する。総合スコアは、各組織に対する総合的なスコアである。総合スコア取得部132は、通常、2以上の各項目スコアが良好なスコアほど、高い総合スコアを取得する。
総合スコア取得部132は、以下のようにスコア調整機能を用いて、総合スコアを取得することは好適である。スコア調整機能は、満足度情報と期待度情報との相関の度合いに関する相関情報を用いてスコアを調整する機能である。なお、ここで、スコア調整機能は、満足度情報と期待度情報との相関が大きいほど、高い総合スコアとなるようにすることは好適である。
総合スコア取得部132は、例えば、組織ごとに、2以上の項目スコアを用いて、各組織に対する仮の総合的なスコアである仮総合スコアを取得し、2以上の各項目の満足度情報と期待度情報との相関の度合いに関する相関情報を取得し、当該相関情報を用いて、相関の度合いが大きいほど、スコアが大きくなるように、仮総合スコアから総合スコアを取得する。なお、相関情報は、2以上の項目の満足度情報の集合と期待度情報の集合との相関値であっても良いし、2以上の各項目の満足度情報と2以上の各項目の期待度情報との差異が閾値以下の項目数をパラメータとする増加関数とする演算式により算出される値でも良いし、2以上の各項目の満足度情報と2以上の各項目の期待度情報との差異が閾値以下であり、満足度情報の方が小さい項目数をパラメータとする減少関数とする演算式により算出される値でも良い。つまり、相関情報を取得するアルゴリズムは問わない。
総合スコア取得部132は、総合的項目に対する項目スコアと個別項目に対する項目スコアとの両方を用いて、かつ総合的項目に対する項目スコアを個別項目に対する項目スコアと比較して、重みを大きくして、総合スコアを取得することは好適である。
総合スコア取得部132は、例えば、「総合スコア=α×総合的項目に対する項目スコアの統計的スコア+β×個別項目に対する項目スコアの統計的スコア」により、総合スコアを算出しても良い。なお、ここで、(α>β)であることは好適である。つまり、総合スコア取得部132は、総合的項目に対する項目スコアを個別項目に対する項目スコアと比較して、重みを大きくして、総合スコアを取得することは好適である。また、例えば、「α=0.7,β=0.3」である。なお、総合的項目に対する項目スコアの統計的スコアは、例えば、総合的項目に対する項目スコアの平均値、または加重平均等である。個別項目に対する項目スコアの統計的スコアは、例えば、個別項目に対する項目スコアの平均値、または加重平均等である。
また、総合スコア取得部132は、例えば、「仮総合スコア=α×総合的項目に対する項目スコアの統計的スコア+β×個別項目に対する項目スコアの統計的スコア」により、仮総合スコアを算出し、さらに上記のスコア調整機能により、スコア調整を行い、総合スコアを算出しても良い。さらに、総合スコア取得部132は、例えば、複数の組織の総合スコアを用いて、各組織の総合スコアの偏差値を算出し、かかる偏差値を、最終的な総合スコアとしても良い。
影響度取得部133は、項目スコアが総合スコアに及ぼす影響度を、項目ごとに取得する。なお、項目スコアが総合スコアに及ぼす影響度とは、項目が総合スコアに及ぼす影響度と言っても良い。
影響度取得部133は、2以上の各組織の2以上の各項目の項目スコア、および2以上の各組織の総合スコアを用いて、各項目の項目スコアが総合スコアに及ぼす影響度を、項目ごとに取得する。影響度は、例えば、項目スコアが総合スコアに与える影響を示す情報であり、複数の組織の項目スコアの集合の、当該複数の組織の総合スコアの集合に関する相関度である。なお、相関度、相関値、相関情報を取得する処理は公知技術であるので、詳細な説明を省略する。
影響度取得部133は、2以上の各組織の総合スコアと、2以上の各組織の各項目の項目スコアとを用いて、各項目の項目スコアと総合スコアとの相関に関する情報である影響度を、項目ごとに算出する。
影響度取得部133は、組織の属性値ごとに、各項目の項目スコアが総合スコアに及ぼす影響度を、項目ごとに取得することは好適である。つまり、組織の属性値が業種識別子である場合、影響度取得部133は、業種識別子に応じた業種ごとに、各項目の影響度を取得することは好適である。
出力部14は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、項目識別子と項目スコアとの対の情報の集合である。また、各種の情報とは、例えば、総合スコアである。また、各種の情報とは、例えば、項目識別子と影響度との対の情報の集合である。ここで、出力とは、通常、端末装置2等の外部装置への送信である。ただし、出力は、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念であると考えても良い。
項目スコア出力部141は、1または2以上の項目スコアを出力する。項目スコア出力部141は、通常、項目識別子に対応付けて、当該項目識別子で識別される項目の項目スコアを出力する。項目スコア出力部141は、例えば、スコア等出力指示が有する組織識別子と対になる項目スコアを、項目識別子に対応付けて出力する。項目スコア出力部141は、組織識別子に対応付けて、1以上の項目スコアを出力することは好適である。また、項目スコア出力部141は、総合的項目の項目スコアと、個別項目の項目スコアとを視覚的に区別可能な態様で、項目スコアを出力することは好適である。
総合スコア出力部142は、総合スコアを出力する。総合スコア出力部142は、組織識別子に対応付けて、総合スコアを出力することは好適である。
影響度出力部143は、影響度取得部133が取得した影響度を、各項目に対応付けて出力する。影響度出力部143は、各項目の項目識別子に対応付けて、影響度取得部133が取得した影響度を出力することは好適である。
また、影響度出力部143は、影響度の分類を視覚的に区別可能なように、影響度を各項目に対応付けて出力することは好適である。
端末装置2を構成する端末格納部21は、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、ユーザの組織を識別する組織識別子である。各種の情報は、例えば、端末受信部25が受信した情報である。なお、組織識別子は、ユーザを識別する情報と考えても良い。
端末受付部22は、各種の指示や情報等を受け付ける。ここで、受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。各種の指示や情報等とは、例えば、スコア等出力指示、組織回答情報、アンケートの回答情報等である。
各種の指示や情報等の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。端末受付部22は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
端末処理部23は、各種の処理とは、例えば、端末受信部25が受信した情報を表示されるデータに構成する処理である。各種の処理とは、例えば、端末受付部22が受け付けた指示等を送信する指示等に構成する処理である。
端末送信部24は、各種の指示や情報等を情報処理装置1に送信する。各種の指示や情報等とは、例えば、端末処理部23が構成した指示、端末受付部22が受け付けた指示や情報等である。
端末受信部25は、各種の情報を情報処理装置1から受信する。各種の情報とは、例えば、項目スコア、総合スコア、影響度である。
端末出力部26は、各種の情報を取得する。各種の情報とは、例えば、端末受付部22が受け付けた情報、端末受信部25が受信した情報、端末処理部23が構成した情報である。各種の情報とは、例えば、項目スコア、総合スコア、影響度である。
格納部11は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
格納部11、項目情報格納部111、組織回答情報格納部112、個別スコア表格納部113、および端末格納部21に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
受付部12、および端末受信部25は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
処理部13、項目スコア取得部131、総合スコア取得部132、影響度取得部133、および端末処理部23は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
出力部14、項目スコア出力部141、総合スコア出力部142、影響度出力部143、および端末送信部24は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
端末出力部26は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部26は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
次に、情報システムAの動作について説明する。まず、情報処理装置1の動作例について、図3のフローチャートを用いて説明する。なお、組織回答情報格納部112には、複数の組織の組織回答情報が格納されている、とする。また、個別スコア表格納部113には、個別スコア表が格納されている、とする。
(ステップS301)処理部13は、スコア等算出のタイミングであるか否かを判断する。スコア等算出のタイミングである場合はステップS302に行き、スコア等算出のタイミングでない場合はステップS312に行く。なお、スコア等算出のタイミングとは、例えば、ユーザや管理者等からの指示の入力があった場合、予め決められたタイミングになった場合、2以上の組織回答情報が受信され、組織回答情報格納部112に蓄積された場合等である。
(ステップS302)処理部13は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS303)処理部13は、i番目の属性値が存在するか否かを判断する。i番目の属性値が存在する場合はステップS304に行き、i番目の属性値が存在しない場合はステップS301に戻る。なお、i番目の属性値とは、組織のi番目の属性値であり、影響度を算出する対象の属性値である。
(ステップS304)処理部13は、i番目の属性値と対になる2以上の組織回答情報等を組織回答情報格納部112から取得する。組織回答情報等とは、例えば、組織識別子と組織回答情報である。組織回答情報等とは、例えば、組織識別子とi番目の属性値と組織回答情報である。
(ステップS305)処理部13は、カウンタjに1を代入する。
(ステップS306)処理部13は、ステップS304で取得した2以上の組織回答情報等の中に、j番目の組織識別子が存在するか否かを判断する。j番目の組織識別子が存在する場合はステップS307に行き、j番目の組織識別子が存在しない場合はステップS310に行く。
(ステップS307)処理部13は、j番目の組織識別子と対になる組織回答情報を取得する。
(ステップS308)処理部13は、ステップS307で取得した組織回答情報を用いて、j番目の組織識別子に対応する各種のスコアを算出する。なお、スコアの算出とは、スコアの取得と同意義である、とする。また、スコア算出処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS309)処理部13は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS306に戻る。
(ステップS310)影響度取得部133は、各項目の影響度を算出する。かかる影響度算出処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS311)処理部13は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS303に戻る。
(ステップS312)受付部12は、スコア等出力指示を受け付けたか否かを判断する。スコア等出力指示を受け付けた場合はステップS313に行き、スコア等出力指示を受け付けない場合はステップS301に戻る。
(ステップS313)処理部13は、ステップS312で受け付けられたスコア等出力指示が有する組織識別子を取得する。
(ステップS314)処理部13は、ステップS313で取得した組織識別子と対になる組織の属性値を取得する。
(ステップS315)処理部13は、ステップS313で取得した組織識別子と対になる2以上の項目スコアと、項目スコアと対になる項目識別子とを、格納部11または図示しないバッファから取得する。つまり、処理部13は、項目識別子と項目スコアとの組を、項目の数だけ、取得する。
(ステップS316)処理部13は、ステップS313で取得した組織識別子と対になる総合スコアを格納部11または図示しないバッファから取得する。
(ステップS317)処理部13は、ステップS314で取得した属性値と対になる2以上の影響度と、影響度と対になる項目識別子とを格納部11または図示しないバッファから取得する。つまり、処理部13は、項目識別子と影響度との組を、項目の数だけ、取得する。
(ステップS318)処理部13は、ステップS315、ステップS316、およびステップS317で取得した情報から、出力する情報を構成する。
(ステップS319)出力部14は、ステップS318で構成された情報を出力する。ステップS301に戻る。なお、ここでの出力とは、通常、スコア等出力指示を送信してきた端末装置2への送信である。また、出力する情報は、少なくとも項目識別子と影響度との組は含むとする。また、出力する情報に、項目識別子と項目スコアとの組、総合スコアが含まれることは好適である。
なお、図3のフローチャートにおいて、組織回答情報格納部112への組織回答情報の蓄積ルートは問わない。
また、図3のフローチャートにおいて、組織の属性値ごとに、影響度が取得された。しかし、組織の属性値に関わりなく、すべての組織の組織回答情報を用いて、各項目の影響度が取得されても良いことは言うまでもない。
さらに、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
次に、ステップS308のスコア算出処理の例について、図4のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS401)項目スコア取得部131は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS402)項目スコア取得部131は、ステップS307で取得した組織回答情報の中に、i番目の個別項目の項目識別子が存在するか否かを判断する。i番目の個別項目の項目識別子が存在する場合はステップS403に行き、存在しない場合はステップS409に行く。
(ステップS403)項目スコア取得部131は、ステップS307で取得した組織回答情報の中の、i番目の個別項目の項目識別子と対になる、すべての構成員の満足度情報を取得する。
(ステップS404)項目スコア取得部131は、ステップS403で取得した満足度情報を統計処理し、統計満足度情報を算出する。なお、ここで、項目スコア取得部131は、例えば、ステップS403で取得した満足度情報の平均値である統計満足度情報を算出する。そして、項目スコア取得部131は、i番目の個別項目の項目識別子と対に、算出した統計満足度情報を格納部11または図示しないバッファに蓄積する。
(ステップS405)項目スコア取得部131は、ステップS307で取得した組織回答情報の中の、i番目の個別項目の項目識別子と対になる、すべての構成員の期待度情報を取得する。
(ステップS406)項目スコア取得部131は、ステップS405で取得した期待度情報を統計処理し、統計期待度情報を算出する。なお、ここで、項目スコア取得部131は、例えば、ステップS403で取得した期待度情報の平均値である統計期待度情報を算出する。そして、項目スコア取得部131は、i番目の個別項目の項目識別子と対に、算出した統計期待度情報を格納部11または図示しないバッファに蓄積する。
(ステップS407)項目スコア取得部131は、統計満足度情報と統計期待度情報とを用いて、着目している組織のi番目の個別項目の項目スコアを取得する。なお、項目スコア取得部131は、統計満足度情報と統計期待度情報とを、個別スコア表格納部113の個別スコア表に適用し、i番目の個別項目の項目スコアを取得する。そして、項目スコア取得部131は、i番目の個別項目の項目識別子と対に、取得した項目スコアを格納部11または図示しないバッファに蓄積する。
(ステップS408)項目スコア取得部131は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS402に戻る。
(ステップS409)項目スコア取得部131は、カウンタjに1を代入する。
(ステップS410)項目スコア取得部131は、ステップS307で取得した組織回答情報の中に、j番目の総合的項目の項目識別子が存在するか否かを判断する。j番目の総合的項目の項目識別子が存在する場合はステップS411に行き、存在しない場合はステップS414に行く。
(ステップS411)項目スコア取得部131は、ステップS307で取得した組織回答情報の中の、j番目の総合的項目の項目識別子と対になる、すべての構成員の満足度情報を取得する。
(ステップS412)項目スコア取得部131は、ステップS411で取得した満足度情報を統計処理し、統計満足度情報を算出する。なお、ここで、項目スコア取得部131は、例えば、ステップS411で取得した満足度情報の平均値である統計満足度情報を算出する。そして、項目スコア取得部131は、j番目の総合的項目の項目識別子と対に、算出した統計満足度情報を格納部11または図示しないバッファに蓄積する。
(ステップS413)項目スコア取得部131は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS410に戻る。
(ステップS414)総合スコア取得部132は、個別項目のすべての項目スコアを、格納部11または図示しないバッファから取得する。なお、個別項目の項目スコアは、ステップS407で取得されたスコアである。
(ステップS415)総合スコア取得部132は、ステップS414で取得したすべての項目スコアから、個別項目の総合的なスコアを取得する。例えば、総合スコア取得部132は、ステップS414で取得したすべての項目スコアの平均値を算出し、当該平均値を個別項目の総合的なスコアとして取得する。
(ステップS416)総合スコア取得部132は、総合的項目のすべての項目の統計満足度情報を、格納部11または図示しないバッファから取得する。
(ステップS417)総合スコア取得部132は、ステップS416で取得したすべての項目の統計満足度情報を統計処理し、総合的項目の統計満足度情報を算出する。総合スコア取得部132は、例えば、ステップS416で取得したすべての項目の統計満足度情報の平均値を算出し、総合的項目の統計満足度情報として取得する。
(ステップS418)総合スコア取得部132は、ステップS415で取得した個別項目の総合的なスコアと、ステップS417で取得した総合的項目の統計満足度情報とから、仮総合スコアを算出する。なお、総合スコア取得部132は、例えば、演算式「仮総合スコア=α×総合的項目の統計満足度情報+β×個別項目の総合的なスコア」により、仮総合スコアを算出する。
(ステップS419)総合スコア取得部132は、すべての個別項目の満足度情報の集合と、すべての個別項目の期待度情報の集合とから、満足度情報の集合と期待度情報の集合と相関に関する相関情報を取得する。
(ステップS420)総合スコア取得部132は、ステップS419で取得した相関情報を用いて、ステップS418で取得した仮総合スコアを調整し、総合スコアを取得する。上位処理にリターンする。なお、総合スコア取得部132は、相関情報が示す相関の度合いが大きいほど、高い総合スコアとなるように、総合スコアを取得する。
次に、ステップS310の影響度算出処理の例について、図5のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS501)影響度取得部133は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS502)影響度取得部133は、ステップS304で取得した2以上の組織回答情報等の中に、i番目の個別項目の項目識別子が存在するか否かを判断する。i番目の個別項目の項目識別子が存在する場合はステップS503に行き、i番目の個別項目の項目識別子が存在しない場合は上位処理にリターンする。
(ステップS503)影響度取得部133は、ステップS304で取得した2以上の組織回答情報等の中から、i番目の個別項目の項目識別子と対になる複数の組織の項目スコアを取得する。
(ステップS504)影響度取得部133は、ステップS304で取得した2以上の組織回答情報等の中から、複数の組織の総合スコアを取得する。
(ステップS505)影響度取得部133は、ステップS503で取得した複数の項目スコアと、ステップS504で取得した複数の総合スコアとの相関の度合いを示す影響度を取得する。そして、影響度取得部133は、i番目の個別項目の項目識別子と対にして、取得した影響度を格納部11または図示しないバッファに蓄積する。
(ステップS506)影響度取得部133は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS502に戻る。
次に、端末装置2の動作について説明する。端末装置2の端末受付部22は、各種の指示や情報等を受け付ける。次に、端末処理部23は、端末受付部22が受け付けた指示等を送信する指示等に構成する。端末送信部24は、端末処理部23が構成した指示等を情報処理装置1に送信する。として、端末受信部25は、指示等の送信に応じて、情報処理装置1から情報を受信する。次に、端末処理部23は、端末受信部25が受信した情報を出力されるデータに構成する。次に、端末出力部26は、端末処理部23により構成された情報を出力する。
以下、本実施の形態における情報システムAの具体的な動作について説明する。情報システムAの概念図は図1である。
今、項目情報格納部111には、図6に示す項目情報管理表が格納されている、とする。項目情報管理表は、組織(ここでは、企業)の構成員(ここでは、従業員)に対するアンケートの項目を示す多数の項目情報を管理する表である。項目情報は、ここでは、「設問No」「種類」「ファクター」「項目」「質問:期待度」「質問:満足度」を有する。「設問No」は設問を識別するIDであり、項目識別子の一例である。「種類」は項目の種類を示す情報であり、ここでは、総合的項目または個別項目のいずれかを採り得る。「ファクター」は項目の中位概念であり、対象と言っても良い。「項目」は項目の内容を示す情報である。なお、「項目」を項目識別子である、と考えても良い。「質問:期待度」は期待度情報を取得するための質問である。「質問:満足度」は満足度情報を取得するための質問である。
また、組織回答情報格納部112には、例えば、図7に示す組織回答情報が格納されている。組織回答情報格納部112には、2以上の組織回答情報が格納されている。図7は、組織識別子「A社」で識別される組織の組織回答情報である。また、701は、組織識別子「A社」で識別される組織の一の従業員の構成員回答情報である。組織識別子「A社」で識別される組織の組織回答情報は、2以上の従業員の構成員回答情報を含む。構成員回答情報は、「項目識別子」「期待度情報」「満足度情報」を有するレコードを多数(63以上)有する。なお、項目識別子が1〜4の項目のレコードは、総合的項目のレコードであり、期待度情報を有さない。そして、701の構成員回答情報を構成する期待度情報、満足度情報は、従業委員が、図6に示す項目情報管理表の「質問:期待度」「質問:満足度」に対して行った回答から取得された情報である。そして、かかる回答は、ここでは、1から5までの自然数のいずれかによる回答である。また、ここでは、「質問:期待度」に対する期待度情報が1である場合、期待度が最も低く、5である場合、期待度が最も高い。また、「質問:満足度」に対する満足度情報が1である場合、満足度が最も低く、5である場合、満足度が最も高い。また、組織識別子「A社」で識別される組織の業種の属性値は「メーカー」である、とする。
さらに、個別スコア表格納部113には、図8に示す個別スコア表が格納されている。個別スコア表は、「期待度情報」「満足度情報」「スコア」を有する2以上のレコードを管理している。「期待度情報」は、例えば、期待度情報の平均値である。「期待度情報」は、例えば、期待度情報の平均値の範囲を示す情報でも良い。「期待度情報」の属性値である「期待度の値1」「期待度の値2」・・・「期待度の値N」は、具体的な値または範囲の情報である。また、「満足度情報」は、例えば、満足度情報の平均値である。「満足度情報」は、例えば、満足度情報の平均値の範囲を示す情報でも良い。「満足度情報」の属性値である「満足度の値1」「満足度の値2」・・・「満足度の値N」は、具体的な値または範囲の情報である。「スコア」は、ここでは、項目スコアを示す情報である。「スコア」の属性値である「スコア1」「スコア2」・・・「スコアN」は、具体的な値である。
かかる状況において、情報処理装置1の管理者は、スコア等算出の指示を入力した、とする。すると、受付部12は、スコア等算出の指示を受け付ける。次に、処理部13は、スコア等算出のタイミングである、と判断する。
次に、処理部13は、属性値「メーカー」と対になる2以上の組織回答情報等を組織回答情報管理表(図7)から取得する。
次に、処理部13は、「A社」を始め、属性値「メーカー」と対になる組織識別子に対して、組織識別子と対になる組織回答情報を用いて、各項目の項目スコア、および総合スコアを算出する。以下、「A社」を例にとり、項目スコア、および総合スコアの算出について説明する。
つまり、項目スコア取得部131は、組織識別子「A社」と対になる構成員回答情報を取得する。そして、項目スコア取得部131は、取得した構成員回答情報から、個別項目ごとに、すべての構成員の満足度情報を取得する。次に、項目スコア取得部131は、取得した満足度情報の平均値を、各個別項目の統計満足度情報として取得する。また、項目スコア取得部131は、取得した期待度情報の平均値を、各個別項目の統計期待度情報として取得する。次に、項目スコア取得部131は、統計満足度情報と統計期待度情報とを、図8の個別スコア表に適用し、各個別項目の項目スコアを取得する。そして、項目スコア取得部131は、各個別項目の項目識別子と対に、取得した項目スコアをバッファに蓄積する。
次に、項目スコア取得部131は、各総合的項目の項目識別子に対応するすべての構成員の満足度情報を取得する。そして、項目スコア取得部131は、総合的項目ごとに、取得した満足度情報の平均値を算出し、当該平均値を統計満足度情報として取得する。次に、項目スコア取得部131は、各総合的項目の項目識別子と対にして、各総合的項目の統計満足度情報をバッファに蓄積する。
次に、総合スコア取得部132は、すべての個別項目のすべての項目スコアの総合的なスコアを取得する。ここでは、総合スコア取得部132は、すべての個別項目のすべての項目スコアの平均値を取得する。
次に、総合スコア取得部132は、すべての項目の統計満足度情報を統計処理し、総合的項目の統計満足度情報を算出する。ここでは、総合スコア取得部132は、すべての項目の統計満足度情報の平均値を、総合的項目の統計満足度情報として取得する。
次に、総合スコア取得部132は、演算式「仮総合スコア=0.7×総合的項目の統計満足度情報+0.3×個別項目の総合的なスコア」により、仮総合スコアを算出する。
次に、総合スコア取得部132は、すべての個別項目の満足度情報の集合と、すべての個別項目の期待度情報の集合とから、満足度情報の集合と期待度情報の集合と相関に関する相関情報を取得する。
次に、総合スコア取得部132は、取得した相関情報を用いて、取得した仮総合スコアを調整する。また、総合スコア取得部132は、他社の仮総合スコアを調整した値をも用いて、偏差値を取得する。かかる偏差値が総合スコアである。ここで、総合スコア取得部132は、組織識別子「A社」で識別される組織の総合スコアを「68.0」と算出した、とする。そして、総合スコア取得部132は、組織識別子「A社」に対応付けて、総合スコア「68.0」をバッファに蓄積する。なお、他社の仮総合スコアを調整した値の算出は、「A社」の値の算出と同様に行う。
そして、以上の処理を、属性値「メーカー」と対になる他の組織回答情報に対しても行う。そして、属性値「メーカー」と対になるすべての組織回答情報(組織)に対して、各個別項目の項目スコア、および総合スコアが算出され、少なくともバッファに一時蓄積された、とする。
次に、影響度取得部133は、個別項目ごとに、属性値「メーカー」と対になる組織識別子と対になる項目スコアをバッファから取得する。つまり、影響度取得部133は、組織識別子の数の分だけ、項目スコアをバッファから取得する。次に、影響度取得部133は、属性値「メーカー」と対になる組織識別子と対になる総合スコアをバッファから取得する。
次に、影響度取得部133は、個別項目ごとに、取得した複数の項目スコアの集合と、取得した複数の総合スコアの集合との相関度を算出する。なお、相関度は、相関係数でも良い。そして、影響度取得部133は、個別項目ごとに、項目識別子と対にして、相関度である影響度をバッファに蓄積する。なお、かかる情報は、「項目識別子,影響度」の構造を有し、ここでは、例えば、「業界内での影響力,0.84」「顧客基盤の安定性,0.78」「話題性や知名度,0.65」「財務状況の健全性,0.86」「理念の発信と伝達,0.50」「理念の現場浸透度,0.82」「戦略目標の発信と伝達,0.78」「戦略目標への納得感,0.50」等であった、とする。
また、以上の処理を、他の属性値(例えば、「商社」や「銀行」など)に対応する組織回答情報に対しても行う。
そして、各企業ごとに、項目スコア、総合スコアが蓄積され、かつ、ここでは、組織の属性値ごとに、項目ごとの影響度が蓄積された、とする。
かかる状況において、「A社」のユーザは、端末装置2にスコア等出力指示を端末装置2に入力した、とする。次に、端末装置2は、スコア等出力指示を受け付け、組織識別子「A社」を有するスコア等出力指示を構成する。そして、端末装置2は、かかるスコア等出力指示を情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の受付部12は、スコア等出力指示を端末装置2から受信する。次に、処理部13は、スコア等出力指示が有する組織識別子「A社」を取得する。次に、処理部13は、組織識別子「A社」と対になる組織の属性値「メーカー」を取得する。
次に、処理部13は、組織識別子「A社」と対になる2以上の項目スコアと、項目スコアと対になる項目識別子とを、格納部11または図示しないバッファから取得する。
次に、処理部13は、組織識別子「A社」と対になる総合スコア「68.0」を格納部11または図示しないバッファから取得する。
次に、処理部13は、取得した属性値「メーカー」と対になる2以上の影響度と、影響度と対になる項目識別子とを格納部11または図示しないバッファから取得する。
次に、処理部13は、取得した情報から、出力する情報を構成する。そして、出力部14は、構成された情報を出力する。かかる出力例は、図9である。図9の901は、A社の総合スコア「68.0」である。また、902は、各総合的項目の項目スコアである。ここで、総合的項目は、会社、上司、仕事、職場である。また、903は、個別項目の項目スコア、影響度である。なお、903の領域を拡大した図が図10である。図10において、1001は、個別項目の期待度情報の平均値である。1002は、個別項目の満足度情報の平均値である。1003の列は、各個別項目の影響度である。なお、図10において、1004〜1006から分かるように、影響度出力部143は、影響度の分類を視覚的に区別可能なように、影響度を各項目に対応付けて出力している。つまり、ここでは、例えば、影響度が0.8以上の場合に最も濃い背景色を採用し、影響度が0.6以上、0.8未満の場合に普通の濃さの背景色を採用し、影響度が0.6未満の場合に薄い色の背景色を採用することにより、影響度の分類を視覚的に区別可能なように出力している。なお、影響度の分類を視覚的に区別可能なように出力する方法は、背景色に限らず、フォント、大きさ等の種々の属性値を変更することが考えられることは言うまでもない。
以上、本実施の形態によれば、組織にとって、重要な項目を容易に把握することができる。
また、本実施の形態によれば、組織の属性値ごとに影響度を取得でき、重要な項目を精度高く把握することができる。
さらに、本実施の形態によれば、エンゲージメントスコアを取得でき、いわゆるエンゲージメント装置として利用可能な情報処理装置1を提供できる。
なお、本実施の形態の具体例によれば、組織の属性値ごとに影響度を取得した。ただし、組織の属性値に関係なく、項目ごとの影響度を取得しても良い。なお、組織の属性値ごとに影響度を取得する技術は、組織の属性値ごとに、企業の特性が異なることに着目している技術である。そして、かかる技術は、例えば、従業員が組織の目標達成に向けて、自発的に自らの力を発揮しようとし、社員も組織も成長するというエンゲージメントにおいて、極めて有用な技術である。
また、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、例えば、組織に関する項目を識別する項目識別子と、前記項目に対する構成員の満足の度合いに関する回答である満足度情報を含む回答情報とを有する2以上の項目回答情報を、組織に属する2以上の各構成員の分、含む組織回答情報が、2以上の各組織に対して、格納される組織回答情報格納部を具備する記録媒体にアクセス可能なコンピュータを、前記2以上の各組織回答情報に含まれる2以上の各項目の構成員の分の回答情報を統計処理し、項目のスコアである項目スコアを組織ごと及び項目ごとに取得する項目スコア取得部と、前記2以上の各組織回答情報に対して、前記2以上の項目スコアを用いて、各組織に対する総合的なスコアである総合スコアを取得する総合スコア取得部と、前記2以上の各組織の前記2以上の各項目の項目スコア、および前記2以上の各組織の総合スコアを用いて、各項目の項目スコアが総合スコアに及ぼす影響度を、前記項目ごとに取得する影響度取得部と、前記影響度取得部が取得した影響度を、各項目に対応付けて出力する影響度出力部として機能させるためのプログラムである。なお、かかるプログラムは、エンゲージメントシステムを実現するプログラムである、と言える。
また、図11は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の情報処理装置1等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図11は、このコンピュータシステム300の概観図であり、図12は、システム300のブロック図である。なお、図11、図12は、エンゲージメントシステムを実現するコンピュータの外観等を示す図である。
図11において、コンピュータシステム300は、CD−ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
図12において、コンピュータ301は、CD−ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、CD−ROMドライブ3012等に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の情報処理装置1等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM3101に記憶されて、CD−ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD−ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の情報処理装置1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。つまり、情報処理装置1は、スタンドアロンで動作しても良い。情報処理装置1がスタンドアロンで動作する場合、受付部12は、ユーザ等から指示や情報等を受け付ける。また、出力部14は、情報等を表示、音出力、表示装置へ送信したりする。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。