JP2003150233A - プラントの性能劣化状態評価方法と性能劣化状態評価装置 - Google Patents

プラントの性能劣化状態評価方法と性能劣化状態評価装置

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JP2003150233A JP2001346491A JP2001346491A JP2003150233A JP 2003150233 A JP2003150233 A JP 2003150233A JP 2001346491 A JP2001346491 A JP 2001346491A JP 2001346491 A JP2001346491 A JP 2001346491A JP 2003150233 A JP2003150233 A JP 2003150233A
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performance deterioration
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Tadayoshi Saito
忠良 斎藤
Akihiko Yamada
昭彦 山田
Yoshio Sato
美雄 佐藤
Toru Kimura
木村  亨
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Hitachi Ltd
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    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
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    • G05B23/0205Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults
    • G05B23/0218Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults characterised by the fault detection method dealing with either existing or incipient faults
    • G05B23/0243Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults characterised by the fault detection method dealing with either existing or incipient faults model based detection method, e.g. first-principles knowledge model
    • G05B23/0254Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults characterised by the fault detection method dealing with either existing or incipient faults model based detection method, e.g. first-principles knowledge model based on a quantitative model, e.g. mathematical relationships between inputs and outputs; functions: observer, Kalman filter, residual calculation, Neural Networks

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラントの非定常運転過程において、構成機
器の性能劣化状態を定量的に評価する。 【解決手段】 プラント時系列データベース100の入
力状態量101を用いて、パラメータが基準値であるプ
ラントモデル演算手段110により性能監視状態量推定
値111を求め、評価値演算手段120により性能監視
状態量計測値102と前記性能監視状態量推定値111
の偏差の2乗値もしくは絶対値の時間軸方向の積分演算
を行って監視期間の評価値(偏差面積)121を求め
る。該評価値121が許容値を超えた時、モデルパラメ
ータ最適化演算手段140により、評価値が許容値以下
となる、パラメータの最適値を探索する。パラメータの
最適値が得られると性能劣化指標演算手段190によ
り、性能劣化度合を示す性能劣化指標191を(100
(パラメータ最適値/パラメータ基準値)−100)と
して求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラントを構成す
る熱交換器やポンプ等の機器の性能劣化状態を定量的に
評価する性能劣化状態評価システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の性能劣化状態評価方法としては、
定常運転過程において評価対象機器の性能が計画値や設
計値等の基準値からどれくらい偏移しているかを評価す
ることにより性能劣化状態を評価する方法が一般的に用
いられており、負荷変化中等の非定常運転過程には適用
できない問題があった。
【0003】非定常運転中における機器の劣化診断方法
として、特開2000−259222号公報には、機器
に取付けた多次元センサからの計測値よりベクトル空間
値(統計的距離)を求め、正常稼動時の基準空間値と逐
次比較して機器の劣化状態を診断する方法が記載されて
いる。
【0004】又、特開平9−145405号公報には、
計測値から劣化傾向を示す変数を特定し、該変数を含む
信号から予め定められた正常パタンに類似するパタンを
除去し、該変数に対して所定の劣化モデルを用いて予測
値を求め、該予測値が予め設定した閾値を超えた時に設
備が劣化状態に達したと診断する方法が記載されてい
る。
【0005】又、特開平7−159231号公報には、
振動源の時系列データから求めた正常時スペクトルパタ
ンと異常時スペクトルパタンを用意し、観測スペクトル
パタンとそれらとのパタンマッチングにより類似度を求
め、類似度が異常時判定基準以下では「劣化の可能性が
小さい」、類似度が異常時判定基準を超えた時は、「劣
化の可能性が大きい」と診断する方法が記載されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来技
術では、いずれも閾値による劣化状態の正常か異常かの
2値判別に基づく診断であり、プラントを構成する機器
の経時劣化に因る性能劣化状態をきめ細かに定量評価す
ることができないという問題があった。
【0007】機器が運転を継続するのに不可能な異常状
態に陥る迄には、通常、経時変化により計画した運転性
能は出ないが運転を継続できる状態が長く続く事が多
い。このため、プラントを構成する機器の性能劣化状態
を定量的かつきめ細かに把握することにより、監視対象
機器の補修時期のより適切な決定や補修内容の事前検討
が可能となり、ひいては保全費の削減が可能となる性能
劣化評価技術の開発が要望されてきている。一般に各種
プラントの運転状態は、運転条件や出力値が一定の状態
で運転される定常運転過程と、運転条件あるいは出力値
が変動する非定常運転過程に分けられる。上記各公報記
載の技術は、閾値による劣化状態の正常か異常かの2値
判別に基づく診断であるため、運転条件あるいは出力値
が変動する非定常運転過程には、適用が困難であった。
【0008】本発明の目的は、非定常運転過程において
プラントの性能劣化状態を定量的に評価することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者等は、上記目的を
達成するために、評価のデータをある特定の時点のデー
タでなく、予め設定された長さの性能監視期間の時系列
データとして、非定常運転過程の性能劣化の評価を行う
こととした。また、プラントの性能劣化の影響が出やす
い状態量を性能監視状態量として選定し、この性能監視
状態量の計測値と、プラントモデルに基づいて算出され
た性能監視状態量の推定値との偏差を、前記性能監視期
間に亙って把握し、評価値とした。この評価値が大きい
ほど性能劣化が大きいことになる。発明者等はさらに、
前記プラントモデルに含まれるモデルパラメータを変化
させて性能監視状態量の推定値を変化させ、前記評価値
が最小となるモデルパラメータ最適値、すなわち、実プ
ラントのパフォーマンスに適合したモデルパラメータを
求め、プラント性能が正常な状態を示すモデルパラメー
タ基準値とモデルパラメータ最適値の比率により、性能
劣化の状態を定量的に把握することを可能とした。
【0010】すなわち、プラント時系列データの管理に
利便を図るために、プラント時系列データベースを設け
る。又、非定常運転過程における性能劣化状態を半日と
か1日とかの性能監視期間で評価するために、性能劣化
を反映する評価値を求める評価値演算手段を設ける。
又、求めた評価値を正常状態の評価値と比較し、これを
超えた場合に性能劣化状態、以下の場合には正常状態に
あると判定する状態判定手段を設ける。これにより、性
能劣化状態の場合にのみパラメータの最適化試行を行う
ようにして、計算負荷の低減を図ることができる。又、
パラメータ最適化試行により得られたパラメータの最適
値から正常状態のときのパラメータ基準値に対する修正
率に基づき、性能劣化指標を求める性能評価指標演算手
段を設ける。これより、性能劣化状態を定量的に評価で
きる。更に、プラントの定期検査による運転再開後や燃
料切替後には、検査前や燃料切替前の性能とに偏移を生
じる。この場合、設定値更新指令を与えることにより、
運転再開後や燃料切替後の性能を正常状態とするため
に、許容評価値及びパラメータ基準値を自動的に更新す
る手段を設けている。これにより、設定作業の省力化を
図れる。
【0011】上記目的を達成する本発明の具体的な手段
は次のとおりである。
【0012】第1の手段は、変更可能なモデルパラメー
タを備えたプラントモデルにより、計測された入力状態
量を入力として、予め選定された性能監視状態量の推定
値を算出し、算出された前記推定値と前記性能監視状態
量の計測値との偏差に基づいてプラントの性能劣化状態
を評価する方法において、予め設定された性能監視期間
の前記偏差に係る偏差面積を最小化するモデルパラメー
タ最適値を求め、求めたモデルパラメータ最適値と予め
設定されたパラメータ基準値との比率により、性能劣化
状態を定量評価することを特徴とする。
【0013】第2の手段は、変更可能なモデルパラメー
タを備え、計測された入力状態量を入力として、予め選
定された性能監視状態量の推定値を算出するプラントモ
デル演算手段と、算出された前記推定値と前記性能監視
状態量の計測値との偏差に基づいて予め設定された性能
監視期間の前記偏差に係る偏差面積を評価値として算出
する評価値演算手段と、前記偏差面積を最小化するモデ
ルパラメータ最適値を求めるモデルパラメータ最適化演
算手段と、求めたモデルパラメータ最適値と予め設定さ
れたパラメータ基準値との比率により、性能劣化状態を
定量評価する性能劣化指標を算出する性能劣化指標演算
手段と、を有してなるプラント性能劣化状態評価装置で
ある。
【0014】第3の手段は、プラントの非定常運転過程
における監視期間の操作量、状態量及び性能監視状態量
の計測値を時系列データとして収納するプラント時系列
データベースと、前記プラント時系列データベースの操
作量及び状態量の計測値を入力として性能監視状態量の
推定値を演算するプラントモデル演算手段と、前記性能
監視状態量の推定値と前記性能監視状態量の計測値の偏
差を監視期間に亙って積分し、その結果を性能劣化状態
の評価値として求める評価値演算手段と、前記プラント
モデル演算手段のモデルパラメータを更新し、更新する
毎に前記のプラントモデル演算手段及び評価値演算手段
の演算を実行させて前記評価値が最小になるモデルパラ
メータの最適値を求めるモデルパラメータ最適化演算手
段と、前記パラメータ最適化演算手段により得られたモ
デルパラメータ最適値を予め設定されているモデルパラ
メータ基準値と比較し、変化度合に基づき性能劣化指標
を求める性能劣化指標演算手段と、を含んでなるプラン
ト性能劣化状態評価装置である。
【0015】第4の手段は、プラントの非定常運転過程
における監視期間の操作量、状態量及び性能監視状態量
の計測値を時系列データとして収納するプラント時系列
データベースと、前記プラント時系列データベースの操
作量及び状態量の計測値を入力とし、設定されたモデル
パラメータ基準値を用いて性能監視状態量の推定値を演
算するプラントモデル演算手段と、前記性能監視状態量
の推定値と前記性能監視状態量の計測値の偏差を監視期
間に亙って積分し、その結果を性能劣化状態の評価値と
して求める評価値演算手段と、求めた前記評価値が許容
値以下の時を正常状態、許容値を越えた時を性能劣化状
態と判別する状態判定手段と、性能劣化状態と判定され
たとき、前記プラントモデル演算手段のモデルパラメー
タを更新し、更新する毎に前記プラントモデル演算手段
及び評価値演算手段の演算を実行させて前記評価値が最
小になるモデルパラメータの最適値を求めるモデルパラ
メータ最適化演算手段と、前記パラメータ最適化演算手
段により得られたモデルパラメータ最適値を前記モデル
パラメータ基準値と比較し、変化度合に基づき性能劣化
指標を求める性能劣化指標演算手段と、を含んでなるプ
ラント性能劣化状態評価装置である。
【0016】第5の手段は、前記第4の手段において、
算出された評価値が許容値以下となり、かつ前記プラン
ト時系列データベースのプラント時系列データ更新指令
が与えられた時のみ前記許容値を前記算出された評価値
に更新する許容評価値更新手段と、プラントモデル演算
手段に設定されたモデルパラメータ基準値を前記モデル
パラメータ最適値に更新するモデルパラメータ基準値設
定手段と、を有してなることを特徴とする。
【0017】第6の手段は、前記第2〜5の手段のいず
れかにおいて、前記評価値演算手段は、性能監視状態量
の計測値とプラントモデル演算手段から出力される性能
監視状態量の推定値の偏差の絶対値又は2乗値を監視期
間について積分演算を行い、積分結果を評価値とするも
のであることを特徴とする。
【0018】第7の手段は、前記第2〜6の手段のいず
れかにおいて、プラントモデル演算手段は、構成機器モ
デルからなり、該機器モデルは機器のプロセス特性を、
物理量の収支則に基づいて表現した物理モデルであるこ
とを特徴とする。
【0019】第8の手段は、性能監視機器の状態量の推
定値と計測値との性能監視期間の偏差面積を最小化する
モデルパラメータ最適値と正常時のパラメータ基準値と
の比率に基づき、該機器の予防保全時期を決定すること
を特徴とするプラント性能劣化状態評価方法である。
【0020】
【発明の実施の形態】図1に本発明の第1の実施の形態
であるプラント性能劣化状態評価装置の機能構成を示
す。図示のプラント状態劣化状態評価装置は、プラント
時系列データベース100と、プラント時系列データベ
ース100に接続されたプラントモデル演算手段110
と、プラントモデル演算手段110及びプラント時系列
データベース100に接続された評価値演算手段120
と、評価値演算手段120に接続された状態判定手段1
30と、状態判定手段130及び評価値演算手段120
に接続された許容評価値設定手段170と、状態判定手
段130に接続されたモデルパラメータ最適化演算手段
140と、モデルパラメータ最適化演算手段140に接
続された最適化判定手段150と、最適化判定手段15
0に接続された更新判別手段160と、更新判別手段1
60に接続されたパラメータ基準値設定手段180と、
パラメータ基準値設定手段180及び最適化判定手段1
50に接続された性能劣化指標演算手段190と、を含
んで構成されているコンピュータである。
【0021】なお、以下の説明において、パラメータ、
モデルパラメータはいずれもプラントモデルの演算パラ
メータを意味しており、プラントモデル演算手段に設定
されるものである。
【0022】プラント時系列データベース100は、プ
ラントの非定常運転過程における操作量や機器の入出力
状態量の計測値を時系列データとして保存する手段であ
り、性能監視期間に応じて更新される。例えば、1日単
位で性能監視を行う場合には前日の時系列データを用い
てプラント性能劣化状態を評価する。
【0023】プラントモデル演算手段110はプラント
を構成する機器のプロセス特性を熱・質量収支等の物理
則で模擬する機器モデル(物理モデル)で構成され、前
記プラント時系列データの機器入力状態量101を入力
し、機器の性能監視対象状態量推定値111を求める。
性能監視対象状態量は、監視対象機器の性能劣化が現れ
る出力状態量のうちから一つあるいは複数を予め選定し
ておく。プラントモデル演算手段110に設定されてい
る演算パラメータをパラメータの基準値とする。
【0024】評価値演算手段120は、プラントモデル
演算手段110から求められた性能監視対象状態量推定
値111と対応するプラント時系列データベース100
の性能監視対象状態量計測値102との偏差の積分演算
により性能劣化状態の評価値(偏差面積)121を求め
る。評価値(偏差面積)121を求める積分演算に際し
ては、前記偏差の自乗値または絶対値を時間軸方向に、
予め定められている性能監視期間、積分演算を行うよう
にすればよい。
【0025】許容評価値設定手段170には正常状態の
ときの許容評価値171を設定する。
【0026】状態判定手段130は、評価値演算手段1
20で求められた評価値121が許容評価値設定手段1
70に設定された許容評価値171以下(許容限界内)
の場合は正常状態、評価値演算手段120で求められた
複数の性能監視対象状態量の評価値121の内、いずれ
かの評価値121が許容評価値設定手段170に設定さ
れた許容評価値171を超えた(許容限界を超えた)場
合は性能劣化状態にあると判別する。
【0027】モデルパラメータ最適化演算手段140
は、状態判定手段130により性能劣化状態と判定され
たとき、プラントモデル演算手段の演算のパラメータ値
を予め定めた値だけ順次更新し、更新する毎にプラント
モデル演算手段110及び評価値演算手段120の処理
を実行させて、評価値121が最小(あるいは許容評価
値以下)となるパラメータの最適値を探索する。
【0028】最適化判定手段150は、パラメータを更
新する毎に求められる全ての性能監視対象状態量の評価
値121が許容評価値171以下に達したときに最適状
態と判定し、パラメータ最適化演算手段の実行を停止す
る。
【0029】パラメータ基準値設定手段180には、プ
ラントが正常状態のときのパラメータの基準値が設定さ
れる。
【0030】更新判別手段160は、更新指令161が
与えられているとき、パラメータ基準値設定手段180
により設定された基準値をパラメータの最適値に更新す
ると共に、許容評価値設定手段170に設定された許容
評価値171を、最適状態と判定されたときの評価値1
21に更新する。
【0031】性能劣化指標演算手段190は、パラメー
タ最適化演算手段140により得られたパラメータ最適
値を基準値と比較し、性能劣化指標191を求める。
【0032】上記構成の装置の動作を図3に示す動作フ
ロー図を用いて説明する。本装置は定期的に起動するの
が望ましいが、イベント的に起動してもよい。起動指令
が与えられる(手順1000)と、プラント時系列デー
タベース100より性能監視期間のプラント時系列デー
タ(機器入力状態量101)が入力される(手順101
0)。次いで操作量や機器入力状態量の計測値などのプ
ラント時系列データ(機器入力状態量101)からプラ
ントモデル演算手段を用いて監視プロセス量の推定値
(性能監視対象状態量推定値111)を演算し(手順1
020)、推定値(性能監視対象状態量推定値111)
と計測値(性能監視対象状態量計測値102)の偏差の
自乗値もしくは絶対値の時間軸についての積分演算を行
い、評価値(=積分結果)を求める(手順1030)。
手順1020と手順1030の演算を性能監視期間が終
わるまで繰返す(手順1040)ことにより性能監視期
間の評価値121が定まる。
【0033】次に、得られた評価値121が許容評価値
171の限界内かどうかが判定され(手順1070)、
限界内の場合は正常状態1080であるとして終了す
る。しかし、得られた評価値121が許容評価値171
の限界を超えた場合は性能劣化状態であるとして、手順
1110へ進む。手順1110では、今回迄のプラント
モデル演算手段のパラメータ値及び対応する評価値12
1をスタートとし、前記パラメータ値を予め定められた
値だけ順次変化させつつプラント時系列データベースに
格納された入力状態量を用いて各性能監視状態量に係る
評価値121を求め、パラメータ最適推定値、すなわ
ち、評価値121が最小(あるいは許容評価値171以
下)となるパラメータの最適値を求める。各性能監視状
態量が複数設定されている場合は、各性能監視状態量に
係る評価値121を最小にすることはできないから、許
容評価値171以下となるパラメータの最適値を求め
る。モデルパラメータ最適化演算手段140は、周知の
最適化技法を用いてパラメータの最適値を探索すること
ができる。
【0034】手順1120で全ての性能監視状態量の評
価値が許容評価値の限界内になっているかどうかの最適
化判定を行い、全ての性能監視状態量の評価値が許容評
価値171の限界内になっていない場合は手順1020
へ戻る。全ての性能監視状態量の評価値が許容評価値の
限界内にあるという最適条件を満たす迄、手順1110
で求めたパラメータ最適推定値を用いて手順1020及
び手順1030の演算を繰返す。
【0035】手順1120で最適条件を満たした場合、
手順1130に進み、更新指令が与えられているかどう
かを判断する。更新指令が与えられていない場合は手順
1150に進み、更新指令が与えられている場合のみ、
手順1140に進んで許容評価値及びパラメータ基準値
を今回の評価値及びパラメータ最適値に各々更新する。
最後に、手順1150でパラメータ基準値に対するパラ
メータ最適値の修正度合から性能劣化指標を求める。
【0036】図2に性能劣化指標演算手段190の処理
フロー図を示す。
【0037】まず、手順190aでパラメータ基準値に対す
るパラメータ最適値の比によりパラメータ修正率C(=
(パラメータ最適値/パラメータ基準値)×100)を
求める。次いで手順190bに進んで、C−100とし
て性能評価指標PI(=C−100)を求める。性能評
価指標PIが正か負かを判断し(手順190c)、PIが
負の場合を性能劣化指標とする。一方、PIが正の場合
は性能改善指標とする。例えばボイラプラント運転中に
蒸気圧力の大幅変動等によりスケールが剥離し、伝熱性
能が一時的に改善されることがあるが、このような性能
変化をも評価できるようにしてある。
【0038】以下、本発明を火力プラントに適用した場
合について説明する。図4に、蒸気タービンプラントの
主要構成を示す。脱気器(DTR)からの給水は給水ポ
ンプ(BFP)2010で加圧されて節炭器2020へ
送りこまれ、節炭器2020で加熱されたのち水壁20
30に導かれて蒸発する。この蒸気は、1次過熱器20
40、2次、3次過熱器2050で火炉2340内の燃
焼ガスからの熱吸収により高温高圧蒸気となり、高圧タ
ービン(HT)2060に導かれる。高圧タービン(H
T)2060での断熱膨張により低温化した蒸気は再熱
器2070で再熱されて高温蒸気となり、中圧タービン
(IST)へ導かれる。
【0039】バーナに供給される燃料量と空気量は、燃
料流量検出器2320と空気流量検出器2310でそれ
ぞれ検出される。節炭器入口のガス温度Tgiは節炭器入
口ガス温度検出器2350で検出され、給水流量Gsは給
水流量検出器2230で検出される。入口給水温度Tsi
は給水温度検出器2240で検出され、出口給水温度Ts
oは給水温度検出器2250で検出される。節炭器入口
の給水圧力Psiは給水ポンプ2010の出側の出口圧力
検出器2230で検出される。
【0040】このような火力プラントでは、給水・蒸気
中の不純物が熱交換器の伝熱面に付着し伝熱性能の劣化
を引起こしたり、給水ポンプや蒸気タービンの羽根に付
着し、それらの効率低下を引起こす。これらは経時性能
劣化となって現れる。
【0041】以下、図4の節炭器2020、給水ポンプ
2010及び高圧タービン2060の性能劣化状態を評
価するための機器モデルについて説明する。
【0042】図5は、節炭器2020の伝熱性能劣化状
態を評価するための節炭器モデルである。ガス流量Ggに
は、燃料流量検出器2320の計測値と空気流量検出器
2310の計測値の和を用いる。入口ガス温度Tgiは節
炭器入口ガス温度検出器2350の計測値、給水流量Gs
は給水流量検出器2230の計測値、入口給水温度Tsi
は給水温度検出器2240の計測値、出口給水温度Tso
は給水温度検出器2250の計測値、入口給水圧力Psi
は給水ポンプ2010の出口圧力検出器2235の計測
値を用いる。出口給水圧力PsoはPsiに等しいとみなす。
【0043】これらの計測値を入力し、(1)〜(9)
式を用いて節炭器2020の性能監視対象状態量となる
出口給水温度Tsoの推定値を求める。
【0044】
【数1】 性能劣化要因となるパラメータは、メタル・内部流体
(給水)間熱伝達率αmsであるが、給水流量Gsに依存す
るためメタル・内部流体(給水)間熱伝達率αmsの修正
係数Cαmsを新たなパラメータとして、最適パラメータ
の探索に用いる。
【0045】図6は、給水ポンプ2010の性能劣化状
態を評価するための給水ポンプモデルである。入口圧力
検出器2210からの入口給水圧力Piの計測値、入口給
水温度検出器2220からの入口給水温度Tiの計測値よ
り蒸気表演算手段3200を用いて入口給水密度を求
め、出口圧力検出器2235からの出口給水圧力Poの計
測値及び出口給水温度検出器2240からの出口給水温
度Toの計測値より蒸気表演算手段3210を用いて出口
給水密度を求める。入口給水圧力Pi、入口給水密度、出
口給水圧力Po、出口給水密度より演算手段3240を用
いて実際の揚程Hを求める。給水流量Q、ポンプ回転数
N、入口と出口の給水密度及びポンプ効率修正係数Cよ
り演算手段3220を用いて性能監視対象状態量となる
揚程の推定値H’を求める。揚程推定値H’と実揚程H
より評価値演算手段を用いて性能劣化状態を評価する。
【0046】図7は、高圧タービン(HT)2060の
性能劣化状態を評価するための高圧タービンモデルであ
る。このモデルでは、まず、入口蒸気圧力検出器226
0からの入口蒸気圧力Piの計測値、入口蒸気温度検出器
2270からの入口蒸気温度Tiの計測値より蒸気表演算
手段3330で入口エンタルピHiを求める。次に、求め
た入口エンタルピHiと入口蒸気圧力Piより蒸気表演算手
段3340を用いて入口エントロピSiを求める。求めた
入口エントロピSiと出口蒸気圧力検出器2280からの
出口蒸気圧力Poの計測値とより蒸気表演算手段3350
で断熱膨張後の出口エンタルピHoを求め、この出口エン
タルピHoと上記の入口蒸気エンタルピHiとタービン効率
修正係数Cηより演算手段3360を用いて高圧タービ
ンの性能監視対象状態量とする出口蒸気エンタルピの推
定値H'eを求める。又、出口蒸気圧力検出器2280
からの出口蒸気圧力Poの計測値及び出口蒸気温度検出器
2290からの出口蒸気温度Toの計測値よりエンタルピ
演算手段3310を用いて出口蒸気エンタルピの計測値
Heを求める。出口蒸気エンタルピの推定値H'eと計測
値Heより評価値演算手段を用いて性能劣化状態を評価す
る。
【0047】図8は、AFC運転時の節炭器出口蒸気温
度の応答の例を示すシミュレーション図である。正常状
態の場合に比べ、性能劣化指標が1%の場合は、節炭器出
口蒸気温度の振れ幅が僅かに小さくなっている。
【0048】図9に、性能劣化指標が1%の場合のプラン
ト時系列データを用いて、本発明の性能劣化状態評価装
置を動作させて検証した結果を示す。横軸は性能評価指
標PI、縦軸に節炭器出口蒸気温度の性能評価値Eをと
り、初回試行から5回目の試行迄をプロットしたも
のである。では正常状態にあるプラントモデルに対し
て節炭器の伝熱性能が劣化した模擬計測データが与えら
れたため、評価値121が少し大き目に現れる。この結
果、状態判定手段で性能劣化状態にあると判定され、パ
ラメータ最適化演算手段により、パラメータの最適値探
索が行われる。
【0049】ここでは、最適化探索に山登り法を適用し
た場合を示す。及びはテスト用探索である。5回目
の試行で最適化判定条件を満たし、得られたパラメー
タ最適値より性能評価指標は―1%(性能劣化指標は1
%)と高精度で評価できることを確認できた。給水ポン
プ2010及び高圧タービン2060についても同様に
してそれぞれの性能を高精度に評価できる(記載を割
愛)。本願明細書では、機器モデルとして熱交換器、給
水ポンプ及び高圧タービンを例示したが、これら以外に
も性能を監視したい機器の機器モデルが用意されれば、
運転中の性能劣化状態を評価できることは言うまでもな
い。
【0050】上記各実施の形態は、非定常運転過程へ適
用した場合であるが、当然、定常運転過程にも適用でき
ることは言うまでもない。
【0051】本発明の目的は、図1に示す構成におい
て、状態判定手段130を除外しても達成することがで
きる。この場合は、モデルパラメータ最適化演算手段1
40は、評価値演算手段120から評価値121出力さ
れたら、直ちに、評価値121と許容評価値設定手段1
70の許容評価値171に基づいて、モデルパラメータ
最適化演算を行う。状態判定手段130を除外した場
合、プラントが正常状態にある時もパラメータ最適化探
索を行うため、計算負荷が大きくなる。
【0052】又、図1において、更新判別手段160を
除外しても本発明の目的を達成できる。この場合はプラ
ントの定期検査後の再起動時や燃料切替時の性能変化に
対してパラメータ基準値及び許容評価値の自動更新がで
きなくなるので、手動更新が必要となる。
【0053】図10を参照して、本発明による性能劣化
状態評価装置を機器の予防保全に適用した場合の性能劣
化指標の変化を説明する。図10は、本発明による機器
の性能劣化状態評価を例えば1日毎とか1週間毎に実施
した場合の経過時間(横軸)に対する対象機器の性能劣
化指標(縦軸)のトレンドを示す。
【0054】機器性能が正常状態にあることを確認し、
性能劣化状態評価を開始する(t1)。性能評価指標
(この場合、性能劣化指標)は、実線Aで示されるよう
に、時間の経過と共に増加する。性能劣化指標が機器故
障レベルに余裕のある段階(t2)で対象機器の運転を
停止し、予防保全を実施する。t2以降の実線Aは、予
防保全を実施せず、そのまま運転を継続した場合の性能
劣化指標の変化を示す。
【0055】前記予防保全の結果、運転復旧時(t3)
は、ほぼt1時点の性能評価指標で示される状態に性能
が回復する。以後、図示の実線Bのように正常状態が継
続した後、運転時間の経過につれて性能劣化状態が出現
し、そのまま運転を継続すると、機器故障レベルに達す
ることになる。
【0056】本実施の形態による性能劣化状態評価を実
施しない場合は、故障までの運転時間は、図のt1時点
からt4時点までの耐用寿命1であるが、上述のように
1回の予防保全により故障までの運転時間を、t1時点
からt5時点までの耐用寿命2に延命化できる。保全コ
ストと性能とのトレードオフを図りながら、複数回の予
防保全を実施することにより長時間の延命化が可能とな
る。
【0057】このように、本実施の形態によれば、非定
常運転過程における機器の性能劣化状態を定量的に評価
できるため、予防保全が可能となり、ひいては機器の耐
用寿命の延命化が可能となる。また、本実施の形態によ
れば、プラントの広範囲の運転過程で構成機器の性能劣
化状態を定量的に評価でき、プラント運転中における構
成機器の異常予兆を検知することが可能となる。又、本
実施の形態によれば、プラント運転中における構成機器
の性能劣化状態を木目細かに定量的に評価できるので、
監視機器の補修時期のより適切な決定や補修内容の事前
検討がが可能となり、ひいては保全費の削減が可能とな
る。また、遠隔性能劣化診断が可能となり、プラント運
転の省力化ができる。
【0058】また、他の実施形態としては、性能劣化診
断サービスを受けるクライアントのプラント・機器の性
能監視期間の計測データを通信回線を介して、性能劣化
診断サービスを与えるサーバーのプラント時系列データ
ベース100に送り、プラント時系列データベース10
0に受信した計測データを用いてサーバー側の本願明細
書に示した性能劣化状態評価装置により性能劣化状態を
評価し、診断報告書として性能劣化指標のトレンドをク
ライアントのプラント・機器の運用・保守管理者に提供
することも可能である。本実施形態によれば、新たに遠
隔性能劣化診断が可能となり、マルチクライアント形態
をとることにより通信ネットワークの利便を活かしたグ
ローバル予防保全が可能となり、補修時期の最適化が図
れるため、より一層の保全費の削減が可能となる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、プラントの広範囲の運
転過程で構成機器の性能劣化状態を定量的に評価できる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図1に示す性能劣化指標演算手段の処理手順の
例をフロー図である。
【図3】図1に示す実施の形態の動作手順の例を示すフ
ロー図である。
【図4】本発明の実施の形態である火力プラントの系統
構成を示す系統図である。
【図5】図4に示す実施の形態の節炭器モデルのブロッ
ク図である。
【図6】図4に示す実施の形態の給水ポンプモデルのブ
ロック図である。
【図7】図4に示す実施の形態の高圧タービンモデルの
ブロック図である。
【図8】節炭器伝熱劣化状態におけるAFC運転時の節
炭器出口蒸気温度の応答の例を示すグラフである。
【図9】図5に示す節炭器モデルに本発明を適用して節
炭器伝熱劣化状態を評価した結果を示す概念図である。
【図10】本発明による機器の性能劣化状態評価を実施
した場合の経過時間(横軸)に対する対象機器の性能劣
化指標(縦軸)の変化の例を示す概念図である。
【符号の説明】
100 プラント時系列データベース 110 プラントモデル演算手段 120 評価値演算手段 130 状態判定手段 140 モデルパラメータ最適化演算手段 150 最適化判定手段 160 更新判別手段 170 モデルパラメータ基準値設定手段 180 許容評価値設定手段 190 性能劣化指標演算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 美雄 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 木村 亨 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所情報制御システム事業部 内 Fターム(参考) 5H223 AA02 AA11 EE05 EE30 FF06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変更可能なモデルパラメータを備えたプ
    ラントモデルにより、計測された入力状態量を入力とし
    て、予め選定された性能監視状態量の推定値を算出し、
    算出された前記推定値と前記性能監視状態量の計測値と
    の偏差に基づいてプラントの性能劣化状態を評価する方
    法において、予め設定された性能監視期間の前記偏差に
    係る偏差面積を最小化するモデルパラメータ最適値を求
    め、求めたモデルパラメータ最適値と予め設定されたパ
    ラメータ基準値との比率により、性能劣化状態を定量評
    価することを特徴とするプラント性能劣化状態評価方
    法。
  2. 【請求項2】 変更可能なモデルパラメータを備え、計
    測された入力状態量を入力として、予め選定された性能
    監視状態量の推定値を算出するプラントモデル演算手段
    と、算出された前記推定値と前記性能監視状態量の計測
    値との偏差に基づいて予め設定された性能監視期間の前
    記偏差に係る偏差面積を評価値として算出する評価値演
    算手段と、前記偏差面積を最小化するモデルパラメータ
    最適値を求めるモデルパラメータ最適化演算手段と、求
    めたモデルパラメータ最適値と予め設定されたパラメー
    タ基準値との比率により、性能劣化状態を定量評価する
    性能劣化指標を算出する性能劣化指標演算手段と、を有
    してなるプラント性能劣化状態評価装置。
  3. 【請求項3】 プラントの非定常運転過程における監視
    期間の操作量、状態量及び性能監視状態量の計測値を時
    系列データとして収納するプラント時系列データベース
    と、前記プラント時系列データベースの操作量及び状態
    量の計測値を入力として性能監視状態量の推定値を演算
    するプラントモデル演算手段と、前記性能監視状態量の
    推定値と前記性能監視状態量の計測値の偏差を監視期間
    に亙って積分し、その結果を性能劣化状態の評価値とし
    て求める評価値演算手段と、前記プラントモデル演算手
    段のモデルパラメータを更新し、更新する毎に前記のプ
    ラントモデル演算手段及び評価値演算手段の演算を実行
    させて前記評価値が最小になるモデルパラメータの最適
    値を求めるモデルパラメータ最適化演算手段と、前記パ
    ラメータ最適化演算手段により得られたモデルパラメー
    タ最適値を予め設定されているモデルパラメータ基準値
    と比較し、変化度合に基づき性能劣化指標を求める性能
    劣化指標演算手段と、を含んでなるプラント性能劣化状
    態評価装置。
  4. 【請求項4】 プラントの非定常運転過程における監視
    期間の操作量、状態量及び性能監視状態量の計測値を時
    系列データとして収納するプラント時系列データベース
    と、前記プラント時系列データベースの操作量及び状態
    量の計測値を入力とし、設定されたモデルパラメータ基
    準値を用いて性能監視状態量の推定値を演算するプラン
    トモデル演算手段と、前記性能監視状態量の推定値と前
    記性能監視状態量の計測値の偏差を監視期間に亙って積
    分し、その結果を性能劣化状態の評価値として求める評
    価値演算手段と、求めた前記評価値が許容値以下の時を
    正常状態、許容値を越えた時を性能劣化状態と判別する
    状態判定手段と、性能劣化状態と判定されたとき、前記
    プラントモデル演算手段のモデルパラメータを更新し、
    更新する毎に前記プラントモデル演算手段及び評価値演
    算手段の演算を実行させて前記評価値が最小になるモデ
    ルパラメータの最適値を求めるモデルパラメータ最適化
    演算手段と、前記パラメータ最適化演算手段により得ら
    れたモデルパラメータ最適値を前記モデルパラメータ基
    準値と比較し、変化度合に基づき性能劣化指標を求める
    性能劣化指標演算手段と、を含んでなるプラント性能劣
    化状態評価装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のプラント性能劣化状態
    評価装置において、算出された評価値が許容値以下とな
    り、かつ前記プラント時系列データベースのプラント時
    系列データ更新指令が与えられた時のみ前記許容値を前
    記算出された評価値に更新する許容評価値更新手段と、
    プラントモデル演算手段に設定されたモデルパラメータ
    基準値を前記モデルパラメータ最適値に更新するモデル
    パラメータ基準値設定手段と、を有してなることを特徴
    とするプラント性能劣化状態評価装置。
  6. 【請求項6】 請求項2〜5のうちのいずれか1項に記
    載のプラント性能劣化状態評価装置において、前記評価
    値演算手段は、性能監視状態量の計測値とプラントモデ
    ル演算手段から出力される性能監視状態量の推定値の偏
    差の絶対値又は2乗値を監視期間について積分演算を行
    い、積分結果を評価値とするものであることを特徴とす
    るプラント性能劣化状態評価装置。
  7. 【請求項7】 請求項2〜6のうちのいずれか1項に記
    載のプラント性能劣化状態評価装置において、プラント
    モデル演算手段は、構成機器モデルからなり、該機器モ
    デルは機器のプロセス特性を、物理則に基づいて表現し
    た物理モデルであることを特徴とするプラント性能劣化
    状態評価装置。
  8. 【請求項8】 性能監視機器の状態量の推定値と計測値
    との性能監視期間の偏差面積を最小化するモデルパラメ
    ータ最適値と正常時のパラメータ基準値との比率に基づ
    き、該機器の予防保全時期を決定することを特徴とする
    プラント性能劣化状態評価方法。
  9. 【請求項9】 請求項1または8に記載のプラント性能
    劣化状態評価方法において、前記計測された入力状態量
    及び前記性能監視状態量の計測値を通信回線で入手し、
    前記性能劣化状態の定量評価結果を提供して、その対価
    を得ることを特徴とするプラント性能劣化状態評価方法
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