JP4176438B2 - 薬品決定支援システム、および薬品決定支援プログラム - Google Patents

薬品決定支援システム、および薬品決定支援プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薬剤決定支援システム、薬剤決定支援方法、および薬剤決定支援プログラムに関し、詳しくは、コンピュータに記憶されたデータベースに基づき医療現場で適切な処方に必要な薬品の情報を医療従事者に提供することにより薬剤を簡便かつ正確に決定するための薬剤決定支援システム、および薬剤決定支援プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、医療現場においては膨大な種類の薬品が流通しており、医療従事者はこれらの中から最適な薬品を正確に決定し、処方することが求められている。同時に、患者等の医療費負担を低減するためには、できるだけ医療費が安くなるような薬品を処方することが望ましい。しかしながら、現状の医療システムにおいては、以下に述べる理由により、医療費を低減するような薬品を処方するのが困難な状況にある。
【0003】
第1に、医薬品の中には、高価な新薬(先発商品)と、この新薬の特許期間満了後に近似化合物で作られた同様の薬理作用を有する薬品(後発薬品)とが存在し、低価格の後発薬品を処方することにより医療費を削減することが可能である。しかしながら、一般に医師は先発商品の薬理作用と適応症については熟知していても、新たに開発された後発商品に関する十分な知識を有しないことが多い。医療の現場では短時間で処方薬を決定することが要求されるため、処方の度に新薬辞典でより安価な後発薬品を検索する時間的余裕がないのが現状である。このため、低価格な後発薬品が存在するにもかかわらず、医師は高価な先発薬品を処方し続ける傾向にあり、患者側の医療費負担増の一因ともなっている。また、先発薬品は高価なだけでなく、納入額と薬価との差額が少ないため、医療側の利益も圧迫され易い。
【0004】
第2に、医療保険システムを十分に吟味しながら処方する余裕がないため、保険請求の制限を越えて処方してしまい、医療機関側に予期せぬ損失が生じてしまうことがあった。現在の医療保険システムでは、1剤205円以内の6剤投与までという制限が存在し、この制限を越えた場合には薬価請求額の10%が減額されてしまう。但し、服用法が同じで、かつ205円以内に収まる複数の薬剤は1剤とみなされ、6剤を越えた処方がなされても6剤以下の処方と扱われるという規定がある。医療従事者がこれらの規定を常に考慮しながら処方を行うことは困難であり、結果的に医療機関に損失が生じることが多かった。特に独立法人化に向かう国立大学医学部付属病院を始めとする国公立の高次医療機関の多くが赤字決算となっている医療経営の現状から最近では、経営的判断を医療の現場に導入する必要性が高い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の問題に鑑みてなされたものであり、本発明の第1の目的は、処方の際に先発薬品および後発薬品等の情報を提供することにより、効率的な処方を可能ならしめることにある。
【0006】
さらに、本発明の第2の目的は、保険医療において最も効率的な処方を決定可能ならしめることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の問題を解決するために、複数の薬品に関する薬理作用および薬価のデータベースを記憶する記憶手段と、薬品を指定する指定手段と、指定された薬品の薬理作用と同様の薬理作用を有する他の薬品を前記記憶手段から検索する検索手段と、前記他の薬品の情報を表示する表示手段と、前記指定された薬品を前記他の薬品に変更する変更手段とを有する。
【0008】
また、本発明は、前記指定手段によって指定された複数の薬品を服用法毎のグループに分類するとともに、当該グループ毎の薬価の合計を算出する制御手段とを備え、前記検索手段は、前記指定された薬品の剤数が所定数を越えた場合に、前記グループの薬価の合計が所定金額以下となるように、前記グループ中の薬品の薬理効果と同様の薬理効果を有する他の薬品を前記記憶手段から検索する。
【0009】
前記制御手段は、変更後の他の薬品を含むグループを1剤とみなして、前記指定された薬品の剤数を算出し、前記表示手段は当該剤数を表示する。
【0010】
さらに、前記他の薬品は、(1)前記薬品よりも後に発売されている、
(2)前記薬品よりも前に発売されている、(3)薬価が前記薬品の薬価より低い、(4)薬価が前記薬品の薬価より高い、という条件の少なくとも1つを満たす。
【0011】
本発明は、複数の薬品に関する薬理作用および薬価のデータベースを記憶するステップと、薬品を指定するステップと、指定された薬品の薬理作用と同様の薬理作用を有する他の薬品を前記データベースから検索するステップと、前記他の薬品の情報を表示するステップと、前記指定された薬品を前記他の薬品に変更するステップとを有する。
【0012】
また、本発明は、前記指定された複数の薬品を服用法毎のグループに分類するとともに、当該グループ毎の薬価の合計を算出するステップと、前記指定された薬品の剤数が所定数を越えた場合に、前記グループの薬価の合計が所定金額以下となるように、前記グループ中の薬品の薬理効果と同様の薬理効果を有する他の薬品を前記データベースから検索するステップとを更に有する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
図1は本実施形態に係る薬剤決定支援システムの概略図である。薬剤決定支援システムは、サーバ10、医師用端末20、医療事務用端末30により構成されている。医師用端末20は、診察室等の医師が従事する場所に配置され、医療事務用端末30は医師用端末20から離れた場所にある医療事務室に配置される。
【0015】
サーバ10は、サーバ本体101,外部記憶装置102、スキャナ103、モデム104、ローカルネットワークハブ105を有しており、医師用端末20および医療事務用端末30に対して薬剤に関する情報を提供する。サーバ本体101はプロセッサ、メモリ、ハードディスク等から構成され、医師用端末20または医療事務用端末30からの要求に応じて、薬剤に関するデータベースを検索し、その結果を提示する機能を有している。外部記憶装置102はデータベース等のバックアップとして用いられるものであり、MO、CD−R、DVD−RAM等により構成されている。スキャナ103は、薬剤データベースを構築するための書籍情報、患者のカルテ等を光学的に読み取り、サーバ本体101に電子データとして保存するためのものである。モデム104は、光ファイバ、DSL等の外部回線106を介してインターネットとサーバ本体101とを接続するためのものである。このように、インターネットとサーバ本体101を接続することにより、薬剤データベースを常に最新のものに更新することが可能となる。ローカルネットワークハブ105は、複数の端末との接続を可能ならしめるもので、イーサネット等のローカルネットワークを構築する。
【0016】
医師用端末20は、端末本体201、タッチパネルディスプレイ202、手書き文字認識ユニット203,プリンタ204を備えている。端末本体101はプロセッサ、メモリ等により構成され、サーバ10から送信された薬剤データベースにアクセスする機能を有している。タッチパネルディスプレイ202は、液晶ディスプレイ若しくはCRTディスプレイと、表示面に貼られたタッチパネルとにより構成されている。医師は、表示画面状のボタン等に直接に触れながらデータベースの検索等の作業を迅速に行うことが可能となる。手書き文字認識ユニット203は、ペン先のXY座標を電磁的に読み取るセンサを有しており、紙のカルテに書かれた文字を電子カルテとして保存するためのものである。プリンタは、薬剤データベースの検索結果、カルテの情報等を印刷するために使用される。
【0017】
医療事務用端末30は端末本体301、ディスプレイ302、プリンタ303、手書き文字認識ユニット303により構成されている。端末本体301はサーバ10を介して医師用端末20で作成された処方に基づき、保険請求等の処理を行うためのものである。プリンタ303は処方箋、請求書等を印刷するためのものであり、手書き文字認識ユニット303は医療事務従事者が請求書を入力する場合等に使用される。
【0018】
図2は、薬剤データベースの構造を表す図である。この薬剤データベースはサーバ本体101に記録されているもので、マスターテーブル41、薬品テーブル42、先後発薬品テーブル43、薬理学的情報テーブル44よりなるリレーショナルデータベースを構成している。マスターテーブル41はグループ名に固有のグループコードを介して薬品テーブル42に関連付けられている。
【0019】
薬品テーブル42は薬品の主な情報を表しており、商品名、単位、剤形、薬価、薬理学的情報コード、適応疾患、製薬会社名、薬の種類のデータフィールドを有している。薬品テーブル42は薬品コードを介して先後発薬品テーブル43に関連付けられ、薬理学的情報コードを介して薬理学的情報テーブル44に関連付けられている。このように、複数のテーブルをリレーショナルデータベースとして構成させることにより、テーブル毎の変更を容易に行うことが可能となる。
【0020】
図3にマスターテーブル41の詳細を示す。マスターテーブル41はグループ名と、当該グループ名に固有のグループコードを含んでいる。病院独自のデータベースを構築する場合、あるいは診察科毎に異なったデータベースを構築する場合等に、グループ名を設定することができる。例えば、A医院内科、A医院外科、A医院小児科、Bクリニック皮膚科、Bクリニック耳鼻科等のように、異なるグループ毎に専用のデータベースを構築することが可能となる。
【0021】
図4に薬品テーブル42の詳細を示す。薬品テーブル42中の薬品コード、薬理学的情報コードには、薬品テーブル42のデータレコード毎に固有の値が付される。また、グループコードのデータフィールドには「001」が付されており、A医院内科用のデータベースであることが確認できる。商品名のデータフィールドは、例えば「オイグルコン」、「パミルコン」等の名称が記録されており、薬品に関する情報が単位、剤形、薬価、適用疾患、製薬会社名、薬の種類の各々のデータフィールドに記録される。なお、薬価の単位は医療保険の点数で表すこともでき、円で表すことも可能である。
【0022】
図5は先後発薬品コードの詳細を表している。この図において、薬品コードはデータレコード毎に固有の値を有しており、例えば「AX0001」は薬品テーブル42中の「オイグルコン」のデータレコードに関するものであることを示している。そして、「オイグルコン」の先発薬品、後発薬品はそれぞれのデータフィールドに記録される。「オイグルコン」の後発薬品名「ダムゼール」、「ハイゾグラシド」、「パミルコン」は、後発商品のデータフィールドに書き込まれる。なお、各々の商品名とともに薬品コードも同時に書き込んでおくことにより、検索された後発薬品に関する情報を薬品テーブル42から迅速に読み出すことが可能となる。
【0023】
図6は薬学的情報テーブルの詳細を表す図である。この薬理学的情報テーブル44のデータレコードは薬品に固有の薬理学的情報コードを介して薬品テーブル42に関連付けられている。薬理学的情報テーブル44は、主作用、副作用、相互作用、注意事項、作用時間、半減期、作用機序、遺伝子変異による薬理効果および処方法留意点、蛋白質機能による薬理効果および処方法留意点、服用法の各データフィールドより構成されている。本実施形態においては、これらのうちの任意のデータフィールドに基づき検索することも可能である。例えば、「血糖値低下」という主作用を有する薬品を検索することもできる。
【0024】
次に、図7〜10を用いて、本実施形態に係る操作画面を説明する。図7は、薬剤検索メニューの画面の一例を表す図である。この薬剤検索メニューは、医師用端末20に表示されるものであり、医師は商品名、先発商品、後発商品、薬の種類、主作用、適応疾患、薬価、製薬会社名の任意の項目から薬品を検索することが可能である。例えば、商品名の項目に「オイグルコン」と入力し、検索開始のボタンをクリックすることにより、オイグルコンに関する薬品テーブル42,先後発薬品テーブル43、薬理学的情報テーブル44の各情報が医師用端末20に表示される。医師はこれらの情報を参考にしながら、処方薬を決定することが可能となる。
【0025】
図8は処方薬全リストの画面の一例を表す。この処方薬全リストは、上述の薬剤検索メニューを用いて順次決定された処方薬をすべて表示するための画面である。画面上には患者の氏名、商品名、薬価、服用法等が表示されるとともに、処方薬数が保険医療で定められた数を超えた場合にはその旨が表示される。表示された処方薬を変更する場合には、画面下部の「NO」のボタンをクリックすることにより、図9に示された服用グループ別処方薬リストが表示される。なお、医師が変更の可否を入力することなしに、コンピュータによって以下の自動変更処理を行うように構成することも可能である。
【0026】
図9に示された服用グループ別処方薬リストは、処方薬全リストで示された薬剤の中から同一の服用法の薬品、薬価、および変更候補の薬品等を表示するためのものである。この画面例では、朝1回服用の薬品A、B、D、薬価、および合計薬価265円が示されている。また、合計額が保険医療で定められた205円以内となるような変更候補の薬品aが表示されるとともに、この薬品aに変更した場合の当該服用グループの合計金額105円が医師に提示される。医師は提示された薬品が適切であると判断した場合には、画面下部の「YES」のボタンをクリックすることにより、変更後の薬品が決定される。
【0027】
図10は変更後の処方薬全リストの画面の一例を表す図である。変更後の商品aを含む処方薬が保健医療に適合すると判断された場合には、画面下部に図に示されたようなメッセージが表示される。
【0028】
続いて、図11,12を参照しながら本実施形態に係る薬品決定支援システムの動作を説明する。
【0029】
患者が来院した際に、医療事務従事者は医療事務用端末30に患者の氏名等を入力すると、サーバ10は患者情報を読み出す(S101)。なお、診察券としてICカード等を使用している場合には、ICカードをカードリーダに挿入することで、患者情報を自動的に読み出すことも可能である。また、患者が新患である場合には、当該患者のデータファイルがサーバ10上に新たに作成される。
【0030】
診察室において医師は患者の診断の結果、適当と思われる薬品の商品名、服薬量、服用法(1日当たりの服薬回数およい服薬時間)、投薬日数をタッチパネルディスプレイ202から入力する。入力された商品名等は、医師用端末20からサーバ10へ送信される。また、この際に、医師は薬品データベースにアクセスして、所望の薬品を検索することができる(S102)。例えば、図7に示された薬剤検索メニューに商品名を入力し、より安価な後発薬品を検索することが可能である。また、患者の適応疾患を入力し、当該適応疾患に適した薬品を検索することもできる。所望の薬品が見つかると、医師は当該薬品を処方薬としてタッチパネルディスプレイ202に入力する(S103)。患者に対して必要な処方薬がすべて入力し終わるまで、医師はステップS102〜S103の処理を繰り返し実行する。
【0031】
以下に、ステップS102において検索された結果の具体例を示す。
Figure 0004176438
【0032】
Figure 0004176438
【0033】
上述の例では、複数の後発薬品を検索結果として出力しているが、単一の後発薬品のみを出力表示するようにしても良い。例えば、当該病院に納入されている後発薬品を出力することも可能である。また、複数の後発薬品を表示し、それらのうちの実際に納品されており処方可能なもののみを異なる色(例えば赤)で表示しても良い。更に複数の後発薬品を予め製薬会社名や医薬学的判断に基づき定められた優先順位別に表示することも可能である。
【0034】
以上のようにして、すべての処方薬の入力が終了すると(S104でYES)、サーバ10は入力された処方薬の数および合計金額を算出する(S105)。また、サーバ10は処方薬の数が6剤以内か否かを判断し(S107)、医師用端末20は判断結果に基づき図8に示されたような処方薬全リストをタッチパネルディスプレイ202に表示する。処方薬の数が6剤以内であれば(S107でYES)、ステップ126以降の処理が実行される。
【0035】
一方、処方薬の数が6剤を越えた場合(S107でNO)には、医師用端末20は処方薬全リストの画面下部に処方薬数が保険医療で定められた制限を越えた旨のメッセージを表示する。同時に、サーバ10は入力された処方薬を服用法毎にグループ化し(S108)、定期処方または臨時処方を入力する(S109)。このようにしてグループ化された処方薬は図9に示された服用グループ別処方薬リストとしてタッチパネルディスプレイ202上に表示される。また、サーバ19はグループ毎の薬価を算出し、同様に服用グループ別処方リストの画面上に表示する(S110)。例えば、図9に示されたように、朝1回の服用の処方薬A、B、Dが1つのグループとしてまとめられ、これらの処方薬の薬価の合計265円が表示される。
【0036】
続いて、サーバ10は保健医療で同服用法で1剤として扱われている額X円を超えるグループがあるか否かを判断する(S111)。現在、定期処方では同服用法の薬品については、薬価合計が205円以内ならば1剤として扱われ、また、臨時処方の場合には保険医療で規定されている薬価(100円以内)、投薬日数(2週間以内)、および臨時投薬間隔(1度、臨時処方の連続投薬を2週間行った場合には次の1週間はあけなければならない)を越えているか否かが判断される。そして、これらの制限が全て充足されるとサーバ10が判断した場合には(S111でNO)、ステップS126以降の処方完了処理が実行される。一方、ステップS112でYESと判断された場合には、ステップS120以降の薬品変更処理が実行される。例えば、処方薬A、B、Dの薬価の合計が265円である場合には、医療保険で定められた205円を超えているため、サーバ10は処方薬変更処理を実行する。
【0037】
ステップ120において、サーバ10は先後発薬品テーブル43から処方薬A、B、Dのそれぞれについて安価な後発商品および先発商品を検索する(S120、S121)。そして、サーバ10は検索された後発商品等に変更した場合における薬価の再計算および表示を行い(S122,S123)、再計算額が保険医療で定めれた額の範囲内に収まるかを判断する(S124)。再計算額がこの範囲内に収まらなかった場合には(S124でNO)、当該範囲に収まるまでサーバ10はステップS120〜S124の処理を繰り返し実行する。
【0038】
例えば、処方薬Aの後発薬品aが検索された場合には、薬価40円の薬品aに変更した場合の薬価合計金額105円が求められる。変更後の合計金額105円は保険医療で定められた205円より低いので、医師用端末20は薬品aを処方薬Aの代替品の候補として医師に提示する。
【0039】
医師は提示された薬品を処方薬として決定するか否かを判断し(S125)、判断の結果がNOであれば医師は服用グループ別処方薬リストの下部の「NO」のボタンをクリックし、ステップS120〜S125の処理が繰り返し実行される。一方、医師が変更後の薬品を処方すると判断した場合(S125でYES)には、「YES」のボタンをクリックし、ステップS126以降の処方完了処理が実行される。
【0040】
ステップS126において、サーバ10は変更後の薬品aを含む処方薬全リストを改めて作成し、これをタッチパネルディスプレイ202上に表示する(図10参照)。また、サーバ10は変更後の処方薬全リストの下部に処方薬が保健医療範囲内である旨のメッセージを表示し、医師に処方の確認を促す。医師が処方薬の最終確認を行い、同画面下部の「YES」のボタンをクリックすると、サーバ10は処方薬の情報を記録する(S126)。また、この情報はサーバ10から医療事務用端末30に送信され、プリンタ303から処方箋および請求書等が印刷され、処理が終了する。
【0041】
以下に、上述のステップS107〜S125において示された処方薬の変更処理を具体例を用いてさらに詳細に説明する。ステップS101〜S104の薬品検索処理によって、以下に示す処方薬全リストがタッチパネルディスプレイ202に表示される。
【0042】
Figure 0004176438
【0043】
この場合には、薬剤数が保険医療で定められた6剤を超えているため、医師用端末20は処方薬の変更の要否を医師に確認する。医師が処方薬を変更すると判断した場合には、サーバ10は同じ服用法の薬品のグループの薬価の合計を算出する。各々のグループ別所用薬リストは以下のようになる。
【0044】
Figure 0004176438
【0045】
以上の算出結果に基づき、サーバ10は薬価合計金額が保険医療で定められた額205円を超えるグループがあるか否かを判断する(S111)。グループ2,3の薬価合計は205円以内であるが、グループ1の薬価合計は205円を超えているため、サーバ10はグループ1の薬品変更処理を行う(ステップS120〜S125)。
【0046】
サーバ10は、グループ1の各々の商品の後発商品を薬品データベースから検索する。検索結果を以下に示す。なお、この例では、後発商品を複数表示しているが、上述のように、実際に病院に納品されている単一の後発商品のみを表示しても良い。
Figure 0004176438
【0047】
先発商品テノーミンの薬価76.40円に対して、後発商品トーワミンの薬価は14.80円となり、その差額は51.60円となる。よって、サーバ10はトーワミンを選択し、グループ1の薬価を再計算する(S122)。計算結果は以下のようになる。
【0048】
Figure 0004176438
【0049】
グループ1の薬価合計が保険医療で定められた額205円以内、すなわち169.20円となり、グループ1の3剤を1剤として扱うことが可能となる。よって、グループ1、2、3の各々が保健医療上においては1剤として扱われるため、全体の薬剤数は3剤とみなされ、また、各グループの薬価合計は205円以内となる(ステップS124でYES)。変更後の処方薬全リストは以下のようになる。
【0050】
Figure 0004176438
【0051】
なお、先発商品に対応する後発商品がない場合には、先発商品と同様の薬理効果を有する薬品を検索することも可能である。例えば、先発商品ブロプレス(4)(薬価105.10円)はアンギオテンシンII受容体阻害薬としての薬理効果を有しており、サーバ10は薬理学的情報テーブル44から同様の主作用を有する他の薬品を検索することができる。
【0052】
Figure 0004176438
【0053】
以上説明したように、本発明によれば、処方の際に先発薬品および後発薬品等の情報を提供するとともに、より安価な後発薬品を自動的に検索することにより、効率的な処方を行うことが可能となる。また、薬理作用等に基づき薬品を検索することも可能となるので、医療現場において迅速に処方薬を決定することができる。
【0054】
また、処方薬数が保険医療で定められた数を超えた場合には、同服用法のグループの薬品をより安価な後発薬品に自動的に変更することにより、経済的な処方を行うことが可能となる。
【0055】
さらに、保険医療下において経済的な処方を行うことができ、医療機関の経営に役立つと同時に過剰投薬の予防や患者の薬の負担額を軽減する効果も合わせ持つ。更には研修医や学生の実践処方の教育にも役立ち、後発品を取り扱う製薬会社の重要性を再認識させ業界の支援にもなる。
【0056】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において変更適用され得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る薬品決定支援システムの概略構成図である。;
【図2】本発明の一実施形態に係る薬品データベースの構造を表す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るマスターテーブルを表す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る薬品データベースを表す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る先後発薬品テーブルを表す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る薬理学的情報テーブルを表す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る薬剤検索メニューを表す図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る処方薬全リストを表す図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る服用グループ別処方薬リストを表す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る変更後の処方薬全リストを表す図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る薬品決定支援システムの動作を表すフローチャートである。
【図12】本発明の一実施形態に係る薬品決定支援システムの動作を表すフローチャートである。
【符号の説明】
10 サーバ(検索手段、制御手段)
101 サーバ本体
20 医師用端末(指定手段)
202 タッチパネルディスプレイ(表示手段)
30 医療事務用端末
41 マスターテーブル
42 薬品テーブル
43 先後発薬品テーブル
44 薬理学的情報テーブル

Claims (4)

  1. 複数の薬品に関する薬価の情報を表す薬品テーブルと、前記薬品テーブルに関連付けられるとともに前記薬品と同様の薬理作用を有する他の薬品を表す先後発薬品テーブルと、前記薬品テーブルに関連付けられるとともに前記薬品の薬理作用および服用法を表す薬理学的情報テーブルとを記憶する記憶手段と、
    処方すべき薬品を指定する指定手段と、
    指定された複数の薬品を、前記薬理学的情報テーブルから取得した服用法に基づき服用法毎のグループに分類するとともに、前記薬品テーブルから取得した薬価に基づき当該グループ毎の薬価の合計を算出する制御手段と、
    前記指定された薬品の剤数が所定数を越えた場合に、前記グループの薬価の合計が所定金額以下となるように、指定された薬品の薬理作用と同様の薬理作用を有する他の薬品を前記先後発薬品テーブルから検索する検索手段と、
    前記他の薬品の情報を表示する表示手段と、
    前記指定された薬品を前記他の薬品に変更する変更手段とを有することを特徴とする薬品決定支援システム。
  2. 前記制御手段は、変更後の他の薬品を含むグループを1剤とみなして、前記指定された薬品の剤数を算出し、
    前記表示手段は当該剤数を表示することを特徴とする請求項に記載の薬品決定支援システム。
  3. 前記他の薬品は、
    (1)前記薬品よりも後に発売されている、
    (2)前記薬品よりも前に発売されている、
    (3)薬価が前記薬品の薬価より低い、
    (4)薬価が前記薬品の薬価より高い、
    という条件の少なくとも1つを満たすことを特徴とする請求項1に記載の薬品決定支援システム。
  4. 複数の薬品に関する薬価の情報を表す薬品テーブルと、前記薬品テーブルに関連付けられるとともに前記薬品と同様の薬理作用を有する他の薬品を表す先後発薬品テーブルとを記憶するステップと、
    処方すべき薬品を指定するステップと、
    指定された複数の薬品を、前記薬理学的情報テーブルから取得した服用法に基づき服用法毎のグループに分類するとともに、前記薬品テーブルから取得した薬価に基づき、当該グループ毎の薬価の合計を算出するステップと、
    前記指定された薬品の剤数が所定数を越えた場合に、前記グループの薬価の合計が所定金額以下となるように、指定された薬品の薬理作用と同様の薬理作用を有する他の薬品を前記先後発薬品テーブルから検索し、前記指定された薬品を前記他の薬品に置き換えるステップと、
    前記他の薬品の情報を表示するステップとをコンピュータに実行させるための薬品決定支援プログラム。
JP2002289352A 2002-10-02 2002-10-02 薬品決定支援システム、および薬品決定支援プログラム Expired - Fee Related JP4176438B2 (ja)

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