JP4755904B2 - 診療管理プログラム、および診療管理方法 - Google Patents

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Description

この発明は、医師が患者におこなう診療行為を管理する診療管理プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、診療管理装置、および診療管理方法に関する。
従来から、医師が診療を行う場合、出来高払いや包括払いなどを意識せずに、また、診療時に診療報酬点数の高い行為、低い行為を考慮せずに、診療行為を決定している。出来高払いの時は診療行為を実施した分だけ請求できるため、診療報酬点数が高い診療行為を実施した方が医業収益の向上に繋がる。
すなわち、上述した出来高払いは、すべての患者への請求方式は実施した診療行為の費用を1つ1つ積み上げて、保険診療に要した費用の合計を算定する方法である。つまり、患者に対して診療行為を実施すればするほど、医療機関の収益となっていた。
平成15年4月に、特定機能病院の一般病棟に、特定機能病院の機能を適切に評価し、その機能にふさわしい良質で効率的な医療を提供する観点から、診断群分類(Diagnosis Procedure Combination)に基づいた包括的支払方法と呼ばれる新しい診療報酬の支払い方法が導入され、現在、民間病院へも拡充されている。
診断群分類とは、16の「主要診断群」と呼ばれる疾患分野ごとに病名・診療内容を分類した表であり、具体的には、「傷病名」、「診療行為(手術、処置等)」、「副傷病の有無」、「重症度等」の要素により分類されている。また、診断群分類には、病名・診療内容ごとに、入院日数に応じて変動する入院1日当たりの点数が関連付けられており、病名・診療内容の1日あたりに支払う医療費(診療報酬額)を決定することができる。
上述した診断群分類に基づいた包括的支払方法により医療費が決定される患者、すなわち、包括評価の対象となる患者は、一般病棟に入院している患者である。この「診断群分類」を活用した包括評価制度においては、診療報酬額は、下記式(1)に示すように、包括評価による診療報酬額と出来高評価による診療報酬額とを合算した額となる。
1日あたりの診療報酬額
=(包括評価+出来高評価)×10[円]
=(診断群分類毎の在院日数に応じた1日当たりの点数×医療機関別係数+出来高評価)×10[円]
・・・(1)
ここで、包括評価となる診療行為には、たとえば、入院基本料、画像診断、投薬、注射、診療群報酬点数が1000点未満の処置などがあげられる。そして、包括評価による診療報酬額は、診断群分類ごとに定められた1日当たりの点数、医療機関毎に設定された医療機関別係数、および在院日数により決定される。
つまり、上記式(1)に示したように、包括評価対象の患者に対しては、包括評価の対象となる診療行為をどれほど実施したとしても、診療報酬の請求を1日当たりの点数を超えて請求することはできないようになっている。
一方、一般病棟に入院している患者以外の患者、たとえば、外来の患者や特定病棟に入院している患者は、出来高評価の対象となり、出来高評価となる診療行為には、たとえば、手術料や麻酔料、診療報酬点数が1000点以上の処置などの技術的な行為があげられる。なお、「処置」とは、手術と違い、たとえば人口透析のように、繰り返しておこなう技術的な診療行為である。出来高評価対象の患者に対する診療報酬額は、上記式(1)において包括評価=0とした場合の金額となる。
また、下記特許文献1には、薬剤費部分の上限額を超えない範囲で処方できる代替可能な医薬品を表示する処方支援システムが開示されている。処置の入力をすると診療報酬の表示による病院収益の確認をすることができる。また、下記特許文献2には、傷病名と診療部位を含む診療条件を入力し、診療処置記録手段から診療処置を読み出す診療処置決定装置が開示されている。
特開2002−251458号公報 特開2001−198090号公報
しかしながら、上述した従来技術では、出来高評価対象の患者に対しては、当該患者の保険情報や病名などの情報から算出する当月の一部負担金合計額や未収金情報などを考慮されずに、出来高評価の診療報酬額が決定されてしまう場合がある。また、医師は、診療報酬点数が異なる同効果の診療行為がある場合でも医師の判断で診療行為を決定している場合がある。したがって、医業収益に少なからず悪影響を与えるという問題があった。
たとえば、未収金が多い出来高評価対象の患者に対して、同効果の診療行為がある場合、かつ診療報酬点数が高い診療行為を実施した場合に、さらに患者未収となる可能性があるため、医療機関が負担することになり、医業収益の悪化に繋がるという問題があった。
また、包括払いでは定額を請求するため診療報酬点数が低い診療行為を実施した方が医業収益の向上に繋がるが、逆に定額以上の診療行為は医療機関の負担となる。すなわち、包括評価対象の患者に対しては、包括評価対象の診療行為を実施する場合、診療報酬点数が低い同効果の診療行為を実施し、1日当たりの点数より低く抑制できれば、それ以上は医業収益となるが、医師は、診療行為の入力に際し医業収益を考慮していない場合が多く、医業収益に少なからず悪影響を与えるという問題があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、患者に対して適切な診療行為をおこなうとともに、効率的な医業収益の向上を図ることができる診療管理プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、診療管理装置、および診療管理方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる診療管理プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、診療管理装置、および診療管理方法は、患者に実施可能な診療行為を示すデータごとに、診療報酬点数と、患者一人について実施すると前記診療報酬点数に応じた診療報酬の請求ができる出来高評価の対象であることを示す情報と、患者一人について実施すると一日当たりの診療報酬点数の上限までは前記診療報酬点数に応じた診療報酬の請求ができ前記上限を超えた場合は前記上限に応じた診療報酬の請求ができる包括評価の対象であることを示す情報と、効用を示すデータと、を記憶する記憶手段にアクセス可能なコンピュータが、任意の診療行為を示すデータの入力を受け付け、入力された診療行為(以下、「入力診療行為」という)を示すデータが入力された場合、前記記憶手段を参照して、前記入力診療行為を示すデータが、前記出来高評価または前記包括評価のうちいずれの評価の対象であるか否かを判定し、前記入力診療行為を示すデータが前記包括評価の対象であると判定された場合、前記記憶手段を参照して、前記入力診療行為を示すデータと同効用で、かつ、前記入力診療行為を示すデータの診療報酬点数よりも低い診療報酬点数の診療行為を示すデータを、医師に行わせる診療行為を示すデータに決定し、決定された診療行為を示すデータを出力する。
本発明にかかる診療管理プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、診療管理装置、および診療管理方法によれば、患者に対して適切な診療行為をおこなうとともに、効率的な医業収益の向上を図ることができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる診療管理プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、診療管理装置、および診療管理方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(診療管理システムのシステム構成)
まず、この発明の実施の形態にかかる診療管理システムのシステム構成について説明する。図1は、この発明の実施の形態にかかる診療管理システムのシステム構成図である。図1において、診療管理システム100は、病院や診療所などの医療機関に設置される。診療管理システム100は、診療管理装置101と、クライアント端末102とが、LAN,WAN,インターネットなどのネットワーク110に接続され、相互に交信可能とされている。
診療管理装置101は、データベース103内の各種テーブルに格納されている患者情報や診療報酬額、医療行為などの情報を管理するコンピュータ装置である。また、クライアント端末102は、医療機関内の受付などの事務処理を担当する医事課や医師が診療行為をおこなう診察室などに設置されており、診療管理装置101にアクセスして、患者情報や診療報酬額、医療行為などの情報の、入力、登録、更新、呼び出し、表示などの各種処理を実行するコンピュータ装置である。
(コンピュータ装置のハードウェア構成)
つぎに、図1に示したコンピュータ装置(診療管理装置101やクライアント端末102)のハードウェア構成について説明する。図2は、図1に示したコンピュータ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図2において、コンピュータ装置は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD(ハードディスクドライブ)204と、HD(ハードディスク)205と、FDD(フレキシブルディスクドライブ)206と、着脱可能な記録媒体の一例としてのFD(フレキシブルディスク)207と、ディスプレイ208と、I/F(インターフェース)209と、キーボード210と、マウス211と、スキャナ212と、プリンタ213と、を備えている。また、各構成部はバス200によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU201は、コンピュータ装置の全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HDD204は、CPU201の制御にしたがってHD205に対するデータのリード/ライトを制御する。HD205は、HDD204の制御で書き込まれたデータを記憶する。
FDD206は、CPU201の制御にしたがってFD207に対するデータのリード/ライトを制御する。FD207は、FDD206の制御で書き込まれたデータを記憶したり、FD207に記憶されたデータをコンピュータ装置に読み取らせたりする。
また、着脱可能な記録媒体として、FD207のほか、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリーカードなどであってもよい。ディスプレイ208は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ208は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
I/F209は、通信回線を通じてインターネットなどのネットワーク110に接続され、このネットワーク110を介して他の装置に接続される。そして、I/F209は、ネットワーク110と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F209には、たとえばモデムやLANアダプタなどを採用することができる。
キーボード210は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力をおこなう。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス211は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などをおこなう。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
スキャナ212は、画像を光学的に読み取り、コンピュータ装置内に画像データを取り込む。なお、スキャナ212は、OCR機能を持たせてもよい。また、プリンタ213は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ213には、たとえば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。
(データベース103内のテーブル)
つぎに、図1に示したデータベース103に格納されているテーブルについて説明する。データベース103には、患者マスタ(図3)、一部負担金一月上限額マスタ(図4)、収納マスタ(図5)、請求条件設定マスタ(図6)、医業収益設定マスタ(図7)、診療マスタ(図8)、効用マスタ(図9)が格納されている。以下、順に図面を用いて説明する。
図3は、患者マスタを示す説明図である。患者マスタ300は、患者情報を格納するマスタファイルである。図3に示したように、患者マスタ300には、「患者番号」、患者の「氏名」、「算定条件」、「入外区分」、「保険者番号」、「公費」、「傷病名」、「一部負担金一月上限額」、「包括評価上限額」、「請求方式」、および「在院日数」などの患者情報が、患者ごとに登録されている。
「患者番号」とは、患者を識別する患者固有の番号である。クライアント端末102から患者番号を入力するだけで、該当する患者の患者情報を診療管理装置101から呼び出して、クライアント端末102に表示することができる。
「算定条件」とは、診療報酬請求額を算定するための条件であり、患者の属性をフラグ化してあらわしている。具体的には、たとえば、年齢や所得により5種類のフラグ(「0」〜「4」)によって患者の属性をあらわしている。このフラグの属性の内容は以下のとおりである。
「0」:一般
「1」:老人(低所得I)
「2」:老人(低所得II)
「3」:一般老人
「4」:老人(一定以上所得者)
「入外区分」とは、患者が入院しているか外来であるかをあらわすフラグである。図3においては、「0」が外来、「1」が入院をあらわしている。この入外区分は、たとえば、医事課において事務担当者がクライアント端末102を操作して設定する。
「保険者番号」とは、患者が加入している保険組合などの保険者を識別する番号である。この保険者番号や患者の氏名、患者番号を手掛かりとして、データベース103に登録されている患者の保険証の情報を呼び出すことができる。また、「公費」とは、特定の病気の場合に国から支給される補助金の金額を特定するための識別番号である。
「一部負担金一月上限額」とは、出来高評価に関する一月当たりの請求額である。すなわち、出来高払いにおいては、患者の負担金は、全額ではなく、上述した患者の属性等によって、その一部、たとえば3割負担といったように法律上決められている。たとえば、一般の患者(上記算定条件のフラグ=0)の場合は、一部負担金一月上限額は、72000円/月となる。一部負担金一月上限額は、後述する一部負担金一月上限額マスタを用いて設定される。
そして、患者に対する請求金額が、一部負担金一月上限額以内である場合、当該請求金額は患者が支払うこととなり、一部負担金一月上限額を超えている場合、一部負担金一月上限額までは患者が支払い、一部負担金一月上限額を超えた超過分の金額については、当該患者が加入している保険組合などの保険者(保険者番号により特定)が支払うこととなる。
「包括評価上限額」とは、包括評価に関する1日あたりの請求額である。すなわち、入院日数に応じた1日あたりの傷病名に応じた診療報酬点数に、医療機関別係数と10[円]を乗じた金額である。
「請求方式」とは、出来高払いまたは包括払いといった請求方式を判別するフラグであり、「0」が外来、「1」が入院をあらわしている。請求方式は、たとえば、医事課において事務担当者がクライアント端末102を操作して設定する。「在院日数」とは、包括請求対象となる患者の在院(入院)日数である。在院日数は、日付の更新に応じて自動的に計数される。
つぎに、一部負担金一月上限額マスタについて説明する。図4は、一部負担金一月上限額マスタを示す説明図である。一部負担金一月上限額マスタ400は、傷病ごとの一部負担金一月上限額を格納するマスタファイルである。図4において、一部負担金一月上限額マスタ400には、「入外区分」、「算定条件」、「一部負担金一月上限額」、「包括評価上限額」、および「請求方式」が、病名ごとに登録されている。これら各項目の定義は、図3に示した定義と同一であるため、個々の項目の説明は省略する。
一部負担金一月上限額は、患者情報の登録の際、入外区分、算定条件、請求方式、および病名が決定されると、電子化された診断群分類表を参照することで、一部負担金一月上限額または包括評価上限額が設定される。そして、設定された一部負担金一月上限額または包括評価上限額が患者マスタ300に登録されることとなる。たとえば、傷病名が「結核」、入外区分が「0」(外来)、算定条件が「0」(一般)、請求方式が「0」(出来高)である場合、一部負担金一月上限額は「10,000円」となる。
なお、一部負担金一月上限額マスタ400に、患者の傷病名が登録されていない場合には、入外区分や算定条件から、一部負担金一月上限額や包括評価上限額を算出する。また、患者が加入している保険者や公費によっては、一部負担金一月上限額マスタ400に登録されている傷病名の一部負担金一月上限額が変動する場合もある。
このような場合、詳細な算出方法は、本実施の形態では問わないが、たとえば、診療管理装置101またはクライアント端末102において所定の算出プログラムを実行することで算出することとしてもよく、また、医師または医事課の事務担当者が算出した金額を診療管理装置101に入力することとしてもよい。
つぎに、収納マスタについて説明する。図5は、収納マスタを示す説明図である。収納マスタは、患者への請求金額に関する情報が格納されているマスタファイルである。図5において、収納マスタ500には、「請求年月」、「請求金額」、「患者未収金」、「包括評価請求合計額」、および「請求方式」が、患者(患者番号)ごとに登録されている。
「請求年月」とは、患者に請求した年月である。「請求金額」とは、請求年月に示された月に患者に請求した合計金額である。合計金額の内訳は、出来高評価については当該月の請求金額であり、包括評価については当該月の一日あたりの請求金額である。「患者未収金」とは、当該患者が支払えなかった金額である。
「包括評価請求合計額」とは、包括評価の診療行為を実施した場合の包括評価合計額である。「請求方式」とは、出来高払いまたは包括払いといった請求方式を判別するフラグであり、図3および図4に対応して「0」が外来、「1」が入院をあらわしている。
つぎに、請求条件設定マスタについて説明する。図6は、請求条件設定マスタを示す説明図である。請求条件設定マスタ600は、医療機関において請求額の条件を設定するためのマスタファイルであり、出来高評価の算出に用いられる。請求条件設定マスタ600には、「差額請求限度額」と「未収金限界額」とが登録される。
「差額請求限度額」とは、一部負担金一月上限額から現在の請求金額を引いた差額のしきい値となる金額(限度額)である。「差額請求限度額」は、診療管理システム100を導入する医療機関ごとに自由に設定することができる。この差額請求限度額と上記差額との比較結果は、医業収益上最適な診療行為に切り替える条件判定に使用される。
具体的には、たとえば、現在と同一月の請求額が一部負担金一月上限額を超えていない場合であっても、上記差額が差額請求限度額を超えていれば、医師によりクライアント端末102から入力された診療行為よりも診療報酬点数が高い診療行為のみを診療マスタから抽出してクライアント端末102に一覧表示させる。これにより、医師が入力した診療行為よりも診療報酬点数の高い診療行為を選択するように、当該医師に対して促すことができる。
したがって、今回選択される診療行為により、患者に対する請求額が、一部負担金一月請求額を超える可能性が高くなり、その超過分の金額を、患者が加入している保険組合などの保険者から確実に取得することができ、医業収益の向上を図ることができる。
「未収金限界額」とは、患者の未収金の金額の限界額である。この未収金限界額も、診療管理システム100を導入する医療機関ごとに自由に設定することができる。この未収金限界額と患者の未収金の金額との比較結果は、診療行為を切り替える条件判定に使用される。
具体的には、たとえば、患者の未収金の金額が未収金限界額を超えている場合、当該患者に対して診療報酬点数が高い診療行為をおこなっても、患者からさらに請求できない。したがって、未収金限界額を超えた場合には、診療報酬点数が低い診療行為を選択するように、当該医師に対して促すことで、医業収益の悪化を防止することができる。
つぎに、医業収益設定マスタについて説明する。図7は、医業収益設定マスタを示す説明図である。医業収益設定マスタ700は、医療機関の収益を管理するためのマスタファイルであり、包括評価の算出に用いられる。医業収益設定マスタ700には、対象となる請求年月における、「収益悪化限界額」と「マイナス収益額」とが登録される。
「収益悪化限界額」とは、診療管理システム100を導入する医療機関における収益悪化の限界額であり、当該医療機関によって自由に設定することができる。「マイナス収益額」とは、対象となる請求年月における全患者の未収金の累積額である。当該金額はプラスで登録することとする。
つぎに、診療マスタについて説明する。図8は、診療マスタを示す説明図である。診療マスタ800は、診療行為を特定するマスタファイルであり、出来高評価と包括評価とで共用される。診療マスタ800には、診療行為ごとに、「診療行為名」と「診療報酬点数」と「効用マスタ連番」と「評価対象フラグ」と「処理フラグ」とが登録されている。
「診療行為名」は、薬剤や処理などの具体的な診療行為の名称である。「診療報酬点数」とは、診療行為に応じた診療報酬点数である。「効用マスタ連番」とは、後述する効用マスタに対応する連番である。この効用マスタ連番により、診療行為と効用とが関連付けられる。
「評価対象フラグ」は、クライアント端末102から入力された診療行為(以下、「入力診療行為」と称す。)が、出来高評価対象(フラグ=0)の診療行為であるか、包括評価対象(フラグ=1)の診療行為であるかを識別するフラグである。出来高評価となる診療行為としては、たとえば、手術料、麻酔料、診療報酬点数が1000点以上の処置などの技術的な行為である。一方、包括評価となる診療行為としては、たとえば、入院基本料、画像診断、投薬、注射、診療報酬点数が1000点未満の処置である。
「処置フラグ」は、入力診療行為が処置であるか否かを判定するためのフラグである。「0」であれば処置に該当し、「1」であれば処置以外の行為となる。なお、「処置」とは、手術と違い、たとえば人口透析のように、繰り返しておこなう技術的な診療行為である。
つぎに、効用マスタについて説明する。図9は、効用マスタを示す説明図である。効用マスタ900は、診療行為に対応する効用を取得するためのマスタファイルであり、出来高評価と包括評価とで共用される。効用マスタ900には、連番ごとに、効用の内容が登録されている。
(診療管理装置101の機能的構成)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる診療管理装置101の機能的構成について説明する。図10は、この発明の実施の形態にかかる診療管理装置101の機能的構成を示すブロック図である。図10において、診療管理装置101は、記憶部1001と、入力部1002と、判定部1003と、判断部1004と、決定部1005と、出力部1006と、を備えている。
まず、記憶部1001は、図3〜図9に示した各種マスタ300〜900を記憶する。記憶部1001は、具体的には、たとえば、図2に示したROM202、RAM203、HD205などの記録媒体によって、その機能を実現する。
入力部1002は、診療管理に関するデータの入力を受け付ける。診療管理に関するデータとしては、具体的には、たとえば、図3〜図9に示した各種マスタの登録、更新、呼び出しに関する情報や、患者の傷病に応じた診療行為が含まれる。この入力部1002によって入力された診療行為を「入力診療行為」と称す。
また、入力部1002は、クライアント端末102からネットワーク110を介して送信されてくる診療管理に関するデータの入力を受け付ける。また、医師または医事課の担当者が直接、診療管理装置101を操作することで、診療管理に関する情報の入力を受け付けることとしてもよい。
また、判定部1003は、入力診療行為が、出来高評価または包括評価のうちいずれの評価の対象となる診療行為であるか否かを判定する。この判定は、図8に示した診療マスタ800を参照することにより判定することができる。
また、判断部1004は、入力診療行為の請求方式(出来高評価または包括評価)に応じて、金額情報の大小を判断する。具体的には、出来高評価の場合、以下の1)〜3)の判断を実行し、包括評価の場合、以下の4)の判断を実行する。
1)患者の入力診療行為に応じた請求金額が患者の傷病に応じた一部負担金一月上限額よりも大きいか否かを判断する。
2)上記請求金額と上記一部負担金一月上限額との差額が所定の差額請求上限額よりも大きいか否かを判断する。
3)患者の未収金の金額が所定の未収金限界額よりも大きいか否かを判断する。
4)医療機関における患者未収金の累積額が、医療機関における所定の医業収益悪化限界額よりも大きいか否かを判断する。
また、決定部1005は、入力診療行為の診療報酬点数に基づいて、入力診療行為と同効用の診療行為の中から医師におこなわせる診療行為を決定する。決定部1005は、具体的には、上述した判定部1003による1)〜4)の判断結果に応じて医師におこなわせる診療行為を決定する。
具体的には、出来高評価の場合、以下の5)〜10)の決定を実行し、包括評価の場合、以下の11)および12)の判断を実行する。
5)上記1)において、患者の入力診療行為に応じた請求金額が患者の傷病に応じた一部負担金一月上限額よりも大きいと判断された場合、医師におこなわせる診療行為を、入力診療行為と同効用の診療行為のうち入力診療行為の診療報酬点数よりも高い診療報酬点数の診療行為に決定する。
出来高評価の対象となる診療行為は、診療報酬点数が高ければ高いほど診療報酬額が高くなる。したがって、5)の決定により、入力診療行為よりも診療報酬点数が高い同効用の診療行為を選択するように医師に促すことで、医業収益の向上を図ることができる。
6)上記1)において、上記請求金額が上記一部負担金一月上限額以下であると判断された場合、医師におこなわせる診療行為を、入力診療行為と同効用の診療行為のうち入力診療行為の診療報酬点数よりも低い診療報酬点数の診療行為に決定する。
出来高評価の対象となる診療行為は、診療報酬点数が高ければ高いほど診療報酬額が高くなる一方、一部負担金一月上限額以内であれば、患者が負担することとなる。したがって、6)の決定により、入力診療行為よりも診療報酬点数が低い同効用の診療行為を選択するように医師に促すことで、患者の負担額の低減化を図ることができる。
7)上記2)において、上記請求金額と上記一部負担金一月上限額との差額が所定の差額請求上限額よりも大きいと判断された場合、医師におこなわせる診療行為を、入力診療行為と同効用の診療行為のうち入力診療行為の診療報酬点数よりも高い診療報酬点数の診療行為に決定する。
出来高評価の対象となる診療行為は、診療報酬点数が高ければ高いほど診療報酬額が高くなる一方、一部負担金一月上限額以内であれば、患者が負担することとなる。したがって、差額が大きい場合には、7)の決定により、入力診療行為よりも診療報酬点数が高い同効用の診療行為を選択するように医師に促すことで、差額を小さくすることができる。これにより、一部負担金一月上限額を超えれば、患者が加入している保険者から診療報酬額を確実に取得することができる。
8)上記2)において、上記差額が所定の上記差額請求上限額以下であると判断された場合、医師におこなわせる診療行為を、入力診療行為と同効用の診療行為のうち入力診療行為の診療報酬点数よりも低い診療報酬点数の診療行為に決定する。
出来高評価の対象となる診療行為は、診療報酬点数が高ければ高いほど診療報酬額が高くなる一方、一部負担金一月上限額以内であれば、患者が負担することとなる。したがって、差額が小さい場合には、8)の決定により、入力診療行為よりも診療報酬点数が低い同効用の診療行為を選択するように医師に促すことで、可能な限り患者の負担額の低減化を図ることができる。
9)上記3)において、患者の未収金の金額が所定の未収金限界額以下であると判断された場合、医師におこなわせる診療行為を、入力診療行為と同効用の診療行為のうち入力診療行為の診療報酬点数よりも高い診療報酬点数の診療行為に決定する。
この場合の入力診療行為は出来高評価の対象となる診療行為であるため、診療報酬点数が高ければ高いほど診療報酬額が高くなる一方、患者の未収金の金額は医療機関が負担することとなる。したがって、未収金の金額が小さい場合には、患者にとっては負担が軽いと考えられるため、9)の決定により、入力診療行為よりも診療報酬点数が高い同効用の診療行為を選択するように医師に促すことで、医業収益の向上を図ることができる。
10)上記3)において、患者の未収金の金額が所定の未収金限界額よりも大きいと判断された場合、医師におこなわせる診療行為を、入力診療行為と同効用の診療行為のうち入力診療行為の診療報酬点数よりも低い診療報酬点数の診療行為に決定する。
この場合の入力診療行為は出来高評価の対象となる診療行為であるため、診療報酬点数が高ければ高いほど診療報酬額が高くなる一方、患者の未収金の金額は医療機関が負担することとなる。したがって、未収金の金額が大きい場合には、10)の決定により、入力診療行為よりも診療報酬点数が低い同効用の診療行為を選択するように医師に促すことで、医療機関の立替払いの軽減化を図ることができる。
11)上記4)において、医療機関における患者未収金の累積額が、医療機関における所定の医業収益悪化限界額以下であると判断された場合、医師におこなわせる診療行為を、入力診療行為と同効用の診療行為のうち入力診療行為の診療報酬点数よりも低い診療報酬点数の診療行為に決定する。
包括評価の対象となる診療行為の場合、その診療報酬点数にかかわらず傷病に応じた一定の診療報酬額となる。したがって、診療報酬点数を考慮して、入力診療行為と同効用の診療行為を選択するように医師に促すことで、医業収益に反映されない診療行為の実施を防止して、医業収益の向上を図ることができる。
12)上記4)において、医療機関における患者未収金の累積額が、医療機関における所定の医業収益悪化限界額よりも大きいと判断された場合、医師におこなわせる診療行為を、入力診療行為と同効用の診療行為のうち入力診療行為の診療報酬点数よりも低い診療報酬点数の診療行為であって、かつ、最低の診療報酬点数の診療行為に決定する。
医業収益が悪化している場合、入力診療行為よりも診療報酬点数が高い同効用の診療行為をおこなうと、さらに医業収益が悪化する。したがって、入力診療行為よりも診療報酬点数が低い同効用の診療行為を選択するように医師に促すことで、医業収益の向上を図ることができる。
また、出力部1006は、決定部1005によって決定された診療行為に関するデータを出力する。具体的には、たとえば、ネットワーク110を介してクライアント端末102に送信する。また、決定された診療行為に関するデータとともに、医療機関の収益悪化に関する警告メッセージを出力することとしてもよい。
また、送信先となるクライアント端末102の表示画面には、決定された診療行為や警告メッセージが表示されることとなる。なお、医師または医事課の担当者が直接、診療管理装置101を操作することで、決定された診療行為に関するデータや警告メッセージが診療管理装置101の表示画面に表示されることとしてもよい。これにより、医業収益の悪化を医師に告知することができ、医業収益の向上を図ることができる。
なお、上述した入力部1002、判定部1003、判断部1004、決定部1005、および出力部1006は、具体的には、たとえば、図2に示したROM202、RAM203、HD205などの記録媒体に記録されたプログラムを、CPU201が実行することによって、またはI/F209によって、その機能を実現する。
(診療管理処理)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる診療管理装置101の診療管理処理手順について説明する。図11は、この発明の実施の形態にかかる診療管理装置101の診療管理処理手順を示すフローチャートである。図11において、まず、患者登録・変更処理を実行する(ステップS1101)。この患者登録・変更処理は、おもに医事課のクライアント端末102からの指示により実行する。そのあと、診療行為入力処理を実行する(ステップS1102)。この診療行為入力処理は、おもに医師のクライアント端末102からの指示により実行する。
なお、患者登録・変更処理をする場合、クライアント端末102には、患者登録画面が表示される。図12は、新患登録の場合の患者登録画面の一例を示す説明図である。この患者登録画面1200は、クライアント端末102から診療管理装置101に新患登録要求をすることで、当該クライアント端末102に表示される。
患者登録画面1200において、領域1201には、患者の氏名、そのフリガナ、生年月日、性別などの個人情報が入力可能であり、領域1202には、カルテ番号、主科、主保険、主治医といった診療情報が入力可能であり、領域1203には、保険者番号など各種保険情報が入力可能である。そして、クライアント端末102から必要な情報を入力して、確定ボタン1204をクリックすることで、患者マスタ300に新規登録することができる。
図13は、既登録の患者登録画面の一例を示す説明図である。この患者登録画面1300は、クライアント端末102から診療管理装置101に患者番号を送信することで、当該患者番号に該当する患者情報を患者マスタ300から呼び出され、クライアント端末102に送信される。そして、クライアント端末102に表示される。
図13において、領域1301には、患者の氏名、そのフリガナ、生年月日、性別などの個人情報が表示されており、領域1302には、カルテ番号、主科、主保険、主治医といった診療情報が表示されており、領域1303には、保険者番号など各種保険情報が表示されている。また、クライアント端末102を操作することで、内容を変更することができる。そして、確定ボタン1304をクリックすることで、診療管理装置101の患者マスタ300に反映することができる。
(患者登録・変更処理)
つぎに、図11に示した患者登録・変更処理(ステップS1101)について詳細に説明する。図14は、図11に示した患者登録・変更処理手順を示すフローチャートである。
図14において、まず、クライアント端末102から新患登録要求が受信されたか否かを判断する(ステップS1401)。新患登録要求が受信された場合(ステップS1401:Yes)、クライアント端末102に新患の患者登録画面データを送信し(ステップS1402)、ステップS1406に移行する。これにより、図12に示した患者登録画面1200がクライアント端末102に表示される。
一方、ステップS1401において、新患登録要求が受信されなかった場合(ステップS1401:No)、クライアント端末102から患者番号が受信されたか否かを判断する(ステップS1403)。患者番号が受信されていない場合(ステップS1403:No)、ステップS1401に戻る。
一方、ステップS1403において、患者番号が受信された場合(ステップS1403:Yes)、受信された患者番号に合致する患者情報を患者マスタ300から抽出し(ステップS1404)、当該患者情報をクライアント端末102に送信し(ステップS1405)、ステップS1406に移行する。これにより、図13に示した患者登録画面1300がクライアント端末102に表示される。
つぎに、ステップS1406において、クライアント端末102から患者情報が受信されるのを待ち受け(ステップS1406:No)、患者情報が受信された場合(ステップS1406:Yes)、受信された患者情報を患者マスタ300に反映(新規登録・更新)する(ステップS1407)。
そして、患者マスタ300に反映された患者情報にあらたな傷病名が登録されたか否かを判断する(ステップS1408)。具体的には新規登録の場合は傷病名が登録されているか否かを判断すればよく、更新の場合には更新前後の傷病名を比較することで判断することができる。
あらたな傷病名が登録された場合(ステップS1408:Yes)、一部負担金一月上限額設定処理を実行する(ステップS1409)。一方、あらたな傷病名が登録されていない場合(ステップS1408:No)、包括請求額変更処理を実行する(ステップS1410)。このあと、図11に示したステップS1102に移行する。
つぎに、図14に示した一部負担金一月上限額設定処理(ステップS1409)の詳細について説明する。図15は、一部負担金一月上限額設定処理手順を示すフローチャートである。
図15において、まず、患者の傷病名についての確定入力があったか否かを判断する(ステップS1501)。たとえば、図14に示したステップS1408にて登録された傷病名が、医師が診断した傷病名と一致しているか否かを医師が確認し、一致している場合には、クライアント端末102を操作することで、確定入力をおこなう。一致していない場合には、傷病名が確定していないこととなる。また、患者情報の新規登録の場合も、医師の診断前であり傷病名が不明であるため、確定していないこととなる。
このように確定入力がない場合(ステップS1501:No)、一部負担金一月上限額設定処理を終了して、図11に示したステップS1102に移行する。一方、確定入力があった場合(ステップS1501:Yes)、一部負担金一月上限額マスタ400から、登録されている傷病名を手がかりとして、一部負担金一月上限額および請求方式を抽出する(ステップS1502)。
つぎに、一部負担金一月上限額マスタ400から抽出された一部負担金一月上限額および請求方式を、当該患者の患者情報に書き込むことで、患者マスタ300を更新する(ステップS1503)。そして、収納マスタ500に、当該患者の今月分の請求金額があるか否かを判断する(ステップS1504)。今月分の請求金額がある場合(ステップS1504:Yes)は、傷病名が変更されたということであり、今月分の請求金額がない場合(ステップS1504:No)は、傷病名が変更されていないということである。
請求金額がない場合(ステップS1504:No)、すなわち、傷病名変更がない場合、一部負担金一月上限額設定処理を終了して、図11に示したステップS1102に移行する。
一方、請求金額がある場合(ステップS1504:Yes)、傷病名変更があったと判断されるため、変更後の傷病名を手がかりとして、一部負担金一月上限額マスタ400を参照して、一部負担金一月上限額または請求方式が傷病名変更後においても一致しているか否かを判断する(ステップS1505)。一致する場合(ステップS1505:Yes)、収納マスタ500の登録内容と一致するため、一部負担金一月上限額設定処理を終了して、図11に示したステップS1102に移行する。
一方、一致しない場合(ステップS1505:No)、患者マスタ300の一部負担金一月上限額および請求方式と収納マスタ500の一部負担金一月上限額および請求方式とが一致しないため、傷病名変更後の一部負担金一月上限額および請求方式を収納マスタ500に書き込むことで、収納マスタ500を更新する(ステップS1506)。そして、一部負担金一月上限額設定処理を終了して、図11に示したステップS1102に移行する。
(包括請求額変更処理)
つぎに、図14に示した包括請求額変更処理(ステップS1410)の詳細について説明する。図16は、包括請求額変更処理手順を示すフローチャートである。図16において、まず、患者マスタ300に反映された患者情報の入外区分を参照して、当該患者が入院患者か外来患者であるかを判断する(ステップS1601)。
入院患者である場合(ステップS1601:入院)、図11に示したステップS1102に移行する。一方、外来患者である場合(ステップS1601:外来)、請求方式を判断する(ステップS1602)。そして、請求方式が出来高評価である場合(ステップS1602:出来高)、図11に示したステップS1102に移行する。一方、請求方式が包括評価である場合(ステップS1602:包括)、在院日数に変更があったか否かを判断する(ステップS1603)。
在院日数に変更がない場合(ステップS1603:No)、包括請求額変更処理を終了して、図11に示したステップS1102に移行する。一方、在院日数に変更があった場合(ステップS1603:Yes)、包括評価においては、在院日数により、傷病名に応じた診療報酬点数が変化するため、変更後の在院日数により、傷病名に応じた新療報酬点数を求めて包括評価上限額を算出する(ステップS1604)。
そして、算出されたあらたな包括評価上限額を、患者マスタ300内に書き込むことで、更新する(ステップS1605)。そして、包括請求額変更処理を終了して、図11に示したステップS1102に移行する。
(診療行為入力処理)
つぎに、図11に示した診療行為入力処理(ステップS1102)の詳細について説明する。図17は、診療行為入力処理手順を示すフローチャートである。図17において、まず、クライアント端末102に患者番号入力画面が表示されている状態において、クライアント端末102から患者番号が受信されたか否かを判断する(ステップS1701)。
図18は、患者番号入力画面の一例を示す説明図である。クライアント端末102では、この患者番号入力画面1800において、患者番号入力欄1801に、診療行為をおこなう患者の患者番号を入力する。そして、検索開始ボタン1802をクリックすることで、患者番号入力欄1801に入力された患者番号が診療管理装置101に送信される。
つぎに、図17において、クライアント端末102から患者番号が受信された場合(ステップS1701:Yes)、受信された患者番号に合致する患者情報を患者マスタ300から抽出して(ステップS1702)、クライアント端末102に患者情報を送信する(ステップS1703)。これにより、クライアント端末102には、診療管理装置101から送信されてくる患者情報を取り込むことで、電子カルテを表示することができる。
図19は、電子カルテの一表示例を示す説明図である。一般に「電子カルテ」とは、所定の法律上の要件を満たした電子化されたカルテであるが、本明細書では、そのようなカルテには限らず、法律上の要件を満たしていない簡易的な電子化されたカルテも、「電子カルテ」と称する。
図19において、電子カルテ1900は、患者ごとに、当該患者の保険情報を表示する保険情報タブ1901、(過去の)傷病歴を表示する傷病歴タブ1902、患者の個人情報を表示する個人情報タブ1903、現在の病気・診療内容に関する経過・処置を表示する経過/処置タブ1904があり、図19では、経過/処置タブ1904をクリックした場合の電子カルテ1900の表示例を示している。
経過/処置タブ1904の表示内容について、上段は過去におこなわれた診療行為を示す経過/処置の具体的内容が表示されている。一方、下段は今回の診療行為を入力するための領域である。
図17に戻って、つぎに、患者情報に傷病名が登録されているか否かを判断する(ステップS1704)。登録されていない場合(ステップS1704:No)、たとえば、その場で医師が患者を診断して、一部負担金一月上限額設定処理を実行する(ステップS1705)。この一部負担金一月上限額設定処理(ステップS1705)は、図15に示した処理内容と同一であるため、その説明を省略する。なお、図17においては、一部負担金一月上限額設定処理(ステップS1705)の処理終了後は、ステップS1712に移行する。
一方、傷病名が登録されている場合(ステップS1704:Yes)、対象月の患者の請求金額が収納マスタ500に登録されているか否かを判断する(ステップS1706)。登録されていない場合(ステップS1706:No)、患者マスタ300から当該患者の一部負担金一月上限額および請求方式を取得し(ステップS1707)、ステップS1712に移行する。
一方、対象月における患者の請求金額が収納マスタ500に登録されている場合(ステップS1706:Yes)、当該患者の請求方式が、出来高評価であるか包括評価であるかを判断する(ステップS1708)。
出来高評価である場合(ステップS1708:出来高)、当該患者の一部負担金一月上限額から、ステップS1706でチェックした患者の請求金額を減算して、一月残り患者請求額を取得するとともに、収納マスタ500から請求方式を取得する(ステップS1709)。そして、ステップS1712に移行する。
一方、ステップS1708において、請求方式が包括評価である場合(ステップS1708:包括)、収納マスタ500の包括評価請求合計金額のリセット処理をおこなう(ステップS1710)。たとえば、本日はじめての診療である場合は、包括評価請求合計金額を「0」にする必要があるためリセットする。初めてでない場合には包括評価請求合計金額をそのままにしておく。
そして、患者の一日当たりの包括評価上限額から、包括評価請求合計額を減算することにより、一日残り患者請求額を取得するとともに、収納マスタ500から請求方式を取得する(ステップS1711)。そして、ステップS1712に移行する。
つぎに、ステップS1712において、入外区分を判断する。外来患者である場合(ステップS1712:外来)、ステップS1714に移行する。一方、入院患者である場合(ステップS1712:入院)、ステップS1705,S1707,S1709またはS1711で取得した請求方式のチェックをおこなう(ステップS1713)。そして、請求方式が出来高評価である場合(ステップS1713:出来高)、ステップS1714に移行する。
そして、ステップS1714において、クライアント端末102から診療行為が入力されたか否か、具体的には、クライアント端末102において入力された診療行為に関するデータが受信されたか否かを判断する。図20は、クライアント端末102において診療行為が入力された電子カルテを示す説明図である。図20においては、「レニベース錠5」を5錠3日分、すなわち15錠の診療行為をおこなったことを示す診療行為データが電子カルテ2000に表示されている。
図17に戻って、図20に示したような診療行為が入力されてない場合(ステップS1714:No)、ステップS1716に移行する。一方、入力された場合(ステップS1714:Yes)、出来高評価処理を実行し(ステップS1715)、ステップS1716に移行する。出来高評価処理(ステップS1715)については後述する。
そのあと、ステップS1716において、診療行為入力処理の終了指示がクライアント端末102から受け付けられたか否かを判断する。終了指示が受け付けられていない場合(ステップS1716:No)、ステップS1714に戻る。一方、終了指示が受け付けられた場合(ステップS1716:Yes)、診療行為入力処理を終了する。
また、ステップS1713において、請求方式が包括評価であると判断された場合(ステップS1713:包括)、クライアント端末102から診療行為が入力されたか否かを判断する(ステップS1717)。入力されてない場合(ステップS1717:No)、ステップS1721に移行する。
一方、入力された場合(ステップS1717:Yes)、入力された診療行為が包括対象の診療行為に該当するか、出来高評価対象の診療行為に該当するか否かを判断する(ステップS1718)。この判断は、一部負担金一月上限額マスタ400を参照することで判断することができ、また、診断群分類表を用いて判断することもできる。診断群分類表を用いる場合には、上述した各種マスタと同様、診断群分類表も電子化して自動判断してもよく、また、紙媒体の診断群分類表を医師が参照して判断することとしてもよい。
そして、ステップS1718において、出来高対象の診療行為であると判断された場合(ステップS1718:出来高)、ステップS1715と同様、出来高評価処理を実行し(ステップS1719)、包括対象の診療行為であると判断された場合(ステップS1718:包括)、包括評価処理を実行する(ステップS1720)。包括評価処理(ステップS1720)については後述する。
そして、出来高評価処理(ステップS1719)または包括評価処理(ステップS1720)のあと、診療行為入力処理の終了指示がクライアント端末102から受け付けられたか否かを判断する(ステップS1721)。終了指示が受け付けられていない場合(ステップS1721:No)、ステップS1717に戻る。一方、終了指示が受け付けられた場合(ステップS1721:Yes)、診療行為入力処理を終了する。
(出来高評価処理)
つぎに、図17のステップS1715およびステップS1719に示した出来高評価処理の詳細について説明する。この出来高評価処理(ステップS1715,ステップS1719)では、診療行為一覧の表示パターンを特定するための処理フラグの決定処理と、決定された処理フラグに基づく診療行為表示処理とを実行する。
処理フラグには、「0」〜「3」までの4種類があるが、この出来高評価処理(ステップS1715,ステップS1719)では、「0」および「1」のみを設定するため、ここでは、処理フラグ=0と処理フラグ=1について説明する。
<処理フラグ=0>
処理フラグ=0は、医師によりクライアント端末102から入力された診療行為(入力診療行為)と同効用の診療行為のうち、入力診療行為よりも診療報酬点数が高い診療行為、または入力診療行為の診療報酬点数以上の診療行為(入力診療行為は含まれていてもよい)のみを診療マスタ800から抽出して、クライアント端末102に一覧表示させるためのフラグである。
これにより、請求額が一部負担金一月上限額(一般の患者であれば3割負担)を超えている場合に、同効用の診療行為のうち、医師が入力した診療行為よりも診療報酬点数の高い診療行為の指定を当該医師に対して促すことができる。したがって、超過分の請求額については、患者が加入している保険者から確実に取得することができ、医業収益の向上を図ることができる。
<処理フラグ=1>
処理フラグ=1は、医師によりクライアント端末102から入力された診療行為(入力診療行為)と同効用の診療行為のうち、入力診療行為の診療報酬点数以下となる診療行為のみ(入力診療行為は含まれていてもよい)、または入力診療行為の診療報酬点数よりも低い診療行為を診療マスタ800から抽出して、クライアント端末102に一覧表示させるためのフラグである。
これにより、請求額が一部負担金一月上限額(一般の患者であれば3割負担)以内の場合に、同効用の診療行為のうち、医師が入力した診療行為の診療報酬点数以下の診療行為の指定を当該医師に対して促すことができる。したがって、患者の負担増大やこれにともなう未収金による医業収益の悪化を低減することができる。
以下、処理フラグ=0,1を用いた出来高評価処理(ステップS1715,ステップS1719)の処理手順について説明する。図21は、出来高評価処理手順を示すフローチャートである。図21において、まず、収納マスタ500に登録されている対象月の請求金額が、患者マスタ300に登録されている一部負担金一月上限額を超えているか否かを判断する(ステップS2101)。
超えていると判断された場合(ステップS2101:Yes)、上述した処理フラグを、「処理フラグ=0」に設定する(ステップS2102)。そして、ステップS2108の診療行為表示処理に移行する。これにより、同効用の診療行為のうち、医師が入力した診療行為よりも診療報酬点数の高い診療行為の指定を当該医師に対して促すことができ、医業収益の向上を図ることができる。
一方、超えていないと判断された場合(ステップS2101:No)、対象月の請求金額が、一部負担金一月上限額を超えていなければ、診療報酬の点数が高い診療行為を実施しても、一部負担金一月上限額以上の金額を請求することができない。したがって、収納マスタ500に登録されている対象月の請求金額と患者マスタ300に登録されている一部負担金一月上限額との差額が、差額請求限度額マスタに登録されている差額請求限度額を超えているか否かを判断する(ステップS2103)。
超えていると判断された場合(ステップS2103:Yes)、処理フラグを、「処理フラグ=0」に設定する(ステップS2104)。そして、ステップS2108の診療行為表示処理に移行する。
すなわち、この差額が小さければ、今回の診療行為により対象月の請求金額が一部負担金一月請求額を超えることとなる。したがって、その超過分の金額については、患者が加入している保険者から確実に取得することができ、医業収益の向上に繋がることとなる。
一方、超えていないと判断された場合(ステップS2103:No)、ステップS2105に移行したあと、ステップS2108の診療行為表示処理に移行する。すなわち、差額が大きければ、診療報酬点数が高い診療行為をおこなっても、一部負担金一月上限額を超えないこととなるため、保険者から超過分の金額を受け取ることができず、かつ、患者の負担が増大する。
患者の負担が増大すると、未収金が発生する可能性が高くなるため、このような場合には、同効用の診療行為のうち、診療報酬点数の低い診療行為を選択するように医師に促すことにより、患者から確実に請求金額を取得することができる。これにより、未収金の発生を防止して、医業収益の向上を図ることができる。
また、ステップS2105において、当該患者の未収金の金額が、差額請求限度額マスタに登録されている未収金限界額を超えているか否かを判断する。超えていなければ(ステップS2105:No)、処理フラグを、「処理フラグ=0」に設定する(ステップS2106)。そして、ステップS2108の診療行為表示処理に移行する。
一方、超えている場合には(ステップS2105:Yes)、処理フラグを、「処理フラグ=1」に設定する(ステップS2107)。そして、ステップS2108の診療行為表示処理に移行する。
このように、未収金限界額を超えている場合には、当該患者に対して診療報酬点数が高い診療行為をおこなっても、患者からさらに請求できない。したがって、このような場合には、同効用の診療行為のうち、診療報酬点数が低い診療行為を選択するように医師に促すことにより、医業収益の悪化を防止することができる。
(包括評価処理)
つぎに、図17に示した包括評価処理(ステップS1720)の詳細について説明する。この包括評価処理(ステップS1720)では、上述した出来高評価処理と同様、診療行為一覧の表示パターンを特定するための処理フラグの決定処理と、決定された処理フラグに基づく診療行為表示処理とを実行する。
処理フラグには、「0」〜「3」までの4種類があるが、この包括評価処理(ステップS1720)では、「2」および「3」のみを設定するため、ここでは、処理フラグ=2と処理フラグ=3の場合について説明する。
<処理フラグ=2>
処理フラグ=2は、医師によりクライアント端末102から入力された診療行為(入力診療行為)と同効用の診療行為のうち、入力診療行為の診療報酬点数以下となる診療行為のみ(入力診療行為は含まれていてもよい)、または入力診療行為の診療報酬点数よりも低い診療行為を診療マスタ800から抽出して、クライアント端末102に一覧表示させるためのフラグである。
包括評価では、患者への請求額が『在院日数に応じた1日当たりの点数×医療機関別係数』となり、在院日数や医療機関別係数による違いはあるものの、診療行為ごとにほぼ定額となる。このため、同効用の診療行為のうち、診療報酬点数が低い診療行為を医師に薦めることで、医業収益を考慮した診療をおこなうことができ、医業収益の悪化を防止することができる。
<処理フラグ=3>
処理フラグ=3は、医師によりクライアント端末102から入力された診療行為(入力診療行為)と同効用の診療行為のうち、入力診療行為の診療報酬点数よりも低く、かつ、診療報酬点数が最も低い診療行為(以下、「最低診療行為」と称する。)を診療マスタ800から抽出して、医業収益が悪化している旨および最低診療行為に強制的に振り返る旨の警告メッセージも表示させるためのフラグである。
すなわち、入力診療行為から、当該入力診療行為と同効用である最低診療行為に強制的に振り替える。これにより、医療機関において医業収益が悪化している場合には、その旨を警告メッセージによって告知することで、医業収益の改善を促すとともに、医業収益が改善されるまでは、同効用であれば診療報酬点数が最低となる診療行為を薦めることにより、医業収益のさらなる悪化を抑制することができる。
以下、処理フラグ=2,3を用いた包括評価処理(ステップS1720)の処理手順について説明する。図22は、包括評価処理手順を示すフローチャートである。図22において、まず、対象月で、医業収益設定マスタ700に登録されている収益悪化限界額およびマイナス収益額を読み出し、マイナス収益額が収益悪化限界額を超えているか否かを判断する(ステップS2201)。
マイナス収益額が収益悪化限界額を超えていない場合(ステップS2201:No)、処理フラグを、「処理フラグ=2」に設定する(ステップS2202)。そして、ステップS2204の診療行為表示処理に移行する。一方、超えている場合(ステップS2201:Yes)、処理フラグを、「処理フラグ=3」に設定する(ステップS2203)。そして、ステップS2204の診療行為表示処理に移行する。
このように、「処理フラグ=2」を設定することにより、同効用の診療行為のうち、診療報酬点数が低い診療行為をおこなうように医師に注意を促すことで、医業収益を考慮した診療をおこなうことができ、医業収益の悪化を防止することができる。
また、「処理フラグ=3」を設定することにより、当該医療機関において医業収益が悪化している旨を警告メッセージによって告知することで、医業収益の改善を促すとともに、医業収益が改善されるまでは、同効用であれば診療報酬点数が最低となる診療行為をおこなうように医師に注意を促すことにより、医業収益のさらなる悪化を抑制することができる。
また、診療行為表示処理(ステップS2204)のあと、患者マスタ300から当該患者の包括評価上限額を読み出し、診療行為表示処理(ステップS2204)において医師により指定された診療行為に関する包括評価の請求額が、包括評価上限額を超えているか否かを判断する(ステップS2205)。
包括評価上限額を超過していない場合(ステップS2205:No)、包括評価処理を終了して、図17に示したステップS1721に移行する。一方、包括評価上限額を超過している場合(ステップS2205:Yes)、超過分の金額をマイナス収益額に加算することで、マイナス収益額を更新する(ステップS2206)。そして、包括評価処理を終了して、図17に示したステップS1721に移行する。このように、包括評価上限額の超過を判断することで、診療行為をおこなう都度、当該医療機関の医業収益が悪化しているか否かを監視することができる。
(診療行為表示処理)
つぎに、図21および図22に示した診療行為表示処理(ステップS2108,S2204)を詳細に説明する。診療行為表示処理(ステップS2108,S2204)は、上述した処理フラグにより医業収益の観点から最適な診療行為を選択するように医師に促すための処理である。図23は、診療行為表示処理手順を示すフローチャートである。
図23において、まず、診療マスタ800と効用マスタ900を用いて、入力診療行為と同効用の診療行為を抽出する(ステップS2301)。つぎに、「処理フラグ=0」であるか否かを判断する(ステップS2302)、「処理フラグ=0」である場合(ステップS2302:Yes)、入力診療行為が出来高評価対象の診療行為である。したがって、クライアント端末102に出来高評価に関する診療行為と同効用の診療行為の一覧情報(同効用一覧情報)を送信する(ステップS2303)。
このとき送信される同効用一覧情報は、入力診療行為と同効用の診療行為のうち、入力診療行為よりも診療報酬点数が高い診療行為、または入力診療行為の診療報酬点数以上の診療行為(入力診療行為は含まれていてもよい)からなる一覧情報である。送信された診療行為一覧情報は、同効用一覧画面としてクライアント端末102に表示される。
図24は、同効用一覧画面の一例を示す説明図である。図24に示した同効用一覧画面2400において、領域2401には、医師が入力した入力診療行為とその診療報酬点数(図24では、診療行為:「アリカンテ錠 5mg」、診療報酬点数:「8点」)が表示されており、領域2402には、入力診療行為と同効用の診療行為のうち、入力診療行為よりも診療報酬点数が高い診療行為からなる一覧情報が表示されている。
このように、出来高払いの場合、入力診療行為の診療報酬点数が低い場合であっても、入力診療行為の診療報酬点数よりも高い同効用の診療行為を選ぶことができ、医業収益の向上を図ることができる。
また、図24において、医師のクライアント端末102に表示されている同効用一覧画面2400から診療行為が選択されるのを待ち受ける(ステップS2304:No)。そして、医師によりクライアント端末102から診療行為が選択された場合(ステップS2304:Yes)、ステップS2315に移行する。
たとえば、医師が同効用一覧画面2400の中の診療行為を患者に対しておこなった場合、その診療行為を同効用一覧画面2400から選択することで、選択された診療行為(図24中、ハッチングされた診療行為)を特定するデータが診療管理装置101に送信される。これにより、医師によりクライアント端末102から診療行為が選択されたこととなる(ステップS2304:Yes)。
また、ステップS2302において、「処理フラグ≠0」であると判断された場合(ステップS2302:No)、「処理フラグ=1」であるか否かを判断する(ステップS2305)。「処理フラグ=1」である場合(ステップS2305:Yes)、入力診療行為が出来高評価対象の診療行為である。したがって、クライアント端末102に出来高評価に関する同効用一覧情報を送信する(ステップS2306)。
このとき送信される診療行為一覧情報は、入力診療行為と同効用の診療行為のうち、入力診療行為よりも診療報酬点数が低い診療行為、または入力診療行為の診療報酬点数以下の診療行為(入力診療行為は含まれていてもよい)からなる一覧情報である。当該一覧情報は、診療行為一覧画面としてクライアント端末102に表示される。
図25は、同効用一覧画面の他の例を示す説明図である。図25に示した同効用一覧画面2500おいて、領域2501には、医師が入力した入力診療行為とその診療報酬点数(図25では、診療行為:「レニベース錠 5mg」、診療報酬点数:「47点」)が表示されており、領域2502には、入力診療行為と同効用の診療行為のうち、入力診療行為よりも診療報酬点数が低い診療行為からなる一覧情報が表示されている。
このように、出来高払いにおいて、請求額が一部負担金一月上限額(一般の患者であれば3割負担)以内の場合に、同効用の診療行為のうち、医師が入力した診療行為の診療報酬点数以下の診療行為の指定を当該医師に対して促すことができる。したがって、患者の負担増大やこれにともなう未収金による医業収益の悪化を低減することができる。
また、医師のクライアント端末102に表示されている同効用一覧画面から診療行為が選択されるのを待ち受ける(ステップS2307:No)。そして、医師によりクライアント端末102から診療行為が選択された場合(ステップS2307:Yes)、ステップS2308に移行する。
たとえば、医師が同効用一覧画面の中の診療行為を患者に対しておこなった場合、その診療行為を同効用一覧画面から選択することで、選択された診療行為を特定するデータが診療管理装置101に送信される。これにより、医師によりクライアント端末102から診療行為が選択されたこととなる(ステップS2304:Yes)。
そして、ステップS2308において、ステップS2307で選択された診療行為による請求方式をチェックする(ステップS2308)。請求方式は、診療マスタ800を用いてチェックすることができる。そして、出来高評価対象の診療行為であると判断された場合(ステップS2308:出来高)、ステップS2315に移行する。
一方、包括評価対象の診療行為であると判断された場合(ステップS2308:包括)、請求方式が出来高評価から包括評価に変更されることとなるため、請求方式変更確認処理を実行する(ステップS2309)。請求方式変更確認処理の詳細については後述する。請求方式変更確認処理のあと、ステップS2315に移行する。
また、ステップS2305において、「処理フラグ≠1」であると判断された場合(ステップS2305:No)、「処理フラグ=2」であるか否かを判断する(ステップS2310)。「処理フラグ=2」であると判断された場合(ステップS2310:Yes)、入力診療行為が包括評価対象の診療行為である。したがって、クライアント端末102に包括評価に関する同効用一覧情報を送信する(ステップS2311)。
このとき送信される同効用一覧情報は、入力診療行為と同効用の診療行為のうち、入力診療行為よりも診療報酬点数が低い診療行為、または入力診療行為の診療報酬点数以下の診療行為(入力診療行為は含まれていてもよい)からなる一覧情報である。当該一覧情報は、図25に示したような同効用一覧画面としてクライアント端末102に表示される。
このように、包括評価の場合には、同効用の診療行為のうち診療報酬点数が低い診療行為を医師に薦めることで、医業収益を考慮した診療をおこなうことができ、医業収益の悪化を防止することができる。
また、医師のクライアント端末102に表示されている同効用一覧画面から診療行為が選択されるのを待ち受ける(ステップS2312:No)。そして、医師によりクライアント端末102から診療行為が選択された場合(ステップS2312:Yes)、ステップS2315に移行する。
たとえば、医師が同効用一覧画面の中の診療行為を患者に対しておこなった場合、その診療行為を同効用一覧画面から選択することで、選択された診療行為を特定するデータが診療管理装置101に送信される。これにより、医師によりクライアント端末102から診療行為が選択されたこととなる(ステップS2312:Yes)。
また、ステップS2310において、「処理フラグ≠2」であると判断された場合(ステップS2310:No)、「処理フラグ=3」と判断される。「処理フラグ=3」の場合も、入力診療行為が包括評価対象の診療行為であるが、図7に示した医業収益設定マスタ700において、マイナス収益額が収益悪化限界額を超えているため(図22に示したステップS2201:Yes)、包括評価においてはこれ以上診療報酬点数の高い診療行為をおこなうと収益悪化を増大させることとなる。
したがって、医師によりクライアント端末102からの入力診療行為と同効用の診療行為のうち、入力診療行為の診療報酬点数よりも低く、かつ、診療報酬点数が最も低い診療行為(最低診療行為)を診療マスタ800から抽出する(ステップS2313)。
そして、医業収益が悪化している旨および最低診療行為に強制的に振り替る旨の警告メッセージを、クライアント端末102に送信する(ステップS2314)。これにより、クライアント端末102には、警告メッセージが表示されることとなる。
最低診療行為をおこなった場合、医師は了解ボタン2501をクリックすると、その信号が診療管理装置101に送信される。診療管理装置101が当該信号を受信した場合、ステップS2315に移行する。
図26は、警告メッセージの表示例を示す説明図である。図26において、医師がクライアント端末102に表示されている警告メッセージ画面2600を見ることにより、医師が所属する医療機関の収益が悪化していることが認識できるため、今後、医師に対して注意を喚起することができる。
また、同時に医師の入力診療行為と同効用である最低診療行為を表示されているため、医師に確認させることなく、患者に対して最低診療行為(図26では、「アリカンテ錠 5mg」)を適用することができる。したがって、診療時間の短縮化も図ることができる。
最低診療行為をおこなった場合、医師は了解ボタン2601をクリックすると、その信号が診療管理装置101に送信される。診療管理装置101が当該信号を受信した場合、ステップS2315に移行する。
このように、入力診療行為から、当該入力診療行為と同効用である最低診療行為に強制的に振り替えることにより、医療機関において医業収益が悪化している旨を警告メッセージによって告知することで、医師に対して医業収益の改善を促すことができる。また、医業収益が改善されるまでは、同効用であれば診療報酬点数が最低となる診療行為を薦めることにより、医業収益のさらなる悪化を抑制することができる。
そして、図23に示したステップS2315では、ステップS2304,S2307,S2312,およびS2314において選択された診療行為につき、上記式(1)に示したようにそれぞれの請求方式に基づいて請求金額を算出し、収納マスタ500の当該患者の請求金額または/および包括評価請求額を更新する。
たとえば、選択された診療行為が出来高評価対象の診療行為である場合には、収納マスタ500の請求金額のみを更新し、包括評価対象の診療行為である場合には、請求金額および包括評価請求合計額を更新する。
(請求方式変更確認処理)
つぎに、図23に示した請求方式変更確認処理(ステップS2309)を詳細に説明する。図27は、請求方式変更確認処理手順を示すフローチャートである。図27において、まず、ステップS2307において選択された診療行為が、処置に該当するか否かを判断する(ステップS2701)。具体的には、診療マスタ800の処置フラグにより判断する。
処置に該当しない場合(ステップS2701:No)、請求方式変更確認処理を終了して、図23に示したステップS2315に移行する。一方、処置に該当する場合(ステップS2701:Yes)、その診療報酬点数によっては、請求方式が出来高評価となったり、包括評価となったりするため、その処置の診療報酬点数が1000点以上であるか否かを判断する(ステップS2702)。具体的には、診療マスタ800の診療報酬点数により判断する。
1000点以上である場合(ステップS2702:Yes)、出来高評価対象の処置となるため、請求方式変更確認処理を終了する。一方、1000点未満である場合(ステップS2702:No)、請求方式が出来高評価から包括評価に変更される。そして、この処置を診療行為としておこなうことにより、当該患者の包括評価上限額を超過するか否かを判断する(ステップS2703)。具体的には、患者マスタ300の包括評価上限額により判断する。
そして、包括評価上限額を超過していない場合(ステップS2703:No)、患者に対し医療行為に応じた金額を請求できるため、請求方式変更確認処理を終了して、図23に示したステップS2315に移行する。一方、超過している場合(ステップS2703:Yes)、超過分の金額は、患者に請求することができず、医療機関が負担することとなる。
したがって、このような場合には、医業収益設定マスタ700の現在のマイナス収益額に、ステップS2703における超過分の金額を加算することで、マイナス収益額を更新する(ステップS2704)。これにより、請求方式変更確認処理を終了する。
以上説明したように、この発明の実施の形態にかかる診療管理プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、診療管理装置、および診療管理方法によれば、医師が診療行為を実施する場合に診療報酬点数を意識した同効果の診療行為を表示して医師に注意を促し、診療行為を変更させることができる。
これにより、出来高払いの場合、患者が負担する3割以内のときは診療報酬点数が低い診療行為を、3割以上のときは診療報酬点数が高い診療行為を、包括払いの場合は診療報酬点数が低い診療行為をおこなうことにより医業収益の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態で説明した診療管理方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワーク110を介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
(付記1)患者の傷病に応じた診療行為に関するデータの入力を受け付けさせる入力工程と、
前記入力工程によって入力された診療行為(以下、「入力診療行為」という)に関するデータが入力された場合、前記入力診療行為の診療報酬点数に基づいて、前記入力診療行為と同効用の診療行為の中から医師におこなわせる診療行為を決定させる決定工程と、
前記決定工程によって決定された診療行為に関するデータを出力させる出力工程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする診療管理プログラム。
(付記2)前記入力診療行為が、出来高評価または包括評価のうちいずれの評価の対象となる診療行為であるか否かを判定させる判定工程を、前記コンピュータに実行させ、
前記決定工程は、
さらに、前記判定工程によって判定された判定結果に基づいて、前記入力診療行為と同効用の診療行為の中から前記医師におこなわせる診療行為を決定させることを特徴とする付記1に記載の診療管理プログラム。
(付記3)前記判定工程によって前記入力診療行為が前記出来高評価の対象となる診療行為であると判定された場合、前記患者の入力診療行為に応じた請求金額が前記患者の傷病に応じた一部負担金上限額よりも大きいか否かを判断させる判断工程を、前記コンピュータに実行させ、
前記決定工程は、
さらに、前記判断工程によって判断された判断結果に基づいて、前記入力診療行為と同効用の診療行為の中から前記医師におこなわせる診療行為を決定させることを特徴とする付記2に記載の診療管理プログラム。
(付記4)前記決定工程は、
前記判断工程により、前記請求金額が前記一部負担金上限額よりも大きいと判断された場合、前記医師におこなわせる診療行為を、前記入力診療行為と同効用の診療行為のうち前記入力診療行為の診療報酬点数よりも高い診療報酬点数の診療行為に決定させることを特徴とする付記3に記載の診療管理プログラム。
(付記5)前記決定工程は、
前記判断工程により、前記請求金額が前記一部負担金上限額以下であると判断された場合、前記医師におこなわせる診療行為を、前記入力診療行為と同効用の診療行為のうち前記入力診療行為の診療報酬点数よりも低い診療報酬点数の診療行為に決定させることを特徴とする付記3に記載の診療管理プログラム。
(付記6)前記判断工程は、
さらに、前記請求金額と前記一部負担金上限額との差額が所定の差額請求上限額よりも大きいか否かを判断させ、
前記決定工程は、
前記判断工程により、前記差額が前記所定の差額請求上限額よりも大きいと判断された場合、前記医師におこなわせる診療行為を、前記入力診療行為と同効用の診療行為のうち前記入力診療行為の診療報酬点数よりも高い診療報酬点数の診療行為に決定させることを特徴とする付記5に記載の診療管理プログラム。
(付記7)前記決定工程は、
前記判断工程により、前記差額が前記所定の差額請求上限額以下であると判断された場合、前記医師におこなわせる診療行為を、前記入力診療行為と同効用の診療行為のうち前記入力診療行為の診療報酬点数よりも低い診療報酬点数の診療行為に決定させることを特徴とする付記6に記載の診療管理プログラム。
(付記8)前記判断工程は、
さらに、前記患者の未収金の金額が所定の未収金限界額よりも大きいか否かを判断させ、
前記決定工程は、
前記判断工程により、前記患者の未収金の金額が所定の未収金限界額以下であると判断された場合、前記医師におこなわせる診療行為を、前記入力診療行為と同効用の診療行為のうち前記入力診療行為の診療報酬点数よりも高い診療報酬点数の診療行為に決定させることを特徴とする付記7に記載の診療管理プログラム。
(付記9)前記決定工程は、
前記判断工程により、前記患者の未収金の金額が前記所定の未収金限界額よりも大きいと判断された場合、前記医師におこなわせる診療行為を、前記入力診療行為と同効用の診療行為のうち前記入力診療行為の診療報酬点数よりも低い診療報酬点数の診療行為に決定させることを特徴とする付記8に記載の診療管理プログラム。
(付記10)前記判定工程によって前記入力診療行為が前記包括評価の対象となる診療行為であると判定された場合、医療機関における患者未収金の累積額が、前記医療機関における所定の医業収益悪化限界額よりも大きいか否かを判断させる判断工程を、前記コンピュータに実行させ、
前記決定工程は、
さらに、前記判断工程によって判断された判断結果に基づいて、前記医師におこなわせる診療行為を、前記入力診療行為と同効用の診療行為のうち前記入力診療行為の診療報酬点数よりも低い診療報酬点数の診療行為に決定させることを特徴とする付記2に記載の診療管理プログラム。
(付記11)前記決定工程は、
前記判断工程により、前記患者未収金の累積額が前記所定の医業収益悪化限界額よりも大きいと判断された場合、前記医師におこなわせる診療行為を、前記入力診療行為と同効用の診療行為のうち前記入力診療行為の診療報酬点数よりも低い診療報酬点数の診療行為であって、かつ、最低の診療報酬点数の診療行為に決定させることを特徴とする付記10に記載の診療管理プログラム。
(付記12)前記出力工程は、
前記決定工程によって決定された診療行為に関するデータとともに、前記医療機関の収益悪化に関する警告メッセージを出力させることを特徴とする付記11に記載の診療管理プログラム。
(付記13)前記入力工程は、
前記医師のクライアント端末から受信することによって前記患者の傷病に応じた診療行為に関するデータの入力を受け付けさせ、
前記出力工程は、
前記決定工程によって決定された診療行為に関するデータを、前記クライアント端末に表示可能となるように前記クライアント端末に送信させることを特徴とする付記1〜12のいずれか一つに記載の診療管理プログラム。
(付記14)付記1〜13のいずれか一つに記載の診療管理プログラムを記録した前記コンピュータに読み取り可能な記録媒体。
(付記15)患者の傷病に応じた診療行為の入力に関するデータを受け付ける入力手段と、
前記入力手段によって入力された診療行為(以下、「入力診療行為」という)に関するデータが入力された場合、前記入力診療行為の診療報酬点数に基づいて、前記入力診療行為と同効用の診療行為の中から医師におこなわせる診療行為を決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された診療行為に関するデータを出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする診療管理装置。
(付記16)患者の傷病に応じた診療行為に関するデータの入力を受け付ける入力工程と、
前記入力工程によって入力された診療行為(以下、「入力診療行為」という)に関するデータが入力された場合、前記入力診療行為の診療報酬点数に基づいて、前記入力診療行為と同効用の診療行為の中から医師におこなわせる診療行為を決定する決定工程と、
前記決定工程によって決定された診療行為に関するデータを出力する出力工程と、
を含んだことを特徴とする診療管理方法。
以上のように、本発明にかかる診療管理プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、診療管理装置、および診療管理方法は、医療機関向けの診療管理に有用である。
この発明の実施の形態にかかる診療管理システムのシステム構成図である。 図1に示したコンピュータ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 患者マスタを示す説明図である。 一部負担金一月上限額マスタを示す説明図である。 収納マスタを示す説明図である。 請求条件設定マスタを示す説明図である。 医業収益設定マスタを示す説明図である。 診療マスタを示す説明図である。 効用マスタを示す説明図である。 この発明の実施の形態にかかる診療管理装置の機能的構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態にかかる診療管理装置の診療管理処理手順を示すフローチャートである。 新患登録の場合の患者登録画面の一例を示す説明図である。 既登録の患者登録画面の一例を示す説明図である。 図11に示した患者登録・変更処理手順を示すフローチャートである。 一部負担金一月上限額設定処理手順を示すフローチャートである。 包括請求額変更処理手順を示すフローチャートである。 診療行為入力処理手順を示すフローチャートである。 患者番号入力画面の一例を示す説明図である。 電子カルテの一表示例を示す説明図である。 クライアント端末において診療行為が入力された電子カルテを示す説明図である。 出来高評価処理手順を示すフローチャートである。 包括評価処理手順を示すフローチャートである。 診療行為表示処理手順を示すフローチャートである。 同効用一覧画面の一例を示す説明図である。 同効用一覧画面の他の例を示す説明図である。 警告メッセージの表示例を示す説明図である。 請求方式変更確認処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
100 診療管理システム
101 診療管理装置
102 クライアント端末
300 患者マスタ
400 一部負担金一月上限額マスタ
500 収納マスタ
600 請求条件設定マスタ
700 医業収益設定マスタ
800 診療マスタ
900 効用マスタ
1001 記憶部
1002 入力部
1003 判定部
1004 判断部
1005 決定部
1006 出力部
1200,1300 患者登録画面
1800 患者番号入力画面
1900,2000 電子カルテ
2400,2500 同効用一覧画面
2600 警告メッセージ画面

Claims (3)

  1. 患者に実施可能な診療行為を示すデータごとに、診療報酬点数と、患者一人について実施すると前記診療報酬点数に応じた診療報酬の請求ができる出来高評価の対象であることを示す情報と、患者一人について実施すると一日当たりの診療報酬点数の上限までは前記診療報酬点数に応じた診療報酬の請求ができ前記上限を超えた場合は前記上限に応じた診療報酬の請求ができる包括評価の対象であることを示す情報と、効用を示すデータと、を記憶する記憶手段にアクセス可能なコンピュータに、
    任意の診療行為を示すデータの入力を受け付ける入力工程と、
    前記入力工程によって入力された診療行為(以下、「入力診療行為」という)を示すデータが入力された場合、前記記憶手段を参照して、前記入力診療行為を示すデータが、前記出来高評価または前記包括評価のうちいずれの評価の対象であるか否かを判定する判定工程と、
    前記判定工程によって前記入力診療行為を示すデータが前記包括評価の対象であると判定された場合、前記記憶手段を参照して、前記入力診療行為を示すデータと同効用で、かつ、前記入力診療行為を示すデータの診療報酬点数よりも低い診療報酬点数の診療行為を示すデータを、医師に行わせる診療行為を示すデータに決定する決定工程と、
    前記決定工程によって決定された診療行為を示すデータを出力る出力工程と、
    を実行させることを特徴とする診療管理プログラム。
  2. 前記記憶手段は、さらに、医療機関における患者未収金の累積額と前記医療機関における所定の医業収益悪化限界額とを関連付けて記憶しており、
    前記判定工程によって前記入力診療行為を示すデータが前記包括評価の対象であると判定された場合、前記記憶手段を参照して、前記患者未収金の累積額が、前記所定の医業収益悪化限界額よりも大きいか否かを判断する判断工程を前記コンピュータに実行させ、
    前記決定工程は、
    前記判断工程により、前記患者未収金の累積額が前記所定の医業収益悪化限界額よりも大きいと判断された場合、前記記憶手段を参照して、前記入力診療行為を示すデータと同効用で、前記入力診療行為を示すデータの診療報酬点数よりも低い診療報酬点数の診療行為であって、かつ、最低の診療報酬点数の診療行為を示すデータを、医師に行わせる診療行為を示すデータに決定することを特徴とする請求項1に記載の診療管理プログラム。
  3. 患者に実施可能な診療行為を示すデータごとに、診療報酬点数と、患者一人について実施すると前記診療報酬点数に応じた診療報酬の請求ができる出来高評価の対象であることを示す情報と、患者一人について実施すると一日当たりの診療報酬点数の上限までは前記診療報酬点数に応じた診療報酬の請求ができ前記上限を超えた場合は前記上限に応じた診療報酬の請求ができる包括評価の対象であることを示す情報と、効用を示すデータと、を記憶する記憶手段にアクセス可能なコンピュータが、
    任意の診療行為を示すデータの入力を受け付ける入力工程と、
    前記入力工程によって入力された診療行為(以下、「入力診療行為」という)を示すデータが入力された場合、前記記憶手段を参照して、前記入力診療行為を示すデータが、前記出来高評価または前記包括評価のうちいずれの評価の対象であるか否かを判定する判定工程と、
    前記判定工程によって前記入力診療行為を示すデータが前記包括評価の対象であると判定された場合、前記記憶手段を参照して、前記入力診療行為を示すデータと同効用で、かつ、前記入力診療行為を示すデータの診療報酬点数よりも低い診療報酬点数の診療行為を示すデータを、医師に行わせる診療行為を示すデータに決定する決定工程と、
    前記決定工程によって決定された診療行為を示すデータを出力る出力工程と、
    を実行することを特徴とする診療管理方法。
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