JP4171143B2 - ピラーガーニッシュ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の技術分野】
本発明は衝撃吸収体を内蔵するピラーガーニッシュに係わり、更に詳しくは、ピラーガーニッシュ本体と衝撃吸収体との間にスライド可能に配されるスライドプレートの組立作業を効率よく容易に且つ確実に実施することを可能にしたピラーガーニッシュに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ピラーガーニッシュは車体ピラーの室内側を覆うための樹脂材からなり、更にその表面に塗装やクロス貼り等を施したものもある。このピラーガーニッシュは、例えば耐久性、量産性、外観意匠性や重量軽減等を満足すると同時に、車両の急制動や衝突などにより乗員がピラーガーニッシュにぶつかったときに受ける衝撃を緩和させる衝撃吸収体を有すると共に、車体ピラーに沿って上下方向に移動可能なシートベルトの高さ位置調節用のシートベルトアンカーが配されている。
【0003】
この従来のピラーガーニッシュの一例が、例えば特開平10−53075号公報に開示されている。同公報に開示されたピラーガーニッシュは車体のセンターピラーの室内側を覆って取り付けられる略コ字形断面を有する縦長形状の硬質樹脂製のピラーガーニッシュ本体と、同ピラーガーニッシュ本体の裏面に取り付けられた硬質樹脂製の格子状の衝撃吸収体と、同衝撃吸収体及び前記ピラーガーニッシュ本体の間に配されて前記センターピラーに沿って上下方向に移動可能なシートベルトアンカーに追従する長板状をなす硬質樹脂製のスライドプレートとを備えている。
【0004】
ピラーガーニッシュ本体には、例えば三点式シートベルトの上側支点となるシートベルトアンカーを上下方向に移動させる高さ位置調節用の略長方形の開口が形成され、同開口は、その美観を向上させるためにスライドプレートにより覆われる。ピラーガーニッシュ本体の左右両側縁部には、衝撃吸収体の端部が係止する鋭角三角形状の係止爪を成形一体化している。前記ピラーガーニッシュ本体の下部裏面には前記衝撃吸収体の下端部を固定する衝撃吸収体固定用ボスが突設されていると共に、ピラーガーニッシュ本体の上下端裏面に形成された取付座にセンターピラー取付用のクリップがそれぞれ装着されている。
【0005】
前記衝撃吸収体は縦リブ及び横リブにより構成された格子部材からなり、同格子部材の下端縁部にはピラーガーニッシュ本体の前記衝撃吸収体固定用ボスに差し込む舌片状の取付片が延設されていると共に、格子部材の両側側縁部にはピラーガーニッシュ本体の前記係止爪に係止固定する係合リブが設けられている。更に、前記センターピラーのフランジ接合部に係止固定する左右一対の鋭角三角形状の係止部が格子部材の両側側縁部から上方に向かって突設されている。
【0006】
前記衝撃吸収体の中央部は前記スライドプレートが入る大きさの凹部を有しており、同凹部の中央部にシートベルトアンカーを上下方向に移動させる細長い挿通開口を有している。同挿通開口の下側部にはスライドプレートをピラーガーニッシュ本体と衝撃吸収体の前記凹部との間に差し込むための差し込み開口が形成されている。
【0007】
衝撃吸収体の前記中央凹部の両端部の所定部位には、スライドプレートの幅方向及び厚さ方向のがたつきを抑えると共に前記スライドプレートを上下方向に滑らかに移動させるための補助リブが長手方向内側に突設されている。衝撃吸収体の前記挿通開口の上端縁には、スライドプレートを車室内方に押し出してピラーガーニッシュ本体の裏面に沿わせるための隙間防止用の一対の押出しリブが突設されている。前記差し込み開口の下端縁にはスライドプレートの下方への移動限位置を定める一対の逆L字状ストッパリブが突設されている。
【0008】
上述のごとく構成された従来のピラーガーニッシュによると、ピラーガーニッシュ本体の前記係止爪に衝撃吸収体の前記嵌合リブを係止固定すると共に、ピラーガーニッシュ本体の前記衝撃吸収体固定用ボスに衝撃吸収体の前記取付座を差し込んで固定する。次に、スライドプレートを衝撃吸収体の裏面側から同衝撃吸収体の前記差し込み開口に差し込んで、ピラーガーニッシュ本体と衝撃吸収体との間の前記凹部内に配置する。配置したスライドプレートの下端を前記差し込み開口の下端縁に突設されたストッパリブに載せる。スライドプレートが前記ストッパリブによって下方の移動を規制されるため、スライドプレートの挿通孔が前記シートベルトアンカーに連結可能な状態に維持されてピラーガーニッシュの組立が完了する。
【0009】
こうして組み立てられたピラーガーニッシュ組立体は車体のセンターピラーに固定される。同センターピラーのフランジ接合部に衝撃吸収体の一対の前記係止部を嵌着固定すると共に、ピラーガーニッシュ本体のセンターピラー取付用の前記クリップを前記センターピラーの上下端部に穿設された取付孔に差し込んで固定する。それと同時に、衝撃吸収体の前記挿通開口及びピラーガーニッシュ本体の前記開口を介してスライドプレートの前記挿通孔にシートベルトアンカーを嵌挿させる。
【0010】
この構造によれば、ピラーガーニッシュ本体と衝撃吸収体との間にスライドプレートを支持するため、ピラーガーニッシュ本体の中央部に改めてスライドプレート支持用の係止爪等を設ける必要がなく、ピラーガーニッシュ本体の成形の複雑さ、ピラーガーニッシュ本体のひずみ、別個のクリップによるコスト高などの問題点を解消することができるという利点を有するものである。
【0011】
また、ピラーガーニッシュ本体と衝撃吸収体とは係止爪、熱カシメやスピードナット等の固定構造を適用すると外部からの衝撃に対しても支障なく安定して固定できるという利点をも有している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特開平10−53075号公報に開示されたピラーガーニッシュにあっては、前記衝撃吸収体は衝突安全性を十二分に確保するために、その取付け強度が大きく設定され、前記ピラーガーニッシュ本体の裏面のほぼ全面を覆った状態で前記ピラーガーニッシュ本体内の所定の位置に固定されている。
【0013】
通常、スライドプレートは滑り性がよく、曲げ変形によく追従できる可撓性の大きな肉薄の合成樹脂材料で成形され、極めて変形しやすい。このため、組立工程においては作業が難しい。つまり、衝撃吸収体の背後から前記差し込み開口に差し込むことにより衝撃吸収体とピラーガーニッシュ本体との間の隙間にスライドプレートを配しようとすると、同スライドプレートを湾曲させた状態で前記隙間に徐々に差し込む必要があり、前記衝撃吸収体内の奥まった部分に作業者の手を入れて位置を合わせる困難な作業となる。
【0014】
また、この組立作業にあっては硬質樹脂材からなるスライドプレートを強い弾力に抗して差し込むため、衝撃吸収体及びスライドプレートの損傷等を防止し、またスライドプレートの動作及び衝撃吸収体の衝撃吸収特性等を阻害しないよう注意する必要があり、スライドプレートの組立作業が正しく行われないときには修正のために分解が困難となる。
【0015】
つまり、ピラーガーニッシュの組立及び同ピラーガーニッシュを車体に組立てる際の車体部品への組付けにあって、スライドプレートの位置が一定せず、そのため、正しく組み付けができず、歩留りが非常に悪い。しかも、スピードナット又は熱カシメ等による固着方法では不良品の修正ができないため、通常スクラップとして再成形に回す以外の手だてがない。即ち、熱カシメにあってはカシメ用ボスは復元不可能であり、スピードナットにあっては取り外しが極めて困難であり、量産工程には馴染みやすいものの歩留りが悪く、生産性に問題が多い。
【0016】
また、衝撃吸収体はネジ止め等による固着構造は適さない。裏面側から止めるときはタッピングビスのネジ部が室内側に向かって固定される。表面から止めるならば、ビスの頭が目立ち外観意匠上好ましくない。そこで、そのようなネジ等を使用せず、確実に1度の組立作業で各構成部品を正しく組付けることができ、ピラーガーニッシュの組立開始から車体に対する組付完了直前まで作業性がよくスライドプレートが遊動せずしっかりと保持できると共に、組付後にはスライドプレートの円滑な動作が確保できるピラーガーニッシュ構造が求められている。
【0017】
本発明は、かかる従来の課題を解消すべくなされたものであり、その具体的な目的は、衝撃吸収体を内蔵するピラーガーニッシュ本体に摺動自在に配されたスライドプレートをがたつかせることなく、効率的に、容易に、正確に且つ確実に取り付けることを可能にしたピラーガーニッシュを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段及び作用効果】
前記目的は、本件請求項1及び2に記載された各発明により効果的に達成される。
請求項1に係る発明は、車室側のピラーを覆うピラーガーニッシュであって、前記ピラーに位置調節可能に取り付けられるシートベルトアンカーを移動させる位置調節用の開口を有する略コ字断面状のピラーガーニッシュ本体と、同ピラーガーニッシュ本体の裏面に取り付けられ、前記位置調節用の開口に対応する挿通開口を有する衝撃吸収体と、同衝撃吸収体と前記ピラーガーニッシュ本体との間に前記シートベルトアンカーと共にスライド可能に配され、前記位置調節用の開口を塞ぐスライドプレートとを備えてなり、前記ピラーガーニッシュ本体の裏面の一端部には、車室側のピラーに対する前記ピラーガーニッシュ本体の組付け時に、前記スライドプレートの一端がピラーガーニッシュ本体に対して長手方向と交差する方向に移動して解放する係脱部を有してなることを特徴とするピラーガーニッシュである。
【0019】
かかる構成に基づき、スライドプレートの一端は、ピラーガーニッシュ本体の一端部に設けられ位置調節用開口の長手方向と交差する係脱部に係合保持されて、前記ピラーガーニッシュ本体に対する長手方向の位置決めがなされる。前記係脱部によりスライドプレートの位置づれや動き等が十分に阻止され、こうしてピラーガーニッシュ本体の裏面に仮保持されたスライドプレートを介して衝撃吸収体が取り付けられる。
【0020】
前記係脱部により移動を拘束されたスライドプレートは、ピラーガーニッシュ本体を車室側のピラーに組付けるときにも位置づれ等を起こすことなく、不動状態を保ったままである。ピラーガーニッシュ本体が車室側のピラーに組付けられるとき、同ピラーの組付構造に基づきアンカーを差し込みスライドプレートに固定すると、前記スライドプレートの一端が前記ピラーガーニッシュ本体に対して長手方向と交差する方向に自動的に変位されて前記係脱部から外れ、ピラーガーニッシュ本体に対するスライドプレートの仮保持が解除されると共に、スライドプレートはピラーガーニッシュ本体と衝撃吸収体との間を長手方向にスライドできるようになる。
【0021】
このように、スライドプレートはピラーガーニッシュの組立開始から車室側のピラーに対する組付完了直前まで前記係脱部により一時的に拘束される。このため、前記スライドプレートの遊動を未然に防ぐことが可能となり、また手動により係合を解除する操作も不要となり、効率的に、容易に且つ正確に組付作業を行うことができることに加えて、組付け不良による修正作業等を回避することが可能となる。しかも、本発明では前述のようにスライドプレートが常に適正な位置に取り付けられるため、衝撃吸収体のエネルギー吸収特性をも阻害することはない。
【0022】
請求項2に係る発明にあっては、前記スライドプレートは、長手方向の端縁をスリット状に切り欠いた取付けボス挿脱用切欠部と、同挿脱用切欠部と交差する方向に分岐して切り欠かれた少なくとも1つの係止切欠部とを有しており、前記係脱部は前記ピラーガーニッシュ本体の裏面に突出した前記係止切欠部と係合する取付けボスからなり、前記車室側のピラーに対する前記ピラーガーニッシュ本体の組付け時に、前記係止切欠部に係合する取付けボスが前記取付けボス挿脱用切欠部に相対的に移行して、ピラーガーニッシュ本体と前記スライドプレートとの係合が自動的に解除されることを規定している。
【0023】
請求項2の係る発明によれば、例えばピラーガーニッシュ本体の裏面側上部に突設された衝撃吸収体取付用の取付けボスがスライドプレートとの一時的な係合保持構造として効果的に適用されている。一方のスライドプレートは、その長手方向の端縁をスリット状に切り欠いた取付けボス挿脱用切欠部と交差する方向に分岐して切り欠かれた係止切欠部を前記取付けボスに嵌挿し、前記ピラーガーニッシュ本体に係合保持している。
【0024】
この係合状態では、前記スライドプレートは車室側のピラーに位置調節可能に取り付けられるシートベルトアンカーに追従可能な範囲外に配されており、前記取付けボスが前記係止切欠部から前記挿脱用切欠部内に相対的に移行することにより前記スライドプレートは前記シートベルトアンカーと共に上下動可能な移動範囲内に配される。
【0025】
つまり、前記ピラーに対するピラーガーニッシュ本体の組付け時に、前記係止切欠部は前記ピラーの組付構造により、前記挿脱用切欠部と交差する方向に自動的に動いて、前記取付けボスが前記挿脱用切欠部内に相対的に移行すると共にピラーガーニッシュ本体とスライドプレートとの係合が自動的に解除される。このとき、同スライドプレートの前記挿脱用切欠部内には前記取付けボスが上下方向に挿脱自在に配されるようになり、スライドプレートは上下動自在となる。
【0026】
また、ピラーガーニッシュ本体とスライドプレートとの係合が自動的に解除されて、前記係脱部がスライドプレートの前記係止切欠部から挿脱用切欠部内に相対的に移行するときには、ピラーガーニッシュ本体は車体前後方向の動きにより前記ピラーに組付けられることが好ましい。
【0027】
請求項2の発明によると、既述のごとく前記スライドプレートはピラーガーニッシュ本体に対して長手方向と交差する方向に移動して解放されるため、このスライドプレートの動きが前記ピラーに対するピラーガーニッシュ本体の組付作業に効果的に適用される。ピラーガーニッシュ本体を上下方向に殆ど動かす必要がないため、同ピラーガーニッシュ本体の上端部が、例えば周辺に配されたルーフサイドガーニッシュ等の樹脂部品に損傷等を付ける危険性等を回避することが可能となる。
【0028】
前記係止切欠部はスライドプレートの少なくとも一端に形成すれば足り、スライドプレートの表裏面を任意に選択することが可能である。この場合には、車体の左右側の共用部品として共通に使用可能なスライドプレートとして利用することができる。また、前記係止切欠部は前記挿脱用切欠部の両側に形成できる。この場合には、例えば前記挿脱用切欠部及び前記係止切欠部が十文字状や上下に分岐した枝木のような形状等をなす構成を効果的に採用することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1〜図6は本発明の代表的な実施例を示すもので、図1は本発明にかかるピラーガーニッシュを裏面側からみた概略斜視図、図2は同ピラーガーニッシュを概略的に示す分解斜視図であり、図3は同ピラーガーニッシュを車体に取り付けた状態を説明するための図1のA−A線拡大断面図、及び図4〜図6は同ピラーガーニッシュを車体に組付けるときのスライドプレートの動きを説明するために裏面側からみた部分平面図及び同斜視図である。なお、図3〜図6は車体進行方向左側に配されたピラーガーニッシュを示している。
【0030】
これらの図において、符号10は車体パネルであるピラー1の室内側を覆って取り付けられる本発明のピラーガーニッシュであり、同ピラーガーニッシュ10はピラーガーニッシュ本体11と、外部から衝撃が加わった際に塑性変形することにより衝撃荷重を吸収する衝撃吸収体12と、同衝撃吸収体12及び前記ピラーガーニッシュ本体11の間に摺動自在に配されるスライドプレート13とを備えている。
【0031】
図3に示すごとく前記ピラー1は車室側のパネル1aと同パネル1aに重ねられ溶接された車外側のパネル1bとからなる。このパネル1a及び1bの合わせ溶接部には鉄芯4cと略U字形断面のクランプ部4a及び断面環状のシール部4bからなるゴム材とが一体押出成形されたウエルト4が嵌着されている。なお、図示のパネル1bは重合溶接部の他を省略してある。
【0032】
前記ピラーガーニッシュ本体11はタルク入りポリプロピレン樹脂材(PPコンポジット)等の長尺体からなり、その表面部には皮革を模したシボ模様が成形時に金型を転写して形成される。図示例によれば、前記ピラーガーニッシュ本体11は、平面状の本体の長手方向に沿った両側部に同じ方向に折り曲げられて相対向する一対の側壁部11a,11aが形成され、断面が略C字断面状の開断面構造をなしている。前記ピラーガーニッシュ本体11の下端には図示せぬピラーロアに内嵌する重合部11bが段差をもって延設されている。ピラーガーニッシュ本体11の全体は長手方向の一端から他端にかけて緩やかに湾曲された湾曲形状をなしている。
【0033】
前記ピラーガーニッシュ本体11には、例えば図示せぬ三点式シートベルトの上側支点となるシートベルトアンカー2の高さ位置調節用の略長方形の開口11cが形成されている。図示例によれば、同開口11cは車体進行方向後側Rに僅かにずれている。前記ピラーガーニッシュ本体11の裏面部は開口11cの長手方向に沿った上下部に衝撃吸収体取付用の筒状取付けボス14及び15がそれぞれ立設されている。図示例によれば、同取付けボス14及び15は、衝撃吸収体12の設置範囲外に配されており、ピラーガーニッシュ本体11の前記開口11cの中心線から車体進行方向後側Rに僅かにずらせてある。
【0034】
前記ピラーガーニッシュ本体11の各側壁部11a,11aの裏面側の対向面には、両側部が略逆三角形をなす短尺凹状の衝撃吸収体取付用の係着突起11dが長手方向に所定の間隔をおいて3個ずつ突設されている。更に、前記ピラーガーニッシュ本体11の裏面側の上端の中央部と前記重合部11bの中央部とには車体ピラー装着用の弾性クリップ16がそれぞれ装着されている。
【0035】
前記ピラーガーニッシュ本体11の裏面に取り付けられる衝撃吸収体12はポリプロピレン樹脂材等を射出成形することにより一体成形される長尺体から構成されている。前記衝撃吸収体12は平面状の平板部12aと同平板部12aの長手方向の一端から他端にわたって裏面方向に突出した一対の箱状衝撃吸収部12b,12bとを有している。
【0036】
前記衝撃吸収体12の形状はピラーガーニッシュ本体11の裏面に沿う有底筒状とされており、その両側部はピラーガーニッシュ本体11と同一方向に湾曲されている。図3に示すように一方の衝撃吸収部12bの車体前後方向の設定寸法間隔は他方の衝撃吸収部12bとは異なる寸法に設定されている。図示例によれば、車体進行方向前側Fに配される衝撃吸収部12bの設定寸法間隔は僅かに長く設定されている。
【0037】
前記衝撃吸収部12bは段差をもつ階段状をなす複数の板リブ12c,…12cを有しており、同板リブ12cは前記平板部12aの長手方向に所定の間隔をおいて平行に配されている。各衝撃吸収部12bの外側端縁にはピラーガーニッシュ本体11の前記係着突起11dの設置位置間隔と等しく3個の凹状の切欠部12d,…12dがそれぞれ設けられ、各切欠部12dは前記係着突起11dに係止される。
【0038】
前記衝撃吸収体12の平板部12aの中央にはピラーガーニッシュ本体11の開口11cを塞ぐスライドプレート13の移動を案内する縦長凹状の案内凹状部12eが形成されている。同案内凹状部12eはスライドプレート13に対して反った湾曲形状をなしており、同スライドプレート13の設定幅寸法より幅広に設定されている。前記案内凹状部12eはピラーガーニッシュ本体11の裏面と衝撃吸収体12の表面との間にスライドプレート13の摺動空間を構成している。前記案内凹状部12eにはピラーガーニッシュ本体11の開口11cの設定位置間隔と等しくシートベルトアンカー挿通用の略長方形状の挿通開口12fが形成されている。前記案内凹状部12eの近傍には突起12iが突設されており、衝撃吸収体12はピラーガーニッシュ本体11の裏面から所定の間隔をおいて配されている。
【0039】
前記案内凹状部12eの長手方向の一端縁部には同一方向に延在した細長板状の取付片12gを有しており、同取付片12gにはピラーガーニッシュ本体11の上端側取付ボス14に固定する図示せぬ取付孔が穿設されている。前記衝撃吸収体12の下端部は、その案内凹状部12eから室内方向に前記取付片12gの設定高さと略等しく突設された略U字状の段付取付部12hが形成されており、同段付取付部12hにはピラーガーニッシュ本体11の下端側取付ボス15に挿入固定する取付孔が穿設されている。各取付孔とピラーガーニッシュ本体11の各取付けボス14,15とは図示せぬスピードナット又は熱カシメ等により固着される。
【0040】
前記衝撃吸収体12の案内凹状部12e内に上記シートベルトアンカー2と共にスライド可能に配される略長方形板状のスライドプレート13はオレフィン系エラストマーからなっている。同スライドプレート13は衝撃吸収体12の挿通開口12fの設置位置に対応する中央部にシートベルトアンカー挿通用の略円形状の挿通孔13bが形成されている。
【0041】
このスライドプレート13の両側縁部は前記案内凹状部12eの表面及びピラーガーニッシュ本体11の裏面の間を弾性的に線接触して摺動する一対の摺動リブ13a,13aを有しており、断面が断面略H字状をなしている。かかる構成により、前記摺動リブ13aの摺動により乗員から見えるスライドプレート13の表面に傷等が発生せず、しかもスライドプレート13の動きが滑らかになる。
【0042】
ところで、従来のピラーガーニッシュ本体は裏面(内面)側を上方に露呈させて作業者と対面するように作業台に載置され、一方の衝撃吸収体はピラーガーニッシュ本体の内面に対して外面を下方に向けて嵌合され、衝撃吸収体及びピラーガーニッシュ本体は熱カシメ等により固着されている。この組立作業においてスライドプレートは、その外周縁を全て衝撃吸収体及びピラーガーニッシュ本体で隠されており、シートベルトアンカー挿通用の挿通孔及びその周辺の中央部以外には、外部から位置決めできる部分がない。
【0043】
長尺板状のスライドプレートにあっては、単に前記中央部の一点だけの固定方法では上下端部の位置が不安定となり、衝撃吸収体及びピラーガーニッシュ本体の嵌め合わせ作業中に、スライドプレートが衝撃吸収体及びピラーガーニッシュ本体の間の案内凹状部からずれてしまう。その結果、スライドプレートは前記案内凹状部以外の箇所で挟まれることになる。
【0044】
スライドプレートは薄い部品であるため、例えば衝撃吸収体の樹脂ブロック等の外部から目視によって、挟まれた状態を見つけることは大変困難であり、熱カシメ等による固着作業の後工程で発見される。しかして、そのような段階で発見しても、熱カシメ等の固着作業が済んでおり、再分解して手直しすることは不可能となる。
【0045】
本発明において、最も特徴とする部分は、前記ピラーガーニッシュ本体11の一端部には、上記ピラー1に対するピラーガーニッシュ本体11の組付け時に前記ピラー1の組付構造に基づきスライドプレート13の一端を解放可能なように係合保持する係脱部を有しているところにある。本実施例にあっては、ピラーガーニッシュ本体11の裏面側上部に突設された衝撃吸収体取付用の上記取付けボス14を前記係脱部として効果的に採用している。
【0046】
図4に示すごとく前記取付けボス14はピラーガーニッシュ本体11の前記開口11cの長手方向に交差する方向に配されている。図示例にあっては、前記取付けボス14は、スライドプレート13の上昇限位置で同スライドプレート13の長手方向の一端を係合保持可能に配されており、車体進行方向後側R寄りに変位して立設されている。この取付けボス14は既述したごとく衝撃吸収体12を取り付ける機能の他に、スライドプレート13を一時的に係合保持する仮保持手段としての機能をもっている。
【0047】
一方の前記スライドプレート13は、前記取付けボス14に長手方向の一端を往復動させる挿脱用切欠部17a及び前記取付けボス14に長手方向の一端を一時的に係合保持する係止切欠部17bとを有している。前記挿脱用切欠部17aは前記取付けボス14の対応位置に対応するスライドプレート13の長手方向の一端縁をスリット状に切り欠いて形成され、前記係止切欠部17bは前記挿脱用切欠部17aと交差する方向に分岐して切り欠かれている。図示例によれば、同挿脱用切欠部17aと前記挿脱用切欠部17aとが略ト字状をなしている。各切欠部17a及び17aは略L字状に形成することも可能である。
【0048】
図4に示すようにスライドプレート13の前記係止切欠部17bは前記シートベルトアンカー2のポスト部2aに同スライドプレート13の挿通孔13bを挿入可能な上限位置で前記取付けボス14に係合保持される。かかる構成により、同取付けボス14により移動を拘束されたスライドプレート13は、ピラーガーニッシュ本体11を前記ピラー1に組付けるときにも位置づれ等を起こすことなく不動状態を保ったままである。ピラーガーニッシュ本体11に対するスライドプレート13の位置決めがなされ、前記スライドプレート13の位置ずれや動きを抑えると共に同スライドプレート13の落下等が未然に阻止される。
【0049】
ピラーガーニッシュ本体11の裏面に仮保持されたスライドプレート13を介して衝撃吸収体12が取り付けられたピラーガーニッシュ10を前記ピラー1に組付けるとき、スライドプレート13の前記挿通孔13bにシートベルトアンカー2の前記ポスト部2aが嵌挿される。同ポスト部2aが前記挿通孔13bに嵌挿されると、スライドプレート13はピラーガーニッシュ本体11に対して長手方向と交差する方向に自動的に変位されて前記係止切欠部17bが前記取付けボス14から外れると共に、同取付けボス14を前記挿脱用切欠部17a内に相対的に移行してピラーガーニッシュ本体11に対するスライドプレート13の仮保持が自動的に解除される。こうして、スライドプレート13の前記挿脱用切欠部17a内には前記取付けボス14が上下方向に挿脱自在に配され、スライドプレート13はピラーガーニッシュ本体11と衝撃吸収体12との間を上下動するようになっている。
【0050】
上記のごとく構成された挿脱用切欠部17a及び係止切欠部17bはスライドプレート13の一端に形成されているが、これに限定されるものでなく、本発明にあっては、車体の左右側の部品として共通に使用可能なスライドプレートとする場合には、同スライドプレートの表裏面のいずれを選択してもよく、例えば前記挿脱用切欠部17a及び係止切欠部17bが分岐点を一致させた十文字状や分岐点を分けた枝木状等をなす形状を効果的に採用することができる。
【0051】
図7は前記挿脱用切欠部17aと直交する方向に分岐された係止切欠部17bを左右2方向に配した変形例を示している。この例では前記挿脱用切欠部17aは分岐点を上下にずらした2つの係止切欠部17bを有している。かかる構成によれば、車体の左右のピラーガーニッシュ10に1種類のスライドプレート13を適用できるため、部品の共用化が可能となる。
【0052】
次に、上述のごとく構成された本発明の係るピラーガーニッシュ10を前記ピラー1に組付けるときの組付方法を図4〜図6に基づいて説明する。
図4(a),図5(a)及び図6(a)はピラーガーニッシュ10の組付方法に従った取付ボス14とスライドプレート13との位置関係を説明するためにピラーガーニッシュ本体11の要部を裏面側からみた部分平面図である。なお、衝撃吸収体12は図示しない。図4(b),図5(b)及び図6(b)は同部分斜視図である。なお、衝撃吸収体12は二点鎖線で図示している。
【0053】
さて、ピラーガーニッシュ本体11の組立方法を説明する。先ず図示せぬ組立て作業台にピラーガーニッシュ本体11の裏面を露呈した状態で載置し、同ピラーガーニッシュ本体11が位置決めされる。 次に、ピラーガーニッシュ本体11の取付けボス14にスライドプレート13の挿脱用切欠部17aに連通する係止切欠部17bを嵌挿する。同係止切欠部17bを前記取付けボス14に嵌挿すると、スライドプレート13の他端は衝撃吸収体12の案内凹状部12e内に弾接される。
【0054】
図4に示すようにスライドプレート13は車体進行方向前側Fに偏った状態で前記ピラーガーニッシュ本体11のシートベルトアンカー挿通用の開口11bの大部分を塞ぐ。スライドプレート13の挿通孔13bは車体進行方向前側Fに偏って配される。この状態で、前記ピラーガーニッシュ本体11に対する長手方向の位置決めがなされる。前記取付けボス14によりスライドプレート13の位置づれや動き等が十分に阻止され、同スライドプレート13は一時的に係合保持される。
【0055】
次に、前記衝撃吸収体12の取付片12g及び段付取付部12hの各取付孔をピラーガーニッシュ本体11の各取付けボス14,15に嵌挿し、ピラーガーニッシュ本体11の左右側壁部11a,11aを弾性変形させて左右に僅かに開き、同左右側壁部11a,11aの内面から相対向して立設された6個の係着突起11d,…11dと衝撃吸収体12の外側端縁の6個の切欠部12d,…12dとを係合させ、ピラーガーニッシュ本体11を原形に戻す。同ピラーガーニッシュ本体11の開口11cの対応部位には衝撃吸収体12の挿通開口12fが配される。
【0056】
衝撃吸収体12は前記係着突起11dと前記切欠部12dとにより仮固定されており、衝撃吸収体12とピラーガーニッシュ本体11とは前記取付けボス14及び15を熱変形させることにより釘の頭状に押し潰して強固に固着される。こうして、前記スライドプレート13はピラーガーニッシュ本体11と衝撃吸収体12との間に仮保持され、ピラーガーニッシュ10が組立てられる。
【0057】
上述のごとき組立作業にあって、前記ピラーガーニッシュ本体11の各取付けボス14,15は図示せぬスピードナットにより固着することも可能である。対向する3個の係着突起11dを離反するようにピラーガーニッシュ本体11の左右側壁部11a,11aを弾性変形させて左右に開いても、スライドプレート13の位置は動かず、同スライドプレート13が常に適正な位置に取り付けられるため、同スライドプレート13が衝撃吸収体12の案内凹状部12e以外でピラーガーニッシュ本体11と衝撃吸収体12との間に挟まれることはない。
【0058】
さて次に、前記ピラー1に前記ピラーガーニッシュ10を組付ける組付方法を図3〜図6を参照しながら説明する。先ず始めに、前記シートベルトアンカー2のポスト部2aの位置を上昇限に配する。次に衝撃吸収体12の挿通開口12f、スライドプレート13の挿通孔13b及びピラーガーニッシュ本体11の開口11bを前記ポスト部2aに位置決めし、ピラーガーニッシュ10を前記ピラー1に当接させる。図4に示した状態では、ピラーガーニッシュ10の高さ位置はピラーに対する装着位置に略一致しており、車体前後位置が僅かに車体進行方向前側F寄りにある。スライドプレート13の挿通孔13bはピラーガーニッシュ本体11から車体進行方向前側Fに相対的にずれている。
【0059】
続いてピラーガーニッシュ本体11の車体進行方向前側Fの側壁部11aを車体進行方向前側F寄りのウエルト4に引っ掛ける。次にピラーガーニッシュ本体11を車体進行方向後側R寄りのウエルト4に引っ掛けるように同ピラーガーニッシュ本体11の左右両側壁部11a,11aを弾性変形させて僅かに左右に開く。同ピラーガーニッシュ本体11は各左右のウエルト4,4を一緒に抱き込むように嵌め込まれる。このとき、上記弾性クリップ16を前記ピラー1に穿設された図示せぬ取付孔に差込む。スライドプレート13は位置づれ等を起こすことなく、不動状態を保ったままである。
【0060】
こうして、ピラーガーニッシュ本体11を上下方向に殆ど動かすことなく、同ピラーガーニッシュ本体11が前記ウエルト4,4に嵌め込まれるとき、図3〜図5に示すように衝撃吸収体12の挿通開口12fに前記シートベルトアンカー2のポスト部2aが挿通される。それと同時にスライドプレート13の挿通孔13bに前記ポスト部2aが嵌挿される。すると、同ポスト部2aの押圧によりスライドプレート13は略一定の高さ位置を保ったまま直ちに衝撃吸収体12の案内凹状部12e内を図示した矢印R方向に摺動する。スライドプレート13が摺動すると、同スライドプレート13の前記係止切欠部17bは、前記ピラーガーニッシュ本体11の取付けボス14から抜け出る。
【0061】
そして、図5に示すように前記係止切欠部17bが前記取付けボス14から抜け出ると同時に、スライドプレート13の前記挿脱用切欠部17a内に前記取付ボス14が入る。前記スライドプレート13の挿通孔13bはピラーガーニッシュ本体11の開口11bの対応部位に対応する所定の位置に移行する。シートベルトアンカー2がポスト2aに装着され、ピラーガーニッシュ本体11に対するスライドプレート13の仮保持が解除される共に、スライドプレート13はピラーガーニッシュ本体11と衝撃吸収体12との間を長手方向にスライドできるようになる。
【0062】
ところで、例えば前記シートベルトアンカー2のポスト部2aが先細り状のテーパ面形状に形成されている場合には、スライドプレート13の挿通孔13bは前記シートベルトアンカー2のポスト部2aの押圧により衝撃吸収体12の案内凹状部12e内を図示した矢印R方向に徐々に摺動する。
【0063】
図6に示すように、前記ピラー1に組付けられたピラーガーニッシュ10はシートベルトアンカー2をピラーガーニッシュ本体11の開口11bに沿わせて下方向に摺動させる。スライドプレート13の前記挿脱用切欠部17aはシートベルトアンカー2の上下動に追従して前記取付けボス14を挿脱自在に往復動する。同取付けボス14はスライドプレート13の前記係止切欠部17bには入らない。このため、同係止切欠部17bは組付作業においてはスライドプレート13を所定の位置に略水平方向に移動させるが、その後の使用にあっては全く関与しない。
【0064】
上記構成を採用することにより、スライドプレート13の円滑な操作が確保される。スライドプレート13の上下動や衝撃吸収体12のエネルギー吸収特性を阻害することなくスライドプレート13を衝撃吸収体12の案内凹状部12e内に収容することができる。また、スライドプレート13の前記係止切欠部17bはシートベルトアンカー2の上昇限、つまり通常の動作範囲内で前記シートベルトアンカー2のポスト部2aにスライドプレート13の挿通孔13bを挿入することができる。
【0065】
前記ピラーガーニッシュ10は、その上端部が天井の近くに取り付けられるものであり、組付作業におけるピラーガーニッシュ10の上下方向の動きにより図示を省略したルーフサイドガーニッシュ又は同じく図示せぬクロス貼り天井材に損傷等を付ける危険性等がある。このため、ピラーガーニッシュ10を略水平方向の移動により組付ける組付作業が好ましい。この点、上術の構成を採用することにより、一連の組付作業において円滑にスライドプレート13の仮保持を解除できることに加えて、上述のごときスライドプレート13の動きを既述したピラーガーニッシュ10の組付作業に好適に採用することができる。
【0066】
以上の説明からも明らかなように、本発明に係るピラーガーニッシュによれば、ピラーガーニッシュ本体の一端部に設けた係脱部にスライドプレートの一端をピラーガーニッシュの組立開始から車室側のピラーに対する組付完了直前まで一時的に拘束し、ピラーガーニッシュの組付時に車室側のピラーの組付構造に基づいてピラーガーニッシュ本体とスライドプレートとの係合を自動的に解除しているため、前記スライドプレートの遊動を防ぐことが可能となり、また手動により係合を解除する操作を不要とし、効率的に、容易に且つ正確に組付作業を行うことができることに加えて、組付け不良による修正作業等を未然に回避することが可能となる。
【0067】
また、スライドプレートの中央部の位置決めに加えてスライドプレートの端末部を位置決めすることが可能となり、ピラーガーニッシュの組立開始から車室側のピラーに対する組付完了直前までのスライドプレートの動きを十分に規制することが可能となる。なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、それらの実施例から当業者が容易に変更可能な技術的範囲をも当然に包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な第1実施例であるピラーガーニッシュを概略的に示す斜視図である。
【図2】同ピラーガーニッシュを概略的に示す分解斜視図である。
【図3】同ピラーガーニッシュを車体に取り付けた状態を説明するための図1のA−A線断面図である。
【図4】同ピラーガーニッシュを車体に組付けるときのスライドプレートの動きを裏面側からみた部分平面図及び同部分斜視図である。
【図5】図4の次の同動きを裏面側からみた部分平面図及び同部分斜視図である。
【図6】図5の次の同動きを裏面側からみた部分平面図及び同部分斜視図である。
【図7】本発明にかかるスライドプレートの変形例を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1 ピラー
1a 車室側パネル
1b 車外側パネル
2 シートベルトアンカー
2a ポスト部
4 ウエルト
4a クランプ部
4b シール部
4c 鉄芯
10 ピラーガーニッシュ
11 ピラーガーニッシュ本体
11a 側壁部
11b 重合部
11c 位置調節用開口
11d 係着突起
12 衝撃吸収体
12a 平板部
12b 衝撃吸収部
12c 板リブ
12d 切欠部
12e 案内凹状部
12f 挿通開口
12g 取付片
12h 段付取付部
12i 突起
13 スライドプレート
13a 摺動リブ
13b 挿通孔
14 係脱部である取付けボス
15 取付けボス
16 弾性クリップ
17a 挿脱用切欠部
17b 係止切欠部
F 車体進行方向前側
R 車体進行方向後側

Claims (2)

  1. 車室側のピラーを覆うピラーガーニッシュであって、
    前記ピラーに位置調節可能に取り付けられるシートベルトアンカーを移動させる位置調節用の開口を有する略コ字断面状のピラーガーニッシュ本体と、
    同ピラーガーニッシュ本体の裏面に取り付けられ、前記位置調節用の開口に対応する挿通開口を有する衝撃吸収体と、
    同衝撃吸収体と前記ピラーガーニッシュ本体との間に前記シートベルトアンカーと共にスライド可能に配され、前記位置調節用の開口を塞ぐスライドプレートとを備えてなり、 前記ピラーガーニッシュ本体の裏面の一端部には、車室側のピラーに対する前記ピラーガーニッシュ本体の組付け時に、前記スライドプレートの一端を解放可能に係合保持する係脱部を有してなることを特徴とするピラーガーニッシュ。
  2. 前記スライドプレートは、長手方向の端縁をスリット状に切り欠いた取付けボス挿脱用切欠部と、同挿脱用切欠部と交差する方向に分岐して切り欠かれた少なくとも1つの係止切欠部とを有しており、前記係脱部は前記ピラーガーニッシュ本体の裏面に突出した前記係止切欠部と係合する取付けボスからなり、前記車室側のピラーに対する前記ピラーガーニッシュ本体の組付け時に、前記係止切欠部に係合する取付けボスが前記取付けボス挿脱用切欠部に相対的に移行して、ピラーガーニッシュ本体と前記スライドプレートとの係合が自動的に解除されてなる請求項1記載のピラーガーニッシュ。
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