JP3827505B2 - 車両用ドアトリムの取付構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用ドアトリムに係り、特に、本体パネルに対して略垂直な横方向からドアトリムを取り付けるための取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両用のドアトリムを本体パネルに取り付けるための取付構造としては、例えば特開平7−290954号公報に記載のようにドアトリムを上方から下降させて本体パネルの上端縁に引っ掛ける方法、および実開平5−94011号公報に記載のように本体パネルに対して略垂直な横方向(一般には略水平な方向)からドアトリムを接近させて取り付ける方法が一般的である。
【0003】
図3は、上記特開平7−290954号公報に記載の取付構造(従来例1)を示す図で、(a) はドアトリム100の上端部であるベルトライン部102付近を示す斜視図、(b) はそのドアトリム100が本体パネル104に取り付けられた状態の断面図であり、ベルトライン部102の先端には下向きフランジ106が設けられているとともに、その下向きフランジ106との間で本体パネル104の上端を挟持する下向き突起108が設けられており、矢印Aで示すようにドアトリム100をL字型に移動させて本体パネル104の上端縁に引っ掛けるようになっている。また、下向き突起108には係止爪110が設けられ、本体パネル104に形成された係合穴112に係止されることにより、上方への抜出しが防止されるようになっている。
【0004】
図4は、前記実開平5−94011号公報に記載の取付構造(従来例2)を示す図で、ドアトリム120にはピン取付座122を介してピン部材124が配設されており、矢印Bで示すように本体パネル126に対して略垂直な横方向から接近させられることにより、本体パネル126に形成された位置決め孔128内にピン部材124が挿入されて位置決めされるようになっている。また、ピン取付座122は、ピン部材124に対して上方へ抜出し可能にピン部材124を保持しており、本体パネル126に固定されたピン部材124に対してドアトリム120を矢印Cで示すように上方へ移動させることにより、本体パネル126から取り外すことができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例1においては、ドアトリム100をL字型に移動させて本体パネル104に取り付ける必要があるため、作業性が悪いとともに、図5に示すようにドアフレーム130の窓部が内側(窓ガラス側)へ傾斜していると、そのドアフレーム130との間に比較的大きな隙間dが生じることが避けられない。横方向から取り付ける従来例2では、そのような問題がないが、ピン部材124を保持するピン取付座122によってドアトリム120の剛性が局部的に高くなり、側面衝突時の衝撃吸収性能が損なわれる可能性があるとともに、上方への移動が許容されるためドアトリム120の加熱収縮による残留応力や押圧荷重などでベルトライン部が上方へ変形する恐れがある。
【0006】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、車両用ドアトリムを横方向から取り付けることができる取付構造において、側面衝突時の衝撃吸収性能を損なうことがないとともにベルトライン部の変形を防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、第1発明は、車両用のドアトリムを本体パネルに対して略垂直な横方向から取り付けるための取付構造であって、(a) 前記ドアトリムおよび前記本体パネルの何れか一方に一体に設けられ、そのドアトリムが前記横方向からその本体パネルに接近させられることにより他方の部材に係止されて、そのドアトリムがその本体パネルから離間することを阻止する係止爪と、(b) 前記本体パネルの上端縁を覆蓋するように前記ドアトリムの上端部に設けられるベルトライン部の近傍において、それ等のドアトリムおよび本体パネルの双方に一体に設けられ、互いに係合させられることによりそのドアトリムの上下方向の変位を規制する上下変位規制部と、(c) 前記ベルトライン部の近傍において、前記ドアトリムおよび前記本体パネルの双方に一体に設けられ、互いに係合させられることによりそのドアトリムが車両の前後方向へ変位することを規制する前後変位規制部と、を有することを特徴とする。
【0008】
第2発明は、車両用のドアトリムを本体パネルに対して略垂直な横方向から取り付けるための取付構造であって、(a) 前記本体パネルの上端縁を覆蓋するように前記ドアトリムの上端部に設けられるベルトライン部の近傍に、その本体パネルに向かって突き出すようにそのドアトリムに一体に突設された係合突起と、(b) 前記ドアトリムが前記横方向から接近させられる際に、前記係合突起の先端が挿入されるようにその本体パネルに設けられた係合穴と、(c) 前記係合突起の先端に一体に設けられ、前記係合穴内に挿入される際にその係合穴との係合で弾性変形させられるとともにその係合穴を通過した後に弾性復帰させられることにより、その係合穴の周縁部に係止されてその係合突起の抜出しを阻止する係止爪と、を有し、(d) 前記係合突起が前記係合穴内に位置決めされることにより前記ドアトリムが車両の上下方向および前後方向へ変位することが規制されるようになっていることを特徴とする。
この第2発明は第1発明の一実施態様に相当し、ドアトリムの上下変位および前後変位を規制する係合突起および係合穴は、第1発明の上下変位規制部、前後変位規制部に相当する。
【0009】
第3発明は、車両用のドアトリムを金属板製の本体パネルに対して略垂直な横方向から取り付けるための取付構造であって、(a) 前記本体パネルの上端縁を覆蓋するように前記ドアトリムの上端部に設けられるベルトライン部の近傍に、その本体パネルに向かって突き出すようにそのドアトリムに一体に突設された第1係合突起と、(b) その第1係合突起の下方に所定寸法だけ離間して、その第1係合突起と略平行に前記本体パネルに向かって突き出すように前記ドアトリムに一体に突設されるとともに、突出寸法がその第1係合突起よりも小さい第2係合突起と、(c) 前記本体パネルの上端縁から所定の幅寸法で切断されて前記ドアトリム側へ折り曲げられ、そのドアトリムが前記横方向から接近させられる際に、前記第1係合突起の先端が挿入される切欠を形成するとともに、その接近時にその第1係合突起と前記第2係合突起との間に相対的に挿入される切り曲げ部と、(d) 前記第1係合突起および第2係合突起の何れか一方、および前記切り曲げ部、の一方および他方に一体に設けられ、互いに係止されることによりその切り曲げ部が相対的に離間することを阻止する係止爪および係合穴と、を有し、(e) 前記第1係合突起が前記切欠内に位置決めされることにより前記ドアトリムが車両の前後方向へ変位することが規制されるとともに、前記切り曲げ部が前記第1係合突起と前記第2係合突起との間に位置決めされることにより前記ドアトリムが車両の上下方向へ変位することが規制されるようになっていることを特徴とする。
この第3発明は第1発明の一実施態様に相当し、ドアトリムの上下変位を規制する切り曲げ部および第1係合突起、第2係合突起が第1発明の上下変位規制部に相当し、前後変位を規制する第1係合突起および切欠が前後変位規制部に相当する。
【0010】
【発明の効果】
第1発明の車両用ドアトリムの取付構造においては、本体パネルに対して略垂直な横方向からドアトリムを接近させると、ドアトリムおよび本体パネルの何れか一方に一体に設けられた係止爪が他方の部材に係止され、本体パネルに一体的に取り付けられる。すなわち、ドアトリムを単に横方向から接近させるだけで取り付けることができるため、取付作業を容易且つ迅速に行うことができるとともに、ドアフレームの窓部が内側(窓ガラス側)へ傾斜している場合でも、ドアフレームとの間の隙間d(図5参照)を小さくできる。
【0011】
一方、上記ドアトリムは、ベルトライン部の近傍においてドアトリムおよび本体パネルの双方にそれぞれ一体に設けられた上下変位規制部、前後変位規制部によって上下方向および前後方向の変位が規制されるため、合成樹脂材料の加熱収縮による残留応力や押圧荷重などでベルトライン部が上方へ変形することが抑制されるとともに、本体パネルに固定されるピン部材などを保持する高剛性の取付座が不要であるため、ドアトリムの剛性が局部的に高くなって側面衝突時の衝撃吸収性能が損なわれることもない。
【0012】
第2発明では、本体パネルに対して略垂直な横方向からドアトリムを接近させると、そのドアトリムのベルトライン部の近傍に一体に突設された係合突起が本体パネルの係合穴内に挿入されるとともに、その係合突起に一体に設けられた係止爪がその係合穴に係止されることにより抜出しが阻止され、本体パネルに一体的に取り付けられるため、第1発明と同様に取付作業を容易且つ迅速に行うことができるとともに、ドアフレームとの間の隙間d(図5参照)を小さくできる。また、ドアトリムは、ベルトライン部の近傍に一体に設けられた係合突起が係合穴内に位置決めされることにより、車両の上下方向および前後方向の変位が規制されるため、第1発明と同様にベルトライン部の変形が抑制されるとともに、高剛性の取付座などが不要で側面衝突時の衝撃吸収性能が損なわれることもない。
【0013】
第3発明では、本体パネルに対して略垂直な横方向からドアトリムを接近させると、そのドアトリムのベルトライン部の近傍にそれぞれ一体に突設された第1係合突起および第2係合突起の間に本体パネルの切り曲げ部が相対的に挿入されるとともに、係止爪が係合穴に係止されることにより切り曲げ部の相対的な離間が阻止され、ドアトリムが本体パネルに一体的に取り付けられるため、第1発明と同様に取付作業を容易且つ迅速に行うことができるとともに、ドアフレームとの間の隙間d(図5参照)を小さくできる。また、ドアトリムは、ベルトライン部の近傍に一体に設けられた第1係合突起が切り曲げ部によって形成される切欠内に位置決めされることにより車両の前後方向の変位が規制され、切り曲げ部が第1係合突起と第2係合突起との間に位置決めされることにより車両の上下方向の変位が規制されるため、第1発明と同様にベルトライン部の変形が抑制されるとともに、高剛性の取付座などが不要で側面衝突時の衝撃吸収性能が損なわれることもない。
【0014】
【発明の実施の形態】
ここで、上記ドアトリムは好適には合成樹脂材料にて構成されるが、金属板などの他の材料を採用することもできる。本体パネルとしては、第3発明のように金属板が好適に用いられるが、第1発明、第2発明では合成樹脂製の本体パネルを採用することもできる。
【0015】
第2発明の係合突起や第3発明の第1係合突起、第2係合突起は、例えば略水平に突き出す略水平な板状の部材にて構成され、車両の前後方向に離間して複数設けることが望ましく、第2発明の係合穴や第3発明の切り曲げ部も、それ等の係合突起、第1係合突起、第2係合突起に対応して複数設けることが望ましい。第1発明の係合爪や上下変位規制部も、同様に車両の前後方向に離間して複数設けることが望ましい。
【0016】
第2発明では、係止爪が弾性変形させられることにより係合穴内を通過し、通過後に弾性復帰して係合穴と係合させられるが、第1発明、第3発明においても、例えば本体パネルに設けられた係合部との係合で係止爪を弾性変形させながらドアトリムを本体パネルに接近させるとともに、係止爪が係合部を通過して弾性復帰させられることにより、その係合部と係合して本体パネルからの離間(離脱)を阻止するように構成される。係止爪と係合させられる係合部側が弾性変形させられるようにしても良い。
【0017】
第1発明〜第3発明は、何れも係止爪によってドアトリムが本体パネルから離間することが阻止されるようになっているが、ドアトリムが本体パネル側へ所定以上接近することを阻止するストッパを設けて、車両幅方向の変位を所定量以下に規制することもできる。ストッパは、ドアトリムおよび本体パネルの何れに設けることもできるが、例えば本体パネルに当接するリブなどをドアトリムに設けるだけでも良い。
【0019】
第3発明の係止爪は、例えば切り曲げ部の一部が切断されてその切り曲げ部の突出方向と反対側が曲げ起こされたもので、第1係合突起と第2係合突起との間に相対的に挿入される際に弾性変形させられるとともに、第1係合突起および第2係合突起の何れか一方に設けられた係合穴に達して弾性復帰させられることによりその係合穴に係止され、その切り曲げ部が相対的に離間することを阻止するように構成されるが、第1係合突起および第2係合突起の何れか一方に係止爪を突設し、切り曲げ部に設けられた係合穴に係止されるようにしても良い。切り曲げ部に係合穴を設ける場合は貫通穴が望ましいが、第1係合突起または第2係合突起に係合穴を設ける場合は有底穴でも貫通穴でも良い。
【0020】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明(第1発明、第2発明)が適用された車両用ドアトリム10、およびそのドアトリム10が取り付けられる本体パネルとしてのインナパネル12、の上端部近傍を示す図で、(a) は取付状態を示す断面図、(b) は取付前の斜視図であり、ドアトリム10は合成樹脂材料にて構成されているとともに、インナパネル12は2枚の金属板12a、12bを含んで構成されてドアフレームに一体的に固設されている。インナパネル12の上端縁には弾性体(実施例ではゴム)製のウェザーストリップ14が取り付けられているとともに、ドアトリム10の上端部には滑らかに湾曲したベルトライン部16が一体に設けられ、インナパネル12の上端縁やウェザーストリップ14の取付部分を覆蓋している。
【0021】
ドアトリム10のベルトライン部16には、インナパネル12側に向かって略水平に突き出す略水平な平板状の係合突起18が一体に設けられている一方、インナパネル12の上端部、具体的にはウェザーストリップ14より僅かに下側の部分には長方形の係合穴20が形成され、上下方向に配設されるインナパネル12に対して略垂直な横方向、すなわち図1(a) の左方向、からドアトリム10が接近させられることにより、上記係合突起18の先端部が係合穴20内に挿入されるようになっている。係合突起18の先端部には、下方へ突き出す係止爪22が一体に設けられ、係合突起18を係合穴20内に挿入する際に係止爪22が係合穴22と係合させられるようになっており、係止爪22を弾性変形させながら係合突起18を係合穴20内に押し込むことにより、係合穴20を通過した係止爪22が弾性復帰して係合穴20の周縁部に係止され、係合突起18が係合穴20から抜け出すことが阻止される。係止爪22は、係合突起18の先端側程高さ(下方への突出寸法)が低くなる三角形状を成しており、係止爪22の最大高さ部分の係合突起18の肉厚を含めた自然状態の上下寸法は、係合穴20の高さ寸法h1 よりも大きく、係止爪22が一旦係合穴20を通過させられると、ドアトリム10が上下方向へ変位しても係止爪22と係合穴20との係止が外れることはなく、ドアトリム10の取付状態が維持される。
【0022】
なお、係合突起18は、ベルトライン部16の長手方向すなわち車両の前後方向に離間して複数設けられているとともに、係合穴20も係合突起18に対応して複数設けられ、その複数位置で互いに係止されるようになっている。また、係止爪22の形状は適宜変更することが可能で、例えば半円形状などであっても良い。
【0023】
前記係合穴20の高さ寸法h1 および幅寸法w1 は、このように係合突起18が挿入可能なように定められるが、係合突起18を係合穴20内に位置決めすることにより、ドアトリム10が車両の上下方向および前後方向へ変位することを規制する作用も併せて備えており、その変位量が所定の許容範囲内になるように上記高さ寸法h1 および幅寸法w1 は設定されている。上記係合突起18および係合穴20によって上下前後変位規制部50が構成されており、この上下前後変位規制部50は第1発明の上下変位規制部、前後変位規制部に相当する。
【0024】
また、係合突起18の上側であってベルトライン部16との間の部分にはリブ24が設けられ、係合突起18を補強している。このリブ24は、ドアトリム10がインナパネル12側へ所定以上接近することを阻止するストッパを兼ねており、ウェザーストリップ14に当接させられることにより、ドアトリム10の車両幅方向の変位量を寸法t1 以下に規制する。
【0025】
このようなドアトリム10の取付構造においては、インナパネル12に対して略垂直な横方向(図1(a) の左方向)からドアトリム10を接近させると、そのドアトリム10のベルトライン部16に突設された係合突起18がインナパネル12の係合穴20内に挿入されるとともに、その係合突起18に設けられた係止爪22が係合穴20の周縁部に係止されることにより抜出しが阻止され、インナパネル12に一体的に取り付けられる。すなわち、ドアトリム10を単に横方向からインナパネル12に接近させるだけで取り付けることができるため、取付作業を容易且つ迅速に行うことができるとともに、図5に示すようにドアフレーム130の窓部が内側(窓ガラス側)へ傾斜している場合でも、ドアフレーム130と干渉することなく取り付けることができるため、ドアフレーム130との間の隙間dを小さくすることができる。
【0026】
また、ドアトリム10は、ベルトライン部16に設けられた係合突起18が係合穴20内に位置決めされることにより、車両の上下方向および前後方向の変位が規制されるため、合成樹脂材料の加熱収縮による残留応力や押圧荷重などでベルトライン部16が上方へ変形することが抑制されるとともに、インナパネル12に固定されるピン部材などを保持する高剛性の取付座が不要であるため、ドアトリム10の剛性が局部的に高くなって側面衝突時の衝撃吸収性能が損なわれることもない。
【0027】
図2は、第1発明、第3発明の実施例を説明する図で前記図1に対応する図であり、ドアトリム10′のベルトライン部16には、インナパネル12′側に向かって略水平に突き出す略水平な平板状の第1係合突起30が一体に設けられているとともに、その第1係合突起30の下方には、寸法h2 だけ離間して第1係合突起30と略平行に同じく平板状の第2係合突起32が一体に設けられており、第1係合突起30とベルトライン部16との間に前記リブ24が設けられている。一方、インナパネル12′の上端縁には、所定の幅寸法w2 で切断されて略直角に折り曲げられ、ドアトリム10′側へ略水平に延び出す切り曲げ部34が設けられており、上下方向に配設されるインナパネル12′に対して略垂直な横方向、すなわち図2(a) の左方向からドアトリム10′が接近させられることにより、上記第1係合突起30と第2係合突起32との間の隙間36内に相対的に挿入されるようになっている。第1係合突起30の突出寸法は第2係合突起32よりも長く、第2係合突起32の先端がインナパネル12′に当接する前に、切り曲げ部34が設けられることによってインナパネル12′の上端部に形成された切欠38内に挿入されるようになっている。なお、上記切り曲げ部34はインナパネル12′の一方の金属板12aのみによって構成されており、他方の金属板12bは、コの字形状に切り欠かれて切欠38が形成されているだけである。
【0028】
上記切り曲げ部34には、一部が切断されてその切り曲げ部34の突出方向と反対側(図2(a) における右側)が下方へ曲げ起こされることによって係止爪40が設けられており、隙間36内に相対的に挿入される際に弾性変形させられるとともに、下側の第2係合突起32に形成された係合穴42に達して弾性復帰させられることによりその係合穴42に係止され、切り曲げ部34が相対的に離間して隙間36から抜け出すことを阻止するようになっている。係止爪40は、斜めに下方へ突き出しており、その先端部における切り曲げ部34の板厚を含めた自然状態の上下寸法は隙間36の上下の幅寸法h2 よりも大きく、係止爪40が一旦係合穴42に係合させられると、ドアトリム10′が上下方向へ変位しても係止爪40と係合穴42との係止が外れることはなく、ドアトリム10′の取付状態が維持される。
【0029】
なお、第1係合突起30および第2係合突起32は、ベルトライン部16の長手方向すなわち車両の前後方向に離間して複数設けられているとともに、切り曲げ部34もそれ等の係合突起30、32に対応して複数設けられ、その複数位置で互いに係止されるようになっている。
【0030】
一方、切り曲げ部34が隙間36内に位置決めされることにより、ドアトリム10′の車両の上下方向の変位が規制され、その変位量が所定の許容範囲内になるように隙間36の幅寸法h2 は設定されている。このようにドアトリム10′の上下変位を規制する第1係合突起30、第2係合突起32、および切り曲げ部34によって第1発明の上下変位規制部52が構成されている。また、第1係合突起30が前記切欠38内に位置決めされることにより、ドアトリム10′の車両の前後方向の変位が規制され、その変位量が所定の許容範囲内になるように切欠38の幅寸法w2 は設定されている。このようにドアトリム10′の前後変位を規制する第1係合突起30および切欠38によって第1発明の前後変位規制部54が構成されている。また、本実施例では第2係合突起32が、ドアトリム10′がインナパネル12′側へ所定以上接近することを阻止するストッパを兼ねており、先端がインナパネル12′に当接させられることにより、ドアトリム10′の車両幅方向の変位量が寸法t2 以下に規制される。但し、第2係合突起32の突出寸法を小さくして、第1実施例と同様にリブ24がストッパとして機能するようにしても良い。
【0031】
このようなドアトリム10′の取付構造においては、インナパネル12′に対して略垂直な横方向(図2(a) の左方向)からドアトリム10′を接近させると、そのドアトリム10′のベルトライン部16に突設された第1係合突起30および第2係合突起32の間の隙間36にインナパネル12′の切り曲げ部34が相対的に挿入されるとともに、切り曲げ部34に設けられた係止爪40が第2係合突起32の係合穴42に係止されることにより切り曲げ部34の相対的な離間が阻止され、ドアトリム10′がインナパネル12′に一体的に取り付けられるため、第1実施例と同様に取付作業を容易且つ迅速に行うことができるとともに、ドアフレームとの間の隙間d(図5参照)を小さくできる。
【0032】
また、ドアトリム10′は、ベルトライン部16に設けられた第1係合突起30が切欠38内に位置決めされることにより車両の前後方向の変位が規制され、切り曲げ部34が第1係合突起30と第2係合突起32との間の隙間36内に位置決めされることにより車両の上下方向の変位が規制されるため、第1実施例と同様にベルトライン部16の変形が抑制されるとともに、高剛性の取付座が不要で側面衝突時の衝撃吸収性能が損なわれることもない。
【0033】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である車両用ドアトリムの取付構造を説明する図で、(a) は取付状態におけるベルトライン部付近の断面図、(b) は取付前のベルトライン部付近の斜視図である。
【図2】本発明の他の実施例を説明する図で、図1に対応する図である。
【図3】従来の車両用ドアトリムの取付構造を説明する図で、(a) はドアトリムのベルトライン部付近の斜視図、(b) は取付状態の断面図である。
【図4】従来の車両用ドアトリムの取付構造の別の例を示す断面図である。
【図5】図3の従来例においてドアフレームが傾斜している場合に生じる隙間dを説明する図である。
【符号の説明】
10、10′:ドアトリム 12、12′:インナパネル(本体パネル) 16:ベルトライン部 18:係合突 20:係合 22:係止爪 30:第1係合突 32:第2係合突 34:切り曲げ 38:切欠 40:係止爪 42:係合穴 50:上下前後変位規制部(上下変位規制部、前後変位規制部) 52:上下変位規制部 54:前後変位規制部

Claims (3)

  1. 車両用のドアトリム(10、10′)を本体パネル(12、12′)に対して略垂直な横方向から取り付けるための取付構造であって、
    前記ドアトリム(10、10′)および前記本体パネル(12、12′)の何れか一方に一体に設けられ、該ドアトリム(10、10′)が前記横方向から該本体パネル(12、12′)に接近させられることにより他方の部材に係止されて、該ドアトリム(10、10′)が該本体パネル(12、12′)から離間することを阻止する係止爪(22、40)と、
    前記本体パネル(12、12′)の上端縁を覆蓋するように前記ドアトリム(10、10′)の上端部に設けられるベルトライン部(16)の近傍において、該ドアトリム(10、10′)および該本体パネル(12、12′)の双方に一体に設けられ、互いに係合させられることにより該ドアトリム(10、10′)の上下方向の変位を規制する上下変位規制部(50、52)と、
    前記ベルトライン部(16)の近傍において、前記ドアトリム(10、10′)および前記本体パネル(12、12′)の双方に一体に設けられ、互いに係合させられることにより該ドアトリム(10、10′)が車両の前後方向へ変位することを規制する前後変位規制部(50、54)と、
    を有することを特徴とする車両用ドアトリムの取付構造。
  2. 車両用のドアトリム(10)を本体パネル(12)に対して略垂直な横方向から取り付けるための取付構造であって、
    前記本体パネル(12)の上端縁を覆蓋するように前記ドアトリム(10)の上端部に設けられるベルトライン部(16)の近傍に、該本体パネル(12)に向かって突き出すように該ドアトリム(10)に一体に突設された係合突起(18)と、
    前記ドアトリム(10)が前記横方向から接近させられる際に、前記係合突起(18)の先端が挿入されるように該本体パネル(12)に設けられた係合穴(20)と、
    前記係合突起(18)の先端に一体に設けられ、前記係合穴(20)内に挿入される際に該係合穴(20)との係合で弾性変形させられるとともに該係合穴(20)を通過した後に弾性復帰させられることにより、該係合穴(20)の周縁部に係止されて該係合突起(18)の抜出しを阻止する係止爪(22)と、
    を有し、前記係合突起(18)が前記係合穴(20)内に位置決めされることにより前記ドアトリム(10)が車両の上下方向および前後方向へ変位することが規制されるようになっている
    ことを特徴とする車両用ドアトリムの取付構造。
  3. 車両用のドアトリム(10′)を金属板製の本体パネル(12′)に対して略垂直な横方向から取り付けるための取付構造であって、
    前記本体パネル(12′)の上端縁を覆蓋するように前記ドアトリム(10′)の上端部に設けられるベルトライン部(16)の近傍に、該本体パネル(12′)に向かって突き出すように該ドアトリム(10′)に一体に突設された第1係合突起(30)と、
    該第1係合突起(30)の下方に所定寸法だけ離間して、該第1係合突起(30)と略平行に前記本体パネル(12′)に向かって突き出すように前記ドアトリム(10′)に一体に突設されるとともに、突出寸法が該第1係合突起(30)よりも小さい第2係合突起(32)と、
    前記本体パネル(12′)の上端縁から所定の幅寸法で切断されて前記ドアトリム(10′)側へ折り曲げられ、該ドアトリム(10′)が前記横方向から接近させられる際に、前記第1係合突起(30)の先端が挿入される切欠(38)を形成するとともに、該接近時に該第1係合突起(30)と前記第2係合突起(32)との間に相対的に挿入される切り曲げ部(34)と、
    前記第1係合突起(30)および第2係合突起(32)の何れか一方、および前記切り曲げ部(34)、の一方および他方に一体に設けられ、互いに係止されることにより該切り曲げ部(34)が相対的に離間することを阻止する係止爪(40)および係合穴(42 と、
    を有し、前記第1係合突起(30)が前記切欠(38)内に位置決めされることにより前記ドアトリム(10′)が車両の前後方向へ変位することが規制されるとともに、前記切り曲げ部(34)が前記第1係合突起(30)と前記第2係合突起(32)との間に位置決めされることにより前記ドアトリム(10′)が車両の上下方向へ変位することが規制されるようになっている
    ことを特徴とする車両用ドアトリムの取付構造。
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