JP4170496B2 - 液体用紙容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器を構成する積層体を紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層とに簡単に分離できるようにして、使用済紙容器の再利用を可能にするとともに廃棄し易くした酒、ワイン、コーヒー等の包装に使用される液体用紙容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、環境保護がさけばれ、包装材料の再利用が話題となっており、ゲーベルトップ型の紙容器においても、ポリエチレン/紙/ポリエチレンの積層体からなる牛乳等の包装に使用される紙容器については、リサイクル活動が行われ資源の再利用による有効利用がなされている。
一方、酒、ワイン、コーヒー等の包装に使用されるゲーベルトップ型の紙容器においては、内容物の保護、流通手段、流通期間の長期化のために、ガスバリアー性の優れた紙容器とする必要があり、ポリエチレン/紙/エチレン−アクリル酸共重合体/アルミニウム箔/接着剤/2軸延伸ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンからなる積層体が一般的に使用されている。また、最近では、上記構成におけるアルミニウム箔/接着剤/2軸延伸ポリエチレンテレフタレートからなる層を、アルミニウム蒸着層ないしは酸化珪素蒸着層を有する2軸延伸ポリエチレンテレフタレートとした構成の積層体が使用されている。
しかしながら、上記のような構成の積層体からなる紙容器においては、積層体の各層間の接着強度が強いために、紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層に分離するのがきわめて難しく、使用済紙容器の再利用が困難であるとともに、きわめて剛性の大きい紙容器であるため紙容器を折り畳んで廃棄するのも困難であるという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、積層体を紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層に分離できるようにして、紙を主体とする外面層を再利用し易くするとともにプラスチックを主体とする内面層を廃棄し易くした液体用紙容器を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
外面から順に熱可塑性樹脂層と紙層と接着樹脂層と所定の範囲の網点面積率を有する網点剥離層とベタ剥離層と中間基材層と熱可塑性樹脂層からなり、網点の形成部分において接着樹脂層と網点剥離層間および網点の非形成部分において接着樹脂層とベタ剥離層間の界面で剥離可能に積層された積層体からなる液体用紙容器とすることにより、積層体を網点の形成部分において接着樹脂層と網点剥離層間および網点の非形成部分において接着樹脂層とベタ剥離層間の界面にて剥離させて、紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層に分離することができるので、紙を主体とする外面層は再利用し易くなり、プラスチックを主体とする内面層は嵩が少なくなり廃棄し易くなる。
【0005】
上記の液体用紙容器において、2層の剥離層を中間基材層面に順に形成されたベタ剥離層と網点剥離層として接着樹脂層と網点剥離層間で剥離可能とされた積層体とすることにより、接着樹脂層と網点剥離層間の接着強度を、網点剥離層の網点面積率を変えることにより簡単に調整することが可能となるので、積層体における接着樹脂層と網点剥離層間の接着強度を、液体用紙容器とした際に実用的に問題がなく且つ積層体を接着樹脂層と網点剥離層間で剥離させて紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層に分離することができる強度とすることが容易となる。
【0006】
上記の液体用紙容器において、中間基材層をプラスチックフィルム、又はアルミニウム箔、金属蒸着層、金属酸化物蒸着層からなるガスバリヤー層を有するプラスチックフィルムとすることにより、酒、ワイン、コーヒー、洗剤等の包装に適した液体用紙容器とすることができる。
【0007】
上記の液体用紙容器の形状が、前面板と後面板と両側面板と頂部形成板と底部形成板からなるゲーベルトップ型であって、頂部形成板および底部形成板の外面同志が熱接着される領域に部分的に接着強度調整層を形成しておくことにより、頂部および底部の外面同志の熱接着部を剥離させて容器を解体し易くなるので、解体した状態で角端部をほぐす等により、積層体を接着樹脂層と剥離層間で剥離させて紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層とに分離するのが容易となる。
【0008】
上記の液体用紙容器において、両側面板および両側面板の上下に連接された頂部形成板及び底部形成板の中央部にそれぞれ縦方向の折曲線を形成した構成とすることにより、両側面板を内側に折り込んで折り畳むのが容易となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の第1実施形態の積層構成を示す断面図、図2は本発明の第2実施形態の積層構成を示す断面図、図3ゲーベルトップ型容器のブランク板を示す平面図、図4はゲーベルトップ型容器の底部形成板の外面同志の接着部を剥離して分解する手順を示す部分斜視図、図5はゲーベルトップ型容器の折り畳んだ状態を示す斜視図、図6はポリエチレンと板紙と接着樹脂からなる外面層を容器の端部から剥離し始める状態を示す斜視図、図7は外面層を容器の全長にわたって剥離した状態を示す斜視図、図8は外面層と内面層を剥離させるきっかけをつくる方法を示す斜視図であり、1,7はポリエチレン層、2は紙層、3は接着樹脂層、4aは網点剥離層、4bはベタ剥離層、5はガスバリアー層、6はプラスチックフィルム層、10a, 10bは接着強度調整層、11, 12, 13, 14は側面板、11a, 12a, 13a, 14aは頂部形成板、11b, 12b, 13b, 14bは底部形成板、15は接着板、16, 17は折曲線、18は底端縁接着部を表す。
【0010】
本発明の液体用紙容器の第1実施形態の積層構成は、図1に示すように、外面から順にポリエチレン層1と紙層2と接着樹脂層3と網点剥離層4aとベタ剥離層4bとガスバリアー層5とプラスチックフィルム層6とポリエチレン層7が積層された構成であり、外面および内面に積層される熱可塑性樹脂層としてポリエチレン1およびポリエチレン7を使用したものである。中間基材層がガスバリヤー層5とプラスチックフィルム層6からなり、ガスバリヤー層5がアルミニウム箔、金属蒸着層、金属酸化物蒸着層からなり、2層の剥離層はガスバリヤー層5面に順に形成されてベタ剥離層4bと網点剥離層4aからなっている。第1実施形態の場合は、積層体を接着樹脂層3と網点剥離層4a間で剥離させて、ポリエチレン層1と紙層2と接着樹脂層3からなる外面層と、網点剥離層4aとベタ剥離層4bとガスバリアー層5とプラスチックフィルム層6とポリエチレン層7からなる内面層とに分離することができる。
【0011】
第1実施形態における網点剥離層4aを形成する樹脂としてはシェラック、ポリアミド、ニトロセルロース,酢酸セルロース,ブチルセルロース等のセルロース等が使用でき、ベタ剥離層4bを形成する樹脂としてはポリアミド、シェラック等が使用できる。網点剥離層4aを形成する樹脂/ベタ剥離層4bを形成する樹脂の組合せとしては、シェラック/ポリアミド、ポリアミド/シェラック、セルロース/シェラック等である。上記の樹脂を使用してガスバリヤー層5面にベタ剥離層4bと網点剥離層4aを順に形成して積層することにより、接着樹脂層3と網点剥離層4aおよびベタ剥離層4b間の接着強度は、液体用紙容器とした際に実用的に問題がなく、且つ積層体を接着樹脂層3と網点剥離層4aおよびベタ剥離層4b間で剥離させて、紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層に分離することができる。
【0012】
本発明の液体用紙容器の第2実施形態の積層構成は、図2に示すように、外面から順にポリエチレン層1と紙層2と接着樹脂層3と網点剥離層4aとベタ剥離層4bとプラスチックフィルム層6とガスバリアー層5とポリエチレン層7が積層された構成である。第2実施形態は第1実施形態と対比して、中間基材層となるプラスチックフィルム層6とガスバリヤー層5の積層順が逆になっており、2層の剥離層がプラスチックフィルム層6面に順に形成されている点で異なる構成となっている。第2実施形態の場合は、積層体を接着樹脂層3と網点剥離層4a間で剥離させて、ポリエチレン層1と紙層2と接着樹脂層3からなる外面層と、網点剥離層4aとベタ剥離層4bとプラスチックフィルム層6とガスバリアー層5とポリエチレン層7からなる内面層とに分離することができる強度が得られる。
【0013】
第2実施形態において、網点剥離層4aを形成する樹脂としてはニトロセルロース,酢酸セルロース,ブチルセルロース等のセルロース、ポリメチルメタクリレート(PMMA),ポリエチルメタクリレート(PEMA),ポリブチルメタクリレート(PBMA)等のアクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等が使用でき、ベタ剥離層4bを形成する樹脂としてはウレタン等が使用できる。網点剥離層4aを形成する樹脂/ベタ剥離層4bを形成する樹脂の組合せとしては、セルロース/ウレタン、アクリル/ウレタン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体/ウレタン等である。上記の樹脂を使用してプラスチックフィルム層6面にベタ剥離層4bと網点剥離層4aを順に形成して積層することにより、接着樹脂層3と網点剥離層4aおよびベタ剥離層4b間の接着強度は、液体用紙容器とした際に実用的に問題がなく、且つ積層体を接着樹脂層3と網点剥離層4a間で剥離させて、紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層に分離することができる強度が得られる。
【0014】
第1、第2実施形態における網点剥離層4aの網点面積率は10〜100%とすることができる。網点面積率が100%の場合は2層の剥離層が2層のベタ剥離層となる。網点の形状は一般的には碁盤目状が使用されるが、網点の形状に関しては任意であり規則的なパターンであればよい。網点剥離層4aの網点面積率を10〜100%の範囲で変えることにより、接着樹脂層3と網点剥離層4aおよびベタ剥離層4b間の接着強度を10〜100g/15mm巾の範囲で調整することができるので、ゲーベルトップ型等の液体用紙容器を作製した際に実用的な強度としては問題がなく、且つ積層体を紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層に分離できる強度を有する積層体を得るのが容易となる。
【0015】
網点剥離層4aは、上記の樹脂からなるインキを網点面積率が10〜100%のグラビア網点版を使用して印刷することにより形成することができ、ベタ剥離層4bは上記の樹脂からなるインキをグラビアベタ版を使用して印刷することにより形成することができる。網点剥離層4aおよびベタ剥離層4bは0.3〜1.5μの厚さとするのが好ましく、深さが20〜40μのグラビア印刷版により形成することができる。網点剥離層4aとベタ剥離層4bからなる2層の剥離層は、第1実施形態の場合はガスバリヤー層5面に、また第2実施形態の場合はプラスチックフィルム層6面に、順にベタ剥離層4bおよび網点剥離層4aを刷り重ねることにより形成することができる。
【0016】
ポリエチレン層1としては低密度ポリエチレンが使用され、ポリエチレン層6としては低密度ポリエチレン、中低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、シングルサイト触媒を用いて重合したエチレン−αオレフイン共重合体が使用される。紙層2としては250〜450g/m2 の坪量の板紙が使用される。接着樹脂層3としては低密度ポリエチレン、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体等が使用される。ガスバリアー層5としては厚さ6μ〜9μのアルミニウム箔、アルミニウム等の金属蒸着層、酸化珪素等の金属酸化物蒸着層が使用される。プラスチックフィルム層6としては2軸延伸ポリエチレンテレフタレート、2軸延伸ナイロン、2軸延伸ポリプロピレン等が使用される。
【0017】
本発明の液体用紙容器の形状としては、ゲーベルトップ型容器またはフラットトップ型容器等任意であるが、以下、ゲーベルトップ型容器について説明する。ゲーベルトップ型容器を作製するためのブランク板は、図3に示すように、側面板11,12,13,14 と接着板15が折罫を介してそれぞれ連接されると共に、側面板11,12,13,14 の上下端縁には頂部形成板11a,12a,13a,14a 及び底部形成板11b,12b,13b,14b が折罫を介してそれぞれ連接され、側面板12及び側面板14の中央部には縦方向にそれぞれ折曲線16が、頂部形成板12a,14a と底部形成板12b,14b の中央部には縦方向にそれぞれ折曲線17が、側面板11,12,13,14 と頂部形成板11a,12a,13a,14a ないしは底部形成板11b,12b,13b,14b を連接する折罫の上下の所定寸法を除いた状態で形成されている。頂部形成板11a,12a,13a,14a の表面同志が熱接着される領域及び底部形成板11b,12b,13b,14b の表面同志が熱接着される領域にはそれぞれ部分的な接着強度調整層10a および接着強度調整層10b が形成されている。印刷絵柄層はブランク板の表面の熱接着される領域を除いた領域に形成される。
【0018】
接着強度調整層10a,10b はエチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、環化ゴム、ポリアミド系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、アルキッド樹脂の単体またはこれらの混合物からなる樹脂インキを使用して印刷することにより形成することができる。接着強度調整層10a,10b を形成する面積は、頂部形成板11a,12a,13a,14a の表面同志が熱接着される領域及び底部形成板11b,12b,13b,14b の表面同志が熱接着される領域の20%以上とするのがよい。
【0019】
図3に示すブランク板を、側面板11と接着板15とを熱接着して筒状に成形し、底部形成板11b,12b,13b,14b を折り曲げて熱接着することにより底部を形成した後に、頂部形成板11a,12a,13a,14a を折り曲げて熱接着することにより頂部を形成してゲーベルトップ型容器が得られる。ゲーベルトップ型容器を廃棄する際には、接着強度調整層10a が設けられた頂部形成板12a,14a の表面同志が熱接着された部分を剥離すると共に、接着強度調整層10b が設けられた底部形成板12b,13b,14b の表面同志が熱接着された部分を剥離して、ゲーベルトップ型容器の頂部及び底部を解体してから、両側面板12,14 を幅方向の中央部の折曲線16にて内方に折り曲げると共に、頂部形成板12a,14a 及び底部形成板12b,14b を幅方向の中央部の折曲線17にてそれぞれ内方に折り曲げることにより、図5に示すように折り畳むことができる。
【0020】
接着強度調整層10b が設けられた底部形成板12b,13b,14b の表面同志が熱接着された部分を剥離してゲーベルトップ型容器の底部を解体する手順は、図4に示すように、図4(イ)に示す状態から、底部の端縁接着部18を底部形成板13b から剥離して起こし、図4(ロ)に示す状態とする。更に、底部形成板12b,14b の表面同志が熱接着された部分を剥離して端縁接着部18を分離して、図4(ハ)に示す状態としてから、底部形成板12b,14b を折曲線17にて内方に折り曲げて図4(ニ)に示す状態とする。次いで、側面板12,14 を幅方向の中央部の折曲線16にて内方に折り曲げると共に、頂部形成板12a,14a を幅方向の中央部の折曲線17にて内方に折り曲げることにより、容器は図5に示す折り畳んだ状態となる。
【0021】
図5に示す紙容器の折り畳んだ状態で、後面板11と頂部形成板11a と底部形成板11b の接着板15と接着された積層体の端部が露出している側端の角端部を折り曲げてほぐすことにより、積層体を接着樹脂層3と網点剥離層4aおよびベタ剥離層4b間にて剥離させることができるので、図6に示すように、頂部形成板11a 及び底部形成板11b の角端部から、ポリエチレン層1と紙層2と接着樹脂層3からなる外面層を剥離させて、図7に示すように、後面板11と頂部形成板11a と底部形成板11b の側端部の全長にわたって剥離させることができる。また、図8に示すように、頂部熱接着部の外面同士の接着部を剥がした後、内面同士の熱接着部を引っ張って内面接着部を接着端部より破断し開封することにより、接着樹脂層3と網点剥離層4aおよびベタ剥離層4b間にて剥離させるきっかけをつくり、その部分から積層体を外面層と内面層に分離することができる。
【0022】
【実施例】
実施例1
7μのアルミニウム箔と12μの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムと60μのポリエチレンフィルムとをこの順でウレタン系接着剤を使用して積層した後、アルミニウム箔面に順に下記組成のベタ剥離層インキを使用して深さ30μのグラビアベタ版にて印刷することによりベタ剥離層を形成し、更にベタ剥離層面に下記組成の網点剥離層インキを使用して深さ30μで網点面積率が50%のグラビア網点版にて印刷することにより網点剥離層を形成して積層フィルムを作製した。
〔ベタ剥離層インキの組成(重量部)〕
ポリアミド(バーサミド940、ヘンケル白水) 30
イソプロピルアルコール:トルエン=1:1(溶剤) 70
〔網点剥離層インキの組成(重量部)〕
シェラック(ラックグレーズ20E、日本シェラック工業) 20
エタノール(溶剤) 80
別に、400gの板紙の一方の面に30μのポリエチレンを押出コートにより積層し、板紙の他方の面と上記で作製した積層フィルムの剥離層面とを、25μの厚さのポリエチレンにて押出ラミネーションすることにより、ポリエチレン30μ/板紙400g/ポリエチレン25μ/網点剥離層/ベタ剥離層/アルミニウム箔7μ/接着剤/2軸延伸ポリエチレンテレフタレート12μ/接着剤/ポリエチレン60μからなる積層体を作製した。
得られた積層体の25μポリエチレン層と網点剥離層/ベタ剥離層間の接着強度は40g/15mm巾であり、ゲーベルトップ型の液体用紙容器とした場合に実用的に問題のない強度を有していた。
上記積層体のポリエチレン30μ面に印刷絵柄を形成するとともに所定の領域に接着強度調整層を印刷により形成してから、打ち抜きによりゲーベルトップ型容器用のブランク板を作製し、そのブランク板を筒貼りし頂部および底部を熱接着により形成してゲーベルトップ型容器を作製した。
得られたゲーベルトップ型の液体用紙容器の頂部及び底部における外面同士の接着部を剥離して解体し、容器を折り畳んだ状態で折り畳まれた容器の角端部をほぐすことにより、積層体をポリエチレン25μ層と網点剥離層/ベタ剥離層間で剥離させて、ポリエチレン/板紙/ポリエチレンからなる紙を主体とする外面層と、網点剥離層/ベタ剥離層/アルミニウム箔/接着剤/2軸延伸ポリエチレンテレフタレート/接着剤/ポリエチレンからなるプラスチックを主体とする内面層とに分離することができた。
【0023】
実施例2
12μの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムと7μのアルミニウム箔と60μのポリエチレンフィルムとをこの順でウレタン系接着剤を使用して積層した後、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム面に下記組成のベタ剥離層インキおよび網点剥離層インキを使用して実施例1と同様に印刷してベタ剥離層および網点剥離層を形成し、更に実施例1と同様に積層して、ポリエチレン30μ/板紙400g/ポリエチレン25μ/網点剥離層/ベタ剥離層/2軸延伸ポリエチレンテレフタレート12μ/接着剤/アルミニウム箔7μ/接着剤/ポリエチレン60μからなる積層体を作製した。
〔ベタ剥離層インキの組成(重量部)〕
ウレタン樹脂(サンプレンIB1300、三洋化成) 20
MEK:IPA=2:1(溶剤) 80
〔網点剥離層インキの組成(重量部)〕
ニトロセルロース(SS1/4、ダイセル化学工業) 25
酢酸エチル:トルエン=2:3(溶剤) 75
得られた積層体の25μポリエチレン層と網点剥離層/ベタ剥離層間の接着強度は60g/15mm巾であり、ゲーベルトップ型の液体用紙容器とした場合に実用的に問題のない強度を有していた。
以下、実施例1と同様に実施した結果、積層体をポリエチレン25μ層とベタ剥離層/網点剥離層間で剥離させて、ポリエチレン/板紙/ポリエチレンからなる紙を主体とする外面層と、網点剥離層/ベタ剥離層/2軸延伸ポリエチレンテレフタレート/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ポリエチレンからなるプラスチックを主体とする内面層とに分離することができた。
【0024】
【発明の効果】
外面から順に熱可塑性樹脂層と紙層と接着樹脂層と所定の範囲の網点面積率を有する網点剥離層とベタ剥離層と中間基材層と熱可塑性樹脂層からなり、網点の形成部分において接着樹脂層と網点剥離層間および網点の非形成部分において接着樹脂層とベタ剥離層間の界面で剥離可能に積層された積層体からなる液体用紙容器であるので、積層体を網点の形成部分において接着樹脂層と網点剥離層間および網点の非形成部分において接着樹脂層とベタ剥離層間の界面にて剥離させて、紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層に分離することができる。
したがって、紙を主体とする外面層は再利用し易くなり、プラスチックを主体とする内面層は嵩が少なくなり廃棄し易くなる。上記の液体用紙容器において、2層の剥離層を中間基材層面に順に形成されたベタ剥離層と網点剥離層として網点の形成部分において接着樹脂層と網点剥離層間および網点の非形成部分において接着樹脂層とベタ剥離層間で剥離可能とされた積層体とすることにより、接着樹脂層と網点剥離層間および接着樹脂層とベタ剥離層間の接着強度を、網点剥離層の網点面積率を変えることにより簡単に調整することが可能となるので、積層体における接着樹脂層と網点剥離層間および接着樹脂層とベタ剥離層間の接着強度を、液体用紙容器とした際に実用的に問題がなく且つ積層体を接着樹脂層と網点剥離層間で剥離させて紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層に分離することができる強度とすることが容易となる。上記の液体用紙容器において、中間基材層をプラスチックフィルム、又はアルミニウム箔、金属蒸着層、金属酸化物蒸着層からなるガスバリヤー層を有するプラスチックフィルムとすることにより、酒、ワイン、コーヒー、洗剤等の包装に適した液体用紙容器とすることができる。上記の液体用紙容器の形状が、前面板と後面板と両側面板と頂部形成板と底部形成板からなるゲーベルトップ型であって、頂部形成板および底部形成板の外面同志が熱接着される領域に部分的に接着強度調整層を形成しておくことにより、頂部および底部の外面同志の熱接着部を剥離させて容器を解体し易くなるので、解体した状態で角端部をほぐすことにより、積層体を接着樹脂層と剥離層間で剥離させて紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層とに分離するのが容易となる。上記の液体用紙容器において、両側面板および両側面板の上下に連接された頂部形成板及び底部形成板の中央部にそれぞれ縦方向の折曲線を形成した構成とすることにより、両側面板を内側に折り込んで折り畳むのが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の積層構成を示す断面図。
【図2】本発明の第2実施形態の積層構成を示す断面図。
【図3】ゲーベルトップ型容器のブランク板の表面の状態を示す平面図。
【図4】ゲーベルトップ型容器の底部形成板の外面同志の接着部を剥離して分解する手順を示す部分斜視図。
【図5】ゲーベルトップ型容器の折り畳んだ状態を示す斜視図。
【図6】ポリエチレンと板紙と接着樹脂からなる外面層を容器の端部から剥離し始める状態を示す斜視図。
【図7】外面層を容器の全長にわたって剥離した状態を示す斜視図。
【図8】外面層と内面層を剥離させるきっかけを作る方法を示す斜視図。
【符号の説明】
1,7 ポリエチレン層 10a, 10b 接着強度調整層
2 紙層 11, 12, 13, 14 側面板
3 接着樹脂層 11a, 12a, 13a, 14a 頂部形成板
4a ベタ剥離層 11b, 12b, 13b, 14b 底部形成板
4b 網点剥離層 15 接着板
5 ガスバリアー層 16, 17 折曲線
6 プラスチックフィルム層 18 底端縁接着部

Claims (4)

  1. 外面から順に熱可塑性樹脂層と紙層と接着樹脂層と所定の範囲の網点面積率を有する網点剥離層とベタ剥離層と中間基材層と熱可塑性樹脂層からなり、前記網点の形成部分において前記接着樹脂層と前記網点剥離層間および前記網点の非形成部分において前記接着樹脂層と前記ベタ剥離層間の界面で剥離可能に積層された積層体から構成され、前記熱可塑性樹脂層と前記紙層と前記接着樹脂層からなる外面層と、前記網点剥離層と前記ベタ剥離層と前記中間基材層と前記熱可塑性樹脂層からなる内面層とに分離可能としたことを特徴とする液体用紙容器。
  2. 前記中間基材層がプラスチックフィルム、又はアルミニウム箔、金属蒸着層、金属酸化物蒸着層からなるガスバリヤー層を有するプラスチックフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の液体用紙容器。
  3. 請求項1または2に記載の液体用紙容器の形状が、前面板と後面板と両側面板と頂部形成板と底部形成板からなるゲーベルトップ型であって、前記頂部形成板および前記底部形成板の外面同志が熱接着される領域に部分的に接着強度調整層が形成されていることを特徴とする液体用紙容器。
  4. 請求項記載の液体用紙容器において、前記両側面板および前記両側面板の上下に連接された頂部形成板及び底部形成板の中央部にそれぞれ縦方向の折曲線が形成された構成からなることを特徴とする液体用紙容器。
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