JP4170471B2 - 液体用紙容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器を構成する積層体を、紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層とに分離できるようにして、資源の再利用ないしは廃棄を行い易くした酒、ワイン、コーヒー等の包装に使用されるガスバリヤー性に優れた液体用紙容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、環境保護がさけばれ、包装材料の再利用が話題となっており、ゲーベルトップ型の紙容器においても、ポリエチレン/紙/ポリエチレンの積層体からなる牛乳等を包装する紙容器については、リサイクル活動が行われ資源の再利用による有効利用がなされている。しかしながら、酒、ワイン、コーヒー等の包装に使用されるゲーベルトップ型の紙容器は、内容物の保護、流通手段、流通期間の長期化のために、ガスバリアー性の優れた紙容器とする必要があり、紙層の内容物側にガスバリアー層が積層された積層体、例えば、ポリエチレン/紙/接着性樹脂/アルミニウム箔/接着剤/ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンからなる積層体が一般的に使用されている。
上記のような構成の積層体からなる紙容器においては、積層構成中にアルミニウム箔を含む上に、積層体中に占めるプラスチックの比率が高く、使用済のゲーベルトップ型の紙容器を資源として再生するのが困難であるという欠点がある上に、上記の構成のようにきわめて剛性がある積層体から形成される紙容器の場合には、牛乳等を包装する紙容器のようにゲーベルトップ型の紙容器の頂部の外面同士および内面同士の接着部を剥離してハサミで解体することにより、紙容器の嵩を少なくすることもきわめて困難であるので、使用済の容器を廃棄し難いという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、紙容器を構成する積層体を、紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層とに分離できるようにして、資源の再利用を有効に行えるとともに廃棄し易くした液体用紙容器を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
外面から順に熱可塑性樹脂層と紙層と接着樹脂層とガスバリアー層とプラスチックフィルム層と熱可塑性樹脂層とが積層され、紙層と接着樹脂層の間にシェラック樹脂からなるアルコール可溶性樹脂層が設けられた積層体から構成される液体用紙容器であるので、使用後に紙容器の頂部および底部を解体し、紙容器の端部からアルコール可溶性樹脂層と接着樹脂層の界面にて剥離することにより、紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層とに分離することができるので、使用済紙容器の資源の再利用ないしは廃棄が容易となる。
【0005】
また、外面から順に熱可塑性樹脂層と紙層と接着樹脂層とガスバリアー層とプラスチックフィルム層と熱可塑性樹脂層とが積層され、紙層と接着樹脂層の間にポリビニルアルコール樹脂層とブチラール樹脂からなるアルコール可溶性樹脂層が設けられた積層体から構成される液体用紙容器において、該積層体をポリビニルアルコール樹脂層とブチラール樹脂からなるアルコール可溶性樹脂層間で剥離可能な構成にすることにより、液体用紙容器としての実用性を損なわない強度が得られ、且つポリビニルアルコール樹脂層とアルコール可溶性樹脂層の界面にて紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層に分離することが可能となる。
【0006】
上記の液体用紙容器において、ガスバリヤー層をアルミニウム箔、金属または金属酸化物からなる蒸着層とすることにより、酒、ワイン、コーヒー等を包装するのに適したガスバリヤー性の優れた液体用紙容器とすることができる。
【0007】
上記の液体用紙容器の形状が、前面板と後面板と両側面板と頂部形成板と底部形成板からなるゲーベルトップ型であって、頂部形成板および底部形成板の外面同志が熱接着される領域に部分的に接着強度調整層を形成しておくことにより、頂部および底部の外面同志の熱接着部が剥離し易くなり頂部および底部を解体して折り畳むことができるので、積層体を紙主体の外面層とプラスチック主体の内面層に分離し易くなる。
【0008】
上記の液体用紙容器において、両側面板および両側面板の上下に連接された頂部形成板及び底部形成板の中央部にそれぞれ縦方向の折曲線を形成した構成とすることにより、両側面板を内側に折り込んで折り畳むのが容易となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施形態の積層構成を示す断面図、図2はゲーベルトップ型容器のブランク板の表面の状態を示す平面図、図3はゲーベルトップ型容器の底部形成板の外面同志の接着部を剥離して分解する手順を示す部分斜視図、図4はゲーベルトップ型容器の折り畳んだ状態を示す斜視図、図5は積層体の外面層を容器の端部から剥離し始める状態を示す斜視図、図6は外面層を容器の端部の全長にわたって剥離した状態を示す斜視図、図7は外面層と内面層を剥離させるきっかけを作る他の方法を示す斜視図であって、1,7 はポリエチレン層、2は紙層、3はアルコール可溶性樹脂層、4は接着樹脂層、5はガスバリアー層、6はプラスチックフィルム層、8,9 は接着強度調整層、11,12,13,14 は側面板、11a,12a,13a,14a は頂部形成板、11b,12b,13b,14b は底部形成板、15は接着板、16,17 は折曲線、18は底端縁接着部をそれぞれ表す。
【0010】
本発明の液体用紙容器の実施形態の積層構成は、図1に示すように、外面から順にポリエチレン層1と紙層2とアルコール可溶性樹脂層3と接着樹脂層4とガスバリアー層5とプラスチックフィルム層6とポリエチレン層7とからなる構成である。印刷絵柄はポリエチレン層1の外面に設けられる。液体用紙容器の形状としては、ゲーベルトップ型容器又はフラットトップ型容器等任意である。実施形態の構成とすることにより、積層体の端面をほぐすか、ないしは頂部を解体して図7に示すように対角線方向に引っ張ることにより、アルコール可溶性樹脂層3の界面で剥離させることができるので、積層体をポリエチレン層1と紙層2からなる外面層と、接着樹脂層4とガスバリアー層5とプラスチックフィルム層6とポリエチレン層7とからる内面層とに分離することができる。
【0011】
アルコール可溶性樹脂層3を構成する樹脂としては、エタノール、メタノール等のアルコール、もしくはアルコールと水の混合溶媒に溶解性のよいブチラール樹脂、シェラック樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂が主に挙げられ、またアルコール可溶性ポリアミド樹脂、アルコール可溶性エボキシ樹脂、アルコール可溶性アクリル酸系樹脂等も使用可能なものである。アルコール可溶性樹脂層3を紙層2の内面に形成するには、上記のアルコール可溶性樹脂をアルコールもしくはアルコールと水の混合溶媒に溶解した状態で、グラビア印刷ないしはコーテイングにより塗布される。アルコール可溶性樹脂を5〜25%含有するインキを使用して版深が25〜50μのグラビア印刷版にて塗布する方法が好ましく、この場合、紙層2の内面に0.2〜3.0g/m2 の厚さに均一にアルコール可溶性樹脂層3を形成することができる。なお、紙層2を構成する板紙には、表面の平滑性や透気度や紙表面の強度を整えるために、抄造時にポリビニルアルコール樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、メチルセルロース樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、デキストリン等がコーテイングされることがあるが、本発明における紙層2を構成する板紙は上記樹脂が塗布された紙層であっても塗布されていない紙層であってもよい。
【0012】
ポリエチレン層1としては低密度ポリエチレンが使用され、ポリエチレン層7には低密度ポリエチレン、中低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、シングルサイト触媒を用いて重合したエチレン−αオレフイン共重合体等が使用される。紙層2としては250〜450g/m2 の坪量の板紙が使用される。接着樹脂層3としては、低密度ポリエチレン、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)等が使用される。ガスバリアー層5としては、厚さ6μ〜9μのアルミニウム箔、アルミニウム蒸着層、酸化珪素蒸着層、酸化アルミニウム蒸着層等が使用される。プラスチックフィルム層6としては、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、2軸延伸ナイロンフイルム等が使用される。
【0013】
本発明の液体用紙容器の形状としては、ゲーベルトップ型容器又はフラットトップ型容器等任意であるが、以下、ゲーベルトップ型容器について説明する。ゲーベルトップ型容器を作製するためのブランク板は、図2に示すように、側面板11,12,13,14 と接着板15が折罫を介してそれぞれ連接されると共に、側面板11,12,13,14 の上下端縁には頂部形成板11a,12a,13a,14a 及び底部形成板11b,12b,13b,14b が折罫を介してそれぞれ連接され、側面板12及び側面板14の中央部には縦方向にそれぞれ折曲線16が、頂部形成板12a,14a と底部形成板12b,14b の中央部には縦方向にそれぞれ折曲線17が、側面板11,12,13,14 と頂部形成板11a,12a,13a,14a ないしは底部形成板11b,12b,13b,14b を連接する折罫の上下の所定寸法を除いた状態で形成されている。底部形成板11b,12b,13b,14b の表面同志が熱接着される領域及び頂部形成板11a,12a,13a,14a の表面同志が熱接着される領域にはそれぞれ部分的な接着強度調整層9及び接着強度調整層8が形成されている。印刷絵柄層はブランク板の表面の熱接着される領域を除いた領域に形成される。
【0014】
接着強度調整層8,9 は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、環化ゴム、ポリアミド系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、アルキッド樹脂の単体またはこれらの混合物からなる樹脂インキを使用して印刷することにより形成することができる。接着強度調整層8,9 を形成する面積は、底部形成板11b,12b,13b,14b 及び頂部形成板11a,12a,13a,14a の表面同志が熱接着される領域の20%以上の面積とするのがよい。
【0015】
図2に示すブランク板を、側面板11と接着板15とを熱接着して筒状に成形し、底部形成板11b,12b,13b,14b を折り曲げて熱接着することにより底部を形成した後に、頂部形成板11a,12a,13a,14a を折り曲げて熱接着することにより頂部を形成してゲーベルトップ型容器が得られる。ゲーベルトップ型容器を廃棄する際には、接着強度調整層8が設けられた頂部形成板12a,14a の表面同志が熱接着された部分を剥離するとともに、接着強度調整層9が設けられた底部形成板12b,13b,14b の表面同志が熱接着された部分を剥離して、ゲーベルトップ型容器の頂部及び底部を解体してから、両側面板12,14 を幅方向の中央部の折曲線16にて内方に折り曲げるとともに、頂部形成板12a,14a 及び底部形成板12b,14b を幅方向の中央部の折曲線17にてそれぞれ内方に折り曲げることにより、図4に示すように折り畳むことができる。
【0016】
接着強度調整層9 が設けられた底部形成板12b,13b,14b の表面同志が熱接着された部分を剥離してゲーベルトップ型容器の底部を解体する手順は、図3に示すように、図3(イ)に示す状態から、底部の底端縁接着部18を底部形成板13b から剥離して起こし、図3(ロ)に示す状態とする。更に、底部形成板12b,14b の表面同志が熱接着された部分を剥離して底端縁接着部18を分離し、図3(ハ)に示す状態とする。次いで、側面板12,14 を幅方向の中央部の折曲線16にて内方に折り曲げると共に、頂部形成板12a,14a を幅方向の中央部の折曲線17にて内方に折り曲げることにより、ゲーベルトップ型の容器を、図4に示す折り畳んだ状態とすることができる。
【0017】
図4に示す紙容器の折り畳んだ状態で、後面板11と頂部形成板11a と底部形成板11b の接着板15と接着された側端部、即ち、積層体の端部が露出している部分の角端部を折り曲げることにより積層体のアルコール可溶性樹脂層3の界面にて剥離させることができるので、図5に示すように、頂部形成板11a 及び底部形成板11b の角端部から、積層体のポリエチレン層1と紙層2からなる外面層を、接着樹脂層4とガスバリアー層5とプラスチックフィルム層6とポリエチレン層7からなる内面層から剥離させて、図6に示すように、後面板11と頂部形成板11a と底部形成板11b の側端部の全長にわたって剥離させることができる。また、図7に示すように、頂部熱接着部の外面同士の接着部を剥がした後に、対向する角部を掴んで対角線方向に引っ張ることにより、頂部熱接着部の内面同士の接着部を剥離させると同時に積層体をアルコール可溶性樹脂層3の界面にて剥離させることができるので、その部分をきっかけにして積層体を外面層と内面層とに剥離させて分離することができる。分離したポリエチレン層1と紙層2からなる外面層および接着樹脂層4とガスバリアー層5とプラスチックフィルム層6とポリエチレン層7からなる内面層は、それぞれ別々に処理できるので廃棄ないしは再利用が容易となる。
【0018】
【実施例】
実施例1
400gの板紙の一方の面に30μのポリエチレンを押出しにより積層し、板紙の他方の面に下記組成のアルコール可溶性樹脂インキを使用して深さ45μのグラビア版にてベタ印刷することにより、3.0g/m2 の厚さのアルコール可溶性樹脂層を形成した。
〔アルコール可溶性樹脂インキ組成(重量部)〕
シェラック(ラックグレーズ20E、日本シェラック工業) 20
溶剤(エタノール) 80
別に、7μのアルミニウム箔と12μの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムと60μのポリエチレンフィルムとをウレタン系接着剤を使用して積層し積層フィルムを作製した。
板紙のアルコール可溶性樹脂層が形成された面と、積層フィルムのアルミニウム箔面とをエチレン−メタクリル酸メチル共重合体を25μの厚さに押出して積層し、次いで2軸延伸ポリエチレンテレフタレート面に20μの押出しポリエチレンにて40μのポリエチレンフィルムを積層することにより、ポリエチレン30μ/板紙400g/アルコール可溶性樹脂層/エチレン−メタクリル酸メチル共重合体25μ/アルミニウム箔7μ/ウレタン系接着剤/2軸延伸ポリエチレンテレフタレート12μ/ポリエチレン60μからなる積層体を作製した。
【0019】
得られた積層体の板紙面に積層されたアルコール可溶性樹脂層とエチレン−メタクリル酸メチル共重合体層間の接着強度は100g/15mm巾であり、ゲーベルトップ型容器を作製する積層体としては十分な接着強度を有しており、且つ、アルコール可溶性樹脂層とエチレン−メタクリル酸メチル共重合体層間で剥離させて積層体を外面層と内面層とに分離することができるものであった。
上記積層体の30μのポリエチレン面に印刷絵柄を形成するとともに所定の領域に接着強度調整層を印刷により形成してから、打ち抜きによりゲーベルトップ型容器用のブランク板を作製し、そのブランク板を筒貼りし頂部および底部を熱接着により形成してゲーベルトップ型容器を作製した。
上記で得られたゲーベルトップ型容器の頂部及び底部における外面同士の接着部を剥離して容器を折り畳み角端部を折り曲げることにより、折り畳んだ容器の角端部から積層体をポリエチレン/板紙/アルコール可溶性樹脂からなる外面層と、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体/アルミニウム箔/ウレタン系接着剤/2軸延伸ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンからなる内面層とに分離することができた。
【0020】
実施例2
ポリビニルアルコールがコートされた400gの板紙を使用し、下記の組成からなるアルコール可溶性樹脂インキを、深さ45μのグラビア版を使用してポリビニルアルコールがコートされた板紙面にベタ印刷することにより、板紙のポリビニルアルコールのコート面に1.0g/m2 の厚さのアルコール可溶性樹脂層を形成した以外は実施例1と同様にして積層体を作製した。
〔アルコール可溶性樹脂インキ組成(重量部)〕
ブチラール樹脂(ブチラール、積水樹脂化学工業) 20
溶剤(エタノール) 80
得られた積層体を使用して、実施例1と同様に、ゲーベルトップ型容器を作製し、ゲーベルトップ型容器の頂部及び底部における外面同士の接着部を剥離して容器を折り畳み、折り畳んだ容器の角端部を折り曲げることにより、板紙のポリビニルアルコールがコートされた面とブチラール樹脂からなるアルコール可溶性樹脂インキ層間で剥離させて、積層体を板紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層とに分離することができた。
【0021】
【発明の効果】
外面から順に熱可塑性樹脂層と紙層と接着樹脂層とガスバリアー層とプラスチックフィルム層と熱可塑性樹脂層とが積層され、紙層と接着樹脂層の間にシェラック樹脂からなるアルコール可溶性樹脂層が設けられた積層体から構成される液体用紙容器であるので、使用後に紙容器の頂部および底部を解体し、紙容器の端部からアルコール可溶性樹脂層と接着樹脂層の界面にて剥離することにより、紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層とに分離することができるので、使用済紙容器の廃棄ないしは資源の再利用がやり易くなる。また、外面から順に熱可塑性樹脂層と紙層と接着樹脂層とガスバリアー層とプラスチックフィルム層と熱可塑性樹脂層とが積層され、紙層と接着樹脂層の間にポリビニルアルコール樹脂層とブチラール樹脂からなるアルコール可溶性樹脂層が設けられた積層体から構成される液体用紙容器において、該積層体をポリビニルアルコール樹脂層とブチラール樹脂からなるアルコール可溶性樹脂層間で剥離可能な構成にすることにより、液体用紙容器としての実用性を損なわず、アルコール可溶性樹脂層とポリビニルアルコール樹脂層との界面にて板紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層に分離することができる。上記の液体用紙容器において、ガスバリヤー層をアルミニウム箔、金属または金属酸化物からなる蒸着層とすることにより、ガスバリヤー性を必要とする酒、ワイン、コーヒー等を包装するのに適した液体用紙容器とすることができる。上記の液体用紙容器の形状がゲーベルトップ型であって、頂部形成板および底部形成板の外面同志が熱接着される領域に部分的に接着強度調整層が形成されている構成とすることにより、頂部および底部の外面同志の熱接着部を剥離することができるので解体し易くなり、紙容器の端縁部から板紙を主体とする外面層とプラスチックを主体とする内面層に分離することができる。上記の液体用紙容器において、両側面板および両側面板の上下に連接された頂部形成板及び底部形成板の中央部にそれぞれ縦方向の折曲線を形成した構成とすることにより、両側面板を内側に折り込んで折り畳むのが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の積層構成を示す断面図。
【図2】ゲーベルトップ型容器のブランク板の表面の状態を示す平面図。
【図3】(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)はゲーベルトップ型容器の底部形成板の外面同志の接着部を剥離して分解する手順を示す部分斜視図。
【図4】ゲーベルトップ型容器の折り畳んだ状態を示す斜視図。
【図5】紙を主体とする外面層を容器の端部から剥離し始める状態を示す斜視図。
【図6】外面層を容器の端部の全長にわたって剥離した状態を示す斜視図。
【図7】外面層と内面層を剥離させるきっかけを作る他の方法を示す斜視図。
【符号の説明】
1 ポリエチレン層
2 紙層
3 アルコール可溶性樹脂層
4 接着樹脂層
5 ガスバリアー層
6 プラスチックフィルム層
7 ポリエチレン層
8,9 接着強度調整層
11, 12, 13, 14 側面板
11a, 12a, 13a, 14a 頂部形成板
11b, 12b, 13b, 14b 底部形成板
15 接着板
16, 17 折曲線
18 底端縁接着部
Claims (5)
- 外面から順に熱可塑性樹脂層と紙層と接着樹脂層とガスバリアー層とプラスチックフィルム層と熱可塑性樹脂層とが積層されてなり、前記紙層と前記接着樹脂層の間にシェラック樹脂からなるアルコール可溶性樹脂層が設けられた積層体から構成され、該積層体を前記アルコール可溶性樹脂層と前記接着樹脂層間で剥離可能とし、前記熱可塑性樹脂層と前記紙層と前記アルコール可溶性樹脂層からなる外面層と、前記接着樹脂層と前記ガスバリアー層と前記プラスチックフィルム層と前記熱可塑性樹脂層からなる内面層とに分離可能としたことを特徴とする液体用紙容器。
- 外面から順に熱可塑性樹脂層と紙層と接着樹脂層とガスバリアー層とプラスチックフィルム層と熱可塑性樹脂層とが積層されてなり、前記紙層と前記接着樹脂層の間にポリビニルアルコール樹脂層とブチラール樹脂からなるアルコール可溶性樹脂層が設けられた積層体から構成され、該積層体を前記ポリビニルアルコール樹脂層と前記アルコール可溶性樹脂層間で剥離可能とし、前記熱可塑性樹脂層と前記紙層と前記ポリビニルアルコール樹脂層からなる外面層と、前記アルコール可溶性樹脂層と前記接着樹脂層と前記ガスバリヤー層と前記プラスチックフィルム層と前記熱可塑性樹脂層からなる内面層とに分離可能としたことを特徴とする液体用紙容器。
- 前記ガスバリヤー層が、アルミニウム箔、金属または金属酸化物からなる蒸着層にて構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の液体用紙容器。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の液体用紙容器の形状が、前面板と後面板と両側面板と頂部形成板と底部形成板からなるゲーベルトップ型であって、前記頂部形成板および前記底部形成板の外面同志が熱接着される領域に部分的に接着強度調整層が形成されていることを特徴とする液体用紙容器。
- 請求項4記載の液体用紙容器において、前記両側面板および前記両側面板の上下に連接された頂部形成板及び底部形成板の中央部にそれぞれ縦方向の折曲線が形成された構成からなることを特徴とする液体用紙容器。
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