JP4168082B1 - インモールドラベル付成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】凹凸を設けた金型や、エンボス加工等を必要とせずに、インモールドラベル外表面に凹凸を形成することができ、三次元装飾に優れるインモールドラベル付成形体を提供する。
【解決手段】金型の壁にインモールドラベルを取付け、成形体を成形すると同時に、インモールドラベルが成形体に熱融着されて形成されるインモールドラベル付成形体であって、少なくとも成形体の表面と直接熱融着可能な合成樹脂製の基材層と、基材層上に積層して設けられる外装合成樹脂層とからインモールドラベルを構成し、また外装合成樹脂層の熱収縮率を基材層の熱収縮率よりも低する。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面に凹凸が形成され、三次元装飾に優れるインモールドラベル付成形体に関する。
従来より、射出成形、ブロー成形、二軸延伸ブロー成形等において、ポリオレフィン製容器やポリエチレンテレフタレート製容器等を代表例とする樹脂製容器の外面にラベルを貼り付ける際、インモールドラベルを予め成形用の金型のキャビティ面に配設し、容器の成型と同時に容器外面にインモールドラベルを熱融着して貼り付けるインモールドラベル法が知られている。このインモールドラベル法は、インモールドラベルを容器外面の全面に接着することが可能であるので、ラベルが容器から剥がれ難く、また大面積ラベル表示が容易であるという利点がある。さらに、容器への剛性を高めることが可能であり、また容器の薄肉化が可能になり、意匠性に優れ、プロセスの省人化、省スペース化が可能等の利点を有することから好ましく用いられている。
ここで、インモールドラベル用フィルムの主体材質は、例えば特許文献1〜3等に開示されているような紙、合成紙、プラスチックフィルム等があり、また例えば特許文献4〜6に開示されるように、表面に立体感を持たせた装飾が施されたインモールドラベルも提案されている。
このような従来のインモールドラベルに施される装飾は、立体感は付与できるものの、やはり二次元的な模様の範疇に留まっていた。そのため、より意匠性に優れる三次元的な立体装飾(以下、「三次元装飾」と言う。)を有するインモールドラベルの要望がある。
そこで、例えば特許文献7に示されるように、予めエンボス加工を施し凹凸を付与した基材を用いることにより、三元装飾を有するインモールドラベルが開示されている。しかしながら、このように基材に予めエンボスを設ける手段は、別にエンボス加工を施す工程が必要となるため、作業性が煩雑になり、生産性が低下するという問題がある。また、このようなインモールドラベルは、容器等の成形体に熱融着される際の加熱により、エンボスに変形が生じてしまうという問題もあった。
また、例えば特許文献8に示されるように、発泡紙を用い、凹凸が設けられた金型にて発泡紙を熱発泡させることにより、三元装飾を施したインモールドラベルも開示されている。しかしながら、発泡紙は高価であるので製造コストが増加し、また凹凸が設けられた金型も必要となるという問題があった。
特開昭58−69015号公報 特公平2−7814号公報 特開平2−84319号公報 特開平8−160860号公報 特開2001−252940号公報 実開平6−25870号公報 特開2006−206162号公報 特開2005−22374号公報
本発明は上述したような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、凹凸を設けた金型や、エンボス加工等を必要とせずに、インモールドラベル外表面に凹凸を形成することができ、三次元装飾に優れるインモールドラベル付成形体を提供することにある。
本発明の上記目的は、金型の壁にインモールドラベルを取付け、成形体を成形すると同時に、前記インモールドラベルが前記成形体に熱融着されて形成されるインモールドラベル付成形体であって、前記インモールドラベルは、少なくとも前記成形体の表面と直接熱融着可能な合成樹脂製の基材層と、該基材層上に積層して設けられる外装合成樹脂層とから構成されており、また、前記外装合成樹脂層の熱収縮率が前記基材層の熱収縮率よりも低いことを特徴とするインモールドラベル付成形体を提供することによって達成される。
また、本発明の上記目的は、前記基材層と前記外装合成樹脂層との熱収縮率の差が0.5〜10%であることを特徴とするインモールドラベル付成形体を提供することによって、効果的に達成される。
また、本発明の上記目的は、前記基材層と前記外装合成樹脂層とを接着させる接着剤として、エネルギー線ウレタンアクリレートオリゴマーと光重合開始剤とを含む光重合接着剤が用いられることを特徴とするインモールドラベル付成形体を提供することによって、より効果的に達成される。
さらにまた、本発明の上記目的は、前記外装合成樹脂層の外面及び/又は内面にラミネート層が設けられていることを特徴とするインモールドラベル付成形体を提供することによって、より効果的に達成される。
本発明に係るインモールドラベル付成形体によれば、インモールドラベルを、少なくとも成形体の表面と直接熱融着可能な合成樹脂製の基材層と、この基材層上に積層して設けられる外装合成樹脂層とにより構成し、さらに、外装合成樹脂層の熱収縮率を基材層の熱収縮率よりも低くし、基材層と外装合成樹脂層の熱収縮率を異ならせたので、成形体の成形時、インモールドラベルが熱収縮しながら成形体に融着するが、これと同時に、外装合成樹脂層により基材層の表面に突部が形成され、これによりインモールドラベル付成形体の表面に凹凸が形成され、三次元装飾を施すことができ、美飾性に優れた外観を呈するようになる。
以下、本発明に係るインモールドラベル付成形体について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は必ずしも以下の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲内において、その構成を適宜変更できることはいうまでもない。
図1は、本発明に係るインモールドラベル付成形体(以下、「本インモールドラベル付成形体」と言う。)1の斜視図であり、図1に示す本インモールドラベル付成形体1は、金型の壁にインモールドラベル2を取付け、成形体3を成形すると同時に、インモールドラベル2が成形体3に熱融着されて形成される。
本インモールドラベル付成形体1に用いられるインモールドラベル2は、図2に図1のI−I断面(一部)に示すように、基材層4と外装合成樹脂層5とを有し、外装合成樹脂層5が基材層4上に積層され、接着剤(図示せず)を介して両者が接着され、形成される。また、本インモールドラベル付成形体1は、外装合成樹脂層5に、その熱収縮率が基材4の熱収縮率よりも低いものを用いる。これにより、本インモールドラベル付成形体1の表面に凹部6と突部(三次元の美飾装飾部位)7を形成することができる。なお、本明細書でいう熱収縮率とは、JIS−K6782に準じ、150℃のオイルバスに30分浸漬する前と、浸漬した後の縦方向の寸法変化の比率である(以下、同様)。
すなわち、本インモールドラベル付成形体1は、上述したように、成形体2の成形時、基材層4と外装合成樹脂層5とにより構成されたインモールドラベル3が熱収縮しながら成形体2に融着されて形成される。しかしながら、成形体2の側面積は一定であるため、インモールドラベル3は、成形体2の側面積と、熱収縮率が大きい基材4の熱収縮後の面積とがほぼ同等の大きさになるように構成されている。従って、本インモールドラベル付成形体1に用いられるインモールドラベル3は、基材4よりも外装合成樹脂層5の方が熱収縮率が低いため、熱収縮後の外装合成樹脂層5の面積は、成形体2の側面積よりも大きくなる。このため、図2に示すように、外装合成樹脂層5が基材4に接着されない部分8(以下、「非接着部分8」と言う。)ができ、この非接着部分8が形成されることにより、突部7が形成され、本インモールドラベル付成形体1の表面(側面)に凹凸が形成される。
これにより、本インモールドラベル付成形体1は、3次元の美飾装飾部位を有する美飾性に優れた外観を呈するようになり、また例えば側面(容器1の胴部)を手で持ったとき等、表面が平滑な容器等に比べ、本インモールドラベル付成形体1は側面に凹凸が形成されているため滑りにくいという効果もある。
また、本インモールドラベル付成形体1の突部7を形成する非接着部分8は、図2に示すように空隙である。従って、本インモールドラベル付成形体1の中に、例えば高温の飲み物が入れられても、非接着部分8の空気断熱効果により熱が緩和され、持ってもあまり熱く感じないという利点もある。さらにまた、本インモールドラベル付成形体1は、凹凸を設けた金型を用いることなく、すなわち、一般に用いられている金型を用いて、その側面に突部7を形成することができる。
基材層4には、成形体2の表面に直接熱融着ができ、熱収縮性を有する合成樹脂で形成されており、厚みは好適には30〜110μmの基材が用いられる。このような基材であれば、公知の種々のものを用いることができ、代表的なものは、ポリエチレン、延伸ポリプロピレン(OPP)、未延伸ポリプロピレン(CPP)、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン/ポリプロピレン複合延伸樹脂、ポリエチレン/ポリプロピレン/ポリスチレン複合延伸樹脂、ポリプロピレン/ポリエチレンテレフタレート複合樹脂、ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレート複合樹脂、ポリエステル複合樹脂等からなるシート、ユポ等に代表される合成紙、合成パルプなどが挙げられる。
なお、基材層4は、少なくとも合成樹脂で形成された基材を有していれば本発明の目的は達成できるが、この他、必要に応じて、バリア層、紫外線防止層、印刷基材層などが含まれる2層以上の構成であっても良い。
外装合成樹脂層5には、基材層4よりも熱収縮率が低いもの、例えば不織布、合成樹脂、パルプ繊維紙、合成繊維紙(例えばポリエステル、ポリエステルペーパー、レーヨン紙、ポリエチレン貼合−レーヨン紙)等が用いられる。なお、外装合成樹脂層5の好適な厚さは10〜60μmである。外装合成樹脂層の厚みが10μm未満では、凹凸部を形成しても手肉感を得難く、基材層と外装合成樹脂層との接着に用いられる接着剤により、微細な皺状の凹凸となり、美飾性が劣る問題が生じる。また、外装合成樹脂層の厚みが60μmを超えると、基材層と外装合成樹脂層との剥離が生じる問題や基材層が成形体に熱融着し難い問題が生じるおそれがある。
また、基材層4及び外装合成樹脂層5の好ましい組み合わせは、OPP:PET(基材層4:外装合成樹脂層5)、OPP:レーヨン、OPP:PETペーパー、OPP:CPP、OPP:不織布である。特にOPPと不織布との組み合わせは、外観が綺麗であるばかりか、手触り感もよく、さらにインモールドラベル付成形体1に高温の内容物が入れられても、熱が緩和されるので、持ってもあまり熱く感じないという利点もある。
なお、基材層4と外装合成樹脂層5の熱収縮率の差は0.5〜10%、好ましくは1〜5%である。熱収縮率の差が0.5%未満であると、熱収縮後の基材層4の面積と外装合成樹脂層5の面積の大きさがあまり変わらないため、インモールドラベル付成形体1の側面に、有意な突部7を形成することができない。一方、熱収縮率の差が20%を超えると、熱収縮後の基材層4の面積に比べて、外装合成樹脂層5の面積が大きくなりすぎるため、基材層4と外装合成樹脂層5との間に形成される非接着部分8が多くなる。すなわち、基材層4に接着されない外装合成樹脂層5の面積が大きくなる。このため、外装合成樹脂層5が、インモードラベル付成形体1の表面から剥がれてしまうという問題が生じやすくなる。なお、基材層4及び外装合成樹脂層5に用いられる各種素材は、製造時の延伸、加熱処理において熱収縮率を調整し、本発明に供する事ができる。
この基材層4と外装合成樹脂層5とは接着剤を介して接着されている。この接着剤としては、公知のアクリル系接着剤等を用いることができるが、エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーと光重合開始剤とが少なくとも配合された光重合接着剤を用いた接着剤が最も好適に用いられる。
エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーと光重合開始剤とが少なくとも配合された光重合接着剤は、本発明で課題とする三次元装飾となる凹凸をインモールドラベル付成形体1の外表面に形成するために、過度の接着性や剥離性を示すことなく、インモールドラベル2を成形体3に加熱融着させる際に凹凸を発現させる一助とすることができる。
エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーの配合量は、接着剤全量に対し20〜90重量%、好適には30〜50重量%である。エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーの配合量が90重量%を超えると、接着強度が足りず、基材層4と外装合成樹脂層5とが接着不良となり、基材層4から外装合成樹脂層5が剥がれてしまうという問題が生じる。一方、エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーの配合量が20重量%未満であると、接着剤皮膜が柔らかいため、これもまた接着強度が足りなくなる。
エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーとは、エネルギー線重合性の二重結合を有するウレタンアクリレートオリゴマーであり、具体的には、ポリエステル型またはポリエーテル型などのポリオール化合物と、多価イソシアネート化合物、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン4,4−ジイソシアネートなどを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンプレポリマーに、ヒドロキシル基を有するアクリレートあるいはメタクリレートたとえば2−ヒドロキシエチルアクリレートまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレートなどを反応させて得られる。
このようなエネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーとしては、例えばダイマー酸(DUA)とジオールとで合成されたポリエステル骨格を有するウレタンジアクリレート、ポリグリコール骨格でも、末端にヒドロアビエチルアルコールを付加させたエネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマー等を挙げることができる。
また、このようなエネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーの分子量は100以上であり、好ましくは200〜5000であり、特に好ましくは200〜2000である。さらに、エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマー中には、1分子中に、通常2〜10個、好ましくは2〜6個、特に好ましくは2〜4個のエネルギー線重合性不飽和基が含有されている。
また、光重合開始剤の配合量は、接着剤全量に対し、0.1〜34重量%、好適には2〜11重量%である。光重合開始剤の配合量が0.1重量%未満であると、光重合開始剤を配合する効果をあまり得ることができず、光重合の開始が弱いという問題がある。一方、光重合開始剤の配合量が34重量%を超えると、塗膜が黄色くなったり、耐候性が悪化するという問題がある。
このような光重合開始剤としては、具体的には、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4−ジエチルチオキサンソン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノンなどが挙げられる。
以上、本発明に係るインモールドラベル付成形体の一実施形態について説明してきたが、本願発明はその構成を以下のように変更することもできる。
図3は、本発明の変更例に係るインモールドラベル付成形体1Aの部分断面図である。なお、外装合成樹脂層5にラミネート層9を設けたことを除くその他の点は、上述したインモールドラベル付成形体1と実質的に同一であるので、以下では同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
すなわち、本インモールドラベル付成形体1Aは、図3に示すように、外装合成樹脂層5の外面にラミネート層9が設けられている。なお、ラミネート層9は、外装合成樹脂層の外面及び/又は内面に設けられていれば良い。
このように、外装合成樹脂層5の外面にラミネート層9を設けることにより、接着剤から発生する臭気が漏れることを防止することができる。このラミネート層は、ドライラミ、PEラミ等、公知の種々のものラミネートを用いて形成される。なお、ラミネート層の厚さは一般に18μm程度であるため、上述した本インモールド付成形体に比べ、手触り感は変わるが、見た目は変わらない。
本発明に係るインモールドラベル付成形体の効果を確認するため、以下のような各種の試料を作製し、これらの各試料に対する品質を評価する試験を行った。なお、本実施例において、配合、濃度等を示す数値は、固形分又は有効成分の重量基準の数値である。また、本実施例で示すパルプ・薬品等は一例にすぎないので、本願発明はこれらの実施例によって制限を受けるものではなく、適宜選択可能であることはいうまでもない。
本発明に係る9種類のインモールドラベル付成形体(これを「実施例1」ないし「実施例9」とする)と、これらの実施例1ないし実施例9と比較検討するために、2種類のインモールドラベル付成形体(これを「比較例1」及び「比較例2」とする)を、表1に示すような構成で作製した。
Figure 0004168082
[実施例1]
基材層として、厚みが50μm、収縮率が2%の延伸ポリプロピレン(OPP)を用い、また外装合成樹脂層として、厚みが30μm、収縮率が0.5%の不織布を用い、また基材層と外装合成樹脂層とを接着する接着剤には、エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマー(表1中では「ウレタンアクリレートオリゴマー」と記載する。)を接着剤全量に対し50重量%、光重合開始剤を2重量%配合したアクリル系接着剤を用いて、インモールドラベルを構成した。また、外装合成樹脂層の外面にラミネート層を設け、これを射出成型で成形体と熱融着し、インモールドラベル付成形体(実施例1)を得た。
[実施例2〜3]
基材層の厚み及び収縮率、外装合成樹脂層の厚み及び収縮率、エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマー及び光重合開始剤の配合量を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして得た。
[実施例4]
基材層の収縮率と、外装合成樹脂層の種類、厚み及び収縮率と、光重合開始剤の配合量とを表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして得た。
[実施例5〜6]
基材層の厚み及び収縮率と、外装合成樹脂層の種類、厚み及び収縮率とを表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして得た。
[実施例7]
基材層の収縮率と、外装合成樹脂層の厚みと、エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーの配合量とを表1に示すように変更し、さらに外装合成樹脂層にラミネート層を設けなかったこと以外は実施例1と同様にして得た。
[実施例8]
基材層の収縮率と、外装合成樹脂層の厚み及び収縮率と、エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーの配合量と、光重合開始剤の配合量とを表1に示すように変更し、さらに外装合成樹脂層にラミネート層を設けなかったこと以外は実施例1と同様にして得た。
[実施例9]
基材層の厚みと、外装合成樹脂層の厚みと、エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーの配合量を表1に示すように変更し、光開始重合剤を添加せず、また外装合成樹脂層にラミネート層を設けなかったこと以外は実施例1と同様にして得た。
[比較例1]
基材層の収縮率と、外装合成樹脂層の種類、厚み、及び収縮率と、接着剤とを表1に示すように変更して基材層と外装合成樹脂層との収縮率の差を0%とし、さらに外装合成樹脂層にラミネート層を設けなかったこと以外は実施例1と同様にして得た。なお、比較例1に係るインモールドラベルは、接着剤としてブチルアクリレートを用いた。
[比較例2]
基材層の種類、厚み、及び収縮率と、外装合成樹脂層の種類、厚み、及び収縮率と、接着剤とを表1に示すように変更し、さらに外装合成樹脂層にラミネート層を設けなかったこと以外は実施例1と同様にして得た。なお、比較例2に係るインモールドラベルは、接着剤としてアクリル酸メチルを用いた。
これらの全実施例及び比較例についての品質評価、すなわち成型性、美飾性、及び表面強度について評価試験を行った結果は、表2に示すとおりであった。
なお、表2中の「成型性」とは、インモールドラベルが成形体に熱融着された後の、各試料の接着している状況について評価したもので、その評価基準は下記のとおりである。
◎:手肉感があるとともに、成形体に十分な接着力で接着している。
○:成型体に十分な接着力で接着しており、剥がれがない。
△:成型体に接着しており剥がれは無いが、ラベルエッジを爪先で擦ると浮きが発生する。
×:成型体に接着しない。または接着しても軽い力で剥がれる。
また「美飾性」とは、成人男女50名(各25名)にて、3次元装飾としての見た目、手触り感を官能評価したもので、その評価基準は下記のとおりである。
◎:ほぼ均等な凹凸による3次元装飾としての高い美飾性を有する。
○:3次元装飾として美飾性が高く、また手触り感も良く持っても滑りにくい。
△:3次元装飾はあるが、美飾性が低い。
×:3次元装飾を呈しておらず、また手触り感も従来品と同等である。
「接着性」とは、インモールドラベル付成形体である各試料を手で押したりつぶしたりして負荷をかけ、インモールドラベルが剥がれるかどうか目視評価したものである。その評価基準は下記の通りである。
◎:均等に強固に接着している。
○:接着性がよく、ラベルの剥がれはない。
△:ラベルの剥がれが多少はあるが、実用上問題ない。
×:接着性が悪く、ラベルが剥がれてしまう。
さらにまた、「臭気」とは、インモールドラベル付成形体から接着剤の臭いが漏れているか否かを評価したもので、その評価基準は下記のとおりである。
0:臭気なし
1:非常にかすかな臭気
2:かすかな臭気
3:はっきりとわかる臭気
4:強い臭気
5:非常に強い臭気
Figure 0004168082
表2から、基材層と外装合成樹脂層の収縮率の差が0.5〜10%の範囲で、成型体側面に美飾性のある3次元装飾が形成され、特に1.5〜5.0%の収縮差においては特に美飾性に優れた3次元装飾が形成されることが分かる。
本発明に係るインモールドラベル付成形体の斜視図である。 図1のI−I線の部分断面図である。 本発明の変更例に係るインモールドラベル付成形体の部分断面図である。
符号の説明
1,1A インモールドラベル付成形体
2 インモールドラベル
3 成形体
4 基材層
5 外装合成樹脂層
6 凹部
7 突部
8 非接着部分
9 ラミネート層

Claims (4)

  1. 金型の壁にインモールドラベルを取付け、成形体を成形すると同時に、前記インモールドラベルが前記成形体に熱融着されて形成されるインモールドラベル付成形体であって、
    前記インモールドラベルは、少なくとも前記成形体の表面と直接熱融着可能な合成樹脂製の基材層と、該基材層上に積層して設けられる外装合成樹脂層とから構成されており、
    また、前記外装合成樹脂層の熱収縮率が前記基材層の熱収縮率よりも低いことを特徴とするインモールドラベル付成形体。
  2. 前記基材層と前記外装合成樹脂層との熱収縮率の差が0.5〜10%であることを特徴とする請求項1に記載のインモールドラベル付成形体。
  3. 前記基材層と前記外装合成樹脂層とを接着させる接着剤として、エネルギー線ウレタンアクリレートオリゴマーと光重合開始剤とを含む光重合接着剤が用いられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインモールドラベル付成形体。
  4. 前記外装合成樹脂層の外面及び/又は内面にラミネート層が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のインモールドラベル付成形体。
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