JP4418842B2 - インモールドラベル付成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、表面に凹凸が形成され、三次元装飾に優れ、さらに独特の風合いを有するインモールドラベル付成形体に関する。
従来より、射出成形、ブロー成形、二軸延伸ブロー成形等において、ポリオレフィン製容器やポリエチレンテレフタレート製容器等を代表例とする樹脂製容器の外面にラベルを貼り付ける際、インモールドラベルを予め成形用の金型のキャビティ面に配設し、容器の成型と同時に容器外面にインモールドラベルを熱融着して貼り付けるインモールドラベル法が知られている。このインモールドラベル法は、インモールドラベルを容器外面の全面に接着することが可能であるので、ラベルが容器から剥がれ難く、また大面積ラベル表示が容易であるという利点がある。さらに、容器への剛性を高めることが可能であり、また容器の薄肉化が可能になり、意匠性に優れ、プロセスの省人化、省スペース化が可能等の利点を有することから好ましく用いられている。
ここで、インモールドラベル用フィルムの主体材質は、例えば特許文献1〜3等に開示されているような紙、合成紙、プラスチックフィルム等があり、また例えば特許文献4〜6に開示されるように、表面に立体感を持たせた装飾が施されたインモールドラベルも提案されている。
このような従来のインモールドラベルに施される装飾は、立体感は付与できるものの、やはり二次元的な模様の範疇に留まっていた。そのため、より意匠性に優れる三次元的な立体装飾(以下、「三次元装飾」と言う。)を有するインモールドラベルの要望がある。
そこで、例えば特許文献7に示されるように、予めエンボス加工を施し凹凸を付与した基材を用いることにより、三次元装飾を有するインモールドラベルが開示されている。しかしながら、このように基材に予めエンボスを設ける手段は、別にエンボス加工を施す工程が必要となるため、作業性が煩雑になり、生産性が低下するという問題がある。また、このようなインモールドラベルは、容器等の成形体に熱融着される際の加熱により、エンボスに変形が生じてしまうという問題もあった。
また、例えば特許文献8に示されるように、発泡紙を用い、凹凸が設けられた金型にて発泡紙を熱発泡させることにより、三次元装飾を施したインモールドラベルも開示されている。しかしながら、発泡紙は高価であるので製造コストが増加し、また凹凸が設けられた金型も必要となるという問題があった。
特開昭58−69015号公報 特公平2−7814号公報 特開平2−84319号公報 特開平8−160860号公報 特開2001−252940号公報 実開平6−25870号公報 特開2006−206162号公報 特開2005−22374号公報
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、成形体の表面に凹凸を形成して三次元装飾が施されることにより意匠性に優れ、さらに断熱性、保温性、美飾性に優れたインモールドラベル付成形体を提供することにある。
本発明の上記目的は、金型の壁にインモールドラベルを取付け、成形体を成形すると同時に、前記インモールドラベルが前記成形体に熱融着されて形成されるインモールドラベル付成形体であって、前記インモールドラベルは、少なくとも前記成形体の表面と直接熱融着可能な合成樹脂製の基材層と、該基材層上に積層して設けられる、JIS−P8117に規定する透気度が10秒以上である外装合成樹脂層とで構成され、前記基材層と前記外装合成樹脂層との間に部分的に接着剤を塗布し、前記基材層と前記外装合成樹脂層とが部分的に接着され、インモールドラベル付成形体の成型時に加えられる熱により、接着剤が塗布されていない部分に封入された空気が膨張することで、インモールドラベルの表面に突部が形成されることを特徴とするインモールドラベル付成形体を提供することによって達成される。
また、本発明の上記目的は、前記基材層の厚さが3〜110μmで、前記外装合成樹脂層の厚さが10〜60μmであることを特徴とするインモールドラベル付成形体を提供することによって、効果的に達成される。
また、本発明の上記目的は、前記接着剤の塗布面積が、前記基材層の面積の5〜90%であることを特徴とするインモールドラベル付成形体を提供することによって、効果的に達成される。
また、本発明の上記目的は、前記接着剤として、エネルギー線ウレタンアクリレートオリゴマーと、単官能特殊アクリレートと、光重合開始剤とを含む光重合接着剤、または溶剤型接着剤が用いられることを特徴とするインモールドラベル付成形体を提供することによって、より効果的に達成される。
さらにまた、本発明の上記目的は、前記外装合成樹脂層の外面及び/または内面にラミネート層が設けられていることを特徴とするインモールドラベル付成形体を提供することによって、より効果的に達成される。
本発明に係るインモールドラベル付成形体によれば、インモールドラベルを、少なくとも成形体の表面と直接熱融着可能な合成樹脂製の基材層と、基材層上に積層して設けられる外装合成樹脂層とで構成し、また基材層と合成樹脂層とは接着剤を介して接着されるが、基材層と外装合成樹脂層との間に部分的に接着剤を塗布し、基材層と外装合成樹脂層とが部分的に接着されるようにした。これにより、インモールドラベル付成形体の成型時に熱が加えられた際、接着剤が塗布されていない部分に封入された空気が膨張することにより、インモールドラベルの表面に突部を意図的に形成することができる。従って、成形体の表面に凹凸を形成して三次元装飾を施すことができ、断熱性、保温性、美飾性に優れ、意匠性のある成形体とすることができるようになる。
以下、本発明に係るインモールドラベル付成形体について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は必ずしも以下の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲内において、その構成を適宜変更できることはいうまでもない。
図1は、本発明に係るインモールドラベル付成形体(以下、「本インモールドラベル付成形体」と言う。)1の斜視図であり、図1に示す本インモールドラベル付成形体1は、金型の壁にインモールドラベル2を取付け、成形体3を成形すると同時に、インモールドラベル2が成形体3に熱融着されて形成される。
本インモールドラベル付成形体1に用いられるインモールドラベル2は、図2に図1のI−I断面(一部)に示すように、基材層4と外装合成樹脂層5とを有し、外装合成樹脂層5が基材層4上に積層されて構成されており、外装合成樹脂層5と基材層4との間に接着剤6を部分的に塗布して、外装合成樹脂層5と基材層4とを部分的に接着することにより形成される。これにより、インモールドラベル付成形体1を成型する際、インモールドラベル2に熱が加えられるが、接着剤6が塗布されていない部分(以下、「非接着部分7」と言う。)は、図2に示すように空隙であり空気が存在する。そして、空気は熱が加えられると膨張するため、インモールドラベル2の表面に突部8が形成され、本インモールドラベル付成形体1の表面(側面)に凹凸が形成される。従って、本インモールドラベル付成形体1の表面に意図的に凹凸を形成し、三次元装飾を施すことができ、美飾性に優れ、意匠性のある外観を呈するようになる。また、上述したように、非接着部分7は空隙なので、本インモールドラベル付成形体1の中に、例えば高温の飲み物が入れられても、非接着部分7の空気断熱効果により熱が緩和され、持ってもあまり熱く感じない、すなわち断熱性に優れ、また保温性に優れるという利点もある。さらに、例えば側面(容器1の胴部)を手で持ったとき等、表面が平滑な容器等に比べ、本インモールドラベル付成形体1は側面に凹凸が形成されているため滑りにくいという効果もある。さらにまた、本インモールドラベル付成形体1は、凹凸を設けた金型を用いることなく、すなわち、一般に用いられている金型を用いて、その側面に突部8を形成することができる。
接着剤6の塗布面積は、1つの本インモールドラベル付成形体1に用いられる基材層4の5〜90%、好ましくは30〜80%である。塗布面積が基材層4の5%未満であると、基材層4と外層合成樹脂層5との層間強度が不十分となるため、外装合成樹脂層5が基材層4から剥がれてしまう。一方、塗布面積が90%を超えると十分な凹凸が得られないため、本インモールドラベル付成形体1を美飾性に優れ、意匠性のあるものとすることができない。
なお、本インモールドラベル付成形体1における接着剤6の塗布パターンは、図1に示すように格子状にすることにより凹凸の形成が均一となりやすく、断熱性、保温性、美飾性に優れ、より意匠性のある外観を呈する。さらに、塗布パターンを格子状にすることにより、本インモールドラベル付成形体1を手で持ったときに滑りにくいという利点も有する。なお、接着剤6の塗布パターンは、この他、図示しないが、格子が円形状の格子状や、三角形状の格子状等、種々の格子状とすることができる。さらに、接着剤6の塗布面積が5〜90%の範囲内であれば、非接着部分7が例えばツリー形状や、動物の形状等、公知の種々の形状となるように塗布しても良い。これにより、本インモールドラベル付成形体に種々の三次元的装飾を付与することができるので美飾性に優れるとともに、成形体3に付与される模様を、使用目的やニーズ等に応じて種々のものに変更することができるので、意匠性にも優れるようになる。
基材層4には、成形体3の表面に直接熱融着ができる合成樹脂で形成されており、厚みは好適には30〜110μmの基材が用いられる。このような基材であれば、公知の種々のものを用いることができ、代表的なものは、ポリエチレン、延伸ポリプロピレン(OPP)、未延伸ポリプロピレン(CPP)、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン/ポリプロピレン複合延伸樹脂、ポリエチレン/ポリプロピレン/ポリスチレン複合延伸樹脂、ポリプロピレン/ポリエチレンテレフタレート複合樹脂、ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレート複合樹脂、ポリエステル複合樹脂等からなるシート、ユポ等に代表される合成紙、合成パルプなどが挙げられる。
なお、基材層4は、少なくとも合成樹脂で形成された基材を有していれば本発明の目的は達成できるが、この他、必要に応じて、バリア層、紫外線防止層、印刷基材層などが含まれる2層以上の構成であっても良い。
外装合成樹脂層5には、例えば不織布、合成樹脂、パルプ繊維紙、合成繊維紙(例えばポリエステル、ポリエステルペーパー、レーヨン紙、ポリエチレン貼合−レーヨン紙)等が用いられる。なお、外装合成樹脂層5の好適な厚さは10〜60μmである。
また、外装合成樹脂層5のJIS−P8117に規定する透気度の値が低いと、本インモールドラベル付成形体1の成型時に、熱膨張による凹凸が得られにくいことから、外装合成樹脂層5の透気度が10秒以上であることが好ましい。
また、基材層4及び外装合成樹脂層5の好ましい組み合わせは、OPP:PET(基材層4:外装合成樹脂層5)、OPP:レーヨン、OPP:PETペーパー、OPP:CPP、OPP:不織布である。特にOPPと不織布との組み合わせは、外観が綺麗であるばかりか、手触り感もよく、さらに断熱性及び保温性をより優れたものとすることができるという利点もある。
この基材層4と外装合成樹脂層5とを接着する接着剤6としては、光重合接着剤、または溶剤型接着剤を用いることができる。なお、溶剤型接着剤としてはポリウレタン樹脂接着剤、エステル化合物接着剤、エポキシ樹脂接着剤等や光重合接着剤等のアクリル系接着剤等の公知のものを用いることができる。
また、光重合接着剤としては、エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーと、単官能特殊アクリレートと、光重合開始剤とが少なくとも配合されたものを用いることができる。光重合接着剤を用いることにより、本発明で課題とする三次元装飾となる凹凸を本インモールドラベル付成形体1の外表面に形成するために、過度の接着性や剥離性を示すことなく、インモールドラベル2を成形体3に加熱融着させる際に凹凸を発現させる一助とすることができることから光重合接着剤が好適に用いられる。光重合接着剤であれば印刷工程内に設備を設置可能であり、インライン化により印刷から貼合、抜きまでが1パスで可能となり、コスト的に有利である。
エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーと、単官能特殊アクリレートと、光重合開始剤とが少なくとも配合された光重合接着剤は、本発明で課題とする三次元装飾となる凹凸を本インモールドラベル付成形体1の外表面に形成するために、過度の接着性や剥離性を示すことなく、インモールドラベル2を成形体3に加熱融着させる際に凹凸を発現させる一助とすることができる。
エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーの配合量は、接着剤6の全量に対し20〜90重量%、好適には30〜50重量%である。エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーの配合量が90重量%を超えると、接着強度が足りず、基材層4と外装合成樹脂層5とが接着不良となり、基材層4から外装合成樹脂層5が剥がれてしまうという問題が生じる。一方、エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーの配合量が20重量%未満であると、接着剤皮膜が柔らかいため、これもまた接着強度が足りなくなる。
エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーとは、エネルギー線重合性の二重結合を有するウレタンアクリレートオリゴマーであり、具体的には、ポリエステル型またはポリエーテル型などのポリオール化合物と、多価イソシアネート化合物、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン4,4−ジイソシアネートなどを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンプレポリマーに、ヒドロキシル基を有するアクリレートあるいはメタクリレート、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレートまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレートなどを反応させて得られる。
このようなエネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーとしては、例えばダイマー酸(DUA)とジオールとで合成されたポリエステル骨格を有するウレタンジアクリレート、ポリグリコール骨格でも、末端にヒドロアビエチルアルコールを付加させたエネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマー等を挙げることができる。
また、このようなエネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマーの分子量は100以上であり、好ましくは200〜5000であり、特に好ましくは200〜2000である。さらに、エネルギー線重合性ウレタンアクリレートオリゴマー中には、1分子中に、通常2〜10個、好ましくは2〜6個、特に好ましくは2〜4個のエネルギー線重合性不飽和基が含有されている。
また、単官能特殊アクリレートの配合量は、接着剤6の全量に対し20〜90重量%、好ましくは50〜70重量%である。単官能特殊アクリレートの配合量が90重量%を超えると接着不良の問題が生じ、また20重量%未満であっても、接着不良という問題が生じる。
なお、単官能特殊アクリレートとしては、例えばω−カルボキシ−ポリカプロラクトン(n≒2)モノアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、アクリル酸ダイマー(n≒1.4)、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレートを用いることができる。
また、光重合開始剤の配合量は、接着剤6の全量に対し、0.1〜34重量%、好適には2〜11重量%である。光重合開始剤の配合量が0.1重量%未満であると、光重合開始剤を配合する効果をあまり得ることができず、光重合の開始が弱いという問題がある。一方、光重合開始剤の配合量が34重量%を超えると、塗膜が黄色くなったり、耐候性が悪化するという問題がある。
このような光重合開始剤としては、具体的には、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4−ジエチルチオキサンソン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノンなどが挙げられる。
以上、本発明に係るインモールドラベル付成形体の一実施形態について説明してきたが、本願発明はその構成を以下のように変更することもできる。
図3は、本発明の変更例に係るインモールドラベル付成形体1Aの部分断面図である。なお、外装合成樹脂層5にラミネート層9を設けたことを除くその他の点は、上述したインモールドラベル付成形体1と実質的に同一であるので、以下では同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
すなわち、本インモールドラベル付成形体1Aは、図3に示すように、外装合成樹脂層5の外面にラミネート層9が設けられている。このように外装合成樹脂層5の外面にラミネート層9を設けることにより、インモールドラベル2に耐摩耗性を付与することができると共に、接着剤6から発生する臭気が漏れることを防止することができ、さらに本インモールドラベル付成形体1Aの美飾性をより高めることも可能である。
ラミネート層9は、ドライラミ、PEラミ等、公知の種々のものラミネートを用いて形成される。なお、ラミネート層9の厚さは一般に18μm程度であるため、上述した本インモールド付成形体1に比べ、手触り感は変わるが、見た目は変わらない。
なお、ラミネート層9は、外装合成樹脂層5の外面及び/又は内面に設けることができ、外面に設ける場合と、内面に設ける場合とでの性能の差は殆どない。しかしながら、インモールドラベル2の耐摩擦性能が必要な場合は外装合成樹脂層5の外面にラミネート層9を設け、また外層合成樹脂層5の風合いを生かしたい場合(例えば外装合成樹脂層5がレーヨン紙により形成されている場合)は外装合成樹脂層5の内面にラミネート層9を設けることが好ましい。
また、ラミネート層9を外装合成樹脂層5の外面に設けた場合は、本インモールドラベル付成形体1Aは、図3に示すように、上(インモールドラベル付成形体1の外側表面)から順に、ラミネート層9・外装合成樹脂層5・接着剤6・基材層4の順になる。一方、ラミネート層9を外装合成樹脂層5の内面に設けた場合は、図示しないが、本インモールドラベル付成形体1の外側表面から順に、外装合成樹脂層5・ラミネート層9・接着剤6・基材層4の順になる。
本発明に係るインモールドラベル付成形体の効果を確認するため、以下のような各種の試料を作製し、これらの各試料に対する品質を評価する試験を行った。なお、本製造例において、配合、濃度等を示す数値は、固形分又は有効成分の重量基準の数値である。また、本製造例で示すパルプ、薬品等は一例にすぎないので、本発明はこれらの製造例によって制限を受けるものではなく、適宜選択可能であることはいうまでもない。
本発明に係る36種類のインモールドラベル付成形体(これを「製造例1」ないし「製造例36」とする)とした。以下に、製造条件を示す。
Figure 0004418842
[製造例1]
基材層として厚みが3μmの延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)を用い、また外装合成樹脂層として、厚みが10μmの不織布を用い、この基材層と外装合成樹脂層とを接着する接着剤として、ウレタンアクリレートオリゴマー(東亞合成株式会社アロニックスM−1600)20重量%、単官能特殊アクリレート(東亞合成株式会社アロニックスM−5700)79.9重量%、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社ダロキュア1173)0.1重量%を混合した光重合接着剤を用いた。
この接着剤の塗布面積が、基材層の面積に対して5%となるように、基材層上に部分的に接着剤を塗布し、基材層と外装合成樹脂層とを接着した。さらに、ラミネート層を設けてインモールドラベルを形成し、これを射出成型で成形体と熱融着し、インモールドラベル付成形体(製造例1)を得た。
また、製造例2〜36を表1に示す条件以外は製造例1と同様に作製してインモールドラベル付成形体を得た。製造例11〜15、17、19、21、23では接着剤として、溶剤型接着剤(大日本インキ工業株式会社ディックドライLX−401A・SP−60)を用いた。
なお、表2中の「成型性」とは、基材層と成形体(容器)との接着強度を言い、爪などでラベルエッジを擦り、ラベル剥がれが無いか評価した。
◎:爪でラベルエッジを擦っても剥がれない。
○:爪でラベルエッジを擦ると引掛かりはするが、剥がれには至らない。
△:爪でラベルエッジを擦ると剥がれが発生するが、抵抗が大きい。
×:爪でラベルエッジを擦ると容易に剥離する。
また、「接着性」とは、基材層と外層合成樹脂層との接着強度を言い、爪などでラベルエッジを擦り剥がれが無いか評価する。
◎:爪でラベルエッジを擦っても剥がれない。
○:爪でラベルエッジを擦ると引掛かりはするが、剥がれには至らない。
△:爪でラベルエッジを擦ると剥がれが発生するが、抵抗が大きい。
×:爪でラベルエッジを擦ると容易に剥離する。
また、「美飾性」とは、成形体(容器)の表面に形成された凹凸が示す美飾性及び手触り感を言い、成人男女50名(各25名)による、目視、手触り感の4段階を官能評価した。
◎:美飾性に優れ、手触りが良い。
○:美飾性に優れるが、手触りがやや劣る。
△:美飾性がやや劣り、手触り感もやや劣る。
×:見栄えが悪く、手触り感もない。
また、「断熱性」とは、成形体(容器)の断熱性を言い、成人男女50名(各25名)による、ホットコーヒーの飲み頃温度である70℃に加熱したお湯を入れた凹凸が形成されていない従来の成形体(容器)と、各製造例で作製した成形体(容器)とを持ち比べ、熱いと感じるか否かの差を比較した。
○:凹凸が形成されていない容器と比べて熱く感じない。
△:多少は熱く感じるが、凹凸が形成されていない容器と比べて緩和されている。
×:凹凸無しの容器と熱さの差が殆ど無い。
Figure 0004418842
表2に示すように、本発明に係るインモールドラベル付成形体、特に製造例1〜26に係るインモールドラベル付成形体であると、基材層と外装合成樹脂層との間の接着部分の面積(接着剤の塗布面積)が5〜90%の範囲で成形体の側面の美飾性に優れ、意匠性のある3次元装飾が形成されるとい共に、断熱性、接着性にも優れることが分かる。特に接着剤の塗布面積が30〜80%であると、特に美飾性に優れた3次元装飾が形成されることが分かる。
本発明に係るインモールドラベル付成形体の概略斜視図である。 図1のI−I概略断面図(一部)である。 本発明の変更例に係るインモールドラベル付成形体の部分概略断面図である。
符号の説明
1,1A 本発明に係るインモールドラベル付成形体
2 インモールドラベル
3 成形体
4 基材層
5 外装合成樹脂層
6 接着剤
7 非接着部分
8 突部

Claims (5)

  1. 金型の壁にインモールドラベルを取付け、成形体を成形すると同時に、前記インモールドラベルが前記成形体に熱融着されて形成されるインモールドラベル付成形体であって、前記インモールドラベルは、少なくとも前記成形体の表面と直接熱融着可能な合成樹脂製の基材層と、該基材層上に積層して設けられる、JIS−P8117に規定する透気度が10秒以上である外装合成樹脂層とで構成され、前記基材層と前記外装合成樹脂層との間に部分的に接着剤を塗布し、前記基材層と前記外装合成樹脂層とが部分的に接着され、インモールドラベル付成形体の成型時に加えられる熱により、接着剤が塗布されていない部分に封入された空気が膨張することで、インモールドラベルの表面に突部が形成されることを特徴とするインモールドラベル付成形体。
  2. 前記基材層の厚さが3〜110μmで、前記外装合成樹脂層の厚さが10〜60μmであることを特徴とする請求項1に記載のインモールドラベル付成形体。
  3. 前記接着剤の塗布面積が、前記基材層の面積の5〜90%であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインモールドラベル付成形体。
  4. 前記接着剤として、エネルギー線ウレタンアクリレートオリゴマーと、単官能特殊アクリレートと、光重合開始剤とを含む光重合接着剤、または溶剤型接着剤が用いられることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のインモールドラベル付成形体。
  5. 前記外装合成樹脂層の外面及び/または内面にラミネート層が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のインモールドラベル付成形体。
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