JP4163552B2 - 板ガラスの切断方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウォータジェットにより板ガラスを切断するようにした板ガラスの切断方法、ならびにその切断方法を実施するための切断装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
板ガラスをウォータジェットにより切断するようにしたものが、たとえば特許文献1等で既に知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−201737号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ウォータジェットを用いて板ガラスを切断する際に、従来のものでは、水流が板ガラスを貫通するようにして板ガラスにその一面側からのみウォータジェットノズルから水流を噴出するようにしている。しかるに板ガラスのような脆性材料を水流の貫通によって切断すると、板ガラスの一面から他面側に水流が貫通するときに他面側で割れや欠けが発生し易い。また割れや欠けが生じないときでも、板ガラスの他面側での切断部のエッジが鋭くなるので、切断後に面取り加工を施すことが必要となる。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、割れや欠けの発生を防止するとともに後加工を不要として、板ガラスを切断し得るようにした板ガラスの切断方法および装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ウォータジェットにより板ガラスを切断するようにした板ガラスの切断方法であって、切断形状に対応した溝を板ガラスの一面にウォータジェットにより形成する第1の工程と、前記溝に達するようにして板ガラスの他面にウォータジェットにより溝加工を施す第2の工程とを順次実行して、板ガラスを切断することを特徴とする。
【0007】
このような請求項1記載の発明の構成によれば、板ガラスの両面側からのウォータジェットによる溝加工を施すことで板ガラスを切断するようにしているので、ウォータジェットの水流が抜けるときに生じ易い割れや欠けが発生することを極力防止することができ、しかも水流が抜けることによって生じる鋭いエッジの発生もなく、面取り加工等の後加工を施す必要もなくなる。
【0008】
また請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の構成に加えて、第1および第2の工程を水中で実行することを特徴とし、このような構成によれば、板ガラスを水流が貫通することがないことに起因して生じる切削水の跳ね返りを抑えることができ、また板ガラスに水流が衝突することによる騒音の発生も抑制することができる。
【0009】
請求項3記載の発明は、上記請求項1または2記載の切断方法を実施するための切断装置であって、記板ガラスの切断形状を囲む開口部が設けられて一面に該板ガラスを着脱可能に保持し得る保持板と、この保持板を支持した状態で該保持板と共に所定軸線まわりに180度回動可能として支持枠に支承される支持アームと、研磨材が混入された水流を前記保持板に保持された板ガラスに向けて噴出し得るウォータジェットノズルと、そのウォータジェットノズルを支持する可動の腕を有していて、該ウォータジェットノズルを前記板ガラスの切断形状に対応して移動させるように該腕を動かし得るNC装置とを備えることを特徴とし、かかる構成によれば、ウォータジェットノズルからの水流を、切断形状に対応して移動させつつ、板ガラスの両面に向けて噴射することができ、板ガラスの両面側からのウォータジェットによる溝加工を施すことで板ガラスを切断するようにした切断方法を、簡単な構造で容易に実施することができる。
【0010】
請求項4記載の発明は、上記請求項3記載の発明の構成に加えて、前記支持アームを複数有していて、それら支持アームに前記保持板を介してそれぞれ保持された複数の板ガラスを所定の搬送経路に沿って同時に搬送可能であるガラス搬送手段を備え、前記搬送経路には、前記ガラス搬送手段により搬送される各板ガラスに対し前記第1の工程を実行するための第1加工ステーションと、前記第1の工程を実行後の各板ガラスに対し前記第2の工程を実行するための第2加工ステーションとが搬送方向に相互に間隔をおいて設定され、前記ガラス搬送手段により前記第2加工ステーションに搬送された先行の板ガラスに対する前記第2の工程による溝加工と、同ガラス搬送手段により前記第1加工ステーションに搬送された後続の板ガラスに対する前記第1の工程による溝加工とを並行して行えるようにしたことを特徴とし、かかる構成によれば、板ガラスをガラス搬送手段で搬送しつつ効率的に切断することが可能であり、大量の板ガラスを効率よく切断することができる。
【0011】
請求項5記載の発明は、上記請求項3または4記載の発明の構成に加えて、前記ウォータジェットノズルに、水圧を200〜294MPAとした高圧水供給源と、研磨材を100〜200g/minで供給する研磨材供給源とが接続され、前記NC装置は、前記ウォータジェットノズルを2000〜5000mm/minで移動させるように前記腕を動かし得るものであることを特徴とし、かかる構成によれば、切断形状に精度よく合わせた軌跡でウォータジェットノズルを移動させるようにして、切断品質を高めるようにした最適条件で板ガラスを切断することができる。
【0012】
請求項6記載の発明は、上記請求項5記載の発明の構成に加えて、車両用ミラーの外形に対応して前記切断形状が設定され、前記NC装置は、三次元空間で前記ウォータジェットノズルを移動させるように前記腕を動かし得るものであることを特徴とし、かかる構成によれば、車両用ミラーを好適に製造することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示す本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0014】
図1〜図5は本発明の一実施例を示すものであり、図1は切断装置の平面図、図2は図1の2−2線断面図、図3は図1の3−3線拡大断面図、図4は図3の4−4線断面図、図5は板ガラスの切断過程を順次示す断面図である。
【0015】
先ず図1および図2において、この切断装置は、板ガラス11を切断して車両用ミラーを製造するための切断装置であり、固定の基台12と、該基台12上に配設されるガラス搬送手段13と、水を貯留するようにして基台12上に配設される水槽14と、該水槽14の側方で基台12上に配設される一対のNC装置15A,15Bと、それらのNC装置15A,15Bにそれぞれ個別に連結されるウォータジェットノズル16A,16Bと、各ウォータジェットノズル16A,16Bにそれぞれ接続される高圧水供給源17A,17Bと、各ウォータジェットノズル16A,16Bにそれぞれ接続される研磨材供給源18A,18Bとを備える。
【0016】
前記基台12上には、投入ステーションST、第1加工ステーションSP1、第2加工ステーションSP2および排出ステーションSDが、90度ずつの間隔をあけた仮想円IC上に、即ち所定の搬送経路に沿って相互に間隔をおいて設定されており、ガラス搬送手段13は、それらの各ステーションST,SP1,SP2,SDに板ガラス11を順次搬送するように構成される。
【0017】
而してガラス搬送手段13は、前記仮想円ICの中心位置で基台12上に固定される支柱19と、前記仮想円ICの中心のまわりに90度ずつ回動することを可能として前記支柱19の上端部に支承される円形のテーブル20と、相互に90度ずつの間隔をあけて前記仮想円IC上に配置される4つの保持具21,21…と、各保持具21,21…に個別に連結されて前記テーブル20の外周部に90度ずつの間隔をあけて配設される昇降・反転機構22,22…とを備える。
【0018】
図3および図4を併せて参照して、保持具21は、切断加工を施すべき板ガラス11を一面に載置し得る保持板23と、該保持板23の一面に着脱可能に保持するように板ガラス11の複数箇所たとえば4箇所に係脱可能に係合する係合部材24,24…とで構成される。しかも保持板23には開口部25が設けられており、この開口部25は、保持板23に保持された板ガラス11の切断形状を囲むように形成されるものであり、切断形状が車両用ミラーの外形形状に対応して設定されるものであるので、開口部25は切断後の前記車両用ミラーを囲む形状に設定される。
【0019】
昇降・反転機構22は、前記テーブル20の外周部に立設される昇降支持枠26と、略L字状に形成されるととも上端部が前記昇降支持枠26に昇降自在に支持される昇降アーム27と、前記仮想円ICの半径方向に沿って水平に延びる軸線を有するとともに該軸線まわりに180度回動することを可能として前記昇降アーム27の下端部に支承される支持アーム28とを備え、支持アーム28の先端部に、前記保持板23が固着される。
【0020】
このようなガラス搬送手段13では、投入ステーションSTにおいて保持具21の保持板23にセットされた板ガラス11が、第1加工ステーションSP1および第2加工ステーションSP2を順次経過して排出ステーションSDに至るように搬送されるものであり、第1および第2加工ステーションSP1,SP2でのウォータジェット加工により切断された後のガラス廃材29(図1参照)が、排出ステーションSDで保持板23上から取り外された後に前記保持板23が投入ステーションSTに再び戻される。
【0021】
しかも第1および第2加工ステーションSP1,SP2間での搬送時に、支持アーム28が180度回動することにより保持板23すなわち板ガラス11は反転することになる。
【0022】
水槽14は、第1および第2加工ステーションSP1,SP2間にわたって基台12上に設置されるようにして略L字状に形成されており、投入ステーションSTおよび第1加工ステーションSP1間、ならびに第2加工ステーションSP2および排出ステーションSD間では、保持板23が水槽14の側壁を乗り越えるようにガラス搬送手段13における昇降・反転機構22の昇降アーム28が昇降し、また第1および第2加工ステーションSP1,SP2間では保持板23を水槽14の上方で反転させるようにしてガラス搬送手段13における昇降・反転虎口22の昇降アーム28が昇降する。
【0023】
しかも第2加工ステーションSP2において水槽14内には、板ガラス11の切断により得られる製品すなわち車両用ミラーを着脱可能に吸着する真空吸着手段31が、保持板23の開口部25から板ガラス11に吸着するようにして配設される。
【0024】
各ウォータジェットノズル16A,16Bは、たとえば0.7〜1.5mmのノズル径を有するものであり、第1および第2加工ステーションSP1,SP2で保持板23上に保持されている板ガラス11に、その上方からたとえば2〜3mmの間隔をあけて近接することができるようにして、各NC装置15A,15Bが備える腕32A,32Bの先端部にそれぞれ支持される。しかも各NC装置15A,15Bは、前記各腕32A,32Bすなわちウォータジェットノズル16A,16Bを三次元空間で自在に動かし得るものであり、板ガラス11が第1および第2加工ステーションSP1,SP2における水中の所定位置に静止した状態で、板ガラス11に上方から近接したウォータジェットノズル16A,16Bを切断形状に沿ってたとえば2000〜5000mm/minの速度で動かした後、第1および第2加工ステーションSP1,SP2からウォータジェットノズル16A,16Bを退避させるように作動する。
【0025】
高圧水供給源17A,17Bは、たとえば200〜294MPAの高圧水をウォータジェットノズル16A,16Bに供給し得るようにして、たとえば基台12の側方に配置されるものであり、高圧水配管33A,33Bを介してウォータジェットノズル16A,16Bに接続される。
【0026】
研磨材供給源18A,18Bは、研磨材たとえばガーネットを、たとえば100〜200g/minの供給量でウォータジェットノズル16A,16Bに供給するようにしてたとえばNC装置15A,15B上に配設される。
【0027】
上述の切断装置は、切断形状に対応した溝34を板ガラス11の一面にウォータジェットにより形成する第1の工程と、前記溝34に達するようにして板ガラス11の他面にウォータジェットにより溝加工を施す第2の工程とを水中で順次実行して、板ガラス11を切断するものであり、第1工程では、保持板23の一面に保持されて第1加工ステーションSP1の水中にもたらされた板ガラス11の一面11aに、図5(a)で示すように、ウォータジェットノズル16Aから研磨材が混入された水流を噴出し、ウォータジェットノズル16Aを切断形状に沿って動かすことにより、切断形状に対応した溝34を板ガラス11の一面に形成する。次いで、第1加工ステーションSP1から第2加工ステーションSP2の水中に板ガラス11をもたらすのであるが、第1加工ステーションSP1から第2加工ステーションSP2への移動途中で前記保持板23を反転させることにより、図5(b)で示すように、板ガラス11の他面11bが上方位置となる。而して第2工程では、図5(c)で示すように、第2加工ステーションSP2の水中にもたらされた板ガラス11の他面に、ウォータジェットノズル16Bから研磨材が混入された水流を噴出し、ウォータジェットノズル16Bを切断形状に沿って動かすことにより、前記溝34に達するようにして板ガラス11の他面11bにウォータジェットによる溝加工を施すことで、板ガラス11が切断形状に沿って切断されることになる。この際、切断後の廃材および保持板23は排出ステーションSDにもたらされるが、切断形状に沿って切断された製品は保持板23の排出ステーションSDへの移動後も真空吸着手段31に吸着保持されたままであり、保持板23の移動後に真空吸着手段31の吸着を停止することにより、水槽14中から製品を得ることができおる。
【0028】
次にこの実施例の作用について説明すると、ウォータジェットにより板ガラス11を切断するにあたり、切断形状に対応した溝34を板ガラス11の一面11aにウォータジェットにより形成する第1の工程と、前記溝34に達するようにして板ガラス11の他面11bにウォータジェットにより溝加工を施す第2の工程とを順次実行して、板ガラス11を切断するようにしており、板ガラス11の両面11a,11b側からのウォータジェットによる溝加工を施すことで板ガラス11を切断しているので、ウォータジェットの水流が抜けるときに生じ易い割れや欠けが発生することを極力防止することができ、しかも水流が抜けることによって生じる鋭いエッジの発生もなく、面取り加工等の後加工を施す必要もなくなる。
【0029】
また第1および第2の工程を水中で実行するので、板ガラス11を水流が貫通することがないことに起因して生じる切削水の跳ね返りを抑えることができ、また板ガラス11に水流が衝突することによる騒音の発生も抑制することができる。
【0030】
しかも板ガラス11の切断にあたって用いられる切断装置は、板ガラス11を一面に着脱可能に保持して180度反転することを可能とするとともに板ガラス11の切断形状を囲む開口部25が設けられる保持板23と、研磨材が混入された水流を前記保持板23に保持された板ガラス11に向けて噴出しつつ切断形状に対応して移動し得るウォータジェットノズル16A,16Bとを備えるものであり、ウォータジェットノズル16A,16Bからの水流を、切断形状に対応して移動させつつ、板ガラス11の両面に向けて噴射することができ、板ガラス11の両面側からのウォータジェットによる溝加工を施すことで板ガラス11を切断するようにした切断方法を、簡単な構造で容易に実施することができる。
【0031】
また上記切断装置は、複数たとえば4つの保持板23…を有するとともに相互に間隔をあけて設定される第1および第2加工ステーションSP1,SP2間にわたって各保持板23…を搬送するとともに第1および第2加工ステーションSP1,SP2間の搬送時に各保持板23…を180度反転させるようにしたガラス搬送手段13と、第1および第2加工ステーションSP1,SP2にそれぞれ配置されるとともに研磨材が混入された水流を同期して噴出する一対のウォータジェットノズル16A,16Bとを備えるものであり、板ガラス11をガラス搬送手段13で搬送しつつ効率的に切断することが可能であり、大量の板ガラス11を効率よく切断することができる。
【0032】
さらにウォータジェットノズル16A,16Bに、水圧を200〜294MPAとした高圧水供給源17A,17Bと、研磨材を100〜200g/minで供給する研磨材供給源18A,18Bとが接続されるとともに、該ウォータジェットノズル16A,16Bを2000〜5000mm/minで移動させるNC装置15A,15Bが連結されているので、切断形状に精度よく合わせた軌跡でウォータジェットノズル16A,16Bを移動させるようにして、切断品質を高めるようにした最適条件で板ガラス11を切断することができる。
【0033】
しかも板ガラス11を切断するにあたっての切断形状が、車両用ミラーの外形に対応して前記切断形状が設定されるものであり、ウォータジェットノズル16A,16BがNC装置15A,15Bにより三次元空間で動かされるので、全体がわずかに彎曲したり、一部がわずかに彎曲したりする車両用ミラーを、車両用ミラーに対応してわずかに彎曲した板ガラス11の切断により、後加工なしでそのまま製造することができ、車両用ミラーの製造に好適である。
【0034】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0035】
たとえば上記実施例では、第1および第2加工ステーションSP2に個別に対応したウォータジェットノズル16A,16Bと、それらのウォータジェットノズル16A,16Bに個別に対応したNC装置15A,15Bとを用いるようにしたが、第1および第2加工ステーションSP2に共通な単一のウォータジェットノズルを用いるようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の発明によれば、板ガラスの両面側からのウォータジェットによる溝加工を施すことで板ガラスを切断するようにしているので、ウォータジェットの水流が抜けるときに生じ易い割れや欠けが発生することを極力防止することができ、しかも水流が抜けることによって生じる鋭いエッジの発生もなく、面取り加工等の後加工を施す必要もなくなる。
【0037】
また請求項2記載の発明によれば、板ガラスを水流が貫通することがないことに起因して生じる切削水の跳ね返りを抑えることができ、また板ガラスに水流が衝突することによる騒音の発生も抑制することができる。
【0038】
請求項3記載の発明によれば、ウォータジェットノズルからの水流を、切断形状に対応して移動させつつ、板ガラスの両面に向けて噴射することができ、板ガラスの両面側からのウォータジェットによる溝加工を施すことで板ガラスを切断するようにした切断方法を、簡単な構造で容易に実施することができる。
【0039】
請求項4記載の発明によれば、板ガラスをガラス搬送手段で搬送しつつ効率的に切断することが可能であり、大量の板ガラスを効率よく切断することができる。
【0040】
請求項5記載の発明によれば、切断形状に精度よく合わせた軌跡でウォータジェットノズルを移動させるようにして、切断品質を高めるようにした最適条件で板ガラスを切断することができる。
【0041】
さらに請求項6記載の発明によれば、車両用ミラーを好適に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 切断装置の平面図である。
【図2】 図1の2−2線断面図である。
【図3】 図1の3−3線拡大断面図である。
【図4】 図3の4−4線断面図である。
【図5】 板ガラスの切断過程を順次示す断面図である。
【符号の説明】
11・・・板ガラス
11a・・・板ガラスの一面
11b・・・板ガラスの他面
13・・・ガラス搬送手段
15A,15B・・・NC装置
16A,16B・・・ウォータジェットノズル
17A,17B・・・高圧水供給源
18A,18B・・・研磨材供給源
23・・・保持板
25・・・開口部
28・・・支持アーム
32A,32B・・腕
34・・・溝
SP1・・・第1加工ステーション
SP2・・・第2加工ステーション

Claims (6)

  1. ウォータジェットにより板ガラス(11)を切断するようにした板ガラスの切断方法であって、切断形状に対応した溝(34)を板ガラス(11)の一面(11a)にウォータジェットにより形成する第1の工程と、前記溝(34)に達するようにして板ガラス(11)の他面(11b)にウォータジェットにより溝加工を施す第2の工程とを順次実行して、板ガラス(11)を切断することを特徴とする、板ガラスの切断方法。
  2. 第1および第2の工程を水中で実行することを特徴とする、請求項1記載の板ガラスの切断方法。
  3. 請求項1または2に記載の切断方法を実施するための切断装置であって、
    記板ガラス(11)の切断形状を囲む開口部(25)が設けられて一面に該板ガラス(11)を着脱可能に保持し得る保持板(23)と、
    この保持板(23)を支持した状態で該保持板(23)と共に所定軸線まわりに180度回動可能として支持枠(26)に支承される支持アーム(28)と、
    研磨材が混入された水流を前記保持板(23)に保持された板ガラス(11)に向けて噴出し得るウォータジェットノズル(16A,16B)と、
    そのウォータジェットノズル(16A,16B)を支持する可動の腕(32A,32B)を有していて、該ウォータジェットノズル(16A,16B)を前記板ガラス(11)の切断形状に対応して移動させるように該腕(32A,32B)を動かし得るNC装置(15A,15B)と
    を備えることを特徴とする、板ガラスの切断装置。
  4. 前記支持アーム(28)を複数有していて、それら支持アーム(28)に前記保持板(23)を介してそれぞれ保持された複数の板ガラス(11)を所定の搬送経路に沿って同時に搬送可能であるガラス搬送手段(13)を備え、
    前記搬送経路には、前記ガラス搬送手段(13)により搬送される各板ガラス(11)に対し前記第1の工程を実行するための第1加工ステーション(SP1)と、前記第1の工程を実行後の各板ガラス(11)に対し前記第2の工程を実行するための第2加工ステーション(SP2)とが搬送方向に相互に間隔をおいて設定され、
    前記ガラス搬送手段(13)により前記第2加工ステーション(SP2)に搬送された先行の板ガラス(11)に対する前記第2の工程による溝加工と、同ガラス搬送手段(13)により前記第1加工ステーション(SP1)に搬送された後続の板ガラス(11)に対する前記第1の工程による溝加工とを並行して行えるようにしたことを特徴とする、請求項3記載の板ガラスの切断装置。
  5. 前記ウォータジェットノズル(16A,16B)に、水圧を200〜294MPAとした高圧水供給源(17A,17B)と、研磨材を100〜200g/minで供給する研磨材供給源(18A,18B)とが接続され
    前記NC装置(15A,15B)は、前記ウォータジェットノズル(16A,16B)を2000〜5000mm/minで移動させるように前記腕(32A,32B)を動かし得るものであることを特徴とする、請求項3または4記載の板ガラスの切断装置。
  6. 車両用ミラーの外形に対応して前記切断形状が設定され、
    前記NC装置(15A,15B)は、三次元空間で前記ウォータジェットノズル(16A,16B)を移動させるように前記腕(32A,32B)を動かし得るものであることを特徴とする、請求項5記載の板ガラスの切断装置。
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