JP4159685B2 - 難燃架橋樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼時にハロゲン系ガスを発生せず、かつ高度の難燃性を有し、耐熱性、機械強度が良好で、成形加工性を低下させることなく難燃剤を高充填したノンハロゲン難燃架橋樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、火災時の安全性の面から、難燃電線、難燃ケーブルのノンハロゲン化、すなわち、煙の発生が少なく、ハロゲン化水素ガスなどの有害ガスが発生しない電線・ケーブルの開発が進められ、最近は材料のリサイクルを含む環境保護対策の面からも、このようなノンハロゲン化への期待が高まっている。
【0003】
このため、ハロゲンを含まない有機ポリマーをベースとしたノンハロゲン難燃性組成物の開発が盛んに行われており、その代表的なものとして、VA含有量の高いEVA樹脂を用いたり、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物を多量に添加して難燃化したものが知られている。
しかしながら、このような組成物は、VA含有量の高いEVA樹脂を用いたり、金属酸化物の多量の添加により、難燃性が向上する一方で、機械特性、特に引張強度、破断伸びに乏しいばかりでなく、押し出しトルクが高く成形加工できなくなるという難点があった。
【0004】
また端末加工性を付与するために、アミノシラン等のシランカップリング剤で表面処理した金属水酸化物を用いることが特開平5−135391号公報に開示されている。しかしこの様に、先にアミノシランで表面処理した金属水酸化物を用いる方法では、シランカップリング剤で表面処理した金属水酸化物の添加量が樹脂100重量部に対し200重量部を越えると、押し出しトルクが高くなり、成形加工性が極端に低下するばかりか、機械特性も十分発現しなくなる。よって、シランカップリング剤で表面処理した金属水酸化物は樹脂100重量部に対し200重量部以下しか添加することができず、この程度の金属水酸化物の配合量では高度な難燃性を発現することが不可能であった。このようにシランカップリング剤で表面処理された金属酸化物の添加量には限界があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高度な難燃性を有し、機械特性、特に引張強度、破断伸びを十分に保持し、押し出しトルクが低く成形加工性が良好である金属水酸化物高充填難燃架橋樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意研究を重ねた結果、酢酸ビニル(VA)含有量が25〜45%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)と脂肪酸または脂肪酸金属塩で表面処理された金属水酸化物と表面処理されていない金属水酸化物を適当な配合比で混合し金属水酸化物の凝集分散状態を制御することにより、良好な機械特性、成形加工性を発現し、金属水酸化物を高充填できること、また、この金属水酸化物高充填難燃組成物にアミノシランを含浸させたキャリアーポリマーを溶融混合し反応させ架橋させることによりさらに良好な機械特性、成形加工性を発現するばかりか架橋により高度の耐熱性、難燃性を示す難燃架橋樹脂組成物が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、(i)酢酸ビニル(VA)含有量が25〜45%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)100重量部に対して、脂肪酸または脂肪酸金属塩で表面処理された水酸化マグネシウムと表面処理されていない金属水酸化物を1:9〜6:4で混合した難燃剤を220〜500重量部配合してなる難燃性組成物と、(ii)アミノシランを含有させたキャリアーポリマーを溶融混合して反応させ架橋させることを特徴とする難燃架橋樹脂組成物に関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)は、酢酸ビニル(VA)含有量が25〜45%のEVAを単独で用いても、VA含有量が高いEVAとVA含有量が低いEVA又はポリエチレン(PE)を混合することにより、VA含有量を25〜45%に調整したものを用いても良い。VA含有量は25%〜45%が好ましく、さらに好ましくは30〜41%、最も好ましくは35〜40%である。EVAのVA含有量が25%未満であると、最終的な難燃性組成物の、難燃性が不十分となり、45%より多いと成形加工性が悪くなるばかりでなく、引張強度が不十分となり耐熱変形性が悪化してしまう。
【0009】
本発明で利用される脂肪酸または脂肪酸金属塩で表面処理された水酸化マグネシウムとしては、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸等で表面処理された水酸化マグネシウムを用いることが好ましく、さらに好ましくはオレイン酸で表面処理された水酸化マグネシウムである。
また、表面処理されていない金属水酸化物としては、表面処理されていない水酸化マグネシウム、又は表面処理されていない水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムの混合物であることが好ましい。表面処理されていない水酸化アルミニウムの表面処理されていない金属水酸化物全量に対する混合比は1/2以下が好ましく、さらに好ましくは1/3以下がである。水酸化アルミニウムの表面処理されていない金属水酸化物全量に対する混合比が1/2を上回ると、混練時の温度上昇による発泡により、成形外観が悪化する恐れがある。
【0010】
脂肪酸又は脂肪酸金属塩で表面処理された水酸化マグネシウム、表面処理されていない金属水酸化物の平均粒径としては0.1〜10μmが好ましく、さらに好ましくは0.5〜4μmであり、最も好ましくは0.5〜2μmである。平均粒径が0.1μmより小さいと、2次凝集が激しく樹脂に混ざりにくくなり分散が十分できないばかりか、押し出しトルクが大きくなり成形加工性が悪くなる恐れがある。また、平均粒径が10μmを越えると、引張強度、破断伸び等の機械特性が大幅に悪化し、折り曲げ白化性が悪くなるばかりか、べたつき性がひどくなり成形外観が悪くなり難燃性も悪くなる。
【0011】
脂肪酸又は脂肪酸金属塩で表面処理された水酸化マグネシウムと表面処理されていない金属水酸化物の混合比は1:9〜6:4であることが好ましく、さらに好ましくは2:8〜6:4、最も好ましくは2:8〜5:5である。
本発明のように金属水酸化物高充填系では、混合比1:9での量より表面処理されていない金属水酸化物の量が多くなると、表面処理されていない金属水酸化物が激しく凝集し、引張強度は高くなるが、破断伸びが極端に低下するとともに、押し出しトルクが高くなり成形加工性が悪化する。また、混合比6:4での量より表面処理されていない金属水酸化物の量が少なくなると、金属水酸化の凝集が破壊されすぎることにより、押し出しトルクが低くなり成形加工性が向上するが、十分な引張強度を示さなくなる。
【0012】
上記の混合比で混合した脂肪酸又は脂肪酸金属塩で表面処理された水酸化マグネシウムと表面処理されていない金属水酸化物の酢酸ビニル(VA)含有量が25〜45%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)100重量部に対する配合量は、220〜500重量部が好ましく、さらに好ましくは230〜300重量部である。220重量部未満では最終的な難燃性組成物の難燃性が不十分となり、500部を超えると押出トルクが上昇し、成形加工性が悪化するばかりか難燃性組成物としてまとまらなくなる。
【0013】
本発明で用いられるアミノシランカップリング剤は、樹脂又は金属水酸化物を架橋できるものであれば、特に制限されるものではないが、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−ブチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−3−トリメトキシシリルプロピル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のモノアミノシラン類、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−メチル−N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(3−トリメトキシシリルプロピル)−N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のジアミノシラン類、N−(2−アミノエチル)−N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のトリアミノシラン類などが挙げられる。
【0014】
中でも、架橋反応性の点で第1級アミンを有するアミノシランカップリング剤が好ましく、さらに反応速度の点でトリエトキシシランを含有するアミノシランが好ましい。これらのアミノシランは、ビニル基などの他の官能基を含有していても良い。また、混練時や成形後の架橋処理時に、第1級アミンが出現するようにアミノ基の部分を保護したアミノシランを用いても良い。例えば、以下の構造式で示すように、アミノ基の部分をケチミン化したアミノシランは水分によりアミノ基を再生するようになる。
(C2H5O)3SiCH2CH2CH2N=CR1R2 R1,R2:アルキル基
また、これらのアミノシランは、メタノール等の有機溶媒や水に溶かして使用しても良い。
【0015】
また、最終の難燃架橋樹脂組成物中のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)100重量部に対するアミノシランの添加量は、0.5〜20重量部になるよう調整することが好ましく、さらに好ましくは1〜10重量部である。アミノシラン添加量が0.5重量部を下回ると架橋反応が十分進まず引張強度等の機械特性や耐熱変形性が悪化するばかりか混練時の押し出しトルクが高くなり成形加工性が悪化する。アミノシラン添加量が20重量部を上回っても、引張強度の機械特性や耐熱変形性が向上しないばかりか、成形時の異臭等の問題が発生し好ましくない。
【0016】
本発明で用いられるキャリアーポリマーはアミノシランを含有し、混練時又は成形後の架橋処理時にアミノシランによる架橋効果を発現させるものであれば、特に制限されるものではないが、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−ブチルアクリレート共重合体(EBA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−プロピレン共重合体(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックよりなるブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共重合体、例えば、水添スチレン−イソプレンブロック共重合体(SEPS)、水添スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SEBS)等であり、及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0017】
中でも、アミノシランの含浸限界量、含浸のしやすさから、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−ブチルアクリレート共重合体(EBA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)が好ましく、さらに好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)である。エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)の中でも、VA含有量が30%以上のEVAが好ましく、さらに好ましくは、VA含有量が35%以上のEVAである。
【0018】
アミノシランを含浸したキャリアーポリマーの添加量としては、最終の難燃架橋樹脂成形品中の金属水酸化物含有量が66〜75重量%、好ましくは67%〜72重量%、最も好ましくは69〜71重量%となるように添加することが好ましい。最終の難燃架橋樹脂成形品中の金属水酸化物含有量が60%未満であれば、十分な難燃性を示さないばかりか、耐熱変形性が悪化し、75重量%を越えると成形加工性が悪化するばかりか、破断伸びが低減する。
アミノシランカップリング剤をキャリアーポリマーに含浸させる方法としては、特に制限されるものではないが、キャリアーポリマーの融点又は軟化点以下の温度で適量のアミノシランカップリング剤を樹脂に添加すればよい。
【0019】
本発明の難燃性組成物や、その架橋した成形品を製造する際に用いる混練機としては、ミキシングロール、バンバリーミキサー、加圧ニーダ、単軸押出機、2軸押出機、KCK混練機等が挙げられる。
【0020】
本発明においては、樹脂とフィラーの界面を密着させるという考えから水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムをアミノシランカップリング剤で表面処理した後に樹脂等と混練するのではなく、樹脂中にアミノシランを残し、そのアミノシランで樹脂又はフィラーを架橋させるという考えのもと、(ii)アミノシランを含浸させたキャリアーポリマーを、予め作製した(i)酢酸ビニル(VA)含有量が25〜45%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)100重量部に対して、脂肪酸または脂肪酸金属塩で表面処理された水酸化マグネシウムと表面処理されていない金属水酸化物を2:8〜6:4で混合した難燃剤を220〜500重量部配合してなる難燃性組成物にブレンドして、押出機で混練しながら成形する方法を用いている。
【0021】
このような方法でアミノシランカップリング剤を添加して成形した難燃架橋樹脂組成物は、金属水酸化物をアミノシランカップリング剤で前処理してから配合した場合以上の機械特性を示すばかりか、架橋により耐熱変形性が向上し難燃性も若干向上する傾向を示す。さらに、本発明のような金属水酸化物高充填系では、金属水酸化物をアミノシランカップリング剤で前処理してから配合すると、処理工程を設けなければならずコストが大幅に増大するばかりか、押出機等で成形加工不可能になる場合が多いが、本発明のアミノシラン添加方法を用いると、処理工程を必要とせずコストを抑えることができるばかりか、最終成形加工時に押出機等の中でアミノシランと難燃性組成物が混合するため、押出トルクが下がり成形加工性が向上し十分成形加工が可能となる。
【0022】
本発明において、架橋を十分進行させるために、必要に応じて、難燃架橋樹脂成形品を架橋処理するのが好ましい。架橋処理の方法としては、架橋反応を促進させるものであれば特に制限するものではないが、加熱処理、室温長時間放置、熱水処理、水蒸気処理などが挙げられる。
なお、本発明の組成物には、必要に応じて、本発明の効果を阻害しない範囲で、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加工助剤、滑剤、安定剤その他の添加剤を配合することができる。
【0023】
【実施例】
以下、実施例により、本発明を説明するが、これは単なる例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
<<難燃性組成物の製造>>
表1、表2に示す各種材料を加圧ニーダを用いて、150℃〜200℃で5分混練し、オープンロールでシート状にしたものを、シートペレタイザーで粉砕し各種難燃性組成物を得た。
【0024】
<<キャリアーポリマーの製造>>
表3に示す配合で材料を混合し60℃のオーブンに3時間放置し、アミノシランを含浸した各種キャリアーポリマーを作製した。
<<難燃架橋樹脂組成物の製造>>
上記の各種難燃性組成物と各種キャリアーポリマーを表4、5に示す配合比でドライブレンドして、単軸押出機でシート状に押し出したものを、150℃、10分加圧成形し、所定の厚みに調整した。
さらに、所定の厚みに調整したシートを80℃で48時間熱処理を施した。
【0025】
使用した原材料は次の通りである。
EVA10:VA含有量10%のエチレン−酢酸ビニル共重合体
EVA25:VA含有量25%のエチレン−酢酸ビニル共重合体
EVA41:VA含有量41%のエチレン−酢酸ビニル共重合体
EVA50:VA含有量50%のエチレン−酢酸ビニル共重合体
EEA:EA含有量23%のエチレン−エチルアクリレート共重合体
PE:LLDPE(FZ202-0:住友化学(株)製)
表面処理水マグ :脂肪酸処理された水酸化マグネシウム(キスマ5B:協和化学(株)製)
表面未処理水マグ:表面未処理の水酸化マグネシウム(キスマ5:協和化学(株)製)
表面未処理水アル゛:表面未処理の水酸化アルミニウム(ハイジライトH43M:昭和電工(株)製)
アミノシラン:3-アミノプロピルトリエトキシシラン(KBE903:信越化学工業(株)製)
ケチミン化アミノシラン:アミノ基をケチミン化したアミノシラン(X-12-817H:信越化学(株)製)
【0026】
各種評価については、下記に基づいて実施した。
(1)アミノシラン含浸性:各種樹脂ペレットを、ビニ―ル袋内で混合し、約60℃のオーブンに3時間放置した時の含浸性を目視にて評価した。
○:所定量のアミノシランをほぼ含浸し含浸性良好
×:ほとんどアミノシランを含浸しない
(2)引張特性:厚さ1mmのプレスシートからJISダンベル3号試験片を作製し、引張試験機により200mm/minの速度で引張試験を行った。
(3)難燃性:厚み1mm,0.5mmのプレスシートを作製し、UL94に準じ、垂直難燃試験を実施した。
(4)成形加工性1:難燃性組成物の製造段階において、加圧ニーダーで混練することにより、成形加工性1を評価した。加圧ニーダーの混練トルクが低く、成形加工性が良好なものを○、加圧ニーダーの混練トルクが高く、成形加工が不可能なものを×とした。
【0027】
(5)成形加工性2:各種難燃性組成物を単軸押出機より押し出すことにより、成形加工性を評価した。押し出しトルクが低く、成形加工性が良好なものを○、押し出しトルクが高く、成形加工性が不良なもの(発泡や波打ちが発生したり、押し出し機自体が停止してしまう)を×とした。
(6)成形外観:成形品表面を目視で判定した。(成形品の表面が平滑な場合は○、凹凸が生じたものは×とした。)
(7)熱変形性:厚さ1mmのプレスシートからJISダンベル3号試験片を作製し、136℃の各オーブン中で1週間放置することによる形状変化がほとんど見られないものを○、変形するものを×とした。
(8)ゲル分率:難燃架橋樹脂組成物を120℃、20時間、キシレン中で溶かし、その不溶分の重量を測定し残率を求め、ゲル分率とした。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】
【発明の効果】
本発明に従えば、燃焼時にハロゲン系ガスを発生せず、かつ高度の難燃性を有し、耐熱性、機械強度が良好で、成形加工性を低下させることなく難燃剤を高充填したノンハロゲン難燃性組成物を提供することが可能となる。
Claims (2)
- (i)酢酸ビニル(VA)含有量が25〜45%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)100重量部に対して、脂肪酸または脂肪酸金属塩で表面処理された水酸化マグネシウムと表面処理されていない金属水酸化物を1:9〜6:4で混合した難燃剤を220〜500重量部配合してなる難燃性組成物と、(ii)アミノシランカップリング剤を含有させたキャリアーポリマーを溶融混合して反応させ架橋させることを特徴とする難燃架橋樹脂組成物であって、 表面処理されていない金属水酸化物が表面処理されていない水酸化マグネシウム、又は表面処理されていない水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムの混合物であり、表面処理されていない水酸化アルミニウムの表面処理されていない金属水酸化物全量に対する混合比は1/2以下であり、難燃架橋樹脂組成物中のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)100重量部に対するアミノシランの添加量が0.5〜20重量部であり、難燃架橋樹脂組成物中の金属水酸化物含有量が66〜75重量%である難燃架橋樹脂組成物。
- キャリアーポリマーがエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−ブチルアクリレート共重合体(EBA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックよりなるブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共重合体及びこれらの混合物からなる群より選ばれた請求項1記載の難燃架橋樹脂組成物。
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