WO2006057120A1

WO2006057120A1 - ノンハロゲン電線、電線束及び自動車用ワイヤーハーネス

Info

Publication number: WO2006057120A1
Application number: PCT/JP2005/019068
Authority: WO
Inventors: Tsunenori Morioka; Hiroshi Hayami; Masayuki Ishikawa; Seie Kobayashi
Original assignee: Sumitomo Electric Industries, Ltd.
Priority date: 2004-11-26
Filing date: 2005-10-18
Publication date: 2006-06-01
Also published as: EP1816655A1; JP4974041B2; EP1816655A4; US8063308B2; CN1993777A; US20070246243A1; KR101097003B1; JP2006179452A; KR20070088474A

Abstract

　ＰＶＣ樹脂を含有する部材と接触しても寿命の低下が少ない絶縁被覆を有するノンハロゲン電線、このノンハロゲン電線とともに、ＰＶＣ樹脂を含有する部材をともに用いる電線束であって、ノンハロゲン電線の被覆材の寿命の低下が少ない電線束、及び電線束からなる自動車用ワイヤーハーネスを提供する。導体とその外周を被覆する被覆材を有し、前記被覆材が、ポリオレフィン系樹脂及び難燃剤を含有し、前記難燃剤が水酸化アルミニウムを主体とする、特に８０重量％以上含有することを特徴とするノンハロゲン電線、このノンハロゲン電線とともに、塩化ビニル樹脂を含む部材を含有する電線束、及びこの電線束からなる自動車用ワイヤーハーネス。

Description

明細書

ノンハロゲン電線、電線束及び自動車用ワイヤーハーネス

技術分野

[0001] 本発明は、自動車用ワイヤーハーネスの製造等に用いられるノンハロゲン電線、このノンハロゲン電線とともに、塩化ビニル榭脂を含む部材を含有する電線束、及びこの電線束からなる自動車用ワイヤーハーネスに関するものである。

背景技術

[0002] ワイヤーハーネスは、自動車用配線部品等として用いられ、複数本の絶縁電線を束ねた電線束力もなる。一般にはこの電線束の周囲に、粘着剤付きテープやシート状の保護材を巻き付けたものや、電線束を絶縁チューブに通してその外周を保護したワイヤーハーネスが広く使用されて、る。

[0003] ワイヤーハーネスに用いられる絶縁電線としては、従来は、銅や銅合金等からなる導体の周囲をポリ塩ィ匕ビニル (PVC)榭脂で絶縁被覆した PVC被覆電線が、難燃性、電気的特性、機械的特性、柔軟性、加工性等の各種特性に優れることから幅広く用いられていた。しかし、 PVC榭脂の被覆はハロゲン元素を含むため、電線の焼却廃棄処分時や火災時に環境汚染の原因になるハロゲン系ガスを大気中に放出する。そこで近年では、地球環境の保護の観点から、 PVC被覆電線に変えてノンハロゲン系の被覆材で絶縁された電線 (ノンハロゲン電線）が提案され実用化されて、る。

[0004] このノンハロゲン系の被覆材（絶縁被覆）には、ポリオレフイン系榭脂等のノンハロゲンポリマーが用いられている。し力しこれらの榭脂は難燃性が PVC榭脂より劣るので

、難燃性を向上するために水酸ィ匕マグネシウム等の難燃剤が配合される。例えば、特開 2003— 226792号公報には、プロピレン/エチレン一プロピレンブロックコポリマーと反応性ポリマー力なるポリマーに金属水酸ィ匕物等を配合した難燃性榭脂組成物 (請求項 1)及びそれを被覆材として用いた電線 (請求項 3)が記載されており、又この金属水酸ィ匕物として水酸ィ匕マグネシウムを用いた実施例（表 1〜4)が記載されている。

[0005] このようにして難燃性の優れたノンハロゲン電線を得ることができ、このノンハロゲン電線のみを束ねた電線束が使用されることもある。しかし、加工性や経済性の点では P VC被覆電線がノンハロゲン電線より優れて!/、るので、 PVC被覆電線とノンハロゲン電線を混在させ、ハロゲン系ガスの放出量を低減するとともに PVC被覆電線の優れた特徴も有する電線束がワイヤーハーネス等に用いられている。又、電線束を束ね保護するために使用されるテープ、シート状保護材、絶縁チューブ等の結束材には

PVC榭脂を主成分としたものが一般的に用いられて、る。

[0006] しかし、ノンノヽロゲン電線を PVC被覆電線と混在させて用いる場合や結束材に PVC 榭脂を用いた場合、これらの部材とノンハロゲン電線が接触すると、ノンハロゲン電線の被覆材の劣化が促進されて亀裂や割れ等を生じ、ノンハロゲン電線の寿命が短くなる問題があった。そこで、 PVC榭脂を含有する部材と接触しても寿命の低下が少な、被覆材を有するノンハロゲン電線の開発が望まれて、た。

特許文献 1 :特開 2003— 226792号公報 (請求項 1、請求項 3、表 1〜4)

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0007] 本発明は、 PVC榭脂を含有する部材と接触しても寿命の低下が少ない絶縁被覆を有するノンハロゲン電線を提供することを課題とする。本発明はさらに、このノンハロゲン電線とともに、 PVC榭脂を被覆材に含有する電線 (PVC被覆電線)や PVC榭脂を含有する結束材等の、 PVC榭脂を含有する材料が前記ノンハロゲン電線と接触するように混在する電線束であって、ノンノヽロゲン電線の被覆材の寿命の低下が少なヽ電線束を提供することを課題とする。本発明はさらに又、この優れた性質を有する電線束からなる自動車用ワイヤーハーネスを提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

[0008] 本発明者は、種々実験を重ね鋭意検討の結果、ノンハロゲン電線が PVC被覆電線や PVC榭脂からなる結束材と接触しても、被覆材に含有される難燃剤の種類により、被覆材の劣化の度合ヽに差があり、難燃剤として水酸ィ匕アルミニウムを用、たノンハロゲン電線の寿命低下が著しく少ないことを見出し、本発明を完成した。

[0009] 本発明はその請求項 1として、導体とその外周を被覆する被覆材を有し、前記被覆材が、ポリオレフイン系榭脂及び難燃剤を含有し、前記難燃剤が水酸ィ匕アルミニウムを主体とすることを特徴とするノンハロゲン電線を提供する。このノンハロゲン電線は

、PVC榭脂等と接触してもその被覆材の寿命の低下が少なく前記の課題を達成するものである。

[0010] このように本発明のノンハロゲン電線は、銅や銅合金等から形成される導体の外周を被覆する被覆材が、ポリオレフイン系榭脂と水酸ィ匕アルミニウムを主体する難燃剤を含有することを特徴とするが、このポリオレフイン系榭脂としては、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン等のポリェチレン、ポリブテン、エチレン酢酸ビュル共重合体、エチレンアクリル酸ェチル共重合体、エチレンアクリル酸メチル共重合体、エチレンメタクリル酸メチル共重合体等のエチレン共重合体、ポリプロピレン、ポリプロピレンエチレン zプロピレン共重合体等のォレフィン系エラストマ一、ポリスチレン系エラストマ一が例示される。これらポリマーは、単独で、または 2種以上の混合物として用いることができる。

[0011] 難燃剤は、水酸ィ匕アルミニウムを主体として含有する。ここで「主体として含有する」とは、難燃剤の成分中で水酸化アルミニウムの含有率が最も大きぐ難燃剤の総量に対して、水酸ィ匕アルミニウムの比率が 50重量％以上であることを言う。中でも、難燃剤が水酸ィ匕アルミニウムを 80重量％以上含有する場合は、ノンハロゲン電線が PVC 榭脂等と接触してもその被覆材の寿命の低下が特に少な、ので好まヽ。請求項 2 は、この好ましい態様に該当する。

[0012] 難燃剤中に、水酸ィ匕アルミニウム以外の難燃剤、例えば水酸ィ匕マグネシウムを併用することも可能である力その量は、好ましくは 20重量％未満である。水酸化マグネシゥム等の他の難燃剤の含有量が多くなると、被覆材が混在する電線表面や結束材の表面等にある PVC榭脂と接触した場合、熱劣化が著しく加速され、耐熱性が低下する。特に、 20重量％以上となる場合は、この傾向が大きくなる。

[0013] 難燃剤中の水酸化アルミニウムの平均粒径としては、 0. 1〜10ミクロンの範囲が好ましぐより好ましくは 0. 5〜3ミクロンである。水酸ィ匕アルミニウムの機械的物性等の改良のため、必要に応じ水酸ィ匕アルミニウム粒子の表面処理を行うことができる。この表面処理は、脂肪酸、シランカップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等を用い、乾式または湿式にて行うことができる。なお、これらの表面処理剤は、ポリオレフイン系榭脂中に、水酸化アルミニウム (難燃剤）を混合する時に添カロすることちでさる。

[0014] 被覆材中の難燃剤の含有量は、前記被覆材中のポリオレフイン系榭脂 100重量部に対し、 10〜300重量部が好ましい。難燃剤の含有量が 10重量部より小さい場合は、自己消火性を発揮する程度の難燃性が得られない場合があり、一方 300重量部を越えると、被覆材の耐摩耗性や引張り強度等の機械的強度を低下させる場合がある。より好ましくは 30〜150重量部の範囲である。請求項 3は、このより好ましい態様に該当する。

[0015] 本発明のノンハロゲン電線の被覆材中には、ポリオレフイン系榭脂と難燃剤に加えて、通常、酸化防止剤、金属不活性化剤等が配合され、必要に応じて難燃助剤、加工安定剤、充填剤、補強剤、滑剤、架橋助剤、着色剤等を配合することができる。酸ィ匕防止剤としては、フエノール系、ァミン系のものが例示される。酸化防止剤や金属不活性化剤を添加することにより、ノンハロゲン電線の被覆材単体の熱劣化、すなわち PVC榭脂を含有する部材と接触しない場合でも生じる被覆材の熱劣化を低減することがでさる。

[0016] また、本発明のノンノヽロゲン電線の被覆材中には、 PVC榭脂組成物中に添加する安定剤を配合することもでき、本発明のノンハロゲン電線との接触による PVC榭脂を含有する部材の劣化を抑制することができる。安定剤としては、カルシウム亜鉛系安定剤、スズ系安定剤、リン系安定剤等を挙げることができる。

[0017] 本発明のノンハロゲン電線の被覆材は、前記の成分を混合した榭脂組成物を、溶融押出機を用いて導体上に押出被覆して形成することができる。各成分の混合には、既知のオープンロールミキサー、バンバリ一ミキサー、加圧-一ダー、単軸混合機、二軸混合機等を用いて行うことができる。

[0018] 本発明のノンハロゲン電線の被覆材中のポリオレフイン系榭脂は、好ましくは架橋されている。 PVC被覆電線の場合と同様に、ポリオレフイン系榭脂が架橋処理されることにより、被覆材の耐熱性が向上し、融点以上の温度に加熱されても溶融されないようになる。又耐摩耗性や引張り強度等の機械的強度も向上するので好ましい。請求項 4は、この好ましい態様に該当する。 [0019] 被覆材中のポリオレフイン系榭脂の架橋処理方法としては、前記の榭脂組成物を導体上に被覆した後の被覆材層に、加速電子線、ガンマ線等の電離放射線を照射する方法、又はポリオレフイン系榭脂として予めビュルシランモノマーをグラフトしたポリォレフィン榭脂を含むものを用いる、押出工程中にポリオレフインにビニルシランモノマーをグラフトする等により、シラン架橋を適用して架橋する方法等が挙げられる。電離放射線を照射する方法の場合、架橋を促進するためトリメチロールプロパントリメタタリレート等の架橋助剤を添加してもよ、。

[0020] 前記本発明のノンハロゲン電線は、複数本束ねられて、又は他の電線例えば PVC 被覆電線と束ねられて電線束を形成するために用いることができる。この電線束は、自動車用ワイヤーハーネスとして用いられる。特に、本発明のノンノヽロゲン電線を、被覆材の最外層が PVC榭脂を含有する PVC被覆電線と混在して結束し電線束を形成する場合、本発明の優れた効果が発揮される。

[0021] すなわち、この電線束は、 PVC被覆電線の優れた性質を有するとともに、ノンノヽロゲン電線の被覆材が、 PVC被覆電線の被覆材の最外層にある PVC榭脂と接触しても、劣化せず、電線の寿命が低下しないとの優れた効果を奏する。請求項 5は、この優れた効果が特に発揮される電線束の態様に該当するものであり、前記のノンハロゲン電線、及び、導体とその外周を被覆する被覆材を有し、この被覆材の最外層が PVC 榭脂を含有する電線とを混在させてなることを特徴とする電線束を提供するものである。

[0022] 本発明のノンハロゲン電線を含有する電線束が、 PVC榭脂を含有するテープゃシートにより結束される場合、又は電線束の外周が PVC榭脂を含有する絶縁チューブ等で保護されている場合も、本発明の優れた効果が特に発揮される。請求項 6は、この電線束の態様に該当するものであり、前記本発明のノンハロゲン電線を含む電線束であって、 PVC榭脂を含有する結束材により結束又はその外周が保護されていることを特徴とする電線束を提供するものである。ここでノンハロゲン電線を含む電線束には、ノンノヽロゲン電線のみ力もなる電線束も含まれる。

[0023] 本発明の請求項 7は、前記の優れた特徴を有する電線束からなることを特徴とする自動車用ワイヤーハーネスを提供するものである。この自動車用ワイヤーハーネスは、ノンハロゲン電線を用いているので、焼却時等におけるハロゲン系ガスの発生が少な

V、とともに、ノンハロゲン電線が PVC榭脂と接触しても被覆材の熱劣化が少なく寿命の低下が少な、との優れた特徴を有し、自動車用配線部品として好適に用いられる

[0024] 次に本発明を実施するための最良の形態を、実施例により説明する。本発明はこの実施例に限定されるものではな、。

[0025] [PVC被覆電線の作製] PVC榭脂 (重合度 2500、新第一塩ビ (株)製、商品名： Z EST2500) 100重量部に対し、 CaZZn系安定剤 (旭電ィ匕工業 (株)製、商品名： R UP109) 5重量部、トリメリット酸トリオクチル 50重量部、トリメチロールプロパントリメタタリレート 5重量部、三酸ィ匕アンチモン 3重量部、重質炭酸カルシウム 10重量部をバンバリーミキサーにて溶融混合し、得られた PVC組成物をフィーダ一ルーダーでぺレツトイ匕した。

[0026] この PVC組成物のペレットを、溶融押出機（50mm φ、 LZD = 24)を使用して、軟銅撚線導体（37ZO. 32)上に絶縁厚 0. 7mmで押出被覆した後、加速電圧 2MeV の電子線を lOOkGy照射して架橋 PVC電線を得た。

[0027] [実施例、比較例で使用した材料] 以下の実施例、比較例においては、次の材料を使用した。エチレンェチルアタリレート共重合体:ェチルアタリレート含量 15重量⁰ /₀、メルトフローレート 0. 8 (日本ポリエチレン (株）製、商品名：レタスパール Al l 50)ェチレンメチルメタタリレート共重合体:メチルメタタリレート含量 20重量⁰ /₀、メルトフローレート 3 (住友ィ匕学 (株)製、商品名：ァクリフト WH202)エチレン酢酸ビニル共重合体：酢酸ビュル含量 15重量％、メルトフローレート 1. 5 (住友ィ匕学 (株)製、商品名：エバテート H2020)

[0028] 水酸ィ匕アルミニウム A：昭和電工 (株)製、商品名：ハイジライト H42STV (表面シラン処理品）水酸ィ匕アルミニウム B :昭和電工 (株)製、商品名：ハイジライト H42S (表面脂肪酸処理品）水酸化アルミニウム C :昭和電工 (株)製、商品名：ハイジライト H42 ( 表面処理なし）

[0029] 水酸化マグネシウム A：協和化学工業 (株)製、商品名：キスマ 5 (表面処理なし)水酸化マグネシウム B :協和化学工業 (株)製、商品名：キスマ 5A (表面脂肪酸処理品)水酸ィ匕マグネシウム C :協和化学工業 (株)製、商品名：キスマ 5SDF (表面シラン処理

TO

[0030] 酸化防止剤：チバ 'スペシャルティ'ケミカルズ (株）製フエノール系酸化防止剤、商品名：ィルガノックス 1010金属不活性化剤:旭電ィ匕工業 (株)製、商品名：アデカスタブ CDA— 1架橋助剤：トリメチロールプロパントリメタタリレート

[0031] 実施例 1 [ノンハロゲン電線の作製] エチレンェチルアタリレート共重合体 100重量部、水酸化アルミニウム A70重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部、架橋助剤（トリメチロールプロパントリメタタリレート） 2重量部からなる配合組成を、バンバリ一ミキサーにて溶融混合し、得られたノンハロゲンポリオレフイン榭脂組成物をフィーダーノレーダーでペレット化した。

[0032] このノンハロゲン組成物のペレットを、溶融押出機（50mm φ、 LZD= 24)を使用して、軟銅撚線導体（37ZO. 32)上に絶縁厚 0. 7mmで押出被覆した後、加速電圧 2 MeVの電子線を 200kGy照射して架橋ノンハロゲン電線を得た。

[0033] 実施例 2 配合組成を、エチレンェチルアタリレート共重合体 100重量部、水酸化ァルミ-ゥム A100重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量

部、架橋助剤（トリメチロールプロパントリメタタリレート） 2重量部からなるものに代えた以外は実施例 1と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0034] 実施例 3 配合組成を、エチレンェチルアタリレート共重合体 100重量部、水酸化ァルミ-ゥム B100重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部、架橋助剤（トリメチロールプロパントリメタタリレート） 2重量部力もなるものに代えた以外は実施例 1と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0035] 実施例 4 配合組成を、エチレンェチルアタリレート共重合体 100重量部、水酸化ァルミ-ゥム C70重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部からなるものに代えた以外は実施例 1と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0036] 実施例 5 配合組成を、エチレンェチルアタリレート共重合体 100重量部、水酸化ァルミ-ゥム C70重量部、酸ィ匕防止剤 4重量部力もなるものに代えた以外は実施例 1と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0037] 実施例 6 配合組成を、エチレンェチルアタリレート共重合体 100重量部、水酸化ァルミニゥム C60重量部、水酸化マグネシウム A10重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部、架橋助剤（トリメチロールプロパントリメタタリレート） 2重量部力もなるものに代えた以外は実施例 1と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した

[0038] 実施例 7 配合組成を、エチレンェチルアタリレート共重合体 100重量部、水酸化ァルミニゥム C70重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部、架橋助剤（トリメチロールプロパントリメタタリレート） 2重量部力もなるものに代えた以外は実施例 1と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0039] 実施例 8 配合組成を、エチレン酢酸ビニル共重合体 100重量部、水酸化アルミニゥム A70重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部からなるものに代え、電子線照射量を 150kGyとした以外は実施例 1と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0040] 実施例 9 配合組成を、エチレン酢酸ビニル共重合体 100重量部、水酸化アルミニゥム B100重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部からなるものに代えた以外は実施例 8と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0041] 実施例 10 配合組成を、エチレン酢酸ビュル共重合体 100重量部、水酸化アルミ- ゥム C70重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部からなるものに代えた以外は実施例 8と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0042] 実施例 11 配合組成を、エチレンメチルメタタリレート共重合体 100重量部、水酸ィ匕アルミニウム A100重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部からなるものに代え、電子線照射量を 250kGyとした以外は実施例 1と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0043] 実施例 12 配合組成を、エチレンメチルメタタリレート共重合体 100重量部、水酸ィ匕アルミニウム A150重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部からなるものに代えた以外は実施例 11と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0044] 実施例 13 配合組成を、エチレン酢酸ビュル共重合体 100重量部、水酸化アルミ- ゥム C45重量部、水酸ィ匕マグネシウム A35重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部からなるものに代えた以外は実施例 8と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0045] 実施例 14 配合組成を、エチレンメチルメタタリレート共重合体 100重量部、水酸ィ匕アルミニウム C80重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部力なるものに代え、 PVC榭脂組成物に添加する安定剤として用いられているカルシウム一亜鉛系安定剤（商品名 RUP140SE、旭電化工業 (株)製)を 3重量部配合した以外は実施例 11と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0046] 比較例 1 配合組成を、エチレンェチルアタリレート共重合体 100重量部、水酸化マグネシゥム A70重量部、酸化防止剤 1重量部、金属不活性化剤 0. 5重量部、架橋助剤（トリメチロールプロパントリメタタリレート） 2重量部力もなるものに代えた以外は実施例 1と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0047] 比較例 2 配合組成を、エチレンェチルアタリレート共重合体 100重量部、水酸化マグネシゥム A70重量部、酸化防止剤 2重量部、金属不活性化剤 0. 5重量部、架橋助剤（トリメチロールプロパントリメタタリレート） 2重量部力もなるものに代えた以外は実施例 1と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0048] 比較例 3 配合組成を、エチレンェチルアタリレート共重合体 100重量部、水酸化マグネシゥム A70重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部、架橋助剤 (トリメチロールプロパントリメタタリレート） 2重量部力もなるものに代えた以外は実施例 1と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0049] 比較例 4 配合組成を、エチレンェチルアタリレート共重合体 100重量部、水酸化マグネシゥム B70重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部、架橋助剤 (トリメチロールプロパントリメタタリレート） 2重量部力もなるものに代えた以外は実施例 1と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0050] 比較例 5 配合組成を、エチレン酢酸ビュル共重合体 100重量部、水酸化マグネシゥム C70重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部からなるものに代えた以外は実施例 8と同様にして、架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0051] 比較例 6 配合組成を、エチレン酢酸ビュル共重合体 100重量部、水酸化マグネシゥム B100重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部からなるものに代えた以外は実施例 9と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。 [0052] 比較例 7 配合組成を、エチレン酢酸ビュル共重合体 100重量部、水酸化マグネシゥム A70重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部からなるものに代えた以外は実施例 10と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0053] 比較例 8 配合組成を、エチレンメチルメタタリレート共重合体 100重量部、水酸化マグネシゥム C100重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部からなるものに代えた以外は実施例 11と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0054] 比較例 9 配合組成を、エチレンメチルメタタリレート共重合体 100重量部、水酸化マグネシゥム C150重量部、酸化防止剤 4重量部、金属不活性化剤 1重量部からなるものに代えた以外は実施例 12と同様にして架橋ノンハロゲン電線を作製した。

[0055] 実施例 1〜14、比較例 1〜9で得られた架橋ノンハロゲン電線のそれぞれについて、次の特性評価を行った。その結果を表 1〜5に示す。

[0056] [特性評価] [耐熱性 A] (PVC榭脂を含有する部材との接触がなヽ場合の熱劣化）架橋ノンハロゲン電線力も導体を引き抜き、管状被覆物を 150mmの長さに切断した。その管状被覆物について、ギヤ一オーブンで指定老化条件の老化を行い試験片とした。試験片の中央部に 50mm間隔で標線を印して引張試験機で 200mmZ分の条件で引張り、試験片破断時の伸びを測定した。

[0057] [耐熱性 B] (PVC榭脂を含有する部材と接触している場合の熱劣化）架橋ノンハロゲン電線 1本と前記架橋 PVC電線を 6本各 300mmに切断し、架橋ノンハロゲン電線が中心に来るように束ね、外周を架橋 PVC粘着テープで押さえ巻きした。このハーネス形状の試料にっ、てギヤ一オーブンで指定老化条件の老化を行った後、解体して架橋ノンハロゲン電線を取り出した。老化後の架橋ノンハロゲン電線を自己径卷き付けし、電線表面の亀裂'割れの状態を観察した。

[0058] [難燃性] 難燃性は IS06722 : 2002に準拠して試験を行った。架橋ノンハロゲン電線を 600mmの長さに切断して試験片とした。口径 9mmのブンゼンバーナーを用い、炎の全長を 100mmとし、還元炎の長さが 50mmになるように調整した。試験片を 45度傾斜させて保持し、ブンゼンバーナーの還元炎の先端が試験片に接するように 30秒間接炎した。炎を取り去つてからの残炎時間を計測した。 70秒以内のものを合格とした。 [0059] [表 1]

[0060] [表 2]

3]

実施例 11 実施例 12 実施例 13 実施例 14 エチレン；!:チル 7クリレ -ト共重合体

エチレン酢酸ビニル共重合体 100

エチレンチルメタク¹ル-ト共重合体 100 100 100 水酸化 7ルミ::ゥム A 100 150

水酸化 7ルミ;:ゥム B

水酸化アルミ: -ゥ AC 45 80 水酸化 7ゲネシゥム A 35

水酸化マク'ネシゥム B

水酸化マク'おゥム C

酸化防止剤 4 4 4 4 金属不活性化剤 1 1 1 1 安定剤（*) 3 電子線照射量 kGy 250 250 150 250 き 205.0 255.0 185 188 項目老化条件

耐熱性 A 18(TCX 日 162 91 201 183

180 :x21B 66 4 48 53 耐熱性 B 15CTCX14日良好良好良好良好

150 ;x21日良好良好良好良好

150t:x42B 良好良好良好良好難燃性残炎時間 (秒） 38 19 13 18 合格合格合格合格

*カルシウム一亜鉛系安定剤（商品名 RUP 140 SE、旭電化工業（株）製) ]

比較例 1 比較例 2 比較例 3 比較例 4 エチレン Iチル 7クリレ -ト共重合体 100 100 100 100 エチレン酢酸ビ二 Λ共重合体

エチレンメチタク¹ル-ト共重合体

水酸化アルミ: -ゥム A

水酸化アルミ: -ゥム B

水酸化アルミ: -ゥム C

水酸化マク'ネシゥム A 70 70 70

水酸化マク'ネシゥム B 70 水酸化 7ク'ネシゥム C

酸化防止剤 1 2 4 4 金属不活性化剤 0.5 0.5 1 1 架橋助剤 2 2 2 2 電子線照射量 k G y 200 200 200 200 八小

α口 Τ 173.5 174.5 177.0 177.0 項目老化条件

耐熱性 A 181TCX14日 10 12 259 150

180で X21日 1 2 85 136 耐熱性 B 15(TCX14日良好良好良好良好

15(TCX21日亀裂亀裂亀裂亀裂

150 X42H 割れ割れ割れ割れ難燃性残炎時問（秒 14 17 15 27 合格合格合格合格 5]

比較例 5 比較例 6 比較例 7 比較例 8 比較例 9 エチレンェチルァクリレ-ト共重合体

エチレン酢酸ビニル共重合体 100 100 100

エチレン好タク¹ル-ト共重合体 100 100 水酸化アルミ: ：ゥム A

水酸化アルミ: ：ゥム B

水酸化アルミ: ：ゥム C

水酸化マク'ネシゥ AA 70

水酸化マグネシウム B 100

水酸化マゲネシ WC 70 100 150 酸化防止剤 4 4 4 4 4 金属不活性化剤 1 1 1 1 1 架橋助剤

電子線照射量 kGy 150 150 150 250 250

Aき+ 175.0 205.0 175.0 205.0 255.0 項目老化条件

耐熱性 A 180 :xi4 l 186 127 164 182 103

180t x21日 63 40 58 39 8 耐熱性 B 15(TCX14日良好亀裂亀裂良好良好

15(TCX21日割れ割れ割れ亀裂割れ

150 :x42B 割れ

難燃性残炎時間（秒 16 7 10 24 33

合格合格合格合格合格

[0064] 比較例 1から 3は、ポリオレフイン系榭脂としてエチレンェチルアタリレート共重合体を用い、難燃剤として表面処理なしの水酸ィ匕マグネシウムを配合した系において、酸ィ匕防止剤の量を変えたものである。酸ィ匕防止剤を増量するに従って耐熱性 A (単体での熱老化）は向上していくが、耐熱性 B(PVC含有部材との共存下の熱老化）は全く改善されなかった。すなわち酸ィ匕防止剤量の増量によっても、 PVC含有部材共存下の耐熱性に差が見られな力つた。特許文献 1(特開 2003— 226792公報)では、 PV C榭脂との共存下における劣化原因について、ノンハロゲン電線の酸ィ匕防止剤（老化防止剤）が PVC電線によって抽出され移行することが耐熱性を劣化させている主たる原因ではないかと述べている。しかし、移行だけが原因ならば、酸化防止剤量を増量するとある程度耐熱性能が向上するはずであるから、明らかに移行とは異なる作用機構が働、て、るものと考えられる。

[0065] 比較例 4は未処理の水酸化マグネシウムを表面脂肪酸処理の水酸化マグネシウムに変更した場合である。耐熱性 Aで 180°C X 21日老化後の絶縁体伸びは改善されているものの、耐熱性 Bは改善されな力つた。

[0066] 実施例 1は、ポリオレフイン系榭脂としてエチレンェチルアタリレート共重合体を用いた系にお、て、難燃剤として表面シラン処理 (シランカップリング剤で表面処理したもの）の水酸化アルミニウムを使用したものである。耐熱性 Bでは 150°C X 42日以上亀裂の発生が無ぐ架橋 PVCの共存下で卓越した耐熱性を示した。一方、同じ組成で水酸ィ匕アルミニウムを表面処理なしの水酸ィ匕マグネシウムに代えた点のみが相違する比較例 3では、 150°C X 21日で亀裂が発生した。

[0067] 実施例 2は難燃剤の表面シラン処理水酸ィ匕アルミニウムを増量したものである。耐熱性 Aは難燃剤の増量により低下している力耐熱性 Bは 150°C X 42日老化でも良好な結果を維持して、る。実施例 3は水酸ィ匕アルミニウムの表面処理をシランカップリング剤カゝら脂肪酸に変更したものである。表面処理の種類によらず耐熱性 Bで良好な結果が得られた。

[0068] 実施例 4は水酸ィ匕アルミニウムを表面処理なしのものに変更し、架橋助剤であるトリメチロールプロパントリメタタリレートを無くしたものである。電線の架橋度が低下すると、自己径曲げ試験で表面が割れやすい傾向にあるが、それでもなお耐熱性 Bで良好な結果が得られた。

[0069] 実施例 5は実施例 4からさらに金属不活性化剤を無くしたものである。耐熱性 Aは 18 0°C X 14日で低下してヽるが、耐熱性 Bでは十分な耐熱性を保持して、た。

[0070] 実施例 6は水酸ィ匕マグネシウムと水酸ィ匕アルミニウムの混合物を難燃剤として使用したものである。水酸ィ匕マグネシウムが 10重量部 (難燃剤中の水酸ィ匕アルミニウムの比率は 86重量％、本発明の範囲内）では耐熱性 Bでも十分な耐熱性を保持していた。

[0071] 実施例 7は、ポリオレフイン系榭脂としてエチレンェチルアタリレート共重合体を用いた系において、難燃剤として、表面処理なしの水酸ィ匕アルミニウムを使用したものである。耐熱性 Bでは 150°C X 42日以上亀裂の発生が無ぐ架橋 PVCの共存下で卓越した耐熱性を示した。一方、同じ組成で、水酸ィ匕アルミニウムを表面処理なしの水酸ィ匕マグネシウムに代えた点のみが相違する比較例 3では、 150°C X 21日で亀裂が発生した。

[0072] 実施例 8は、ポリオレフイン系榭脂としてエチレン酢酸ビニル共重合体を用いた系において、難燃剤として、表面シラン処理した水酸ィ匕アルミニウムを使用したものである。耐熱性 Bでは 150°C X 42日以上亀裂の発生が無ぐ架橋 PVCの共存下で卓越した耐熱性を示した。一方、同じ組成で、水酸ィ匕アルミニウムを表面シラン処理した水酸ィ匕マグネシウムに代えた点のみが相違する比較例 5では、 150°C X 21日で割れが発生した。

[0073] 実施例 9は、ポリオレフイン系榭脂としてエチレン酢酸ビニル共重合体を用いた系において、難燃剤として、表面脂肪酸処理の水酸ィ匕アルミニウムを使用したものである。耐熱性 Bでは 150°C X 42日以上亀裂の発生が無ぐ架橋 PVCの共存下で卓越した耐熱性を示した。一方、同じ組成で、水酸ィ匕アルミニウムを表面脂肪酸処理の水酸ィ匕マグネシウムに代えた点のみが相違する比較例 6では、 150°C X 21日で割れが発生した。

[0074] 実施例 10は、ポリオレフイン系榭脂としてエチレン酢酸ビニル共重合体を用いた系において、難燃剤として、表面処理なしの水酸ィ匕アルミニウムを使用したものである。耐熱性 Bでは 150°C X 42日以上亀裂の発生が無ぐ架橋 PVCの共存下で卓越した耐熱性を示した。一方、同じ組成で、水酸ィ匕アルミニウムを表面処理なしの水酸ィ匕マグネシゥムに代えた点のみが相違する比較例 7では、 150°C X 21日で割れが発生した

[0075] 実施例 11は、ポリオレフイン系榭脂としてエチレンメチルメタタリレート共重合体を用いた系において、難燃剤として、表面シラン処理の水酸ィ匕アルミニウムを使用したものである。耐熱性 Bでは 150°C X 42日以上亀裂の発生が無ぐ架橋 PVCの共存下で卓越した耐熱性を示した。一方、同じ組成で、水酸ィ匕アルミニウムを表面シラン処理の水酸ィ匕マグネシウムに代えた点のみが相違する比較例 8では、 150°C X 21日で亀裂が発生し、 42日で割れが発生した。

[0076] 実施例 12は、ポリオレフイン系榭脂としてエチレンメチルメタタリレート共重合体を用 Vヽた系にお、て、難燃剤として表面シラン処理の水酸ィ匕アルミニウムを増量したものを使用したものである。耐熱性 Bでは 150°C X 42日以上亀裂の発生が無ぐ架橋 PV cの共存下で卓越した耐熱性を示した。一方、同じ組成で、水酸ィ匕アルミニウムを表面シラン処理の水酸ィ匕マグネシウムに代えた点のみが相違する比較例 9では、 150 °C X 21日で割れが発生した。

[0077] 実施例 7〜 14と比較例 3、及び比較例 5〜9より明らかなように、材料単体での耐熱性 (耐熱性 A)については、難燃剤が水酸ィ匕アルミニウムの配合が水酸ィ匕マグネシゥムの配合より優れているとは言えないが、 PVC電線や結束材の PVCと共存する特殊な環境下 (耐熱性 B)においては状況が一変し、水酸ィ匕アルミニウムの方が卓越した耐熱性を示した。これは従来の知見からは類推し得なカゝつた効果である。

発明の効果

[0078] 本発明のノンハロゲン電線は、その被覆材が PVC榭脂を含有する部材と接触しても寿命の低下が少ない。そこでこのノンハロゲン電線を、 PVC榭脂を含有する電線と混在させて電線束を形成しても、又は PVC榭脂を含有する結束材等を用いて電線束を形成しても、被覆材の劣化が少ない。本発明の電線束は、このような優れた特徴を有するので、この電線束力なる自動車用ワイヤーハーネスは、焼却時等におけるハロゲン系ガスの発生が少ないとともに、その寿命の低下がないとの優れた特徴を有する。なお、 PVC榭脂を含有する部材と接触して生じる熱劣化は、酸化防止剤等の添加によっても低減できないが、本発明により、酸化防止剤を増量することなくこの熱劣化を低減する効果が得られる。

Claims

請求の範囲

[1] 導体とその外周を被覆する被覆材を有し、前記被覆材が、ポリオレフイン系榭脂及び難燃剤を含有し、前記難燃剤が水酸ィ匕アルミニウムを主体とすることを特徴とするノンハロゲン電線。

[2] 前記難燃剤が水酸化アルミニウムを 80重量％以上含有することを特徴とする請求項

1に記載のノンハロゲン電線。

[3] 前記被覆材中の難燃剤量が、ポリオレフイン系榭脂 100重量部に対し、 30〜150重量部であることを特徴とする請求項 1又は請求項 2に記載のノンハロゲン電線。

[4] 前記被覆材中のポリオレフイン系榭脂が、架橋されていることを特徴とする請求項 1な

V、し請求項 3の!、ずれかに記載のノンハロゲン電線。

[5] 請求項 1な!、し請求項 4の、ずれかに記載のノンノ、ロゲン電線、及び、導体とその外周を被覆する被覆材を有し、この被覆材の最外層がポリ塩ィ匕ビニル榭脂を含有する電線を混在させてなることを特徴とする電線束。

[6] 請求項 1な!、し請求項 4の、ずれかに記載のノンノヽロゲン電線を含む電線束であつて、ポリ塩ィ匕ビニル榭脂を含有する結束材により結束又はその外周が保護されていることを特徴とする電線束。

[7] 請求項 5又は請求項 6に記載の電線束力なることを特徴とする自動車用ワイヤーハ一ネス。