JP3904170B2 - 難燃性組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼時にハロゲン系ガスを発生せず、かつ高度の難燃性を有し、耐熱性、機械強度が良好で、成形加工性を低下させることなく難燃剤を高充填したノンハロゲン難燃性組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、火災時の安全性の面から、難燃電線、難燃ケーブルのノンハロゲン化、すなわち、煙の発生が少なく、ハロゲン化水素ガスなどの有害ガスが発生しない電線・ケーブルの開発が進められ、最近は材料のリサイクルを含む環境保護対策の面からも、このようなノンハロゲン化への期待が高まっている。
【0003】
このため、ハロゲンを含まない有機ポリマーをベースとしたノンハロゲン難燃性組成物の開発が盛んに行われており、その代表的なものとして、VA含有量の高いEVA樹脂を用いたり、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物を多量に添加して難燃化したものが知られている。
【0004】
しかしながら、このような組成物は、VA含有量の高いEVA樹脂を用いたり、金属酸化物の多量の添加により、難燃性が向上する一方で、機械特性、特に引張強度、引張伸びに乏しいばかりでなく、押し出しトルクが高く成形加工できなくなるという難点があった。
また成形加工性を付与するために、アミノシラン等のシランカップリング剤を表面処理剤として用いることが特開平5−135391号公報に開示されている。しかしこの方法は、金属水酸化物の添加量が樹脂100重量部に対し200重量部以下であり、難燃性付与効果が満足できるものではなく、さらに金属水酸化物の添加量を増やそうとすると押し出しトルクが高くなり成形加工性が極端に低下する。このように表面処理方法では金属酸化物の添加量に限界があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高度な難燃性を有し、機械特性、特に引張強度、引張伸びを十分に保持し、押し出しトルクが低く成形加工性が良好である金属水酸化物高充填難燃性組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、酢酸ビニル(VA)含有量が25〜45%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)100重量部に対して、脂肪酸または脂肪酸金属塩で処理された水酸化マグネシウムと表面処理されていない金属水酸化物を2:8〜6:4で混合した難燃剤を220〜300重量部、アミノシランを2〜20重量部配合してなる難燃性組成物に関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)は、酢酸ビニル(VA)含有量が25〜45%のEVAを単独で用いても、VA含有量が高いEVAとVA含有量が低いEVA又はポリエチレン(PE)を混合することにより、VA含有量を25〜45%に調整したものを用いても良い。VA含有量は、25%〜45%が好ましく、さらに好ましくは、30〜41%、最も好ましくは、35〜40%である。EVAのVA含有量が、25%未満であると、最終的な難燃性組成物の、難燃性が不十分となり、45%以上であると、押し出しトルクが高くなり成形加工性が悪くなるばかりでなく、熱変形性が悪化してしまう。
【0008】
本発明で利用される脂肪酸または脂肪酸金属塩で処理された水酸化マグネシウムとしては、特に制限されるものではないが、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム等で処理された水酸化マグネシウムを用いることが好ましい。
【0009】
また、表面処理されていない金属水酸化物としては、表面処理されていない水酸化マグネシウム、又は表面処理されていない水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムの混合物であることが好ましい。表面処理されていない水酸化アルミニウムの表面処理されていない金属水酸化物全量に対する混合比は、1/2以下が好ましく、さらに好ましくは、1/3以下が好ましい。水酸化アルミニウムの表面処理されていない金属水酸化物全量に対する混合比が1/2を上回ると、混練時の温度上昇による発泡により、成形外観が悪化する。
【0010】
脂肪酸又は脂肪酸金属塩で処理された水酸化マグネシウム、表面処理されていない金属水酸化物の平均粒径としては5μm以下が好ましく、さらに好ましくは、2μm以下が好ましい。平均粒径が5μmを上回ると、最終的な難燃性組成物の難燃性が不十分となるばかりでなく、べたつき性がひどくなり、成形外観が悪くなる。
【0011】
脂肪酸又は脂肪酸金属塩で処理された水酸化マグネシウムと表面処理されていない金属水酸化物の混合比は、2:8〜6:4であることが好ましく、さらに好ましくは、3:7〜6:4、最も好ましくは、4:6〜5:5である。
混合比2:8での量より表面処理されていない金属水酸化物の量が多くなると、引張強度は高くなるが、引張伸びが極端に低下するとともに、押し出しトルクが高くなり成形加工性が悪化する。また、混合比6:4での量より表面処理されていない金属水酸化物の量が少なくなると、引張伸びが高くなるが、引張強度が極端に低下する。
【0012】
上記の混合比で混合した脂肪酸又は脂肪酸金属塩で処理された水酸化マグネシウムと表面処理されていない金属水酸化物の酢酸ビニル(VA)含有量が25〜45%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)100重量部に対する配合量は、220〜300重量部が好ましく、さらに好ましくは、、230〜280部が好ましい。220部を下回ると、最終的な難燃性組成物の難燃性が不十分となり、300部を上回ると押し出しトルクが上昇し、成形加工性が悪化する。
【0013】
本発明で用いられるアミノシランは、主に、押し出しトルクを下げ成形加工性、耐熱変形性を向上させるとともに、引張強度、引張伸びを向上させるために添加されるもので特に制限されるものではないが、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランが好ましい。
【0014】
アミノシランの添加方法としては、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムをアミノシランで表面処理した後に添加するのではなく、EVAと水酸化マグネシウムの混合時にインテグラルブレンドで添加しなければ、押し出しトルクを下げ成形加工性、耐熱変形性を向上させるとともに、引張強度、引張伸びを向上させる事はできない。アミノシランをEVAと水酸化マグネシウムの混合時にインテグラルブレンドすれば、混練度、加熱処理、室温長時間放置などにより、引張伸びをほとんど低下させることなく引張強度を向上させる事も可能となり、引張強度、引張伸びの調整や材料劣化防止という点で有利である。
【0015】
また、酢酸ビニル(VA)含有量が25〜45%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)100重量部に対するアミノシランの添加量は、2〜20重量部が好ましく、さらに好ましくは3〜10重量部である。アミノシラン添加量が2重量部を下回っても、20重量部を上回っても、成形加工性、耐熱変形性、引張強度、引張伸びの全てを向上させることができない。
【0016】
これらのことを説明する明確なメカニズムは、不明であるが、添加したアミノシラン全てが、水酸化マグネシウムの表面を処理するのに使われるのではなく、若干、樹脂中に残ることにより、成形加工性、耐熱変形性、引張強度、引張伸びの全てを向上させることができたのではないかと推測される。
【0017】
なお、本発明の組成物には、必要に応じて、本発明の効果を阻害しない範囲で、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加工助剤、滑剤、安定剤その他の添加剤を配合することができる。本発明の難燃性組成物は、以上の各成分をミキシングロール、バンバリーミキサー、加圧ニーダ、2軸混練機等の通常の混練機を用いて均一に混合することにより、容易に製造することができる。
【0018】
【実施例】
以下、実施例により、本発明を説明するが、これは単なる例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
表1、表2及び表3に示す各種材料を加圧ニーダで5分混練し、オープンロールでシート状にしたものを、シートペレタイザーで粉砕し、単軸押し出し機でシー状に押し出したものを、150℃、10分加圧成形し、所定の厚みに調整した。
【0019】
各種評価については、下記に基づいて実施した。
(1)引張特性:厚さ1mmのプレスシートからJISダンベル3号試験片を作製し、引張試験機により200mm/minの速度で引張試験を行った。
(2)難燃性:厚み1mm,0.5mmのプレスシートを作製し、UL94に準じ、垂直難燃試験を実施した。
(3)成形加工性:単軸押し出し機より押し出すことにより、成形加工性を評価した。(押し出しトルクが低く、成形加工性が良好なものを○、押し出しトルクが高く、成形加工性が不良なもの(発泡や波打ちが発生したり、押し出し機自体が停止してしまう)を×とした。
(4)成形外観:成形品表面を目視で判定した。(成形品の表面が平滑な場合は○、凹凸が生じたものは×とした。)
(5)熱変形性:100℃のオーブン中で1週間放置することによる形状変化がほとんど見られないものを○、変形するものを×とした。
【0020】
【表1】
Figure 0003904170
【0021】
【表2】
Figure 0003904170
【0022】
【表3】
Figure 0003904170
【0023】
【発明の効果】
本発明に従えば、燃焼時にハロゲン系ガスを発生せず、かつ高度の難燃性を有し、耐熱性、機械強度が良好で、成形加工性を低下させることなく難燃剤を高充填したノンハロゲン難燃性組成物を提供することが可能となる。

Claims (3)

  1. 酢酸ビニル(VA)含有量が25〜45%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)100重量部に対して、脂肪酸または脂肪酸金属塩で処理された水酸化マグネシウムと表面処理されていない金属水酸化物を2:8〜6:4で混合した難燃剤を220〜300重量部、アミノシランを2〜20重量部を配合したことを特徴とする難燃性組成物。
  2. 表面処理されていない金属水酸化物が表面処理されていない水酸化マグネシウムである請求項1記載の難燃性組成物。
  3. 表面処理されていない金属水酸化物が表面処理されていない水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムの混合物である請求項1記載の難燃性組成物。
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