JP4158614B2 - 回転体、駆動変換装置、クリーニング装置及び液体噴射装置 - Google Patents

回転体、駆動変換装置、クリーニング装置及び液体噴射装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動変換装置、この駆動変換装置を用いたクリーニング装置及びこのクリーニング装置を用いたインクジェット式プリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
液体噴射装置としてインクを紙などに噴射して印刷を行うインクジェット式プリンタが広く知られている。この種のプリンタは、記録ヘッドを有したキャリッジを備えており、記録ヘッドにはインクを噴射する複数のノズルが形成されている。また、このプリンタでは、一般にノズル内のインクによる目詰まりを防止するために、ノズルのクリーニングを行うクリーニング装置が設けられている。クリーニング装置は、記録ヘッドを覆うキャップ装置、このキャップ装置に接続される吸引ポンプ、及び記録ヘッドに付着したインクを払拭するワイピング装置などを備えている。
【0003】
プリンタのクリーニング動作について詳述すると、プリンタは、キャリッジを記録ヘッドがキャップ装置と対向する位置までキャリッジを移動させた後、キャップ装置に備えたキャップを上昇させて記録ヘッドを密閉状態に覆う。そして、吸引ポンプを駆動して、ノズル内の目詰まりするおそれのある高粘度となったインクをキャップ内の空気とともに吸い出し排出する。そして、吸引ポンプの駆動中に、ワイピング装置に備えたワイパ部材を、記録ヘッドが払拭できる所定の位置に事前に配置する。吸引ポンプの吸引動作が終了すると、プリンタは、キャップ装置のキャップを下降させた後、キャリッジを移動させて前記記録ヘッドを所定の位置に配置したワイパ部材に摺動させて払拭清掃を行う。
【0004】
このようなクリーニング装置においては、プリンタの小型化のために、キャップ装置、吸引ポンプ及びワイピング装置などを駆動する駆動源を共通化することが一般的に行われている。しかしながら、上述したように、吸引ポンプの駆動に比べて、キャップ装置及びワイピング装置は、短期間しか駆動せず、またその駆動タイミングも異なっている。そこで、このようなクリーニング装置においては、吸引ポンプは駆動源から直接駆動力を受けて駆動する構成に対して、キャップ装置及びワイピング装置は、駆動源の駆動力の一部を用いて駆動変換装置を介して駆動する機構になっている。(例えば、特許文献1及び特許文献2)これら、特許文献1、2には、吸引ポンプとワイピング部材とを1つのモータで駆動させる駆動変換装置を用いたプリンタが開示されている。
【0005】
特許文献1のプリンタについて詳述すると、モータの駆動力が伝達される歯車の一方の面に、吸引ポンプを駆動させるポンプホイルが配置されている。そして、歯車が回転することによりポンプホイルが前記モータの回転とともに回転し、吸引ポンプが駆動される。一方、同歯車の他方の面には、駆動変換装置としての摩擦クラッチを介してワイピング装置が配置されている。そして、ワイピング装置は、摩擦クラッチを介して摩擦駆動により駆動され、ワイパ部材を所定の位置に配置する。すなわち、特許文献1の駆動変換装置としての摩擦クラッチは、ワイピング装置を、吸引ポンプの駆動に対し間欠的に動作させるように構成されている。
【0006】
ところが、特許文献1においては、摩擦クラッチを介して、すなわち摩擦力のみによって駆動力がワイピング装置に伝達されている。そして、使用している間に、従動歯車や摩擦クラッチにインクが付着すると、駆動するべき部分の重量が増加する。このため、ワイピング装置を駆動するために必要な摩擦力が大きくなり、モータの回転力が摩擦クラッチに伝達されても、ワイピング装置が駆動できないという問題があった。
【0007】
特許文献2には、吸引ポンプとワイピング装置とを駆動させる駆動軸が設けられている。この駆動軸は吸引ポンプのポンプホイルの中心を貫通しており、この駆動軸の回転により直接ポンプホイルが回転させられて、吸引ポンプが駆動される。一方、ワイピング装置は、駆動変換装置を構成する太陽歯車、クリーナ駆動レバー、ギア保持レバー及び遊星歯車などの駆動機構を備えており、この太陽歯車の中心に前記駆動軸が嵌合されている。そして、駆動軸が回転することにより、太陽歯車を介して他の駆動機構が駆動されてワイパ部材が所定の位置に配置される。すなわち、特許文献2の駆動変換装置としての遊星歯車などの駆動機構は、ワイピング装置を吸引ポンプの駆動に対し間欠的に動作させるように構成されている。このため、特許文献2の駆動変換装置は、特許文献1のそれと異なり、インクが付着しても、ワイピング装置を駆動することができた。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−153617号公報
【特許文献2】
特開2002−225299号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2の駆動変換装置は、多くの部品から構成されているため、ワイピング装置及び吸引ポンプを駆動させる駆動軸には、大きな負荷が加わることになる。
【0010】
すなわち、駆動変換装置には大きな負荷が加わるため、ワイピング装置や吸引ポンプをより確実に駆動させるためには、大きな駆動力が必要となる。大きな駆動力を発生するためには、より大きなモータを用いることが必要となる。しかしながら、一方で駆動変換装置の小型化、ひいてはプリンタの小型化を図る上で、大きなモータを用いることが難しかった。
【0011】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、小さい負荷でスムーズに動作させるとともに、複雑かつ高精度に動作させることのできる駆動変換装置、この駆動変換装置を用いたクリーニング装置及びこのクリーニング装置を用いたインクジェット式プリンタを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の駆動変換装置は、外周部の一部に歯が形成されている欠歯歯車と、この欠歯歯車が回転されることにより回転する回転部材とを有し、前記欠歯歯車及び回転部材の一方に凸部が設けられているとともに、その他方には、前記凸部が遊嵌される凹部が設けられており、前記凹部に凸部を遊嵌させることにより、前記欠歯歯車を、回転体部材に対して所定の範囲でのみの相対回転が許容されるように連結させるとともに、前記凹部に凸部が遊嵌されたときに生ずる隙間を、前記欠歯歯車の歯の1ピッチ分にし、さらに、前記欠歯歯車を円環形状にした回転体と、この回転体の前記欠歯歯車に並設され、その欠歯歯車と噛合する駆動歯車と噛合して回転する外周の全面に歯が形成されている全歯歯車と、この全歯歯車を前記欠歯歯車の側面に押圧し、その全歯歯車の回転力を前記欠歯歯車に付与する付勢手段とを備え、前記欠歯歯車を、前記全歯歯車の回転力により、前記駆動歯車との噛合が外れた状態から前記駆動歯車と噛合する方向に回転させる。
【0013】
これによれば、全歯歯車は駆動歯車を介して駆動源の駆動力を受けて回転する。そして、付勢手段により全歯歯車の回転力が欠歯歯車に付与されて、回転部材が回転する。このため、欠歯歯車は、駆動歯車との噛み合いが外れた状態にあると、全歯歯車の回転力を受けて回転させられて、欠歯歯車が駆動歯車に噛み合おうとする。このとき、全歯歯車の回転力を回転部材が更に受け続けるため、欠歯歯車がスムーズに駆動歯車に噛み合わない場合には、欠歯歯車は、回転する回転部材とは別に停止する。すなわち、欠歯歯車が回転部材に対して相対回転するため、欠歯歯車は小さい負荷でスムーズに噛み合うことができる。
また、凹部に凸部が遊嵌されたときに生じる隙間を、欠歯歯車の歯の1ピッチ分にした場合には、回転部材の回転ロスを最小限にすることができ、回転部材を複雑かつ高精度に回転制御することができる。さらに、欠歯歯車を円環状にした場合、欠歯歯車を軽くすることができ、欠歯歯車がこれに噛み合う他の歯車に噛み合う状態に調整される際、他の歯車に加わる負荷をさらに小さくすることができる。
【0021】
本発明の駆動変換装置は、外周部の一部に歯が形成されている欠歯歯車と、この欠歯歯車が回転されることにより回転する回転部材とを有し、前記欠歯歯車及び回転部材の一方に凸部が設けられているとともに、その他方には、前記凸部が遊嵌される凹部が設けられており、前記凹部に凸部を遊嵌させることにより、前記欠歯歯車を、回転体部材に対して所定の範囲でのみの相対回転が許容されるように連結させるとともに、前記凹部に凸部が遊嵌されたときに生ずる隙間を、前記欠歯歯車の歯の1ピッチ分にした回転体と、前記回転体の前記欠歯歯車に並設され、その欠歯歯車と噛合する駆動歯車と噛合して回転する外周の全面に歯が形成されている全歯歯車と、前記全歯歯車を前記欠歯歯車の側面に押圧し、その全歯歯車の回転力を前記欠歯歯車に付与する付勢手段とを備え、前記欠歯歯車を、前記全歯歯車の回転力により、前記駆動歯車との噛合が外れた状態から前記駆動歯車と噛合する方向に回転させる。
【0022】
これによれば、全歯歯車は駆動歯車を介して駆動源の駆動力を受けて回転する。そして、付勢手段により全歯歯車の回転力が欠歯歯車に付与されて、回転部材が回転する。このため、欠歯歯車は、駆動歯車との噛み合いが外れた状態にあると、全歯歯車の回転力を受けて回転させられて、欠歯歯車が駆動歯車と噛み合おうとする。このとき、全歯歯車の回転力を回転部材が更に受け続けるため、欠歯歯車がスムーズに駆動歯車に噛み合わない場合には、欠歯歯車は、回転する回転部材とは別に停止する。すなわち、欠歯歯車が回転部材に対して相対回転するため、欠歯歯車は、小さな負荷でスムーズに駆動歯車に噛み合うことができる。
また、凹部に凸部が遊嵌されたときに生じる隙間を、欠歯歯車の歯の1ピッチ分にした場合には、回転部材の回転ロスを最小限にすることができ、回転部材を複雑かつ高精度に回転制御することができる。
【0023】
この駆動変換装置は、前記回転体の回転部材の外周面には、回転部材の回転に伴って位置決め部材を軸線方向に案内するカム溝が形成されている。
これによれば、回転部材の回転により、位置決め部材を軸線方向に移動させる。従って、簡単な構成で、位置決め部材を昇降させることができる。凹部に凸部が遊嵌されたときに生じる隙間を、欠歯歯車の歯の1ピッチ分にして、回転部材の回転ロスを最小限にすることができることから、回転部材、ひいては位置決め部材を複雑かつ高精度に駆動制御することができる。
【0024】
本発明のクリーニング装置は、液体を噴射する複数のノズルが形成されている液体噴射ヘッドを払拭清掃するワイパ部材と、このワイパ部材を支持するワイパ支持部材とを有するワイピング手段を備えたクリーニング装置において、上記駆動変換装置を設け、この駆動変換装置の位置決め部材が前記ワイパ支持部材に連結されており、前記駆動変換装置の回転体が回転することにより、前記位置決め部材が昇降されて前記ワイパ部材が昇降される。
【0025】
これによれば、クリーニング装置は、駆動歯車と欠歯歯車との噛み合いにより欠歯歯車が回転されるため、回転体をより確実に回転させて、位置決め部材をより確実に軸線方向に案内して、ワイパ部材の昇降をより確実に行うことができる。また、欠歯歯車を小さい負荷でスムーズに駆動歯車に噛み合わすことができるので、回転体を駆動させるモータの脱調を極力防止することができるとともに、欠歯歯車を長寿命とすることができる。従って、クリーニング装置は、長期にわたってワイパ部材の位置決めをより確実に行うことができるため、長期にわたってより確実にクリーニング動作を行うことができる。しかも、駆動変換装置の位置決め部材が複雑かつ高精度に駆動制御されることから、ワイパ部材の位置決めをより複雑かつ高精度に制御することができる。
【0026】
本発明のインクジェット式プリンタは、上記クリーニング装置を備えた。
これによれば、液体を噴射する記録ヘッドのクリーニング装置が、長期間にわたって高精度に良好なクリーニングを行うので、液体噴射ヘッドを長期間にわたって良好な状態とすることができる。従って、インクジェット式プリンタは、長期間にわたって所定のインクをより確実に噴射することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した液体噴射装置の第1実施形態を図1〜図9に基づいて説明する。
【0028】
図1に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ(以下、単にプリンタという。)11は、紙送りモータ12を備えた紙送り機構を有している。この紙送りモータ12は、図示しない駆動ローラを駆動して、y方向に(プリンタ11の背面から前面に)紙Pを搬送する。
【0029】
また、プリンタ11は、フレーム13を有している。このフレーム13には、x方向に延びるプラテン14が架設されている。プラテン14は、紙Pを支持する支持台であって、前記紙送りモータ12の駆動により搬送された紙Pが、その上面に導かれる。プラテン14の下方には、使用したインクを貯留する廃液タンク15が設けられている。
【0030】
また、フレーム13には、駆動プーリ16及び従動プーリ17が固定されている。同駆動プーリ16には、可逆モータのキャリッジモータ18が連結されている。また、これら一対のプーリ16,17には、タイミングベルト19が掛け装されており、タイミングベルト19にはキャリッジ20が固着されている。更に、フレーム13には、プラテン14と平行に延びるようにガイド部材21が設けられている。このガイド部材21は、前記キャリッジ20を摺動可能に支持している。従って、キャリッジ20は、駆動プーリ16の駆動により、ガイド部材21に支持されながら、x方向及び反x方向に往復移動可能となっている。
【0031】
一方、キャリッジ20は、2つのインクカートリッジ23,24を着脱可能に搭載している。インクカートリッジ23は、ブラックのインクを収容している。インクカートリッジ24は、3つに区画された収容室にマゼンタ、シアン、イエロの各色のインクをそれぞれ収容している。
【0032】
また、同キャリッジ20は、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド25を下面に有しており、この記録ヘッド25は前記プラテン14と対向している。この記録ヘッド25は、下面に開口した図示しない複数のノズルを備えている。これら各ノズルのそれぞれには、対応する図示しない圧電素子が配設されている。このため、圧電素子が駆動されると、インクカートリッジ23,24から記録ヘッド25にインクが供給されて、ノズルの吐出口から液体であるインクがプラテン14上の紙Pに向かって噴射される。
【0033】
前記フレーム13の一側部の非印刷可能領域(ホームポジション)には、クリーニング装置30が設けられている。このクリーニング装置30は、ケースK1及びこのケースK1の一部の上面を覆う蓋部材K2を備えている。このケースK1内には、図3及び図4に示すように、駆動モータ31、キャッピング装置32、吸引ポンプ33、回転体としての円筒カム34及びワイピング装置35(ワイピング手段)が収容されている。
【0034】
図3〜図5に示す駆動モータ31は、正逆回転可能なモータであって、その回転軸の先端には駆動ギヤ31aが固着されている。駆動ギヤ31aは、ケースK1に回転可能に支持された第1ギヤ38及び第2ギヤ39を介して、第3ギヤ40に駆動連結されている。この第3ギヤ40は、ケースK1の収容部Kcに収容された前記吸引ポンプ33の回転軸33aの先端部に固着されている。従って、駆動モータ31が回転されることによって、第3ギヤ40が回転し吸引ポンプ33は回転駆動される。第3ギヤ40は、ケースK1に回転可能に支持された第4ギヤ41(これが駆動歯車に相当)及び従動ギヤ42(これが全歯歯車に相当)を介して、図示しない昇降機構に対して駆動モータ31の回転を伝達し、キャッピング装置32を昇降動作させるようになっている。
【0035】
キャッピング装置32は、キャップ45と、キャップ45を支持するキャップ支持部材46とを備えている。キャップ45は、上側が開口する箱体であって、その開口は前記記録ヘッド25(図1参照)のノズルを覆うことが可能な大きさに形成されている。図3〜図5に示すようにキャップ45は、その周囲を囲むように四角枠状のキャップ支持部材46によって支持されている。キャップ支持部材46は、前記駆動モータ31によって駆動される昇降機構によって昇降し、キャップ45を、上側のキャップ作用位置と下側のキャップ非作用位置の上下2位置に案内させる。キャップ非作用位置にキャップ45が位置しているときには、記録ヘッド25がキャップ45に邪魔されずに、記録ヘッド25と対向する位置又はそれ以外の位置に移動可能となっている。また、キャップ作用位置にキャップ45が案内されると、前記記録ヘッド25のノズルを覆い、覆われた状態でノズルから吐出されたインクをキャップ45内に収容する。そして、キャップ45の底面には、図示しないインク排出口が形成され、前記吸引ポンプ33によって、このインク排出口を介してキャップ45内に溜まったインクが排出される。
【0036】
前記吸引ポンプ33はチューブポンプであって、一端が前記キャップ45のインク排出口に連結されたチューブの容積を変形させて前記キャップ45内を負圧にし、同キャップ45内のインクを排出する。すなわち、吸引ポンプ33は、前記駆動モータ31の駆動によって回転し、チューブの容積を変形させて前記キャップ45内を負圧にし、同キャップ45内のインクを前記廃液タンク15に排出するようになっている。
【0037】
一方、図2に示すように、円筒カム34は、ケースK1の円筒カム収容部Kd内に、その中央に突出形成されている支持部Keを貫通することにより支持されて収容されている。従って、円筒カム34は、支持部Keの中心を回転軸心Cとして回転可能となっている。円筒カム34の直上方には、全歯歯車としての上述した従動ギヤ42が設けられている。この従動ギヤ42は、外周面の全周にわたって所定のピッチaで歯が形成されている平歯車であり、常に第4ギヤ41に噛み合って回転する。また、従動ギヤ42の上側には、図2に示すように圧縮バネ50が配設されている。詳述すると、この圧縮バネ50は、一端部が蓋部材K2に、他端部が従動ギヤ42に圧接しており、前記従動ギヤ42を円筒カム34側に(下に)押圧している。従って、従動ギヤ42の回転力が、摩擦により円筒カム34に伝達されるようになっている。
【0038】
図2に示すように円筒カム34の上側には、従動ギヤ42と整合するように、欠歯歯車51が形成されている。この欠歯歯車51には、外周面の約半周分だけに歯51aが形成されており(図9参照)、歯51aは従動ギヤ42と同じピッチaで形成されて前記第4ギヤ41に噛み合うようになっている。すなわち、第4ギヤ41の歯41aは、その上側が従動ギヤ42の歯42aと、その下側が欠歯歯車51の歯51aとそれぞれ同時に噛み合う。
【0039】
円筒カム34の外周面には、カム溝52が形成されている。図8に示すようにこのカム溝52は、下部に周方向に形成された下側案内部52a、その下側案内部から斜め上方に形成された傾斜案内部52b、その傾斜案内部52bから周方向に形成された上側案内部52cとから構成されている。また、図6及び図7に示すように円筒カム34の底面には、180度よりも大きな角度の扇形状をした回転規制溝53が形成されており、この回転規制溝53には係止部材54が摺動可能に嵌合されている。この係止部材54は、図2に示すように、ケースK1の円筒カム収容部Kdの底面に固着されている。従って、係止部材54は、円筒カム34が回動すると、回転規制溝53の端部53a,53b(図6及び図7参照)に当接して円筒カム34の回動を規制する。
【0040】
次に、円筒カム34及びこれと同軸に配置される従動ギヤ42の構成について図8及び図9に基づいて詳述する。円筒カム34は、第1溝形成部材55、第2溝形成部材56及び前記欠歯歯車51から構成されている。第1溝形成部材55及び第2溝形成部材56が回転部材に相当する。
【0041】
第1溝形成部材55は、円板状の基部55aを備えている。この基部55aの底面には、前記回転規制溝53が扇形状に形成されている。この基部55aの外縁部の上面からは、円筒状の壁部55bが上方に延びている。その壁部55bにおいて、底面に形成した回転規制溝53の端部53aの上方に位置する部分には、切り欠き部57が形成されている。図8に示すように同切り欠き部57は、斜状部を有している。また、回転規制溝53の端部53bの上方に位置する壁部55bには、上方に突出する段部S2(図6(b)参照)が形成されている。第1溝形成部材55の中央には、壁部55bと隙間をおいて同心円的に円筒部55cが形成されている。図9に示すように第1溝形成部材55の円筒部55cには、中央に貫通孔hが形成されており、この貫通孔hに前記ケースK1の支持部Keが貫通する。
【0042】
第2溝形成部材56は、円筒部56aを有している。この円筒部56aは、前記第1溝形成部材55の壁部55bと円筒部55cとの間の空間に嵌合可能となっている。この円筒部56aの外周には、円筒部56aより短いリング状部56bが円筒部56aに密着して一体形成されている。このリング状部56bの外周の一部には突出部58が設けられている。この突出部58は、リング状部56bから突出していても円筒部56aの長さよりも短い。また、同突出部58は、前記切り欠き部57の傾斜部と同じ傾斜の傾斜部を有しており、第1溝形成部材55の前記切り欠き部57に挿入可能となっている。更に、リング状部56bの外周の一部には、段部S1(図6(b)参照)が形成されている。
【0043】
従って、第2溝形成部材56の円筒部56aが、第1溝形成部材55の壁部55bと円筒部55cとの間の空間に挿入されると、第1溝形成部材55と第2溝形成部材56とは回転軸心Cを中心として相対回転不能に一体化となる。そして、第2溝形成部材56の突出部58は、第1溝形成部材55の切り欠き部57に挿入されると、突出部58は基部55aとの間で隙間が生じて下側案内部52aが形成される。これとともに、切り欠き部57の傾斜部との間で隙間が生じて傾斜案内部52bが形成される。そして、第1溝形成部材55の壁部55bの上面と、第2溝形成部材56のリング状部56bの下面との間に隙間を生じて、上側案内部52cが形成される。このとき、図6(b)に示すように、第1溝形成部材55の段部S2と第2溝形成部材56の段部S1とが面一になって、上側案内部52cのエンド壁部が形成される。つまり、第1溝形成部材55と第2溝形成部材56とが一体化されることによりカム溝52が形成される。また、このカム溝52が形成される角度とほぼ同じ角度範囲で回転規制溝53が形成されている。このため、本実施形態では、この角度範囲でのみ円筒カム34は回動可能となっている。
【0044】
また、第2溝形成部材56のリング状部56bの外周面の上側には、凹部としての凹所59が、相対向する位置に1対設けられている。更に、第2溝形成部材56の上面には、円筒部56aの内孔の外周の位置に環状溝56cが形成されている。
【0045】
欠歯歯車51は、円環形状をしており、その外周面のほぼ半分にのみ歯51aが形成されている。また、図7に示すように欠歯歯車51の歯51aが形成されている端部Eに位置する歯51aは、前記回転規制溝53の端部53aに係止部材54が当接しているクリーニング動作開始時に、前記第4ギヤ41とほぼ対向する位置に形成されている。すなわち、第4ギヤ41がr1方向に回転すると、すぐに欠歯歯車51の歯51aが噛み合って、欠歯歯車51がr2方向に回転する状態となっている。
【0046】
更に、図9に示すように欠歯歯車51には、下方に突出する1対の凸部60が、相対向する位置に設けられている。これら凸部60は、第2溝形成部材56の1対の凹所59にそれぞれ遊嵌される。詳述すると、図8に示すように凸部60は、その両側に欠歯歯車51の歯51aの1ピッチaの半分の隙間をおいて凹所59に嵌合されている。すなわち、欠歯歯車51は、その歯51aのピッチa分だけ第2溝形成部材56に対して相対回動することができるようになっている。
【0047】
上述した円筒カム34の欠歯歯車51の上方には、従動ギヤ42が、欠歯歯車51の回転軸心Cを中心として回転するように、欠歯歯車51に整合して配置されている。詳述すると、従動ギヤ42は、全外周面にピッチaで歯42aが形成されている。また、その中央部には、円筒部42bが上下に貫通形成されており、この円筒部42bの上側には前記圧縮バネ50が嵌合される。円筒部42bの下側先端部は、第2溝形成部材56の前記環状溝56cに嵌合されている。また、従動ギヤ42の歯42aが形成されている部分よりも下側の円筒部42bには、大径部42cが形成されている。この大径部42cは、欠歯歯車51の内孔に嵌合可能となっている。このため、従動ギヤ42は、円筒カム34に対して相対回転可能で、かつ同円筒カム34の回転軸心Cを中心として回転する。
【0048】
図3〜図5に示すように、キャッピング装置32及び円筒カム34の反x方向側には、ワイピング装置35が設けられている。ワイピング装置35は、y方向に配設されたワイパ支持部材61を備えている。ワイパ支持部材61は、上下方向に移動可能かつy方向移動不能にケースK1に支持されている。ワイパ支持部材61のy方向の側面の下部には、図2、図5及び図6に示すように、保持部材62が延出形成されている。保持部材62の先端部には、図6に示すように、位置決め部材62aがx方向に延出形成されている。位置決め部材62aは、前記円筒カム34のカム溝52に摺動可能に嵌合されている。
【0049】
従って、前記円筒カム34が前記駆動モータ31にて正逆回動されると、同カム溝52の各案内部52a,52b,52cを摺動する位置決め部材62aによって、保持部材62が上下動する。つまり、位置決め部材62aが下側案内部52aを摺動しているときには、位置決め部材62aは下側位置(非作用位置)に案内される。また、位置決め部材62aが上側案内部52cを摺動しているときには、保持部材62は上側位置(作用位置)に案内される。更に、位置決め部材62aが傾斜案内部52bを摺動しているときには、保持部材62は非作用位置と作用位置の間の位置に案内される。
【0050】
詳述すると、図2、図5、図6(a)に示すように、第1溝形成部材55の回転規制溝53の端部53aに係止部材54が当接しているときには、欠歯歯車51の端部Eの歯51aに第4ギヤ41が対向しており、カム溝52の下側案内部52aのエンド壁面に当接する位置に位置決め部材62aが位置している。従って、この状態では、保持部材62は非作用位置に位置している。そして、この状態から、第4ギヤ41がr1方向に回転すると、従動ギヤ42及び欠歯歯車51はr2方向に回転する。これらの回転によって、円筒カム34のカム溝52が回転し、位置決め部材62aは、カム溝52の下側案内部52a→傾斜案内部52b→上側案内部52cの順に摺接していく。その結果、ワイパ支持部材61は、位置決め部材62aが傾斜案内部52bを上側案内部52cに向かって摺接すると上昇し、上側案内部52cに摺接すると作用位置に到達する。そして、図6(b)に示すように、円筒カム34の回転によって底面の回転規制溝53の端部53bに係止部材54が当接すると、位置決め部材62aがカム溝52の上側案内部52cのエンド壁面(段部S1,S2)に当接する。また、位置決め部材62aがカム溝52の下側案内部52a→傾斜案内部52b→上側案内部52cと移動する範囲において、前記欠歯歯車51は第4ギヤ41に噛み合い、位置決め部材62aが上側案内部52cのエンド壁面に到達する前に、欠歯歯車51は第4ギヤ41と噛み合わなくなる。
【0051】
そして、図6(b)に示す状態から図6(a)に示す状態まで駆動モータ31を逆回転させると、位置決め部材62aは、前記とは逆に上側案内部52c→傾斜案内部52b→下側案内部52aの順に摺接していく。その結果、ワイパ支持部材61は、作用位置から非作用位置に降下される。
【0052】
また、前記ワイパ支持部材61の上面には、y方向に延びたワイパ部材63が固着されている。ワイパ部材63は、ゴム等の弾性材料で構成されていて、その先端部63aは、x方向に湾曲形成されていて、記録ヘッド25に付着したインクを掻き取るように清掃する。つまり、ワイパ支持部材61が作用位置に上昇したとき、ワイパ部材63は、上方を通過する記録ヘッド25に、その先端部63aを下方から圧接して、記録ヘッド25に付着したインクを掻き取る。
【0053】
次に、上述したプリンタ11の作用について図1〜図7に基づいて説明する。印刷を行う場合には、プリンタ11は、紙送りモータ12を駆動して、プラテン14及び記録ヘッド25との間に紙Pを導く。そして、同プリンタ11は、キャリッジモータ18を駆動してキャリッジ20をx方向及び反x方向に往復移動させながら、圧電素子を駆動してインクカートリッジ23,24から供給されるインクを記録ヘッド25のノズルから紙Pに向けて噴射する。そして、キャリッジ20が往復移動できる範囲で記録ヘッド25の噴射が終了すると、プリンタ11は、紙送りモータ12を駆動して、紙Pを前方に所定量だけ搬送する。その後、再びプリンタ11は、キャリッジモータ18及び圧電素子を駆動して、キャリッジ20を移動させながら記録ヘッド25からインクを噴射する。これを繰り返すことにより紙Pに印刷が行われる。
【0054】
印刷が終了し記録ヘッド25のクリーニング動作が行われる場合には、プリンタ11は、キャリッジモータ18を駆動してキャリッジ20をx方向に移動させ、キャリッジ20をキャップ45と対向する位置まで移動させる。このとき、図2、図5及び図6(a)に示すようにワイパ支持部材61の位置決め部材62aは、カム溝52の下側案内部52aに位置している。このため、キャリッジ20がワイパ部材63の上方をx方向に通過しても、ワイパ部材63の先端部63aが、キャリッジ20の記録ヘッド25に当接しない。また、このとき、欠歯歯車51の端部Eに位置する歯51aは第4ギヤ41と対向している。更に、円筒カム34の底部の回転規制溝53の端部53aに係止部材54が当接している。
【0055】
プリンタ11は、キャリッジ20がキャップ45と対向する位置に至ると、キャリッジモータ18の駆動を停止させ、かつ駆動モータ31を正回転させる。駆動モータ31が正回転されると、駆動ギヤ31aが回転し、この回転力が各第1〜第3ギヤ38〜40を介して第4ギヤ41に伝達される。このため、第4ギヤ41はr1方向に回転されて、第4ギヤ41に噛み合う従動ギヤ42はr2方向に回転される。従動ギヤ42がr2方向に回転を始めると、従動ギヤ42が下方に押圧されて従動ギヤ42が欠歯歯車51に摺接しているため、従動ギヤ42の回転が摩擦力によって欠歯歯車51に伝達されて、欠歯歯車51が回転しようとする。加えて、欠歯歯車51の歯51aは第4ギヤ41に対向する位置にあるため、欠歯歯車51の歯51aが第4ギヤ41に噛み合う。
【0056】
この結果、第4ギヤ41の回転力を受けて、欠歯歯車51がr2方向に回転される。そして、欠歯歯車51が回転すると、欠歯歯車51は、その凸部60が凹所59のr2方向の壁面に当接するまで第2溝形成部材56に対して相対回転した後、第1溝形成部材55及び第2溝形成部材56と一体となって回転する。すなわち、円筒カム34がr2方向に回転されて、カム溝52が回転する。これにより、ワイパ支持部材61の位置決め部材62aが、嵌合されているカム溝52の下側案内部52aから傾斜案内部52bを経て上側案内部52cに至り、ワイパ部材63が上昇される。
【0057】
そして、位置決め部材62aが上側案内部52cに至り円筒カム34が約半周回転すると、欠歯歯車51の歯51aが第4ギヤ41に噛み合わなくなる。しかし、欠歯歯車51と摺接する従動ギヤ42は回転し続けるため、この従動ギヤ42の回転力が摩擦力によって欠歯歯車51に伝達されて、円筒カム34は更に回転する。そして、図6(b)に示すように円筒カム34の底面の回転規制溝53の端部53bに係止部材54が当接すると、円筒カム34はr2方向の回転を停止する。
【0058】
このとき、キャップ支持部材46は従動ギヤ42の回転力が伝達されて駆動される昇降機構により上昇されており、キャップ45が作用位置に案内されて記録ヘッド25を密閉している。そして、第3ギヤ40を介して吸引ポンプ33が駆動され、記録ヘッド25の密閉された空間に負圧が発生する。これにより記録ヘッド25のノズルを目詰まりさせる高粘度のインクが廃液タンク15に排出される。
【0059】
その後、駆動モータ31が逆回転に切り替わると、第4ギヤ41が反r1方向に回転する。これにより従動ギヤ42が反r2方向に回転する。この従動ギヤ42の回転が摩擦力によって欠歯歯車51に伝達されて、欠歯歯車51が、第4ギヤ41に噛み合わない状態で反r2方向に回転する。このとき、欠歯歯車51は、凸部60が凹所59の反r2方向の壁面に当接するまで相対回転した後、第1溝形成部材55及び第2溝形成部材56と一体となって回転する。すなわち、円筒カム34が反r2方向に回転する。
【0060】
そして、保持部材62の位置決め部材62aが上側案内部52cに位置し、ワイパ部材63が作用位置にある状態のうち、駆動モータ31が停止される。このとき、キャップ支持部材46は昇降機構により降下されてキャップ45は非作用位置に位置しており、キャリッジ20が移動可能な状態となっている。そこで、プリンタ11は、キャリッジモータ18を駆動して、キャップ45の上方から反x方向にキャリッジ20を移動させる。すると、キャリッジ20はワイパ部材63に当接して、反X方向に移動するため、ワイパ部材63は移動するキャリッジ20に撓ませられた後、その先端部63aが記録ヘッド25に当接する。そして、キャリッジ20の更なる移動によって、ワイパ部材63は記録ヘッド25に対して相対移動し、記録ヘッド25の全面を掻き取るようにして払拭清掃する。
【0061】
このようにワイパ部材63の上方を記録ヘッド25が通過して、ワイパ部材63による記録ヘッド25の清掃が終了すると、プリンタ11は、再び駆動モータ31を逆回転させる。従って、再び第4ギヤ41が反r1方向に回転し、この第4ギヤ41に噛み合っている従動ギヤ42が反r2方向に回転し、この従動ギヤ42の回転力を受けて欠歯歯車51が反r2方向に回転する。そして、欠歯歯車51の歯51aが第4ギヤ41に対向する位置まで回転し、第4ギヤ41に噛み合おうとする。
【0062】
このとき、従動ギヤ42の歯42aと欠歯歯車51の歯51aが整合した状態でない場合、すなわち欠歯歯車51の歯51aが第4ギヤ41の歯41aにスムーズに噛み合わない場合には、第4ギヤ41の歯41aの回転力により欠歯歯車51の歯51aが弾かれる。このとき、欠歯歯車51の負荷が欠歯歯車51及び第4ギヤ41に加わる。また、欠歯歯車51の凸部60は第2溝形成部材56の凹所59との間には隙間があり、かつ従動ギヤ42の大径部42cが欠歯歯車51に嵌合している。そのため、その下方の第2溝形成部材56及びその上方の従動ギヤ42が回転していても、欠歯歯車51のみが一時停止する。つまり、常に第4ギヤ41と噛みあって反r1方向に回転している従動ギヤ42及び慣性力により回転する第2溝形成部材56に対して、欠歯歯車51はr1方向に相対回転する。
【0063】
これにより欠歯歯車51のみが、一時停止して、第4ギヤ41の歯41aにスムーズに噛み合うように調整される。そして、欠歯歯車51は、従動ギヤ42の歯42aと整合した状態となると、スムーズに第4ギヤ41に噛み合う。これにより、欠歯歯車51は、歯51aを介して第4ギヤ41の回転力を受け、かつ上側に位置する従動ギヤ42の回転力を受け、反r1方向に回転する。この欠歯歯車51の回転に伴って円筒カム34が回転するため、カム溝52の上側案内部52cに嵌合していた位置決め部材62aが、カム溝52の傾斜案内部52bに沿って移動し、下側案内部52aに導かれる。従って、ワイピング装置35のワイパ部材63が降下し、図2、図5、図6(a)及び図7に示すように、位置決め部材62aがカム溝52の下側案内部52aに至る。そして、係止部材54が回転規制溝53の端部53aに当接して、円筒カム34の回転が規制されて、円筒カム34は反r1方向に回転しなくなり停止する。その後、駆動モータ31の回転が停止される。
【0064】
本実施形態のプリンタ11によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、位置決め部材62aが下側案内部52aから上側案内部52cに、又は上側案内部52cから下側案内部52aに移動するときに、欠歯歯車51が第4ギヤ41と噛み合って駆動力を受ける。このため、欠歯歯車51にインクが付着して負荷が大きくなっても、位置決め部材62aが傾斜案内部52bを移動するときには、第4ギヤ41の回転力をより確実に受けるため、円筒カム34をより確実に回転させることができ、ワイパ部材63の昇降をより確実に行うことができる。
【0065】
(2)本実施形態では、欠歯歯車51の上側に設けられた従動ギヤ42は、圧縮バネ50によって欠歯歯車51側に押圧されて、従動ギヤ42の回転が摩擦力により欠歯歯車51に伝達される。このため、欠歯歯車51は、第4ギヤ41との噛み合いが外れた状態にあっても、それとは逆方向に回転させられると、従動ギヤ42の回転を受けて円筒カム34が回転させられて、欠歯歯車51が第4ギヤ41に噛み合おうとする。このとき、従動ギヤ42の回転力を円筒カム34が受け続けるため、欠歯歯車51は第4ギヤ41にスムーズに噛み合わない場合には、欠歯歯車51は、従動ギヤ42の摩擦力を受けて回転する第2溝形成部材56の回転とは別に停止する。すなわち、欠歯歯車51が第2溝形成部材56に対して相対回転するため、欠歯歯車51が小さな負荷でスムーズに第4ギヤ41に噛み合うことができる。
【0066】
(3)本実施形態では、欠歯歯車51が、凹所59と凸部60との隙間分(1ピッチa分)だけ第2溝形成部材56に対して回動できるように、円筒カム34に設けられている。このため、欠歯歯車51が第4ギヤ41とスムーズに噛み合わない状態になっている場合には、第4ギヤ41の回転に欠歯歯車51が弾かれて、円筒カム34の他の部材(第1及び第2溝形成部材55,56)に対して相対移動を行う。このため、第4ギヤ41の回転力によって、これに噛み合う欠歯歯車51が、噛み合う状態となるように第1溝形成部材55及び第2溝形成部材56の動きとは関係なく停止されて、欠歯歯車51の歯51aの位置が調整される。また、このとき、第4ギヤ41には、円筒カム34全体の負荷ではなく、欠歯歯車51の負荷のみ加わる。従って、欠歯歯車51を第4ギヤ41に小さい負荷でスムーズに噛み合わすことができる。従って、欠歯歯車51に大きな負荷が加わることがなく欠歯歯車51がスムーズに第4ギヤ41に噛み合うので、欠歯歯車51を長寿命とすることができる。
【0067】
(4)本実施形態では、図9に示すように欠歯歯車51は、円環形状をしているため、円板形状の場合に比べて欠歯歯車51が軽くなっている。このため、欠歯歯車51が第4ギヤ41と噛み合う負荷をより少なくすることができる。従って、負荷がより少なくなるので、欠歯歯車51を第4ギヤ41に、よりスムーズに噛み合わすことができ、欠歯歯車51をより長寿命とすることができる。
【0068】
(5)本実施形態では、欠歯歯車51は、その上側の従動ギヤ42に対して回転可能となっている。このため、欠歯歯車51が第4ギヤ41に噛み合うために歯51aの位置が調整されるときには、従動ギヤ42の回転状態とは関係なく停止させることができる。従って、欠歯歯車51が第4ギヤ41に噛み合う際の負荷をより小さくすることができる。
【0069】
(6)本実施形態では、凸部60と凹所59との隙間の隙間は欠歯歯車51の歯51aの1ピッチ分となっているため、欠歯歯車51は、第2溝形成部材56に対して1ピッチ分だけ回転可能となっている。欠歯歯車51の歯51aは、1ピッチ分以上欠歯歯車51が回転することができれば、どのような位置にあっても、第4ギヤ41の歯41aに噛み合うように調整することができる。また、凸部60と凹所59との隙間は、欠歯歯車51の第2溝形成部材56に対する回転角度ロスになるため、この隙間は小さい程よい。従って、凹所59と凸部60との間隙を欠歯歯車51の歯51aの1ピッチ分とすることにより、回転角度ロスを最小限にするとともに、欠歯歯車51の歯51aを第4ギヤ41の歯41aに、大きな負荷を加えることなくよりスムーズに噛み合うことができる。
【0070】
(7)本実施形態では、円筒カム34の欠歯歯車51が、小さい負荷でスムーズに第4ギヤ41に噛み合うことができ、噛み合うことにより第4ギヤ41からの駆動力を受けて、より確実に円筒カム34を回転させることができる。従って、円筒カム34に形成されたカム溝52に挿入されている位置決め部材62aを各案内部52a,52b,52cにより確実に案内させて、ワイパ支持部材61の昇降を長期間にわたってより確実に行うことができる。結果として、ワイパ部材63によって記録ヘッド25を長期間にわたってより確実に払拭除去することができ、クリーニング装置30は、長期間にわたって良好なクリーニング動作を行うことができる。
【0071】
(8)本実施形態では、クリーニング装置30が、長期間にわたって良好なクリーニング動作を行うので、記録ヘッド25を長期間にわたって、良好な状態とすることができる。従って、プリンタ11は、インクカートリッジ23,24からの各インクを所定のタイミングで噴射して、よりきれいな画像を印刷することができる。
【0072】
(9)本実施形態では、欠歯歯車51に形成した凸部60と、第2溝形成部材56に形成した凹所59とを遊嵌させて、欠歯歯車51を円筒カム34に設けた。このため、簡単な構成で、欠歯歯車51が所定範囲内で第2溝形成部材56に対して回動可能となるように、欠歯歯車51を円筒カム34に設けることができる。
【0073】
(10)本実施形態では、円環形状をしている欠歯歯車51に凸部60を形成し、この凸部60を形成する凹所59を第2溝形成部材56に形成した。従って、欠歯歯車51の負荷を小さくする肉厚の薄い円環形状としても、第2溝形成部材56の凹所59に遊嵌される凸部60を、欠歯歯車51に簡単に形成することができる。
【0074】
(11)本実施形態では、ワイパ部材63の昇降位置を決める位置決め部材62aを上下方向に案内するカム溝52が円筒カム34に形成されている。従って、簡単な構成で、円筒カム34の回転により位置決め部材62aを介してワイパ部材63を昇降させることができる。
【0075】
(12)本実施形態では、第4ギヤ41に噛み合い回転軸心Cを中心として回転する従動ギヤ42を、欠歯歯車51に整合するように設けた。従って、従動ギヤ42を配置するために要する水平空間を小さくすることができる。また、欠歯歯車51に下側が噛み合い、かつ従動ギヤ42に上側が噛み合う第4ギヤ41の形状を上側、下側とも同じ径としてもよいので、すなわち第4ギヤ41を複雑な形状とする必要がないので、構造を簡単にすることができる。
【0076】
(13)本実施形態によれば、円筒カム34の回転規制溝53に、この端部53a,53bに係合する回転規制溝53が配置されており、円筒カム34を所定範囲以上回転しないように規制している。このため、円筒カム34が、例えば従動ギヤ42の回転力を受けても所定範囲以上回転して誤作動をしないようにすることができる。従って、駆動モータ31が吸引ポンプ33を駆動するために回転し続けていても、所定の時期にワイパ支持部材61を昇降させることができる。(第2実施形態)
次に、第2実施形態を図10〜図12に基づいて説明する。本実施形態においては、説明の便宜上、第1実施形態と差異のある箇所について詳細に説明し、同一の部分に関しては、同一の符号を付して説明を省略する。また、本実施形態では、図10〜図12に示すように、上記した第1実施形態の欠歯歯車51の変形例を欠歯歯車71に具体化したものである。従って、前記プリンタ11は、欠歯歯車71を除いて第1実施形態と同様の動作をするようになっている。図10〜12は、本実施形態の円筒カムの欠歯歯車71を説明するための底面図である。
【0077】
図示しないが、本実施形態の欠歯歯車71は、上記した第1実施形態の欠歯歯車51と同様(図9参照)に、前記従動ギヤ42と整合し、回転軸心Cを中心として回転するように前記円筒カム34の上側に形成されている。この欠歯歯車71は、図10に示すように円環状に形成され、更に外周面の約半分だけに歯71aが形成されている。そして、歯71aは従動ギヤ42と同じピッチaで形成されて前記第4ギヤ41に噛み合うようになっている。すなわち、第4ギヤ41の歯41aは、その上側が従動ギヤ42の歯42aと、その下側が欠歯歯車71の歯71aとそれぞれ同時に噛み合う。
【0078】
前記欠歯歯車71には、その歯71aより内側の周縁部に沿ってかつ歯71aの両端部(それぞれの両端部の3個の歯71a)に対応するように、その基端部側の切り欠き部72a,72bがそれぞれ形成されている。この切り欠き部72a,72bは、欠歯歯車71の両端部にある3個の歯71aを同欠歯歯車71の回転軸心Cの方向に撓ませるための切り欠き部である。従って、欠歯歯車71と第4ギヤ41が噛み合う際に、前記第4ギヤ41の歯41aの山と歯71aの山とが当接すると、この切り欠き部72a,72bによって歯71aは欠歯歯車71の中心方向に撓むようになっている。
【0079】
なお、図10に示す欠歯歯車71の歯71aが形成されている端部Eに位置する歯71aは、前記回転規制溝53の端部53aに係止部材54が当接しているクリーニング動作開始時に、前記第4ギヤ41とほぼ対向する位置に形成されている。すなわち、第4ギヤ41がr1方向に回転すると、すぐに欠歯歯車71の歯71aが噛み合って、欠歯歯車71がr2方向に回転する状態となっている。
【0080】
また、この欠歯歯車71には、第1実施形態の欠歯歯車51に形成された凸部60と同様に構成された凸部73が形成されている。これら凸部73は第2溝形成部材56の一対の凹所59にそれぞれ遊嵌されるようになっている。すなわち、欠歯歯車71は、第1実施形態と同様にその歯71aのピッチa分だけ第2溝形成部材56に対して相対回動できるようになっている。
【0081】
上記のように構成したことから、従動ギヤ42は欠歯歯車71に整合するので、従動ギヤ42は、円筒カム34に対して相対回転可能で、かつ同円筒カム34の回転軸心Cと中心として回転するようになっている。
【0082】
次に、上記の欠歯歯車71の作用について説明する。
図10に示すように、第1実施形態と同様に、欠歯歯車71と第4ギヤ41に噛み合っていない状態から、駆動モータ31が逆回転に切り換わると、第4ギヤ41が反r1方向に回転する。この第4ギヤ41の回転力を従動ギヤ42を介して受けることによって、欠歯歯車71は反r2方向に回転する。そして欠歯歯車71の歯71aが第4ギヤ41に対向する位置まで回転し噛み合おうとする。
【0083】
このとき、第4ギヤ41に対向する位置にある欠歯歯車71aの山と、第4ギヤ41の歯41aの山が当接して整合していない場合、図11に示すように、歯71aは切り欠き部72bによって回転軸心Cに向けて撓む。そして、第4ギヤの回転に伴って、歯71aの山と、歯71aの山と当接している歯41aの山がずれはじめて、やがては歯71aと歯41aが噛み合う。そして、欠歯歯車71は、図12に示すように、反r2方向に回転する。
【0084】
このことから、欠歯歯車71は、歯71aが切り欠き部72bによって撓むので第4ギヤ41とスムーズに噛み合うことができる。
本実施形態によれば、上記した第1実施形態の効果に加え、次のような効果を得ることができる。
【0085】
(14)本実施形態では、欠歯歯車71の周縁部に切り欠き部72a,72bを形成した。これによって、欠歯歯車71が第4ギヤ41に噛み合うときに、歯71aの山と歯41aの山が当接しても歯71aが撓むことによって、欠歯歯車71及び第4ギヤ41への負荷を低減させてスムーズに噛み合うことができる。この結果、欠歯歯車71及び第4ギヤ41を長寿命とすることができる。また、切り欠き部72a、72bを形成したことによって、欠歯歯車71の歯71aはその構成を複雑にすることなく可撓性を有することができる。
【0086】
(15)本実施形態では、円筒カム34の欠歯歯車71が、歯71aを撓ませることによって、より小さい負荷でスムーズに第4ギヤ41に噛み合うことができ、噛み合うことにより第4ギヤ41からの駆動力を受けて、より確実に円筒カム34を回転させることができる。従って、円筒カム34に形成されたカム溝52に挿入されている位置決め部材62aを各案内部52a,52b,52cにより確実に案内させて、ワイパ支持部材61の昇降を長期間にわたってより確実に行うことができる。結果として、ワイパ部材63によって記録ヘッド25を長期間にわたってより確実に払拭除去することができ、クリーニング装置30は、長期間にわたって良好なクリーニング動作を行うことができる。
(変更例)
なお、上記した発明の実施の形態は以下のように変更してもよい。
【0087】
○例えば円筒体にカム溝52を形成して、第1溝形成部材55及び第2溝形成部材56の2つの部材を1部材で形成すること。
○欠歯歯車51を円筒カム34の上側以外、例えば下側に設けること。
【0088】
○欠歯歯車51の凸部60を、第2溝形成部材56の凹所59に挿入した際の間隙を1ピッチ以外とすること。間隙が1ピッチより小さければ、従来よりもスムーズに噛み合わせることができるとともに、欠歯歯車51の円筒カム34に対する回転ロスをより少なくすることができる。
【0089】
○欠歯歯車51に凹部を形成し、この凹部に嵌合する凸部を第2溝形成部材56に形成すること。
○欠歯歯車51及び従動ギヤ42の径の大きさを異なるようにすること。この場合、欠歯歯車51が噛み合う第4ギヤ41の下側と、従動ギヤ42が噛み合う第4ギヤ41の上側とを異なる径の2つのギヤを整合して第4ギヤ41として配置すればよい。
【0090】
○欠歯歯車51、第4ギヤ41及び従動ギヤ42などを平行軸の平歯車以外の歯車、例えば、はすば歯車などによって構成するようにしてもよい。
○欠歯歯車51を備えた円筒カム34を、ワイパ部材63を昇降させる以外の機構に用いること。例えば、図示しないキャップ支持部材46を昇降させる機構に円筒カム34を用いて、円筒カム34を回動させることによりキャップ45を昇降させるようにしてもよい。
【0091】
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に記載する。
(A)請求項1〜3のいずれか1に記載の駆動変換装置において、前記回転部材の回転を規制する規制部材が設けられていることを特徴とする駆動変換装置。
【0092】
従って、この(A)に記載の発明によれば、規制部材により回転部材の回転が規制される。従って、全歯歯車の回転が伝達されることにより回転部材が所定範囲以上回転して、誤動作を行うことを極力防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態のプリンタの全体斜視図。
【図2】 図1のプリンタにおけるクリーニング装置の要部の正面図。
【図3】 図1のプリンタにおけるクリーニング装置の平面図。
【図4】 同クリーニング装置の吸引ポンプ側から見た外観斜視図。
【図5】 同クリーニング装置の駆動モータ側から見た外観斜視図。
【図6】 (a)は円筒カム及びワイピング装置の底面側から見た外観斜視図、(b)は円筒カム及びワイピング装置の底面側から見た外観斜視図。
【図7】 同円筒カム及びその周囲の底面図。
【図8】 同円筒カムの正面図。
【図9】 同円筒カムの分解斜視図。
【図10】 第2実施形態における円筒カムの欠歯歯車の底面図。
【図11】 同円筒カムの欠歯歯車の底面図。
【図12】 同円筒カムの欠歯歯車の底面図。
【符号の説明】
34…回転体としての円筒カム、35…ワイピング装置、41…駆動歯車としての第4ギヤ、41a…駆動歯車の歯、42…全歯歯車としての第5ギヤ、42a…全歯歯車の歯、50…付勢手段としての圧縮バネ、51,71…欠歯歯車、52…カム溝、60…凸部、61…ワイパ支持部材、62a…位置決め部材、63…ワイパ部材、71a…欠歯歯車の歯、72a,72b…切り欠き部。

Claims (5)

  1. 外周部の一部に歯が形成されている欠歯歯車と、この欠歯歯車が回転されることにより回転する回転部材とを有し、前記欠歯歯車及び回転部材の一方に凸部が設けられているとともに、その他方には、前記凸部が遊嵌される凹部が設けられており、前記凹部に凸部を遊嵌させることにより、前記欠歯歯車を、回転体部材に対して所定の範囲でのみの相対回転が許容されるように連結させるとともに、前記凹部に凸部が遊嵌されたときに生ずる隙間を、前記欠歯歯車の歯の1ピッチ分にし、さらに、前記欠歯歯車を円環形状にした回転体と、
    この回転体の前記欠歯歯車に並設され、その欠歯歯車と噛合する駆動歯車と噛合して回転する外周の全面に歯が形成されている全歯歯車と、
    この全歯歯車を前記欠歯歯車の側面に押圧し、その全歯歯車の回転力を前記欠歯歯車に付与する付勢手段と
    を備え、
    前記欠歯歯車を、前記全歯歯車の回転力により、前記駆動歯車との噛合が外れた状態から前記駆動歯車と噛合する方向に回転させることを特徴する駆動変換装置。
  2. 外周部の一部に歯が形成されている欠歯歯車と、この欠歯歯車が回転されることにより回転する回転部材とを有し、前記欠歯歯車及び回転部材の一方に凸部が設けられているとともに、その他方には、前記凸部が遊嵌される凹部が設けられており、前記凹部に凸部を遊嵌させることにより、前記欠歯歯車を、回転体部材に対して所定の範囲でのみの相対回転が許容されるように連結させるとともに、前記凹部に凸部が遊嵌されたときに生ずる隙間を、前記欠歯歯車の歯の1ピッチ分にした回転体と、
    前記回転体の前記欠歯歯車に並設され、その欠歯歯車と噛合する駆動歯車と噛合して回転する外周の全面に歯が形成されている全歯歯車と、
    前記全歯歯車を前記欠歯歯車の側面に押圧し、その全歯歯車の回転力を前記欠歯歯車に付与する付勢手段と
    を備え、
    前記欠歯歯車を、前記全歯歯車の回転力により、前記駆動歯車との噛合が外れた状態から前記駆動歯車と噛合する方向に回転させることを特徴する駆動変換装置。
  3. 請求項1又は2に記載の駆動変換装置において、
    前記回転体の回転部材の外周面には、回転部材の回転に伴って位置決め部材を軸線方向に案内するカム溝が形成されていることを特徴とする駆動変換装置。
  4. 液体を噴射する複数のノズルが形成されている液体噴射装置を払拭清掃するワイパ部材と、このワイパを支持するワイパ支持部材を有するワイピング手段を備えたクリーニング装置において、
    前記請求項3に記載した駆動変換装置を設け、
    この駆動変換装置の位置決め部材が前記ワイパ支持部材が連結されており、
    前記駆動変換装置の回転体が回転することにより、前記位置決め部材が昇降されて前記ワイパ部材が昇降されることを特徴とするクリーニング装置。
  5. 請求項4に記載のクリーニング装置を備えたことを特徴とするインクジェット式プリンタ
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