JP4156828B2 - マクロレンズ及びそれを備えたカメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マクロレンズ及びそれを備えたカメラに関し、銀塩又はデジタルカメラに適するものである。特に、銀塩又はデジタル一眼レフレックスカメラに適用可能な交換レンズに適したマクロレンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以前から、一眼レフレックスカメラあるいはデジタル一眼レフレックスカメラの交換レンズとして、いくつものマクロレンズが提案されてきている。
【0003】
マクロレンズでは、無限と近距離での球面収差の変動が大きくなるため、フォーカシングには複数の群を移動させるフローティングの方法がとられてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のマクロレンズの多くは、無限と近距離のバランスをとり、倍率が1/10程度の設計を重視している。したがって、無限撮影時の性能がマクロレンズではない一般のレンズ系に比べて劣ってしまう。
【0005】
また、フォーカシングに際しては、無限から近距離での球面収差、像面湾曲の変動が大きく、フローティングを用いてこれらの収差変動を抑えているものが多い。
【0006】
しかしながら、大口径レンズになってくると、これらの変動を抑えるのが難しくなり、特に像面湾曲とコマ収差は近距離域で大きくなってしまっている。
【0007】
本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、近距離時においても収差補正が良好な明るいマクロレンズ及びそれを備えたカメラを提供することである。
【0008】
さらには、無限から近距離までの収差変動を抑え、Fナンバー1.8程度の大口径マクロレンズを実現することである。
【0009】
さらに、本発明は、フィルムサイズとして、ハーフサイズ、対角長で135フォーマットの約半分のイメージサークルを想定しており、このイメージサークルに最適なマクロレンズを提供することを別の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の第1のマクロレンズは、物体側より順に、正パワーの第1レンズ群、正パワーの第2レンズ群よりなり、前記第1レンズ群は、物体側が凹面の負メニスカスレンズを最も物体側に配置し、無限遠物点合焦時から最至近物点へのフォーカシング時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔を変化させそれぞれ独立に物体側へ移動させることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の第2のマクロレンズは、物体側より順に、正パワーの第1レンズ群、負パワーの第2レンズ群、正パワーの第3レンズ群よりなり、前記第1レンズ群は、物体側が凹面の負メニスカスレンズを最も物体側に配置し、無限遠物点合焦時から最至近物点へのフォーカシング時に、各レンズ群の間隔を変化させそれぞれ独立に物体側へ移動させることを特徴とするものである。
【0012】
以下、本発明において上記の構成をとる理由と作用について説明する。
【0013】
まず、本発明のマクロレンズは、カメラ全般に用いることが可能である。特に、観察光路を分割する機構を設けるためのバックフォーカスを必要とする一眼レフレックスカメラ(レンズ交換の是非を問わず)に最適なマクロレンズである。また、銀塩フィルム用のカメラに限らず、固体撮像素子(CCD)等の電子撮像素子を用いたカメラにも用いることが可能である。
【0014】
さて、本発明のマクロレンズは、2つの正レンズ群からなり、それぞれ独立して移動させることでフローティング作用により近距離合焦時の収差を補正している。
【0015】
ところで、一眼レフレックスカメラ用のマクロレンズは、レンズ交換のため、所定のバックフォーカス距離を確保しなければならない。画角は2ω≒24°程度の中望遠レンズ系ではあるものの、イメージサークルが小さいため、135フォーマットに比べると、画角に対してレンズ焦点距離が半分程度に小さくなっている。このため、本発明の仕様でのレンズ系では、バックフォーカスの確保が容易にはできなくなっている。
【0016】
このバックフォーカスを確保するために、正の第1群の最物体側の第1レンズは負レンズにする必要がある。さらに、主点位置をレンズ系の後方、像側に持ってくるために、この第1レンズは物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズであることが望ましい。この構成にすることによって、バックフォーカス距離を十分にとることができるため、クイックリターンミラーが入るスペースを確保できるようになる。
【0017】
以上から、本発明の第1のマクロレンズは、物体側より順に、正パワーの第1レンズ群、正パワーの第2レンズ群よりなり、第1レンズ群は、物体側が凹面の負メニスカスレンズを最も物体側に配置し、無限遠物点合焦時から最至近物点へのフォーカシング時に、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔を変化させそれぞれ独立に物体側へ移動させる構成をとっている。
【0018】
また、この代わりに、本発明の第2のマクロレンズは、物体側より順に、正パワーの第1レンズ群、負パワーの第2レンズ群、正パワーの第3レンズ群よりなり、第1レンズ群は、物体側が凹面の負メニスカスレンズを最も物体側に配置し、無限遠物点合焦時から最至近物点へのフォーカシング時に、各レンズ群の間隔を変化させそれぞれ独立に物体側へ移動させる構成をとる。
【0019】
この場合には、正、負、正の3つのレンズ群とすることで、略対称系のパワー配分とし、それぞれ独立して移動することでフローティング作用により近距離合焦時の収差を補正している。
【0020】
すなわち、近距離性能を良くし、無限から近距離までの収差変動を抑えるために、フォーカシングに際して正、負、正の3つのレンズ群を動かしてフローティングするとよい。この構成では、フォーカシング時の球面収差、コマ収差の変動は極力小さく抑えることができる。さらに、像面湾曲の変動についても、補正しやすくなってくる。
【0021】
ただし、鏡枠構造については、2群構成の方が圧倒的に有利になるため、製造誤差による性能のばらつきは3群構成に比べるとかなり小さくできる。
【0022】
上記の2群構成の場合は第1群中に、3群構成の場合は第2群中に、絞りを配置することが望ましい。
【0023】
マージナル光線高が極小値をとるのは、2群構成の場合は第1群中、3群構成の場合は第2群中にあるので、それぞれこの位置に絞りを配置するのが最適となる。その位置では絞り径が小さく絞り自体のコンパクト化が達成できる。また、この位置では、マージナル光線が極小値をとり略アフォーカル光線になるので、絞り位置の取り付け誤差等で絞りが前後に動いてもほとんど影響がない。
【0024】
また、負メニスカスレンズと絞りとの間に複数の正レンズを含むことが望ましい。
【0025】
第1群は、第1レンズの後に少なくとも2枚の正レンズを配置することが望ましい。第1群中で球面収差を補正するには、正の屈折力が必要になってくるが、これをうまく補正するためには、正レンズが少なくとも2枚必要になってくる。また、この構成にすることによって、これらのレンズの後ろに配置する絞りの径を必要以上に大きくしなくてすむようになる。
【0026】
また、絞りの直前及び直後のレンズを負レンズとすることが望ましい。
【0027】
絞り前後を負レンズとすると、絞りを中心に比較的前後対称な構成となる。 そのため、ディストーションの補正にも有利になっている。
【0028】
また、2群構成の場合は第1群の構成は、3群構成の場合は第1群と第2群の合成系の構成は、物体側から順に、物体側が凹面の負メニスカスレンズ、正レンズ群、像側面よりも物体側面が曲率半径の絶対値の小さい面の正レンズ、物体側面よりも像側面が曲率半径の絶対値の小さい面の負レンズ、絞り、像側面よりも物体側面が曲率半径の絶対値の小さい面の負レンズ、物体側面よりも像側面が曲率半径の絶対値の小さい面の正レンズ、を有する構成が望ましい。
【0029】
これは、いわゆるガウスタイプを採用したものである。その際に、第1レンズの発散光を少しづつ収斂させて後続する負レンズに入射させるため、正レンズ群と、像側面よりも物体側面が曲率半径の絶対値の小さい面の正レンズを設けている。
【0030】
そして、2つの負レンズの絞りを挟む強い負パワーの空気レンズにて諸収差の補正を行っている。
【0031】
後続の正レンズは、ガウスタイプの光学系の対称性を維持しつつ、かつ、後続する第2群(3群構成の場合は、第3群)への入射角度の調整や光束径が大きくなることを防いでいる。
【0032】
なお、用いるレンズは単レンズでも接合レンズでもよく、また、隣り合うレンズを接合させて構成してもよいが、ガウスタイプの採用により収差補正を良好に行えるため、最終レンズ群以外(2群構成であれば第1群、3群構成であれば第1・第2群)を全て単レンズとし、製造コストを抑えることが好ましい。
【0033】
また、2群構成の場合は第2群の構成が、3群構成の場合は第3群の構成が、正レンズと負レンズとを接合させた接合正レンズを有することが望ましい。
【0034】
最終レンズ群(2群構成であれば第2群、3群構成であれば第3群)は、レンズ全長の短縮化のために少ないレンズ枚数で構成することが好ましいが、接合正レンズを用いることで、少ないレンズ枚数での収差補正が可能となりより好ましい。
【0035】
また、この構成は、電子撮像素子の受光面上に像を形成する場合、受光面に対して軸外主光線の入射角を小さくする必要があるが、その際の倍率色収差の補正にも寄与している。
【0036】
また、色収差を良好に補正するためには、最終群に正レンズと負レンズをそれぞれ少なくとも1枚ずつ配置することが望ましい。また、これらのレンズを接合することによって、より一層その効果が大きくなる。
【0037】
次に、以上の構成におけるより好ましい数値条件について説明する。
【0038】
第1レンズの焦点距離は、以下の条件式を満足することが望ましい。
【0039】
−4<fF /fL <−1 ・・・(1)
ただし、fF は最も物体側の負メニスカスレンズの焦点距離、fL は無限遠物点合焦時における全系の焦点距離である。
【0040】
条件式(1)の上限の−1を越えると、このレンズのパワーが強くなりすぎ、球面収差、コマ収差、像面湾曲とあらゆる収差が大きくなり、他のレンズでの補正が難しくなってくる。また、下限の−4を越えると、レンズのパワーが弱くなってくるので、十分なバックフォーカスを確保することが難しくなってくる。
【0041】
さらに、以下の条件式のように、その上限と下限を限定することによって、上記効果をより一層得ることができる。
【0042】
−2.5<fF /fL <−1.8 ・・・(1)’
また、第1レンズは、以下の条件式を満足することが望ましい。
【0043】
−12.5<(r1 +r2 )/(r1 −r2 )<−0.85・・・(2)
ただし、r1 は最も物体側の負メニスカスレンズの物体側面曲率半径、r2 は最も物体側の負メニスカスレンズの像側面曲率半径である。
【0044】
条件式(2)の下限の−12.5を越えると、負の屈折力が弱くなるので、条件式(1)と同様に、バックフォーカスの確保が難しくなる。また、条件式(2)の上限の−0.85を越えると、第1面の負の屈折力が強くなりすぎ、無限から至近までの球面収差の変動が大きくなり好ましくない。
【0045】
さらに望ましくは、条件式(2)の下限を以下のように限定することが望ましい。
【0046】
−8.5<(r1 +r2 )/(r1 −r2 )<−0.85 ・・・(2)’
大口径のレンズ系、特にF1.8下では、球面収差、コマ収差の補正が難しくなってくる。そこで、大口径のFナンバーを確保するため、2群構成においては第1群の焦点距離を以下の範囲に入れておくことが望ましい。
【0047】
0.5<f1 /fL <1.8 ・・・(3−1)
ただし、f1 は第1レンズ群の焦点距離、fL は無限遠物点合焦時における全系の焦点距離である。
【0048】
同様に、3群構成においては第1群の焦点距離を以下の範囲に入れておくことが望ましい。
【0049】
0.5<f1 /fL <1.8 ・・・(3−2)
ただし、f1 は第1レンズ群の焦点距離、f3 は第3レンズ群の焦点距離、fL は無限遠物点合焦時における全系の焦点距離である。
【0050】
条件式(3−1)あるいは(3−2)の下限の0.5を越えて第1群のパワーが強くなると、明るいFナンバーでは軸上マージナル光線が大きく屈折してしまい、無限物点での球面収差の補正が難しくなる。また、これら条件式の上限の1.8を越えると、レンズ系の大型化を招いてしまう。
【0051】
さらに、無限物点での球面収差をより良好に補正するためには、2群構成においては、第1群の屈折力をさらに弱めて、条件式(3−1)’を、3群構成においては、第1群の屈折力を強めて、条件式(3−2)’を満足するとよい。
【0052】
1.0<f1 /fL <1.8 ・・・(3−1)’
0.5<f1 /fL <1.0 ・・・(3−2)’
これら条件式の下限の1.0又は0.5の範囲内であれば、より高性能な明るいレンズ系を実現できる。
【0053】
フォーカシングについては、レンズ構成を2群にして各群を動かしフローティングすることで十分に達成できる。しかしながら、近距離での球面収差の曲がりが大きくなりがちである。これを最小限にするために、最像側の群の焦点距離を以下の条件式の範囲に入れておくことが望まれる。
【0054】
1.8<f2 /fL <3.5 ・・・(4−1)
ただし、f2 は第2レンズ群の焦点距離、fL は無限遠物点合焦時における全系の焦点距離である。
【0055】
同様に、3群構成においては第3群の焦点距離を以下の範囲に入れておくことが望ましい。
【0056】
1.8<f3 /fL <3.5 ・・・(4−2)
ただし、f3 は第3レンズ群の焦点距離、fL は無限遠物点合焦時における全系の焦点距離である。
【0057】
これらの条件式の下限の1.8を越えると、近距離での球面収差、像面湾曲等の性能劣化が大きくなる。また、これらの条件式の上限の3.5を越えると、フォーカシングの際の第2群又は第3群の移動量が大きくなり、好ましくない。
【0058】
さらに、条件式(4−1)、(4−2)を以下のように限定するとよい。
【0059】
2.2<f2 /fL <3.0 ・・・(4−1)’
2.2<f3 /fL <3.0 ・・・(4−2)’
これら条件式の範囲内であれば、上記効果をより一層得ることができる。
【0060】
以上のように各群の焦点距離を配置することにより、無限での設計を重視し、一般のレンズと比べて無限性能が劣らならいように設計しても、近距離の性能まで十分確保することができる。
【0061】
また、大口径マクロレンズとしては、以下の条件式を満足することが望ましい。
【0062】
−1.0<MG<−0.4 ・・・(5)
7°<SW<16° ・・・(6)
1.0<F<3.0 ・・・(7)
ただし、MGは最大撮影倍率、SWは無限遠合焦時におけるカメラ本体の撮像範囲における最大像高に入射する対角光線の入射半画角であり、撮像面の撮像範囲が任意に変更可能な場合はその取り得る範囲の最大値であり、Fは無限遠物点合焦時かつ絞り開放時のFナンバーである。
【0063】
マクロレンズとしては、最大撮影倍率が条件式(5)を満たすことが望ましい。マクロレンズとしては、その上限の−0.4程度の倍率が必要である。また、下限の−1.0以下の倍率を達成するためには、レンズ枚数が増やさなければならないか、若しくは、Fナンバーを大きくしなければならない。
【0064】
また、条件式(6)の上限の16°を越えると、撮影範囲が広がるため、被写体にかなり近づかないと撮影倍率の大きな写真が撮影し難くなる。この条件式の範囲内なら、被写体にそこそこ近づけば倍率の大きな写真が容易に撮影できる。また、その下限の7°を越えると、焦点距離の長いレンズ系となるため、レンズ全長が長くなり、レンズ系の小型化が難しくなる。
【0065】
さらに、条件式(7)の範囲を越えるレンズ系では、大口径レンズと呼ぶには余りふさわしくなくなってしまう。特に、条件式(7)を満たすためには、異常分散ガラスを使うことがよい。
【0066】
さらに、条件式(7)の上限の3.0は、以下のように限定することでより明るいレンズ系となる。 大口径レンズであれば、条件式(7)よりもさらに下記条件式の上限の2.0の範囲であることが望ましい。
【0067】
1.0<F<2.0 ・・・(7)’
本発明のレンズ系のように、撮影倍率が0.5倍程度の大きさになると、設計基準波長の収差は補正できても、色収差による性能の劣化が大きくなる。本発明では、絞りよりも後側に異常分散ガラスを用いることにより、軸上色収差と倍率色収差の補正を行い、撮影倍率の大きな大口径レンズを実現している。
【0068】
前述のように、フォーカシングは、各群を独立に動かすことによって行っているが、このとき、第1群の移動量は以下の範囲であることが望ましい。
【0069】
0.4<Δd1 /fL <0.8 ・・・(8)
ただし、Δd1 は無限遠物点合焦時から最至近物点合焦時における第1レンズ群の繰り出し量、fL は無限遠物点合焦時における全系の焦点距離である。
【0070】
第1群のパワ−は、条件式(3−1)、(3−2)で規定されているが、この範囲にある場合、条件式(8)の下限の0.4以上の繰り出し量が必要となってくる。条件式のその下限以下では、条件式(5)の上限の範囲での撮影が行えなくなり、マクロレンズとしては十分ではなくなってしまう。また、条件式(8)の上限の0.8を越えると、マクロ撮影倍率としては十分であるが、移動量が大きくなるので、機械的構成上好ましくない。
【0071】
本発明のレンズ系では、以下の条件式を満足することが望ましい。
【0072】
13mm>IH>10mm ・・・(9)
3.5>fb /IH ・・・(10)
ただし、IHは無限遠物点合焦時におけるイメージサークル半径、fb は無限遠物点合焦時におけるレンズ系のバックフォーカスである。
【0073】
これらの条件式は、クイックリターンミラー等を配置するするために必要なスペースのための条件式となる。条件式(9)は、想定しているイメージサークル半径である。このとき、レイアウト上ミラーを置くスペースの確保のために必要な寸法が、条件式(10)の範囲である。条件式(9)の下限の10mmを越えると、ミラーのスペースが足りなくなり、条件式(9)の上限の13mmを越えると、カメラ本体が大きくなりすぎてしまい好ましくない。
【0074】
さらに、本発明のレンズ系では、以下の条件式を満足することが望ましい。
【0075】
1°<|EW|<11° ・・・(11)
ただし、EWは無限遠物点合焦時におけるカメラ本体の撮像面における最大像高に入射する対角主光線の射出光線と光軸とのなす角であり、撮像面の撮像範囲が任意に変更可能な場合はその取る得る範囲の像高最大位置における値である。
【0076】
本発明のレンズ系は、デジタルカメラへ適用することもできるため、CCD等の撮像素子への入射角度が問題となってくる。CCD等への入射角度が余り大きいと、斜入射による光量不足が懸念される。特に像高が高くなると、レンズ系の射出角度が大きくなるため、CCD等による周辺減光が大きくなってくる。この周辺減光による光量落ちを最小限にするために、条件式(11)が必要になってくる。条件式(11)は、対角主光線の射出光線と光軸とのなす角、すなわち、対角主光線の射出角の絶対値である。本発明のレンズ系に使用する際のCCD等では、CCD等の斜入射特性をレンズ系に合わせてあるが、CCD等への斜入射による周辺減光が問題ないレベルを保つには、レンズ系対角主光線のCCD等への入射角度、すなわち、光学系の射出角度が条件式(11)の範囲を越えないことが望ましい。
【0077】
なお、本発明のマクロレンズは、銀塩フィルム用のカメラにも、固体撮像素子(CCD)等の電子撮像素子を用いたカメラにも用いることが可能である。また、マクロレンズとカメラ本体とを着脱可能とするようにマウント(スクリュータイプ、バヨネットタイプ等)を設けることが可能である。その際に、対角光線の入射半画角が前記の条件(6)を満足することが好ましい。
【0078】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のマクロレンズの実施例1〜3について説明する。実施例1〜3の無限遠物点合焦時(a)及び倍率−0.52時(a)でのレンズ断面図をそれぞれ図1〜図3に示す。図中、第1レンズ群はG1、第2レンズ群はG2、第3レンズ群はG3、絞りはS、像面はIで示してある。
【0079】
本発明の実施例1のマクロレンズを図1に示す。第1レンズ群G1は、物対側から順に、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズの第1レンズ、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズの第2レンズ、両凸正レンズの第3レンズ、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズの第4レンズ、両凹負レンズの第5レンズ、絞り、両凹負レンズの第6レンズ、像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズの第7レンズ、両凸正レンズの第8レンズからなり、第2レンズ群は、像面側に凹面を向けた負メニスカスレンズの第9レンズ、像面側に凹面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合正レンズの第10レンズで構成されている。
【0080】
近距離物点へのフォーカシングは、第1レンズ群と第2レンズ群をそれぞれ物対側に移動することによって行う。
【0081】
この実施例の像高IH:11.1mm、像面Iに配置されるCCDの画素は5.5μmピッチである。
【0082】
本発明の実施例2のマクロレンズを図2に示す。第1レンズ群G1は、物対側から順に、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズの第1レンズ、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズの第2レンズ、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズの第3レンズ、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズの第4レンズ、両凹負レンズの第5レンズ、絞り、両凹負レンズの第6レンズ、像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズの第7レンズ、両凸正レンズの第8レンズからなり、第2レンズ群は、像面側に凹面を向けた負メニスカスレンズの第9レンズ、像面側に凹面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合正レンズの第10レンズで構成されている。
【0083】
近距離物点へのフォーカシングは、第1レンズ群と第2レンズ群をそれぞれ物対側に移動することによって行う。
【0084】
この実施例の像高IH:11.1mm、像面Iに配置されるCCDの画素は5.5μmピッチである。
【0085】
本発明の実施例3のマクロレンズを図3に示す。第1レンズ群G1は、物対側から順に、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズの第1レンズ、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズの第2レンズ、両凸正レンズの第3レンズ、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズの第4レンズからなり、第2レンズ群は、両凹負レンズの第5レンズ、絞り、両凹負レンズの第6レンズ、像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズの第7レンズ、両凸正レンズの第8レンズからなり、第3レンズ群は、像面側に凹面を向けた負メニスカスレンズの第9レンズ、像面側に凹面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合正レンズの第10レンズで構成されている。
【0086】
近距離物点へのフォーカシングは、第1レンズ群と第2レンズ群と第3レンズ群をそれぞれ物対側に移動することによって行う。
【0087】
この実施例の像高IH:11.1mm、像面Iに配置されるCCDの画素は5.5μmピッチである。
【0088】
以下に、上記各実施例の数値データを示すが、記号は上記の外、fL は無限遠物点合焦時における全系の焦点距離、FNOはFナンバー、Mは倍率、r1 、r2 …は各レンズ面の曲率半径、d1 、d2 …は各レンズ面間の間隔、nd1、nd2…は各レンズのd線の屈折率、νd1、νd2…は各レンズのアッベ数である。
【0089】
Figure 0004156828
【0090】
Figure 0004156828
【0091】
Figure 0004156828
Figure 0004156828
【0092】
上記実施例1〜3の無限遠にフォーカシングした場合(a)と倍率−0.52にフォーカシングした場合(b)の収差図をそれぞれ図4〜図6に示す。これら収差図において、“SA”は球面収差、“AS”は非点収差、“DT”は歪曲収差、“CC”は倍率色収差を示す。また、各収差図中、“IH”は像高を示す。
【0093】
次に、上記各実施例における条件(1)〜(11)の値を示す。ただし、条件(3)、(4)はそれぞれ条件(3−1)又は(3−2)、(4−1)又は(4−2)を意味する。
実施例 1 2 3
(1) -2.10 -2.27 -2.13
(2) -2.81 -3.08 -2.63
(3) 1.26 1.30 0.70
(4) 2.71 2.45 2.71
(5) -0.52 -0.52 -0.52
(6) 13.3 13.3 13.3
(7) 1.83 1.83 1.83
(8) 0.61 0.59 0.62
(9) 11.1 11.1 11.1
(10) 3.15 3.15 3.16
(11) 9.45 7.97 9.68 。
【0094】
以上に説明した本発明のマクロレンズは、前記したように、銀塩又はデジタル一眼レフレックスカメラに適用可能のものである。これらを以下に例示する。
【0095】
図7に、本発明のマクロレンズを撮影レンズとして用いる銀塩タイプの一眼レフレックスカメラを示す。この図7において、10は一眼レフレックスカメラで、2は撮影レンズ、4は撮影レンズ2を一眼レフレックスカメラ10に着脱可能とするマウント部であり、スクリュータイプのマウントやバヨネットタイプのマウント(図の場合は、バヨネットタイプのマウントを用いている。)等が用いられる。また、6はフィルム、11は撮影レンズ2の光路3上レンズ系2とフィルム6との間に配置されたクイックリターンミラー、12はクイックリターンミラーより反射された光路に配置されたファインダースクリーン、13はペンタプリズム、14はファインダー、Eは観察者の眼(アイポイント)である。このような構成の一眼レフレックスカメラ10の撮影レンズ2として本発明のマクロレンズが用いられている。
【0096】
次に、図8(a)に、本発明のマクロレンズをデジタルタイプの一眼レフカメラの対物光学系に組み込んだ構成の概念図を示す。この例の場合、対物光学系21としては、実施例1のマクロレンズを用いて示す。この対物光学系21を通った結像光束は、バックフォーカス側に配置されたハーフミラープリズム(ビームスプリッター等)22を介して、撮影用光路とファインダー用光路とに分離される。なお、ハーフミラープリズム22に代えてクイックリターンミラーを用いれば、光量の損失を防止でき望ましい。さらに、撮影用光路中には、ローパスフィルターや赤外カットフィルター等のフィルターFとCCD23が配され、物体像がこのフィルターFを通ってCCD23の撮像面上に形成される。また、ファインダー用光路には、その撮像面と共役な位置に形成される1次像面上にスクリーンマット24が配され、この1次像が平面ミラー25で反射され、リレー光学系26により2次像としてリレーされると共に、正立正像にされている。そして、この2次像を接眼レンズ27によって観察像眼球Eに導く。
【0097】
また、この図8(a)のファインダー光路部分は、図8(b)に示すように、平面ミラー25とリレー光学系26とを正パワーを持った凹面鏡プリズム28に置き換えてもよい。このような構成とすれば、部品点数を減らすことができると共に、コンパクト化も実現できる。なお、この凹面鏡プリズム28は、入射面と射出面にもパワーを持たせてもよいし、反射面は回転対称面(球面や非球面等)の他、アナモルフィック面や自由曲面等の非回転対称面であってもよい。また、CCD23に代えて、銀塩フィルムを配置した銀塩カメラとして構成してもよい。
【0098】
以上の本発明のマクロレンズ及びそれを備えたカメラは例えば次のように構成することができる。
【0099】
〔1〕 物体側より順に、正パワーの第1レンズ群、正パワーの第2レンズ群よりなり、前記第1レンズ群は、物体側が凹面の負メニスカスレンズを最も物体側に配置し、無限遠物点合焦時から最至近物点へのフォーカシング時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔を変化させそれぞれ独立に物体側へ移動させることを特徴とするマクロレンズ。
【0100】
〔2〕 前記第1レンズ群中に絞りを配置したことを特徴とする請求項1記載のマクロレンズ。
【0101】
〔3〕 前記負メニスカスレンズと前記絞りとの間に複数の正レンズを含むことを特徴とする請求項2記載のマクロレンズ。
【0102】
〔4〕 前記絞りの直前及び直後のレンズを負レンズとしたことを特徴とする請求項2又は3記載のマクロレンズ。
【0103】
〔5〕 前記正の第1レンズ群が、物体側から順に、前記物体側が凹面の負メニスカスレンズ、正レンズ群、像側面よりも物体側面が曲率半径の絶対値の小さい面の正レンズ、物体側面よりも像側面が曲率半径の絶対値の小さい面の負レンズ、絞り、像側面よりも物体側面が曲率半径の絶対値の小さい面の負レンズ、物体側面よりも像側面が曲率半径の絶対値の小さい面の正レンズ、を有することを特徴とする請求項1記載のマクロレンズ。
【0104】
〔6〕 前記第2レンズ群が、正レンズと負レンズとを接合させた接合正レンズを有することを特徴とする請求項1から5の何れか1項記載のマクロレンズ。
【0105】
〔7〕 物体側より順に、正パワーの第1レンズ群、負パワーの第2レンズ群、正パワーの第3レンズ群よりなり、前記第1レンズ群は、物体側が凹面の負メニスカスレンズを最も物体側に配置し、無限遠物点合焦時から最至近物点へのフォーカシング時に、各レンズ群の間隔を変化させそれぞれ独立に物体側へ移動させることを特徴とするマクロレンズ。
【0106】
〔8〕 前記第2レンズ群中に絞りを配置したことを特徴とする請求項7記載のマクロレンズ。
【0107】
〔9〕 前記第1レンズ群が、前記負メニスカスレンズの像側に複数の正レンズを含んでなることを特徴とする請求項8記載のマクロレンズ。
【0108】
〔10〕 前記絞りの直前及び直後のレンズを負レンズとしたことを特徴とする請求項8又は9記載のマクロレンズ。
【0109】
〔11〕 前記正の第1レンズ群及び前記負の第2レンズ群の合成レンズ系が、物体側から順に、前記物体側が凹面の負メニスカスレンズ、正レンズ群、像側面よりも物体側面が曲率半径の絶対値の小さい面の正レンズ、物体側面よりも像側面が曲率半径の絶対値の小さい面の負レンズ、絞り、像側面よりも物体側面が曲率半径の絶対値の小さい面の負レンズ、物体側面よりも像側面が曲率半径の絶対値の小さい面の正レンズ、を有することを特徴とする請求項7又は8記載のマクロレンズ。
【0110】
〔12〕 前記第3レンズ群が、正レンズと負レンズとを接合させた接合正レンズを有することを特徴とする請求項7から11の何れか1項記載のマクロレンズ。
【0111】
〔13〕 以下の条件(3−1)、(4−1)を満足することを特徴とする請求項1から6の何れか1項記載のマクロレンズ。
【0112】
0.5<f1 /fL <1.8 ・・・(3−1)
1.8<f2 /fL <3.5 ・・・(4−1)
ただし、f1 は第1レンズ群の焦点距離、f2 は第2レンズ群の焦点距離、fL は無限遠物点合焦時における全系の焦点距離である。
【0113】
〔14〕 以下の条件(3−2)、(4−2)を満足することを特徴とする請求項7から12の何れか1項記載のマクロレンズ。
【0114】
0.5<f1 /fL <1.8 ・・・(3−2)
1.8<f3 /fL <3.5 ・・・(4−2)
ただし、f1 は第1レンズ群の焦点距離、f3 は第3レンズ群の焦点距離、fL は無限遠物点合焦時における全系の焦点距離である。
【0115】
〔15〕 以下の条件(1)を満足することを特徴とする請求項1から14の何れか1項記載のマクロレンズ。
【0116】
−4<fF /fL <−1 ・・・(1)
ただし、fF は最も物体側の負メニスカスレンズの焦点距離、fL は無限遠物点合焦時における全系の焦点距離である。
【0117】
〔16〕 以下の条件(2)を満足することを特徴とする請求項1から15の何れか1項記載のマクロレンズ。
【0118】
−12.5<(r1 +r2 )/(r1 −r2 )<−0.85・・・(2)
ただし、r1 は最も物体側の負メニスカスレンズの物体側面曲率半径、r2 は最も物体側の負メニスカスレンズの像側面曲率半径である。
【0119】
〔17〕 最至近物点合焦時に以下の条件(5)を満足することを特徴とする請求項1から16の何れか1項記載のマクロレンズ。
【0120】
−1.0<MG<−0.4 ・・・(5)
ただし、MGは最大撮影倍率である。
【0121】
〔18〕 以下の条件(7)を満足することを特徴とする請求項1から17の何れか1項記載のマクロレンズ。
【0122】
1.0<F<3.0 ・・・(7)
ただし、Fは無限遠物点合焦時かつ絞り開放時のFナンバーである。
【0123】
〔19〕 以下の条件(8)を満足することを特徴とする請求項1から18の何れか1項記載のマクロレンズ。
【0124】
0.4<Δd1 /fL <0.8 ・・・(8)
ただし、Δd1 は無限遠物点合焦時から最至近物点合焦時における第1レンズ群の繰り出し量、fL は無限遠物点合焦時における全系の焦点距離である。
【0125】
〔20〕 請求項1から19の何れか1項記載のズームレンズと、その像側に配された撮像範囲を制限する機構とを設けたことを特徴とするカメラ。
【0126】
〔21〕 以下の条件(6)を満足することを特徴とする請求項20記載のカメラ。
【0127】
7°<SW<16° ・・・(6)
ただし、SWは無限遠合焦時におけるカメラ本体の撮像範囲における最大像高に入射する対角光線の入射半画角であり、撮像面の撮像範囲が任意に変更可能な場合はその取り得る範囲の最大値である。
【0128】
〔22〕 前記撮像範囲を制限する機構が矩形の開口からなる視野絞りであることを特徴とする請求項20又は21記載のカメラ。
【0129】
〔23〕 前記撮像範囲を制限する機構が矩形の撮像領域を持つ電子撮像素子であることを特徴とする請求項20又は21記載のカメラ。
【0130】
〔24〕 以下の条件(6)を満足するように形成されたカメラ本体と着脱可能とするマウント部を備えたことを特徴とする請求項1から19の何れか1項記載のマクロレンズ。
【0131】
7°<SW<16° ・・・(6)
ただし、SWは無限遠合焦時におけるカメラ本体の撮像範囲における最大像高に入射する対角光線の入射半画角であり、撮像面の撮像範囲が任意に変更可能な場合はその取り得る範囲の最大値である。
【0132】
〔25〕 以下の条件(9)、(10)を満足することを特徴とする請求項1乃至19何れか1項記載のマクロレンズ。
【0133】
13mm>IH>10mm ・・・(9)
3.5>fb /IH ・・・(10)
ただし、IHは無限遠物点合焦時におけるイメージサークル半径、fb は無限遠物点合焦時におけるレンズ系のバックフォーカスである。
【0134】
〔26〕 以下の条件(11)を満足することを特徴とする請求項23記載のカメラ。
【0135】
1°<|EW|<11° ・・・(11)
ただし、EWは無限遠物点合焦時におけるカメラ本体の撮像面における最大像高に入射する対角主光線の射出光線と光軸とのなす角であり、撮像面の撮像範囲が任意に変更可能な場合はその取る得る範囲の像高最大位置における値である。
【0136】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によると、Fナンバー1.8と大口径で、無限から近距離まで諸収差が良好に補正されたマクロレンズを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のマクロレンズの無限遠物点合焦時と倍率−0.52時のレンズ断面図である。
【図2】本発明の実施例2のマクロレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図3】本発明の実施例3のマクロレンズの図1と同様のレンズ断面図である。
【図4】実施例1の無限遠と倍率−0.52にフォーカシングした場合の収差図である。
【図5】実施例2の図4と同様の収差図である。
【図6】実施例3の図4と同様の収差図である。
【図7】本発明のマクロレンズを撮影レンズとして用いる銀塩タイプの一眼レフレックスカメラの概略構成を示す図である。
【図8】本発明のマクロレンズをを組み込んだデジタルタイプの一眼レフカメラの構成を示す概念図である。
【符号の説明】
G1…第1レンズ群
G2…第2レンズ群
G3…第3レンズ群
S…絞り
I…像面
E…観察者眼球(アイポイント)
F…光学フィルター等の部材
2…撮影レンズ
3…光路
4…マウント部
6…フィルム
10…一眼レフレックスカメラ
11…クイックリターンミラー
12…ファインダースクリーン
13…ペンタプリズム
14…ファインダー
21…対物光学系
22…ハーフミラープリズム
23…CCD
24…スクリーンマット
25…平面ミラー75
26…リレー光学系
27…接眼レンズ
28…凹面鏡プリズム

Claims (16)

  1. 物体側より順に、正パワーの第1レンズ群、正パワーの第2レンズ群よりなり、前記第1レンズ群は、物体側が凹面の負メニスカスレンズを最も物体側に配置し、無限遠物点合焦時から最至近物点へのフォーカシング時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔を変化させそれぞれ独立に物体側へ移動させ、以下の条件(3−1)、(4−1)、(2)、(8)を満足することを特徴とするマクロレンズ。
    0.5<f 1 /f L <1.8 ・・・(3−1)
    1.8<f 2 /f L <3.5 ・・・(4−1)
    −12.5<(r 1 +r 2 )/(r 1 −r 2 )<−0.85・・・(2)
    0.4<Δd 1 /f L <0.8 ・・・(8)
    ただし、f 1 は第1レンズ群の焦点距離、f 2 は第2レンズ群の焦点距離、f L は無限遠物点合焦時における全系の焦点距離、r 1 は最も物体側の負メニスカスレンズの物体側面曲率半径、r 2 は最も物体側の負メニスカスレンズの像側面曲率半径、Δd 1 は無限遠物点合焦時から最至近物点合焦時における第1レンズ群の繰り出し量である。
  2. 前記第1レンズ群中に絞りを配置したことを特徴とする請求項1記載のマクロレンズ。
  3. 前記負メニスカスレンズと前記絞りとの間に複数の正レンズを含むことを特徴とする請求項2記載のマクロレンズ。
  4. 前記絞りの直前及び直後のレンズを負レンズとしたことを特徴とする請求項2又は3記載のマクロレンズ。
  5. 前記正の第1レンズ群が、物体側から順に、前記物体側が凹面の負メニスカスレンズ、正レンズ群、像側面よりも物体側面が曲率半径の絶対値の小さい面の正レンズ、物体側面よりも像側面が曲率半径の絶対値の小さい面の負レンズ、絞り、像側面よりも物体側面が曲率半径の絶対値の小さい面の負レンズ、物体側面よりも像側面が曲率半径の絶対値の小さい面の正レンズ、を有することを特徴とする請求項1記載のマクロレンズ。
  6. 前記第2レンズ群が、正レンズと負レンズとを接合させた接合正レンズを有することを特徴とする請求項1から5の何れか1項記載のマクロレンズ。
  7. 以下の条件(1)を満足することを特徴とする請求項1からの何れか1項記載のマクロレンズ。
    −4<fF /fL <−1 ・・・(1)
    ただし、fF は最も物体側の負メニスカスレンズの焦点距離、fL は無限遠物点合焦時における全系の焦点距離である。
  8. 最至近物点合焦時に以下の条件(5)を満足することを特徴とする請求項1からの何れか1項記載のマクロレンズ。
    −1.0<MG<−0.4 ・・・(5)
    ただし、MGは最大撮影倍率である。
  9. 以下の条件(7)を満足することを特徴とする請求項1からの何れか1項記載のマクロレンズ。
    1.0<F<3.0 ・・・(7)
    ただし、Fは無限遠物点合焦時かつ絞り開放時のFナンバーである。
  10. 請求項1からの何れか1項記載のズームレンズと、その像側に配された撮像範囲を制限する機構とを設けたことを特徴とするカメラ。
  11. 以下の条件(6)を満足することを特徴とする請求項10記載のカメラ。
    7°<SW<16° ・・・(6)
    ただし、SWは無限遠合焦時におけるカメラ本体の撮像範囲における最大像高に入射する対角光線の入射半画角であり、撮像面の撮像範囲が任意に変更可能な場合はその取り得る範囲の最大値である。
  12. 前記撮像範囲を制限する機構が矩形の開口からなる視野絞りであることを特徴とする請求項10又は11記載のカメラ。
  13. 前記撮像範囲を制限する機構が矩形の撮像領域を持つ電子撮像素子であることを特徴とする請求項10又は11記載のカメラ。
  14. 以下の条件(6)を満足するように形成されたカメラ本体と着脱可能とするマウント部を備えたことを特徴とする請求項1からの何れか1項記載のマクロレンズ。
    7°<SW<16° ・・・(6)
    ただし、SWは無限遠合焦時におけるカメラ本体の撮像範囲における最大像高に入射する対角光線の入射半画角であり、撮像面の撮像範囲が任意に変更可能な場合はその取り得る範囲の最大値である。
  15. 以下の条件(9)、(10)を満足することを特徴とする請求項1乃至何れか1項記載のマクロレンズ。
    13mm>IH>10mm ・・・(9)
    3.5>fb /IH ・・・(10)
    ただし、IHは無限遠物点合焦時におけるイメージサークル半径、fb は無限遠物点合焦時におけるレンズ系のバックフォーカスである。
  16. 以下の条件(11)を満足することを特徴とする請求項13記載のカメラ。
    1°<|EW|<11° ・・・(11)
    ただし、EWは無限遠物点合焦時におけるカメラ本体の撮像面における最大像高に入射する対角主光線の射出光線と光軸とのなす角であり、撮像面の撮像範囲が任意に変更可能な場合はその取る得る範囲の像高最大位置における値である。
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