JP4838899B2 - ズームレンズ及びそれを用いた光学機器 - Google Patents

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Description

本発明は、ズームレンズ及びそれを用いた光学機器に関し、特に負の屈折力のレンズ群が先行する全体としての3つのレンズ群を有し、これらの各レンズ群(各群)のレンズ構成を適切に設定している。これにより、レンズ系全体の小型化を図ったフィルム用のスチルカメラやビデオカメラ、そしてデジタルスチルカメラ等に好適なものである。
最近、固体撮像素子を用いたビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等、光学機器(カメラ)高機能化にともない、それに用いる光学系には高性能化と小型化のズームレンズが求められている。
この種のカメラには、レンズ最後部と撮像素子との間に、ローパスフィルターや色補正フィルターなどの各種光学部材を配置する為、それに用いる光学系には、比較的バックフォーカスの長いレンズ系が要求される。さらに、カラー画像用の撮像素子を用いたカラーカメラの場合、色シェーディングを避けるため、それに用いる光学系には像側のテレセントリック特性の良いものが望まれている。
従来より、負の屈折力の第1群と正の屈折力の第2群の2つのレンズ群より成り、双方のレンズ間隔を変えて変倍を行う。所謂ショートズームタイプの広角の2群ズームレンズが種々提案されている。これらのショートズームタイプの光学系では、正の屈折力の第2群を移動することで変倍を行い、負の屈折力の第1群を移動することで変倍に伴う像点位置の補正を行っている。
これらの2つのレンズ群よりなるレンズ構成においては、ズーム倍率は2倍程度である。さらに2倍以上の高い変倍比を有しつつレンズ全体をコンパクトな形状にまとめたズームレンズが知られている(特許文献1〜8)。例えば特許文献1や、特許文献2等には2群ズームレンズの像側に負または正の屈折力の第3群を配置し、高倍化に伴って発生する諸収差の補正を行っている、所謂3群ズームレンズが提案されている。しかしながら、これらの3群ズームレンズは主として35mmフィルム写真用に設計されているため、固体撮像素子を用いた光学系に求められるバックフォーカスの長さと、良好なテレセントリック特性を両立したものとは言い難かった。
特公平7−3507号公報 特公平6−40170号公報 特開昭63−135913号公報 特開平7−261083号公報 特開平3−288113号公報 米国特許第4,999,007号公報 米国特許第4,824,223号公報 特開2000-111798号公報
バックフォーカスとテレセントリック特性を満足する3群ズームレンズ系が、例えば特許文献3や、特許文献4等で提案されている。また、特許文献5には、3群ズームレンズにおいて負の屈折力の第1群を固定とし、正の屈折力の第2群と正の屈折力の第3群を移動させて変倍を行う光学系も開示されている。これらの従来例においては、各レンズ群の構成枚数が比較的多く、レンズ全長が長くなる傾向があった。
また、特許文献4に記載される例では、負の屈折力の第1群のもっとも物体側に凸レンズ(正レンズ)が配置されており、特に広角化した場合、レンズ外径が増大する傾向があった。さらに、この例では負の屈折力の第1群を移動させて近距離物体へのフオーカシングを行うため、ズーミングでの移動とあいまってメカ構造が複雑化する傾向があった。
また、特許文献6には、負、正、正の屈折力の3つのレンズ群より成る3群ズームレンズにおいて、第1レンズ群、第2レンズ群をそれぞれ1枚の単レンズで構成したものも開示されている。ところが、広角端でのレンズ全長が比較的大きく、さらに広角端での第1群と絞りが大きく離れているため軸外光線の入射高が大きく第1群を構成するレンズの径が増大してしまうため、レンズ系全体が大きくなってしまう傾向があった。また、第1群と、第2群は構成レンズ枚数が1枚のためレンズ群内における収差補正が難しい。特に変倍時の倍率色収差の変動は軸外光線の光紬からの高さの変動が大きい第1群内にて発生しやすいが、第1群を凹レンズ1枚としているのでレンズ群内での補正が十分でなく、全系においても倍率色収差の変動が増加する傾向があった。
さらに、ズーム広角端での画角を大きくした場合の特有な問題として歪曲収差の補正不足の問題がある。また、比較的感度の低い高画素の撮影素子で用いるためには更なる大口径比化が求められる。
また、特許文献7には負−正−正の屈折力のレンズ群より成る3群構成のプロジェクター用光学系が開示されている。このレンズでは第1群が負レンズ1枚のためレンズ群内の収差補正が必ずしも十分でなく、変倍比が1.7程度であった。
本出願人は特許文献8において負−正−正の屈折力のレンズ群より成る3つのレンズ群を有した3群ズームレンズを提案した。このズームレンズではレンズ群の後方にフィルター等を挿入するために必要な長さのバックフォーカスの確保と、固体撮像素子用として必要なテレセントリック特性の双方を両立している。そして変倍比2以上としながら極力レンズ全長を短縮しコンパクトなズームレンズを達成している。
本発明は、第2群の小型化、および第2群と第3群の空気間隔の短縮を図り、より一層の小型化を達成し、かつ諸収差が良好に補正された高い光学性能を有したズームレンズ及びそれを用いた光学機器の提供を目的とする。
請求項1の発明のズームレンズは、物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群、正の屈折力の第4群からなり、広角端から望遠端への変倍に際して、前記第1群と前記第2群の間隔が広がり、前記第2群と前記第3群との間隔が縮まり、前記第3群と前記第4群との間隔が広がるように、各群が移動するズームレンズにおいて、広角端から望遠端への変倍に際して、前記第1群は像側へ凸状の軌跡にて移動し、前記第2群は、像側に凹面を向けたメニスカス状の負レンズ、物体側に凸面を向けたメニスカス状の正レンズを有し、前記第3群は、物体側より順に、開口絞り、物体側に凸面を向けた正の第31レンズ、像側に凹面を向けたメニスカス状の負の第32レンズを有し、前記第32レンズの物体側のレンズ面の曲率半径をR32a、前記第32レンズの像側のレンズ面の曲率半径をR32b、前記第3群の焦点距離をf3、前記32レンズの焦点距離をf32としたとき、
−6.5<(R32b+R32a)/(R32b−R32a)<−1.2
0.5<|f32|/f3<2.2
の条件式を満足することを特徴としている。
請求項2の発明のズームレンズは請求項1の発明において、前記第1群は物体側に凸面を向けた正の第11レンズのみで構成されることを特徴としている。
請求項3の発明の光学機器は、請求項1または2に記載のズームレンズを有することを特徴としている。
本発明によれば第2群の小型化、および第2群と、第3群の空気間隔の短縮を図り、より一層の小型化を達成し、かつ諸収差が良好に補正された高い光学性能を有したズームレンズ及びそれを用いた光学機器を達成することができる。
この他、本発明によれば固体撮像素子を用いた撮影系に好適な、構成レンズ枚数が少なくコンパクトで、優れた光学性能を有するズームレンズが達成できる。
本発明の参考例1の数値実施例1のレンズ断面図 本発明の参考例1の数値実施例1の広角端の収差図 本発明の参考例1の数値実施例1の中間の収差図 本発明の参考例1の数値実施例1の望遠端の収差図 本発明の参考例2の数値実施例2のレンズ断面図 本発明の参考例2の数値実施例2の広角端の収差図 本発明の参考例2の数値実施例2の中間の収差図 本発明の参考例2の数値実施例2の望遠端の収差図 本発明の参考例3の数値実施例3のレンズ断面図 本発明の参考例3の数値実施例3の広角端の収差図 本発明の参考例3の数値実施例3の中間の収差図 本発明の参考例3の数値実施例3の望遠端の収差図 本発明の参考例4の数値実施例4のレンズ断面図 本発明の参考例4の数値実施例4の広角端の収差図 本発明の参考例4の数値実施例4の中間の収差図 本発明の参考例4の数値実施例4の望遠端の収差図 本発明の参考例5の数値実施例5のレンズ断面図 本発明の参考例5の数値実施例5の広角端の収差図 本発明の参考例5の数値実施例5の中間の収差図 本発明の参考例5の数値実施例5の望遠端の収差図 本発明の実施例1の数値実施例6のレンズ断面図 本発明の実施例1の数値実施例6の広角端の収差図 本発明の実施例1の数値実施例6の中間の収差図 本発明の実施例1の数値実施例6の望遠端の収差図 本発明の光学機器の要部概略図
図1は参考例1の数値実施例1のレンズ断面図である。図2〜図4は参考例1の数値実施例1の広角端、中間、望遠端の収差図である。
図5は参考例2の数値実施例2のレンズ断面図である。図6〜図8は参考例2の数値実施例2の広角端、中間、望遠端の収差図である。
図9は参考例3の数値実施例3のレンズ断面図である。図10〜図12は参考例3の数値実施例3の広角端、中間、望遠端の収差図である。
図13は参考例4の数値実施例4のレンズ断面図である。図14〜図16は参考例4の数値実施例4の広角端、中間、望遠端の収差図である。
図17は参考例5の数値実施例5のレンズ断面図である。図18〜図20は参考例5の数値実施例5の広角端、中間、望遠端の収差図である。
図21は実施例1の数値実施例6のレンズ断面図である。図22〜図24は実施例1の数値実施例6の広角端、中間、望遠端の収差図である。
図1、図5、図9、図13、図17のレンズ断面図においてL1は負の屈折力の第1群(第1レンズ群)、L2は正の屈折力の第2群(第2レンズ群)、L3は正の屈折力の第3群(第3レンズ群)、SPは開口絞り、IPは像面である。Gはフィルターや色分解プリズム等のガラスロックである。矢印は広角端から望遠端への変倍に際して各レンズ群の移動軌跡を示している。
図1、図5のズームレンズでは広角端から望遠端への変倍に際し、第1群と、第2群の間隔が減少し、第2群と第3群の間隔が増大するように、第2群と第3群を物体側へ移動させて行う。そして、変倍に伴う像面変動の補正を第1群を像面側に凸状の軌跡で又は、その軌跡の一部に沿って非直線的に移動させて行っている。
図9、図13、図17のズームレンズでは広角端から望遠端への変倍に際して第1群と、第2群の間隔が減少し、第2群と第3群間隔が増大するように、第2群を物体側へ移動させて行なう。そして変倍に伴う像面変動の補正を該第1群を像面側に凸状の軌跡又はその一部に沿って非直線的に移動させて行っている。ここで第3群は移動させても良く、又、固定であっても良い。
図21のレンズ断面図において、L1は、正の屈折力の第1群、L2は負の屈折力の第2群、L3は正の屈折力の第3群、L4は正の屈折力の第4群である。SPは絞り、IPは像面、Gはフィルターや色分解プリズム等のガラスブロックである。
広角端から望遠瑞への変倍に際して該第1群と第2群の間隔が増大し第2群と第3群の間隔が減少し、該第3群と第4群の間隔が増大するように矢印の如く各レンズ群を光軸上移動させている。ここで第1、第2群は像側に凸状の軌跡で移動している。
次に参考例1〜5、実施例1について順次説明する。参考例1〜5では、物体側より順に、負の屈折力の第1群、正の屈折力の第2群そして正の屈折力の第3群の3つの群を有している。そして、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1群は像側に凸の往復運動もしくはこの一部の運動、第2群は物体側に移動し、第3群は移動もしくは固定である。
参考例1〜5のズームレンズは、基本的には負の屈折力の第1群と正の屈折力の第2群とで所謂広角ショートズーム系を構成しており、第2群の移動により変倍を行い、第1群を往復移動によって変倍に伴う像点の移動を補正している。
第3群はズーミング中固定の場合、変倍には寄与しないが、撮像素子の小型化に伴うズームレンズの屈折力の増大を分担し、第1、第2群で構成されるショートズーム系の屈折力を減らしている。これにより第1群を構成するレンズでの収差の発生を抑え良好な光学性能を達成している。
また、特に固体撮像素子等を用いた光学機器に必要な像側のテレセントリックな結像を正の屈折力の第3群をフィールドレンズの役割を持たせることで達成している。
また、第3群がズーミング中移動する場合は第3群に入射する軸外光線の光軸からの高さをコントロールできるため軸外諸収差に対する補正能力が高まり、変倍全域に渡ってさらに良好な性能を実現している。
また、絞りSPを第2群内の物体側に置き、広角側での入射瞳と第1群との距離を縮めることで第1群を構成するレンズの外径の増大をおさえている。それとともに、正の屈折力の第2群の物体側に配置した絞りを挟んで第1群と第3群とで軸外の諸収差を打ち消すことで構成レンズ枚数を増やさずに良好な光学性能を得ている。
さらに、負の屈折力の第1群を物体側から順に像側に凹面を向けたメニスカス状の負レンズ、物体側に凸面を向けたメニスカス状の正のレンズの2枚で構成する。又は、像側に凹面を向けたメニスカス状の負レンズ、像側に凸面を向けたメニスカス状の負レンズそして物体側に凸面を向けたメニスカス状の正レンズの3枚のレンズで構成している。正の屈折力の第2群を物体側から順に、物体側に凸面を向けた正の第21レンズ、像側に凹面を向けたメニスカス状の負の第22レンズで構成する。又は、物体側に凸面を向けた正の第21レンズ、像側に凹面を向けたメニスカス状の負の第22レンズそして正の第23レンズで構成している。
又は物体側に凸面を向けた正の第21レンズ、像側に凹面を向けたメニスカス状の負の第22レンズ、負の第23レンズと正の第24レンズとを接合した接合レンズで構成している。正の屈折力の第3群を正の第31レンズで構成している。
負の屈折力の第1群は、軸外主光線を絞り中心に瞳結像させる役割を持っており、特に広角側においては軸外主光線の屈折量が大きいために軸外諸収差、とくに非点収差と歪曲収差が発生し易い。そこで、通常の広角レンズと同様もっとも物体側のレンズ径の増大が抑えられる凹−凸(負−正)の構成としている。
第1群を構成する各レンズは、軸外主光線の屈折によって生じる軸外収差の発生を抑えるために絞り中心を中心とする同心球面に近い形状をとっている。すなわち、負レンズは像側に凹面を向けたメニスカス形状とし、正レンズは物体側に凸面を向けたメニスカス形状としている。
図1、図5において第2群は物体側から像側へ順に、物体側に凸面を向けた正の第21レンズ、像側に凹面を向けたメニスカス状の負の第22レンズで構成している。そして第2群を所謂望遠レンズタイプとして第2群の主点位置を物体側に移動させて第2群と第3群の実距離間隔を短くして小型化を図っている。
図9、図13において第2群を物体側から順に物体側に凸面を向けた正の第21レンズ、像側に凹面を向けたメニスカス状の負の第22レンズ、正の第23レンズのトリプレットで構成している。これにより第2群内での収差補正能力が高まるためより高解像なズームレンズが提供できる。この場合は物体側から順に正レンズ、両レンズ面が凹面の負レンズ、正レンズを用いたトリプレットの構成と比べるとメニスカス状の負レンズを用いている分、主点位置を物体側に移動させて第2群と第3群の実距離間隔を短縮させている。
また両レンズ面が凹面の負レンズよりもメニスカス状の負レンズを用いた方が第2群の全長が短縮されるため、撮影を行わないときに各レンズ群を沈胴させて薄型化を図った光学機器を構成する場合は有利となる。
さらに図17に示すように上記トリプレットの像側の正レンズを負レンズと正レンズからなる接合レンズで置き換えると色収差補正能力が増すので好ましい。
なお、第2群中のもっとも物体側の第21レンズは第1群を射出した軸外主光線が大きく屈折して軸外諸収差が発生しないよう物体側に凸の形状にしている。また、第1群を発散状態で射出した軸上光束に対して球面収差の発生量を抑えるためにも第21レンズは物体側に凸の形状が好ましい。
正の屈折力の第3群は、物体側に凸面を設けた形状の正の第31レンズを有し、像側テレセントリックにするためのフィールドレンズとしての役割も有している。
また、各レンズ群を少ないレンズ枚数で構成しつつ、更なる光学性能の向上を達成するため、参考例1〜5では非球面を効果的に導入している。
図1に示す参考例1においては、第1群を構成する第11レンズの像側のレンズ面を周辺で発散作用が弱くなる形状の非球面とし、特に広角側での像面彎曲、非点収差および歪曲収差の補正を行い変倍に伴う収差変動を低減している。
また、第2群を構成する第21レンズの物体側のレンズ面を周辺で収斂作用が弱くなる非球面としており、大口径化で顕著になる球面収差の補正を効果的におこなっている。さらに第21レンズの像側のレンズ面を非球面とすると球面収差とコマ収差の補正が両立しやすくなるため図1に示すように第2群の構成枚数が
少ない場合には特に有効である。
また、第3群を構成する第31レンズの物体側のレンズ面を周辺で収斂作用が弱くなる非球面としており、変倍全域での像面彎曲、非点収差、歪曲収差の補正を効果的におこなっている。
同様な理由により、図5に示す参考例2では第1群の第11レンズの像面側のレンズ面、第21レンズの物体側と像面側のレンズ面、第31レンズの物体側のレンズ面に非球面を用いている。
図9に示す参考例3では第1群の第11レンズの像面側のレンズ面、第21レンズの物体側のレンズ面、第31レンズの像面側のレンズ面に非球面を用いている。
図13に示す参考例4では第1群の第11レンズの像面側のレンズ面、第21レンズの物体側のレンズ面、第31レンズの像面側のレンズ面に非球面を用いている。
図17に示す参考例5では第1群の第11レンズの像面側のレンズ面、第21レンズの物体側のレンズ面、第31レンズの像面側のレンズ面に非球面を用いている。
これによって図1のズームレンズと同様の光学性能を得ている。
参考例1〜5のズームレンズを用いて無限遠物体から近距離物体への撮影をする場合には、第1群を物体側へ移動することで良好な性能を得られる。この他、第3群を一体で物体側に移動するとリアフォーカス式となるため、フオーカシングによる前玉経の増大が防げることや、最短撮像距難が短縮できること、そしてフォーカス群が軽量化できるといったメリットが得られる。
尚、参考例1〜5において更に収差補正上好ましくは
(ア−1)前記第22レンズの物体側のレンズ面の曲率半径をR22a、像側のレンズ面の曲率半径をR22b、前記第2群の焦点距離をf2,該第22レンズの焦点距離をf22としたとき
−6.5<(R22b+R22a)/(R22b−R22a)<−1.2・・・(1a)
0.5<|f22|/f2<2.2 ・・・(2a)
の条件式を満足させるのが良い。
条件式(1a)は第2群のメニスカス状の負の第22レンズの形状因子を規定する式である。上限を超えてメニスカスの度合いが弱まり平凹レンズに近づくと第2群の後側主点を物体側に移動させて小型化する効果が薄れレンズ全長の大型化を招くため良くない。また、下限を超えてメニスカスの度合いが強まりすぎると製造誤差に起因する偏芯時の性能劣化が大きくなるためよくない。
条件式(2a)は第2群のメニスカス状の負の第22レンズの焦点距離すなわち屈折力を規定する式である。上限を超えて屈折力が弱まると第2群を望遠タイプの屈折力配置とした効果が薄れ、条件式(1)を満足しても後側主点を物体側に移動させる作用が弱まリレンズ全長の大型化を招くため良くない。また、下限を超えて屈折力が強まるとペッツバール和が急に大きくなり像面がオーバーとなり良くない。
次に図21の実施例1について説明する。実施例1では、物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群そして正の屈折力の第4群の4つの群を有している。そして、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1群、第2群は像側に凸状の往復運動もしくはこの一部の運動、第3群は物体側に移動し、第4群は移動もしくは固定である。
実施例1が参考例1〜5と異なるのは正の屈折力の第1群を物体側に付加したことにより、変倍作用を第2群と第3群にて分担している点である。これにより変倍時の収差変動を低減できるため比較的変倍比の高いズームレンズが提供できるというメリットがある。実施例1の第2、第3、第4群は参考例1〜5の第1、第2、第3群に相当し、各レンズ群の技術的な意味は互いに同じである。
実施例1では変倍に伴い、第1群を像に凸の往復運動もしくはこの一部の移動を行うことにより広角よりの中間位置の軸外光束により決まりがちな第1群の径寸法を小さくする効果がある。
第1群は物体的に凸面を向けた正レンズの1つで構成している。第2群は像側に凹面を向けたメニスカス状の負レンズを2つと、物体側に凸面を向けた正レンズより構成し、第3群は両レンズ面が凸面の正レンズと物体側に凸面を向けたメニスカス状の負レンズより構成している。
また移動群をメカニカルなカム構成を用いて非撮影時に像側に収納する所謂沈胴構成は周知である。実施例1を沈胴構成として非撮影時に更なるコンパクト化を図る場合、カム構成を極力簡素化するために開口絞りは第3群と一体で移動するのが好ましい。
尚、実施例1において更に収差補正上好ましくは次の条件式を満足させるのが良い。
(イ−1)前記第32レンズの物体側のレンズ面の曲率半径をR32a、前記第32レンズの像側のレンズ面の曲率半径をR32b、該第3群の焦点距離をf3、該32レンズの焦点距離をf32としたとき、
−6.5<(R32b+R32a)/(R32b−R32a)<−1.2・・(1b)
0.5<|f32|/f3<2.2 ・・・(2b)
の条件式を満足することである。
ここで条件式(1b)、(2b)の技術的な意味は先の条件式(1a)、(2a)と同じである。
以下に、本発明の参考例1〜5と実施例1の数値実施例を示す。各数値実施例において、iは物体側からの面の順序を示し、Riはレンズ面又は面の曲率半径、Diは第i面と第i+1面との間のレンズ肉厚および空気間隔、Ni、νiはそれぞれd線に対する屈折率、アッベ数を示す。また、もっとも像側の2面は水晶ローパスフィルター、赤外カットフィルター等のフィルター部材である。また、B,C,D,E,Fは非球面係数である。非球面形状は光紬からの高さHの位置での光軸方向の変位を面頂点を基準にしてxとするとき
で表される。但しRは曲率半径、Kは円錐定数である。また、例えば「e−z」の表示は「10−z」意味する。前述の各条件式と数値実施例における諸数値との関係を表−1に示す
[数値実施例1]
本数値実施例の断面図を図1に、広角端、中間位置、望遠端での収差図を図2、3、4に示す。参考例1は物体側から順に負の第1群、正の第2群、正の第3群で構成されている。そして広角端から望遠端へのズーミングに際し、第1群は像側に凸の往復運動、第2群は物体側へ移動、第3群は物体側に移動し、第1群と第2群との間隔は狭まるよう、第2群と第3群の間隔は広がるように変化する。以下レンズデータを示す。
[数値実施例2]
本数値実施例の断面図を図5に、広角端、中間位置、望遠端での収差図を図6、7、8に示す。参考例2は物体側から順に負の第1群、正の第2群、正の第3群で構成されている。そして広角端から望遠端へのズーミングに際し、第1群は像側に凸の往復運動、第2群は物体側へ移動、第3群は物体側に移動し、第1群と第2群との間隔は狭まるよう、第2群と第3群の間隔は広がるように変化する。以下レンズデータを示す。
[数値実施例3]
本数値実施例の断面図を図9に、広角端、中間位置、望遠端での収差図を図10、11、12に示す。参考例3は物体側から順に負の第1群、正の第2群、正の第3群で構成されている。そして広角端から望遠端へのズーミングに際し、第1群は像側に凸の往復運動、第2群は物体側へ移動、第3群は固定で、第1群と第2群との間隔は狭まるよう、第2群と第3群の間隔は広がるように変化する。以下レンズデータを示す。
[数値実施例4]
本数値実施例の断面図を図13に、広角端、中間位置、望遠端での収差図を図14、15、16に示す。参考例4は物体側から順に負の第1群、正の第2群、正の第3群で構成されている。そして広角端から望遠端へのズーミングに際し、第1群は像側に凸の往復運動、第2群は物体側へ移動、第3群は固定で、第1群と第2群との間隔は狭まるよう、第2群と第3群の間隔は広がるように変化する。以下レンズデータを示す。
[数値実施例5]
本数値実施例の断面図を図17に、広角端、中間位置、望遠端での収差図を図18、19、20に示す。参考例5は物体側から順に負の第1群、正の第2群、正の第3群で構成されている。そして広角端から望遠端へのズーミングに際し、第1群は像側に凸の往復運動、第2群は物体側へ移動、第3群は固定で、第1群と第2群との間隔は狭まるよう、第2群と第3群の間隔は広がるように変化する。以下レンズデータを示す。
[数値実施例6]
本数値実施例の断面図を図21に、広角端、中間位置、望遠端での収差図を図22、23、24に示す。実施例1は物体側から順に正の第1群、負の第2群、正の第3群、正の第4群で構成されている。そして広角端から望遠端へのズーミングに際し、第1群、第2群は像側に凸の往復運動、第3群、第4群は物体側へ移動で、第1群と第2群との間隔は広がるよう、第2群と第3群との間隔は狭まるよう、第3群と第4群の間隔は広がるように変化する。絞りは第3群中に位置し変倍中移動する。また、第3群は物体側より正レンズ、負の接合レンズで構成される。また、第1群は物体側に凸面を向けた正レンズ1枚で構成される。
次に本発明のズームレンズを用いたビデオカメラ(光学機器)の実態形態を図25を用いて説明する。
図25において、10はビデオカメラ本体、11は本発明のズームレンズによって構成された撮影光学系、12は撮影光学系11によって被写体像を受光するCCD等の撮影素子である。13は撮像素子12が受光した被写体像を記録する記録手段、14は不図示の表示素子に表示された被写体像を観察するためのファインダーである。上記表示素子は液晶パネル等によって構成され、撮像素子12上に形成された被写体像が表示される。
このように本発明のズームレンズをビデオカメラ等の光学機器に適用することにより、小型で高い光学性能を有する光学機器を実現している。
L1 第1群
L2 第2群
L3 第3群
L4 第4群
SP 絞り
IP 像面
d d線
g g線
S サジタル像面
M メリディオナル像面

Claims (3)

  1. 物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群、正の屈折力の第4群からなり、広角端から望遠端への変倍に際して、前記第1群と前記第2群の間隔が広がり、前記第2群と前記第3群との間隔が縮まり、前記第3群と前記第4群との間隔が広がるように、各群が移動するズームレンズにおいて、広角端から望遠端への変倍に際して、前記第1群は像側へ凸状の軌跡にて移動し、前記第2群は、像側に凹面を向けたメニスカス状の負レンズ、物体側に凸面を向けたメニスカス状の正レンズを有し、前記第3群は、物体側より順に、開口絞り、物体側に凸面を向けた正の第31レンズ、像側に凹面を向けたメニスカス状の負の第32レンズを有し、前記第32レンズの物体側のレンズ面の曲率半径をR32a、前記第32レンズの像側のレンズ面の曲率半径をR32b、前記第3群の焦点距離をf3、前記32レンズの焦点距離をf32としたとき、
    −6.5<(R32b+R32a)/(R32b−R32a)<−1.2
    0.5<|f32|/f3<2.2
    の条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
  2. 前記第1群は物体側に凸面を向けた正の第11レンズのみで構成されることを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
  3. 請求項1または2に記載のズームレンズを有することを特徴とする光学機器。
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