JP4154945B2 - オフセット印刷用新聞用紙 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷作業性に優れ、且つ優れたカラー印刷品質を有するオフセット印刷用新聞印刷用紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、新聞印刷は従来の凸版印刷方式からオフセット印刷方式への転換が急速に進んでおり、現在では新聞印刷の9割以上がオフセット印刷方式によるといわれている。オフセット印刷は通常PS版と呼ばれる刷版を作成し、刷版に湿し水とインキを供給して印刷する方式である。刷版は平版であり、刷版上で画線部は親油性の表面となるように処理され、非画線部は親水性の表面になるように処理されている。この刷版に湿し水とインキを供給すると、画線部にはインキが非画線部には水が付着した状態となり、この刷版より、ブランケットを介して紙にインキを転移させて印刷する。
【0003】
このオフセット印刷では、比較的タックの強いインキを使用するため、用紙の表面の強度が強いことが要求される。また、湿し水で用紙表面を処理するために、表面強度が弱い、あるいは耐水性の弱い表面を持つ用紙を使用すると、紙粉がブランケットに堆積したり、インキに混入することにより、印刷面に所謂カスレが生じるといったトラブルが起こる。
【0004】
また、新聞用紙の軽量化に伴い、印刷後の高い不透明度への要求が強まっており、紙の不透明度を高めるため、ホワイトカーボンや酸化チタン、タルク等の無機顔料が抄紙時の填料として多く使われるようになった。これらの無機顔料は、オフセット印刷時の湿し水によって容易に紙層内から浸み出し易く、ブランケットにパイリングする紙粉の主な成分の一つである。
【0005】
このようなブランケットパイリングや印面カスレのようなオフセット印刷時の表面強度低下に関する問題に対応する方法として、従来から新聞用紙の表面に澱粉、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド系樹脂等の接着剤を主成分とする表面処理剤をゲートロールコーターなどを用いて塗布することが一般に行なわれている。しかしながら、表面処理剤の使用量が増大すると、コスト高となるだけでなく、印刷時に紙表面が湿し水で湿った状態で起こる紙表面の粘着性(通称ネッパリ性と呼ばれる)が増大する傾向があり、このネッパリ性が大きくなると、特に非画線部におけるブランケットパイリングを逆に増大させたり、また、印刷時に紙面がブランケットに貼り付き、結果的にシワや断紙といった走行性などの別の不具合を誘発する虞れがあり好ましくない。
【0006】
また、ゲートロールやメタリングサイズプレスなどの塗工方式においては抄速1200m/min.以上の高スピードで塗布する場合、塗りムラやミストなどの操業上のトラブルが起こりやすいため、表面処理剤の塗布量を増大できない原因の一つになっている。
【0007】
一方で、ロジンエマルジョンサイズ剤等の内添サイズ剤を使用し、紙表面のサイズ度を高め、オフセット印刷時の湿し水の紙層内部への浸透を抑えることにより、紙粉の発生を抑えることが従来行われてきたが、これらの内添サイズ剤は新聞抄紙機の様な高速抄紙機では、白水系で泡立ちによるトラブルを誘発し易い。また、新聞用紙はサイズ効果の発現しにくいグラウンドパルプを原料として多用しているため、内添サイズ剤とともに歩留まり向上剤が併用される場合には抄紙系内のピッチ等も紙中に取り込み、新聞用紙の白色度を低下させるといった難点を抱えている。
【0008】
また、表面サイズ剤を塗工することにより、紙表面の接触角を高め、上記のブランケットパイリングを改善する方法(特公開2000−234292号公報)が提案されているが、ブランケットパイリング等の改善効果は認められるものの、ネッパリ性が悪化するなどの問題があり、ブランケットパイリング、印面カスレ、ネッパリの問題をすべて解決することは、極めて困難であるのが実情である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、オフセット印刷適性に優れた新聞用紙について研究を重ねた結果、表面処理剤塗液を、スプレー方式にて塗布、乾燥して、表面処理剤が特定の浸透深さになるようにすることによって、ブランケットパイリングの発生がなく、ネッパリ性に優れる等の印刷作業性に優れ、且つ優れたカラー印刷品質を有するオフセット印刷用新聞用紙を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、乾燥後の原紙の両面に、表面処理剤塗液をスプレー方式により塗布、乾燥して得られる、表面処理剤の平均浸透深さが紙表面から15μm以下であるオフセット印刷用新聞用紙に関する。
本発明は、前記表面処理剤が、澱粉、澱粉誘導体またはポリアクリルアミド系樹脂から選ばれる少なくとも1種を主成分とすることが好ましい。
本発明は、前記表面処理剤塗液の、温度20℃、剪断速度1.8×10sec−1における粘度が、3〜7×10−3Pa・sであることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
前述したように、従来オフセット印刷用新聞用紙には澱粉、ポリビニルアルコール、あるいはポリアクリルアミド系樹脂等を紙表面へ塗布することが一般に行われているが、塗工方法としては、ゲートロールコーターやメタリングサイズプレス等のロール上に液膜を形成して転写する方式、所謂フィルム転写方式が一般的に行なわれている。これらの塗工方式は1000m/min.以上の高速塗工が可能であるという長所を持つ反面、1200m/min.以上特に1400m/min.以上の高速塗工においては、筋状の塗工ムラやロール間ニップ出口におけるミスト発生などのトラブルが著しくなる欠点を有する。
【0012】
本発明のスプレー方式は、スプレーノズルチップ先端から表面処理剤塗液を霧状に噴射して紙表面に塗工する方式であり、所望する塗工量などにより、スプレーノズルチップ先端のオリフィス径や噴射角度を適宜選択し、使用することができる。なお、1500m/min.以上の高速塗工が可能なものとしては、メッツオペーパー社のオプティスプレーがあげられ、平成13年度紙パルプ技術協会年次大会講演要旨集P.123−142やWOCHENBLATT FUR PAPIERFABRIKATION 17・2001等で紹介されている。
【0013】
また、スプレーノズルの種類としては特に限定するものではないが、予め高圧に加圧された液体をノズルへ送り噴霧する一流体ノズルやノズル先端にエアー用と液体用のノズルがあり、噴霧時に両者が混合されて吹付ける二流体ノズルがあるが、噴霧圧力を高くできる一流体ノズルが比較的好ましく使用される。
【0014】
紙表面に表面処理剤塗液を塗布する場合、ゲートロールコーターやメタリングサイズプレス等のフィルム転写方式にくらべて、スプレー方式のほうが、良好な表面強度とネッパリ性を得ることができる理由としては次のようなことが考えられる。すなわち、フィルム転写方式の場合、2本のアプリケーターロール間のニップで紙を挟みこむようにして塗工するため、ニップ圧によって表面処理剤塗液が比較的紙層内部に押し込まれ、原紙の凹凸や厚みムラに影響され塗布ムラが生じやすい。
【0015】
一方、スプレー方式は紙表面へ直接液滴を吹きかけるため比較的表面に表面処理剤塗液を塗布することができ、原紙の凹凸部に沿って均一に輪郭塗工ができる。その結果、塗布ムラは、フィルム転写方式の場合と比較して少なく良好な表面強度とネッパリ性を得ることができると考えられる。
【0016】
次にこのスプレー方式を用いて、紙表面に表面処理剤塗液を塗布、乾燥する場合、表面処理剤の平均浸透深さが紙表面から15μm以下にするように調節することが重要である。すなわち、片面あたり2g/m以下の塗工量で紙表面から内部への表面処理剤の浸透を抑えることによって、印刷時のブランケットパイリングの原因になる表面の微細繊維をより効率的に接着させ、印刷時の表面強度を高めることができると同時に塗布ムラが少ないため、ネッパリを防ぐことができる。しかし、平均浸透深さが紙表面から15μmを超えると、同じ塗工量において、表面の微細繊維をより効率的に接着させることが難しく、ブランケットパイリングの改善効果が少なく好ましくない。
【0017】
なお、表面処理剤の平均浸透深さについては、次のようにして測定した。表面処理剤が澱粉を主成分とする場合、ヨウ素/澱粉反応を利用して測定を行なった。即ち、予め塗布サンプルの2つの表面に0.1規定の(KI+I)溶液を#0のマイヤーバーを使用して塗布、自然乾燥した試料を用意する。引き続き、ヨウ素/澱粉反応により表面が発色した該試料を、ミクロトームを用いて約5mm×20μmの断層切片に切り、光学顕微鏡(商品名;FLUOPHOT、日本光学社製)を使用し、倍率480倍にてランダムに3ヶ所の断面画像を得る。さらに、この断層写真を用い、発色部分の紙層表面からの深さを巾方向10μmピッチで20ヶ所の測定を行い、合計60点での平均値を算出し、表面の片面における表面処理剤の平均浸透深さを求めた。同様にして、同じ断層写真を用い、もう一方の表面における表面処理剤の平均浸透深さを求めた。
【0018】
また、表面処理剤が澱粉を含有しない場合は、表面処理剤の平均浸透深さについては、次のようにして測定した。まず、紙サンプルの両面にテープを貼りつけ、層間剥離させて2層に分割し、分割した紙片をさらに層間剥離を繰り返しおこなって、合計8層に分割させる。例えば、8層に分割された場合、片方の塗布された表面層から、もう一方の塗布された表面層までの各層は、それぞれ第1層、第2層、第3層・・・第8層となる。各層の重量を第1層から順にWg/m、Wg/m、Wg/m、・・・Wg/mとし、紙サンプルの坪量をWg/m紙厚をDμmとすると、W=W+W+W+・・・+Wとなり、次式により、浸透深さが求められる。
【0019】
例えば、第3層および第6層に表面処理剤が確認されなければ、各表面からの表面処理剤の浸透深さは、断層方向の密度を一定と仮定した場合は、次式により得られる。一方の表面からの表面処理剤の浸透深さは、D×(W+W)/Wであり、もう一方の表面からの表面処理剤の浸透深さは、D×(W+W)/Wとなる。このような点を20ヶ所測定し、該平均値を算出して、平均浸透深さを求めた。分割される層が多いほど、浸透深さの精度はあがる。なお、表面処理剤を確認する分析方法としては、熱分解GC/MS(ガスクロマトグラフィー質量分析法)にてモノマー成分を特定し、既知の濃度のものを比較分析することにより定量することができる。
【0020】
また、スプレー方式を用いて表面処理剤塗液を紙表面に均一に塗工するためには、塗布される表面処理剤塗液の、温度20℃、剪断速度1.8×10sec−1における粘度が、3〜7×10−3Pa・sであることが好ましい。剪断速度1.8×10sec−1における粘度とは、具体的には、ハーキュレス型高剪断粘度計DV−10型を使用し、Fボブにて8800rpmで測定された粘度に相当する。該粘度が3×10−3Pa・s未満の場合は、紙層内への液の浸透が進み、本発明の目的とする平均浸透深さが15μm以下を得ることが困難になる。一方、7×10−3Pa・sを超えると、スプレーの均一な液滴噴霧が困難となり、塗布ムラを生じる虞れがある。
【0021】
本発明に使用される表面処理剤の主成分としては、トウモロコシ、馬鈴薯、タピオカ、小麦、米等の澱粉やこれらの酸化澱粉、ジアルデヒド澱粉、リン酸変性澱粉、カチオン化澱粉などの澱粉誘導体、ポリアクリルアミド系樹脂やポリビニルアルコールなどの合成水溶性バインダー、スチレン−ブタジエン共重合体などの共重合体ラテックスなどの接着剤が挙げられる。ポリアクリルアミド系樹脂としては、分子量が数万〜200万程度のものであって、アクリルアミドの重合体、メタアクリルアミドの重合体、アクリルアミドとメタアクリルアミドの共重合体、あるいは、これらの重合体や共重合体を部分加水分解および部分メチロール化した重合体等があげられる。そのなかで、ネッパリ性が良好であり、安価であることから澱粉または澱粉誘導体が好ましく使用される。また、表面強度が良好であることより、ポリアクリルアミド系樹脂が好ましく使用される。
【0022】
スチレン−アクリル酸共重合体やスチレン−マレイン酸共重合体などの表面サイズ剤を上記接着剤に対し5〜50質量%添加することも表面のサイズ性を向上させる目的で適宜行なわれる。また、不透明度向上を目的とし、炭酸カルシウム、カオリン、ホワイトカーボン、無定形シリカ、酸化チタン、プラスチックピグメントなどの顔料を上記接着剤に対し200質量%以下の割合で添加することも有効である。なお、表面処理剤全固形分に対して、澱粉、澱粉誘導体またはポリアクリルアミド系樹脂から選ばれる接着剤の質量%は、30〜100質量%の範囲が好ましい。
【0023】
このようにして得られた表面処理剤は、固形分濃度が2%〜15%の範囲で印刷用新聞用紙の原紙上に塗布されるが、塗布量は、一般に片面当たり0.05〜2g/m、好ましくは0.1〜1g/mの範囲で塗布される。塗布量が0.05g/m未満の場合は十分な表面強度が得られ難く、2g/mをこえるとネッパリ強度が増加し、ブランケットへの貼り付きのトラブルを引き起こすため好ましくない。
【0024】
本発明で用いる印刷用新聞用紙の原紙としては、原料パルプとして化学パルプ(NBKP、LBKP等)、機械パルプ(GP、CGP、RGP、PGW、TMP等)、古紙パルプ(DIP等)等を単独または任意の比率で混合して使用される。また、ホワイトカーボン、クレー、無定形シリカ、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム、などの製紙用填料が抄紙時に添加される。紙力増強剤、歩留まり向上剤、耐水化剤、紫外線吸収剤等の一般に公知公用の抄紙用薬品が添加され、一般に公知公用の抄紙機にて抄紙される。原紙の坪量としては、特に限定されるものではないが、一般に35〜50g/mの範囲である。
【0025】
また、塗布後に一般にカレンダー掛けによる表面平滑化処理が行われるが、両面金属ロールによるマシンカレンダー仕上げや、金属ロールと弾性ロールを使用したソフトカレンダー仕上げ等が行われる。
【0026】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。また、例中の部および%は特に断らない限り、それぞれ質量部および質量%を示す。
【0027】
実施例1
▲1▼新聞用原紙の作成
針葉樹クラフトパルプ10部、サーモメカニカルパルプ40部、脱墨古紙パルプ50部の割合で混合して離解し、レファイナーでフリーネス120mlC.S.F.(カナダ標準フリーネス)に調製したパルプに、ホワイトカーボンを填料として対絶乾パルプ当たり2%添加し、抄造を行い、米坪40g/mの新聞用原紙を得た。
【0028】
▲2▼オフセット印刷用新聞用紙の作成
表面処理剤塗液として、酸化トウモロコシ澱粉(商品名;エースA、王子コーンスターチ社製)の水溶液(固形分濃度6%、温度20℃、剪断速度1.8×10sec−1における粘度;4.5×10−3Pa・s)を使用し、上記の新聞用原紙の両面に、相当オリフィス径0.28mmの一流体スプレーノズル(スプレーイングシステムスジャパン社製、チップ番号650017−TC)を使用して、エアー圧力588.4Nにて片面あたり0.3g/m塗布、乾燥した後、金属ロールと弾性ロールを使用したソフトカレンダーにて線圧147×10Pa・mの条件で1ニップ通紙を行い、オフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0029】
参考例1
実施例1において、表面処理剤塗液をポリアクリルアミド重合体(商品名;サンタックスNP−14、三井化学社製)の水溶液(固形分濃度3%、温度20℃、剪断速度1.8×10sec−1における粘度;5.7×10−3Pa・s)に変更した以外は、実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。このときの塗布量は、片面当り0.15g/mであった。
【0030】
参考例2
実施例1において、表面処理剤塗液をポリビニルアルコール(商品名;PVA−117、クラレ社製)の水溶液(固形分濃度2.8%、温度20℃、剪断速度1.8×10sec−1における粘度;6.6×10−3Pa・s)に変更した以外は、実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。このときの塗布量は、片面当り0.15g/mであった。
【0031】
実施例2
実施例1において、表面処理剤塗液をリン酸エステル化澱粉(商品名;GRC40、王子コーンスターチ社製)の水溶液(固形分濃度6%、温度20℃、剪断速度1.8×10sec−1における粘度;4×10−3Pa・s)に変更した以外は、実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。このときの塗布量は、片面当り0.3g/mであった。
【0032】
実施例3
実施例1において、一流体スプレーノズルを二流体ノズルに変更(スプレーイングシステムスジャパン社製、液キャップ2850、エアーキャップ67228−45°)し、エアー圧力196Nにて片面あたり0.3g/m塗布した以外は実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0033】
参考例3
実施例1において、表面処理剤塗液の固形分濃度を11%(温度20℃、剪断速度1.8×10sec−1における粘度;7.2×10−3Pa・s)とし、塗布量を片面当り0.5g/mとした以外は実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0034】
比較例1
実施例1において、表面処理剤塗液をゲートロールコーターにて片面あたり0.3g/mとした以外は実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0035】
比較例2
実施例2において、表面処理剤塗液をゲートロールコーターにて片面あたり0.15g/mとした以外は実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0036】
比較例3
実施例3において、表面処理剤塗液をゲートロールコーターにて片面あたり0.15g/mとした以外は実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0037】
比較例4
実施例1において、表面処理剤塗液の固形分濃度を2%(温度20℃、剪断速度1.8×10sec−1における粘度;2.1×10−3Pa・s)とし、ノズルを3基直列に使用してウェットでの塗布量を増加して、片面当り0.3g/mとした以外は実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0038】
比較例5
実施例4において、表面処理剤塗液の固形分濃度を2%(温度20℃、剪断速度1.8×10sec−1における粘度;1.8×10−3Pa・s)とし、ノズルを3基直列に使用してウェットでの塗布量を増加して、片面当り0.5g/mとした以外は実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0039】
かくして得られた11種類のオフセット印刷用新聞用紙について、下記の物性を測定し、その結果を表1に示した。
【0040】
(表面処理剤の平均浸透深さ)
前記方法で測定した。
【0041】
(ブランケットパイリング)
オフセット印刷機(三菱リソピアL−BT3−1100)を使用し、カラー4色刷りを行い、5000部印刷を行った後、ブランケット非画線部への紙粉の堆積度合いを目視にて判定した。
◎:紙粉の発生がほとんど認められない。
○:紙粉の発生がやや認められるが、実用上問題のないレベル。
△:紙粉の発生が明確に認められる。
×:ブランケット上に紙粉が多く堆積している。
【0042】
(ネッパリ強度)
新聞用紙サンプル2枚を適当な大きさに切り、水に10秒間浸漬した後、2枚を素早く密着させ、カレンダーにて線圧98×10Pa・mの条件で通紙し、24時間室温乾燥した後、3cm巾に切り、引っ張り試験機(オートグラフAGS−500NG、島津製作所社製)を用いて、剥離速度;50mm/min.、剥離角度;180°の条件で2枚の紙の剥離強度を測定した。数値が大きい程、粘着性が高い。
【0043】
(印面カスレ)
前記オフセット印刷機を使用し、連続2000部の墨単色印刷を行った後、印刷面のカスレの度合いを目視にて判定した。
○:印刷面のインキ濃度が高く、カスレの発生が認められない。
△:カスレの発生がやや認められる。
×:カスレの程度が多く、印刷面のインキ濃度が低い。
【0044】
【表1】
Figure 0004154945
【0045】
【発明の効果】
表1から明らかなように、本発明に係る新聞用紙は、表面強度に優れ、ブランケットパイリング、ネッパリ、印面カスレ等のトラブルの無いオフセット印刷用新聞用紙である。

Claims (1)

  1. 乾燥後の原紙の両面に、澱粉又は澱粉誘導体を主成分とし、温度20℃、剪断速度1.8×10sec−1における粘度が3〜7×10−3Pa・sである表面処理剤をスプレー方式により塗布、乾燥して得られ、該表面処理剤の平均浸透深さが紙表面から15μm以下であることを特徴とするオフセット印刷用新聞用紙。
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