JP4154502B2 - 射出成形発泡靴底用組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形発泡靴底(つまり、射出成形と同時に発泡させて作られる靴底)の用途に使用される組成物であって、軟質ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂またはスチレン系熱可塑性ゴム(TPR)を主成分とするものに関し、より詳しくは、発泡物質として熱膨張型マイクロカプセルが配合された新規な該靴底用組成物に関する。
とりわけ、本発明は、熱膨張型マイクロカプセルが配合されていても、変色などの不都合の発生が無く、射出成形を行ないうるように改良された射出成形発泡靴底用組成物に関する。
また、本発明は、熱膨張型マイクロカプセルが配合された軟質ポリ塩化ビニル樹脂またはスチレン系熱可塑性ゴムの組成物を靴底の原料に使用して、射出成形靴を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、射出成形靴の靴底用組成物には、軟質塩化ビニル系のものと、スチレン系熱可塑性ゴム系のものが知られている。軟質塩化ビニル系の組成物は、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂を主成分とし、PVC用可塑剤などを併有するものであり、他方、スチレン系熱可塑性ゴム系の組成物は、例えばスチレン−ブタジエン−スチレン系(SBS系)の熱可塑性ゴム(熱可塑性エラストマー)を主成分とするものである。そして、これら組成物には、通常、発泡物質として、アゾジカルボンアミド系などの化学発泡剤が配合されている。
しかして、従来、胛皮をラストモールドに吊り込み、これとサイドモールドおよびボトムモールド等により靴底用キャビティを形成し、そして、190−200℃に溶融された上記の組成物を靴底用キャビティに射出注入し、同時に発泡させることにより、射出成形発泡靴底が成形されている 。
【0003】
ところで、発泡物質としては、化学発泡剤の他に、熱膨張型マイクロカプセル、即ち例えばアクリル系樹脂の殻にペンタン、イソペンタン等の膨張剤が内包されている微小球が知られている(特開昭56-30473号公報)。この熱膨張型マイクロカプセルは、これを用いた発泡成形において、薄肉の製品においても均一な発泡が可能であり、また二次発泡が殆ど無く、冷却時間を短縮できる等の利点を有する。
しかし、この種の熱膨張型マイクロカプセルは、熱による酸化劣化を受けやすく、これが配合された軟質PVC樹脂またはスチレン系熱可塑性ゴムの白色組成物は、150℃−180℃ぐらいの温度までは変色しにくいけれど、上記の射出成形発泡靴底の成形温度(190℃−200℃)においては、黄色もしくは淡褐色へと著しい変色を生じる。従って、熱膨張型マイクロカプセルは、従来、この種の射出成形発泡靴底の発泡物質として適用されていなかった。なお、上記の変色は、マイクロカプセルの殻を形成するアクリル系樹脂が熱酸化劣化により二重結合を生じ、その数を増大させてゆくことによるものと推論されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、従来、射出成形発泡靴底用の組成物には、上述したような化学発泡剤が軟質PVC樹脂またはスチレン系熱可塑性ゴムにブレンドされた組成物が、適用されていた。
しかしながら、この種の靴底用組成物は、射出成形において均一に発泡させづらい性質を有し、通常、発泡成形品の表面にスキン層が形成される。スキン層の形成は、とりわけ薄肉の靴底を有する射出成形靴の製造にあっては、薄肉の靴底部における完全な発泡を大きく阻害する要因となる。従って、従来の靴底用組成物にあっては、完全均一に発泡された薄肉の靴底を成形することは困難であり、よって、靴底のさらなる軽量化を図りにくいという問題があった。反対に、厚肉の靴底を有する射出成形靴を製造する場合には、従来の靴底用組成物は、成形された靴底の内部において粗大な発泡となりやすく、全体にわたって微細均一な発泡靴底が得られないという問題があった。
また、従来の靴底用組成物は、射出成形の後もさらに発泡を続ける傾向を有し、よって、この二次発泡を抑えるために、発泡成形後の冷却時間をより長い時間取ることが必要とされるという欠点を有していた。従って、このことが、射出成形靴の製造において生産性の向上を妨げる大きな要因となっていた。
さらに、従来の靴底用組成物は、特に黒色の靴底を有する射出成形靴を製造する場合において、成形された靴底の表面に、ガス流れに因る肌荒れの現象が見られることがあるという問題もあった。
【0005】
本発明は、かかる従来の事情に基づいて発明されたものであって、その目的とするところは、熱膨張型マイクロカプセルが配合された靴底用組成物であって、これを射出成形発泡靴の製造に適用したとき、熱膨張型マイクロカプセルが配合されていても、変色などの不都合の発生が無く、従って、従来に無い性質の発泡靴底を射出成形することができる射出成形発泡靴底用組成物を提供することにある。
また、本発明の目的は、化学発泡剤が配合された従来の靴底用組成物とは異なって、発泡性能が高く、より軽量な靴底を作ることができ、また射出成形発泡においてスキン層の形成が無く、均一な発泡靴底の成形が薄肉の靴底であっても容易に可能であり、その上、ガス流れによる表面肌荒れの発生が無く、しかも耐久性にも優れ、さらに特徴的なことに、射出成形発泡後において特別な冷却時間を設ける必要が無く、従来に無い高い生産性で以って、発泡靴底を射出成形することができるところの射出成形発泡靴底用組成物を提供することにある。
さらに、本発明の別の目的は、配合された熱膨張型マイクロカプセルによって発泡されかつ上記の優れた性質を有する発泡靴底を備えた射出成形靴を、特別な冷却時間の必要無く高い生産性にて製造することができるところの射出成形靴の製造方法を提供することにある。
なお、本発明のその他の目的は、以下の記載より、または、その記載から自明な事項に基づいて、容易に理解されうる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、より明確には、軟質ポリ塩化ビニル樹脂またはスチレン系熱可塑性ゴムに、熱膨張型マイクロカプセルおよび、安定剤としてジブチル錫マレイン酸塩ポリマーおよびモノ−もしくはジ−メチル錫(イソオクチルチオグリコール酸エステル)塩を含有してなることを特徴とする射出成形発泡靴底用組成物に関する。
すなわち、本発明は、軟質PVC樹脂またはスチレン系熱可塑性ゴム(TPR)を主成分とする射出成形発泡靴底用組成物において、発泡物質として従来の化学発泡剤の代わりに熱膨張型マイクロカプセルを配合し、かつ、安定剤としてジブチル錫マレイン酸塩ポリマーおよびモノ−もしくはジ−メチル錫(イソオクチルチオグリコール酸エステル)塩の二種類のものを併せて添加したことを、特徴とするものである。
【0007】
本発明は、軟質PVC樹脂またはスチレン系熱可塑性ゴム(TPR)を主成分とする射出成形発泡靴底用の組成物において、発泡物質として従来の化学発泡剤の代わりに熱膨張型マイクロカプセルを配合したものである 。
熱膨張型マイクロカプセルは、代表的にはガス体が球状の樹脂殻の中に内包されている膨張性微小球であって、本発明に使用されるものとしては、熱によって少なくとも数倍から十数倍に膨張するものであればよく、その材質などは特に問わない。例えば、球状の樹脂殻をアクリロニトリル−塩化ビニリデン共重合体、酢酸ビニル−アクリロニトリル共重合体またはメタクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合体などで形成し、その中にプロパン、ブタン、ペンタンまたはイソペンタンなどを内包してなる膨張性微小球が、熱膨張型マイクロカプセルとして使用されうる。熱膨張型マイクロカプセルとしては、発泡温度がより高温域であってかつその温度域が幅のより広いものが、より好ましい。この観点より、特に好ましい熱膨張型マイクロカプセルは、アクリロニトリル共重合体を殻としイソペンタンを内包するものであって、例えば市販品のマツモトマイクロスフィア F‐110D(松本油脂製薬株式会社製)、 EXPANCEL 092‐120DU(EXPANCEL社製)が挙げられる。最も好ましくは EXPANCEL 092‐120DUである。また、上記の熱膨張型マイクロカプセルは、靴底用組成物の総量100重量部に対して、通常、3〜10重量部、より好ましくは6〜8重量部配合される。
【0008】
本発明において安定剤として使用されるジブチル錫マレイン酸塩ポリマーとしては、ジ−n−ブチル錫マレイン酸塩ポリマー、ジイソブチル錫マレイン酸塩ポリマー、ジ第三ブチル錫マレイン酸塩ポリマーなどが挙げられる。代表的なものは、ジ−n−ブチル錫マレイン酸塩ポリマーである。ジブチル錫マレイン酸塩ポリマーは、通常、ジブチル錫オキサイドと無水マレイン酸との反応により、マレイン酸が重合化することにより、得られる。また、ジブチル錫マレイン酸塩ポリマーは、市販にて入手可能であり、市販品の例として、T−116J(勝田化工株式会社製)が挙げられる。
また、本発明において安定剤として使用されるモノ−もしくはジ−メチル錫(イソオクチルチオグリコール酸エステル)塩としては、モノメチル錫トリス(イソオクチルチオグリコール酸エステル)塩およびジメチル錫ビス(イソオクチルチオグリコール酸エステル)塩が挙げられる。これらは、市販にて入手可能であり、市販品の例として、TM−181FSJ(勝田化工株式会社製)が挙げられる。
また、上記二種類の安定剤の配合量は、本発明において特に限定されないが、通常、ジブチル錫マレイン酸塩ポリマーは、靴底用組成物の総量100重量部に対して、1〜10重量部、より好ましくは2〜8重量部配合され、またモノ−もしくはジ−メチル錫(イソオクチルチオグリコール酸エステル)塩は、靴底用組成物の総量100重量部に対して、0.1〜5重量部、より好ましくは0.5〜4重量部配合される。
【0009】
また、本発明において使用される靴底材料は、PVC系のものにあっては、例えばPVC樹脂、可塑剤のフタル酸ジオクチル(DOP)および白色顔料の酸化チタン等の組成よりなり、またTPR系のものにあっては、例えばスチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)系の熱可塑性ゴム、プロセスオイル、ポリスチレン樹脂および白色顔料の炭酸カルシウム等の組成よりなる。熱可塑性ゴムとしては、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体などが利用される。さらに詳細を述べないが、射出成形靴向けとして従来より慣用されている組成の靴底材は、本発明における靴底用組成物に総て適用することができる。
【0010】
また、以上の組成よりなる組成物、つまり熱膨張型マイクロカプセルおよび二種類の安定剤が配合された軟質ポリ塩化ビニル樹脂またはスチレン系熱可塑性ゴムの組成物を靴底の原料に使用し、そして、射出成形と発泡を同時に行なう通常のプロセスに従い、射出成形靴を製造することができる。
従って、本発明は、他の側面において、胛皮が吊り込まれたラストモールド、左右のサイドモールドおよびボトムモールドにより形成される靴底成形用キャビティに、上記組成よりなる組成物を射出注入し、発泡させることにより、靴底を成形することを特徴とする、射出成形靴の製造方法にも関する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を説明することにより、本発明をより明らかにする。
【0012】
以下の表1および表2に掲げられた各々の材料を常法に従い均質に混和し、これら表に示される配合組成よりなる靴底用組成物をそれぞれ調製した。表1は、PVC系の靴底用組成物の配合組成を示し、また表2は、TPR系の靴底用組成物の配合組成を示す。
いずれの例の組成物にも、熱膨張型マイクロカプセル(商標名EXPANCEL 092‐120DU(EXPANCEL社製))が配合されている。
各実施例の組成物には、この熱膨張型マイクロカプセルの他に、安定剤としてジブチル錫マレイン酸塩ポリマー(商標名T−116J(勝田化工株式会社製))およびモノ−もしくはジ−メチル錫(イソオクチルチオグリコール酸エステル)塩(商標名TM−181FSJ(勝田化工株式会社製))の二種類が配合されている。
比較例1および比較例3の組成物には、これら二種類の安定剤が一切配合されておらず、また、比較例2および比較例4の組成物には、安定剤ジブチル錫マレイン酸塩ポリマー(商標名T−116J)は配合されているが、もう一種の安定剤モノ−もしくはジ−メチル錫(イソオクチルチオグリコール酸エステル)塩(商標名TM−181FSJ)が配合されていない。
しかして、以上の配合組成よりなる各例の組成物を靴底の原料に使用し、そして、射出成形靴の製造装置(図示せず)を用いて、胛皮が吊り込まれたラストモールド、左右のサイドモールドおよびボトムモールドにより形成される靴底成形用キャビティに、上記各例の組成物をそれぞれ射出注入し、同時に発泡させて、靴底を成形することにより、それぞれ、射出成形靴を製造した。
そして、射出成形された各例の発泡靴底について、変色の程度を次の基準に従い、視認により、それぞれ評価した。
◎=射出成形後その成形温度下で30分経過した段階で、靴底表面について変色の発生無し。
◯=射出成形後その成形温度下で15分経過した段階で、靴底表面について変色の発生殆ど無し。
△=射出成形後その成形温度下で15分経過した段階で、靴底表面についてやや変色した箇所が現われる。
×=射出成形後その成形温度下で3分経過した段階で、靴底表面について変色箇所の発生が見られ、15分経過した段階では、靴底の殆ど全表面が変色した。
また、射出成形された各例の発泡靴底について、それぞれ、ミノルタ分光測色計CM−508(ミノルタ株式会社製)を用いて色差ΔEを測定することにより、変色の程度を光学的データに基いても評価することとした。色差ΔEは、各例についてそれぞれ、その例の発泡靴底についての測定値と、対照の発泡靴底(熱膨張型マイクロカプセルが含まれていない点を除いて同様の配合よりなる原料組成物より作られた靴底)についての測定値との差を表わす。
以上の結果は、次の表1および表2に要約されている。
【0013】
表1、表2の結果より、安定剤が配合された実施例1ないし4の組成物にあっては、射出成形発泡靴の製造に適用したとき、変色などの不都合が発生しないことがわかる。
【0014】
また、作られた実施例1ないし4の射出成形発泡靴底の性能を試験してみたところ、次の結果が得られた。
1)発泡靴底の比重が約0.74(PVC系)、約0.6(TPR系)であり、化学発泡剤が配合された組成物を使用して同様のプロセスで作られた従来の発泡靴底(比重 約0.9(PVC系)、約0.8(TPR系))と比較して、およそ20〜30%程度より軽量である。
2)発泡靴底において、スキン層の形成が無く、発泡形態が全体にわたって均一であり、高品質である。
3)黒色の発泡靴底において、ガス流れによる表面肌荒れの発生が無く、靴底の外観品質が高い。
4)発泡靴底は、化学発泡剤が配合された組成物を使用して作られた靴底と同等もしくはそれ以上の耐摩耗性および耐久性を有している。
5)二次発泡が進行せず、高い生産性で発泡靴底を製造することができる。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、熱膨張型マイクロカプセルが配合された組成物であるけれども、これを射出成形発泡靴の製造に適用したとき、変色などの不都合の発生が無く、従って、満足な性質の発泡靴底を射出成形により作ることができるところの射出成形発泡靴底用組成物を提供することができる。
しかも、本発明の靴底用組成物によれば、以下のような有利で有効な諸効果が得られる。
1)化学発泡剤が配合された従来の靴底用組成物と比較して、発泡性能がより良好であり、結果として、従来の靴底製品よりも格段に(およそ20〜30%程度)より軽量な発泡靴底を作ることができる。
2)射出成形された発泡靴底においてスキン層の形成が無く、発泡形態が全体にわたって均一であり、従って、薄肉の靴底であっても、品質の良い発泡靴底の成形が容易に可能である。
3)射出成形された特に黒色の発泡靴底において、ガス流れによる表面肌荒れの発生が無く、外観品質の高い靴底が得られる。
4)射出成形された発泡靴底は、物理的、機械的性質が経時的にも安定しており、よって、耐摩耗性、耐久性に優れた靴底が得られる。
5)化学発泡剤が配合された靴底用組成物とは異なって、二次発泡が進行しないため、成形後において特別な冷却時間を設ける必要が無く、よって、発泡靴底の生産性をより一層高めることができる。
さらに、本発明の製造方法によれば、靴底の原料として本発明組成物の使用により、射出成形発泡の後において特別な冷却時間を設ける必要が無く、従って、大変高い生産性にて、上述のように品質特性にも優れた発泡靴底を備えた射出成形靴を製造することができるという効果が得られる。
Claims (2)
- 軟質ポリ塩化ビニル樹脂またはスチレン系熱可塑性ゴムに、熱膨張型マイクロカプセルおよび、安定剤としてジブチル錫マレイン酸塩ポリマーおよびモノ−もしくはジ−メチル錫(イソオクチルチオグリコール酸エステル)塩を含有してなることを特徴とする、射出成形発泡靴底用組成物。
- 胛皮が吊り込まれたラストモールド、左右のサイドモールドおよびボトムモールドにより形成される靴底成形用キャビティに、請求項1記載の組成物を射出注入し、発泡させることにより、靴底を成形することを特徴とする、射出成形靴の製造方法。
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