JP4148109B2 - 水素精製装置および燃料電池 - Google Patents
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Description
図1は実施例としての燃料電池システムの概略構成を示す説明図である。燃料電池10は、水素と、空気中の酸素との電気化学反応によって発電する。燃料電池10は、固体酸化物型、固体高分子型など種々のタイプを利用可能である。本システムでは、燃料電池10に供給される水素は、炭化水素系の原料を改質して生成される。改質器20は水素を生成するための装置であり、例えば、水蒸気改質、部分酸化反応、シフト反応などを行うための触媒を担持した反応器である。原料としては、炭化水素、アルコール、アルデヒドなどを利用することができる。
図3は水素精製装置の製造方法を示す工程図である。まず、流路プレートを形成するための材料として異種金属を貼り合わせたクラッド材を用意する(ステップS10)。図中にクラッド材の断面図を模式的に示した。流路プレートを形成する低熱膨張率材料104pと、側壁を形成する高熱伝導率材料104wが張り合わされた板材である。
図4は第1変形例としての水素精製装置100Aの断面構成を示す説明図である。水素精製装置100Aは、実施例と同様の順序で、流路プレート101A、104A、補強板105、水素分離膜106、エンドプレート109を積層して構成されている。変形例の流路プレート101Aは、底面101pおよび最も外側に位置する側壁101eについては、SUS材など比較的、熱伝導率が低い材料を適用し、内部の側壁101wには高熱伝導率材料を適用した。他の流路プレート104Aについても同様の構造とした。図中のハッチングの種類は、材料の違いを表している。変形例の水素精製装置100Aは、このように外周部分に熱伝導率が低い材料を使い分けることにより、外部への放熱を抑制することができる利点がある。
図5は第2変形例としての水素精製装置100Bの断面構成を示す説明図である。水素精製装置100Bは、実施例と同様の順序で、流路プレート101B、104B、補強板105、水素分離膜106、エンドプレート109Bを積層して構成されている。流路プレート101B、104Bの底面、およびエンドプレート109Bは、積層構造の外部に延出している。延出した底面に挟まれた間隙、例えば図中の破線SPに、加熱または冷却された流体を流すことにより、水素分離膜106の暖機、冷却を促進することができる。こうした熱のやりとりを促進するため、流路プレート101B、104Bの底面、およびエンドプレート109Bは、高熱伝導率材料で構成することが好ましい。流路プレートの側壁については、同様に高熱伝導率材料で形成してもよいし、SUS材を利用してもよい。第1変形例と同様、最も外側に位置する側壁については、SUS材など比較的、熱伝導率が低い材料を適用し、内部の側壁には高熱伝導率材料を適用してもよい。
図6は第2実施例としての燃料電池システムの概略構成を示す説明図である。第2実施例では、改質器20で生成された改質ガスは、水素精製装置を経ることなく、直接、燃料電池200に供給される。
20...改質器
100、100A、100B...水素精製装置
101、101A、101B...流路プレート
101e...側壁
101p...底面
101w...側壁
104、104A...流路プレート
104H...連通孔
104p...低熱膨張率材料
104w...高熱伝導率材料
105...補強板
105H...連通孔
106...水素分離膜
109、109B...エンドプレート
200...燃料電池
201a、201b、204...流路プレート
205...電解質膜
206...水素分離膜
207...絶縁材
208...空隙
Claims (8)
- 水素精製装置であって、
水素を含有した混合ガスを供給するための流路、および前記混合ガスから精製された水素を抽出するための流路をそれぞれ形成する複数の流路プレートと、
前記複数の流路プレート間に介在し、水素を選択的に透過する水素分離膜とを備え、
前記流路プレートの少なくとも一部は、SUS430、SUS316、およびSUS304よりも有意に高い熱伝導率を有する高熱伝導率材料で形成されていると共に、
前記流路プレートは、流路の側壁を形成する側壁部と、前記水素分離膜に対向する底面を形成するベース部とを有し、
前記ベース部は、前記側壁部よりも熱伸縮率が低い材料で形成される水素精製装置。 - 水素精製装置であって、
水素を含有した混合ガスを供給するための流路、および前記混合ガスから精製された水素を抽出するための流路をそれぞれ形成する複数の流路プレートと、
前記複数の流路プレート間に介在し、水素を選択的に透過する水素分離膜とを備え、
前記流路プレートの少なくとも一部は、SUS430、SUS316、およびSUS304よりも有意に高い熱伝導率を有する高熱伝導率材料で形成されていると共に、
前記流路プレートと前記水素分離膜とを積層した積層構造を有しており、
前記流路プレートにおいて、該積層構造の外周に位置する部位の少なくとも一部は、内部に位置する部位よりも熱伝導率の低い材料で形成されている水素精製装置。 - 請求項1または請求項2記載の水素精製装置であって、
前記高熱伝導率材料は、Au、Ag、Pt、Ni、Cu、Alおよびこれらの合金のいずれかである水素精製装置。 - 請求項1〜3いずれか記載の水素精製装置であって、
前記高熱伝導率材料で形成されるとともに、水素を通過させるための連通孔を有し、前記水素分離膜を支持するための補強板を備える水素精製装置。 - 水素精製装置であって、
水素を含有した混合ガスを供給するための流路、および前記混合ガスから精製された水素を抽出するための流路をそれぞれ形成する複数の流路プレートと、
前記複数の流路プレート間に介在する水素分離膜とを備え、
前記流路プレートは、流路の側壁を形成する側壁部と、前記水素分離膜に対向する底面を形成するベース部とを有し、
前記ベース部は、前記水素分離膜よりも外周に延出していると共に、
前記ベース部の延出している部分を加熱または冷却する機構をさらに備える水素精製装置。 - 請求項5記載の水素精製装置であって、
前記ベース部は、前記側壁部よりも熱伝導率が高い材料で形成される水素精製装置。 - 燃料電池であって、
水素を含有した混合ガスを供給するための流路を形成し、アノード電極として機能する流路プレート、および水素と反応させる酸化ガスを供給するための流路を形成し、カソード電極として機能する流路プレートと、
前記複数の流路プレート間に介在し、水素を選択的に透過する水素分離膜と、
該水素分離膜上に形成された電解質膜とを備え、
前記流路プレートの少なくとも一部は、SUS430、SUS316、およびSUS304よりも有意に高い熱伝導率を有する高熱伝導率材料、および有意に電子導電性が高い高電子導電性材料の少なくとも一方により形成されていると共に、
前記流路プレートは、流路の側壁を形成する側壁部と、前記水素分離膜に対向する底面を形成するベース部とを有し、
前記ベース部は、前記側壁部よりも熱伸縮率が低い材料で形成される燃料電池。 - 燃料電池であって、
水素を含有した混合ガスを供給するための流路を形成し、アノード電極として機能する流路プレート、および水素と反応させる酸化ガスを供給するための流路を形成し、カソード電極として機能する流路プレートと、
前記複数の流路プレート間に介在し、水素を選択的に透過する水素分離膜と、
該水素分離膜上に形成された電解質膜とを備え、
前記流路プレートの少なくとも一部は、SUS430、SUS316、およびSUS304よりも有意に高い熱伝導率を有する高熱伝導率材料、および有意に電子導電性が高い高電子導電性材料の少なくとも一方により形成されていると共に、
前記流路プレート、前記水素分離膜、および前記電解質膜を積層した積層構造を有しており、
前記流路プレートにおいて、該積層構造の外周に位置する部位の少なくとも一部は、内部に位置する部位よりも熱伝導率および電子導電性の少なくとも一方が低い材料で形成されている燃料電池。
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