JP4146311B2 - 目地構造 - Google Patents
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Description
この目地構造では、壁体に設けられた建具枠と外装材との間に形成される目地溝に乾式シール材を挿入し、この乾式シール材のシール舌片や頭部鍔板等のシール部を建具枠の側端面と外装材の側端面と圧接することによって、目地のシールを行っている。
この場合、外装材の端部の上実部を切断すれば、外装材の端部が外装材の厚さ分の広さを有する平坦面となるので、この平坦面と建具枠の側面との間に湿式や乾式のシール材を充填することによって目地を容易にシールすることができる反面、上実部を切断した分、外装材の端部と建具枠との間の目地溝の幅が大きくなり、シール材が大きくなるばかりか、その部分の目地が他の目地より幅が大きくなって、意匠上好ましくない。
そこで、前記上実部を切断することなく、外装材端部と建具枠との間の目地をシールする場合、上実部の先端面の面積が小さく、しかも上実部の下側は、えぐれたような凹所となっているので、乾式や湿式のシール材によって目地をシールする場合に、上実部の端面にシール材を確実に密着させるとともに、前記凹所にシール材を充填するのに手間がかかっていた。
前記上実部10の下側には、この上実部10の下側にある凹所12の先端開口を塞ぐ目地補助材13が、前記上実部10の先端面とほぼ面一になるようにして設けられていることを特徴とする。
したがって、この平坦面と建具枠4の側面との間に湿式や乾式のシール材20を充填することによって、目地幅を広くすることなく目地11を容易かつ確実にシールすることができる。
前記接合部において互いに隣り合う外装材2,2のうちの一方の外装材2の端部が上実部10を有しており、他方の外装材2の下実部が切断されており、
前記上実部10の下側には、この上実部10の下側にある凹所12の先端開口を塞ぐ目地補助材33が、前記上実部12の先端面とほぼ面一になるようにして設けられていることを特徴とする。
したがって、この平坦面と他方の外装材2の切断された下実部の先端面(平坦面)30aとの間に湿式や乾式のシール材20を充填することによって、目地幅を広くすることなく目地を容易かつ確実にシールすることができる。
前記目地補助材13は、前記上実部10の下面に密接する密接部13aと、この密接部13aに一体的に形成されて、前記凹所12の先端開口を塞ぐ閉塞部13bと、この閉塞部13bに一体的に形成されて前記外装材2の下面に取付けられる取付部13cとを備えていることを特徴とする。
また、外装材2の下面に取付部13cが取付けられ、密接部13aが上実部10の下面に密接するので、閉塞部13bが取付部13cと密接部13aとによって支持されることになり、この閉塞部13bによって上実部下側の凹所12の先端開口を容易かつ確実に塞ぐことができる。したがって、目地11のシールをより確実なものとすることができる。
前記密接部13aには、止水材15が取付けられており、この止水材15が前記上実部10の下面に弾性的に密着していることを特徴とする。
前記目地補助材23は、前記凹所12にはまり込む断面四角形状のものであり、上実部10の下面に密接する第1密接面23aと、前記凹所12の底面に密接する第2密接面23bとを有することを特徴とする。
前記第1および第2密接面23a,23bには、それぞれ止水材25が取付けられており、該止水材25がそれぞれ前記上実部10の下面および凹所12の底面にそれぞれ弾性的に密着していることを特徴とする。
前記目地補助材33は、前記凹所12にはまり込んで、前記上実部10の下面に密接するとともに、凹所12の先端開口を塞ぐ目地補助材本体34と、
この目地補助材本体34に一体的に形成されて、前記壁体1に固定される固定部35とを備えていることを特徴とする。
前記固定部35は、予め壁体1に固定されていることを特徴とする。
また、閉塞部が取付部と密接部とによって支持されるので、この閉塞部によって上実部下側の凹所の先端開口を容易かつ確実に塞ぐことができ、よって、目地部のシールをより確実なものとすることができる。
(第1の実施の形態)
図1〜図3は本発明の第1の実施の形態を示す図であり、図1は、目地構造を示す断面図である。この目地構造における目地は縦目地である。図1において符号1は壁体を示す。
この壁体1は、パネル工法における壁パネルによって構成されたものである。壁パネルは、図示は省略するが、縦横の框材を矩形枠状に組立てて矩形枠を形成し、この矩形枠内に縦横に補強桟材を組み付けてなる枠体の表裏両面にそれぞれ合板等から形成された面材を取付けたものである。
なお、壁体2の表面には防水透湿シート7が取付けられており、この防水透湿シート7は取付枠5と壁体2との間まで延出している。また、取付枠5の周縁部の壁体2の表面には防水テープ8が貼付けられており、この防水テープ8は取付枠5の表面に貼付けられている。
上実部10の下側は凹所12となっている。この凹所12は目地11に沿って上下(図1では紙面と直交する方向)に延在しており、ケーシング6側と壁体1側に開口している。
上実部10の下側には目地補助材13が設けられている。この目地補助材13は目地11に沿って延在するものである。また、目地補助材13は、図1および図2に示すように、帯板状の亜鉛メッキ鋼板を折曲することによって形成されたものであり、上実部10の下面に密接する密接部13aと、この密接部13aに一体的に形成されて、凹所12の先端開口(ケーシング6側を向く開口)を塞ぐ閉塞部13bと、この閉塞部13bに一体的に形成されて外装材2の下面に取付けられる取付部13cとを備えている。
さらに、目地補助材13の取付部13cには、両面粘着テープ16が貼付けられおり、この両面粘着テープ16は外装材2の下面に貼付けられており、これによって、目地補助材13の取付部13cが外装材2の下面に取付けられている。
また、外装材2の下面に目地補助材13の取付部13cが取付けられ、密接部13aが上実部10の下面に密接するので、閉塞部13bが取付部13cと密接部13aとによって支持されることになり、この閉塞部13bによって上実部下側の凹所12の先端開口を容易かつ確実に塞ぐことができる。したがって、目地11のシールをより確実なものとすることができる。
さらに、目地補助材13の密接部13aに取付けられた止水材15が上実部10の下面に弾性的に密着しているので、上実部10の厚さにバラツキがあっても、このバラツキを止水材15によって吸収して、より確実な目地11のシールを行うことができる。
図4〜図6は本発明の第2の実施の形態を示す図であり、図4は、目地構造を示す断面図、図5は同斜視図である。
これらの図に示す第2の実施の形態が、前記図1〜図3に示す第1の実施の形態と異なる点は、外装材2の上実部10の下側に設ける目地補助材の構成であるので、以下ではこの点について詳しく説明し、その他の共通部分については同一符号を付してその説明を簡略化ないしは省略する。
シール材20が充填されると、シール本体21の上端の鍔部21aが上方に湾曲した状態で上実部10の先端面とケーシング6の側面とに圧接するとともに、シール舌片22が上方に湾曲した状態で目地補助材23の閉塞面23cとケーシング6の側面とに圧接し、これによって、目地11がシールされる。
なお、図5において、符号26は、外装材2の横目地に充填された湿式のシール材を示す。
また、目地補助材23が断面正方形状であるので、下実部10の下側の凹所12に容易に挿入でき、さらに、第1密接面23aを止水材25を介して上実部10の下面に密接させ、第2密接面23bを止水材25を介して凹所12の底面に密接させることによって、凹所12内への水の侵入を確実に防止できる。
図7および図8は本発明の第3の実施の形態を示す図であり、図7は、目地構造を示す断面図、図8は目地補助材の断面図である。
これらの図に示す第3の実施の形態が、前記図1〜図3に示す第1の実施の形態と異なる点は、外装材2の上実部10の下側に設ける目地補助材の構成であるので、以下ではこの点について詳しく説明し、その他の共通部分については同一符号を付してその説明を簡略化ないしは省略する。
目地補助部材本体34は、断面略ロ字状のものであり、前記凹所12とほぼ同形状に形成され、これによって凹所12にはまり込むことができるようになっている。
また、目地補助部材本体34の上面には、凸条34aが形成されており、この凸条34より右側の上面に粘着剤Sが塗布されている。この粘着剤Sは、例えば、ホットメルト粘着剤であり、室温で粘着性があり、わずかな圧力を加えるだけで付着することができるものである。そして、目地補助材本体34の上面は粘着材Sによって上実部10の下面に密接されている。つまり、目地補助材本体34の上面に、粘着剤Sを前記凸条34aより厚くなるように塗布しておき、目地補助材本体34を凹所12にはめ込むとともに、粘着剤Sを上実部10の下面に押し付けることによって、目地補助材本体34の上面を上実部10の下面に密接させる。このとき、凹所12の先端開口が目地補助部材本体34によって塞がれる。
また、前記凸条34aは上実部10の下面に当接することによって、シール材20の上端の鍔部21aや、シール舌片22が上実部10の下面と、目地補助材本体34の上面との間に入り込むのを防止している。
シール材20が充填されると、シール本体21の上端の鍔部21aが上方に湾曲した状態で上実部10の先端面とケーシング6の側面とに圧接するとともに、シール舌片22が上方に湾曲した状態で目地補助材33の目地補助材本体34の側面とケーシング6の側面とに圧接し、これによって、目地11がシールされる。
また、目地補助材33の固定部35が予め壁パネル1に固定されているので、壁体1に胴縁3を介して外装材2を取付ける際に、目地補助材33の目地補助材本体34を、忘れることなく、容易にかつ確実に凹所12にはめ込むことができる。
図9は本発明の第4の実施の形態の目地構造を示す断面図である。
本実施の形態の目地構造は、壁パネル1,1どうしの接合部における外装材どうしの目地構造である。なお、本例で使用する目地補助材は第3の実施の形態で使用した目地補助材33である。
壁パネル1の表面には、工場等において予め胴縁3を介して外装材2を取り付けられており、このような外装材付き壁パネルは、現場で互いに接合される。
壁パネル1,1の接合部において、互いに隣り合う外装材2,2のうちの一方の外装材2の端部は上実部10を有している。また、他方の外装材2の下実部は切断されており、これによって他方の外装材2の端部の先端部には平坦面30aが形成されている。
シール材20が充填されると、シール本体21の上端の鍔部21aが上方に湾曲した状態で上実部10の先端面と平坦面30aとに圧接するとともに、シール舌片22が上方に湾曲した状態で目地補助材33の目地補助材本体34の側面と平坦面30aとに圧接し、これによって、目地11がシールされる。
したがって、この平坦面と他方の外装材2の切断された下実部の先端面(平坦面)30aとの間にシール材20を充填することによって、目地幅を広くすることなく目地を容易かつ確実にシールすることができる。
また、目地補助材33の固定部35が予め外装材付き壁パネル1の壁パネルに固定されているので、壁パネルに胴縁3を介して外装材2を取付ける際に、目地補助材33の目地補助材本体34を、忘れることなく、容易にかつ確実に凹所12にはめ込むことができる。
2 外装材
3 サッシ枠(建具枠)
6 ケーシング
10 上実部
11 目地
12 凹所
13,23,33 目地補助材
13a 密接部
13b 閉塞部
13c 取付部
15,25 止水材
34 目地補助材本体
35 固定部
Claims (8)
- 壁体に複数の外装材が互いに実矧ぎによって接続されて取付けられ、前記壁体に建具枠が取付けられ、この建具枠に隣り合う外装材の端部が上実部を有し、この上実部と前記建具枠との間に目地が形成された目地構造であって、
前記上実部の下側には、この上実部の下側にある凹所の先端開口を塞ぐ目地補助材が、前記上実部の先端面とほぼ面一になるようにして設けられていることを特徴とする目地構造。 - 表面に外装材が予め取付けられてなる壁パネルどうしの接合部における外装材どうしの目地構造であって、
前記接合部において互いに隣り合う外装材のうちの一方の外装材の端部が上実部を有しており、他方の外装材の下実部が切断されており、
前記上実部の下側には、この上実部の下側にある凹所の先端開口を塞ぐ目地補助材が、前記上実部の先端面とほぼ面一になるようにして設けられていることを特徴とする目地構造。 - 請求項1または2に記載の目地構造において、
前記目地補助材は、前記上実部の下面に密接する密接部と、この密接部に一体的に形成されて、前記凹所の先端開口を塞ぐ閉塞部と、この閉塞部に一体的に形成されて前記外装材の下面に取付けられる取付部とを備えていることを特徴とする目地構造。 - 請求項3に記載の目地構造において、
前記密接部には、止水材が取付けられており、この止水材が前記上実部の下面に弾性的に密着していることを特徴とする目地構造。 - 請求項1または2に記載の目地構造において、
前記目地補助材は、前記凹所にはまり込む断面四角形状のものであり、上実部の下面に密接する第1密接面と、前記凹所の底面に密接する第2密接面とを有することを特徴とする目地構造。 - 請求項5に記載の目地構造において、
前記第1および第2密接面には、それぞれ止水材が取付けられており、該止水材がそれぞれ前記上実部の下面および凹所の底面にそれぞれ弾性的に密着していることを特徴とする目地構造。 - 請求項1または2に記載の目地構造において、
前記目地補助材は、前記凹所にはまり込んで、前記上実部の下面に密接するとともに、凹所の先端開口を塞ぐ目地補助材本体と、
この目地補助材本体に一体的に形成されて、前記壁体に固定される固定部とを備えていることを特徴とする目地構造。 - 請求項7に記載の目地構造において、
前記固定部は、予め壁体に固定されていることを特徴とする目地構造。
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