JP3200703U - 屋根用防水部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】屋根壁際部に使用するシール材の止水性の高い屋根用防水部材を提供する。【解決手段】屋根の壁際や棟際に生じる隙間に施工される屋根用防水部材1であって、下面21に有した第1粘着部31を屋根材表面に接着後、壁際部材または棟部材を施工することで圧縮され、屋根材と壁際部材または棟部材との隙間をシールする屋根用防水部材1において、施工状態で隣接する屋根用防水部材同士の端面は、重ならずに対峙して接する構成であり、軒側対峙面22または側面対峙面の少なくとも一方に第2粘着部32を有するようにする。また、屋根用防水部材1の上面23に、第3粘着部を有する。さらに、屋根用防水部材1は、棟側が軒側より高さが高くなる側面視略台形形状であり、流れ壁際の屋根材に第1粘着部31を接着した状態において流れ方向上段の屋根材の頭見付と対峙する棟側対峙面24に、第4粘着部を有するようにする。【選択図】図1

Description

本考案は、屋根に用いる防水部材、特に、屋根の壁際部(流れ壁、平行壁)に施工される屋根材と壁際部材との間の隙間を埋める屋根用防水部材に関する。
従前より、屋根材、特に粘土瓦(以下、単に「瓦」という。)で葺かれた屋根の壁際部では、瓦と瓦、または瓦と雨押え板金の隙間から雨水の浸入を防ぐため、南蛮漆喰などを詰めて雨仕舞を取っている。
昨今は、前記南蛮漆喰を使用せず、ブチル系粘着材を有する防水テープや樹脂系発泡体シーラーなどを使用した、いわゆる乾式工法による雨仕舞が普及しつつある。その理由としては、南蛮漆喰の施工に作業者の熟練技術が求められること、南蛮漆喰自体に重量があり高齢の作業者にとっては運搬・移動が大変であること、などがある。
上記乾式工法の例として、特許文献1や特許文献2には、壁際部にできる隙間に、その隙間の形に合わせて加工した樹脂系シール材を用いる記載がある。
前記樹脂系シール材により、壁際部の隙間が埋まるので、前記隙間からの雨水の浸入を防止できる。
特開平9−228571号公報 特開平11−044055号公報
ところが、前記特許文献1及び特許文献2の樹脂系シール材には、なお改良の余地があった。つまり、壁際の止水材として使用するシール材において、以下のような課題があった。
[1]樹脂系シール材同士が隣接する箇所において、隙間が発生しやすい。
[2]軒棟方向の壁際において、樹脂系シール材の軒方向先端、下段瓦に施工されている樹脂系シール材、及び壁際部材(笠木)の3部材で囲まれた、三角形状の隙間が発生する。
前記[1]について、例えば、特許文献1に記載の一般的に用いられる発泡樹脂系の止水材は、本体の一部の面が凹円弧状になりやすい。それは、加工工程において、発泡樹脂の原反を、圧縮状態を維持しながら型で打ち抜き(切断)し、打ち抜き後、復元させて樹脂系シール材を得るが、打ち抜き時のひずみが復元後も残るためである。すると、隣接する樹脂系シール材同士を施工する際に、それらが向き合う面が凹円弧面となっており実質2線の線接触のみとなっている場合がある。したがって、接触面積が少ないことにより、線接触部に隙間が生じやすく雨水が浸入する恐れがある。
また、隣接する止水材同士の面が平らで接触していたとしても、壁際部材の施工の過程で一方のみの止水材が何らかのはずみで引っ張られると、その部分が隙間となり、圧縮が加えられてもその隙間が残った状態となるため、そこから雨水が浸入する恐れがある。
前記[2]について、特許文献2に記載の雨水シール材は、側面視が略三角形状をしており、先端(軒側)が下段の瓦に施工される雨水シール材の棟側上面に重なるようにして施工されている。そのため、雨水シール材を施工した状態は、一定の厚みを有する雨水シール材の先端部分と、下段の雨水シール材の上面と、笠木とで構成される小さな三角形の隙間が発生する。この隙間は、樹脂系シール材が十分に圧縮されたとしても、その隙間は完全には埋まらずに、施工後も隙間が空いた状態となることがある。したがって、その隙間から雨水等が浸入する恐れがある。
そこで、本考案の目的は、上記[1][2]の課題を同時に解決することができる、止水性の高い屋根用防水部材を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本考案の屋根用防水部材は、屋根の壁際や棟際に施工される屋根材と、壁際部材や棟部材との間に生じる隙間に施工される屋根用防水部材であって、下面に有した第1粘着部を屋根材表面に接着後、壁際部材または棟部材を施工することで圧縮され、屋根材Rと壁際部材または棟部材との隙間をシールする屋根用防水部材において、施工状態で隣接する前記屋根用防水部材同士の端面は、重ならずに対峙して接する構成であり、対峙面の少なくとも一方に第2粘着部を有する。ここでいう対峙面は、軒側対峙面もしくは側面対峙面を指すものとする。
この構成がないと、施工時に隣接する屋根用防水部材同士が線接触しかしていない場合に実質の止水に足る幅が十分でない。また、屋根用防水部材を施工した状態で面接触していたとしても、笠木等の壁際部材で圧縮した際に屋根用防水部材が変形し、前記面接触が離れて隙間が生じ、その隙間から雨水が浸入する恐れがある。
この構成があると、隣接する屋根用防水部材同士が接着され、製造過程によって対峙面が凹円弧状であっても面接触の状態を確保することができ、また、屋根用防水部材が圧縮変形されたとしても、面接触状態を維持できるため、隙間を発生させない。
前記第2粘着部は、隣接する屋根用防水部材との対峙面の全面に設けられていることが好ましい。これら対峙面の接着の繰り返しにより、壁際部の全長にわたって実質一つの屋根用防水部材となり、途中で隙間が発生しなくなる。
また、好適な例として、前記屋根用防水部材の上面に、第3粘着部を有する。
この構成がないと、連続する屋根用防水部材同士及び笠木との隙間を確実に埋めることができない。例えば、屋根用防水部材の上面又は笠木下面に何らかの形状不良があった際に、屋根用防水部材を施工して圧縮をしたとしても、形状不良分の隙間が埋まらない恐れがあるからである。
この構成があると、前記[2]の課題、及び上記何らかの形状不良による隙間は、第3粘着部により埋められる。また、第3粘着部により、経年による屋根用防水部材の上面と笠木との間で隙間の発生が起こらない。
さらに好適な例として、前記屋根用防水部材は、軒棟方向の壁際に使用される場合、棟側が軒側より高さが高くなる側面視略台形形状であり、流れ壁際の屋根材に第1粘着部を接着した状態において流れ方向上段の屋根材Rの頭見付と対峙する棟側対峙面に、第4粘着部を有する。
この構成がないと、屋根用防水部材と、屋根用防水部材が接着された屋根材の1段上位の屋根材の頭見付との間は面接触又は線接触しているが、笠木による屋根用防水部材の圧縮変形により隙間が生じてしまい、雨水が浸入する恐れがある。
この構成があると、屋根用防水部材と1段上位の屋根材の頭見付とが粘着部をもって面接触状態を維持できるため、隙間が空かず雨水が浸入する恐れはなくなる。
前記第4粘着部は、少なくとも1段上位の屋根材の頭見付の高さ(肉厚方向)と略同一の高さまで設けられていることが好ましく、棟側対峙面の全面にわたって設けられていることがより好ましい(全面に設けられている場合は、少なくとも一部が、隣接する屋根用防水部材の第2粘着部とも接着される)。
本考案の屋根用防水部材によれば、従来の樹脂系シール材に比べ屋根材と壁際(部材)との間を隙間なく確実にシールすることができ、止水性をさらに向上させられる。
本考案の屋根用防水部材(実施例1)を示した図である。(a)は右側面図であり、(b)は正面図であり、(c)は(a)のA−A´断面の拡大図であり、(d)は斜視図である。 本考案の屋根用防水部材(実施例2)を示した図である。(a)は右側面図であり、(b)は(a)のB−B´断面の拡大図である。 本考案の屋根用防水部材(実施例3)を示した図である。(a)は正面図であり、(b)は左側面図であり、(c)は(a)のC−C´断面の拡大図であり、(d)は斜視図であり、(e)は(a)の部分拡大図である。 本考案の屋根用防水部材(実施例1)の施工状態を示す斜視図である。 本考案の屋根用防水部材(実施例3)の施工状態を示す斜視図である。 本考案の屋根用防水部材(実施例3)の他の施工状態を示す斜視図である。
以下、本考案の屋根用防水部材1について以下に詳述する。
ここで、本明細書における屋根用防水部材1は、屋根の周辺部(壁際、棟際、袖)に使用する防水部材であるが、主に建物の屋根が壁面とぶつかる部分に使用する、屋根材Rと壁面との間から雨や雪が浸入しないための防水部材について説明する。また、屋根用防水部材1は、その本体11が一例としてエチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)の樹脂発泡体で構成されているが、これに限定されない。
流れ壁は、傾斜を有する屋根の軒棟方向と壁Wとで構成される部分であり、軒棟方向と称することもある。平行壁は、屋根の幅方向(桁方向)と壁Wとで構成される部分を示す。
壁際部材5は、屋根面と壁Wとが交差する部位において、屋根材Rの葺設後に施工される、貫51、笠木52、雨押え板金53(壁際に用いる板金)とからなるものであり、これらの総称として使用する。なお、壁際部材5は、必ずしもこれらからの構成に限定されない。
棟部材6は、2面の屋根がぶつかる頂部の上から覆う部材であり、棟瓦61と、棟瓦を支持する棟垂木62及び棟金具63とからなるものであり、これらの総称として使用する。なお、棟部材6は、必ずしもこれらからの構成に限定されない。
ここで、本明細書における屋根材Rは、本考案では主に粘土瓦についてを指すが、例えばスレート瓦、セメント瓦、コンクリート瓦、金属瓦等も包含するものとする。
(実施例1)
本考案の流れ壁際に使用する屋根用防水部材1は、図1に示すように、その概形は棟側が軒側より高さが高くなる側面視略台形形状であり、下面21側の二つの角が略直角で構成されている。高さは、長手方向の一方(使用状態における軒側)においては、15mm〜40mm程度であり、他方(使用状態における棟側)においては、20〜70mm程度である。隣接する屋根用防水部材1同士の上面23は、それぞれ施工後の笠木52と略平行かつ一直線上となっており、笠木52との間で隙間が発生しないようになっている。なお、前記の高さは、使用する屋根材Rの頭見付高さにより異なる。
また、幅寸法は、15mm〜30mm程度が好ましい。15mm未満だと、屋根用防水部材1が壁際部材5により圧縮された場合にたわんで倒れてしまい、笠木52と十分に接触せず止水性が劣ってしまう恐れがある。一方、30mmを超えても、コストが上がる一方で止水性はほとんど変わらないため効率が悪い。また、壁際の限られた空間においては、幅が大きいと施工の邪魔になることがある。
また、長さは、粘土瓦の例としてJISA5208‐1996(粘土がわら)に記載された桟がわらの寸法における働き寸法(長さ)に寸法のばらつきを加味した長さであることが好ましい。つまり、具体例として、寸法区分がJ形53Aの場合、働き寸法(長さ)235mmに寸法のばらつき±4mm程度を加味した、231〜239mm程度であることが好ましく、前記公差のプラス側を採用し235〜239mm程度とするほうがより好ましい(マイナス公差の場合、瓦の働き寸法よりも短くなるため、若干の伸縮は可能であっても止水性の面で好ましくない)。
長さの他の具体例として、同寸法区分がF形40においては基準の働き寸法(長さ)280mmとされているが、昨今のF形40の平板瓦においては、基準の働き寸法に対し前後5〜15mmの範囲で調整できるものが多いため、基準寸法に働き長さの調整分の最大値を考慮し290mm程度とすることが好ましい。流れ壁際において隣接する屋根用防水部材1同士に隙間が空くことがないため、止水性が良いからである。また、屋根材Rの働き長さよりも長くなっても、屋根用防水部材1はEPDM発泡体で構成されているため、若干縮めながら施工することは可能である。なお、前記長さは、複数段の瓦の働き長さに相当する寸法として、複数段分施工された瓦の表面形状に合わせて長物とすることも可能である。
屋根用防水部材1の側面視における下面21と上面23との成す角度(傾斜角)は、おおよそ、屋根勾配から瓦の戻り勾配を差し引いた角度であることが好ましい。屋根用防水部材1の施工時に壁際部材5との隙間が発生しないからである。
また、屋根用防水部材の棟側対峙面の下方には、長手方向に延びる突出部41が設けられていても良い。突出部41がないと、縦重なり部に浸入した雨水が壁W側まで遡り漏水につながる恐れがある。突出部41があると、それら遡った雨水の浸入を防ぎ、屋根材の縦重ね部における止水性をさらに高めることができる。
屋根用防水部材1の下面21には、屋根材Rと接着固定するための第1粘着部31を有する。第1粘着部31により、屋根の所定の位置に貼付して位置を固定するとともに、屋根材Rと屋根用防水部材1との間からの水の浸入を防ぐものである。施工前の第1粘着部31には、その外側から剥離紙38が貼られている。剥離紙の長さは、粘着部が設けられた範囲よりも一部はみ出す程度となっていて、施工時に剥がしやすくなっている。前記剥離紙38は、第1粘着部に限らず、すべての粘着部に貼られていることが好ましい。なお、第1粘着部の粘着材は、特に限定しないが、アクリル系、ブチルゴム系等が好ましく、他の粘着部においても同様である。
前記第1粘着部31は、従来の構成と同様である。本考案では、従来の屋根用防水部材にはない構成として、屋根面への施工時に隣接する屋根用防水部材1同士が対峙する端面のうち軒側対峙面22に、第2粘着部32を有する。第2粘着部32は、第1粘着部31と同様の粘着材が用いられていることが好ましく、屋根用防水部材1の下面21から連続して軒側対峙面22まで設けられていることがより好ましい。
第2粘着部32は、少なくとも軒側対峙面22の施工状態における下方半分以上設けられていることが好ましく、軒側対峙面22の全面に設けられていることがより好ましい。下方半分が好ましいのは、雨水が流下する屋根材の表面に近いため、止水性向上に特に影響が大きいからである。また、隣接する屋根用防水部材1と接する面の全面で接着されると、上方より加圧されても屋根用防水部材1同士の境目で互いに離れることがない。一方、軒側対峙面22の下方半分未満だと、前記境目で隙間が発生し、十分な止水性が発揮できない恐れがあるため好ましくない。
(実施例2)
実施例2は、前記実施例1と基本的には同一であるが、図2に示すように屋根用防水部材1の上面23にさらに第3粘着部33を設ける点で相違している。上面23は、前記の屋根勾配の角度で構成され壁際部材5の笠木が上方より所定の圧が加わった状態で接するが、圧が小さい場合や屋根用防水部材自身や笠木の下面に凹みもしくはシワ等が生じている場合、または施工不良により屋根用防水部材1が傾いている場合等では、それらの箇所が笠木との間で隙間となり水が浸入する恐れがあった。そこで、第3粘着部33を設けることにより、前記笠木の下面と接着可能となり、本体11やその上面23に凹みやシワ等が生じていたとしても隙間を発生させないので、高い止水性が確保される。なお、第3粘着部33は、屋根用防水部材1の上面23の全面に設けられていることが好ましい。
さらに、実施例2における別の構成として、屋根用防水部材1の上段の屋根材Rと対峙する棟側対峙面24に、第4粘着部34を設ける手段を採用しても良い。通常、棟側対峙面24と上段の屋根材Rの頭見付71との間は、形状の設計において隙間なく接触するようになっている。しかしながら、屋根材の縦重なり付近は、頭見付71により屋根材の表面形状が大きく変化する箇所であり、施工精度によっては隙間が生じやすい部位である。そこで、前記第4粘着部34を設けることにより、屋根用防水部材1と上段の屋根瓦の頭見付71とが接着固定され、高い止水性が確保される。また、上段に施工した屋根用防水部材1と前記第2粘着部32との接着が強化され、隣接する屋根用防水部材1同士の隙間がより生じにくくなる。
(実施例3)
上記実施例1及び実施例2では、屋根の流れ壁部に用いるものを例示したが、本考案の屋根用防水部材の技術的思想を踏襲し、平行壁部に使用する屋根用防水部材にも適用できるものとして、以下の実施例3に例示する。
実施例3は、図3に示すように、平行壁部に使用する屋根用防水部材1である。正面視で下面21が略波形状であり、上面23は平行壁際部と平行な関係となる直線状になっている。下面21の形状は、屋根材Rの表面形状と略同一となるように合わせてあり、屋根材Rと壁際部材5との隙間ができないようになっている。具体的には、例えばJ形粘土瓦に使用する場合、表面の見えがかり部である桟山、桟谷、桟見付と略一致するように(見えがかり部分をかたどったように)円弧状に波打った形となっている。
屋根用防水部材1の高さは、特に限定されないが、J形瓦の場合、上面23と下面21との間隔が最も離れた場所で50mm〜90mmであり、より好ましくは60mm〜80mmである。この間隔は、屋根材表面の形状により異なる。一般的には、山谷の大きい波形状の屋根材では高くなり、平らな形状の屋根材では低くなる。一方、幅寸法は、実施例1と同程度であることが好ましい。
また、長さは、例としてJISA5208‐1996(粘土がわら)に記載された桟がわらの寸法における働き寸法(幅)に寸法のばらつきを加味した長さであることが好ましい。つまり、具体例として、寸法区分がJ形53Aの場合、働き寸法(幅)265mmに寸法のばらつき±4mm程度を加味した、261〜269mm程度であることが好ましく、前記公差のプラス側を採用し、265〜269mm程度であることがより好ましい。
長さの他の具体例として、同寸法区分がF形40においては基準の働き寸法(幅)305mmに寸法のばらつき±4mm程度を加味した、301〜309mm程度であることが好ましく、前記公差のプラス側を採用し305〜310mm程度とするほうが好ましい。なお、実施例3の屋根用防水部材1では、施工性を考慮して前記働き寸法(幅)を基準単位とし、それら寸法に屋根材Rの複数枚分(2〜5枚分)を乗じた長さを1本の屋根用防水部材1とするほうがより好ましい(図3では、J形瓦4枚分の幅を長さの例として図示している)。瓦1枚毎に屋根用防水部材を施工するよりも、瓦複数枚毎に屋根用防水部材1を施工する方が、素早く施工できるほか、屋根用防水部材の継ぎ目の数が少なくなり防水面で好ましいからである。
実施例3における本考案の特徴となる構成として、屋根面への施工時に屋根材Rの幅方向に隣接する、屋根用防水部材1と対峙する側面対峙面25の少なくとも一方に、第2粘着部32を有する。第2粘着部32は、第1粘着部31と同様の粘着材が用いられ、第1粘着部31から連続して屋根用防水部材1の側面対峙面25まで設けられても良い。
第2粘着部32の貼り付け範囲は、実施例1と同様であり、隣接する屋根用防水部材1同士の間の止水性が向上する。また、第3粘着部33を実施例2と同様に設けてもよい。上面23と笠木下面との間に隙間は発生せず、高い止水性を確保できる。
また、桟見付72(幅方向で隣接する瓦の重なり部で段差が生じる場合の被さり部側面)が見えがかり部として露出するタイプ(例えば、J形瓦、S形瓦等)の屋根材Rに使用する屋根用防水部材1においては、屋根材Rの桟見付72と対峙する(接触する)面に、下方が桟見付側に向かって広がる膨出部42を設ける方がより好ましい。膨出部42がないと、施工精度によっては、屋根用防水部材1と桟見付72との間で隙間ができ、漏水する恐れがある。膨出部42があると、屋根用防水部材1の施工時において、笠木51の圧縮の有無にかかわらず桟見付72に対して圧縮をかけた状態を維持しながら接着固定することができるので、桟見付72付近の止水性がより良くなるからである。
(施工例)
ここで、図4、図5に示すように、流れ壁及び平行壁を有する下屋(入隅部)において、本考案の実施例1及び実施例3の屋根用防水部材1を用いる施工例を以下に示す。
まず、下葺き材、桟木などの屋根下地を従来の屋根工事と同様に施工する。次に、流れ壁際にくる軒先から1段目の屋根材Rを、必要に応じて切断し幅寸法を調整してから葺いていく。
続いて、流れ壁際の軒先から1段目の屋根材に対し実施例1の屋根用防水部材1を、上面視において笠木52が施工された際に隠れる位置(笠木の側端面と同じかそれよりも壁W側の所定位置)に、及び屋根用防水部材の軒先側が前記桟瓦の頭見付71の上端と合うように、それぞれ目安として屋根材表面に接着する。
さらに続けて、軒先から2段目の屋根材Rも同様に施工していくが、2段目の流れ壁際の屋根材Rを施工するときは、その頭側が1段目の流れ壁際で接着した屋根用防水部材1の突出部41に差し掛かるように上から(突出部41が1段目の屋根材Rと2段目の屋根材Rとで挟まれる格好となるように)施工する。そして、2段目の屋根材Rに屋根用防水部材1を接着する。このとき、第2粘着部22を、軒先1段目の屋根材Rに施工した屋根用防水部材1の棟側対峙面24(第4粘着部34)に対して上面が略一直線状となるように接着させておく。
以降、前述のように屋根材R及び実施例1の屋根用防水部材1の施工を平行壁際まで繰り返す。
平行壁際においては、流れ壁部と同様に、屋根材Rを、必要に応じて切断し長さ寸法を調整してから葺いていく。実施例3の屋根用防水部材1を、やはり上面視において笠木52が施工された際に隠れる位置(笠木の側面と同じかそれよりも壁W側の所定位置)を目安として、屋根材表面に接着する。以降同様に、平行壁部の長さに応じて屋根用防水部材を屋根材R表面に接着する。このとき、第2粘着部35を、隣接する屋根用防水部材の側面対峙面25(第2粘着部35)に対して上面が略一直線状となるように接着させておく。
そして、屋根端部における実施例1及び実施例3の屋根用防水部材1は、それぞれ屋根の大きさに合わせて適宜切断するなどして長さを調整する。最後に、上面23の第3粘着部33と笠木52の下面に隙間が生じないように接着しながら笠木52を施工し、雨押え板金など壁際部材を施工して、流れ壁及び平行壁を有する下屋(入隅部)の施工が完了となる。
以上の施工により、本考案の実施例1及び実施例3に記載の屋根用防水部材1を流れ壁際及び平行壁際それぞれに施工することによって、屋根材Rと壁際部材5との間を隙間なくシールすることができ、もって、従来の樹脂系シール材よりも高い止水性を確保することができる。
本考案の実施例は上記のとおりであるが、本考案は、屋根の壁際や棟際に施工される屋根材と、壁際部材5や棟部材6との間に生じる隙間に施工される屋根用防水部材1であって、下面21に有した第1粘着部31を屋根材表面に接着後、壁際部材5または棟部材6を施工することで圧縮され、屋根材Rと壁際部材5または棟部材6との隙間をシールする屋根用防水部材1において、施工状態で隣接する前記屋根用防水部材同士の端面は、重ならずに対峙して接する構成であり、軒側対峙面22または側面対峙面25の少なくとも一方に第2粘着部を有することで、隣接する屋根用防水部材1の間で隙間ができず高い止水性を発揮するという根本的技術思想を有する。本技術的思想により、従来の防水部材に比べ止水性をさらに高めることができるものである。言い換えれば、隣接する屋根用防水部材1同士を粘着部で接着固定させることで止水性を向上させるものである。なお、本考案では、前記の技術思想を踏襲し考案の効果を著しく損なわない限度において、前記実施態様の一部分を変更することも可能である(陸棟部または大棟部への適用等、例として図6)。
本考案は、いわゆる屋根の乾式工法において屋根壁際部の屋根材と壁際部材との間にできる隙間を埋める屋根用防水部材として、流れ壁部、平行壁部等の壁際の納まりに幅広く活用できる。
1 屋根用防水部材
11 本体
21 下面
22 軒側対峙面
23 上面
24 棟側対峙面
25 側面対峙面
31 第1粘着部
32、35 第2粘着部
33 第3粘着部
34 第4粘着部
38 剥離紙
41 突出部
42 膨出部
5 壁際部材
51 貫
52 笠木
53 雨押え板金
6 棟部材
61 棟瓦
62 棟垂木
63 棟金具
71 頭見付
72 桟見付
R 屋根材
W 壁


Claims (3)

  1. 屋根の壁際や棟際に施工される屋根材と、壁際部材や棟部材との間に生じる隙間に施工される屋根用防水部材であって、下面に有した第1粘着部を屋根材表面に接着後、壁際部材または棟部材を施工することで圧縮され、屋根材Rと壁際部材または棟部材との隙間をシールする屋根用防水部材において、
    施工状態で隣接する前記屋根用防水部材同士の端面は、重ならずに対峙して接する構成であり、対峙面の少なくとも一方に第2粘着部を有することを特徴とする屋根用防水部材。
  2. 前記屋根用防水部材の上面に、第3粘着部を有する請求項1に記載の屋根壁用防水部材。
  3. 前記屋根用防水部材は、棟側が軒側より高さが高くなる側面視略台形形状であり、流れ壁際の屋根材に第1粘着部を接着した状態において流れ方向上段の屋根材Rの頭見付と対峙する棟側対峙面に、第4粘着部を有する請求項1又は請求項2に記載の屋根用防水部材。






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