JP4145075B2 - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、さらにその他のフォトファブリケーション工程に使用されるポジ型感光性組成物に関するものである。さらに詳しくは50nm以下の軟X線を露光光源とする場合に好適な感放射線性組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路の高集積化が進み、リソグラフィー工程でのレジストパターンの微細化、高精度化が益々要求されてきている。これに対応すべく露光方法も、従来のg線、i線等の近紫外光からKrF(248nm)、ArF(193nm)、F2(157nm)等のエキシマレーザー光、更には究極の光源として波長50nm以下の軟X線(例えば波長13.5nmのEUV光)へと高解像化に向けた光源の短波長化技術開発が進められようとしている。
軟X線(例えばEUV光)を光源とする場合、これまで用いられてきた屈折光学系に適したレンズ材料が得られないため反射光学系となり、複数の多層膜ミラー及び反射型マスクを用いた軟X線反射型縮小投影露光法が適用される。この場合、多層膜ミラーの反射率には自ずと限界があるため、複数のミラーで反射されることにより、最終的にウェハー面に到達する光量は著しく低下する。従って、軟X線反射型縮小投影露光法を適用する場合には、用いられるレジストの感度を最大限に高める必要があった。しかしながら、現状実用的な感度を有するレジストが存在しない問題点があった。
【0003】
また、レジストに用いられる材料の軟X線領域での吸収が大きいため、充分な光量がレジスト底部に到達せず、矩形な形状を有するパターンが得られない等の問題点があった。これに対してはレジスト膜を薄膜化することによる対応が考えられるが、この場合、ドライエッチング耐性が不足する別な問題点を誘起する。
更には今後益々、レジストパターンの微細化、高精度化が要求される中でレジストパターンのラフネス(Line Edge Roughness:LER)を如何に制御するかが重要課題として挙がっている。
【0004】
以上、軟X線縮小投影露光法が抱える問題点に対して、3層レジスト法を適用したパターン形成法(特開平5−121312号公報)、高濃度の光酸発生剤を用いる方法(特開2002−55457号公報)、電子を効率的に発生する物質からなる層を設けるパターン形成法(特開平5−136026号公報)、多環式不飽和炭化水素誘導体を用いた材料(特開2001−328964号公報)、レジスト膜からの低分子量化合物の発生を抑制することでパターン形状の乱れを制御するパターン形成法(特開2000−347411号公報)、また、装置側からの改良(特開平7−263322号公報、特開2002−15970号公報)等が報告されている。
しかしながら、これらの方法では現状の問題点を解決するには不充分であり、新たな解決法が切望されている。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来技術の問題点を克服した軟X線(例えば波長13.5nmのEUV光)用感放射線性組成物を提供するものである。具体的には、高感度、高解像性で矩形なパターン形状を有し、LER特性及びドライエッチング耐性に優れた特性を有する軟X線用感放射線性組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、軟X線用感放射線性組成物の構成材料を鋭意検討した結果、特定の構造を有する酸分解性樹脂を用いることで、上記目的が達成され、本発明を完成させるに至った。
【0007】
即ち、上記目的は下記構成によって達成される。
(1)(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び
(B)下記一般式(I−1)〜(I−4)の少なくともいずれかで表わされる基を有する繰り返し単位及びフェノール性水酸基を下記一般式(XA)で表わされる基で置換した構造を有する繰り返し単位を含有する、酸により分解しアルカリに対する溶解性が増加する樹脂を含有することを特徴とする感放射線性組成物。
【0008】
一般式(I−1)〜(I−4)中;
1〜R5は同じでも異なっていてもよく、水素原子、又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基もしくはアルケニル基を表す。R1〜R5の内の2つは、結合して環を形成してもよい。
【化6】
Figure 0004145075
【0009】
一般式(XA)中、R1b、R2bは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を表し、R3b、R4bは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、又は置換基を有していてもよい、直鎖、分岐、環状アルキル基を表し、R5bは、置換基を有してもよい直鎖、分岐、環状アルキル基、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいアラルキル基を表す。mは1〜20の整数を表し、nは0〜5の整数を表す。
【0010】
(2)(B)の樹脂が、更に下記一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式炭化水素構造を含む基のうちの少なくとも1種の基で保護されたアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を含有することを特徴とする前記(1)に記載の感放射線性組成物。
【化7】
Figure 0004145075
【0011】
一般式(pI)〜(pVI)中;
11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。
12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしくはR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
22〜R25は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。
【0012】
(3)(B)の樹脂が、更に下記一般式(II)で表される基で保護されたアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を含有することを特徴とする前記(1)に記載の感放射線性組成物。
【化5】
Figure 0004145075
【0013】
一般式(II)中、R28は、置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R29〜R31は、同じでも異なっていてもよく、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、カルボキシ基あるいは、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基又はアシル基を表す。p、q、rは、各々独立に、0又は1〜3の整数を表す。
【0014】
(4)前記(B)の樹脂が、下記一般式(a)で表される繰り返し単位を含有することを特徴とする前記(1)〜(3)の何れか1項に記載の感放射線性組成物。
【化9】
Figure 0004145075
【0015】
一般式(a)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1から4の置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。R32〜R34は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は水酸基を表す。但し、R32〜R34のうち少なくとも1つは水酸基である。
【0016】
(5)一般式(XA)で表わされる基を有する繰り返し単位が、下記一般式(IA)、(IIA)及び(IIIA)を含有することを特徴とする前記(1)記載の感放射線性組成物。
【化10】
Figure 0004145075
【0017】
式(IA)〜(IIIA)中、R21bは水素原子又はメチル基を表し、R22bは酸の作用により分解しない基を表し、R23bは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基又はアシロキシ基を表す。nは1〜3の整数を表す。Wは上記一般式(XA)で示される基を表す。
【0018】
(6)(A)の化合物が一般式(IV)で表されることを特徴とする前記(1)〜(4)の何れか1項に記載の感放射線性組成物。
【化11】
Figure 0004145075
【0019】
式(IV)中、
1a〜R5aは、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アリール基もしくはアシルアミノ基を表し、R1a〜R5aのうち少なくとも2つが結合して環構造を形成してもよい。
6a及びR7aは、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基もしくはアリール基を表す。
1a及びY2aは、同じでも異なっていてもよく、置換基、エーテル連結基もしくはスルフィド連結基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアルケニル基を表す。但し、Y1a及びY2aは、両方がアルキル基である場合に、Y1a及びY2aの少なくとも一方のアルキル基が水酸基、エーテル連結基もしくはスルフィド連結基を有しているか、或いはY1a及びY2aの両方のアルキル基が炭素数2以上である。
1a〜R5aの少なくとも1つとY1a又はY2aの少なくとも一つが結合して環を形成してもよい。
1a〜R5aの少なくとも1つとR6a又はR7aの少なくとも1つが結合して環を形成してもよい。
また、R1a〜R7aのいずれか又はY1aもしくはY2aのいずれかの位置で、連結基を介して結合し、式(IV)の構造を2つ以上有していてもよい。
-は、非求核性アニオンを表す。
【0020】
(7)更に(C)塩基性化合物、及び(D)フッ素及び/又はシリコン系界面活性剤を含有することを特徴とする前記(1)〜(6)の何れか1項に記載の感放射線性組成物。
(8)(C)塩基性化合物が、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造及びアニリン構造から選ばれる構造を有する化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする前記(7)記載の感放射線性組成物。
(9)更に(F)酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解性を増大させる基を有し、分子量3000以下の溶解阻止低分子化合物を含有することを特徴とする前記(1)〜(8)の何れか1項に記載の感放射線性組成物。
(10)50nm以下の波長を有する軟X線露光に用いることを特徴とする前記(1)〜(9)の何れか1項に記載の感放射線性組成物。
(11)波長13.5nmのEUV光露光に用いることを特徴とする前記(1)〜(9)の何れか1項に記載の感放射線性組成物。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に使用する化合物について詳細に説明する。
<(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(光酸発生剤)>
本発明で用いられる(A)光酸発生剤は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物である。
本発明で使用される光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている公知の光(400〜200nmの紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光)、ArFエキシマレーザー光、電子線、軟X線、X線、分子線又はイオンビームにより酸を発生する化合物およびそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
【0022】
また、その他の本発明に用いられる光酸発生剤としては、たとえばジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等のオニウム塩、有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン化物、o−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、イミノスルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合物、ジスルホン化合物、ジアゾケトスルホン、ジアゾジスルホン化合物等を挙げることができる。
また、これらの光により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物を用いることができる。
さらにV.N.R.Pillai,Synthesis,(1),1(1980)、A.Abadetal,TetrahedronLett.,(47)4555(1971)、D.H.R.Bartonetal,J.Chem.Soc.,(C),329(1970)、米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
【0023】
上記活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の中で、特に有効に用いられるものについて以下に説明する。
【0024】
本発明において特に好適に用いられる酸発生剤は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する上記式(IV)に示す化合物である。
式(IV)中、
1a〜R5aは、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、アルコキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アリール基もしくはアシルアミノ基を表し、R1a〜R5aのうち少なくとも2つが結合して環構造を形成してもよい。
6a及びR7aは、同じでも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基もしくはアリール基を表す。
【0025】
1a及びY2aは、同じでも異なっていてもよく、置換基、エーテル連結基もしくはスルフィド連結基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアルケニル基を表す。但し、Y1a及びY2aは、両方がアルキル基である場合に、Y1a及びY2aの少なくとも一方のアルキル基が水酸基、エーテル連結基もしくはスルフィド連結基を有しているか、或いはY1a及びY2aの両方のアルキル基が炭素数2以上である。
1a〜R5aの少なくとも1つとY1a又はY2aの少なくとも一つが結合して環を形成してもよい。
1a〜R5aの少なくとも1つとR6a又はR7aの少なくとも1つが結合して環を形成してもよい。
また、R1a〜R7aのいずれか又はY1aもしくはY2aのいずれかの位置で、連結基を介して結合し、式(IV)の構造を2つ以上有していてもよい。
-は、非求核性アニオンを表す。
【0026】
1a〜R7aのアルキル基及びアシルアミノ基におけるアルキル基は、好ましくは炭素数1〜10のアルキル基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、へキシル基、シクロへキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の直鎖状、分岐状及び環状のアルキル基を挙げることができる。
1a〜R5aのアルコキシ基及びアルキルオキシカルボニル基におけるアルコキシ基は、好ましくは炭素数1〜10のアルコキシ基であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基等を挙げることができる。
1a〜R7aのアリール基は、好ましくは炭素数6〜14のアリール基であり、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
1a〜R5aのハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等を挙げることができる。
【0027】
1a及びY2aのアルキル基は、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ドデシル基等の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基が挙げられ、更に好ましくは炭素数3〜20のアルキル基、例えば、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ドデシル基等の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基が挙げられ、特に好ましくは炭素数4〜12のアルキル基、例えば、n−ブチル基、iso−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ドデシル基等の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基が挙げられる。
【0028】
1a及びY2aのアルケニル基は、好ましくは炭素数2〜6のアルケニル基であり、例えば、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等を挙げることができる。
【0029】
1a〜R5aの内の少なくとも2つが結合して環構造を形成してもよい。
この場合、R1a〜R5aの内の少なくとも2つが結合して形成する基としては、炭素数4〜10のアルキレン基が好ましく、例えばブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等を挙げることができる。
【0030】
上記のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基の各々は、例えば、ニトロ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜5)等で置換されていてもよい。更にアリール基、アラルキル基については、アルキル基(好ましくは炭素数1〜5)で置換されていてもよい。
また、アルキル基の置換基としては、ハロゲン原子が好ましい。
【0031】
1a及びY2aは、両方がアルキル基である場合に、Y1a及びY2aの少なくとも一方のアルキル基が水酸基、エーテル連結基もしくはスルフィド連結基を有しているか、或いはY1a及びY2aの両方のアルキル基が炭素数2以上である。
【0032】
1a及びY2aの両方が置換基又は連結基を有さないアルキル基である場合に、Y1a及びY2aの両方が炭素数3以上であることが好ましく、炭素数4以上であることがより好ましい。
【0033】
1aとY2aとが結合して環構造を形成すると、パターン倒れが発生して好ましくない。
【0034】
1a〜R5aの合計炭素数は、1以下が好ましく、R1a〜R5aの全てが水素原子の場合が特に好ましい。
【0035】
-の非求核性アニオンとしては、例えば、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオン等を挙げることができる。
非求核性アニオンとは、求核反応を起こす能力が著しく低いアニオンであり、分子内求核反応による経時分解を抑制することができるアニオンである。これによりレジストの経時安定性が向上する。
スルホン酸アニオンとしては、例えば、アルキルスルホン酸アニオン、アリールスルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオンなどが挙げられる。
カルボン酸アニオンとしては、例えば、アルキルカルボン酸アニオン、アリールカルボン酸アニオン、アラルキルカルボン酸アニオンなどが挙げられる。
【0036】
アルキルスルホン酸アニオンにおけるアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボニル基、ボロニル基等を挙げることができる。
アリールスルホン酸アニオンにおけるアリール基としては、好ましくは炭素数6〜14のアリール基、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
【0037】
上記アルキルスルホン酸アニオン及びアリールスルホン酸アニオンにおけるアルキル基及びアリール基は、置換基を有していてもよい。
置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
【0038】
ハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、弗素原子、沃素原子等を挙げることができる。
アルキル基としては、例えば、好ましくは炭素数1〜15のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等を挙げることができる。
アルコキシ基としては、例えば、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等を挙げることができる。
【0039】
アルキルチオ基としては、例えば、好ましくは炭素数1〜15のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ネオペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、ウンデシルチオ基、ドデシルチオ基、トリデシルチオ基、テトラデシルチオ基、ペンタデシルチオ基、ヘキサデシルチオ基、ヘプタデシルチオ基、オクタデシルチオ基、ノナデシルチオ基、エイコシルチオ基等を挙げることができる。尚、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基は、更にハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)で置換されていてもよい。
【0040】
アルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基としては、アルキルスルホン酸アニオンにおけるアルキル基と同様のものを挙げることができる。
アリールカルボン酸アニオンにおけるアリール基としては、アリールスルホン酸アニオンにおけるアリール基と同様のものを挙げることができる。
アラルキルカルボン酸アニオンにおけるアラルキル基としては、好ましくは炭素数6〜12のアラルキル基、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
【0041】
上記アルキルカルボン酸アニオン、アリールカルボン酸アニオン及びアラルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基、アリール基及びアラルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アリールスルホン酸アニオンにおけると同様のハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
【0042】
ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオンにおけるアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基等を挙げることができる。これらのアルキル基は、置換基を有していてもよく、置換基としてはハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
【0043】
その他の非求核性アニオンとしては、例えば、弗素化燐、弗素化硼素、弗素化アンチモン等を挙げることができる。
【0044】
-の非求核性アニオンとしては、1位がフッ素置換されたスルホン酸が好ましく、更に好ましくはパーフロロアルカンスルホン酸である。
また、X-の非求核性アニオンとしては、フッ素原子又はフッ素原子を有する置換基で置換されたベンゼンスルホン酸も好ましい。
【0045】
式(IV)において、R1a〜R5aの少なくとも1つとY1a又はY2aの少なくとも一つが結合して環を形成してもよいし、或いは、R1a〜R5aの少なくとも1つとR6a又はR7aの少なくとも1つが結合して環を形成してもよい。
この場合に、R1a〜R5aの少なくとも1つとY1a又はY2aの少なくとも1つが結合して形成する基及びR1a〜R5aの少なくとも1つとR6a又はR7aの少なくとも1つが結合して形成する基としては、炭素数2〜10のアルキレン基が好ましく、例えばエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等を挙げることができる。
式(IV)に示す化合物は、環を形成することにより、立体構造が固定され、光分解能が向上する。
また、R1a〜R7aのいずれか、もしくは、Y1a又はY2aのいずれかの位置で、連結基を介して結合し、式(IV)の構造を2つ以上有していてもよい。
【0046】
以下に、本発明の上記式(IV)で表される化合物の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0047】
【化12】
Figure 0004145075
【0048】
【化13】
Figure 0004145075
【0049】
【化14】
Figure 0004145075
【0050】
【化15】
Figure 0004145075
【0051】
上記式(IV)の化合物は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0052】
式(IV)に示す化合物は、フェナシルプロミド等のフェナシルハロゲニド誘導体とスルフィドとを適当な溶剤中無触媒又は銀触媒の存在下で反応させ、フェナシルジアルキルスルホニウム塩を得た後、これを対応するアニオンと塩交換することによって得ることができる。
【0053】
(A)成分の化合物の本発明のポジ型感光性組成物中の含量は、組成物の固形分を基準として、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である。
本発明においては、一般式(IV)で表わされる光酸発生化合物以外の酸発生化合物を用いることができ、また、一般式(IV)で表わされる酸発生化合物と一般式(IV)以外の酸発生化合物を併用することもできる。
【0054】
本発明の一般式(IV)の酸発生化合物と併用しうる光酸発生剤の使用量は、モル比(一般式(IV)/その他の酸発生剤)で、通常100/0〜20/80、好ましくは100/0〜40/60、更に好ましくは100/0〜50/50である。
一般式(IV)以外の酸発生化合物あるいは一般式(IV)と併用可能な光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
【0055】
たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
【0056】
また、これらの活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号等に記載の化合物を用いることができる。
【0057】
さらに米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
【0058】
併用してもよい活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の中で、特に好ましいものの例を以下に挙げる。
【0059】
【化16】
Figure 0004145075
【0060】
【化17】
Figure 0004145075
【0061】
【化18】
Figure 0004145075
【0062】
【化19】
Figure 0004145075
【0063】
<(B)酸の作用により分解しアルカリに対する溶解性が増加する樹脂>
本発明の組成物に用いられる上記(B)酸の作用により分解しアルカリに対する溶解性が増加する樹脂(以下、単に「(B)の樹脂」ともいう)は、上記一般式(I−1)〜(I−4)で表される基を有する繰り返し単位を含有する。
一般式(I−1)〜(I−4)において、R1〜R5におけるアルキル基としては、直鎖状、分岐状のアルキル基が挙げられ、置換基を有していてもよい。直鎖状、分岐状のアルキル基としては、炭素数1〜12個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基である。
1〜R5におけるシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜8個のものが好ましい。
【0064】
1〜R5におけるアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜6個のものが好ましい。
また、R1〜R5の内の2つが結合して形成する環としては、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環等の3〜8員環が挙げられる。
なお、一般式(I−1),(I−2)で、R1〜R5は、環状骨格を構成している炭素原子7個のうちのいずれに連結していてもよい。
【0065】
また、上記アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基の更なる置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
一般式(I−1)〜(I−4)で表される基を有する繰り返し単位として好ましいものとして、下記一般式(AI)で表される繰り返し単位が挙げられる。
【0066】
【化20】
Figure 0004145075
【0067】
一般式(AI)中、Rは、前記一般式(a)のRと同義であり、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4の置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。A’は、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。Bは、一般式(I−1)〜(I−4)のうちのいずれかで示される基を表す。A’において、該組み合わせた2価の基としては、例えば下記式のものが挙げられる。
【0068】
【化21】
Figure 0004145075
【0069】
上記式において、Ra、Rbは、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。置換アルキル基の置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。r1は1〜10の整数を表す。mは1〜3の整数を表す。
以下に、一般式(AI)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明の内容がこれらに限定されるものではない。
【0070】
【化22】
Figure 0004145075
【0071】
【化23】
Figure 0004145075
【0072】
【化24】
Figure 0004145075
【0073】
【化25】
Figure 0004145075
【0074】
【化26】
Figure 0004145075
【0075】
【化27】
Figure 0004145075
【0076】
【化28】
Figure 0004145075
【0077】
本発明においては、(B)の樹脂が、更に上記一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式炭化水素構造を含む基のうちの少なくとも1種の基で保護されたアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を含有することが、本発明の効果をより顕著になる点で好ましい。
一般式(pI)〜(pVI)において、R12〜R25におけるアルキル基としては、置換もしくは非置換のいずれであってもよい、1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。そのアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
また、上記アルキル基の更なる置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
【0078】
12〜R25における脂環式炭化水素基あるいはZと炭素原子が形成する脂環式炭化水素基としては、単環式でも、多環式でもよい。具体的には、炭素数5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができる。その炭素数は6〜30個が好ましく、特に炭素数7〜25個が好ましい。これらの脂環式炭化水素基は置換基を有していてもよい。
以下に、脂環式炭化水素構造を含む基のうち、脂環式部分の構造例を示す。
【0079】
【化29】
Figure 0004145075
【0080】
【化30】
Figure 0004145075
【0081】
【化31】
Figure 0004145075
【0082】
本発明においては、上記脂環式部分の好ましいものとしては、アダマンチル基、ノルアダマンチル基、デカリン残基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基を挙げることができる。より好ましくは、アダマンチル基、デカリン残基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基である。
【0083】
これらの脂環式炭化水素基の置換基としては、アルキル基、置換アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アシル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基が挙げられる。アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基である。置換アルキル基の置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。アルコキシ基(アルコキシカルボニル基のアルコキシ基も含む)としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。アルケニル基としては、炭素数2〜6個のアルケニル基が挙げられ、具体的にはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等が挙げられる。アシル基としては、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、沃素原子、フッ素原子等が挙げられる。
【0084】
一般式(pI)〜(pVI)で示される構造のなかでも、好ましくは一般式(pI)であり、より好ましくは上記一般式(II)で示される基である。一般式(II)中のR28のアルキル基、R29〜R31におけるハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基は、前記脂環式炭化水素基の置換基で挙げた例が挙げられる。
【0085】
上記樹脂における一般式(pI)〜(pVI)で示される構造で保護されるアルカリ可溶性基としては、この技術分野において公知の種々の基が挙げられる。具体的には、カルボン酸基、スルホン酸基、フェノール基、チオール基等が挙げられ、好ましくはカルボン酸基、スルホン酸基である。
上記樹脂における一般式(pI)〜(pVI)で示される構造で保護されたアルカリ可溶性基としては、好ましくは下記一般式(pVII)〜(pXI)で表される基が挙げられる。
【0086】
【化32】
Figure 0004145075
【0087】
ここで、R11〜R25ならびにZは、それぞれ前記定義に同じである。
上記樹脂を構成する、一般式(pI)〜(pVI)で示される構造で保護されたアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(pA)で示される繰り返し単位が好ましい。
【0088】
【化33】
Figure 0004145075
【0089】
一般式(pA)中;
Rは、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4の置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。複数のRは、各々同じでも異なっていてもよい。このRのハロゲン原子、アルキル基は、後述の一般式(a)のRと同様の例を挙げることができる。
A’は、前記と同義である。
Raは、上記式(pI)〜(pVI)のいずれかの基を表す。
以下、一般式(pA)で示される繰り返し単位に相当するモノマーの具体例を示す。
【0090】
【化34】
Figure 0004145075
【0091】
【化35】
Figure 0004145075
【0092】
【化36】
Figure 0004145075
【0093】
【化37】
Figure 0004145075
【0094】
【化38】
Figure 0004145075
【0095】
【化39】
Figure 0004145075
【0096】
(B)樹脂は、更に他の繰り返し単位を含んでもよい。
本発明における(B)樹脂は、他の共重合成分として、前記一般式(a)で示される繰り返し単位を含むことが好ましい。これにより、現像性や基板との密着性が向上する。一般式(a)におけるRの置換基を有していてもよいアルキルとしては、前記一般式(I−1)〜(I−4)におけるR1と同じ例を挙げることができる。Rのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。一般式(a)のR32〜R34のうち少なくとも1つは、水酸基であり、好ましくはジヒドロキシ体、モノヒドロキシ体であり、より好ましくはモノヒドロキシ体である。
更に、本発明における(B)樹脂は、他の共重合成分として、下記一般式(III−a)〜(III−d)で示される繰り返し単位を含むことが好ましい。これにより、コンタクトホールパターンの解像力が向上する。
【0097】
【化40】
Figure 0004145075
【0098】
上記式中、R1は、前記Rと同義である。R5〜R12は各々独立に水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。Rは、水素原子あるいは、置換基を有していてもよい、アルキル基、環状アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。mは、1〜10の整数を表す。Xは、単結合又は、置換基を有していてもよい、アルキレン基、環状アルキレン基、アリーレン基あるいは、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、ウレア基からなる群から選択される単独、あるいはこれらの基の少なくとも2つ以上が組み合わされ、酸の作用により分解しない2価の基を表す。
Zは、単結合、エーテル基、エステル基、アミド基、アルキレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。R13は、単結合、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。R15は、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。R14は置換基を有していてもよい、アルキル基、環状アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。R16は、水素原子あるいは、置換基を有していてもよい、アルキル基、環状アルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表す。
Aは、下記に示す官能基のいずれかを表す。
【0099】
【化41】
Figure 0004145075
【0100】
5〜R12、R、R14、R16のアルキル基としては、直鎖状、分岐状のアルキル基が挙げられ、置換基を有していてもよい。直鎖状、分岐状のアルキル基としては、炭素数1〜12個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基である。
R、R14、R16の環状のアルキル基としては、炭素数3〜30個のものが挙げられ、具体的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニル基、トリシクロデカニル基、ジシクロペンテニル基、ノボルナンエポキシ基、メンチル基、イソメンチル基、ネオメンチル基、テトラシクロドデカニル基、ステロイド残基等を挙げることができる。
【0101】
R、R14、R16のアリール基としては、炭素数6〜20個のものが挙げられ、置換基を有していてもよい。具体的にはフェニル基、トリル基、ナフチル基等が挙げられる。
R、R14、R16のアラルキル基としては、炭素数7〜20個のものが挙げられ、置換基を有していてもよい、ベンジル基、フェネチル基、クミル基等が挙げられる。R16のアルケニル基としては、炭素数2〜6個のアルケニル基が挙げられ、具体的にはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、3−オキソシクロヘキセニル基、3−オキソシクロペンテニル基、3−オキソインデニル基等が挙げられる。これらのうち環状のアルケニル基は、酸素原子を含んでいてもよい。
【0102】
連結基Xとしては、置換基を有していてもよい、アルキレン基、環状アルキレン基、アリーレン基あるいは、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、ウレア基からなる群から選択される単独、あるいはこれらの基の少なくとも2つ以上が組み合わされ、酸の作用により分解しない2価の基が挙げられる。
Zは、単結合、エーテル基、エステル基、アミド基、アルキレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。R13は、単結合、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。R15は、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。
X、R13、R15においてアリーレン基としては、炭素数6〜10個のものが挙げられ、置換基を有していてもよい。具体的にはフェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等が挙げられる。
Xの環状アルキレン基としては、前述の環状アルキル基が2価になったものが挙げられる。
X、Z、R13、R15におけるアルキレン基としては、下記式で表される基を挙げることができる。
−〔C(Ra)(Rb)〕r1−
式中、Ra、Rb、r1は各々前記一般式(AI)の説明におけるものと同義である。
連結基Xの具体例を以下に示すが本発明の内容がこれらに限定されるものではない。
【0103】
【化42】
Figure 0004145075
【0104】
上記アルキル基、環状アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキレン基、環状アルキレン基、アリーレン基における更なる置換基としては、カルボキシル基、アシルオキシ基、シアノ基、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アセチルアミド基、アルコキシカルボニル基、アシル基が挙げられる。ここでアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基等の低級アルキル基を挙げることができる。置換アルキル基の置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。アシルオキシ基としては、アセトキシ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。
【0105】
以下、一般式(III−b)における側鎖の構造の具体例として、Xを除く末端の構造の具体例を以下に示すが、本発明の内容がこれらに限定されるものではない。
【化43】
Figure 0004145075
【0106】
以下、一般式(III−c)で示される繰り返し単位に相当するモノマーの具体例を示すが、本発明の内容がこれらに限定されるものではない。
【0107】
【化44】
Figure 0004145075
【0108】
【化45】
Figure 0004145075
【0109】
【化46】
Figure 0004145075
【0110】
以下、一般式(III−d)で示される繰り返し単位に相当するモノマーの具体例を示すが、本発明の内容がこれらに限定されるものではない。
【0111】
【化47】
Figure 0004145075
【0112】
【化48】
Figure 0004145075
【0113】
【化49】
Figure 0004145075
【0114】
一般式(III−b)において、R5〜R12としては、水素原子、メチル基が好ましい。Rとしては、水素原子、炭素数1〜4個のアルキル基が好ましい。mは、1〜6が好ましい。
一般式(III−c)において、R13としては、単結合、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基が好ましく、R14としては、メチル基、エチル基等の炭素数1〜10個のアルキル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、樟脳残基等の環状アルキル基、ナフチル基、ナフチルメチル基が好ましい。Zは、単結合、エーテル結合、エステル結合、炭素数1〜6個のアルキレン基、あるいはそれらの組み合わせが好ましく、より好ましくは単結合、エステル結合である。
【0115】
一般式(III−d)において、R15としては、炭素数1〜4個のアルキレン基が好ましい。R16としては、置換基を有していてもよい、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ネオペンチル基、オクチル基等の炭素数1〜8個のアルキル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニル基、イソボロニル基、メンチル基、モルホリノ基、4−オキソシクロヘキシル基、置換基を有していてもよい、フェニル基、トルイル基、メシチル基、ナフチル基、樟脳残基が好ましい。これらの更なる置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子、炭素数1〜4個のアルコキシ基等が好ましい。
本発明においては一般式(III−a)〜一般式(III−d)の中でも、一般式(III−b)、一般式(III−d)で示される繰り返し単位が好ましい。
本発明において、(B)の樹脂は、上記一般式(I−1)〜(I−4)の少なくともいずれかで表される基を有する繰り返し単位の他に、一般式(XA)で表される基を有する繰り返し単位を必須成分として含有する。
【0116】
一般式(XA)におけるR1b、R2bのアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基が挙げられる。
R3b、R4bは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、又は置換基を有してもよい、直鎖、分岐、環状アルキル基を表す。
直鎖アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30、さらに好ましくは1〜20であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカニル基等が挙げられる。
分岐アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30、さらに好ましくは1〜20であり、例えば、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基、i−ヘキシル基、t−ヘキシル基、i−ヘプチル基、t−ヘプチル基、i−オクチル基、t−オクチル基、i−ノニル基、t−デカノイル基等が挙げられる。
環状アルキル基としては、好ましくは炭素数3〜30、さらに好ましくは3〜20であり、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデカノイル基等が挙げられる。
【0117】
R5bは、置換基を有してもよい直鎖、分岐、環状アルキル基、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいアラルキル基を表す。
R5bの直鎖又は分岐状アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30、さらに好ましくは炭素数1〜20であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、i−ヘキシル基、t−ヘキシル基、n−ヘプチル基、i−ヘプチル基、t−ヘプチル基、n−オクチル基、i−オクチル基、t−オクチル基、n−ノニル基、i−ノニル基、t−ノニル基、n−デカニル基、i−デカニル基、t−デカニル基、n−ウンデシル基、i−ウンデシル基、n−ドデシル基、i−ドデシル基、n−トリデシル基、i−トリデシル基、n−テトラデシル基、i−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、i−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、i−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、i−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、i−オクタデシル基、n−ノナデシル基、i−ノナデシル基等を挙げることができる。
【0118】
R5bの環状アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30、さらに好ましくは炭素数1〜20であり、20までの炭素数で環を形成する場合でも置換基を有した環状アルキルでもよく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデカニル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基、シクロトリデシル基、シクロトリデシル基、シクロテトラデシル基、シクロペンタデシル基、シクロヘキサデシル基、シクロヘプタデシル基、シクロオクタデシル基、シクロノナデシル基、4−シクロヘキシルシクロヘキシル基、4−n−ヘキシルシクロヘキシル基、ペンタニルシクロヘキシル基、ヘキシルオキシシクロヘキシル基、ペンタニルオキシシクロヘキシル基等を挙げることができる。ここに挙げた以外の置換環状アルキル基も上記範囲内であれば使用できることができる。
【0119】
R5bのアリール基としては、好ましくは炭素数6〜30、さらに好ましくは炭素数6〜20であり、例えば、フェニル基、4−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、2−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、3−n−プロピルフェニル基、2−n−プロピルフェニル基、4−i−プロピルフェニル基、3−i−プロピルフェニル基、2−i−プロピルフェニル基、4−シクロプロピルフェニル基、3−シクロプロピルフェニル基、2−シクロプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、3−n−ブチルフェニル基、2−n−ブチルフェニル基、4−i−ブチルフェニル基、3−i−ブチルフェニル基、2−i−ブチルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、3−t−ブチルフェニル基、2−t−ブチルフェニル基、4−シクロブチルフェニル基、3−シクロブチルフェニル基、2−シクロブチルフェニル基、4−シクロペンチルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−シクロヘプテニルフェニル基、4−シクロオクタニルフェニル基、2−シクロペンチルフェニル基、2−シクロヘキシルフェニル基、2−シクロヘプテニルフェニル基、2−シクロオクタニルフェニル基、3−シクロペンチルフェニル基、3−シクロヘキシルフェニル基、3−シクロヘプテニルフェニル基、3−シクロオクタニルフェニル基、4−シクロペンチルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルオキシフェニル基、4−シクロヘプテニルオキシフェニル基、4−シクロオクタニルオキシフェニル基、2−シクロペンチルオキシフェニル基、2−シクロヘキシルオキシフェニル基、2−シクロヘプテニルオキシフェニル基、2−シクロオクタニルオキシフェニル基、3−シクロペンチルオキシフェニル基、3−シクロヘキシルオキシフェニル基、3−シクロヘプテニルオキシフェニル基、3−シクロオクタニルオキシフェニル基、4−n−ペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−n−ヘプテニルフェニル基、4−n−オクタニルフェニル基、2−n−ペンチルフェニル基、2−n−ヘキシルフェニル基、2−n−ヘプテニルフェニル基、2−n−オクタニルフェニル基、3−n−ペンチルフェニル基、3−n−ヘキシルフェニル基、3−n−ヘプテニルフェニル基、3−n−オクタニルフェニル基、2,6−ジ−イソプロピルフェニル基、2,3−ジ−イソプロピルフェニル基、2,4−ジ−イソプロピルフェニル基、3,4−ジ−イソプロピルフェニル基、3,6−ジ−t−ブチルフェニル基、2,3−ジ−t−ブチルフェニル基、2,4−ジ−t−ブチルフェニル基、3,4−ジ−t−ブチルフェニル基、2,6−ジ−n−ブチルフェニル基、2,3−ジ−n−ブチルフェニル基、2,4−ジ−n−ブチルフェニル基、3,4−ジ−n−ブチルフェニル基、2,6−ジ−i−ブチルフェニル基、2,3−ジ−i−ブチルフェニル基、2,4−ジ−i−ブチルフェニル基、3,4−ジ−i−ブチルフェニル基、2,6−ジ−t−アミルフェニル基、2,3−ジ−t−アミルフェニル基、2,4−ジ−t−アミルフェニル基、3,4−ジ−t−アミルフェニル基、2,6−ジ−i−アミルフェニル基、2,3−ジ−i−アミルフェニル基、2,4−ジ−i−アミルフェニル基、3,4−ジ−i−アミルフェニル基、2,6−ジ−n−ペンチルフェニル基、2,3−ジ−n−ペンチルフェニル基、2,4−ジ−n−ペンチルフェニル基、3,4−ジ−n−ペンチルフェニル基、4−アダマンチルフェニル基、2−アダマンチルフェニル基、4−イソボロニルフェニル基、3−イソボロニルフェニル基、2−イソボロニルフェニル基、4−シクロペンチルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルオキシフェニル基、4−シクロヘプテニルオキシフェニル基、4−シクロオクタニルオキシフェニル基、2−シクロペンチルオキシフェニル基、2−シクロヘキシルオキシフェニル基、2−シクロヘプテニルオキシフェニル基、2−シクロオクタニルオキシフェニル基、3−シクロペンチルオキシフェニル基、3−シクロヘキシルオキシフェニル基、3−シクロヘプテニルオキシフェニル基、3−シクロオクタニルオキシフェニル基、4−n−ペンチルオキシフェニル基、4−n−ヘキシルオキシフェニル基、4−n−ヘプテニルオキシフェニル基、4−n−オクタニルオキシフェニル基、2−n−ペンチルオキシフェニル基、2−n−ヘキシルオキシフェニル基、2−n−ヘプテニルオキシフェニル基、2−n−オクタニルオキシフェニル基、3−n−ペンチルオキシフェニル基、3−n−ヘキシルオキシフェニル基、3−n−ヘプテニルオキシフェニル基、3−n−オクタニルオキシフェニル基、2,6−ジ−イソプロピルオキシフェニル基、2,3−ジ−イソプロピルオキシフェニル基、2,4−ジ−イソプロピルオキシフェニル基、3,4−ジ−イソプロピルオキシフェニル基、2,6−ジ−t−ブチルオキシフェニル基、2,3−ジ−t−ブチルオキシフェニル基、2,4−ジ−t−ブチルオキシフェニル基、3,4−ジ−t−ブチルオキシフェニル基、2,6−ジ−n−ブチルオキシフェニル基、2,3−ジ−n−ブチルオキシフェニル基、2,4−ジ−n−ブチルオキシフェニル基、3,4−ジ−n−ブチルオキシフェニル基、2,6−ジ−i−ブチルオキシフェニル基、2,3−ジ−i−ブチルオキシフェニル基、2,4−ジ−i−ブチルオキシフェニル基、3,4−ジ−i−ブチルオキシフェニル基、2,6−ジ−t−アミルオキシフェニル基、2,3−ジ−t−アミルオキシフェニル基、2,4−ジ−t−アミルオキシフェニル基、3,4−ジ−t−アミルオキシフェニル基、2,6−ジ−i−アミルオキシフェニル基、2,3−ジ−i−アミルオキシフェニル基、2,4−ジ−i−アミルオキシフェニル基、3,4−ジ−i−アミルオキシフェニル基、2,6−ジ−n−ペンチルオキシフェニル基、2,3−ジ−n−ペンチルオキシフェニル基、2,4−ジ−n−ペンチルオキシフェニル基、3,4−ジ−n−ペンチルオキシフェニル基、4−アダマンチルオキシフェニル基、3−アダマンチルオキシフェニル基、2−アダマンチルオキシフェニル基、4−イソボロニルオキシフェニル基、3−イソボロニルオキシフェニル基、2−イソボロニルオキシフェニル基、等が挙げられこれらは上記範囲内であればさらに置換してもよく上記例以外の置換基に限定しない。
【0120】
R5bのアラルキル基としては、好ましくは炭素数7〜30、さらに好ましくは炭素数7〜20であり、例えば、フェニルエチル基、4−メチルフェニルエチル基、3−メチルフェニルエチル基、2−メチルフェニルエチル基、4−エチルフェニルエチル基、3−エチルフェニルエチル基、2−エチルフェニルエチル基、4−n−プロピルフェニルエチル基、3−n−プロピルフェニルエチル基、2−n−プロピルフェニルエチル基、4−i−プロピルフェニルエチル基、3−i−プロピルフェニルエチル基、2−i−プロピルフェニルエチル基、4−シクロプロピルフェニルエチル基、3−シクロプロピルフェニルエチル基、2−シクロプロピルフェニルエチル基、4−n−ブチルフェニルエチル基、3−n−ブチルフェニルエチル基、2−n−ブチルフェニルエチル基、4−i−ブチルフェニルエチル基、3−i−ブチルフェニルエチル基、2−i−ブチルフェニルエチル基、4−t−ブチルフェニルエチル基、3−t−ブチルフェニルエチル基、2−t−ブチルフェニルエチル基、4−シクロブチルフェニルエチル基、3−シクロブチルフェニルエチル基、2−シクロブチルフェニルエチル基、4−シクロペンチルフェニルエチル基、4−シクロヘキシルフェニルエチル基、4−シクロヘプテニルフェニルエチル基、4−シクロオクタニルフェニルエチル基、2−シクロペンチルフェニルエチル基、2−シクロヘキシルフェニルエチル基、2−シクロヘプテニルフェニルエチル基、2−シクロオクタニルフェニルエチル基、3−シクロペンチルフェニルエチル基、3−シクロヘキシルフェニルエチル基、3−シクロヘプテニルフェニルエチル基、3−シクロオクタニルフェニルエチル基、4−シクロペンチルオキシフェニルエチル基、4−シクロヘキシルオキシフェニルエチル基、4−シクロヘプテニルオキシフェニルエチル基、4−シクロオクタニルオキシフェニルエチル基、2−シクロペンチルオキシフェニルエチル基、2−シクロヘキシルオキシフェニルエチル基、2−シクロヘプテニルオキシフェニルエチル基、2−シクロオクタニルオキシフェニルエチル基、3−シクロペンチルオキシフェニルエチル基、3−シクロヘキシルオキシフェニルエチル基、3−シクロヘプテニルオキシフェニルエチル基、3−シクロオクタニルオキシフェニルエチル基、4−n−ペンチルフェニルエチル基、4−n−ヘキシルフェニルエチル基、4−n−ヘプテニルフェニルエチル基、4−n−オクタニルフェニルエチル基、2−n−ペンチルフェニルエチル基、2−n−ヘキシルフェニルエチル基、2−n−ヘプテニルフェニルエチル基、2−n−オクタニルフェニルエチル基、3−n−ペンチルフェニルエチル基、3−n−ヘキシルフェニルエチル基、3−n−ヘプテニルフェニルエチル基、3−n−オクタニルフェニルエチル基、2,6−ジ−イソプロピルフェニルエチル基、2,3−ジ−イソプロピルフェニルエチル基、2,4−ジ−イソプロピルフェニルエチル基、3,4−ジ−イソプロピルフェニルエチル基、2,6−ジ−t−ブチルフェニルエチル基、2,3−ジ−t−ブチルフェニルエチル基、2,4−ジ−t−ブチルフェニルエチル基、3,4−ジ−t−ブチルフェニルエチル基、2,6−ジ−n−ブチルフェニルエチル基、2,3−ジ−n−ブチルフェニルエチル基、2,4−ジ−n−ブチルフェニルエチル基、3,4−ジ−n−ブチルフェニルエチル基、2,6−ジ−i−ブチルフェニルエチル基、2,3−ジ−i−ブチルフェニルエチル基、2,4−ジ−i−ブチルフェニルエチル基、3,4−ジ−i−ブチルフェニルエチル基、2,6−ジ−t−アミルフェニルエチル基、2,3−ジ−t−アミルフェニルエチル基、2,4−ジ−t−アミルフェニルエチル基、3,4−ジ−t−アミルフェニルエチル基、2,6−ジ−i−アミルフェニルエチル基、2,3−ジ−i−アミルフェニルエチル基、2,4−ジ−i−アミルフェニルエチル基、3,4−ジ−i−アミルフェニルエチル基、2,6−ジ−n−ペンチルフェニルエチル基、2,3−ジ−n−ペンチルフェニルエチル基、2,4−ジ−n−ペンチルフェニルエチル基、3,4−ジ−n−ペンチルフェニルエチル基、4−アダマンチルフェニルエチル基、3−アダマンチルフェニルエチル基、2−アダマンチルフェニルエチル基、4−イソボロニルフェニルエチル基、3−イソボロニルフェニルエチル基、2−イソボロニルフェニルエチル基、4−シクロペンチルオキシフェニルエチル基、4−シクロヘキシルオキシフェニルエチル基、4−シクロヘプテニルオキシフェニルエチル基、4−シクロオクタニルオキシフェニルエチル基、2−シクロペンチルオキシフェニルエチル基、2−シクロヘキシルオキシフェニルエチル基、2−シクロヘプテニルオキシフェニルエチル基、2−シクロオクタニルオキシフェニルエチル基、3−シクロペンチルオキシフェニルエチル基、3−シクロヘキシルオキシフェニルエチル基、3−シクロヘプテニルオキシフェニルエチル基、3−シクロオクタニルオキシフェニルエチル基、4−n−ペンチルオキシフェニルエチル基、4−n−へキシルオキシフェニルエチル基、4−n−ヘプテニルオキシフェニルエチル基、4−n−オクタニルオキシフェニルエチル基、2−n−ペンチルオキシフェニルエチル基、2−n−ヘキシルオキシフェニルエチル基、2−n−ヘプテニルオキシフェニルエチル基、2−n−オクタニルオキシフェニルエチル基、3−n−ペンチルオキシフェニルエチル基、3−n−ヘキシルオキシフェニルエチル基、3−n−ヘプテニルオキシフェニルエチル基、3−n−オクタニルオキシフェニルエチル基、2,6−ジーイソプロピルオキシフェニルエチル基、2,3−ジ−イソプロピルオキシフェニルエチル基、2,4−ジ−イソプロピルオキシフェニルエチル基、3,4一ジーイソプロピルオキシフェニルエチル基、2,6−ジ−t−ブチルオキシフェニルエチル基、2,3−ジ−t−ブチルオキシフェニルエチル基、2,4−ジ−t−ブチルオキシフェニルエチル基、3,4−ジ−t−ブチルオキシフェニルエチル基、2,6−ジ−n−ブチルオキシフェニルエチル基、2,3−ジ−n−ブチルオキシフェニルエチル基、2,4−ジ−n−ブチルオキシフェニルエチル基、3,4−ジ−n−ブチルオキシフェニルエチル基、2,6−ジ−i−ブチルオキシフェニルエチル基、2,3−ジ−i−ブチルオキシフェニルエチル基、2,4−ジ−i−ブチルオキシフェニルエチル基、3,4−ジ−i−ブチルオキシフェニルエチル基、2,6−ジ−t−アミルオキシフェニルエチル基、2,3−ジ−t−アミルオキシフェニルエチル基、2,4−ジ−t−アミルオキシフェニルエチル基、3,4−ジ−t−アミルオキシフェニルエチル基、2,6−ジ−i−アミルオキシフェニルエチル基、2,3−ジ−i−アミルオキシフェニルエチル基、2,4−ジ−i−アミルオキシフェニルエチル基、3,4−ジ−i−アミルオキシフェニルエチル基、2,6−ジ−n−ペンチルオキシフェニルエチル基、2,3−ジ−n−ペンチルオキシフェニルエチル基、2,4−ジ−n−ペンチルオキシフェニルエチル基、3,4−ジ−n−ペンチルオキシフェニルエチル基、4−アダマンチルオキシフェニルエチル基、3−アダマンチルオキシフェニルエチル基、2−アダマンチルオキシフェニルエチル基、4−イソボロニルオキシフェニルエチル基、3−イソボロニルオキシフェニルエチル基、2−イソボロニルオキシフェニルエチル基、あるいは、上記アルキルがメチル基、プロピル基、ブチル基等に置き換えたもの等が挙げられる。
【0121】
また、上記基の更なる置換基としては、水酸基、ハロゲン原子(フツ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、上記のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、ベンジル基、フエネチル基、クミル基等のアラルキル基、アラルキルオキシ基、ホルミル基、アセチル基、ブチリル基、ベンゾイル基、シアナミル基、バレリル基等のアシル基、ブチリルオキシ基等のアシロキシ基、上記のアルケニル基、ビニルオキシ基、プロペニルオキシ基、アリルオキシ基、ブテニルオキシ基等のアルケニルオキシ基、上記のアリール基、フエノキシ基等のアリールオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアリールオキシカルボニル基を挙げることができる。
【0122】
上記R5bの置換基としては、好ましくは、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基である。これらの置換基はさらに置換基を有してもよい。
【0123】
一般式(XA)で示される基の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0124】
【化50】
Figure 0004145075
【0125】
【化51】
Figure 0004145075
【0126】
本発明における一般式(XA)で示される基を有し、酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂(以下、一般式(XA)で示される基を有する樹脂ともいう)は、モノマ−を重合して得られる、分子量分布を有する化合物に、一般式(XA)で示される酸分解性基を導入した構造を有し、酸の作用によりアルカリ可溶性となる化合物のことである。
一般式(XA)で示される基を有する樹脂としては、樹脂の主鎖又は側鎖、あるいは、主鎖及び側鎖の両方に、一般式(XA)で示される基を有する樹脂である。この内、一般式(XA)で示される基を側鎖に有する樹脂がより好ましい。次に、一般式(XA)で示される基が側鎖として結合する場合の母体樹脂としては、側鎖に−OHもしくは−COOH、好ましくは−R0−COOHもしくは−Ar−OH基を有するアルカリ可溶性樹脂である。例えば、後述する酸分解性基を含有していないアルカリ可溶性樹脂を挙げることができる。ここで、−R0−は置換基を有してもよい2価以上の脂肪族もしくは芳香族炭化水素を表し、−Ar−は単環もしくは多環の置換基を有してもよい2価以上の芳香族基を表す。
【0127】
本発明において好ましい母体樹脂としては、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂である。
本発明に用いられるフェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂は、o−、m−又はp−ヒドロキシスチレン(これらを総称してヒドロキシスチレンと言う)、あるいはo−、m−又はp−ヒドロキシ−α−メチルスチレン(これらを総称してヒドロキシ−α−メチルスチレンと言う)に相当する繰り返し単位を少なくとも30モル%、好ましくは50モル%以上含有する共重合体又はそのホモポリマー、あるいは該単位のベンゼン核が部分的に水素添加された樹脂であることが好ましく、p−ヒドロキシスチレンホモポリマーがより好ましい。
上記共重合体を共重合により調製するためのヒドロキシスチレン及びヒドロキシ−α−メチルスチレン以外のモノマーとしては、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、無水マレイン酸、スチレン、α−メチルスチレン、アセトキシスチレン、アルコキシスチレン類が好ましく、スチレン、アセトキシスチレン、t−ブトキシスチレンがより好ましい。
【0128】
本発明では、このような樹脂中における一般式(XA)で示される基を有する繰り返し単位(構造単位)の含有量としては、全繰り返し単位に対して5〜50モル%であり、好ましくは10〜45モル%、更に好ましくは15〜40モル%である。
【0129】
本発明において一般式(XA)で示される基を有する樹脂中には、上記一般式(XA)で示される基以外に、他の酸分解性基を含んでいてもよい。
【0130】
上記一般式(XA)で示される基を含有する樹脂は、対応するビニルエーテルを合成し、テトラヒドロフラン等の適当な溶媒に溶解したフェノール性水酸基含有アルカリ可溶性樹脂と既知の方法により反応させることで得ることができる。反応は、通常酸性の触媒、好ましくは、酸性イオン交換樹脂や、塩酸、p−トルエンスルホン酸あるいは、ピリジニウムトシレートのような塩の存在下実施される。対応する上記ビニルエーテルは、クロロエチルビニルエーテルのような活性な原料から、求核置換反応等の方法により合成することができ、また水銀やパラジウム触媒を用いて合成することができる。
また、別の方法として、対応するアルコールとビニルエーテルを用いてアセタール交換する方法によっても合成することができる。この場合、導入したい置換基をアルコールに持たせ、ビニルエーテルはt−ブチルビニルエーテルのような比較的不安定なビニルエーテルを混在させ、p−トルエンスルホン酸やピリジニウムトシレートのような酸存在下実施される。
【0131】
上記一般式(XA)で示される基を含有する樹脂の質量平均分子量Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、ポリスチレン標準で、好ましくは1,000〜1,000,000、より好ましくは1,500〜500,000、更に好ましくは2,000〜200,000、特に好ましくは2,500〜100,000の範囲であり、質量平均分子量Mwは大きい程、耐熱性等が向上する一方で、現像性等が低下し、これらのバランスにより好ましい範囲に調整される。分子量分布(Mw/Mn)の範囲は、1.01〜4.0であり、好ましくは1.05〜3.00とである。このような分子量分布のポリマーを得るにはアニオン重合、ラジカル重合等の手法を用いることが好ましい。
【0132】
このような一般式(XA)で示される基を含有する繰り返し単位の具体的構造を以下に例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0133】
【化52】
Figure 0004145075
【0134】
【化53】
Figure 0004145075
【0135】
【化54】
Figure 0004145075
【0136】
【化55】
Figure 0004145075
【0137】
【化56】
Figure 0004145075
【0138】
【化57】
Figure 0004145075
【0139】
一般式(XA)で表される基を有する繰り返し単位は、一般式(IA)、一般式(IIA)及び一般式(IIIA)で示される繰り返し単位を含有することができる。
一般式(IA)〜(IIIA)において、R21bは、水素原子又はメチル基を表す。
R22bにおける酸の作用により分解しない基(酸安定基ともいう)としては、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルオキシ基(但し、−O−第3級アルキルは除く)、アシル基、シクロアルキルオキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルアミドメチルオキシ基、アルキルアミド基、アリールアミドメチル基、アリールアミド基等が挙げられる。酸安定基としては、好ましくはアシル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミドオキシ基、アルキルアミド基であり、より好ましくはアシル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基である。
【0140】
R22bの酸安定基において、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好ましく、シクロアルキル基としてはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な炭素数3〜10個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基としてはフエニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜14個のものが好ましい。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基等の炭素数1〜4個のアルコキシ基が好ましい。
【0141】
上記R23bにおけるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、沃素が好ましく、アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル等のような炭素数1〜8個のものが好ましく、アリール基としては、フェニル、キシリル、トルイル、クメニル、ナフチル、アントラセニル等のような炭素数6〜14のものが好ましい。アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシエトキシ、プロポキシ、ヒドロキシプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ等のような炭素数1〜4個のものが好ましく、アシル基としては、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、ベンゾイル等の炭素数1〜7のものが好ましく、アシロキシ基としては、アセトキシ、プロプノイルオキシ、ブタノイルオキシ、ベンゾイルオキシ等の炭素数2〜7個のものが好ましい。
【0142】
一般式(IA)における置換基Wは、前記一般式(XA)のことであり、一般式(XA)は前述の通りである。
【0143】
このような一般式(IA)で示される構造単位の具体的構造を以下に例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0144】
【化58】
Figure 0004145075
【0145】
【化59】
Figure 0004145075
【0146】
【化60】
Figure 0004145075
【0147】
【化61】
Figure 0004145075
【0148】
【化62】
Figure 0004145075
【0149】
【化63】
Figure 0004145075
【0150】
一般式(IIA)で表される構造単位を樹脂に含有させることにより、該樹脂が酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度を制御することができる。また、この構造単位を導入することによって矩形性の優れたプロファイルを達成できる。さらには、一般式(IA)で表される構造単位の量を調整するのに有効である。
【0151】
このような一般式(IIA)で示される構造単位の重合性モノマーの具体例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0152】
【化64】
Figure 0004145075
【0153】
【化65】
Figure 0004145075
【0154】
一般式(IIIA)で表される構造単位を樹脂に含有させることにより、現像残渣、現像欠陥(defect)を低減させることができる。
【0155】
このような一般式(IIIA)で示される構造単位の重合性モノマーの具体例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0156】
【化66】
Figure 0004145075
【0157】
本発明において、上記一般式(IA)〜(IIIA)で示される繰り返し単位を含有する場合の各繰り返し単位の組成モル比としては、下記式(i)、(ii)及び(iii)を全て満足することが好ましい。
(i) 0.07<(IA)/[(IA)+(IIA)+(IIIA)]<0.30
(ii) 0.01<(IIA)/[(IA)+(IIA)+(IIIA)]<0.17
(iii) 0.05<(IIIA)/[(IA)+(IIA)+(IIIA)]<0.40
【0158】
(B)の樹脂は、上記以外に、ドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにレジストの一般的な必要要件である解像力、耐熱性、感度等を調節する目的で様々な単量体繰り返し単位との共重合体として使用することができる。
【0159】
このような繰り返し単位としては、以下のような単量体に相当する繰り返し単位を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これにより、前記樹脂に要求される性能、特に(1)塗布溶剤に対する溶解性、(2)製膜性(ガラス転移点)、(3)アルカリ現像性、(4)膜べり(親疎水性、アルカリ可溶性基選択)、(5)未露光部の基板への密着性、(6)ドライエッチング耐性、の微調整が可能となる。
このような共重合単量体としては、例えば、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
【0160】
具体的には、例えばアクリル酸エステル類、例えばアルキル(アルキル基の炭素原子数は1〜10のものが好ましい)アクリレート(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オクチル、クロルエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート2,2−ジメチルヒドロキシプロピルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等);
【0161】
メタクリル酸エステル類、例えばアルキル(アルキル基の炭素原子数は1〜10のものが好ましい。)メタクリレート(例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等);
【0162】
アクリルアミド類、例えばアクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、(アルキル基としては炭素原子数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、ヒドロキシエチル基等がある。)、N,N−ジアルキルアクリルアミド(アルキル基としては炭素原子数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、ブチル基、イソブチル基、エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等がある。)、N−ヒドロキシエチル−N−メチルアクリルアミド、N−2−アセトアミドエチル−N−アセチルアクリルアミド等;
【0163】
メタクリルアミド類、例えばメタクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド(アルキル基としては炭素原子数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、t−ブチル基、エチルヘキシル基、ヒドロキシエチル基、シクロヘキシル基等がある。)、N,N−ジアルキルメタクリルアミド(アルキル基としてはエチル基、プロピル基、ブチル基等)、N−ヒドロキシエチル−N−メチルメタクリルアミド等;
アリル化合物、例えばアリルエステル類(例えば酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル等)、アリルオキシエタノール等;
【0164】
ビニルエーテル類、例えばアルキルビニルエーテル(例えばヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル等);
【0165】
ビニルエステル類、例えばビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘキシルカルボキシレート等;
【0166】
イタコン酸ジアルキル類(例えばイタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル等);フマール酸のジアルキルエステル類(例えばジブチルフマレート等)又はモノアルキルエステル類;
その他アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、マレイミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、マレイロニトリル等を挙げることができる。その他にも、上記種々の繰り返し単位と共重合可能である付加重合性の不飽和化合物であればよい。
(B)の樹脂において、各繰り返し単位構造の含有モル比は、酸価、レジストのドライエッチング耐性、標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイルの粗密依存性、さらにはレジストに一般的に要請される解像力、耐熱性、感度等を調節するために適宜設定される。
【0167】
(B)の樹脂中、一般式(I−1)〜(I−4)で表される基を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位中20〜60モル%であり、好ましくは25〜55モル%、更に好ましくは30〜50モル%である。
また、一般式(pI)〜(pVI)で表される基を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位中、通常15〜70モル%であり、好ましくは20〜65モル%、更に好ましくは25〜60モル%である。
【0168】
(B)樹脂中、一般式(a)で表される繰り返し単位の含有量は、通常全単量体繰り返し単位中0モル%〜60モル%であり、好ましくは5〜35モル%、更に好ましくは10〜25モル%である。
また、(B)樹脂中、一般式(III−a)〜一般式(III−d)で表される繰り返し単位の含有量は、通常全単量体繰り返し単位中0.1モル%〜25モル%であり、好ましくは0.5〜20モル%、更に好ましくは1〜15モル%である。
また、(B)の樹脂中、一般式(XA)で表される繰り返し単位の含有量は、通常全単量体繰り返し単位中5〜50モル%であり、好ましくは10〜45モル%、更に好ましくは15〜40モル%である。
【0169】
また、樹脂(B)中、上記更なる共重合成分の単量体に基づく繰り返し単位の含有量も、所望のレジストの性能に応じて適宜設定することができるが、一般的には、一般式(I−1)〜(I−4)のいずれかで表される基を含有する繰り返し単位、一般式(pI)〜(pVI)で表される基を有する繰り返し単位、及び一般式(XA)で表される基を有する繰り返し単位を合計した総モル数に対して99モル%以下が好ましく、より好ましくは90モル%以下、さらに好ましくは80モル%以下である。
(B)の樹脂の質量平均分子量Mwは、GPC法により、ポリスチレン標準で、好ましくは1,000〜1,000,000、より好ましくは1,500〜500,000、更に好ましくは2,000〜200,000、特に好ましくは2,500〜100,000の範囲であり、質量平均分子量Mwは大きい程、耐熱性等が向上する一方で、現像性等が低下し、これらのバランスにより好ましい範囲に調整される。
本発明に用いられる(B)の樹脂は、常法に従って、例えばラジカル重合法によって、合成することができる。
本発明の(B)の樹脂の具体例を以下に挙げるが、本発明の内容がこれらに限定されるものではない。
【0170】
【化67】
Figure 0004145075
【0171】
【化68】
Figure 0004145075
【0172】
【化69】
Figure 0004145075
【0173】
【化70】
Figure 0004145075
【0174】
【化71】
Figure 0004145075
【0175】
【化72】
Figure 0004145075
【0176】
【化73】
Figure 0004145075
【0177】
【化74】
Figure 0004145075
【0178】
【化75】
Figure 0004145075
【0179】
【化76】
Figure 0004145075
【0180】
【化77】
Figure 0004145075
【0181】
【化78】
Figure 0004145075
【0182】
【化79】
Figure 0004145075
【0183】
【化80】
Figure 0004145075
【0184】
【化81】
Figure 0004145075
【0185】
【化82】
Figure 0004145075
【0186】
【化83】
Figure 0004145075
【0187】
【化84】
Figure 0004145075
【0188】
【化85】
Figure 0004145075
【0189】
【化86】
Figure 0004145075
【0190】
【化87】
Figure 0004145075
【0191】
【化88】
Figure 0004145075
【0192】
【化89】
Figure 0004145075
【0193】
【化90】
Figure 0004145075
【0194】
上記式中、m,n,p,q1,q2,q3,n1,n2,及びn3はいずれも繰り返し数のモル比を示す。(I−1)〜(I−4)のいずれかで表される基を有する繰り返し単位をnで示し、2種以上組み合わせた場合をn1,n2などで区別した。(pI)〜(pVI)で表される脂環式炭化水素構造を含む基を有する繰り返し単位は、mで示した。一般式(a)及び(III−a)〜(III−d)で示される繰り返し単位は、pで示した。一般式(IA)〜(IIIA)で示される繰り返し単位は、それぞれq1〜q3で示した。
一般式(III−a)〜(III−d)で示される繰り返し単位を含む場合、m/n/p/qは、(20〜60)/(20〜55)/(3〜30)/(5〜45)である。一般式(III−a)〜(III−d)で示される繰り返し単位を含まない場合、m/n/qは、(20〜60)/(15〜55)/(20〜60)である。ブロック共重合体でもランダム共重合体でもよい。規則的重合体でもよく、不規則的重合体でもよい。
本発明の樹脂組成物において、(B)の樹脂の組成物全体中の添加量は、全レジスト固形分中40〜99.99質量%が好ましく、より好ましくは50〜99.97質量%である。
【0195】
本発明に用いる酸分解性樹脂は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種を、一括であるいは反応途中で反応容器に仕込み、これを必要に応じ反応溶媒、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、さらには後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのような本発明の組成物を溶解する溶媒に溶解させ均一とした後、窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で必要に応じ加熱、市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は20質量%以上であり、好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上である。反応温度は10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは50〜100℃である。
【0196】
≪(C)塩基性化合物≫
本発明の樹脂組成物には、露光から加熱までの経時による性能変化を低減するために、更に(C)塩基性化合物を含有することが好ましい。
好ましい構造として、下記式(A)〜(E)で示される構造を挙げることができる。
【0197】
【化91】
Figure 0004145075
【0198】
ここでR250、R251及びR252は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基又は炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基であり、ここでR250とR251は互いに結合して環を形成してもよい。
また、これらはアルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を含んでも良い。
【0199】
【化92】
Figure 0004145075
【0200】
(式中、R253、R254、R255及びR256は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基を示す)。
好ましい具体例としては、置換もしくは未置換のグアニジン、置換もしくは未置換のアミノピリジン、置換もしくは未置換のアミノアルキルピリジン、置換もしくは未置換のアミノピロリジン、置換もしくは未置換のインダーゾル、置換もしくは未置換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、置換もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換のプリン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換もしくは未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペラジン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置換もしくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙げられ、モノ、ジ、トリアルキルアミン、置換もしくは未置換のアニリン、置換もしくは未置換のピペリジン、モノあるいはジエタノールアミン等が挙げられる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリールアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、水酸基、シアノ基である。
【0201】
好ましい化合物としては、グアニジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テトラメチルグアニジン、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルアミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4−アミノエチルピリジン、3−アミノピロリジン、ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノエチル)モルフォリン、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、トリ(n−ブチル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン、N−フェニルジエタノールアミン、N−ヒドロキシエチルピペリジン、2,6−ジイソプロピルアニリン、N−シクロヘキシル−N’−モルホリノエチルチオ尿素等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0202】
更に好ましい化合物として、置換もしくは未置換のグアニジン、置換もしくは未置換のアミノピロリジン、置換もしくは未置換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペラジン、置換もしくは未置換のアミノモルホリン、置換もしくは未置換のアミノアルキルモルフォリン、置換もしくは未置換のピペリジン、更に、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、又はアニリン構造を有する化合物を挙げることができる。
【0203】
イミダゾール構造を有する化合物としてはイミダゾール、2、4、5−トリフェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール等があげられる。ジアザビシクロ構造を有する化合物としては1、4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1、5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナー5−エン、1、8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカー7−エンなどがあげられる。オニウムヒドロキシド構造を有する化合物としてはトリアリールスルホニウムヒドロキシド、フェナシルスルホニウムヒドロキシド、2−オキソアルキル基を有するスルホニウムヒドロキシド、具体的にはトリフェニルスルホニウムヒドロキシド、トリス(t−ブチルフェニル)スルホニウムヒドロキシド、ビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウムヒドロキシド、フェナシルチオフェニウムヒドロキシド、2−オキソプロピルチオフェニウムヒドロキシドなどがあげられる。オニウムカルボキシレート構造を有する化合物としてはオニウムヒドロキシド構造を有する化合物のアニオン部がカルボキシレートになったものであり、例えばアセテート、アダマンタンー1−カルボキシレート、パーフロロアルキルカルボキシレート等があげられる。アニリン化合物としては、2,6−ジイソプロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン等を挙げることができる。いずれも例示の具体例に限定されるものではない。
【0204】
これらの(C)塩基性化合物は、単独であるいは2種以上で用いられる。(C)塩基性化合物の使用量は、組成物の固形分を基準として、通常、0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。
0.001質量%未満では上記塩基性化合物の添加の効果が得られない。一方、10質量%を超えると感度の低下や非露光部の現像性が悪化する傾向がある。
【0205】
≪(D)フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤≫
本発明の組成物には、更に(D)フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッソ原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
本発明の組成物が上記(D)界面活性剤とを含有することにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを与えることが可能となる。
これらの(D)界面活性剤として、例えば特開昭62-36663号、特開昭61-226746号、特開昭61-226745号、特開昭62-170950号、特開昭63-34540号、特開平7-230165号、特開平8-62834号、特開平9-54432号、特開平9-5988号、米国特許5405720号、同5360692号、同5529881号、同5296330号、同5436098号、同5576143号、同 5294511号、同5824451号記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
【0206】
界面活性剤の使用量は、樹脂組成物全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
【0207】
≪(E)有機溶剤≫
本発明の組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤に溶解して用いることができる。
使用し得る有機溶剤としては、例えば、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。
【0208】
本発明において、有機溶剤としては、単独で用いても混合して用いても良いが、構造中に水酸基を含有する溶剤と、水酸基を含有しない溶剤とを混合した混合溶剤を使用することが好ましい。これによりレジスト液保存時のパーティクル発生を軽減することができる。
水酸基を含有する溶剤としては、例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸エチル等を挙げることができ、これらの内でプロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルが特に好ましい。
水酸基を含有しない溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等を挙げることができ、これらの内で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチルが特に好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノンが最も好ましい。
【0209】
水酸基を含有する溶剤と水酸基を含有しない溶剤との混合比(質量)は、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜60/40である。水酸基を含有しない溶剤を50質量%以上含有する混合溶剤が塗布均一性の点で特に好ましい。
【0210】
≪(F)酸分解性溶解阻止化合物≫
本発明の組成物には、更に(F)酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解性を増大させる基を有し、分子量3000以下の溶解阻止低分子化合物(以下、「(F)酸分解性溶解阻止化合物」ともいう)を含有することが好ましい。
特に220nm以下の透過性を低下させないため、Proceeding of SPIE, 2724,355 (1996)に記載されている酸分解性基を含むコール酸誘導体の様な、酸分解性基を含有する脂環族又は脂肪族化合物が(F)酸分解性溶解阻止化合物として好ましい。酸分解性基、脂環式構造としては、上記酸分解性樹脂のところで説明したものと同様のものが挙げられる。
本発明における酸分解性溶解阻止化合物の分子量は、3000以下であり、好ましくは300〜3000、更に好ましくは500〜2500である。
【0211】
(F)酸分解性溶解阻止化合物の添加量は、組成物の全組成物の固形分に対し、好ましくは3〜50質量%であり、より好ましくは5〜40質量%である。
【0212】
以下に(F)酸分解性溶解阻止化合物の具体例を示すが、これらに限定されない。
【0213】
【化93】
Figure 0004145075
【0214】
≪(G)アルカリ可溶性樹脂≫
本発明の組成物は、酸分解性基を含有していない、(G)水に不溶でアルカリ現像液に可溶な樹脂を含有することができ、これにより感度が向上する。
本発明においては、分子量1000〜20000程度のノボラック樹脂類、分子量3000〜50000程度のポリヒドロキシスチレン誘導体をこのような樹脂として用いることができるが、これらは250nm以下の光に対して吸収が大きいため、一部水素添加して用いるか、又は全樹脂量の30質量%以下の量で使用するのが好ましい。
また、カルボキシル基をアルカリ可溶性基として含有する樹脂も用いることができる。カルボキシル基を含有する樹脂中にはドライエッチング耐性向上のために単環、又は多環の脂環炭化水素基を有していることが好ましい。具体的には酸分解性を示さない脂環式炭化水素構造を有するメタクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸の共重合体あるいは末端にカルボキシル基を有する脂環炭化水素基の(メタ)アクリル酸エステルの樹脂などを挙げることができる。
【0215】
≪その他の添加剤≫
本発明のポジ型感光性組成物には、必要に応じてさらに染料、可塑剤、上記(D)成分以外の界面活性剤、光増感剤、及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物等を含有させることができる。
本発明で使用できる現像液に対する溶解促進性化合物は、フェノール性OH基を2個以上、又はカルボキシ基を1個以上有する分子量1,000以下の低分子化合物である。カルボキシ基を有する場合は上記と同じ理由で脂環族又は脂肪族化合物が好ましい。
これら溶解促進性化合物の好ましい添加量は、(B)酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂に対して2〜50質量%であり、さらに好ましくは5〜30質量%である。50質量%を越えた添加量では、現像残渣が悪化し、また現像時にパターンが変形するという新たな欠点が発生して好ましくない。
【0216】
このような分子量1000以下のフェノール化合物は、例えば、特開平4−122938、特開平2−28531、米国特許第4916210、欧州特許第219294等に記載の方法を参考にして、当業者において容易に合成することができる。
カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物の具体例としてはコール酸、デオキシコール酸、リトコール酸などのステロイド構造を有するカルボン酸誘導体、アダマンタンカルボン酸誘導体、アダマンタンジカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0217】
本発明においては、上記(D)フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を加えることもできる。具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤等を挙げることができる。
これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
【0218】
≪使用方法≫
本発明のポジ型感光性組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤、好ましくは前記混合溶剤に溶解し、次のように所定の支持体上に塗布して用いる。
すなわち、上記ポジ型感光性組成物を精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布する。
塗布後、所定のマスクを通して露光し、ベークを行い現像する。このようにすると、良好なレジストパターンを得ることができる。ここで露光光としては、好ましくは100nm以下、より好ましくは50nm以下、特に好ましくは20nm以下の波長の軟X線である。具体的には、EUV光(13.5nm)が最も好ましい。
【0219】
現像工程では、現像液を次のように用いる。ポジ型感光性組成物の現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用することができる。
さらに、上記アルカリ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
【0220】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲は実施例によっていささかも制限されない。
本発明の樹脂の合成において、アセタール化に関してはビニルエーテルを用いる方法、アルコールとアルキルビニルエーテルを用いたアセタール交換法のいずれを用いても合成することができる。
〔合成例I−1 ビニルエーテルの合成〕
フェネチルアルコール中にエチルビニルエーテルを混合し、そこへ酢酸水銀を添加して室温にて12時間攪拌した。酢酸エチル、水により抽出、水洗した後、減圧蒸留により目的物であるフェネチルビニルエーテル(X−1)を得た。
〔合成例I−2 ビニルエーテルの合成〕
フェネチルアルコール中にエチルビニルエーテルを混合し、そこへパラジウム−1,10フェナントロリン錯体を混合させ、室温で20時間攪拌した。酢酸エチル、水により抽出、水洗した後、減圧蒸留により目的物であるフェネチルビニルエーテル(X−1)を得た。
〔合成例I−3 ビニルエーテルの合成〕
フェニルマグネシウムブロミド又はフェニルリチウムのTHF溶液に2−クロロエチルビニルエーテルを加え、16時間加熱還流した。酢酸エチル、水により抽出、水洗した後、減圧蒸留により目的物であるフェネチルビニルエーテル(X−1)を得た。
〔合成例I−4〜10〕
合成例I−1と同様の方法を適宜選択し、X−2〜X−6のビニルエーテルをそれぞれ得た。
【0221】
【化94】
Figure 0004145075
【0222】
〔合成例II〕
本発明の樹脂例(60)の前駆体(60’)の合成
2−メチル−2−アダマンチルメタクレート9.4gと6−endo−ヒドロキシ ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−endo−カルボン酸−Y−ラクトンの5−exo−メタクリレート6.7gとP−アセトキシスチレン6.5gを酢酸ブチル100mlに溶解し、窒素気流及び攪拌下、80℃にてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.025gを2.5時間おきに3回添加し、最後に更に5時間攪拌を続けることにより、重合反応を行った。反応液をヘキサン900mlに投入し、白色の樹脂を析出させた。得られた樹脂を乾燥後、メタノール120mlに溶解した。これに水酸化ナトリウム5.1g(0.13モル)/水40mlの水溶液を添加し、3時間加熱還流することにより加水分解させた。その後、水150mlを加えて希釈し、塩酸にて中和し白色の樹脂を析出させた。この樹脂を濾別し、水洗・乾燥させた。更にテトラヒドロフラン150mlに溶解し、4Lの超純水中に激しく攪拌しながら滴下、再沈を行った。この再沈操作を3回繰り返した。得られた樹脂を真空乾燥器中で120℃、12時間乾燥し、樹脂例(60)の前駆体(60’)を得た。
得られた樹脂(60’)の質量平均分子量Mwは11,000であった。
【0223】
〔合成例III−1〕
合成例IIで得られた本発明の樹脂例(60)の前駆体(60’) 10g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)50mlをフラスコ中で溶解し、減圧蒸留を行い、水とPGMEAを共沸留去した。
含水が十分低くなったことを確認した後、合成例Iで得られたビニルエーテルX−6を4.5gとp−トルエンスルホン酸25mgを加え、室温にて1時間攪拌し、トリエチルアミンを添加して反応を終了した。
反応液に酢酸エチルを添加、さらに水洗した後、減圧留去によって酢酸エチル、水、共沸分のPGMEAを留去し、本発明の樹脂例(60)を得た。得られた樹脂の質量平均分子量Mwは12,000であった。
【0224】
〔合成例III−2〕
合成例IIで得られた本発明の樹脂例(60)の前駆体(60’) 10g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)50mlをフラスコ中で溶解し、減圧蒸留を行い、水とPGMEAを共沸留去した。
含水が十分低くなったことを確認した後、シクロヘキシルエチルアルコールを4.5gとt−ブチルビニルエーテル4.1gおよびp−トルエンスルホン酸25mgを加え、室温にて1時間攪拌し、トリエチルアミンを添加して反応を終了した。
反応液に酢酸エチルを添加、さらに水洗した後、減圧留去によって酢酸エチル、水、共沸分のPGMEAを留去し、本発明に係る置換基を有する本発明の樹脂例(60)を得た。得られた樹脂の質量平均分子量Mwは12,000であった。
【0225】
同様にして、表−1に示した本発明の樹脂を合成した。
【0226】
合成例(IV) 酸発生剤(I−1)の合成
AgBF4 16.4gをアセトニトリル150mlと混合し、これにフェナシルブロミド16.0gとジn−ブチルスルフィド12.4gをアセトニトリル50mlに溶解させたものを30分間かけて加えた。室温で一晩攪拌し、反応液を濃縮すると粉体が析出した。これをジイソプロピルエーテルで洗浄すると、フェナシルジn−ブチルスルホニウムテトラフロロボレートが27g得られた。
フェナシルジn−ブチルスルホニウムテトラフロロボレート10gをメタノール200mlに溶解させ、これにノナフロロブタンスルホン酸カリウム10.1gを加え、室温で1時間攪拌した。反応液にクロロホルム500mlを加えた後、蒸留水300mlで2回洗浄した。有機層を濃縮すると、酸発生剤(I−1)が9.8g得られた。
他の化合物も同様の方法を用いて合成した。
【0227】
感放射性樹脂組成物の調整と評価
下記表−1に、用いた樹脂の組成比、分子量を示す。
【0228】
【表1】
Figure 0004145075
【0229】
<レジスト調製>
〔実施例1〜21及び比較例1〜2〕
表−2に示す素材を溶解させ固形分濃度7質量%の溶液を調整し、これを0.1μmのテフロンフィルター又はポリエチレンフィルターでろ過して感光性組成物を調製した。調製した組成物を下記方法で評価を行い、結果を表−3に示した。
【0230】
【表2】
Figure 0004145075
【0231】
表−2における略号は以下のとおりである。
C−1:DBN;1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン
C−2:TPI;2,4,5−トリフェニルイミダゾール
C−3:TPSA;トリフェニルスルホニウムアセテート
C−4:HEP;N−ヒドロキシエチルピペリジン
C−5:DIA;2,6−ジイソプロピルアニリン
C−6:DCMA;ジシクロヘキシルメチルアミン
C−7:TPA;トリペンチルアミン
【0232】
W−1;メガファックF176(大日本インキ(株)製)(フッ素系)
W−2;メガファックR08(大日本インキ(株)製)
(フッ素及びシリコン系)
W−3;ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)
(シリコン系)
W‐4;トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
【0233】
溶剤についての略号は以下のとおりである。尚、表−2における複数使用の場合の比は質量比である。
A1;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート
A2;2−ヘプタノン
A3;エチルエトキシプロピオネート
A4;γ−ブチロラクトン
A5;シクロヘキサノン
B1;プロピレングリコールメチルエーテル
B2;乳酸エチル
【0234】
比較例に用いた樹脂は下記の通りである。
【化95】
Figure 0004145075
【0235】
(1)感度、限界解像力及びプロファイル評価
スピンコーターにてヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上にブリューワーサイエンス社製反射防止膜DUV−42を600オングストローム均一に塗布し、100℃で90秒間ホットプレート上で乾燥した後、190℃で240秒間加熱乾燥を行った。その後、各感光性樹脂組成物をスピンコーターで塗布し120℃で90秒乾燥を行い0.15μmのレジスト膜を形成させた。このレジスト膜に対し、反射型マスクを用いてEUV光(波長13.5nm、NA=0.1)で露光し、露光後直ぐに120℃で90秒間ホットプレート上で加熱した。さらに2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、ラインパターンを得た。70nmの1/1ラインアンドスペースパターンを再現する最低露光量を感度とし、またその露光量で解像する限界の線幅を限界解像として表した。
70nmの1/1ラインアンドスペースのラインのプロファイルを走査型顕微鏡で観察し、矩形なプロファイルを○、僅かなテーパー形状や少し裾引き形状のプロファイルを△、完全なテーパー形状や完全な裾引き形状のプロファイルを×と評価した。
【0236】
(2)ラインエッヂラフネス(LER)評価
シリコンウェハー面内の異なった位置(50箇所)において70nmのライン(ライン/スペース=1/1)の寸法(測定点;30ポイント)を測定し(日立製S−9200)、実測値−70nmの分散を求め、3σを算出した。値が小さいほど、LERが良好である。
【0237】
【表3】
Figure 0004145075
【0238】
【表4】
Figure 0004145075
【0239】
これらの結果から明らかなように、実施例1〜21の組成物は、高感度、高解性で、LER特性に優れる。また、ドライエッチング耐性についても充分な特性を有していることが判明した。さらに、実施例1〜21のポジ型感光性組成物は、パターン倒れが発生しなかったが、比較例1〜4のポジ型感光性組成物は、パターン倒れによって解像力が低下した。
【本発明が解決しようとする課題】
本発明の軟X線(例えば波長13.5nmのEUV光)用感放射線性組成物は、高感度、高解性で矩形なパターン形状を有し、LER特性及びドライエッチング耐性に優れている。

Claims (4)

  1. (A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び
    (B)下記一般式(I−1)〜(I−4)の少なくともいずれかで表わされる基を有する繰り返し単位及びフェノール性水酸基を下記一般式(XA)で表わされる基で置換した構造を有する繰り返し単位を含有する、酸により分解しアルカリに対する溶解性が増加する樹脂を含有することを特徴とする感放射線性組成物。
    Figure 0004145075
    一般式(I−1)〜(I−4)中;
    1〜R5は同じでも異なっていてもよく、水素原子、又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基もしくはアルケニル基を表す。R1〜R5の内の2つは、結合して環を形成してもよい。
    Figure 0004145075
    一般式(XA)中、R1b、R2bは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を表し、R3b、R4bは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、又は置換基を有していてもよい、直鎖、分岐、環状アルキル基を表し、R5bは、置換基を有してもよい直鎖、分岐、環状アルキル基、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいアラルキル基を表す。mは1〜20の整数を表し、nは0〜5の整数を表す。
  2. (B)の樹脂が、更に下記一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式炭化水素構造を含む基のうちの少なくとも1種の基で保護されたアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を含有することを特徴とする請求項1に記載の感放射線性組成物。
    Figure 0004145075
    一般式(pI)〜(pVI)中;
    11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。
    12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしくはR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
    17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
    22〜R25は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。
  3. (B)の樹脂が、更に下記一般式(II)で表される基で保護されたアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を含有することを特徴とする請求項1に記載の感放射線性組成物。
    Figure 0004145075
    一般式(II)中、R28は、置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R29〜R31は、同じでも異なっていてもよく、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、カルボキシ基あるいは、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基又はアシル基を表す。
    p、q、rは、各々独立に、0又は1〜3の整数を表す。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の感放射線性組成物によりレジスト膜を形成し、当該レジスト膜を露光、現像することを特徴とするパターン形成方法。
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