JP4145012B2 - 眼鏡レンズ加工方法及びレンズメータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、眼鏡レンズのプリズム値等の光学特性を測定するレンズメータを用いて被加工レンズの光学規準点位置等の光学情報を得るレンズ測定工程と、このレンズ測定工程によって得られた光学情報を加工処理を行なう際のデータの1つとして用いる加工工程とを有する眼鏡レンズ加工方法及びレンズメータに関する。
【0002】
【従来の技術】
眼鏡は、未加工の眼鏡用レンズ(一般的には円形形状をなしたいわゆる丸レンズである)を、眼鏡フレームの枠形状に適合した形状に加工してこの眼鏡フレームにはめ込んで製作される。未加工の丸レンズは、装用者の眼の処方データ(度数、乱視度数、左右眼の距離その他の処方)、装用者が選定した眼鏡フレームの形状データ及びレイアウト情報等に基づいて、レンズメーカーによって製造され、供給される。
【0003】
一般に、レンズメーカーから供給された丸レンズは、加工側において、レンズメータにかけられ、度数等の確認とともに、光学中心位置や乱視軸等が求められ、これらの位置や角度を示す印として印点が付される。この印点は、レンズ加工の際のレンズ回転の軸となる治具として予め未加工レンズに取り付けられるレンズホルダの取り付け位置や角度を示す印として利用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の未加工レンズの光学中心位置の測定は、レンズメータによって光学中心に近いと思われる位置のプリズム値等を測定し、その測定値が0になる測定点位置を捜し、その位置を光学中心位置とするというものであった(例えば、実用新案登録第2569718号明細書(特開平1−135344号公報)参照)。実際には、図14に示すように、乱視軸方向等を示すために、眼鏡レンズ18の光学中心(O.C)位置への印点600のほかに、この光学中心の印点を通る直線上の左右に2つの印点600a、600bが付され、計3つの印点が付される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レンズメータによって目視等で光学中心に近いと思われる位置のプリズム値等を測定し、その測定値が0になる位置を捜すことは、繁雑であるとともに、慣れないと意外に困難であり、正確な位置を求めるには時間を要するとともに、レンズを設置台上で移動することになるので、特に、プラスチックレンズの場合には、注意しないとレンズに傷をつけるおそれもあった。
【0006】
本発明は、上述の背景のもとでなされたものであり、印点を任意の測定点位置に付すことを可能にして、レンズを傷つけるおそれもなく簡単にかつ迅速に印点を付すことができるようにした眼鏡レンズ加工方法及びレンズメータを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するための手段として、第1の手段は、
眼鏡レンズのプリズム値等の光学特性を測定するレンズメータを用いて被加工レンズの光学規準点位置等の光学情報を得るレンズ測定工程と、このレンズ測定工程によって得られた光学情報を加工処理を行なう際のデータの1つとして用いる加工工程とを有する眼鏡レンズ加工方法において、
前記レンズ測定工程は、前記レンズメータによって被加工レンズの任意の位置を測定点にしてレンズのプリズム値等の光学特性を測定する測定処理工程と、前記測定値に基づいて前記被加工レンズの光学中心位置等の光学的規準点位置を算出する算出処理工程と、前記測定点又はこの測定点と特定の位置関係にある点に印点を付す印点付与処理工程と、前記算出処理工程で算出された光学中心位置等の光学的規準点位置と前記印点位置との位置関係を表す位置関係データを作成するデータ処理工程と、前記データ処理工程で作成された位置関係データを後の工程で読み出し可能に送信するか又は記憶媒体もしくは記録媒体に読み出し可能に保存するデータ保存工程とを有し、
前記レンズ加工工程は、前記被加工レンズの印点を検出してその位置を計測し、前記データ保存工程で保存された位置関係データを読み出し、この位置関係データと前記計測された印点位置とから、前記被加工レンズの光学中心位置等の光学規準点位置を特定し、その特定された光学規準点位置を規準にして加工処理を行なうものであることを特徴とする眼鏡レンズ加工方法である。
第2の手段は、
被測定レンズの任意の位置を測定点にしてレンズのプリズム値等の光学特性を測定する光学特性測定部と、
前記測定点又はこの測定点と特定の位置関係にある点に印点を付す印点付与部と、
前記光学特性測定部での測定値に基づいて前記被加工レンズの光学中心位置等の光学的規準点位置を算出する算出処理機能と、前記算出処理工程で算出された光学中心位置等の光学的規準点位置と前記印点位置との位置関係を表す位置関係データを作成するデータ処理機能と、前記データ処理工程で作成された位置関係データを他の機器に読み出し可能に送信するか又は記憶媒体もしくは記録媒体に読み出し可能に保存するデータ保存機能とを有する情報処理部と、
を有することを特徴とするレンズメータである。
【0008】
上述の手段によれば、レンズ測定工程において、任意の測定点に付された印点の位置と光学中心等の光学規準点との位置関係が保存されてあるので、レンズ加工の際に、この印点位置を検出し、さらに上記位置関係を読み出すと、この検出印点位置対して光学中心位置等がどの位置にあるかを直ちに知ることができる。したがって、これにより、ブロッキング位置を定めて取り付けることができ、レンズ加工を行うことができる。これによれば、レンズ測定工程においては、任意の測定点に印点を付すだけであるから、レンズメータによってプリズム値等を測定してその測定値が0になる位置を捜すなどというような繁雑な作業は必要ない。したがって、迅速な印点作業が可能であるとともに、レンズを設置台上で移動することもないので、レンズに傷をつけるおそれもない。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態にかかる眼鏡レンズ加工方法の説明図、図2は本発明の実施の形態にかかるレンズメータの正面図、図3は本発明の実施の形態にかかるレンズメータの側面図、図4は本発明の実施の形態にかかるレンズメータ内部構成の説明図、図5は光源13の説明図、図6はターゲット板15の説明図、図7及び図8は表示装置8の例を示す図、図9は印点操作の様子を示す図、図10は印点例を示す図、図11は印点部の拡大図、図12はレンズにレンズホルダをブロッキングする様子を示す図、図13はレンズホルダがブロッキングされた状態を示す図である。以下、これらの図面を参照にしながら、本発明の実施の形態にかかる眼鏡レンズ加工方法及びレンズメータを説明する。
【0010】
この実施の形態にかかる眼鏡レンズ加工方法は、図1に示されるように、レンズ測定工程とレンズ加工工程よりなる。レンズ測定工程は、所定の処方に基づく注文によりレンズメーカーから供給された丸レンズを、レンズメータを用いて、度数等の光学特性を測定して確認をするとともに、光学中心位置等の光学規準点や乱視軸等を求め、これらの位置や角度を示す印としてレンズに印点を付し、それらの位置データを保存する工程である。また、レンズ加工工程は、レンズ加工の際のレンズ回転の軸となる治具であるレンズホルダを予め未加工レンズに取り付けるブロッキング工程と加工工程よりなる。レンズ測定工程で付された印点は、ブロッキング工程において、ブロッキング位置を定める際に利用される。なお、レンズ加工工程は、通常の眼鏡レンズ加工装置によって行われるので、その詳細説明は省略する。以下、実施の形態にかかるレンズメータの構成説明と併せて実施の形態にかかる眼鏡レンズ加工方法を説明する。
【0011】
図2及び図3に示されるように、レンズメータ1の本体2の前面側には、被検レンズを載置するための測定台3が設けられている。この測定台3の後方(奥の方)には、被検レンズ18(図4参照)の位置決めを補助するための試料位置決め部4が設けられ、測定台3の上方にはレンズ押え5があり、その後方には更に、印点部6が設けられている。また本体2の上側の前面には、スイッチ、電源等の操作パネル部7と、被検レンズの測定位置と光学中心位置との位置関係を表示する表示装置8、および測定結果等の表示装置9が設けられている。
【0012】
また、本体2の内部には測定光学系10及び及び情報処理部11(図4参照)が内蔵されている。図4は、この測定光学系10及び情報処理部11を含むレンズメータの内部構成の説明図である。図4において、符号13は4個の超高輝度の発光ダイオード(LED)13aからなるレンズメータの光源である。図5はレンズメータ光源13を示す図である。図5に示されるように、これら4個のLED13aは、後述の演算を簡単にするために等間隔に配置されている。符号14は集光レンズで、各々のLED13aから出た光を平行光にしている。すなわち、LED13aは集光レンズ14の焦点位置に配置されている。
【0013】
符号15はターゲット板である。図6はターゲット板15を示す図である。図6に示されるように、ターゲット板15は、N字形のスリットパターン15aを有しており、集光レンズ12とコリメーターレンズ16の間でパルスモータ17によって移動できるように配置されている。コリメーターレンズ16は、被検レンズ18上に光源像を作り出し、スリットパターン15aのイメージ像を形成する光束を被検レンズ18と協働して平行光束にするという役目を持っている。
【0014】
被検レンズ18は、前述の測定台3にセットされている。19は対物レンズで、コリメーターレンズ16と被検レンズ18によって平行光束にさせられたパターン15aのイメージ像を結像させている。20は電荷結合素子(CCD)イメージセンサで、対物レンズ19の焦点位置に配置されており、パターンの位置を検出する。
【0015】
情報処理部11は、制御基板、信号処理回路、表示駆動回路、光源駆動回路、パルスモータ駆動回路、数値演算回路、プリンター駆動回路、並びに、これらと連絡して所定のプログラムにしたがって制御するとともに、光学中心位置等の算出を行ない、さらには、光学中心位置と印点位置との位置関係データの作成をして記憶し、又は、所定の記録媒体に記録し、又は、他のコンピュータ等の機器に送信する処理を行う機能を有する。
【0016】
上記の構成のレンズメータにおいては、前記コリメーターレンズ16と対物レンズ19の間に入れる被検レンズ18のレンズ度数(屈折力)によって生じる4個の各LED13aによってイメージセンサ20上に形成される前記パターンの各々の偏位量と、前記ターゲット板15を移動させ、その移動量と移動後の偏位量とを数値演算回路により計算することにより、被検レンズの球面屈折力、円柱屈折力、軸方向、プリズム屈折力、基底方向等の光学特性を測定および表示することができる。
【0017】
更に、この測定点のプリズム値はパターンの中心座標を求めることによって測定することができる。今、被検レンズ18を測定台3にセットしたときのパターンの中心座標を(x1,y1)とし、被検レンズ18をセットしないときのパターンの中心座標を(x0,y0)とすると、x1−x0をX軸に、y1−y0をY軸にとる新しい座標系を描けば、この座標系における(x1,y1)は被検レンズ18の測定点におけるプリズム値Pそのものを表すことになる。このプリズム値Pのx成分、y成分をそれぞれPx,Pyとすると、P、Px、Pyおよびプリズムの基底方向θの関係は次の通りである。
【0018】
【数1】
【0019】
【数2】
で与えられる。 ただし、kは比例定数である。
【0020】
情報処理部11では、このようにして求めた測定点のプリズム値から、この測定点の位置と被検レンズの光学中心位置との位置関係を以下のようにして、計算によって求める。すなわち、プリズム値をP、レンズ度数をD、測定点位置から光学中心位置までの距離をδとすると、δ=10P/Dの関係が成立する。また、距離δのX方向成分をδx、Y方向成分をδyとし、プリズム値PのX方向成分をPx、Y方向成分をPyとしたとき、δx=10Px/Dx、δy=10Py/Dyが成立する。
【0021】
このようにして求めた被検レンズのプリズム値P並びにそのX成分Px及びY成分Py、プリズムの基底方向θ、球面屈折力,円柱屈折力等は、表示装置9に表示される。また、測定点の位置と被検レンズの光学中心位置との位置関係は、表示装置8によって表示される。さらに、これらの値は、情報処理部11によって記憶され、又は、所定の記録媒体に記録され、又は、他の機器に送信する処理等がなされ、後の工程であるレンズ加工の際に必要に応じて利用できるようになっている。
【0022】
図7及び図8は測定点の位置と被検レンズの光学中心位置との位置関係を表示する表示装置8の具体例を示す図である。図7に示される例は、X軸方向とY軸方向に多数の発光ダイオード(LED)22が例えば1mmのピッチで並べて配置されている。X軸とY軸が交差する点のLEDは円形で、その他は長方形である。X軸には、被検レンズ(図7中に二点鎖線で示す)の測定点(図5において前記円形のLEDがある箇所)におけるプリズム値PのX成分Pxと前記測定点におけるレンズ度数とに基づいて、被検レンズの測定点に対する当該被検レンズの光学中心位置(図7中にO.Cで示す。)のX方向成分をプリズム量によって表示するための値DPxiが表示されており、Y軸には同様に、被検レンズの測定点に対する当該被検レンズの光学中心位置のY方向成分をプリズム量によって表示するための値DPyiが表示されている。
【0023】
この場合、横方向のレンズ度数が負の場合にはDPxはPxの符号を反転した−Pxで、正の場合にはDPxはPxそのままである。同様に、縦方向のレンズ度数が負の場合にはDPyはPyの符号を反転した−Pyで、正の場合にはDPyはPyそのままである。更に、横方向のレンズ度数が零の場合にはDPx、縦方向のレンズ度数が零の場合にはDPyは零である。なぜなら、横方向または縦方向のレンズ度数が零の場合には、その方向における光学中心位置はどこにおいても光学中心と言えるからである。
【0024】
このように、被検レンズの測定点に対する当該被検レンズの光学中心位置をプリズム量によって表示するための値DPx,DPyを、十字型LEDディスプレイに表示する表示装置の場合には、レンズ度数の大きな被検レンズの、測定光学系の中心に対する光学中心位置の偏位を非常に正確に表示することができる。
【0025】
また、図8に示される例は、被検レンズ(図8中に二点鎖線で示す)の測定点(図8において円形のLEDがある箇所)におけるプリズム値PのX成分Pxとプリズム値PのY成分Pyと前記測定点におけるレンズ度数とに基づいて、X軸には被検レンズの測定点に対する当該被検レンズの光学中心位置(図8中にO.Cで示す)のX方向成分を距離によって表示するための値δxを表示し、Y軸には被検レンズの測定点に対する当該被検レンズの光学中心位置のY方向成分を距離によって表示するための値δyを表示するものである。
【0026】
このように被検レンズの測定点に対する当該被検レンズの光学中心位置のX方向成分およびY方向成分を距離によって十字型LEDディスプレイに表示する表示装置の場合には、レンズ度数の小さな被検レンズの、測定光学系の中心に対する光学中心位置の偏位を非常に正確に表示することができる。なお、上記実施の形態におけるプリズム値の求め方は一つの例にすぎない。例えばスリットパターンやイメージセンサの構成によりプリズム値の求め方は異なってくる。従って、プリズム値は公知の他の手法、例えば特開昭54−14757号公報、特開昭60−17335号公報等記載の手法にて求めてもよい。また、表示装置8として、十字型に配列されたLEDディスプレイを使用したが、XY座標を有する他のディスプレイ、例えば液晶ディスプレイ、ブラウン管ディスプレイ等を用いてもよいことは勿論である。
【0027】
上述のプリズム値の測定及び光学中心位置の算出処理が終了したら、次に印点がなされる。この印点操作は、図9に示されるように、被検レンズ18を上述のプリズム値の測定の位置で固定したままで、印点レバー6aを操作してその測定点に、図10に示されるように、第1の印点60を付す。また、この第1の印点60を通る直線上に、乱視軸方向を表すための第2の印点60a及び第3の印点60b、並びに、印点の上下位置を識別するための第4の印点60cを同時に付す。これらの各印点の位置関係は予め定められており、既知のものである。また、これらの印点の位置は、通常、光学中心O.Cから外れている。これは、従来の方法と異なり、本実施の形態の方法は、印点位置を特に光学中心に一致させることなく、被検レンズを適当な任意の位置に配置し、その状態で定まる測定点に付すようにしている(フリー印点)からである。
【0028】
なお、図11に示されるように、印点部6には、印点検知スイッチ6bが設けられており、印点が付される瞬間にスイッチ6bが働くようになっている。このスイッチ6bが働くと、その印点位置を測定点とするプリズム値、そのプリズム値から計算される測定点の位置と被検レンズの光学中心位置との位置関係が、情報処理部11によって記憶され、又は、所定の記録媒体に記録され、又は、他の機器に送信する処理等がなされ、後の工程であるレンズ加工の際に必要に応じて利用できるようになっている。
【0029】
このようにして、印点が付与された未加工のレンズ18には、次に、加工を行なうために、レンズホルダの取り付けがなされる。すなわち、図12に示されるように、レンズ固定台40上に固定されたレンズ18の表面に、レンズホルダ取付装置20に保持されたレンズホルダ30が押し付けられ、接着性のシート30aによって接着固定される。これにより、図13に示されるように、レンズホルダ30がレンズ18に取り付けられる。
【0030】
この場合、レンズホルダ30のレンズ18への取付位置は、加工の際の回転中心となり、加工の位置の規準点ともなるものである。通常は、この取付位置は、光学中心位置とされる。また、そのレンズホルダ30の回転方向の規準位置に対するレンズの乱視軸方向も、所定の角度に合わせて取り付ける必要がある。そこで、上述の印点操作によって付された印点が検出され、その位置が特定される。すなわち、レンズのホルダ取付装置20の規準位置に対して印点位置がどのような位置関係にあるかが特定される。図示しないが、この印点位置の特定は、レンズホルダ取付装置20に設けられた画像処理装置等によって行なわれる。
【0031】
印点位置が特定されると、次に、上述の、レンズ測定工程で測定されて算出され、送信されてきているデータ、すなわち、印点位置と光学中心位置との位置関係を示すデータが読み出され、光学中心位置が特定される。こうして特定されたレンズ18の光学中心位置にレンズホルダ30が取付られる。そして、レンズホルダ30が取付られたレンズ18は、通常の眼鏡レンズ加工装置にセットされて加工される。
【0032】
【発明の効果】
以上述べたように本発明は、眼鏡レンズの光学特性や規準点位置を測定するレンズ測定工程と、このレンズ測定工程で得られた光学情報を用いて加工を行なう加工工程とを有する眼鏡レンズ加工方法において、上記レンズ測定工程は、被加工レンズの任意の位置を測定点にしてレンズのプリズム値等の光学特性を測定し、その測定結果から光学中心位置等の光学的規準位置を算出してその位置に印点を付し、この印点位置と光学規準位置との位置関係を記憶もしくは記録又は他の機器へ送信する。加工工程においては、印点位置を検出・特定するとともに、この印点位置と上記憶もしくは記録又は送信されてきたデータとに基づいて、光学中心等の規準点を特定して加工を行なう。これにより、印点を任意の測定点位置に付すことを可能にして、レンズを傷つけるおそれもなく簡単にかつ迅速に印点を付すことができるようにした眼鏡レンズ加工方法及びレンズメータを得ているものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる眼鏡レンズ加工方法の説明図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかるレンズメータの正面図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかるレンズメータの側面図である。
【図4】本発明の実施の形態にかかるレンズメータ内部構成の説明図である。
【図5】光源13の説明図である。
【図6】ターゲット板15の説明図である。
【図7】表示装置8の例を示す図である。
【図8】表示装置8の例を示す図である。
【図9】印点操作の様子を示す図である。
【図10】印点例を示す図である。
【図11】印点部の拡大図である。
【図12】レンズにレンズホルダをブロッキングする様子を示す図である。
【図13】レンズホルダがブロッキングされた状態を示す図である。
【図14】従来の印点例を示す図である。
【符号の説明】
1…レンズメータ、2…レンズメータ本体、6…印点部、11…情報処理部、18…レンズ。
Claims (2)
- 眼鏡レンズのプリズム値等の光学特性を測定するレンズメータを用いて被加工レンズの光学規準点位置等の光学情報を得るレンズ測定工程と、このレンズ測定工程によって得られた光学情報を加工処理を行なう際のデータの1つとして用いる加工工程とを有する眼鏡レンズ加工方法において、
前記レンズ測定工程は、前記レンズメータによって被加工レンズの任意の位置を測定点にしてレンズのプリズム値等の光学特性を測定する測定処理工程と、前記測定値に基づいて前記被加工レンズの光学中心位置等の光学的規準点位置を算出する算出処理工程と、前記測定点又はこの測定点と特定の位置関係にある点に印点を付す印点付与処理工程と、前記算出処理工程で算出された光学中心位置等の光学的規準点位置と前記印点位置との位置関係を表す位置関係データを作成するデータ処理工程と、前記データ処理工程で作成された位置関係データを後の工程で読み出し可能に送信するか又は記憶媒体もしくは記録媒体に読み出し可能に保存するデータ保存工程とを有し、
前記レンズ加工工程は、前記被加工レンズの印点位置を画像処理装置で検出してその位置を計測し、前記データ保存工程で保存された位置関係データを読み出し、この位置関係データと前記計測された印点位置とから、前記被加工レンズの光学中心位置及び乱視軸等の光学規準点位置を特定し、その特定された光学規準点位置にレンズホルダを取り付けて加工に必要な処理を行なうものであることを特徴とする眼鏡レンズ加工方法。 - 請求項1記載の眼鏡レンズ加工方法において使用されるレンズメータであって、被測定レンズの任意の位置を測定点にしてレンズのプリズム値等の光学特性を測定する光学特性測定部と、前記測定点又はこの測定点と特定の位置関係にある点に印点を付す印点付与部と、前記光学特性測定部での測定値に基づいて前記被加工レンズの光学中心位置及び乱視軸等の光学的規準点位置を算出する算出処理機能と、前記算出処理工程で算出された光学中心位置等の光学的規準点位置と前記印点位置との位置関係を表す位置関係データを作成するデータ処理機能と、前記データ処理工程で作成された位置関係データを他の機器に読み出し可能に送信するか又は記憶媒体もしくは記録媒体に読み出し可能に保存するデータ保存機能とを有する情報処理部と、を有することを特徴とするレンズメータ。
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