JP4144498B2 - 線状光源装置及びその製造方法、並びに、面発光装置 - Google Patents

線状光源装置及びその製造方法、並びに、面発光装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、携帯電話、ディジタルカメラなどの液晶表示パネルのバックライトとして利用できる線状光源装置及びその製造方法、並びに、面発光装置に関する。
従来の光源装置及び面発光装置としては、例えば、図6及び図7に示すように、携帯電話やディジタルカメラなどの液晶表示部に敷設される幅広の下反射シート20と、下反射シート20の上面に、その一側の端部が下反射シート20の一側の端部から突出した導光板21と、導光板21の側面に対峙して設けられた光源部22と、導光板21の発光面の端部、及び、光源部22を上方から覆うべく一体化された上反射シート27とから構成されている。
光源部22は、導光板21の突出した端部の下面にその一部が配された配線基板としての細長い平板形状のフレキシブル基板23と、該フレキシブル基板23の上面に、導光板21の側面に近設すべく並設された横長の直方体形状のケース24と、各ケース24に収納された発光素子(図示せず)と、ケース24に充填された透明の光透過性の樹脂封止層25とを備えている。
各ケース24は、導光板21の側面に平行する面、即ち主光取出し面が開口されており、各ケース24の開口部から樹脂封止材が充填され、各ケース24の開口部が樹脂封止材によって閉塞されている。さらに、各ケース24の側面には、発光素子導通用のリード端子26が導出され、フレキシブル基板23の配線パターンに半田付けされて電気的に導通接続されている。
そして、各ケース24の主光取出し面から発光素子の光が導光板21に入射すると共に、発光素子から発光し、ケース24を通して洩れた上下の光の成分を上反射シート27によって反射させて導光板21に入射させ、光を再利用し、導光板21の発光面の高輝度化を図っている。
また、他の従来の面発光装置として、例えば、図8及び図9に示すように、発光素子32を収納する凹部31が導光板30の端部に設けられると共に、配線基板としての細長い平板状のフレキシブル基板33に搭載された発光素子32の主光取出し面が導光板30の発光面と同じ向きになるようにして導光板30の凹部31に没入され、さらに、発光素子32の周囲を封止すべく導光板30の凹部31に樹脂封止層34が形成され、加えて、前記凹部31の幅員を持つ上反射シート35が導光板30の発光面の端部に形成されると共に、前記凹部31を除いた導光板30の底面にドットパターン36が形成されている。
そして、発光素子32から側方に放出される光の成分の一部が上反射シート35により導光板30の内部側に反射され、さらに、導光板30において、発光素子32からの光及び上反射シート35からの反射光がドットパターン36により拡散されることによって、導光板30の発光面において一様な輝度の発光が得られるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−67917号公報(第3−6頁、図2及び図3)
しかしながら、前者の面発光装置の場合、発光素子がケース24に収納されているため、発光素子の光がケース24の上下左右の各壁面によって遮られ、発光素子の配光特性が狭いためにホットスポットの原因となり、輝度むらが発生しやすい光源部22となっている。また、フレキシブル基板23の上に発光素子のリード端子26が半田付けされているため、面発光装置の高さ寸法Aが大きくなり、全体の薄型化が図れないという問題がある。
しかも、発光素子が実装されたケース24をフレキシブル基板23上で半田付けするため、実装精度を向上させるのが容易ではなく、発光素子の光軸を、ケース24の主光取出し面(導光板21の側面)に対して直交するように設けるのが容易ではなく、各ケース24に収納された発光素子の横方向の光軸の位置と、導光板21の側面の長手方向の中心線の位置とがずれ易く、導光板21への光取込み効率が低下するという問題がある。
さらに、フレキシブル基板23が導光板21の端部まで延設されているため、下反射シート20による反射が低減されてしまい、導光板21への光取込み効率がより低くなるという問題がある。
加えて、フレキシブル基板23の大きさによって、光源部22の設置スペースの幅寸法Bが決定されるため、全体の小型化を図るのが難しいという問題がある。
また、発光素子の配光特性をケース24の側壁によって変えることには限度があるため、特に発光素子の使用数を削減した場合に、輝度むらが大きくなるという問題がある。
また、後者の面発光装置の場合、導光板30への光取込み効率を高くすることを考慮すると、発光素子32の光を導光板30の側面から直接入射させるのが好ましいと考えられる。
さらに、発光素子32の光を上反射シート35に反射させるだけの空間を必要とするため、全体を薄型にするには制限されるような場合もある。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、全体の小型化及び薄型化を図ることができ、輝度の均一化及び輝度の向上が図れると共に、発光素子の使用数が変更されても、光源部の配光特性を自由に変えることによって、輝度むらを低減できる、線状光源装置とその製造方法、及び、面発光装置とその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の線状光源装置は、請求項1に示す如く、複数の発光素子が、細長い角棒状の配線基板の実装面に、配線基板の長手方向に沿って所定の間隔をおいて配設されてダイボンディングされ、しかも、該各発光素子の両側に、且つ、各発光素子と交互に位置するように反射板が配設され、さらに、該両反射板の対向面が、各発光素子の出射方向に向かうにしたがって開口面積が大きくなるように傾斜してなるものであり、実装面と隣接する長手方向に沿った配線基板の側面と、配線基板の長手方向に沿った対向面と隣接する反射板の側面とは、それぞれ同一平面に位置しており、前記配線基板の厚さは、面発光装置の導光板の厚さと略同一であることを特徴とする。
したがって、従来のように、発光素子がケースに収納されずに配線基板に直接導通接続され、さらに、発光素子からの光が反射板によって拡散されながら放出されることになり、高輝度の線状光が得られるようになる。しかも、二つの反射板によって、光源部の配光特性の調整が容易に可能となり、発光素子の使用数が変更されても光源部の長手方向の輝度の均一化が図れると共に、高輝度で且つ輝度むらが少なくなる。
なお、細長い角棒状の配線基板として、厚みが若干大きな略平板状の配線基板も含むものとする。
また、請求項2に示す如く、反射板の対向面の形状を、矩形状又は台形状のいずれかにするようにしたものである。
例えば、反射板の対向面の形状が矩形状の場合、発光素子から放出される光が略直進することになり、幅小の線状光が得られる。一方、反射板の対向面の形状が台形状の場合、発光素子から放出される光が上下方向にやや拡散されることになり、やや幅広の高輝度な線状光が得られる。
さらに、請求項3に示す如く、光透過性の樹脂封止材を、配線基板の実装面と、両反射板の対向面とによって形成される凹部に充填し、樹脂封止層を形成するようにしてもよい。
そうすれば、光透過性の樹脂封止材を、配線基板の実装面と、両反射板の対向面とによって形成される凹部に充填することで、該凹部の空気層が排除されて発光素子からの光の取込み効率がよくなる。また、各発光素子の周囲が樹脂封止材によって覆われることになり、発光素子が周囲の環境から保護される。この樹脂封止層の形状としては、例えば、台柱形状、台錐形状、円錐台形状が好ましい。なお、これら立体形状の各側面が曲面(円弧、波形状、凹凸)である場合も含むものとする。
加えて、請求項4に示す如く、各樹脂封止層、配線基板の長手方向の端辺と両反射板の対向面の傾斜した端辺とで囲まれた面(以下、この面を樹脂封止層の側面と称す。)を鏡面化するのが好ましい。
この場合、発光素子から放出される光が、鏡面化された樹脂封止層の側面に反射されて、線状光を放出する両反射板の対向面の先端辺の間の樹脂封止層の面(以下、この面を上面と称す。)に向けて集光されることになり、より高輝度の線状光が得られる。この樹脂封止層の側面の形状としては、例えば、台形状が好ましい。但し、台形状の斜辺(反射板の対向面の傾斜した端辺)が曲線であってもよい。
また、請求項5に示す如く、各樹脂封止層において、両反射板の対向面の先端辺の間に位置する面のそれぞれを同一面に位置させるようにしたものである。
したがって、両反射板の対向面の先端辺の間に位置する各樹脂封止層の上面が同一面に位置することで、略線状の光源部が簡単に構成できる。この樹脂封止層の上面の形状としては、例えば、矩形状、楕円形状、トラック形状のいずれであってもよい。要するに、全体として、略線状の光源部を構成できる形状であればよい。
さらに、請求項6に示す如く、反射シート又は蒸着膜からなる反射部材を、配線基板の実装面に隣接する長手方向に沿った両端面から各反射板の対向面の先端部にかけての領域に設けるのがよい。
そうすれば、配線基板の軸線に対して直交する放出される発光素子からの光が、反射シート又は蒸着膜からなる反射部材によって反射されて、線状光を放出する樹脂封止層の上面に集光されることになり、より高輝度の線状光が得られる。
また、本発明の線状光源装置の製造方法は、請求項7に示す如く、発光素子を原基板となる配線基板に所定の間隔をおいて配列してダイボンディングし、つぎに、発光素子の出射方向に向かうにしたがって開口面積が大きくなるように傾斜した対向面を有する反射体を、各発光素子の両側に設け、続いて、光透過性の樹脂封止材を、配線基板の実装面と、反の傾斜面とで形成される凹部に充填し、さらに、反射が、各発光素子の両側に、且つ、各発光素子と交互に位置するように、反射体と共に原基板をダイシングして角棒状の配線基板にするようにしたものである。
よって、全体形状が角棒状であることから薄型化及び小型化された機器内部に容易に内装できる。
さらに、請求項8に示す如く、先端の断面が二等辺三角形状のブレードによって配線基板の裏側からダイシングし、角棒状の線状光源装置の断面を台形状に加工するようにしたものである。
そうすれば、高輝度な幅広の線状光を放出する線状光源装置が容易に得られる。
また、請求項9に示す如く、請求項1からのいずれかの項に記載の線状光源装置と導光板とを備えた面発光装置であって、線状光源装置の発光素子の主光取出し面の中心の位置が、導光板の側面の長手方向の中心線の位置と、同じ高さになるように設けることが好ましい。
そうすれば、最も輝度の高いとされる発光素子からの光が導光板の側面を突き進むことになり、導光板への光取込み効率がより一層高くなる。
以上説明したように、本発明の線状光源装置によれば、複数の発光素子を、細長い角棒状の配線基板の長手方向に沿って所定の間隔をおいて配設されてダイボンディングするようにしたので、実装精度に関係なく各発光素子の配光特性を広くとれる。しかも、該各発光素子の両側に、且つ、各発光素子と交互に位置するように反射板を配設し、両反射板の対向面を、各発光素子の出射方向に向かうにしたがって開口面積が大きくなるように傾斜したため、各発光素子間の光が重なるように拡散できる。そして、配線基板の厚さは、面発光装置の導光板の厚さと略同一であるため、全体の薄型化および小型化を図ることに効果的である。
また、反射板の対向面の形状を、矩形状又は台形状のいずれかにするようにしたので、線状光の幅を容易に変更できる。
さらに、光透過性の樹脂封止材を、配線基板の実装面と、両反射板の対向面とによって形成される凹部に充填して樹脂封止層を形成するようにしたので、輝度の向上と、発光素子の保護とを実現するのに有効である。
加えて、各樹脂封止層において、配線基板の長手方向の端辺と両反射板の対向面の傾斜した端辺とで囲まれた面(樹脂封止層の側面)を鏡面化したり、両反射板の対向面の先端辺の間に位置する面を同一面に位置させたりすることで、光の取込み効率のよい線状の光源部を簡単に構成できる効果がある。
さらに、反射シート又は蒸着膜からなる反射部材を、配線基板の実装面に隣接する長手方向の両端面から各反射板の対向面の先端部にかけての領域に設けることで、より高輝度の線状光を得ることができる。
また、本発明の線状光源装置の全体の形状を、角棒状に加工するようにしたので、薄型化及び小型化された携帯電話やディジタルカメラなどの収納部に容易に内装できる。
さらに、角棒状の配線基板短手方向に対する断面を台形状に加工すれば、幅広の線状光を放出でき、輝度を向上させるのに効果的である。
そして、本発明の面発光装置によれば、本発明の線状光源装置の発光素子の主光取出し面の中心の位置、導光板の側面の長手方向の中心線の位置と同じ高さになるように設け、最も輝度の高いとされる発光素子からの光を導光板の側面から取り込むようにしたので、導光板の発光面の輝度が向上するのに有効である。
本発明を実施するための最良の形態として、以下の実施例1及び実施例2につき、図1〜図を参照して説明する。
(実施例1)
本発明の線状光源装置の概要について説明する。複数の発光素子を、細長い角棒状の配線基板の長手方向に沿って配設し、各発光素子の両側に、各発光素子と交互になるように反射板を配置し、しかも、両反射板の対向面を、各発光素子の出射方向に向かうにしたがって開口面積が大きくなるように傾斜させ、さらに、配線基板、両反射板によって形成される凹部に光透過性の樹脂封止材を充填し、該凹部における空気層を排除し、加えて、配線基板の実装面に隣接する端面から反射板の先端部にかけての領域を、帯状の反射部材によって被覆すると共に、反射板の先端辺の間に位置する樹脂封止層のそれぞれの矩形状の上面を同一面に位置させて、高輝度で且つ輝度むらの少ない線状の光源を得るようにしたものである。
本発明の線状光源装置の構成につき、図1〜図3を参照して説明する。図1(A)は本発明の実施例1に係る線状光源装置の斜視図、(B)は反射シートが設けられた線状光源装置の側断面図、(C)は、蒸着膜が設けられた線状光源装置の側断面図を示し、図2(A)は複数の発光素子が配線基板に配設された状態の斜視図、(B)は発光素子がダイボンディングされた状態の斜視図、(C)は、反射体が配線基板に貼着された状態の斜視図、(D)は図2(C)の一部を拡大した状態の斜視図、(E)は、樹脂封止材が充填された状態の斜視図、(F)は、ダイシングされる状態の斜視図を示し、図3(A)は先端部の形状が二等辺三角形のブレードによって配線基板の裏側からダイシングされる状態の側断面図、(B)は樹脂封止層が台錐形状の線状光源装置の斜視図、(C)は図3(B)の側断面図を示す。
図1〜図3に示すように、本発明の線状光源装置は、細長い角棒状の配線基板としてのプリント基板4と、該プリント基板4に所定の間隔をおいて並設された複数の発光素子5と、該各発光素子5の左右の両側に形成された反射板6と、該反射板6、及び、プリント基板4の間に形成された台柱状の凹部7に充填されて形成された光透過性の樹脂封止層10と、プリント基板4の上面及び下面から反射板6の先端部にかけて貼着された反射部材としての帯状の反射シート101とから構成されている。
プリント基板4は、図2(A)に示す原基板となる平面視四角形状のプリント基板40が、図1(A)に示すように、ダイシングによって細長く角棒状に形成されたもので、その上面(実装面)には、複数の発光素子5が、細長い角棒状のプリント基板4の長手方向に沿って所定の間隔をおいて一列に配設されている。さらに、プリント基板4の両端部から各発光素子5に通電するための+及び−の電極端子がそれぞれ導出されている(図示せず)。
発光素子5は、例えば、GaN系化合物半導体を利用した白色発光のもので、透明のサファイア基板に積層したn型層及びp型層のそれぞれの表面に、n型電極及びp型電極が形成され、該両電極は、ワイヤ9によって、プリント基板4の配線パターンにダイボンディングされ、蛍光体を含有する透明樹脂で被覆された各発光素子5が電気的に直列接続されている。
反射板6は、図2(D)に示すように、台柱形状及び山形状の突条体61,62を複数有する反射体60が、図1(A)に示すように、発光素子5の両側に、且つ、各発光素子5と交互に位置するように板状にダイシングされている。そして、ダイシングされた反射板6の厚み寸法と、細長い角棒状のプリント基板4の厚み寸法とが同一寸法になっている(例えば、0.3〜1.0mm)。さらに、各発光素子5の両側に位置する反射板6の傾斜面(対向面)6a,6aが、発光方向に向かうにしたがって開口面積が大きくなるように形成されており、各発光素子5の光が反射板6の傾斜面6a,6aに反射され、且つ、拡散されながら発光することになる。したがって、輝度の乏しい各発光素子5の間においては、拡散された各発光素子5の入射光が重なり合うことで、輝度が均一になる。この反射板6の傾斜面6a,6aの形状は矩形状で、その傾斜角度は、輝度むらをなくすべく適宜調整可能である。
樹脂封止層10は、エポキシ樹脂などの透明の樹脂封止材が充填されて形成されている。そして、この樹脂封止層10が、プリント基板4、反射板6によって形成される凹部7に注入充填される際、樹脂封止材が充填された凹部7の空気層は排除されることになり、発光素子5からの光の取込み効率がよくなる。
さらに、樹脂封止層10は、台柱形状を呈し、発光素子5を実装したプリント基板4の実装面と接する(凹部7の底面)と、両反射板の傾斜面と接し、この傾斜面と同一形状の面と、プリント基板4の長手方向の端辺および両反射板6の対向面の傾斜した端辺で囲まれた面(側面)と、両反射板6の傾斜面6a,6aの先端辺の間に位置する矩形状(上面)とを備えている。さらに、各樹脂封止層10の台形状の側面は鏡面化されて反射効率がよくなると共に、各樹脂封止層10の矩形状のそれぞれの上面は同一面に位置して線状の発光面が形成されることになる。
反射シート101は、鏡面状のテープ、又は、白色などの光反射率の高いテープ状のもので、プリント基板4の実装面に隣接する長手方向に沿った端面(図1(B)における上面及び下面)から反射板6の傾斜面6a,6aの先端部にかけての領域が覆われることになる。このため、発光素子5から上下方向に放出する光が余すことなく両反射シート101で反射されて前方に集光されて線状に発光されることになる。
つぎに線状光源装置の使用態様について説明する。プリント基板4の配線パターンを介して各発光素子5に通電されると、各発光素子5の半導体層の中の活性層から光が放出される。活性層からの光は、発光素子5の主光取出し面、即ちワイヤ9をダイボンディングする電極を形成した面から放射状に放出される。
発光素子5から放出される光のうち、上下方向の光は、反射シート101によって反射されて前方へ進み、前方向の光は、そのまま直進し、左右方向の光は、両側の反射板6の傾斜面6a,6aに反射されると共に、拡散されて前方へ進むことになる。そして、左右方向の光が拡散されることで、各発光素子5の間の輝度が補間されて輝度の均一化が図れる。さらに、各発光素子5を樹脂封止することで、光の取込み効率が高くなり、輝度が向上する。
つぎに線状光源装置の製造方法について説明する。例えば、白色のガラスBT(ビスマレイミド トリアジン)銅張積層基板に導電パターンを形成して原基板とする。そして、LCP(液晶ポリマー)、PPA(ポリフタルアミド)などの樹脂を用いて反射(実施例においては反射板6の傾斜面6a)を成形する。つぎに、図2(A)に示すように、原基板である平面視四角形状のプリント基板40の実装面に発光素子5を配列し、各発光素子5を接着剤によって機械的に取り付ける。その後、図2(B)に示すように、発光素子5をダイボンディングして電気的に接続を行い、続いて、図2(C)に示すように、成形された反射体60を接着剤などによってプリント基板40に貼り合わせる。この反射体60は、図2(D)に示すように、両端部には、断面が台形状の突条体61が形成され、両端部の突条体61の間には、断面が山形状の複数の突条体62が形成されている。さらに、図2(E)に示すように、透明の樹脂封止材10を、プリント基板4と反射板6の傾斜面6a,6aとによって形成された凹部7に充填して発光素子5を封止する。つぎに、図2(F)に示すように、平面視四角形状のプリント基板40を細長い角棒状になるように反射体60およびプリント基板40のダイシングを行う。
このように反射体60と共にプリント基板40をダイシングすることで、プリント基板40は角棒状のプリント基板4となり、反射体60は反射板6となる。従って、実装面と隣接する長手方向に沿ったプリント基板4の側面と、プリント基板4の長手方向に沿った対向面6aと隣接する反射板6の側面とは、連続した切断面となるため、それぞれ同一平面に位置している。
その後、細長い角棒状のプリント基板4の長手方向の端辺と、両反射板6の傾斜面6a,6aの傾斜した端辺とで囲まれた各樹脂封止層10の台形状の断面(樹脂封止層10の側面)を鏡面化する。例えば、粒度が800番以上のブレードを選択し、回転スピードを20,000〜30,000rpmとすると共に、切削スピードを5mm/secとして鏡面化を行う。その他、研磨材によって鏡面化を行うようにしてもよい。つぎに、反射シート101によって、プリント基板4の実装面に隣接する長手方向に沿った両図1(C)における上面及び下面)から反射板6の傾斜面6a,6aの先端部にかけての領域を覆う。
なお、前記実施例1の場合、反射シート101によって、プリント基板4の実装面に隣接する端面から反射板6の傾斜面6a,6aの先端部にかけての領域を覆うようにしたが、図1(C)に示すように、当該領域を銀やアルミニウムからなる蒸着膜12によって覆うようにしてもよい。この場合、スパッタ若しくは真空蒸着によって数ミクロン程度の薄膜が形成される。そして、反射シート101と同様に、輝度の向上が図れる。また、鏡面化した後に、蒸着膜12を形成してもよい。
さらに、前記実施例1の場合、反射板6の傾斜面6a,6aを矩形状にすると共に、樹脂封止層の形状を台柱形状にしたが、図3(A)に示すように、先端部が二等辺三角形状のブレード15によって、プリント基板4の裏側からダイシングして、反射板6の傾斜面6a,6aを台形状にすると共に、樹脂封止層の形状を台錐形状にしてもよい(図3(B)参照)。この場合、図3(C)に示すように、図1(B)及び(C)の場合に比して、上下左右方向に広角に拡散されることになり、高輝度な幅広の線状の発光面が形成されることになる。また、反射板6の傾斜面6a,6aが台形状で、樹脂封止層の形状が台錐形状であっても、樹脂封止層の断面の鏡面化、反射シート101の貼着、蒸着膜12の形成はいずれも可能である。
(実施例2)
本発明の面発光装置の概要について説明する。ダイボンディングされた発光素子の主光取出し面、及び、発光素子がダイボンディングされた配線基板を、導光板の側面に平行させることで、導光板の光取込み効率を向上させ、しかも、二つの反射板を、発光素子の両側に、導光板の側面に向かうにしたがって開口面積が大きくなるように傾斜して配設し、導光板の側面の長手方向に沿って放出される発光素子の光を導光板に取り込み、さらに、配線基板、二枚の反射板によって形成される凹部に樹脂封止材を充填し、該凹部における空気層を排除し、加えて、導光板の一方の発光面から配線基板までの領域を平板状の反射シートによって被覆すると共に、導光板の他方の発光面の端部から配線基板までの領域を帯状の反射シートによって被覆し、導光板の発光面の輝度の向上、及び、輝度の均一化を図るようにしたものである。
つぎに本発明の面発光装置の構成について図4及び図5を参照して説明する。図4は本発明の実施例2に係る面発光装置の斜視図、図5は発光素子の実装部分を、導光板とプリント基板の取付け構造と共に示す要部の縦断面図であり、これらの図において、図1〜図3と同一符号であるものは同一もしくは相当するものとする。図4及び図5に示すように、本発明の面発光装置は、平面視矩形状の下反射シート1と、該下反射シート1の上面においてその一側の端部を除く部位に貼着された平板状の導光板2と、下反射シート1の一側の端部に、且つ、導光板2の側面に沿って設けられた線状の光源部3と、線状の光源部3及び導光板2の上面、即ち発光面の端部を覆うべく貼着された細長い帯状の上反射シート11とから構成されている。
下反射シート1は、例えば、鏡面状のテープ、又は、白色などの光反射率の高いテープ状のもので、下反射シート1によって、導光板2からプリント基板4までの領域、即ち、導光板2の一方の発光面からプリント基板4の下面が覆われることになる。このため、線状の光源部3から下方向に放出する光が下反射シート1で反射されて導光板2の中に戻される。
導光板2は、例えば、アクリル樹脂やポリカーボネイト樹脂によって0.3〜1.0mmの厚みに形成された透明の板であり、導光板2の上方に設けられる液晶表示パネル(図示せず)の下面に沿って配置される。
線状の光源部3は、その軸線が導光板2の側面に平行するように設けられた配線基板としての細長い角棒状のプリント基板4と、導光板2の側面に対峙するプリント基板4の実装面に、導光板2の側面に沿って所定の間隔をおいて並設された発光素子5と、各発光素子5の間に配設された平面視台形状の反射板6と、プリント基板4、反射板6により形成される断面が略台形状の凹部7に設けられた樹脂封止層10とを備えている。
プリント基板4は、発光素子5をマトリックス状に実装した平板状のプリント基板(原基板)が、導光板2の厚みに合わせてダイシングされており、ダイシングされたプリント基板4において、各発光素子5が横一列に並んでいる。このプリント基板4の厚さは導光板2の厚さと略同一であり、面発光装置の厚さ寸法Aが決定される。この厚さ寸法Aは、図7に示す従来の面発光装置の厚さ寸法Aに比して大幅に小さくなっている。さらに、プリント基板4の両端部から発光素子5に通電するための+及び−の電極端子8a,8bがそれぞれ導出されて、該両電極端子8a,8bは、携帯電話などの機器側の回路(図示せず)に導通接続される。
各発光素子5は、プリント基板4の配線パターンにダイボンディングされ、その主光取出し面が、導光板2の側面に対して平行するように並設され、しかも、並設された各発光素子5の横方向の光軸が同一直線状に位置すると共に、導光板2の側面の長手方向の中心線と同一高さの位置で対峙している。
反射板6は、その両側の傾斜面6a,6aが反射板として発光素子5の両側方に位置し、導光板2の側面に向かうにしたがって開口面積が大きくなるように形成されており、各発光素子5の光が反射板6の傾斜面6aに反射され、且つ、拡散されながら導光板2の側面から入射することになる。したがって、各発光素子5の入射光が広角に拡散されて導光板2の側面から入射するため、導光板2において、輝度の乏しい各発光素子5の間においては、拡散された各発光素子5の入射光が重なり合うことで、線状の光源部3の輝度が均一になり、導光板2における面発光の輝度が略均一になる。この反射板6の傾斜面6aの傾斜角度は、導光板2の輝度むらをなくすべく適宜調整可能である。
樹脂封止層10は、エポキシ樹脂などの透明の樹脂封止材が充填されて形成されている。そして、この樹脂封止材が、プリント基板4、反射板6によって形成される凹部7に注入充填される際、樹脂が充填された凹部7の空気層は排除されることになり、発光素子5から導光板2への光の取込み効率がよくなる。
上反射シート11は、下反射シート1と同一の材質が使用されており、導光板2の端部からプリント基板4までの領域、即ち導光板2における発光素子5側の端部、発光素子5の上方、反射板6の上面、プリント基板4の上面がそれぞれ覆われることになる。このため、下反射シート1及び上反射シート11によって、上下方向に放出される各発光素子5の光が、導光板2と線状の光源部3との隙間からの光の漏れがないように反射されることになり、各発光素子5からの光を余すことなく導光板2に入射できるようになっている。また、上反射シート11からプリント基板4が露呈せず、上反射シート11の幅寸法Bが、光源部3の設置スペースの幅寸法となっているため、図7に示す従来の面発光装置の光源部22の設置スペースの幅寸法Bに比して大幅に縮小されている。
つぎに面発光装置の使用態様について説明する。プリント基板4の配線パターンを介して各発光素子5に通電されると、各発光素子5の半導体層の中の活性層から光が放出される。活性層からの光は、発光素子5の主光取出し面、即ちワイヤ9をダイボンディングする電極を形成した面から放出される。
導光板2の側面に対して直交する方向に放出される光は、導光板2の中をそのまま進み、導光板2の側面に対して平行して放出される光は、両側の反射板6の傾斜面6a,6aによって、導光板2に戻され、各発光素子5の主光取出し面から上下方向にそれぞれ放出される光は、上反射シート11及び下反射シート1によって導光板2に戻される。
このように、各発光素子5から放射される光が導光板2に取り込まれて、導光板2の発光面の輝度むらがなく、導光板2の発光面の輝度の均一化が図れる。加えて、各発光素子5を樹脂封止することで、導光板2への光取込み効率が高くなり、輝度が向上する。
つぎに面発光装置の製造方法について説明する。まず、線状の光源部3では、例えば、白色のガラスBT(ビスマレイミド トリアジン)銅張積層基板に導電パターンを形成して原基板とする。そして、LCP(液晶ポリマー)、PPA(ポリフタルアミド)などの樹脂を用いて反射図2参照)を成形し、接着剤などによって原基板に反射を貼り合わせる。その後、所定の位置に発光素子5を接着剤によって機械的に取り付ける。つぎに、発光素子5をダイボンディングして電気的に接続を行い、発光素子5を透明樹脂にて封止した後、導光板2の厚みに合わせて原基板を角棒状にダイシングして光源部3ごとに切断することで、製品の分割を行う。
つぎに、平板状の下反射シート1の端部を除く部位に導光板2を貼着し、角棒状のプリント基板4、及び、各発光素子5の主光取出し面を導光板2の側面に対して平行するように設け、導光板2の一方の発光面からプリント基板4までの領域を平板状の下反射シート1によって被覆すると共に、導光板2の他方の発光面の端部からプリント基板4までの領域を帯状の上反射シート11によって被覆する。
なお、前記実施例の場合、平面視台形状の反射板6の傾斜面6a,6aを利用したが、図示に限定されるものではなく、平面視三角形状の反射板6の傾斜面6a,6aを利用してもよく、細長く切断加工された反射板を用いてもよい。また、いずれの反射板6も角度調整可能な構成にするのが好ましい。要するに、反射板6の形状や角度は、各発光素子5の光を効率よく反射して、隣り合う発光素子5,5の光が重なり合う領域を大きくすることで、導光板2において、光の乏しい各発光素子5,5の間の輝度を補完し、導光板2の面発光の輝度を略均一にできればよい。
また、光透過性の樹脂封止層10に、ガラスビーズなどの光分散材を混合させ、導光板2の輝度特性を高めることも可能である。
さらに、前記実施例では、帯状の上反射シート11によって導光板2の略端部からプリント基板4までの領域を覆うようにしたが、導光板2の周縁部からプリント基板4までの領域をコ字形状、又は、枠状の上反射シートによって覆うようにしてもよい。
本発明の線状光源装置及び面発光装置は、例えば、小型化及び薄型化された携帯電話やディジタルカメラなどの液晶表示パネルのバックライトとして利用でき、高輝度で且つ輝度むらの少ない表示部と成り得る。
(A)は、本発明の実施例1に係る線状光源装置の斜視図、(B)は、反射シートが設けられた線状光源装置の側断面図、(C)は、蒸着膜が設けられた線状光源装置の側断面図 (A)は、複数の発光素子が配線基板に配設された状態の斜視図、(B)は、発光素子がダイボンディングされた状態の斜視図、(C)は、反射体が配線基板に貼着された状態の斜視図、(D)は、図2(C)の一部を拡大した状態の斜視図、(E)は、樹脂封止材が充填された状態の斜視図、(F)は、ダイシングされる状態の斜視図 (A)は、先端部の形状が二等辺三角形のブレードによって配線基板の裏側からダイシングされる状態の側断面図、(B)は、樹脂封止層が台錐形状の線状光源装置の斜視図、(C)は、図3(B)の側断面図 本発明の実施例2に係る面発光装置の斜視図 発光素子の実装部分を、導光板とプリント基板の取付け構造と共に示す要部の縦断面図 従来例の面発光装置の斜視図 発光素子の実装部分を、導光板とフレキシブル基板の取付け構造と共に示す要部の縦断面図 他の従来例の面発光装置の一部切欠側面図 発光素子の実装部分を、導光板とフレキシブル基板の取付け構造と共に示す要部の縦断面図
符号の説明
1、20 下反射シート
2、21、30 導光板
3、22 光源部
4 プリント基板(対向面
5、32 発光素子
6 反射板
6a 傾斜面(反射板)
7 凹部
8a,8b 電極端子
9 ワイヤ
10、25、34 樹脂封止層
11、27、35 上反射シート
12 蒸着膜
15 ブレード
23、33 フレキシブル基板(配線基板)
24 ケース
26 リード端子
31 凹部
36 ドットパターン
40 プリント基板
60 反射体
61 突条体
62 突条体
101 反射シート
A 面発光装置の厚さ寸法
B 光源部の設置スペースの幅寸法

Claims (9)

  1. 複数の発光素子が、細長い角棒状の配線基板の実装面に、配線基板の長手方向に沿って所定の間隔をおいて配設されてダイボンディングされ、しかも、該各発光素子の両側に、且つ、各発光素子と交互に位置するように反射板が配設され、さらに、該両反射板の対向面が、各発光素子の出射方向に向かうにしたがって開口面積が大きくなるように傾斜してなるものであり、
    実装面と隣接する長手方向に沿った配線基板の側面と、配線基板の長手方向に沿った対向面と隣接する反射板の側面とは、それぞれ同一平面に位置しており、
    前記配線基板の厚さは、面発光装置の導光板の厚さと略同一であることを特徴とする線状光源装置。
  2. 反射板の対向面の形状が、矩形状又は台形状のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の線状光源装置。
  3. 光透過性の樹脂封止材が、配線基板の実装面と、両反射板の対向面とによって形成される凹部に充填されて樹脂封止層が形成されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の線状光源装置。
  4. 前記各樹脂封止層において、配線基板の長手方向の端辺と両反射板の対向面の傾斜した端辺とで囲まれた面が鏡面化されてなることを特徴とする請求項3に記載の線状光源装置。
  5. 前記各樹脂封止層において、両反射板の対向面の先端辺の間に位置する面のそれぞれが同一面に位置してなることを特徴とする請求項3又は4に記載の線状光源装置。
  6. 配線基板の実装面に隣接する長手方向の両端面から各反射板の対向面の先端部にかけての領域には、反射シート又は蒸着膜からなる反射部材が設けられてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の線状光源装置。
  7. 発光素子を原基板となる配線基板に所定の間隔をおいて配列してダイボンディングし、つぎに、発光素子の出射方向に向かうにしたがって開口面積が大きくなるように傾斜した対向面を有する反射体を、各発光素子の両側に設け、続いて、光透過性の樹脂封止材を、配線基板の実装面と、反射板の傾斜面とで形成される凹部に充填し、さらに、反射体が、各発光素子の両側に、且つ、各発光素子と交互に位置するように、反射体と共に原基板をダイシングして角棒状の配線基板にすることを特徴とする線状光源装置の製造方法。
  8. 先端の断面が二等辺三角形状のブレードによって配線基板の裏側からダイシングし、角棒状の線状光源装置の断面を台形状に加工することを特徴とする請求項7に記載の線状光源装置の製造方法。
  9. 請求項1から6のいずれかの項に記載の線状光源装置と導光板とを備えた面発光装置であって、
    線状光源装置の発光素子の主光取出し面の中心の位置が、導光板の側面の長手方向の中心線の位置と、同一高さになるように設けられていることを特徴とする面発光装置。
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