JP4142511B2 - フロントフォーク構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はフロントフォーク構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来フロントフォーク構造の改良技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−51106号公報(図4)
【0004】
図22は従来の特許文献1の図4の再掲図である。ただし、符号は振り直した。
ダストカバー160の構造は、インナーチューブ113の外周面に固定したストッパ161と、ストッパ161の上に嵌めたカバーシート162と、このカバーシート162を介して嵌めたダストカバー160とを主な構成要素とする。
このダストカバー160により、フロントフォーク110のインナーチューブ113の下部をカバーすることで泥よけをするというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
フロントフォーク110は、例えば自動二輪車であれば、よく目立つ外観部品の一つであり、外観部品であるから綺麗であるに越したことはない。
美感性を高める手法の一つがメッキであり、フロントフォーク110のアウターチューブ112、並びにダストカバー160の外周面にメッキを施すことが望まれる。
また、インナーチューブ113についても同様に外周面にメッキを施すことで、アウタチューブ112に対する摺動性を高めるとともに美感性も高めることができる。
【0006】
ところで、一般に、インナーチューブ113には鋼管、ダストカバー160には鋼管若しくは鋼製筒が採用されるが、アウターチューブ112は異形性と軽量化とを達成するためにアルミニウム鋳物などの軽合金鋳造品が採用される。
【0007】
鋼系のインナーチューブ113及びダストカバー160にメッキを施した場合には、メッキの密着強度は十分に高まる。
しかし、軽合金鋳造品で製造したアウターチューブ112にメッキを施した場合は、次のような課題が発生することが分かった。
【0008】
アルミニウム合金鋳物(JIS H 5202 AC4C−T61)の硬さはHB(10/500)約90である。一方、Crメッキの硬さは、HB450以上である。母材であるアルミニウム合金鋳物と、皮膜であるメッキ層との間に大きな硬度差がある。
【0009】
そして、フロントフォークに荷重がかかり曲げが生じると、前記硬度差に起因して、メッキに亀裂が入る可能性がある。そのため、軽合金製アウターチューブにメッキを施す場合、アウターチューブの肉厚を上げる等の手段により剛性を高めて、曲げが生じない形状にする必要があり、重量及びコストの上昇を招いてしまう。
【0010】
そこで、次善策として、アウターチューブの表面を塗装仕上げする手法が採用される。しかし、アウターチューブが塗装仕上げで、インナーチューブやダクトカバーがメッキ仕上げであると、塗料の美観とメッキの美観とには差があり、視覚的均一性に欠けるという課題が残る。
【0011】
そこで、本発明の目的は、アウターチューブを含めフロントフォークを全体的にメッキで仕上げることのできる技術を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、左右一対のアウターチューブに、軸方向移動可能に一対のインナーチューブを挿入してなり、前輪を懸架するフロントフォークにおいて、アウターチューブを筒カバーで囲い、この筒カバーの外面にメッキを施し、筒カバーの下端は、フロントフォークに弾性部材を介して支持させ、フロントフォークは、インナーチューブをアウターチューブの下方から挿入した倒立型フロントフォークであり、この倒立型フロントフォークのトップブリッジで筒カバーの上端を止めたことを特徴とする。
【0013】
アウターチューブを囲う筒カバーの外面にメッキ加工を施したので、外観性を高めることができる。この結果、アウターチューブを囲う筒カバー及びインナーチューブにメッキを施すことができフロントフォークの全体的外観性を統一することができる。
【0014】
また、アウターチューブを筒カバーで囲ったため、アウターチューブの表面は粗面であっても差し支えなく、軽金属の鋳造品や鍛造品を採用することができる。
【0015】
請求項2では、倒立型フロントフォークのボトムブリッジの上にウインカブラケットを配置し、このウインカブラケットの上に弾性部材を配置し、この弾性部材を介して筒カバーの下端が支持されていることを特徴とする。
【0017】
請求項3では、筒カバーは、ウインカブラケットの上端部に形成した溝部に弾性部材を介して所定量のすきまをもって嵌っていることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
【0023】
図1は本発明に係る自動二輪車の側面図であり、自動二輪車10は、メインフレーム11と、メインフレーム11の前部に形成したヘッドパイプ12を介して操向可能に取付けたフロントフォーク13と、この左右のフロントフォーク13の下部に取付けた前輪14と、メインフレーム11に懸架したエンジン15と、このエンジン15が排出した排気ガスを消音器16に流す排気管17と、メインフレーム11の前から後に配置した燃料タンク18及び乗員シート19と、メインフレーム11の後部にリヤクッション21を介して上下動自在に取付けたスイングアーム22と、このスイングアーム22の後部に取付けた後輪23とを備えたことを示す。
【0024】
左右のフロントフォーク13は、フロントフォーク13から左右に張り出して取付けたウインカ24と、カバーブラケット25を介してインナーチューブ26を覆うように左右に取付けたインナチューブカバー27とを備えた。
なお、28はヘッドライト、29はミラーである。
【0025】
図2は本発明に係るフロントフォーク構造の分解斜視図であり、アウターチューブ31対し軸方向移動可能にインナーチューブ26を挿入し、このアウターチューブ31に筒カバー32を被せ、筒カバー32の上にボトムブリッジ34を通し、このボトムブリッジ34の上にウインカブラケット35を取付け、上部筒カバー33を固定したトップブリッジ36を通すことにより組立てることを示す。
【0026】
また、ボトムブリッジ34の上に垂直方向上向きに延設したステム軸37を、メインフレームの前部に形成したヘッドパイプ12に通して、トップブリッジ36とボトムブリッジ34とでヘッドパイプ12を挟持する構造とした。
【0027】
すなわち、フロントフォーク13は、トップブリッジ36とボトムブリッジ34とで固定し、ボトムブリッジ34に延設したステム軸37はメインフレーム11前部のヘッドパイプ12で操向可能に取付けたので、フロントフォーク13はステム軸37廻りに動かすことができる。
【0028】
トップブリッジ36の上面に下ホルダ38を備え、この下ホルダ38と上ホルダ39とでハンドル41を固定したので、ハンドル41の操作によりフロントフォーク13の向きを操作することができる。
【0029】
左右のフロントフォーク13の内側に前フェンダ42を取付け、左右のフロントフォーク13の両外側にカバーブラケット25を介してインナーチューブカバー27を取付ける。
なお、20a〜20dは前輪14の前輪固定部材である。
【0030】
図3は本発明に係るフロントフォーク構造の要部正面図であり、フロントフォーク13は、アウターチューブ31に、軸方向移動可能に挿入したインナーチューブ26と、アウターチューブ31を囲い外面にメッキを施した筒カバー32と、この筒カバー32の上に配置したボトムブリッジ34とを備えたことを示す。
この筒カバー32の下部を第3弾性部材43を介してアウターチューブ31に固定した。
【0031】
筒カバー32の下部をアウターチューブ31に設けた段差部44に取付けた構造としたが、必要に応じて、アウターチューブ31に設けた段差部44の位置を変更して、例えば筒カバー32の上部を取付けるなど段差部44の位置を任意に設定することは差し支えない。
なお、筒カバー32の上端部45に第2弾性部材46を嵌めた。
【0032】
一方、フロントフォーク13の上部は、ボトムブリッジ34の上に配置してアウターチューブ31のまわりに固定したウインカブラケット35と、ウインカブラケット35の上に取付けた上部筒カバー33と、この上部筒カバー33を固定したトップブリッジ36とからなる。
【0033】
上部筒カバー33を固定ブラケット47とボルト48とを介してトップブリッジ36に取付け、上部筒カバー33の下端部に第1弾性部材49を嵌めた。
筒カバー32と同様に、上部筒カバー33はアウターチューブ31を囲い外面にメッキを施した部材である。
【0034】
図4は図3の4−4線断面図であり、軸方向移動可能にインナーチューブ26を挿入したアウターチューブ31と、アウターチューブ31に形成した段差部44と、この段差部44に嵌めた第3弾性部材43と、第3弾性部材43で下部を支持した筒カバー32とを示す。筒カバー32の表面にクロームメッキ処理を施した。
なお、51はブッシュ、52はバックアップリング、53はストッパリング、54はダストシールを示す。
【0035】
筒カバー32の両端のうちの少なくとも一方をアウターチューブ31に形成した段差部44に取付けるようにしたので、筒カバー32を組付ける際に、筒カバー32の位置決めが容易となる。
この結果、アウターチューブ31への筒カバー32の組立性を向上することができる。
【0036】
また、第3弾性部材43を介して筒カバー32を固定したので、アウターチューブ31に生じた曲げと同じ量の曲げが筒カバー32に発生することはない。
この結果、筒カバー32の表面に形成したメッキ層の曲げによる割れや剥離の発生を防ぐことができる。
【0037】
図5は本発明に係る第3弾性部材の斜視図であり、第3弾性部材43は凹凸部を形成した内周面55に凸部56を形成し、内周面55に直角の下面に凹凸部の凹部57を形成したことを示す。
【0038】
図4に戻って、第3弾性部材43の内周面及び下面に凹部を形成したので、フロントフォークのアウターチューブ31と筒カバー32との間に侵入した水などを凹部57(図5参照)を通じて外部に排出することが可能となる。
【0039】
図5において、第3弾性部材43の内周面55にスプライン状の凹凸部を形成し、この凹凸部の凸部56をフロントフォーク側に接触するようにした。
第3弾性部材43をアウターチューブ31(図4参照)に嵌めこむ際に、凸部56とアウターチューブ31とが接触することで、第3弾性部材43とアウターチューブ31の接触面積が減ることになるので、第3弾性部材43を嵌めこみ易くすることができる。
この結果、アウターチューブ31への第3弾性部材43の組立性の向上を図ることができる。
【0040】
第3弾性部材43の材料は、ゴムでも良いし、樹脂などのプラスチックでも良く、筒カバー32(図4参照)を支えるために必要とされる所定の強度、弾力性、及び耐久性などを満足する材料であれば種類は問わない。
【0041】
図6は図5の6−6線断面図であり、第3弾性部材43はリング状の内部に金属部材58を封入したことを示す。リング状の内部に金属部材58を封入することで、第3弾性部材43の剛性、及び耐久性を大幅に向上することができる。
【0042】
図7は本発明に係る第2弾性部材の斜視図であり、第2弾性部材46は、第2弾性部材46の内周面61に三角形状の溝62を形成し、上端部63に鍔状のリップ64を付設したことを示す。
【0043】
また、第2弾性部材46の内周面61に溝62を形成したことで、第2弾性部材46をアウターチューブ31(図3参照)に嵌めこむ際、この溝62の頂部にアウタチューブが接触するため、内周面61と第2弾性部材46との接触面積が減り、第2弾性部材46をアウターチューブに嵌めこみ易くすることができる。
この結果、第2弾性部材46のアウターチューブへの組立性の向上を図ることができる。
【0044】
第2弾性部材46の材料は、ゴムでも良いし、樹脂などのプラスチックでも良く、筒カバー32(図3参照)の上端部に嵌めることができ、アウターチューブの廻りに筒カバー32を保持することができる強度、弾力性、及び耐久性などを満足する材料であれば種類は問わない。
【0045】
図8は図7の8−8線断面図であり、第2弾性部材46の上端部63に鍔状のリップ64を付設して、このリップ64をボトムブリッジ34(図3参照)に当たるように配置した。
上端部63に鍔状のリップ64を付設したので、筒カバー32の長さが多少ばらついても、筒カバー32をアウターチューブ31に取付ける際、このばらつきをリップ64により吸収して、リップ64とボトムブリッジ34との間を塞ぎ、所定のシール効果をもたせることで、筒カバー32の内側へ水の侵入を防ぐことができる。
【0046】
図9は本発明に係る上部筒カバーの斜視図であり、上部筒カバー33は上端部にフランジ状の2つの穴を有する固定ブラケット47を備え、下端部65に第1弾性部材49を嵌めたこと示す。上部筒カバー33の表面にクロームメッキ処理を施した。
上部筒カバー33は、固定ブラケット47を介してトップブリッジ36(図3参照)の下面に固定することができる。
【0047】
図10は図3の10部拡大図であり、アウターチューブ31に嵌めた上部筒カバー33と、ウインカブラケット35の上端部45に形成した溝部66とが第1弾性部材49を介して嵌ったことを示す。
第1弾性部材49とウインカブラケット35の上端部45及びウインカブラケット35の溝部66の底部66bとのすき間S、Sを設けることで、上部筒カバー33の長さのバラツキを吸収できるようにした。
【0048】
弾性部材49に上部筒カバー33を取付けたので、フロントフォークに生じた曲げと同じ量の曲げが上部筒カバー33に発生することはない。
この結果、上部筒カバー33に形成したメッキ層の曲げによる割れや剥離の発生を防ぐことができる。
【0049】
図11は本発明に係る前部ウインカブラケットの斜視図であり、ウインカブラケット35は前部ウインカーブラケット67と後部ウインカブラケットとからなるが、前部ウインカブラケット67は、アウターチューブの軸方向に半割れした形状をなし、このブラケット67の側面69に形成した取付面71にウインカ24(図2参照)を取付け可能な構造であることを示す。
【0050】
また、上部筒カバー33(図3参照)の下端部を嵌めるために、ウインカーブラケット67の上端面72から深さD1、直径D2で形成した溝部66を形成した。
【0051】
図12は本発明に係る後部ウインカブラケットの斜視図であり、後部ウインカブラケット68は、図示せぬアウターチューブの軸方向に半割れした形状をなし、前部ウインカブラケット67(図11参照)と組合わせてアウターチューブ31(図3参照)に取付け可能な構造であることを示す。
【0052】
前部ウインカブラケット37(図11参照)同様、後部ウインカブラケット68の上端面72に、上部筒カバー33(図3参照)の下端部を嵌めるため、上端面72から深さD1、直径D2で形成した溝部66を形成し、さらに、この溝部66に溜まった雨水を排出するための切欠部73を形成した。
【0053】
図13は本発明に係る第1弾性部材の斜視図であり、第1弾性部材49は内周面74に凸部75を形成したことを示す。
【0054】
第1弾性部材49の内周面74に凸部75を形成したことで、凸部75とアウターチューブ31(図10参照)とが接触し、第1弾性部材49をアウターチューブ31に嵌めこむ際に、第1弾性部材49とアウターチューブ31との間の接触面積が減るので、第1弾性部材49をアウターチューブ31に嵌めこみ易くすることができる。
この結果、アウターチューブ31への第1弾性部材49の組立性の向上を図ることができる。
【0055】
第1弾性部材49の材料は、ゴムでも良いし、樹脂などのプラスチックでも良く、上部筒カバー33(図3参照)を支えるために必要とされる所定の強度、弾力性、及び耐久性などを満足する材料であれば種類は問わない。
【0056】
図14は図13の14矢視図であり、第1弾性部材49に上部筒カバー33(図9参照)を嵌めることができるように形成したことを示す。
【0057】
図10に戻って、第1弾性部材49の内周面に凸部75を形成したことで、第1弾性部材49の内周面とアウターチューブ31の間にはスキ(凹部)が形成され、上部筒カバー33の内側に万一水が侵入しても、水はこのスキを通り、ウインカーブラケット35の溝部66に達し、溝部66の一部に形成した切欠部73(図12参照)から外部に排出させることができる。
【0058】
以下、図15〜図20で、フロントフォークの組立方法を説明する。
図15は第3弾性部材の組付方法を示す説明図であり、インナーチューブ26を挿入したアウターチューブ31に、第3弾性部材43を嵌めることを示す。
弾性部材の内周面にスプライン状の凹凸部を形成し、凸部のみがフロントフォーク側に接触するため、嵌めこみ易くすることができ、組立性の向上を図ることができる。
【0059】
図16は筒カバーの組付方法を示す説明図であり、第3弾性部材43を嵌めたアウターチューブ31に、第2弾性部材46を上端部に嵌めた筒カバー32を被せることを示す。
【0060】
筒カバーを組付ける際に、アウターチューブ31に形成した段差部44に筒カバー32の一部を突き当てて組付けるようにしたので、筒カバー32の位置決めが容易となり、アウターチューブ31への筒カバー32の組立性を向上することができる。このとき被せる作業を円滑に行うため、組付作業前にアウターチューブ31の側面の外周部77と第3弾性部材43の外周部に石鹸水を塗布しておくと作業上好適である。
【0061】
図17はボトムブリッジとウインカブラケットの組付方法を示す説明図であり、筒カバー32を被せたアウターチューブ31とインナーチューブ26とを備える左右のフロントフォーク13にボトムブリッジ34を通し、筒カバー32の上端部に嵌合した第2弾性部材46のリップ64にボトムブリッジ34の下面を当て、さらに、左右の前部ウインカブラケット、及び後部ウインカブラケットとからなるウインカブラケット35を取付けることを示す。
【0062】
図18はボトムブリッジのヘッドパイプへの組付方法を示す説明図であり、メインフレーム11前部に固着したヘッドパイプ12にボトムブリッジ34の上部に延設したステム軸37を通すことで、メインフレーム11に対してフロントフォーク13を取付けることができることを示す。
【0063】
図19は上部筒カバーとトップブリッジの組付方法を示す説明図であり、あらかじめ、第1弾性部材49を上部筒カバー33に嵌め、この上部筒カバー33を固定ブラケット47を介して固定したトップブリッジ36を上から左右のフロントフォーク13に嵌め、ステムナット76で固定することができることを示す。
【0064】
図20は筒カバーと上部筒カバーを組付完了時の説明図であり、図15〜図19の一連の組立操作により、筒カバー32と上部筒カバー33とでアウタチューブ31を覆うことができることを示す。
【0065】
アウターチューブ31を囲う筒カバー32の外面にメッキ加工を施したので、外観性を高めることができる。この結果、アウターチューブ31を囲う筒カバー32及びインナーチューブ26にメッキを施すことができフロントフォーク13の全体的外観性を統一することができる。
【0066】
また、アウターチューブ31は筒カバー32と上部筒カバー33とで囲うため、アウターチューブ31の表面は粗面であっても差し支えなく、軽金属の鋳造品や鍛造品を採用することが可能になる。
【0067】
アウターチューブ31を囲う筒カバー32と上部筒カバー33は共に、アウターチューブ31に複数の弾性部材を介して固定するため、フロントフォーク13の剛性に影響することはない。
【0068】
図21は図3の別実施例図であり、倒立型フロントフォーク13において、上部筒カバー33の上端に弾性部材78を嵌め、トップブリッジ36で止めたことを示す。
トップブリッジ36に上部筒カバー33を弾性部材78を介して当接することで、別途に上部筒カバー33を固定する固定ブラケットを設ける必要が無くなる。
この結果、部品点数の削減と重量の低減を図ることができる。
【0069】
尚、上部筒カバー33の固定はトップブリッジ36への固着により行い、筒カバー32の固定はアウターチューブ31に段差を付加し、筒カバー32を被せることによって行ったが、上部筒カバー33、及び筒カバー32の固定はこの組合せに限定されるものではなく、設計構造によって自由に選択できるものとする。例えば、筒カバー32をボトムブリッジ34に固着する方法でもよい。
【0070】
また、上部筒カバー33及び筒カバー32の一部に複数の小穴・スリット等の穴を形成することは差し支えない。
さらに、実施例では上部筒カバー33、及び筒カバー32の表面は硬質クロームメッキ処理としたが、その他のメッキについても任意に選択できるものとする。
【0071】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、前輪を懸架するフロントフォークのアウターチューブを筒カバーで囲い、この筒カバーの外面にメッキを施した。アウターチューブを囲う筒カバーの外面にメッキ加工を施したので、外観性を高めることができる。
【0072】
この結果、アウターチューブを囲う筒カバー及びインナーチューブにメッキを施すことができフロントフォークの全体的外観性を統一することができる。
加えて、アウターチューブを筒カバーで囲ったため、アウターチューブの表面は粗面であっても差し支えなく、軽金属の鋳造品や鍛造品を採用することができる。
また、弾性部材を介して筒カバーを固定したので、フロントフォークに生じた曲げと同じ量の曲げが筒カバーに発生することはない。
この結果、筒カバーに形成したメッキ層の曲げによる割れや剥離の発生を防ぐことができる。
さらに、倒立型フロントフォークにおいて、筒カバーの上端をトップブリッジで止めた。
トップブリッジで筒カバーの上端を直接止めることで、別に筒カバーを固定する部材を設ける必要が無くなるので、部品点数の削減と重量の低減を図ることができる。
【0073】
請求項2では、倒立型フロントフォークのボトムブリッジの上にウインカブラケットを配置し、このウインカブラケットの上に弾性部材を配置し、この弾性部材を介して筒カバーの下端が支持され、筒カバーをトップブリッジに固定した。
あらかじめ、弾性部材を筒カバーに嵌め、この筒カバーをトップブリッジに固定した後に、筒カバーを固定したトップブリッジを左右のフロントフォークに嵌めるようにして組立性を高めた。
【0074】
請求項3では、筒カバーは、ウインカブラケットの上端部に形成した溝部に弾性部材を介して所定量のすきまをもって嵌っている。第1弾性部材とウインカブラケットに形成した溝部の底部との間にすき間を設けることで、筒カバーの長さのバラツキを吸収することができる。
【0075】
請求項4は、弾性部材の内周面に凹凸部を形成し、凸部をフロントフォーク側に接触させるようにした。内周面に凸部を形成したので、弾性部材をアウターチューブに嵌めこむために必要な力を減らすことができる。
この結果、弾性部材のアウターチューブへの組立性の向上を図ることができる。
さらに、内周面に凹部が形成されるため、凹部を通じて筒カバーとフロントフォークの間に侵入した雨水を容易に排出することができる。
【0076】
請求項5は、この倒立型フロントフォークのトップブリッジ又はボトムブリッジで筒カバーの一端を止めた。筒カバーの一端をトップブリッジ又はボトムブリッジで止めたので、別に筒カバーを固定する部材を設ける必要が無くなる。
この結果、部品点数の削減と重量の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動二輪車の側面図
【図2】本発明に係るフロントフォーク構造の分解斜視図
【図3】本発明に係るフロントフォーク構造の要部正面図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】本発明に係る第3弾性部材の斜視図
【図6】図5の6−6線断面図
【図7】本発明に係る第2弾性部材の斜視図
【図8】図7の8−8線断面図
【図9】本発明に係る上部筒カバーの斜視図
【図10】図3の10部拡大図
【図11】本発明に係る前部ウインカブラケットの斜視図
【図12】本発明に係る後部ウインカブラケットの斜視図
【図13】本発明に係る第1弾性部材の斜視図
【図14】図13の14矢視図
【図15】第3弾性部材の組付方法を示す説明図
【図16】筒カバーの組付方法を示す説明図
【図17】ボトムブリッジとウインカブラケットの組付方法を示す説明図
【図18】ボトムブリッジのヘッドパイプへの組付方法を示す説明図
【図19】上部筒カバーとトップブリッジの組付方法を示す説明図
【図20】筒カバーと上部筒カバーを組付完了時の説明図
【図21】図3の別実施例図
【図22】特許文献1の再掲図
【符号の説明】
13…フロントフォーク、26…インナーチューブ、31…アウタチューブ、32…筒カバー、33…上部筒カバー、35…ウインカブラケット、36…トップブリッジ、43…第3弾性部材、44…段差部、46…第2弾性部材、49…第1弾性部材、56…第3弾性部材の内周面凸部、57…第3弾性部材の下面凹部、62…第2弾性部材の溝、64…第2弾性部材のリップ、66…ウインカブラケット溝部、73…ウインカブラケット切欠部、74…第1弾性部材の内周面。
Claims (3)
- 左右一対のアウターチューブに、軸方向移動可能に一対のインナーチューブを挿入してなり、前輪を懸架するフロントフォークにおいて、
前記アウターチューブを筒カバーで囲い、この筒カバーの外面にメッキを施し、
前記筒カバーの下端は、前記フロントフォークに弾性部材を介して支持させ、
前記フロントフォークは、前記インナーチューブを前記アウターチューブの下方から挿入した倒立型フロントフォークであり、この倒立型フロントフォークのトップブリッジで前記筒カバーの上端を止めたことを特徴とするフロントフォーク構造。 - 前記倒立型フロントフォークのボトムブリッジの上にウインカブラケットを配置し、このウインカブラケットの上に前記弾性部材を配置し、この弾性部材を介して前記筒カバーの下端が支持されていることを特徴とする請求項1記載のフロントフォーク構造。
- 前記筒カバーは、ウインカブラケットの上端部に形成した溝部に弾性部材を介して所定量のすきまをもって嵌っていることを特徴とする請求項2記載のフロントフォーク構造。
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