JP4141645B2 - チップアンテナ及び無線端末装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信などの無線通信を行う電子機器等に好適に用いられるチップアンテナ及び無線端末装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ロッド型のアンテナや平面アンテナは、無線通信用のアンテナとして一般的に用いられているが、近年、チップ型のアンテナが注目されてきている。このようなチップアンテナは、携帯電話などの基板に直接実装でき、外部に大きく突出せず、装置の小型化を実現できる。
【0003】
先行例としては、特開平9−64627号公報,特開平9−74309号公報等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら以上のような構成では、完成されたチップアンテナでは、そのアンテナ特性のバラツキが大きくてチップアンテナの精度があまり高くなく、機器に搭載したときに性能にバラツキが生じやすいと言う問題点があり、これを解決するために、機器側で、アンテナ特性の調整などを行わなければならないなどの問題点あった。そのため、機器の生産性が悪くなるという課題があった。
【0005】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、アンテナ特性のバラツキを抑え、搭載される機器の生産性を向上させることができるチップアンテナ及び無線端末装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、側面全周に導電膜を設けた基台と、基台の両端部に設けられた端子部と、導電膜に側面全周にわたってスパイラル状の溝を形成することで、スパイラル状の導電膜を形成することにより、基台上に設けられ端子部と電気的に接続されたスパイラル状のアンテナ素子部と、アンテナ素子部を覆う絶縁性及び熱収縮性を有する管状体からなる保護材とを備え、管状の保護材の長さを基台の全長よりも短くするとともに、端子部となる部分には前記保護材を非配置とし、前記端子部のいずれか一方を給電部とし、実用周波数帯域が0.7〜6.0GHzに対応し、チップアンテナの長さL1がL1=4.0〜40.0mmである。
【0007】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の発明は、側面全周に導電膜を設けた基台と、前記基台の両端部に設けられた端子部と、前記導電膜に側面全周にわたってスパイラル状の溝を形成することで、スパイラル状の導電膜を形成することにより、前記基台上に設けられ前記端子部と電気的に接続されたスパイラル状のアンテナ素子部と、前記アンテナ素子部を覆う絶縁性及び熱収縮性を有する管状体からなる保護材とを備え、前記管状の保護材の長さを基台の全長よりも短くするとともに、端子部となる部分には前記保護材を非配置とし、前記端子部のいずれか一方を給電部とし、実用周波数帯域が0.7〜6.0GHzに対応し、チップアンテナの長さL1がL1=4.0〜40.0mmであることを特徴とするチップアンテナとすることで、筒状の保護材は、スパイラル状のアンテナ素子部の間に入らないか或いは入ったとしてもごく僅かであるので、アンテナ特性のバラツキを抑えることができ、機器でのアンテナ特性の調整などがごく軽微か或いは全く調整が不要となるので、機器などの生産性が向上する。端子部となる部分を確実に確保でき、実装性を向上させることができる。
また、導電膜に側面全周にわたってスパイラル状の溝を形成することで、スパイラル状の導電膜を形成することにより、基台上に導電膜が密着して固定されるので、バラケなどが発生せず、長期間安定した特性を得ることができ、溝の幅や形成長さを調整して容易に特性の調整を行うことができる。
さらに、アンテナ素子部を覆う絶縁性及び熱収縮性を有する管状体からなる保護材により、例えば管状体からなる保護材を基台に挿入した後に、所定の温度で熱処理することで、管状体からなる保護材が収縮して、管状体からなる保護材をアンテナ素子部に密着して設けることができ、確実に管状体からなる保護材を基台に固定させることができる。更にはアンテナ素子部へのゴミの進入などを防止することができる。
【0011】
請求項記載の発明は、前記導電膜を金,白金,パラジウム,銀,タングステン,チタン,ニッケル,錫,銅の材料グループから選ばれる少なくとも一つの材料か、もしくは、前記材料グループから選ばれる材料と、前記材料グループ以外の元素の合金材料の少なくとも一方で構成したことを特徴とする請求項記載のチップアンテナとしたことで、特性のばらつきを抑えるほか、直接ランドなどに接合でき、しかも鉛フリーのチップアンテナを提供できる。
【0013】
請求項記載の発明は、導電膜と基台の間にバッファ層を設けたことを特徴とする請求項記載のチップアンテナとすることで、導電膜と基台の密着性が増し、導電膜の剥がれによる特性劣化を防止できる。
【0014】
請求項記載の発明は、バッファ層として、バッファ層として、炭素膜,炭素含有膜,Ni合金膜,Ag,Sn,Cu,Ag合金,Sn合金,Cu合金の少なくとも一つを設けたことを特徴とする請求項記載のチップアンテナとすることで、特性を劣化させることなく、導電膜と基台の密着性を向上させることができる。
【0016】
請求項記載の発明は、スパイラル状の溝のターン数を自然数倍で構成したことを特徴とする請求項記載のチップアンテナとすることで、更に、左右どちらの端子部を給電部としても、特性のばらつきを抑えることができる。
【0017】
請求項記載の発明は、基台を角柱状とするとともに、溝の両端部が同一側面上もしくは同一稜線上に配置されることを特徴とする請求項記載のチップアンテナとすることで、スパイラル状の溝のターン数を自然数倍かそれに近いターン数とすることができるので、更に、左右どちらの端子部を給電部としても、特性のばらつきを抑えることができる。
【0018】
請求項記載の発明は、基台を円柱状とするとともに溝の両端部を結ぶ仮想線が略全長に沿った中心軸と略平行(交差角が±5度)となることを特徴とする請求項記載のチップアンテナとすることで、スパイラル状の溝のターン数を自然数倍かそれに近いターン数とすることができるので、更に、左右どちらの端子部を給電部としても、特性のばらつきを抑えることができる。
【0020】
請求項記載の発明は、基台の両端部における全側面に端子部を設けた事を特徴とする請求項1記載のチップアンテナとすることで、長手方向の中心線を回転軸としてどの方向でも実装可能となるので、更に実装性を向上させることができる。
【0021】
請求項10記載の発明は、端子部として導電膜上に保護層か接合層の少なくとも一つを設けたことを特徴とする請求項記載のチップアンテナとすることで、端子部の回路基板との接合性を良くでき、長時間に渡って安定した特性を得ることができ、同様に端子部自体の腐食なども抑えることができるので、長時間に渡って安定した特性を得ることができる。
【0022】
請求項11記載の発明は、端子部を基台の両端部に導電性材料で構成されたキャップを嵌着して構成したことを特徴とする請求項1記載のチップアンテナとすることで、キャップの厚みによって、アンテナ素子部を基板などから浮かすことができ、特性の変化を防止できる。
【0023】
請求項12記載の発明は、キャップ上とアンテナ素子部上にわたって接合膜を設けたことを特徴とする請求項11記載のチップアンテナとすることで、キャップと導電膜の電気的接合を広い領域で行うことができ、特性を向上させることができる。
【0024】
請求項13記載の発明は接合膜として、錫,錫合金(錫・鉛合金は除く),金,金合金の少なくとも一つを設けたことを特徴とする請求項12記載のチップアンテナとすることで、直接回路基板に実装でき、しかも鉛フリー部品とすることができる。
【0025】
請求項14記載の発明は、音声を音声信号に、あるいはデータをデータ信号に変換する信号変換手段と、電話番号等を入力する操作手段と、着信表示や電話番号等を表示する表示手段と、音声信号あるいはデータ信号を変調して送信信号に変換する送信手段と、受信信号を音声あるいはデータ信号に変換する受信手段と、前記送信信号か前記受信信号を送信または受信の少なくとも一方を行う請求項1〜13いずれか1記載のアンテナと、各部を制御する制御手段を備えた無線端末装置とすることによって、装置を安価に作製でき、しかも特性がよくしかも面実装可能なアンテナを搭載することによって、小型で高性能な装置を提供できる。
【0028】
以下、本発明におけるチップアンテナ及び無線端末装置の実施の形態について説明する。
【0029】
図1,図2はそれぞれ本発明の一実施の形態におけるチップアンテナを示す斜視図及び側断面図である。
【0030】
図1において、11は絶縁材料などをプレス加工,押し出し法等を施して構成されている基台、12は基台11の上に設けられている導電膜で、導電膜12は、メッキ法やスパッタリング法等の蒸着法等によって基台11の側面上に形成される。13は基台11及び導電膜12に設けられた溝で、溝13は、レーザ光線等を導電膜12に照射することによって形成したり、導電膜12に砥石等を当てて機械的に形成されたり、レジストなどを用いた選択的エッチングによって形成されている。この溝13はスパイラル状に設けることによって、導電膜12にスパイラル状の導電膜12が形成されることになる。また、溝13は、好ましくは基台11と導電膜12の双方に形成した方が好ましく、この様な構成によって、完全に導電膜12を切断することができ、特性劣化を防止できる。14は導電膜12上に設けられた保護材、15,16はそれぞれ基台11の端面上にそれぞれ端子電極が形成された端子部で、端子部15と端子部16の間には、溝13が設けられている。
【0031】
この様な構成によって、スパイラル状の溝13に導電膜12を形成することで、スパイラル状の導電膜12(アンテナ素子部)を形成できるので、非常に生産性が良く、しかも、溝13の幅やスパイラル状の導電膜12の幅などを適宜設定することで、特性の調整も容易になり、しかも上記構成に加えて、端子部15,16の断面を正多角形状或いは円形状とすることで、端子部15,16におけるどの側面を実装面としても、また、端子部15,16のいずれを給電部として用いても特性に変化が無く、すなわち、方向性が存在しないので、実装性が飛躍的に向上する。また、導電膜12は基台11に固着しているので、本発明品を使用している途中で、スパイラル状の導電膜のピッチが変わったりすることがないので、長期間安定した特性を得ることができる。
【0032】
なお、図中では、スパイラル状の導電膜12の幅やピッチが均等の場合について記載しているが、必ずしも均等である必要はなくアンテナ素子部の中心に対して、ほぼ対称に導電膜12の幅やピッチを変化させても良い。
【0033】
また、本実施の形態のチップアンテナは、実用周波数帯域が0.7〜6.0GHzと高周波領域に対応し、そのチップアンテナの長さL1,高さL2,幅L3は以下の通りとなっていることが好ましい。
【0034】
L1=4.0〜40.0mm
L2=0.5〜5.0mm
L3=0.5〜5.0mm
L1が4.0mm以下であると、必要とするインダクタンス値、すなわち所望の周波数でのアンテナ動作を得ることができない。また、L1が40.0mmを超えてしまうと、素子自体が大きくなってしまい、電子回路等が形成された基板など(以下回路基板等と略す)回路基板等の小型化ができず、ひいてはその回路基板等を搭載した電子機器等の小型化を行うことができない。また、L2,L3それぞれが0.5mm以下であると、素子自体の機械的強度が弱くなりすぎてしまい、実装装置などで、回路基板等に実装する場合に、素子折れ等が発生することがある。また、L2,L3が5.0mm以上となると、素子が大きくなりすぎて、回路基板等の小型化、ひいては装置の小型化を行うことができない。
【0035】
以上の様に構成されたチップアンテナについて、以下各部の詳細な説明をする。
【0036】
まず、基台11の形状について説明する。
【0037】
基台11は角柱状もしくは円柱状とすることが好ましく、図1,2に示す様に基台11を角柱状とすることによって、実装性を向上させることができ、素子の転がり等を防止できる等の効果を有する。また、基台11を角柱状とする中でも特に四角柱状とすることが非常に実装性や、素子の回路基板上での位置決めを容易にする。更に、基台11を角柱状とすることによって構造が非常に簡単になるので、生産性がよく、しかもコスト面が非常に有利になる。
【0038】
また、基台11の形状を円柱状とすることによって、後述するように基台11上に導電膜12を形成し、その導電膜12にレーザ加工や砥石加工等によって溝13を形成する場合、その溝13の深さなどを精度よく形成することができ、特性のばらつきを抑えることができる。
【0039】
また、基台11の両端部を除いて、全周に渡り段差部11Zが形成されており、溝13はこの段差部11Z中に設けられている。この段差部11Zは深さは30〜500μmとする事が好ましい。この段差部11Zを設けることで、アンテナとして働く部分を回路基板等と離間させることができるので、接触などによって、導電膜12を破損させアンテナ特性が変化したりする事はない。なお、回路基板などに工夫が施されたり、或いは、他の手段にて、スパイラル状の導電膜12と基板との接触の危険性が非常に少ない場合には、特に段差部11Zを設ける必要はない。
【0040】
また基台11の両端部の断面の形状は、上述の通り、円形または多角形状とすることが好ましく、しかも多角形状とする場合には、特に正多角形状とすることによって、どの方向に実装しても、特性の変化があまりないので好ましい。更に、段差部における断面も、同様に、円形または多角形状とすることが好ましく、しかも多角形状とする場合には、特に正多角形状とすることが好ましい。なお、段差部11Zの断面形状と両端部の断面形状の断面形状は異なった形でも良いし、同一形状としても良い。
【0041】
次に基台11の面取りについて説明する。
【0042】
基台11に形成された角部には、面取りが形成されており、その面取りの曲率半径Rは下記を満たすことが好ましい。
【0043】
0.1<R1<0.5(mm)
R1が0.1mm以下であると、基台11の角部が尖った形状となっているので、メッキ法やスパッタリング法等の蒸着法等によって導電膜12を形成する際に稜線部での断線やはがれ等が生じる可能性があり、さらに、ちょっとした衝撃などによって角部に欠けなどが生じることがあり、その欠けによって、特性の劣化等が発生したりする。
【0044】
また、R1が0.5mm以上であると、アンテナを回路基板に実装する際に、はんだ部にひけや空洞が発生したり、幅方向のはんだ部の細りや未はんだが発生したりする。
【0045】
次に基台11の構成材料について説明する。基台11の構成材料として下記の特性を満足しておくことが好ましい。
【0046】
体積固有抵抗:1013Ωm以上(好ましくは1014Ωm以上)
熱膨張係数:5×10-4/℃以下(好ましくは2×10-5/℃以下)[20℃〜500℃における熱膨張係数]
比誘電率:1MHzにおいて40以下(好ましくは20以下)
曲げ強度:1300kg/cm2以上(好ましくは2000kg/cm2以上)
焼結密度:理論密度の92%以上(好ましくは95%以上)
基台11の構成材料が体積固有抵抗が1013Ωm以下であると、導電膜12間にリーク電流が発生しアンテナ利得の損失を招いてしまう。
【0047】
また熱膨張係数が5×10-4/℃以上であると、基台11にヒートショック等でクラックなどが入ることがある。すなわち熱膨張係数が5×10-4/℃以上であると、上述の様に溝13を形成する際にレーザ光線や砥石等を用いるので、基台11が局部的に高温になり、基台11にクラックなどが生じることあるが、上述の様な熱膨張係数を有することによって、大幅にクラック等の発生を抑止できる。
【0048】
また、誘電率が1MHzにおいて40以上であると、導電膜間に無視できないほどの静電容量が発生し、体積固有抵抗が低下したときと同様に導電膜12間にリーク電流が発生しアンテナ利得の損失を招いてしまう。
【0049】
曲げ強度が1300kg/cm2以下であると、実装装置で回路基板等に実装する際に素子折れ等が発生することがある。
【0050】
焼結密度が理論密度の92%以下であると、基台11の吸水率が高くなり、基台11の特性が著しく劣化し、素子としての特性が悪くなったり、抗折強度の劣化などから十分な機械的強度が確保できなくなってしまう。
【0051】
この様に基台11の体積固有抵抗,熱膨張係数,誘電率,曲げ強度,焼結密度を規定することによって、アンテナ利得が低下しないので、面実装用チップアンテナの素子として用いることができ、ヒートショック等で基台11にクラック等が発生することを抑制できるので、不良率を低減することができ、更には、機械的強度を向上させることができるので、実装装置などを用いて回路基板等に実装できるので、生産性が向上する等の優れた効果を得ることができる。
【0052】
上記の諸特性を得る材料としては、アルミナを主成分とするセラミック材料が挙げられる。しかしながら、単にアルミナを主成分とするセラミック材料を用いても上記諸特性を得ることはできない。すなわち、上記諸特性は、基台11を作製する際のプレス圧力や焼成温度及び添加物によって異なるので、作製条件などを適宜調整しなければならない。具体的な作製条件として、基台11の加工時のプレス圧力を2〜5t,焼成温度を1500〜1600℃,焼成時間1〜3時間等の条件が挙げられる。また、アルミナ材料の具体的な材料としては、Al23が92重量%以上,SiO2が6重量%以下,MgOが1.5重量%以下,Fe23が0.1%以下,Na2Oが0.3重量%以下等が挙げられる。
【0053】
この他にもフォルステライト、チタン酸マグネシウム系やチタン酸カルシウム系、ジルコニア・スズ・チタン系、チタン酸バリウム系や鉛・カルシウム・チタン系などのセラミック材料を用いても良い。
【0054】
また、基台11の構成材料として、フェライト等の磁性材料で構成してもよい。
【0055】
次に基台11の表面粗さについて説明する。なお、以下の説明で出てくる表面粗さとは、全て中心線平均粗さを意味するものであり、導電膜12の説明等に出てくる粗さも中心線平均粗さである。
【0056】
基台11の表面粗さは0.1〜1.0μmとする事が好ましく、0.1μmより表面粗さが小さいと、導電膜12の密着強度が低下し、1.0μmより大きいと導電膜12の導体損が増加しアンテナ利得を低下させてしまう。
【0057】
なお、本実施の形態では、導電膜12と基台11の接合強度を基台11の表面粗さを調整することによって、向上させたが、例えば、基台11と導電膜12の間に炭素単体,炭素に他の元素を添加したもの、Cr単体またはCrと他の金属の合金(NiCr合金)の少なくとも一方で構成された中間層を設けることによって、表面粗さを調整せずとも導電膜12と基台11の密着強度を向上させることができる。もちろん基台11の表面粗さを調整し、その上その基台11の上に中間層及び導電膜12を積層する場合では、より強力な導電膜12と基台11の密着強度を得ることができる。
【0058】
次に導電膜12について説明する。
【0059】
以下具体的に導電膜12について説明する。
【0060】
導電膜12の構成材料としては、銅,銀,金,ニッケルなどの導電材料が挙げられる。この銅,銀,金,ニッケル等の材料には、耐候性等を向上させために所定の元素を添加してもよい。また、導電材料と非金属材料等の合金を用いてもよい。構成材料としてコスト面や耐食性の面及び作り易さの面から銅及びその合金がよく用いられる。導電膜12の材料として、銅等を用いる場合には、まず、基台11上に無電解メッキによって下地膜を形成し、その下地膜の上に電解メッキにて所定の銅膜を形成して導電膜12が形成される。更に、合金等で導電膜12を形成する場合には、スパッタリング法や蒸着法で構成することが好ましい。
【0061】
なお、導電膜12を金,白金,パラジウム,銀,タングステン,チタン,ニッケル,錫,銅の材料グループから選ばれる少なくとも一つの材料か、もしくは、前記材料グループから選ばれる材料と、前記材料グループ以外の元素の合金材料の少なくとも一方で構成することで、例えば回路基板のランド上に半田や鉛フリー半田などを用いて、直接的あるいは間接的に接合される。
【0062】
なお、導電膜12の膜厚としては、1〜50μmとすることが良く、導電膜12の膜厚が1μmより小さいと、高周波電流が流れるのに必要な表皮深さを十分に確保できなくなり、50μmより大きいと表皮深さは、十分に確保できるが生産性が悪くなるばかりか、ヒートショックなどの耐環境性能の劣化を招く。
【0063】
更に、導電膜12に形成される溝13の幅K1と溝13と溝13の間の導電膜12の幅K2は、アンテナの動作周波数、利得およびアンテナ外形形状から決められ、以下の関係を有する事が好ましい。
【0064】
20μm>K1>500μm
5μm>K2>500μm
K1が20μm以下であると導電膜12間の絶縁に対する十分な信頼性が確保できないという不具合が生じ、500μm以上であるとアンテナ動作周波数に必要なインダクタンス値が十分にとれなくなるという不具合が生じる。
【0065】
また、K2が5μm以下であると導電膜12の伝送線路としてのインピーダンスが高くなりすぎて、アンテナとしてのインピーダンス整合がとれなくなってしまったり、導体損の増加からアンテナ利得の劣化を招くという不具合が生じ、500μm以上であるとアンテナ動作周波数に必要なインダクタンス値が十分にとれなくなるという不具合が生じる。
【0066】
導電膜12の形成方法としては、メッキ法(電解メッキ法や無電解メッキ法など),スパッタリング法,蒸着法等が挙げられる。この形成方法の中でも、量産性がよく、しかも膜厚のばらつきが小さなメッキ法がよく用いられる。
【0067】
導電膜12の表面粗さは5μm以下が好ましく、更に好ましくは2μm以下が好ましい。導電膜12の表面粗さが5μmを超えると導体損の増加からアンテナ利得の劣化を招く、という不具合が生じる。
【0068】
次に保護材14について説明する。
【0069】
保護材14としては、耐候性に優れた有機材料、例えばエポキシ樹脂などの絶縁性を示す材料が用いられる。また、保護材14としては、溝13の状況等が観測できるような透明度を有する事が好ましい。更に保護材14には透明度を有したまま、所定の色を有することが好ましい。保護材14に赤,青,緑などの、導電膜12や端子部15,16等と異なる色を着色する事によって、素子各部の区別をする事ができ、素子各部の検査などが容易に行える。また、素子の大きさ、特性、品番等の違いで保護材14の色を変えることによって、特性や品番等の異なる素子を誤った部分に取り付けるなどのミスを低減させることができる。
【0070】
なお、保護材14は、耐候性を求める場合等に必要であり、耐候性等を必要としない場合等には、設けなくても良い。また、樹脂などを塗布して保護材14を形成しても良いが、電着法(例えばカチオン電着法)などを用いて、保護材14を設けても良く、この場合には、薄くて均一な膜を形成でき、溝13の中に大量に入り込まないので、保護材14を設けた後でもチップアンテナの動作周波数が変動することはないかあるいはわずかに変動するだけであるので、非常に好ましく、しかも量産性に優れている。
【0071】
また、保護材14としては、上述の様に樹脂などの高分子材料ではなく、図3に示すように金属膜などを用いてもよい。
【0072】
この場合、保護材14としては、耐候性に優れた金属材料が用いられ、保護材14の具体的材料としては、金,白金,パラジウム,銀,タングステン,チタン,ニッケル,錫の材料グループから選ばれる少なくとも一つの材料か、もしくは、前記材料グループから選ばれる材料と前記材料グループ以外の元素の合金材料が挙げられる。特に、コスト面や耐候性の面から見ると、金あるいは金合金,錫あるいは錫合金(ただし錫・鉛合金は除く)が最も好ましい。保護材14は、好ましくは溶液を用いた鍍金法や、スパッタリング法,蒸着法などによって形成される。
【0073】
また、保護材14としては、1層構造としても良いし、上記材料グループあるいは、前記合金材料群から選ばれた材料で積層して構成しても良い。
【0074】
保護材14の形成形態としては、導電膜12全周をほぼ確実に保護材14で覆ってしまう構成によって、確実に導電膜12の保護を行うことができる。まず、基台11上に導電膜12を一部或いは全面に形成し、その後に溝13を例えばスパイラル状(残ったスパイラル状の導電膜12の巻軸が基台11の長手方向に沿うように)に形成し、その後に上述の鍍金法などによって、保護材14を形成することで、ほぼ完全に導電膜12を保護材14で覆う構成となる。
【0075】
また、この場合、保護材14の膜厚としては、0.05μm〜7μm(好ましくは0.1μm〜5μm)程度が好ましく、0.05μmより膜厚が薄いと十分に耐候性が得られないという不具合が生じ、7μmより厚いと、スパイラル状の導電膜12間で短絡が発生してしまう可能性があったり、それほど耐候性の向上が見られず、コストアップだけが発生するという不具合が生じる。
【0076】
更に、保護材14としては、好ましくは、アンテナ特性が劣化しないように、電気抵抗の小さい方が好ましく、この点からすると、保護材14としては、金,金合金,白金,白金合金,パラジウム,パラジウム合金,錫,錫合金(ただし錫・鉛合金は除く)を用いることが好ましい。
【0077】
また、保護材14として、タングステン,チタン,ニッケル等は、多少表面に酸化物が形成され、その酸化物の形成によって、安定した耐候性を得ることができる。この場合、長期間の使用において、多少のアンテナ特性がばらつくことはあるが、これら使用するアンテナの仕様などによって、適宜用いることができ、しかも上記問題を解決するには、製造の時に、予め形成した保護材14の表面に酸化物を形成して、特性を調整することで、その後に特性の劣化などが生じることを防止できる。
【0078】
この様に、保護材14を耐候性の高く、しかも好ましくは電気抵抗の小さな金属材料で構成することによって、例えば保護材14として、樹脂などを形成する場合に比較して、特性のばらつきを抑えることができる。すなわち、樹脂などによって、保護材14を形成する場合にはどうしても、その樹脂の塗布量のばらつきなどが生じて特性が劣化したり、或いは、樹脂で保護材14を形成するので、アンテナとして機能するスパイラル状の導電膜12上に絶縁体が比較的厚く形成されることになるので、アンテナ特性が劣化するが、本実施の形態の様に、耐候性の大きな、好ましくは電気抵抗の小さな金属材料で構成することによって、比較的、各アンテナ素子に形成される保護材14の量を一定にすることができ、しかも厚い絶縁体がスパイラル状の導電膜12上に形成されることはないので、特性のばらつきやアンテナ特性の劣化を防止できる。
【0079】
更に、上記材料で保護材14として錫,錫合金(錫・鉛合金は除く),金,金合金の少なくとも一つを用いることによって、直接回路基板に実装でき、しかも鉛フリー部品とすることができ、環境に優しい面実装アンテナ素子を提供することができる。
【0080】
次に端子部15,16について説明する。
【0081】
端子部15,16は、導電膜12のみでも十分に機能するが、様々な環境条件等に順応させるために、多層構造とすることが好ましい。
【0082】
基台11の端部11dの上に導電膜12が形成されており、しかも導電膜12の上には耐候性を有するニッケル,チタン等の材料で構成される保護層300が形成されており、更に保護層300の上には半田等で構成された接合層301が形成されている。保護層300は接合層301と導電膜12の接合強度を向上させるとともに、導電膜の耐候性を向上させることができる。本実施の形態では、保護層300の構成材料として、ニッケルかニッケル合金の少なくとも一方とし、接合層301の構成材料としては半田または鉛フリー半田を用いた。保護層300(ニッケル)の厚みは1〜8μmが好ましく、1μmを下回ると耐候性が悪くなり、8μmを上回ると保護層300(ニッケル)自体の電気抵抗が高くなり、素子特性が大きく劣化する。また、接合層301(半田)の厚みは5μm〜20μm程度が好ましく、5μmを下回ると半田量が不足して素子と回路基板等との良好な接合が期待できず、20μmを上回るとメッキ量が多くなるため生産性が悪くなる。なお、保護層300は耐候性を要求しない場合には設けなくても良い。
【0083】
なお、チップアンテナの実装の際の方向性を無くすには、端子部15,16の全側面に導電膜12を設けるか、或いは、その導電膜12上に接合層301か保護層300の少なくとも一つを設けることが好ましい。
【0084】
更に、本実施の形態では、基台11の端面全面に導電膜12を設けたが、図4(a)に示すように、基台11の端面がむき出しになるように、基台11の端面上に導電膜12が全く存在しないように構成したり、あるいは、図4(b)に示すように、端面の一部に基台11がむき出しになるように、導電膜12の非配設部分を設けることで、スパイラル状に形成された導電膜12を空芯コイル化することができ、高周波磁界がアンテナ素子部をスムーズに流れることによりアンテナのQ値が良くなりアンテナ利得が向上する。この空芯化処理部(基台11がむき出しになっている部分)の形状は、図に示す方形状以外に、円形,楕円形状,三角形状,多角形などでも良いが、その面積が基台11の端面の少なくとも30%以上必要で、これ以下の面積では、効果が十分に現れてこないという不具合が起こる。
【0085】
また、端子部15,16として、保護層300や接合層301の少なくとも一つを設けた場合には、上述の通り、基台11の端面をむき出しにしても良いし、更に、基台11の端面上において、導電膜12を設けず、保護層300や接合層301の少なくとも一方を配設する構成となるようにしても良い。この構成は、基台11をむき出しにするよりも空芯コイル化の効果は多少減少するものの、導電膜12を基台11の端面上の全面に形成するよりは、特性を良くすることができる。
【0086】
また、端子部15,16としては、図6に示すように、基台11の両端に断面コ字型の有底型の金属キャップ400を嵌着してもよい。金属キャップ400を嵌着する事で導電膜12との電気的接合が実現される。金属キャップ400は、圧入により装着したり、あるいは、多少導電膜12との間に隙間が設けられ、その隙間に導電性接着剤を設けることで装着してもよい。この構成によって、金属キャップ400の基台11側面における厚みによって、アンテナ素子部を基板から浮かすことができるので、特性の変化を小さくできる。また、比較的広い領域において、金属キャップ400と導電膜12との電気的接合を実現する様に、図6に示すように、金属キャップ400上と導電膜12上にわたって連続して、接合膜401を形成してもよい。接合膜401はメッキ法などにより形成され、しかも錫,錫合金(錫・鉛合金は除く),金,金合金等の材料で構成され、これら材料によって構成することで、直接基板状に実装でき、鉛フリーの素子を得ることができる。
【0087】
次に、スパイラル状の導電膜で構成されたアンテナ素子部の配置関係について好ましい例について説明する。
【0088】
基本的に、本実施の形態のチップアンテナは、端子部15,16をいずれか一方を給電部としても動作周波数の変化を小さくするために、スパイラル状の導電膜12で構成されるアンテナ素子部のチップアンテナ上における配置関係について検討した結果、以下の関係を満たすことが重要であることに着目した。
【0089】
すなわち、図2において、溝13の両端間で定義されるアンテナ素子部の中央部が、図2のB領域に存在することが好ましい(溝13の最外端部間の距離がアンテナ素子部の長さ)。
【0090】
すなわち、チップアンテナの全長をLとし、両端から0.3×Lの範囲(好ましくは0.4×Lの範囲,更に好ましくは0.45×L)をA領域として、チップアンテナの長手方向における中心をGとしたとき、中心Gから両端に0.2×Lの範囲(好ましくは、0.1×Lの範囲、更に好ましくは0.05×Lの範囲)をB領域とした場合に、アンテナ素子部の長さL1の中心G1がこのB領域の範囲に存在するように構成した。
【0091】
このように構成することで、端子部15,16のいずれか一方を給電部としても、動作周波数の違いはあまり生じない。
【0092】
図7を用いて上記アンテナ素子部の中心が存在する位置と動作周波数のばらつきについて説明する。
【0093】
図7はアンテナ素子部の中心が存在する位置と動作周波数について説明するグラフである。横軸がチップアンテナの中心に対するアンテナ素子部の中心のずれ(チップアンテナの全長に対する百分率で表示)、縦軸がこのときのチップアンテナの本来の動作周波数2.41GHzに対する変動量を示している。通常求められるアンテナの動作周波数のばらつき範囲は2%以内であるが、このグラフから、チップアンテナの動作周波数のばらつきを2%以内にするためには、チップアンテナの中心に対するアンテナ素子部の中心のずれは少なくとも±20%以内に設定しなければならない事がわかる。
【0094】
これは、最も電流の流れるアンテナ給電部付近に高インピーダンスのアンテナ素子部、すなわちスパイラル状の導電膜が接近することによりチップアンテナのインピーダンスの増加を招き、動作周波数が下がることを示しており、逆に、アンテナ給電部から高インピーダンスのアンテナ素子部、すなわちスパイラル状の導電膜が遠ざかるとチップアンテナのインピーダンスが低下し、動作周波数が上がることを示している。
【0095】
このため、いずれの給電部を用いても動作周波数の変動の少ないチップアンテナを構成するためには、チップアンテナの長手方向における中心Gから両端に0.2×Lの範囲に、アンテナ素子部の中心G1が存在するようにしなければならないことがわかる。
【0096】
以上の様に、B領域にアンテナ素子部の中央が存在することで、左右どちらの端子部を給電部としてもあまり動作周波数の違いが発生せず、実装時に予め決まった端子部を給電部しなくてもよいので、実装性が非常に向上する。
【0097】
また、更に、端子部15,16のどちらを給電部としても、動作周波数のばらつきが小さくなる手段として、図1に示すように、溝13の両端を同一の平坦な側面11a上になるように構成するか、同一の稜線上(図示せず)になるように構成することで、アンテナ素子部のスパイラル状導電膜12のターン数を自然数倍かもしくはそれに近いターン数とすることができるので、更に、動作周波数のばらつきを抑えることができる。
【0098】
例えば、溝13の一方の端部を側面11aに設け、他方の端部を側面11aの反対側の面に設ける構成であると、端子部15を給電部とした場合と端子部16を給電部とした場合とでは、動作周波数に差が生じ不具合が生じる。
【0099】
また、基台11を円柱状とした場合には、図11に示すように、溝13の端部13a,13bを結んだ仮想線D2と基台11の長手方向の沿った中心線D1が平行かあるいは±5度の角度以下で交差するように構成することで、アンテナ素子部のターン数を自然数倍かあるいはそれに近くすることができる。
【0100】
次に、保護材14の別の形態について、説明する。
【0101】
図2に記載のチップアンテナに保護材14は樹脂材料を塗布したり、或いは電着法によって構成されているが、この様な保護材14を用いていると、アンテナ特性にバラツキが大きく生じてしまうことがある。すなわち、溝13内に所定の誘電率を有する樹脂材料が存在すると、アンテナ特性に変化が生じる。また。溝13に樹脂材料が入り込む量を制御できれば、アンテナ特性のバラツキは抑えることができるが、量産品では非常に困難である。
【0102】
図2に示すようにエポキシ樹脂などをアンテナ素子部に塗布すると、溝13の中に入り込む樹脂の量が各々のチップアンテナで異なってくる。この溝13の中に存在する物質がどの程度かによって、アンテナ特性は変化する。すなわち、完全にエポキシ樹脂が溝13に充填されるように構成されたチップアンテナと、溝13の中に気泡などが存在して溝13内に不完全にエポキシ樹脂が充填されているチップアンテナではそのアンテナ特性は大きくばらつく。また、電着法で保護材14を構成する方法でも同様に、溝13内に保護材が入り込むと共に、その入り込みの量を制御することは困難である。なお、保護材14は230℃以上の耐熱性を有することが好ましい。
【0103】
そこで、図12に示すように、保護材14を管状体とすることで、解決することができる。すなわち、保護材14を管状体とすると、溝13の中に全く入り込まないか、あるいは、入ったとしても極めて少量であるので、アンテナ特性の劣化はほとんど生じない。すなわち、管状体が溝13に入り込もうとしても、コイル状の導電膜12の表面に管状体が当接するので、管状体は溝13の奥まで進入していかない。
【0104】
管状体の保護材14の構成材料としては、絶縁性を有する材料で構成され、好ましくは、弾性か或いは可塑性を有する材料で構成することが好ましい。具体的な材料としては樹脂材料が挙げられる。例えば、管状体として、樹脂で構成されたチューブを用い、そのチューブを基台11に挿入してアンテナ素子部を覆い保護材14として用いる。
【0105】
また、更に好ましくは、管状体を熱収縮性を有する樹脂材料(具体的には、ポリフッ化ビニリデン樹脂等)で構成することで、基台11に管状体を挿入した後に、所定の温度で熱処理することで、管状体が収縮しアンテナ素子部へ確実に密着し、容易に基台11から管状体が脱落しないように構成でき、しかもゴミなどがアンテナ素子部へ入らず特性劣化を防止することができる。この時、管状体の熱処理された後の厚みは、0.1mm〜2.0mm程度となるように構成することが、絶縁性の面や耐候性の面から好ましい。
【0106】
また、基台11の断面形状と、挿入される保護材14となる管状体の断面形状は、必ずしも同形でなくてもよいが、好ましくは、基台11の断面形状が方形状であれば、管状体の断面形状も方形状とした方がよい。すなわち、基台11の断面形状に合わせて管状体の断面形状を決めることが好ましい。
【0107】
ただ量産面で、部品の種類を減らす意味で、管状体を断面円形状とした場合には、基台11の断面形状が方形状でも、上述の通り熱収縮性を有する樹脂で管状体を構成すれば、十分な密着性を有することができる。
【0108】
さらに、この様に、管状体を用いるメリットとして、管状体に不具合が生じた場合には、カッターなどで管状体を切断することで、容易に取り除くことができ、不良品の低減も行うことができる。
【0109】
なお、上記実施の形態では、管状体と導電膜12には特別に接着剤や粘着材を用いていないが、管状体と導電膜12間の接合強度などに問題がある場合には、管状体の内壁に例えば熱硬化樹脂等を塗布しておき、熱処理等にて、管状体と導電膜12との接合強度を向上させることができる。
【0110】
以上の様に構成されたチップアンテナについて、以下その製造方法について説明する。
【0111】
まず、アルミナ等の絶縁材料をプレス成形や押し出し法によって、基台11を作製する。次にその基台11全体にメッキ法やスパッタリング法などによって導電膜12を形成する。なお、導電膜12と基台11間の密着強度を増すため等のために、バッファ層(炭素膜やNi−Cr膜,炭素含有膜,Ni合金膜,Ag,Sn,Cu,Ag合金,Sn合金,Cu合金)を設ける場合には、蒸着法や焼結法などによって、基台11上にバッファ層を設けてから導電膜12をメッキ法などで構成する。
【0112】
次に導電膜12を形成した基台11にスパイラル状の溝13を形成する。溝13はレーザ加工や切削加工によって作製される。レーザ加工は、非常に生産性が良いので、以下レーザ加工について説明する。まず、基台11を回転装置に取り付け、基台11を回転させ、そして基台11にレーザを照射して導電膜12及び基台11の双方を取り除き、スパイラル状の溝を形成する。当然図2に示すB領域にアンテナ素子部の中心(溝13の中心)が配置されるように溝13が形成される。このときのレーザは、YAGレーザ,エキシマレーザ,炭酸ガスレーザなどを用いることができ、レーザ光をレンズなどで絞り込むことによって、基台11に照射する。更に、溝13の深さ等は、レーザのパワーを調整し、溝13の幅等は、レーザ光を絞り込む際のレンズを交換することによって行える。また、導電膜12の構成材料等によって、レーザの吸収率が異なるので、レーザの種類(レーザの波長)は、導電膜12の構成材料によって、適宜選択することが好ましい。なお、レーザー加工では溝13の幅を広くすることは困難であるので、砥石もしくはラバーによる切削加工を用いても良い。
【0113】
溝13を形成した後に、溝13を形成した部分に保護材14を塗布し、乾燥させたり、電着液の中で電着塗装することで、電着樹脂膜を形成し、保護材14を形成する。また、アンテナ特性の劣化を防止するために、樹脂で構成されたチューブを基台11に挿入して取り付け、そのチューブを保護材14として用いる。この時、端子部15,16となる基台の11の両端部がむき出しになる様な長さをチューブは有する。なお、樹脂製のチューブが熱収縮性を有する場合には、チューブを装着した後に、所定の温度で熱処理して、チューブをアンテナ素子部に密着させる。
【0114】
この時点でも、製品は完成するが、特に端子部15,16にニッケル層や半田層を積層して、耐候性や接合性を向上させることもある。ニッケル層や半田層は、メッキ法等によって保護材14を形成した半完成品に形成する。
【0115】
保護材14として図3に示すように耐食性の高い金属膜で構成する場合には、溝13を形成した後に、メッキ法などによって、金や錫等で構成された金属膜を導電膜12上に形成する。
【0116】
なお、本実施の形態では、アンテナ素子部としては、導電膜12をスパイラル状としたものを用いたが、導線などの線状体を基台の側面に巻き付けた構成としても良い。このように構成することで、導線の損失は導電膜に比べて小さいので、アンテナ利得を向上させることができる。
【0117】
図5は本発明のチップアンテナの回路基板への実装を示す斜視図であり、図5において、100は図1〜3等に示されるチップアンテナ、101は回路基板で、回路基板101には少なくともチップアンテナ固定用パターン102と受信或いは送信回路と接続されたパターン103が設けられている。なお、回路基板101には、図示していないが他の電子部品(抵抗器,コンデンサ,インダクタンス素子,半導体装置の中の少なくとも一つ)が実装されている。
【0118】
本実施の形態では、パターン102に端子部16を接合し、パターン103に端子部15を接合しているが、逆方向に接合しても良い。また、本実施の形態では、端子部15,16の断面形状を略正方形としているので、実装面を側面100aとしているが、実装面として側面100b,100c,100dとしても特性の変化が極めて小さく、チップアンテナ100を実装する際の方向性を無くすことができる。
【0119】
図8及び図9はそれぞれ本発明の一実施の形態における無線端末装置を示す斜視図及びブロック図である。図8及び図9において、29は音声を音声信号に変換するマイク、30は音声信号を音声に変換するスピーカー、31はダイヤルボタン等から構成される操作部、32は着信等を表示する表示部、33は公衆回線などと接続された基地局との間で電波のやり取りを行うアンテナ、34はマイク29からの音声信号を復調して送信信号に変換する送信部で、送信部34で作製された送信信号は、アンテナ33を通して外部に放出される。35はアンテナ33で受信した受信信号を音声信号に変換する受信部で、受信部35で作成された音声信号はスピーカー30にて音声に変換される。36はアンテナで、アンテナ36は、図示していないデスクトップコンピュータ,モバイルコンピュータ等の携帯端末装置との間で電波のやり取りを行い、図1,2等に示されるチップアンテナである。37はデータ信号をデータ送信信号に変換し、そのデータ送信信号をアンテナ36を介して送信する送信部、38はアンテナ36を介して受信したデータ受信信号をデータ信号に変換する受信部、39は送信部34,受信部35,操作部31,表示部32,送信部37,受信部38を制御する制御部である。
【0120】
なお、本実施の形態では、アンテナ33をヘリカルアンテナやホイップアンテナ等を用い、アンテナ36を図1,2等に示すチップアンテナとしてが、アンテナ33及びアンテナ36の双方を図1,2等に示すチップアンテナとしても良い。
【0121】
更に、図9に示すアンテナ36,送信部37,受信部36を設けずに、アンテナ33を図1,2等に示すチップアンテナとした無線端末装置にしても良い。
【0122】
以下図8,9に示す無線電話装置のその動作の一例について説明する。
【0123】
先ず、着信があった場合には、受信部35から制御部39に着信信号を送出し、制御部39は、その着信信号に基づいて、表示部32に所定のキャラクタ等を表示させ、更に操作部31から着信を受ける旨のボタン等が押されると、信号が制御部39に送出されて、制御部39は、着信モードに各部を設定する。即ちアンテナ33で受信した信号は、受信部35で音声信号に変換され、音声信号はスピーカー30から音声として出力されると共に、マイク29から入力された音声は、音声信号に変換され、送信部34を介し、アンテナ33を通して外部に送出される。
【0124】
次に、発信する場合について説明する。
【0125】
まず、発信する場合には、操作部31から発信する旨の信号が、制御部39に入力される。続いて電話番号に相当する信号が操作部31から制御部39に送られてくると、制御部39は送信部34を介して、電話番号に対応する信号をアンテナ33から送出する。その送出信号によって、相手方との通信が確立されたら、その旨の信号がアンテナ33を介し受信部35を通して制御部39に送られると、制御部39は発信モードに各部を設定する。即ちアンテナ33で受信した信号は、受信部35で音声信号に変換され、音声信号はスピーカー30から音声として出力されると共に、マイク29から入力された音声は、音声信号に変換され、送信部34を介し、アンテナ33を通して外部に送出される。
【0126】
図10は本発明の一実施の形態における無線端末装置を用いたシステムを示す図であり、図10において、200は図8,9に示す無線端末装置、201は無線端末装置200との間でデータのやり取りを行う携帯端末装置、202は無線端末装置200と通信を行う基地局で、無線端末装置200は直接基地局202と通信を行ったり、時には地球の周りを回っている通信衛星を介して、基地局202と通信を行う。203は基地局202と公衆回線204を介して接続されたサーバー(好ましくは通信サーバー)で、サーバー203は公衆回線や専用回線等の回線205を介してインターネット等の情報網206と接続されている。207は情報網206と接続されたユーザー等で、ユーザー等207とは、プロバイダや特定或いは不特定のユーザー等を示す。
【0127】
携帯端末装置201は、無線端末装置200と電波のやり取りを行うアンテナ201aが設けられており、このアンテナ201aとしては、図1,2等に示すようなチップアンテナを用いるのが好ましく、チップアンテナは携帯端末装置201のケース内に内蔵されているか、或いは、携帯端末装置201に接続される通信カードに設けられている。201bはアンテナ201aで受信した受信信号を受信データ信号に変換したり、或いは、携帯端末装置201が送ろうとする送信データを送信信号に変換したりする。201cは入力手段で、入力手段201cとしてはキーボード,手書き入力装置,音声入力装置等で構成され、外部へ送ろうとするデータなどの入力を行う。201dは表示手段で、送られてきたデータを表示したり、或いは入力手段201cで入力されたデータなどを表示する。表示手段201dとしては、液晶ディスプレー,CRTディスプレー,有機ELディスプレー,プラズマディスプレー等が好適に用いられる。201eは送られてきたデータなどを記憶する記憶手段で、記憶手段201eとしては、ハードディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ、DVDドライブ,光磁気ディスクドライブ,CD−Rドライブ,CD−RWドライブ等の光ディスクドライブ等のデータの記憶、読み出し可能なものが好適に用いられる。201fはデータ読み出し専用の外部記憶手段で、CD−ROMドライブ、DVD−ROMドライブ等の読み出し専用のドライブが好適に用いられる。201gは各部を制御する制御手段である。
【0128】
以下、通信方法について、一例を説明する。
【0129】
先ず、無線端末装置200とサーバー203の間に通信を確立させる。
【0130】
携帯端末装置201の入力手段201c等から入力されたデータは、送信データ信号として、送受信部201bに送られ、送受信部201bで送信信号に変換され、アンテナ201aを介して近傍に配置された(半径約10m以内)無線端末装置200に送られる。無線端末装置200では、図示していないアンテナ36にてその送信信号を受信し、受信部38にて受信データ信号に変換される。その受信データ信号は制御部39を介して、送信部34に送られ、送信部34にて、送信信号に変換され、アンテナ33から電波として送信され、基地局202,サーバー203を介して、情報網206に接続されユーザー等207に携帯端末装置201で入力されたデータが送信される。
【0131】
更に、ユーザー等207からデータ送信されると、情報網206、サーバー203、基地局202を介して無線端末装置200にデータ送信信号が送られてくる。無線端末装置200はアンテナ33でそのデータ送信信号を受信すると、受信部34で受信し、その受信した信号を音声に変換するかどうかを判断する。個の時、音声信号へ変換する信号であれば、直接スピーカー30から音を出し、データ信号として、携帯端末装置201に送るものであれば、制御部39を介して、送信部37に送られる。送信部37では、データ信号をデータ送信信号に変換し、アンテナ36を介して、送信し、その送信信号がアンテナ201aで受信されると、送受信部201bにてデータ信号に変換され、制御手段201gで、そのデータ信号に対応したキャラクタなどを表示手段201dに表示したり、或いは記憶手段201eに記憶させる。
【0132】
【発明の効果】
本発明は、基台と、基台に設けられた端子部と、基台上に設けられ前記端子部と電気的に接続されたスパイラル状のアンテナ素子部と、アンテナ素子部を覆う絶縁性を有する管状の保護材とを備えたことで、筒状の保護材は、スパイラル状のアンテナ素子部の間に入らないか或いは入ったとしてもごく僅かであるので、アンテナ特性のバラツキを抑えることができ、機器でのアンテナ特性の調整などがごく軽微か或いは全く調整が不要となるので、機器などの生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるチップアンテナを示す斜視図
【図2】本発明の一実施の形態におけるチップアンテナを示す側断面図
【図3】本発明の別な実施の形態におけるチップアンテナを示す側断面図
【図4】本発明の一実施の形態におけるチップアンテナを示す端子部側面図
【図5】本発明のチップアンテナの回路基板への実装を示す斜視図
【図6】本発明の別な実施の形態におけるチップアンテナを示す側断面図
【図7】アンテナ素子部の中心が存在する位置と動作周波数について説明するグラフ
【図8】本発明の一実施の形態における無線端末装置を示す斜視図
【図9】本発明の一実施の形態における無線端末装置を示すブロック図
【図10】本発明の一実施の形態における無線端末装置を用いたシステムを示す図
【図11】本発明の一実施の形態におけるチップアンテナの端面を示す平面図
【図12】本発明の別な実施の形態におけるチップアンテナを示す側断面図
【符号の説明】
11 基台
11Z 段差部
12 導電膜
13 溝
14 保護材
15,16 端子部
30 スピーカー
31 操作部
32 表示部
33,36 アンテナ
34,37 送信部
35,38 受信部
39 制御部
200 無線端末装置
201 携帯端末装置
202 基地局
203 サーバー
204 公衆回線
205 回線
206 情報網
207 ユーザー等

Claims (13)

  1. 側面全周に導電膜を設けた基台と、前記基台の両端部に設けられた端子部と、前記導電膜に前記側面全周にわたってスパイラル状の溝を形成することで、スパイラル状の導電膜を形成することにより、前記基台上に設けられ前記端子部と電気的に接続されたスパイラル状のアンテナ素子部と、前記アンテナ素子部を覆う絶縁性及び熱収縮性を有する管状体からなる保護材とを備え、前記保護材の長さを基台の全長よりも短くするとともに、端子部となる部分には前記保護材を非配置とし、前記端子部のいずれか一方を給電部とし、実用周波数帯域が0.7〜6.0GHzに対応し、チップアンテナの長さL1がL1=4.0〜40.0mmであることを特徴とするチップアンテナ。
  2. 前記導電膜を金,白金,パラジウム,銀,タングステン,チタン,ニッケル,錫,銅の材料グループから選ばれる少なくとも一つの材料か、もしくは、前記材料グループから選ばれる材料と、前記材料グループ以外の元素の合金材料の少なくとも一方で構成したことを特徴とする請求項記載のチップアンテナ。
  3. 導電膜と基台の間にバッファ層を設けたことを特徴とする請求項記載のチップアンテナ。
  4. バッファ層として、炭素膜,炭素含有膜,Ni合金膜,Ag,Sn,Cu,Ag合金,Sn合金,Cu合金の少なくとも一つを設けたことを特徴とする請求項記載のチップアンテナ。
  5. スパイラル状の溝のターン数を自然数倍で構成したことを特徴とする請求項記載のチップアンテナ。
  6. 基台を角柱状とするとともに、溝の両端部が同一側面上もしくは、同一稜線上に配置されることを特徴とする請求項記載のチップアンテナ。
  7. 基台を円柱状とするとともに溝の両端部を結ぶ仮想線が略全長に沿った中心軸と略平行(交差角が±5度)となることを特徴とする請求項記載のチップアンテナ。
  8. 基台の両端部における全側面に端子部を設けた事を特徴とする請求項1記載のチップアンテナ。
  9. 端子部として導電膜上に保護層か接合層の少なくとも一つを設けたことを特徴とする請求項記載のチップアンテナ。
  10. 端子部を基台の両端部に導電性材料で構成されたキャップを嵌着して構成したことを特徴とする請求項1記載のチップアンテナ。
  11. キャップ上とアンテナ素子部上にわたって接合膜を設けたことを特徴とする請求項10記載のチップアンテナ。
  12. 接合膜として、錫,錫合金(錫・鉛合金は除く),金,金合金の少なくとも一つを設けたことを特徴とする請求項11記載のチップアンテナ。
  13. 音声を音声信号に、あるいはデータをデータ信号に変換する信号変換手段と、電話番号等を入力する操作手段と、着信表示や電話番号等を表示する表示手段と、音声信号あるいはデータ信号を変調して送信信号に変換する送信手段と、受信信号を音声あるいはデータ信号に変換する受信手段と、前記送信信号か前記受信信号を送信または受信の少なくとも一方を行う請求項1〜12いずれか1記載のチップアンテナと、各部を制御する制御手段を備えた無線端末装置。
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