JPH10125534A - インダクタンス素子の製造方法及び無線端末装置 - Google Patents

インダクタンス素子の製造方法及び無線端末装置

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JPH10125534A
JPH10125534A JP27440596A JP27440596A JPH10125534A JP H10125534 A JPH10125534 A JP H10125534A JP 27440596 A JP27440596 A JP 27440596A JP 27440596 A JP27440596 A JP 27440596A JP H10125534 A JPH10125534 A JP H10125534A
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広実 崎田
Kazuhiro Takeda
和弘 竹田
Kenzou Isozaki
賢蔵 磯▲ざき▼
Kiyoto Hayashi
清人 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、溝端部の導電膜の劣化が生じない
インダクタンス素子の製造方法及び無線端末装置を提供
することを目的としている。 【解決手段】 基台11の上に導電膜12を形成し、導
電膜12に溝13を形成し、溝13の上に保護材14を
形成したインダクタンス素子の製造方法であって、基台
11とレーザ射出部401が相対的に移動し始めてから
基台11にレーザ402を照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信などの
電子機器に用いられ、特に高周波回路等に好適に用いら
れるインダクタンス素子の製造方法及び無線端末装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図17は従来のインダクタンス素子を示
す側面図である。図17において、1は四角柱状の基
台、2は基台1の上に形成された導電膜、3は導電膜2
に設けられた溝、4は導電膜2の上に積層された保護材
である。
【0003】この様な電子部品は、溝3の間隔などを調
整することによって、所定の特性に調整する。
【0004】先行例としては、特開平7−307201
号公報,特開平7−297033号公報,特開平5−1
29133号公報,特開平1−238003号公報,実
開昭57−117636号公報,特開平5−29925
0号公報,特開平7−297033号公報等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の構成では、溝3の端部において、特に導電膜2の剥が
れや、特性が著しく劣化した部分が発生することがあ
り、素子としての特性が著しく悪いものが生産されるこ
とがあった。
【0006】本発明は前記従来の課題を解決するもの
で、溝の端部における導電膜の特性劣化等が生じないイ
ンダクタンス素子の製造方法及び無線端末装置を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、基台とレーザ
射出部を相対的に移動させて後に、レーザ射出部から基
台にレーザを照射照射した。
【0008】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、基台上
に導電膜を形成し、前記導電膜にレーザを照射して、ス
パイラル状の溝を形成するインダクタンス素子の製造方
法であって、基台とレーザ射出部を相対的に回転移動さ
せて溝を形成するとともに、前記基台と前記レーザ射出
部が相対的に回転移動し始めてから、レーザで溝を形成
することによって、特に溝の形成し始めの部分に、レー
ザが集中して照射されることを防止でき、それにともな
って、溝の形成し始めの部分が異常発熱を起こして、導
電膜の剥がれや特性劣化を引き起こすことを防止するこ
とができる。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、基台を回転させてレーザを照射することによって、
比較的装置の大きくなるレーザ射出部はほとんど移動し
ないか、又は微少に移動させるだけでよいので、製造装
置が複雑にならず、しかも大型化しない。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1,2に
おいて、基台の中央部に窪み部を設け、前記中央部に溝
を形成することによって、窪み部を狙ってレーザを照射
すればよいので、基台とレーザ射出部のセッティング等
を容易に行うことができる。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項3におい
て、窪み部に保護材を設けたことによって、レーザで形
成した溝部の保護を行うことができ、耐候性を向上させ
ることができる。
【0012】請求項5に記載の発明は、四角柱状で中央
部に窪み部を設けた基台上に導電膜を形成し、前記窪み
部にレーザーを照射してスパイラル状の溝を前記導電膜
に形成し、前記溝を覆うように前記窪み部に保護材を形
成するインダクタンス素子の製造方法であって、前記基
台と前記レーザ射出部が相対的に回転移動し始めてか
ら、レーザで溝を形成することによって特に溝の形成し
始めの部分に、レーザが集中して照射されることを防止
でき、それにともなって、溝の形成し始めの部分が異常
発熱を起こして、導電膜の剥がれや特性劣化を引き起こ
すことを防止することができる。また、両端部の断面形
状を正四角形状としているので、回路基板等への装着性
が良く、磁束がプリント基板と平行で、方向性が存在し
ないので、回路基板等に実装しやすく、しかも保護材を
設けているので、耐候性を向上させることができる。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項5におい
て、基台を回転させ、レーザ射出部を固定して、前記基
台にレーザを照射することによって、窪み部を狙ってレ
ーザを照射すればよいので、基台とレーザ射出部のセッ
ティング等を容易に行うことができる。
【0014】請求項7に記載の発明は、音声を音声信号
に変換する音声信号変換手段と、電話番号等を入力する
操作手段と、着信表示や電話番号等を表示する表示手段
と、音声信号を復調して送信信号に変換する送信手段
と、受信信号を音声信号に変換する受信手段と、前記送
信信号及び前記受信信号を送受信するアンテナと、各部
を制御する制御手段を備えた無線端末装置であって、受
信手段及び送信手段を構成するフィルタ回路やマッチン
グ回路を構成するインダクタンス素子として、請求項1
〜6いずれか1記載の製造方法で製造されたインダクタ
ンス素子を用いたことによって、時間が経過するにつれ
て特性劣化の原因となる可能性がある、導電膜剥がれの
ほとんど発生していないインダクタンス素子を用いるこ
とによって、時間の経過にともなう、無線端末装置の特
性劣化(ノイズが増えるなど)を防止することができ
る。
【0015】以下、本発明におけるインダクタンスの製
造方法及び無線端末装置の実施の形態について説明す
る。
【0016】図1,図2はそれぞれ本発明の一実施の形
態におけるインダクタンス素子を示す斜視図及び側面図
である。
【0017】図1において、11は絶縁材料などをプレ
ス加工,押し出し法等を施して構成されている基台、1
2は基台11の上に設けられている導電膜で、導電膜1
2は、メッキ法やスパッタリング法等の蒸着法等によっ
て基台11上に形成される。13は基台11及び導電膜
12に設けられた溝で、溝13は、レーザ光線等を導電
膜12に照射することによって形成したり、導電膜12
に砥石等を当てて機械的に形成されている。14は基台
11及び導電膜12の溝13を設けた部分に塗布された
保護材、15,16はそれぞれ端子電極が形成された端
子部で、端子部15と端子部16の間には、溝13及び
保護材14が設けられている。なお、図2は、保護材1
4の一部を取り除いた図である。
【0018】また、本実施の形態のインダクタンス素子
は、実用周波数帯域が1〜6GHz程度と高周波数に対
応するとともに、50nH以下の微小インダクタンスを
有し、しかもインダクタンス素子の長さL1,幅L2,
高さL3は以下の通りとなっていることが好ましい。
【0019】L1=0.5〜1.1mm(好ましくは
0.6〜1.0mm) L2=0.2〜0.7mm(好ましくは0.3〜0.6
mm) L3=0.2〜0.7mm(好ましくは0.3〜0.6
mm) L1が0.5mm以下であると、自己共振周波数f0が
下がってしまうとともにQ値が低下してしまい、良好な
特性を得ることができない。また、L1が1.1mmを
超えてしまうと、素子自体が大きくなってしまい、電子
回路等が形成された基板など(以下回路基板等と略す)
回路基板等の小型化ができず、ひいてはその回路基板等
を搭載した電子機器等の小型化を行うことができない。
また、L2,L3それぞれが0.2mm以下であると、
素子自体の機械的強度が弱くなりすぎてしまい、実装装
置などで、回路基板等に実装する場合に、素子折れ等が
発生することがある。また、L2,L3が0.7mm以
上となると、素子が大きくなりすぎて、回路基板等の小
型化、ひいては装置の小型化を行うことができない。な
お、L4(段落ちの深さ)は5μm〜50μm程度が好
ましく、5μm以下であれば、保護材14の厚さ等を薄
くしなければならず、良好な保護特性等を得ることがで
きない。また、L4が50μmを超えると基台の機械的
強度が弱くなり、やはり素子折れ等が発生することがあ
る。
【0020】以上の様に構成されたインダクタンス素子
について、以下各部の詳細な説明をする。図3は導電膜
を形成した基台の断面図、図4(a)(b)はそれぞれ
基台の側面図及び底面図である。
【0021】まず、基台11の形状について説明する。
基台11は、図3及び図4に示す様に、回路基板等に実
装しやすいように断面が四角形状の中央部11aと中央
部11aの両端に一体に設けられ、しかも断面が四角形
状の端部11b,11cによって構成されている。な
お、端部11b,11c及び中央部11aは断面四角形
状としたが、五角形状や六角形状などの多角形状でも良
い。中央部11aは端部11b,11cから段落ちした
構成となっている。本実施の形態では、端部11b,1
1cの断面形状を略正四角状とすることによって、回路
基板等へのインダクタンス素子を装着性を良好にした。
また、本実施の形態では中央部11aに横向きに溝13
を形成することによって、どのように回路基板等に実装
しても方向性が無いために、取り扱いが容易になる。ま
た、中央部11aには素子部(溝13や保護材14)が
形成されることとなり、端部11b,11cには端子部
15,16が形成される。
【0022】なお、本実施の形態では、中央部11a及
び端部11b,11cをともに略正四角形状としたが、
正五角形状等の正多角形状にしてもよい。さらに、本実
施の形態では、中央部11aと端部11c,11bそれ
ぞれの断面形状を正四角形というように同一にしたが、
異なっても良い。すなわち、端部11b、11cの断面
形状を正多角形状とし、中央部11aの断面形状を他の
多角形状としたり、円形状としても良い。中央部11a
の断面形状を円形とすることによって、良好に溝13を
形成することができる。
【0023】さらに、本実施の形態では、中央部11a
を端部11b,11cより段落ちさせることによって、
保護材14を塗布した際に、その保護材14と回路基板
等が接触することなどを防止していたが、特に保護材1
4の厚みや実装される回路基板等の状況(回路基板等の
実装される部分に溝が形成されていたり、回路基板等の
電極部が盛り上がっている等)によって、中央部11a
を段落ちさせなくてもよい。中央部11aを端部11
b,11cから段落ちさせないと、基台11の構造が簡
単になり、生産性が向上し、さらに中央部11aの機械
的強度も向上する。この様に段落ちさせない場合でも、
断面四角形状の四角柱形状としてもよいし、さらに断面
を多角形状とする角柱とすることもできる。
【0024】また、図4(a)に示す様に基台11の端
部の高さZ1及びZ2は下記の条件を満たすことが好ま
しい。
【0025】 |Z1−Z2|≦80μm(好ましくは50μm) Z1とZ2の高さの違いが80μm(好ましくは50μ
m以下)を超えると、素子を基板に実装し、半田等で回
路基板等に取り付ける場合、半田等の表面張力によって
素子が一方の端部に引っ張られて、素子が立ってしまう
というマンハッタン現象の発生する確率が非常に高くな
る。このマンハッタン現象を図5に示す。図5に示すよ
うに、基板200の上にインダクタンス素子を配置し、
端子部15,16それぞれと基板200の間に半田20
1,202が設けられているが、リフローなどによって
半田201,202を溶かすと、半田201,202の
それぞれの塗布量の違いや、材質が異なることによる融
点の違いによって、溶融した半田201,202の表面
張力が端子部15と端子部16で異なり、その結果、図
5に示すように一方の端子部(図5の場合は端子部1
5)を中心に回転し、インダクタンス素子が立ち上がっ
てしまう。Z1とZ2の高さの違いが80μm(好まし
くは50μm以下)を超えると、素子が傾いた状態で基
板200に配置されることとなり、素子立ちを促進す
る。また、マンハッタン現象は特に小型軽量のチップ型
の電子部品(チップ型インダクタンス素子を含む)にお
いて顕著に発生し、しかもこのマンハッタン現象の発生
要因の一つとして、端子部15,16の高さの違いによ
って素子が傾いて基板200に配置されることを着目し
た。この結果、Z1とZ2の高さの差を80μm以下
(好ましくは50μm以下)となるように、基台11を
成形などで加工することによって、このマンハッタン現
象の発生を大幅に抑えることができた。Z1とZ2の高
さの差を50μm以下とすることによって、ほぼ、マン
ハッタン現象の発生を抑えることができる。
【0026】次に基台11の面取りについて説明する。
図6は本発明の一実施の形態におけるインダクタンス素
子に用いられる基台の斜視図である。図6に示されるよ
うに、基台11の端部11b,11cそれぞれの角部1
1e,11dには面取りが施されており、その面取りし
た角部11e,11dのそれぞれの曲率半径R1及び中
央部11aの角部11fの曲率半径R2は以下の通りに
形成されることが好ましい。
【0027】0.03<R1<0.15(mm) 0.01<R2(mm) R1が0.03mm以下であると、角部11e,11d
が尖った形状となっているので、ちょっとした衝撃など
によって角部11e,11dに欠けなどが生じることが
あり、その欠けによって、特性の劣化等が発生したりす
る。また、R1が0.15mm以上であると、角部11
e,11dが丸くなりすぎて、前述のマンハッタン現象
を起こしやすくなり、不具合が生じる。更にR2が0.
01mm以下であると、角部11fにバリなどが発生し
やすく、中央部11a上に形成され、しかも素子の特性
を大きく左右する導電膜12の厚みが角部11fと平坦
な部分で大きく異なることがあり、素子特性のばらつき
が大きくなる。
【0028】次に基台11の構成材料について説明す
る。基台11の構成材料として下記の特性を満足してお
くことが好ましい。
【0029】 体積固有抵抗:1013以上(好ましくは1014以上) 熱膨張係数:5×10-4以下(好ましくは2×10-5
下)[20℃〜500℃における熱膨張係数] 誘電率:1MHzにおいて12以下(好ましくは10以
下) 曲げ強度:1300kg/cm2以上(好ましくは20
00kg/cm2以上) 密度:2〜5g/cm3(好ましくは3〜4g/cm3) 基台11の構成材料が体積固有抵抗が1013以下である
と、導電膜12とともに基台11にも所定に電流が流れ
始めるので、並列回路が形成された状態となり、自己共
振周波数f0及びQ値が低くなってしまい、高周波用の
素子としては不向きである。
【0030】また熱膨張係数が5×10-4以上である
と、基台11にヒートショック等でクラックなどが入る
ことがある。すなわち熱膨張係数が5×10-4以上であ
ると、上述の様に溝13を形成する際にレーザ光線や砥
石等を用いるので、基台11が局部的に高温になり、基
台11にクラックなどが生じることあるが、上述の様な
熱膨張係数を有することによって、大幅にクラック等の
発生を抑止できる。
【0031】また、誘電率が1MHzにおいて12以上
であると、自己共振周波数f0及びQ値が低くなってし
まい、高周波用の素子としては不向きである。
【0032】曲げ強度が1300kg/cm2以下であ
ると、実装装置で回路基板等に実装する際に素子折れ等
が発生することがある。
【0033】密度が2g/cm3以下であると、基台1
1の吸水率が高くなり、基台11の特性が著しく劣化
し、素子としての特性が悪くなる。また密度が5g/c
3以上になると、基台の重量が重くなり、実装性など
に問題が発生する。特に密度を上記範囲内に設定する
と、吸水率も小さく基台11への水の進入もほとんどな
く、しかも重量も軽くなり、チップマウンタなどで基板
に実装する際にも問題は発生しない。
【0034】この様に基台11の体積固有抵抗,熱膨張
係数,誘電率,曲げ強度,密度を規定することによっ
て、自己共振周波数f0及びQ値が低下しないので、高
周波用の素子として用いることができ、ヒートショック
等で基台11にクラック等が発生することを抑制できる
ので、不良率を低減することができ、更には、機械的強
度を向上させることができるので、実装装置などを用い
て回路基板等に実装できるので、生産性が向上する等の
優れた効果を得ることができる。
【0035】上記の諸特性を得る材料としては、アルミ
ナを主成分とするセラミック材料が挙げられる。しかし
ながら、単にアルミナを主成分とするセラミック材料を
用いても上記諸特性を得ることはできない。すなわち、
上記諸特性は、基台11を作製する際のプレス圧力や焼
成温度及び添加物によって異なるので、作製条件などを
適宜調整しなければならない。具体的な作製条件とし
て、基台11の加工時のプレス圧力を2〜5t,焼成温
度を1500〜1600℃,焼成時間1〜3時間等の条
件が挙げられる。また、アルミナ材料の具体的な材料と
しては、Al23が92重量%以上,SiO2が6重量
%以下,MgOが1.5重量%以下,Fe23が0.1
%以下,Na2Oが0.3重量%以下等が挙げられる。
【0036】次に基台11の表面粗さについて説明す
る。なお、以下の説明で出てくる表面粗さとは、全て中
心線平均粗さを意味するものであり、導電膜12の説明
等に出てくる粗さも中心線平均粗さである。
【0037】基台11の表面粗さは0.15〜0.5μ
m程度、好ましくは0.2〜0.3μm程度がよい。図
7は基台11の表面粗さと剥がれ発生率を示したグラフ
である。図7は下記に示すような実験の結果である。基
台11及び導電膜12はそれぞれアルミナ,銅で構成
し、基台11の表面粗さをいろいろ変えたサンプルを作
製し、その各サンプルの上に同じ条件で導電膜12を形
成した。それぞれのサンプルに超音波洗浄を行い、その
後に導電膜12の表面を観察して、導電膜12の剥がれ
の有無を測定した。基台11の表面粗さは、表面粗さ測
定器(東京精密サーフコム社製 574A)を用いて、
先端Rが5μmのものを用いた。この結果から判るよう
に平均表面粗さが0.15μm以下であると、基台11
の上に形成された導電膜12の剥がれの発生率が5%程
度であり、良好な基台11と導電膜12の接合強度を得
ることができる。更に、表面粗さが0.2μm以上であ
れば導電膜12の剥がれがほとんど発生していないの
で、できれば、基台11の表面粗さは0.2μm以上が
好ましい。導電膜12の剥がれは、素子の特性劣化の大
きな要因となるので、歩留まり等の面から発生率は5%
以下が好ましい。
【0038】図8は基台の表面粗さに対する周波数とQ
値の関係を示すグラフである。図8は以下のような実験
の結果である。まず、表面粗さが0.1μm以下の基台
11と、表面粗さが0.2〜0.3μmの基台11と、
表面粗さが0.5μm以上の基台11のそれぞれのサン
プルを作製し、それぞれのサンプルに同じ材料(銅)で
同じ厚さの導電膜を形成した。そして、各サンプルにお
いて、所定の周波数FにおけるQ値を測定した。図8か
ら判るように基台11の表面粗さが0.5μm以上であ
ると、導電膜12の膜構造が悪くなることが原因と考え
られるQ値の低下が見られる。特に高周波領域で顕著に
Q値の劣化が見られる。また、自己共振周波数f0(各
線の極大値)も基台11の表面粗さが0.5μmのもの
は、低周波側にシフトしている。従ってQ値の面及び自
己共振周波数f0の面から見れば基台11の表面粗さは
0.5μm以下とすることが好ましい。
【0039】以上の様に、導電膜12と基台11との密
着強度,導電膜のQ値及び自己共振周波数f0の双方の
結果から判断すると、基台11の表面粗さは、0.15
μm〜0.5μmが好ましく、さらに好ましくは0.2
〜0.3μmが良い。
【0040】また、表面粗さは、端部11b,11cと
中央部11aでは、平均表面粗さを異ならせた方が好ま
しい。すなわち、平均表面粗さ0.15〜0.5μmの
範囲内で端部11b,11cの平均表面粗さを中央部1
1aの平均表面粗さよりも小さくすることが好ましい。
端部11b,11cは導電膜12を積層することによっ
て上述の様に端子部15,16が構成されるので、端部
11b,11cの表面粗さを中央部11aより小さくす
ることによって、端部11b,11c上に形成される導
電膜12の表面粗さを小さくできるので、回路基板等の
電極との密着性を向上させることができ、確実な回路基
板等とインダクタンス素子の接合をおこなうことができ
る。また、中央部11aには導電膜12を積層し溝13
を形成するので、溝13をレーザ等で形成する際に導電
膜12が基台11からはがれ落ちないように導電膜12
と基台11の密着強度を向上させなければないので、端
部11b,11cよりも中央部11aの表面粗さを大き
くした方が好ましい。特にレーザで溝13を形成する場
合、レーザが照射された部分は他の部分よりも急激に温
度が上昇し、ヒートショック等で導電膜12が剥がれる
ことがある。従って、レーザで溝13を形成する場合に
は導電膜12と基台11の接合密度を他の部分よりも向
上させることが必要である。
【0041】この様に中央部11aと端部11b,11
cとの表面粗さを異ならせることによって、回路基板等
との密着性及び溝13の加工の際の導電膜12のはがれ
を防止することができる。
【0042】なお、本実施の形態では、導電膜12と基
台11の接合強度を基台11の表面粗さを調整すること
によって、向上させたが、例えば、基台11と導電膜1
2の間にCr単体またはCrと他の金属の合金の少なく
とも一方で構成された中間層を設けることによって、表
面粗さを調整せずとも導電膜12と基台11の密着強度
を向上させることができる。もちろん基台11の表面粗
さを調整し、その上その基台11の上に中間層及び導電
膜12を積層する場合では、より強力な導電膜12と基
台11の密着強度を得ることができる。
【0043】次に導電膜12について説明する。導電膜
12としては、50nH以下の微少インダクタンスを有
し、しかも800MHz以上の高周波信号に対してQ値
が30以上、又自己中心周波数f0が1〜6GHz程度
のものが好ましい。この様な特性の導電膜12を得るた
めには、材料及び製法等を選択しなければならない。
【0044】以下具体的に導電膜12について説明す
る。導電膜12の構成材料としては、銅,銀,金,ニッ
ケルなどの導電材料が挙げられる。この銅,銀,金,ニ
ッケル等の材料には、耐候性等を向上させために所定の
元素を添加してもよい。また、導電材料と非金属材料等
の合金を用いてもよい。構成材料としてコスト面や耐食
性の面及び作り易さの面から銅及びその合金がよく用い
られる。導電膜12の材料として、銅等を用いる場合に
は、まず、基台11上に無電解メッキによって下地膜を
形成し、その下地膜の上に電解メッキにて所定の銅膜を
形成して導電膜12が形成される。更に、合金等で導電
膜12を形成する場合には、スパッタリング法や蒸着法
で構成することが好ましい。また、構成材料に銅及びそ
の合金を用いた場合導電膜12の形成厚みは15μm以
上が好ましい。厚みが15μmより薄いと、導電膜12
のQ値が小さくなり所定の特性を得ることができにく
い。図9は、導電膜12の膜厚とQ値の関係を示すグラ
フである。導電膜12の構成材料としては銅を用い、基
台11の材料及び表面粗さ等は、同じ条件にし、その基
台11の上に形成する導電膜12の厚さを変化させ、そ
れぞれの場合におけるQ値を測定した。図9から判るよ
うに導電膜12の厚さが15μm以上であると、Q値は
30を超えている。また、導電膜12の膜厚が15μm
以上の領域ではQ値はあまり向上せず、しかもコスト面
や不良率の低減のために導電膜12の膜厚は35μm以
下とすることが好ましい。更に導電膜12の厚さは21
μm以上が好ましい。
【0045】導電膜12は単層で構成してもよいが、多
層構造としてもよい。すなわち、構成材料の異なる導電
膜を複数積層して構成しても良い。例えば、基台11の
上に先ず銅膜を形成し、その上に耐候性の良い金属膜
(ニッケル等)を積層する事によって、やや耐候性に問
題がある銅の腐食を防止することができる。
【0046】導電膜12の形成方法としては、メッキ法
(電解メッキ法や無電解メッキ法など),スパッタリン
グ法,蒸着法等が挙げられる。この形成方法の中でも、
量産性がよく、しかも膜厚のばらつきが小さなメッキ法
がよく用いられる。
【0047】導電膜12の表面粗さは1μm以下が好ま
しく、更に好ましくは0.2μm以下が好ましい。導電
膜12の表面粗さが1μmを超えると、表皮効果によっ
て高周波でのQ値が低下する。図10は導電膜12の周
波数とQ値の関係を示すグラフである。図10は下記の
様な実験を通して導き出された。まず、同じ大きさ同じ
材料同じ表面粗さで構成された基台11の上に銅を構成
材料とする導電膜12の表面粗さを変えて形成し、それ
ぞれのサンプルにて各周波数におけるQ値を測定した。
図10から判るように、導電膜12の表面粗さが1μm
以上であれば高周波領域におけるQ値が低くなっている
ことが判る。更に導電膜12の表面粗さが0.2μm以
下であれば特に高周波領域におけるQ値が、非常に高く
なっていることがわかる。
【0048】以上の様に導電膜12の表面粗さは、1.
0μm以下が良く、更に好ましくは、0.2μm以下と
することによって、導電膜12の表皮効果を低減させる
ことができ、特に高周波におけるQ値を向上させる事が
できる。
【0049】更に導電膜12と基台11の密着強度は、
導電膜12を形成した基台11を400℃の温度下に数
秒間放置した後に基台11から導電膜12がはがれない
程度以上であることが好ましい。素子を基板等に実装し
た際に、素子には自己発熱や他の部材からの熱が加わる
ことによって、素子に200℃以上の温度が加わること
がある。従って、400℃で基台11からの導電膜12
のはがれが発生しない程度の密着強度であれば、たとえ
素子に熱が加わっても、素子の特性劣化等は発生しな
い。
【0050】次に保護材14について説明する。保護材
14としては、耐候性に優れた有機材料、例えばエポキ
シ樹脂などの絶縁性を示す材料が用いられる。また、保
護材14としては、溝13の状況等が観測できるような
透明度を有する事が好ましい。更に保護材14には透明
度を有したまま、所定の色を有することが好ましい。保
護材14に赤,青,緑などの、導電膜12や端子部1
5,16等と異なる色を着色する事によって、素子各部
の区別をする事ができ、素子各部の検査などが容易に行
える。また、素子の大きさ、特性、品番等の違いで保護
材14の色を変えることによって、特性や品番等の異な
る素子を誤った部分に取り付けるなどのミスを低減させ
ることができる。
【0051】また、保護材14は、図11に示すように
溝13の角部13aと保護材14の表面までの長さZ1
が5μm以上となるように塗布することが好ましい。Z
1が5μmより小さいと特性劣化や放電などが発生し易
くなり素子の特性が大幅に劣化することが考えられる。
また、溝13の角部13aは特に放電などが発生しやす
い部分であり、この角部13a上に厚さ5μm以上の保
護材14が形成されることが非常に好ましい。また、保
護材14を形成した後に再びメッキを施して電極膜等を
形成することがあるが、角部13a上に5μm以上の保
護材14が形成されていないと、電極膜等が付着すると
不具合が生じる保護材14上に電極膜等が形成されるこ
とになり、特性の劣化が生じる。
【0052】次に端子部15,16について説明する。
端子部15,16は、導電膜12のみでも十分に機能す
るが、様々な環境条件等に順応させるために、多層構造
とすることが好ましい。
【0053】図12は端子部15の断面図である。図1
2において、基台11の端部11bの上に導電膜12が
形成されており、しかも導電膜12の上には耐候性を有
するニッケル,チタン等の材料で構成される保護層30
0が形成されており、更に保護層300の上には半田等
で構成された接合層301が形成されている。保護層3
00は接合層と導電膜12の接合強度を向上させるとと
もに、導電膜の耐候性を向上させることができる。本実
施の形態では、保護層300の構成材料として、ニッケ
ルかニッケル合金の少なくとも一方とし、接合層301
の構成材料としては半田を用いた。保護層300(ニッ
ケル)の厚みは2〜7μmが好ましく、2μmを下回る
と耐候性が悪くなり、7μmを上回ると保護層300
(ニッケル)自体の電気抵抗が高くなり、素子特性が大
きく劣化する。また、接合層301(半田)の厚みは5
μm〜10μm程度が好ましく、5μmを下回ると半田
食われ現象が発生して素子と回路基板等との良好な接合
が期待できず、10μmを上回るとマンハッタン現象が
発生し易くなり、実装性が非常に悪くなる。
【0054】以上の様に構成されたインダクタンス素子
は、特性劣化が無く、しかも,実装性及び生産性が非常
によい。
【0055】以上の様に構成されたインダクタンス素子
について、以下その製造方法について説明する。
【0056】まず、アルミナ等の絶縁材料をプレス成形
や押し出し法によって、基台11を作製する。次にその
基台11全体にメッキ法やスパッタリング法などによっ
て導電膜12を形成する。次に導電膜12を形成した基
台11にスパイラル状の溝13を形成する。溝13はレ
ーザ加工や切削加工によって作製される。レーザ加工
は、非常に生産性が良いので、以下レーザ加工について
説明する。
【0057】まず、図13に示す様に、導電膜12を形
成した基台11を回転装置に取り付け、回転軸400を
中心にまず基台11を回転させ、その後に基台11の中
央部11aにレーザ射出部401からレーザ402を照
射して導電膜12及び基台11の双方を取り除き、図1
4の様に基台11を矢印B方向に移動させてスパイラル
状の溝13を形成する。溝13の形成終了端では、レー
ザ402の照射が終わってから基台11の回転を停止さ
せる。このときのレーザ402は、YAGレーザ,エキ
シマレーザ,炭酸ガスレーザなどを用いることができ、
レーザ光をレンズなどで絞り込むことによって、基台1
1の中央部11aに照射する。更に、溝13の深さ等
は、レーザ402のパワーを調整し、溝13の幅等は、
レーザ光を絞り込む際のレンズを交換することによって
行える。また、導電膜12の構成材料等によって、レー
ザ402の吸収率が異なるので、レーザ402の種類
(レーザの波長)は、導電膜12の構成材料によって、
適宜選択することが好ましい。又、図13,14におい
て、403はレーザ発振装置で、404はレーザ射出部
401とレーザ発振装置403の間を結ぶ光伝達ケーブ
ルである。なお、本実施の形態では、溝加工にレーザを
用いたが、電子ビームなどの粒子ビームでもよい。すな
わち、溝加工には、高エネルギービームが用いられる。
【0058】以上の様に、基台11を回転させてからレ
ーザ402で溝13を形成することによって、溝13の
切り始め部分に、レーザ402が集中して照射されるこ
とを防止でき、それにともなって、溝13の形成し始め
の部分が異常発熱を起こして、導電膜12の剥がれや、
導電膜12の溶融による特性劣化を引き起こすことを防
止することができる。
【0059】なお、本実施の形態では、基台11を回転
させるとともに、矢印B方向に移動させ、レーザ射出部
401を固定して溝13を形成したが、基台11を固定
し、レーザ射出部401を回転させ、しかもレーザ射出
部401を矢印B方向と逆方向に移動させることによっ
て溝13を形成しても良い。
【0060】また、本実施の形態では、基台11が回転
し始めてから、レーザ402を基台11に照射したが、
レーザ402を溝13を形成できないほど弱い出力で回
転していない基台11に照射しておき、その後に基台1
1を回転させて、更にその後にレーザ402を溝13を
形成できる程度の出力に上げて、溝13を形成してもよ
い。この方法であれば、いちいちレーザ発振装置403
をON,OFFしなくても良いので、レーザ発振装置4
03の寿命等を長くすることができる。
【0061】溝13を形成した後に、溝13を形成した
部分(中央部11a)に保護材14を塗布し、乾燥させ
る。
【0062】この時点でも、製品は完成するが、特に端
子部15,16にニッケル層や半田層を積層して、耐候
性や接合性を向上させることもある。ニッケル層や半田
層は、メッキ法等によって保護材14を形成した半完成
品に形成する。
【0063】なお、本実施の形態は、インダクタンス素
子について説明したが、絶縁材料によって構成された基
台の上に導電膜を形成する電子部品でも同様な効果を得
ることができる。
【0064】図15及び図16はそれぞれ本発明の一実
施の形態における無線端末装置を示す斜視図及びブロッ
ク図である。図13及び図14において、29は音声を
音声信号に変換するマイク、30は音声信号を音声に変
換するスピーカー、31はダイヤルボタン等から構成さ
れる操作部、32は着信等を表示する表示部、33はア
ンテナ、34はマイク29からの音声信号を復調して送
信信号に変換する送信部で、送信部34で作製された送
信信号は、アンテナを通して外部に放出される。35は
アンテナで受信した受信信号を音声信号に変換する受信
部で、受信部35で作成された音声信号はスピーカ30
にて音声に変換される。36は送信部34,受信部3
5,操作部31,表示部32を制御する制御部である。
【0065】以下その動作の一例について説明する。先
ず、着信があった場合には、受信部35から制御部36
に着信信号を送出し、制御部36は、その着信信号に基
づいて、表示部32に所定のキャラクタ等を表示させ、
更に操作部31から着信を受ける旨のボタン等が押され
ると、信号が制御部36に送出されて、制御部36は、
着信モードに各部を設定する。即ちアンテナ33で受信
した信号は、受信部35で音声信号に変換され、音声信
号はスピーカー30から音声として出力されると共に、
マイク29から入力された音声は、音声信号に変換さ
れ、送信部34を介し、アンテナ33を通して外部に送
出される。
【0066】次に、発信する場合について説明する。ま
ず、発信する場合には、操作部31から発信する旨の信
号が、制御部36に入力される。続いて電話番号に相当
する信号が操作部31から制御部36に送られてくる
と、制御部36は送信部34を介して、電話番号に対応
する信号をアンテナ33から送出する。その送出信号に
よって、相手方との通信が確立されたら、その旨の信号
がアンテナ33を介し受信部35を通して制御部36に
送られると、制御部36は発信モードに各部を設定す
る。即ちアンテナ33で受信した信号は、受信部35で
音声信号に変換され、音声信号はスピーカー30から音
声として出力されると共に、マイク29から入力された
音声は、音声信号に変換され、送信部34を介し、アン
テナ33を通して外部に送出される。
【0067】上記で説明したインダクタンス素子(図1
〜図14にしめしたもの)は、送信部34や受信部35
の中のフィルタ回路やマッチング回路などに用いられて
おり、その数は、一つの無線端末装置に数個〜40個程
度用いられている。この様に、溝13の切り始めなどに
発生する導電膜12の剥がれや導電膜12の溶損による
特性劣化がない、インダクタンス素子を用いることによ
って、ノイズ等の発生を防止することができ性能の劣化
を防止できる。また、導電膜12の剥がれ等は、時間の
経過に伴って、インダクタンス素子自体の特性を劣化さ
せるので、その様な導電膜12の剥がれの無い本実施の
形態のインダクタンス素子を用いることによって、長期
間使用しても、ノイズの発生等を防止できる。
【0068】
【発明の効果】本発明は、基台とレーザ射出部が相対的
に回転移動し始めてから、レーザで溝を形成することに
よって、特に溝の形成し始めの部分に、レーザが集中し
て照射されることを防止でき、それにともなって、溝の
形成し始めの部分が異常発熱を起こして、導電膜の剥が
れや特性劣化を引き起こすことを防止することができ
る。
【0069】また、上記インダクタンス素子を搭載した
無線端末装置では、性能劣化や、長期間の使用によるノ
イズの発生等を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子を示す斜視図
【図2】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子を示す側面図
【図3】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子に用いられる導電膜を形成した基台の断面図
【図4】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子に用いられる基台を示す図
【図5】マンハッタン現象を示す側面図
【図6】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子に用いられる基台の斜視図
【図7】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子に用いられる基台の表面粗さと剥がれ発生率を示し
たグラフ
【図8】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子に用いられる基台の表面粗さに対する周波数とQ値
の関係を示すグラフ
【図9】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子に用いられる導電膜の膜圧と、Q値の関係を示すグ
ラフ
【図10】本発明の一実施の形態におけるインダクタン
ス素子に用いられる導電膜の表面粗さに対する周波数と
Q値の関係を示すグラフ
【図11】本発明の一実施の形態におけるインダクタン
ス素子の保護材を設けた部分の側面図
【図12】本発明の一実施の形態におけるインダクタン
ス素子の端子部の断面図
【図13】本発明の一実施の形態におけるインダクタン
ス素子の製造方法を示す概略図
【図14】本発明の一実施の形態におけるインダクタン
ス素子の製造方法を示す概略図
【図15】本発明の一実施の形態における無線端末装置
を示す斜視図
【図16】本発明の一実施の形態における無線端末装置
を示すブロック図
【図17】従来のインダクタンス素子を示す側面図
【符号の説明】 11 基台 11a 中央部 11b,11c 端部 11d,11e,11f 角部 12 導電膜 13 溝 14 保護材 15,16 端子部 30 スピーカー 31 操作部 32 表示部 33 アンテナ 34 送信部 35 受信部 36 制御部 400 回転軸 401 レーザ射出部 402 レーザ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 清人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基台上に導電膜を形成し、前記導電膜にレ
    ーザを照射して、スパイラル状の溝を形成するインダク
    タンス素子の製造方法であって、基台とレーザ射出部を
    相対的に回転移動させて溝を形成するとともに、前記基
    台と前記レーザ射出部が相対的に回転移動し始めてか
    ら、レーザで溝を形成することを特徴とするインダクタ
    ンス素子の製造方法。
  2. 【請求項2】基台を回転させてレーザを照射することを
    特徴とする請求項1記載のインダクタンス素子の製造方
    法。
  3. 【請求項3】基台の中央部に窪み部を設け、前記中央部
    に溝を形成することを特徴とする請求項1,2いずれか
    1記載のインダクタンス素子の製造方法。
  4. 【請求項4】窪み部に保護材を設けたことを特徴とする
    請求項3記載のインダクタンス素子の製造方法。
  5. 【請求項5】四角柱状で中央部に窪み部を設けた基台上
    に導電膜を形成し、前記窪み部にレーザーを照射してス
    パイラル状の溝を前記導電膜に形成し、前記溝を覆うよ
    うに前記窪み部に保護材を形成するインダクタンス素子
    の製造方法であって、前記基台と前記レーザ射出部が相
    対的に回転移動し始めてから、レーザで溝を形成するこ
    とを特徴とするインダクタンス素子の製造方法。
  6. 【請求項6】基台を回転させてレーザを照射することを
    特徴とする請求項1記載のインダクタンス素子の製造方
    法。
  7. 【請求項7】音声を音声信号に変換する音声信号変換手
    段と、電話番号等を入力する操作手段と、着信表示や電
    話番号等を表示する表示手段と、音声信号を復調して送
    信信号に変換する送信手段と、受信信号を音声信号に変
    換する受信手段と、前記送信信号及び前記受信信号を送
    受信するアンテナと、各部を制御する制御手段を備えた
    無線端末装置であって、受信手段及び送信手段を構成す
    るフィルタ回路やマッチング回路を構成するインダクタ
    ンス素子として、請求項1〜6いずれか1記載の製造方
    法で製造されたインダクタンス素子を用いたことを特徴
    とする無線端末装置。
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