JP4140527B2 - 空気通路開閉装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空気通路を開閉する空気通路開閉装置に関するもので、車両用空調装置に適用して有効である。
車両用空調装置におけるエアミックスドアや吹出モード切替ドアは、空気が流通する開口部の開口面積を調節することにより、開口部の通過風量を調節するものであるが、開口部の開口面積が小さいとき、すなわち、ドア開度が小さいときには、「ヒュー」という耳障りな異音(笛吹音)が発生し易い。
この異音の発生原因を図9に基づいて説明すると、図9は開閉ドア24のシール部31の先端部31aとケース11のシール面35との間に形成される開口部36の開口面積が小さい状態(ドア開度小の状態)を示している。このようなドア開度小の状態では、開閉ドア24のシール部先端部31aとケース11のシール面35との間の小間隙によって空気流れは急縮小され流速が上昇し、その直後には流路が急拡大され、流速が低下する。
このような空気流れの急縮小、急拡大に伴って、開閉ドア24の背面側(下流側)では、主流から剥離した剥離流れが発生して渦aが生じる。そして、この渦aが原因となって耳障りな異音が発生する。
そこで、図10に示すように、ケース11のシール面35において、開閉ドア24のシール部先端部31aよりも下流側部位にリブ38を追加して、上記渦aの発生を抑制することが知られている。このような渦抑制手段は例えば特許文献1に記載されている。
特開平9−66735号公報
ところで、図10の従来技術において、開閉ドア24の全閉時には、開閉ドア24のシール部31をシール面35上に弾性変形させて圧接させ、これにより、ドア全閉時のシール性を確保する必要がある。従って、リブ38の形成位置は、ドア全閉時のシール部31の弾性変形を阻害しないようにするために、ドア開度小の状態ではシール部31の先端部31aから下流側へ所定距離bだけ離して設ける必要がある。
本発明者らの実験検討によると、空位流れが開閉ドア24のシール部31の先端部31aを通過した直後に渦aが発生するにもかかわらず、図10の従来技術ではリブ38の位置をシール部先端部31aから所定距離bだけ下流側に設定しなければならないので、渦aの発生を十分抑制できないことが分かった。その結果、異音の抑制効果も不十分となることが判明した。
本発明は、上記点に鑑み、ドア全閉時のシール性確保に不都合を生じることなく、ドア開度小の状態における異音の抑制効果を向上することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、ドア基板部(30)、および前記ドア基板部(30)の外縁部に一体に設けられた弾性材からなるシール部(31、32)を有するドア(24〜26)と、
空気が流れる空気通路を構成するとともに、前記ドア(24〜26)が前記空気通路内に変位可能に配置されるケース(11)と、
前記ケース(11)の内壁面に形成され、前記ドア(24〜26)が前記空気通路を全閉する時に前記シール部(31、32)の先端部(31a、32a)が圧接するシール面(35、37)とを備え、
更に、前記シール部(31、32)の先端部(31a、32a)のうち、前記シール面(35、37)と反対側の部位に、多数のリブ(31b、32b)を所定間隔(L1)を隔てて歯状に突出形成し、
前記多数のリブ(31b、32b)は前記空気通路の全閉時に前記シール面(35、37)から開離している空気通路開閉装置を特徴としている。
これによると、シール部(31、32)の先端部(31a、32a)とシール面(35、37)との間に微小隙間(微小開口部)(36)が形成される微小開度位置において、多数のリブ(31b、32b)の歯状の突き出し形状によって、微小隙間(36)を通過する空気流れと直交する方向に空気流れの脈動(風速変化)を強制的に作ることができる。この空気流れの脈動によって、微小隙間(36)の下流部で渦が発達することを抑制して異音の発生を効果的に抑制できる。
しかも、歯状の多数のリブ(31b、32b)を、シール部(31、32)の先端部(31a、32a)のうち、シール面(35、37)と反対側の部位に形成し、シール部(31、32)の先端部(31a、32a)がシール面(35、37)に圧接する空気通路全閉時(ドア全閉時)に、多数のリブ(31b、32b)がシール面(35、37)から開離しているので、多数のリブ(31b、32b)がシール作用の妨げとならない。よって、シール部(31、32)にリブ(31b、32b)を形成しても、ドア全閉時のシール作用を確実に発揮できる。
請求項2に記載の発明では、ドア基板部(30)、および前記ドア基板部(30)の外縁部に一体に設けられた弾性材からなるシール部(31、32)を有するドア(24〜26)と、
空気が流れる空気通路を構成するとともに、前記ドア(24〜26)が前記空気通路内に変位可能に配置されるケース(11)と、
前記ケース(11)の内壁面に形成され、前記ドア(24〜26)が前記空気通路を全閉する時に前記シール部(31、32)の先端部(31a、32a)が圧接するシール面(35、37)とを備え、
更に、前記シール部(31、32)の先端部(31a、32a)のうち、前記シール面(35、37)と反対側の部位に、突き出し量がテーパ状に変化するテーパ状のリブ(31c、32c)を突出形成し、
前記テーパ状のリブ(31c、32c)は前記空気通路の全閉時に前記シール面(35、37)から開離している空気通路開閉装置を特徴としている。
これによると、シール部(31、32)の先端部(31a、32a)とシール面(35、37)との間に微小隙間(微小開口部)(36)が形成される微小開度位置において、リブ(31c、32c)のテーパ状の突き出し形状によって、微小隙間(36)を通過する空気流れと直交する方向に空気流れの風速変化を強制的に作ることができる。この風速変化によって、微小隙間(36)の下流部で渦が発達することを抑制して異音の発生を効果的に抑制できる。
請求項3に記載の発明のように、請求項1または2に記載の空気通路開閉装置において、具体的には、シール部(31、32)の先端部(31a、32a)がシール面(35、37)との間で微小開口面積を形成する微小開度位置の際に、リブ(31b、31c、32b、32c)を、シール面(35、37)に沿う方向に突き出すように形成すればよい。
ところで、ケース(11)内の空気流れの風速分布はケース(11)内壁面との摩擦の影響で、中央部で大きくなり、空気流れの両側部で小さくなる。請求項4に記載の発明では、この点を考慮して、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置において、リブ(31b、31c、32b、32c)の突き出し量を空気流れの中央部で大きくし、空気流れの両側部で小さくしている。
従って、リブ(31b、31c、32b、32c)による空気流れの風速変化の効果を、ケース(11)内の空気流れの風速分布が大きくなる中央部で大きくして、渦の抑制効果をより一層良好に発揮できる。
請求項5に記載の発明のように、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置において、具体的には、シール面(35)を、ケース(11)の内壁面においてシール部(31)よりも空気流れ下流側部位に形成し、
リブ(31b、31c)を、シール部(31)の空気流れ上流側部位に上流側へ向かって突き出すように形成してよい。
請求項6に記載の発明のように、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置において、ドア基板部(30)を樹脂製とし、シール部(31、32)を熱可塑性エラストマーにてリブ(31b、31c、32b、32c)とともにドア基板部(30)に一体成形すれば、シール部(31、32)を含むドア(24〜26)全体構成を一度の成形作業にて効率よく製造できる。

請求項7に記載の発明では、ケース(11)が車室内へ向かって空気が流れる空気通路を構成し、
車室内へ向かって空気が流れる空気通路の開閉装置を、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置により構成した車両用空調装置を特徴としている。
これにより、車両用空調装置における空気通路開閉開閉装置に起因する異音抑制を効果的に達成できる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1〜図6は本発明を車両用空調装置に適用した第1実施形態を示す。図1は車両用空調装置における室内空調ユニット10の概略断面図であり、室内空調ユニット10は、車室内最前部の計器盤(図示せず)の内側部に配設されて、車室内を空調するものである。
室内空調ユニット10はケース11を有し、このケース11内に車室内へ向かって空気が送風される空気通路を構成する。このケース11の空気通路の最上流部に内気導入口12および外気導入口13を有する内外気切替箱14を配置している。この内外気切替箱14内に、内外気切替手段としての内外気切替ドア15が回転軸15aを中心として回転自在に配置されている。
この内外気切替ドア15は、内気導入口12より内気(車室内空気)を導入する内気モードと外気導入口13より外気(車室外空気)を導入する外気モードとを切り替える。
内外気切替箱14の下流側には車室内に向かう空気流を発生させる電動式の送風機16を配置している。この送風機16は、遠心式の送風ファン16aをモータ16bにより駆動するようになっている。送風機16の下流側にはケース11内を流れる空気を冷却する蒸発器17を配置している。この蒸発器17は、送風機16の送風空気を冷却する冷房用熱交換器で、冷凍サイクル装置の低圧冷媒が送風空気から吸熱して蒸発するようになっている。
そして、蒸発器17の下流側にはケース11内を流れる空気を加熱するヒータコア18を配置している。このヒータコア18は車両エンジンの温水(エンジン冷却水)を熱源として、蒸発器17通過後の空気(冷風)を加熱する暖房用熱交換器であり、その側方にはヒータコア18をバイパスして空気が流れるバイパス通路19が形成してある。
蒸発器17とヒータコア18との間にエアミックスドア20が回転軸20aを中心として回転自在に配置されている。このエアミックスドア20は、その回転位置(開度)が連続的に調節可能になっている。エアミックスドア20の開度によりヒータコア18を通る空気量(温風量)と、バイパス通路19を通過してヒータコア18をバイパスする空気量(冷風量)とを調節し、これにより、車室内に吹き出す空気の温度を調節するようになっている。
ケース11の空気通路の最下流部には、車両の前面窓ガラスに向けて空調風を吹き出すためのデフロスタ吹出口21と、乗員の顔部に向けて空調風を吹き出すためのフェイス吹出口22と、乗員の足元部に向けて空調風を吹き出すためのフット吹出口23の計3種類の吹出口が設けられている。
これら吹出口21〜23の上流部にはデフロスタドア24、フェイスドア25およびフットドア26が回転自在に配置され、これらの吹出モードドア24〜26により吹出口21〜23が開閉されるようになっている。これらの吹出モードドア24〜26は、本実施形態ではいずれもドア幅方向の中心部に回転軸24a〜26aを有し、この回転軸24a〜26aを中心として回転可能なバタフライドアにより構成されている。
なお、これらの吹出モードドア24〜26の回転軸24a〜26aは図示しないリンク機構を介して共通の操作機構に連結され、この共通の操作機構によって吹出モードドア24〜26が連動して開閉操作される。
内外気切替ドア15およびエアミックスドア20もそれぞれ図示しない操作機構に連結されて開閉操作される。各ドア15、20、24〜26の操作機構はサーボモータを用いたアクチュエータ機構あるいは手動操作機構により構成される。
本実施形態ではバタフライドアにより構成される吹出モードドア24〜26に対して本発明による空気通路開閉装置を適用している。
図2は吹出モードドア24〜26の具体的なバタフライドア構成を示す正面図であって、吹出モードドア24〜26の外形は図2の上下方向を長辺方向とし、図2の左右方向を短辺方向とする長方形になっている。吹出モードドア24〜26の長辺方向は図1では紙面垂直方向に延びるようになっている。吹出モードドア24〜26の幅方向とは、その短辺方向を言う。
吹出モードドア24〜26は樹脂製の剛体部を構成するドア基板部30とこのドア基板部30の外縁部に沿って一体に形成されたシール部31、32とから構成されている。ここで、シール部31、32はドア基板部30の外縁部から外方側へ薄板状に突き出すリップ状のものである。シール部31はドア基板部30の一方(図2左側)の長辺部に沿って形成され、シール部32はドア基板部30の他方(図2右側)の長辺部に沿って形成されている。
ドア基板部30の形状も長方形であり、ドア基板部30の長辺方向の一端部に回転軸33が一体成形され、ドア基板部30の長辺方向の他端部には段付き嵌合穴34aを有するボス部34が一体成形されている。この回転軸33およびボス部34はドア幅方向(短辺方向)の中央部に配置されている。
回転軸33は図1のケース11に設けられる軸受け穴(図示せず)に回転自在に支持される。また、ボス部34の嵌合穴34aには図示しないリンク機構の駆動軸部が挿入される。ここで、嵌合穴34aと駆動軸部とを非円形の嵌合形状で嵌合することによりボス部34と駆動軸部とを回転方向には一体に結合できる。
このリンク機構の駆動軸部も図1のケース11に設けられる軸受け穴(図示せず)に回転自在に支持される。従って、回転軸33とリンク機構の駆動軸部とにより図1の回転軸24a〜26aが構成されることになる。
シール部31、32は、回転軸33とボス部34の形成範囲を除いてドア基板部30の外縁部全周にわたって形成されている。シール部31、32はゴムのような弾性に富んだ弾性材料にて構成される。
より具体的には、シール部31、32は熱可塑性エラストマーを用いて構成される。この熱可塑性エラストマーは、常温ではゴム弾性を示し、一方、高温加熱時には溶融して流動性を示し、熱可塑性樹脂と同様に射出成形できるものである。
なお、ドア基板部30はポリプロピレンのような機械的強度の高い熱可塑性樹脂にて構成されている。従って、ドア基板部30とシール部31、32とを2色成形法(複合成形法)により成形金型内にて一体成形できる。
次に、シール部31、32の具体的形状について説明する。図3〜図6は、ケース11の内部において、一方のシール部31とケース11側のシール面35との対応関係を示す断面図であって、図3、図5は図2のA−A断面図で、図4、図6は図2のB−B断面図である。
シール面35は、ケース11において吹出口21〜23の入口部の内壁面に形成されるもので、断面三角状の形状でケース11の内側へ突き出すように形成されている。シール面35は、シール部31に対してケース11内の空気流れ方向cの下流側に形成されている。
このシール面35はシール部31の長手方向(図3、図4の紙面垂直方向)の全域に渡って形成され、シール面35の表面にシール部31の先端部31aが弾性変形して圧接することにより、シール部31とシール面35との間を密閉して空気流れを遮断する。
なお、図3、図4は、シール部31の先端部31aとシール面35との間に微小隙間(微小開口部)36を形成している微小ドア開度の状態を示している。これに対し、図5、図6は、図3、図4の状態からシール部31の先端部31aが反時計方向に所定量回転することにより、シール部31の先端部31aがシール面35の表面に圧接してシール部31とシール面35との間を密閉する全閉時の状態を示している。
図示を省略しているが、他方のシール部32に対応して、同様のシール面がケース11の内壁面に突出形成されている。このシール面は、シール部32に対してケース11内の空気流れ方向cの上流側に形成される。なお、他方のシール部32に対応するシール面は、後述の図8(第3実施形態)では符号37にて図示している。
従って、一方のシール部31の先端部31aがシール面35に圧接すると同時に、他方のシール部32の先端部32a(図2)がケース11の図示しないシール面に圧接して、各吹出口21〜23の空気通路(開口部)を全閉する。
一方のシール部31の先端部31aにおいて、シール面35と反対側の部位、すなわち、空気流れ方向cの上流側部位から上流側へ向かって多数のリブ31bを一体に突出形成している。この多数のリブ31bは、図2に示すようにシール部31の長手方向(ドア長辺方向)のほぼ全域に渡って、所定の間隔L1を隔てて歯状に突き出している。
このリブ31bは、シール部31の長手方向(ドア長辺方向)の所定幅寸法L2(図2)と、先端部31aからの所定突き出し量L3(図3、図5)とを有する矩形状の形状で突き出している。また、図3、図4に示すように、微小ドア開度の状態において、リブ31bは、シール面35の傾斜面に沿って突き出すように形成されている。
更に、多数のリブ31bの突き出し量L3は、図2から理解できるように、シール部31の長手方向(ドア長辺方向)の中央部付近で最大となり、そして、シール部31の長手方向(ドア長辺方向)の左右両側へいくにつれてリブ31bの突き出し量L3を順次小さくしている。従って、多数のリブ31bによる空気流れ上流側への突き出し形状は山形形状になっている。
次に、上記構成において本実施形態の作用効果を説明する。最初に、車両用空調装置における室内空調ユニット10としての作動の概要を説明する。送風機16のモータ16bに通電して送風ファン16aを回転駆動すると、内外気切替ドア15により選択された内気または外気が内外気切替箱14内に導入され、蒸発器17に向かって送風される。
蒸発器17では冷凍サイクル装置の低圧冷媒が送風空気から吸熱して蒸発することにより、送風空気を冷却する。そして、エアミックスドア20の開度によりヒータコア18を通る空気量(温風量)と、バイパス通路19を通過してヒータコア18をバイパスする空気量(冷風量)とを調節し、これにより、車室内への吹出空気の温度を所望温度に調節できる。
ケース11の空気通路の最下流部に設けられた3種類の吹出口21〜23を吹出モードドア24〜26により開閉することにより、吹出モードを切り替えることができる。この吹出モードとしては、周知のように、フェイス吹出口22から乗員の顔部に向けて空調風を吹き出すフェイスモード、フェイス吹出口22とフット吹出口23の両方から乗員の顔部側および足元側へ同時に空調風を吹き出すバイレベルモード、フット吹出口23から乗員の足元側へ空調風を吹き出すフットモード、フット吹出口23とデフロスタ吹出口21の両方から乗員の足元側および車両の前面窓ガラス側へ空調風を吹き出すフットデフロスタモード、およびデフロスタ吹出口21から車両の前面窓ガラス側へ空調風を吹き出すデフロスタモード等を切替設定できる。
ところで、吹出モードドア24〜26が図3、図4に示す微小開度位置に操作されると、吹出モードドア24〜26のシール部31の先端部31aとケース11側のシール面35との間に微小隙間(微小開口部)36が形成される。そして、この微小隙間36を通過して空気が流れることにより、空気流れの急縮小、急拡大が発生し、これに伴って、空気流れの剥離が生じて吹出モードドア24〜26の背面側に渦a(図9)が生じ、異音の発生原因となる。
しかるに、本実施形態においては、吹出モードドア24〜26のシール部31の先端部31aにおいて、空気流れ方向cの上流側の部位から上流側へ向かって多数のリブ31bを一体に突出形成している。この多数のリブ31bは、図2に示すようにシール部31の長手方向(ドア長辺方向)のほぼ全域に渡って、所定の間隔L1を隔てて歯状に突き出している。
このように多数のリブ31bを空気流れ上流側に向かって歯状に突き出すことにより、微小隙間36を通過する空気流れがドア長辺方向に対して一様な流れとならず、その風速分布が強制的に変動される。つまり、リブ31bの形成部位ではリブ31bの突き出し形状による通風抵抗で風速が低下し、リブ31b相互間の所定間隔L1の凹形状部では通風抵抗の減少で風速が大となる。
これにより、微小隙間36を通過する空気流れの直交方向(ドア長辺方向)における空気流れの脈動が発生して、微小隙間36の通過直後における渦aの発生を抑制して、異音の発生を抑制できる。
ところで、ケース11内の空気流れの風速分布はケース11内壁面との摩擦の影響で、中央部で大きくなり、空気流れの両側部で小さくなる。本実施形態では、この点を考慮して、多数のリブ31bの突き出し量L3を空気流れの中央部で大きくし、空気流れの両側部で小さくしている。
従って、リブ31bによる空気流れの風速変化の効果を、ケース11内の空気流れの風速分布が大きくなる中央部で大きくして、渦の抑制効果をより一層良好に発揮できる。
また、多数のリブ31bは、シール部31の先端部31aにおいてケース11側のシール面35と反対側部位に形成され、空気流れ上流側に向かって突き出しているから、シール部31の先端部31aが弾性変形してケース11側のシール面35に圧接する作用には何ら障害とならない。
すなわち、図5、図6はシール部31の先端部31aがシール面35に圧接した全閉状態を示しており、この図5、図6から分かるように、多数のリブ31bの存在に関係なく、シール部31の先端部31aをケース11側のシール面35に確実に圧接させることができ、全閉時のシール性を良好に発揮できる。
なお、本実施形態では、図2に示す右側のシール部32の先端部32aには上記リブ31bに相当するリブを形成していない。そのため、シール部32に対応するケース11側の内壁面に渦抑制を目的としたリブを形成している。なお、右側のシール部32はケース11側のシール面(図示せず)の空気流れ下流側に位置するため、シール部32の先端部32aにリブを形成しなくても異音抑制効果に支障がないことを確認している。
(第2実施形態)
第1実施形態では、シール部31の先端部31aに多数のリブ31bを歯状に突出形成しているが、第2実施形態では、図7に示すようにシール部31の先端部31aに突き出し量がテーパ状に変化する1個のテーパ状リブ31cを形成している。このテーパ状リブ31cもシール部31の先端部31aにおいてケース側シール面35と反対側の部位に形成される。
ここで、テーパ状リブ31cの突き出し量は空気流れの中央部で大となり、空気流れの両側部で小となっている。従って、図7のテーパ状リブ31cは山形に突き出す形状になっている。
第2実施形態によると、シール部31とシール面35との間に微小隙間36が形成される微小開度位置において、リブ31cのテーパ状の突き出し形状によって、微小隙間36を通過する空気流れと直交する方向における風速変化を強制的に作ることができる。この風速変化によって、微小隙間36の下流部で渦が発達することを抑制して異音の発生を効果的に抑制できる。
なお、図7では、テーパ状リブ31cを1個のみ形成しているが、このテーパ状リブ31cを空気流れの直交方向(ドア長辺方向)に複数に分割して形成してもよい。
(第3実施形態)
第1、第2実施形態では、バタフライドアからなるドア24〜26において、ケース側シール面35の空気流れ上流側に位置する一方側(図2、図7の左側)のシール部31の先端部31aのみにリブ31b、31cを形成しているが、このリブ31b、31cと同様のリブを他方側(図2、図7の右側)のシール部32の先端部32aに形成してもよい。
図8はこのように他方側のシール部32の先端部32aにリブ32b、32cを形成した第3実施形態を示す。ここで、符号32bはリブ31bに対応する多数の歯状のリブを示し、符号32cはリブ31cに対応するテーパ状リブを示す。
他方側のシール部32はケース11側のシール面37に対して空気流れ方向cの下流側に位置する。そこで、リブ32b、32cは、他方側のシール部32の先端部32aから空気流れ下流側へ突き出すように形成されている。
第3実施形態においても、シール部32の先端部32aのうち、シール面37と反対側の部位にリブ32b、32cを形成している点は第1、第2実施形態と同じである。
第3実施形態によると、シール部32とシール面37との間に微小隙間36が形成される微小開度位置において、リブ32b、32cにより空気流れ方向cと直交する方向における風速を強制的に変化させて、微小隙間36下流側での渦の発生を抑制できる。
(他の実施形態)
なお、上述の各実施形態では、吹出口21〜23を開閉する吹出モードドア24〜26に本発明を適用しているが、エアミックスドア20等の他のドアにも本発明を適用できることはもちろんである。さらに、車両用空調装置以外の用途の空気通路開閉装置にも本発明は広く適用できる。
また、上述の各実施形態では、ドア幅方向の中央部に回転軸を配置するバタフライドアからなる吹出モードドア24〜26に本発明を適用しているが、エアミックスドア20のように回転軸20aを板ドアの端部に配置する片持ちタイプのドアにも本発明を適用できる。
本発明を適用する車両用空調装置の室内空調ユニット部の概略断面図である。 本発明の第1実施形態によるドアの正面図である。 本発明の第1実施形態による微小開度時におけるドアとケース側シール面との対応関係を示す断面図で、図2のA−A断面図である。 本発明の第1実施形態による微小開度時におけるドアとケース側シール面との対応関係を示す断面図で、図2のB−B断面図である。 本発明の第1実施形態による全閉時におけるドアとケース側シール面との対応関係を示す断面図で、図2のA−A断面図である。 本発明の第1実施形態による全閉時におけるドアとケース側シール面との対応関係を示す断面図で、図2のB−B断面図である。 本発明の第2実施形態によるドアの正面図である。 本発明の第3実施形態による微小開度時におけるドアとケース側シール面との対応関係を示す断面図である。 従来技術における微小開度時の異音発生原因を説明する要部拡大断面図である。 従来技術における異音抑制用リブを示す要部拡大断面図である。
符号の説明
11…ケース、21〜23…吹出口、24〜26…吹出モードドア、30…ドア基板部、31、32…シール部、31b、31c、32b、32c…リブ、35、37…シール面。

Claims (7)

  1. ドア基板部(30)、および前記ドア基板部(30)の外縁部に一体に設けられた弾性材からなるシール部(31、32)を有するドア(24〜26)と、
    空気が流れる空気通路を構成するとともに、前記ドア(24〜26)が前記空気通路内に変位可能に配置されるケース(11)と、
    前記ケース(11)の内壁面に形成され、前記ドア(24〜26)が前記空気通路を全閉する時に前記シール部(31、32)の先端部(31a、32a)が圧接するシール面(35、37)とを備え、
    更に、前記シール部(31、32)の先端部(31a、32a)のうち、前記シール面(35、37)と反対側の部位に、多数のリブ(31b、32b)を所定間隔(L1)を隔てて歯状に突出形成し、
    前記多数のリブ(31b、32b)は前記空気通路の全閉時に前記シール面(35、37)から開離していることを特徴とする空気通路開閉装置。
  2. ドア基板部(30)、および前記ドア基板部(30)の外縁部に一体に設けられた弾性材からなるシール部(31、32)を有するドア(24〜26)と、
    空気が流れる空気通路を構成するとともに、前記ドア(24〜26)が前記空気通路内に変位可能に配置されるケース(11)と、
    前記ケース(11)の内壁面に形成され、前記ドア(24〜26)が前記空気通路を全閉する時に前記シール部(31、32)の先端部(31a、32a)が圧接するシール面(35、37)とを備え、
    更に、前記シール部(31、32)の先端部(31a、32a)のうち、前記シール面(35、37)と反対側の部位に、突き出し量がテーパ状に変化するテーパ状のリブ(31c、32c)を突出形成し、
    前記テーパ状のリブ(31c、32c)は前記空気通路の全閉時に前記シール面(35、37)から開離していることを特徴とする空気通路開閉装置。
  3. 前記シール部(31、32)の先端部(31a、32a)が前記シール面(35、37)との間で微小開口面積を形成する微小開度位置の際に、前記リブ(31b、31c、32b、32c)は、前記シール面(35、37)に沿う方向に突き出すように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の空気通路開閉装置。
  4. 前記リブ(31b、31c、32b、32c)の突き出し量を空気流れの中央部で大きくし、空気流れの両側部で小さくすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置。
  5. 前記シール面(35)は、前記ケース(11)の内壁面において前記シール部(31)よりも空気流れ下流側部位に形成され、
    前記リブ(31b、31c)は、前記シール部(31)の空気流れ上流側部位に上流側へ向かって突き出すように形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置。
  6. 前記ドア基板部(30)は樹脂製であり、前記シール部(31、32)は熱可塑性エラストマーにて前記リブ(31b、31c、32b、32c)とともに前記ドア基板部(30)に一体成形されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置。
  7. 前記ケース(11)が車室内へ向かって空気が流れる空気通路を構成し、
    前記車室内へ向かって空気が流れる空気通路の開閉装置を、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置により構成したことを特徴とする車両用空調装置。
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